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午後の曳航

The Sailor Who Fell From Grace With The Sea
1976年【英・日】 上映時間:105分
ドラマ犯罪もの小説の映画化
[ゴゴノエイコウ]
新規登録(2004-02-05)【洟垂れ】さん
タイトル情報更新(2021-11-13)【イニシャルK】さん
公開開始日(1976-08-28)


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監督ルイス・ジョン・カリーノ
助監督アンソニー・ウェイ
キャストサラ・マイルズ〔1941年生〕(女優)アン・オズボーン
クリス・クリストファーソン(男優)ジム・キャメロン
岩本多代アン・オズボーン(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
菅貫太郎ジム・キャメロン(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
原作三島由紀夫『午後の曳航』
脚本ルイス・ジョン・カリーノ
音楽ジョニー・マンデル
撮影ダグラス・スローカム
ロビン・ヴィジョン(カメラマン助手)
製作奥田喜久丸
美術テッド・ハワース(プロダクション・デザイン)
イアン・ウィッテカー〔美術〕(セット装飾)
編集アントニー・ギブス
録音デイヴィッド・ヒルドヤード
その他ジョニー・マンデル(指揮)
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1.《ネタバレ》 小説「午後の曳航」は私にとって「時計じかけのオレンジ」以上に衝撃的で忘れられない作品だった。読み終わった後に言いようのない気味の悪さと嫌悪感が残るが、それでも私を捉えて離さない魔力を持っている。そういったわけで原作に強いこだわりがあるため、映画の評価は辛口になっている。この映画は原作に遠く及ばないものだと私は感じた。原作に忠実に作ったつもりなのだろうが、「わかっていないな」と感じる部分が随所にあった。原作に出てくる少年たちならば、殴り合いのけんかをしたりはやし立てたりはしゃいだりはしないはずだ。もっと醒めており、他の一般的な少年たちを馬鹿にしているのだ。首領以外はもともと普通の少年たちで、首領によって洗脳されているだけなのだと言いたかったならば、原作のように首領がジムを処刑しようと言い出したときの彼らの萎縮した態度からほのめかされる程度にした方が潔い。首領のカリスマ性が原作と比べると乏しいのも気になった。首領はいかなるときも機械のように冷静でなければならないのだが、映画の首領は感情を表に出しすぎている。それに加えて、ジョナサンに逆らう余地を与え、最後には処刑の主導権を奪われているという体たらく。原作にあった首領の哲学的演説のシーンを登場させなかったのも決定的な間違いだと感じた。このシーンは少年たちが何を考え、何を目的として行動しているかを理解する上で非常に重要だし、原作者の言いたかったことが集約されているのだ。ハイライトである猫殺しのシーンも原作に比べると弱すぎる。そして肝心のラストだが、やはりここも原作の勝ちだろう。ジムが一気にコーヒーを飲み干すところで終わるほうが美しい。映画はこのシーンをだらだらとやりすぎている。映画と原作は別物、と考えればいいのだろうが、映画は原作の良さを台無しにしていると感じられたのでどうしても不満が残ってしまった。 洟垂れさん 3点(2004-02-05 23:19:25)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 3人
平均点数 5.67点
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【ゴールデングローブ賞 情報】

1976年 34回
主演女優賞(ドラマ部門)サラ・マイルズ〔1941年生〕候補(ノミネート) 

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