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自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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21.  銀河ヒッチハイク・ガイド(2005) 《ネタバレ》 本当は製作開始を聞いた頃から、本欄への一番乗りを狙ってたんです。アメリカでの評判の良さに期待も膨らませてました。本当に映画館で見たかった。原作を手にしてから二十数年、この時をどれだけ待ち続けていた事か…仕事のバカヤロー。公開初日どころか封切り自体も見に行けなかったなんて…『チーム★アメリカ』なんて見に行く必要なかった。『キング・コング』と取り替えたっていいよ。去年のあの期間、なぜ連日連夜徹夜になってしまったんだ…と、以上はただの愚痴でした。で以降はH2G2マニアな感想。 支離滅裂な原作を、本当にスッキリよくまとめました。よもや、アーサーとトリリアンがラストでキスするなんて思いもよらなかったですよぉ。宇宙の全てを踏み台にした、シンプルなボーイ・ミーツ・ガール! ダグラス・アダムズが死の間際まで脚本に手を入れ続けたというだけのコトはあります。 笑ったのはヴォゴン人の受け付け! 順番待ちの宇宙人に混じって、ちゃっかりBBC版のマーヴィンが右往左往してます。タイトルのBGMもBBC版を使ってるし、ヒッチハイク・ガイドのBGMも同じ。加えて言えば冒頭の日の出の映像やアーサーの家を写すアングル、パブの造りまで同じでした。なんかもう壮絶に「H2G2マニアック」な映画です。25年間企画を練りつづけた(実際、BBCテレビ版の直後にハリウッド映画化の企画が立ち上がっている…『A.I.』より企画としては長い!)成果が、プラスに働いたんだと思います。 もっとも、原作の1巻目しか消化されていないので、宇宙の果てのレストランネタや、強烈なゴルガンフリンチャム人会議ネタとかが見れなかったのが残念ですが…脳を奪われそうになった時のアーサーの返事が、その辺のネタの人類ダメダメ感をうまく集約してくれてました。ある意味、残りの展開が全てあの長ゼリフに詰まってる感じです。 本当にいい脚本を残してくれました。ダグラス・アダムズ、お疲れさまです。そして安らかに…。[DVD(吹替)] 10点(2006-04-15 12:35:48)《改行有》

22.  イーオン・フラックス(2005) みんな悪りぃな。かつてないほどに満点のSFだったぜ。 各シーンの行間に覗く奥行きの深さを「ずさん」の一言で看過するなんて、そりゃ俺には無理だわ。これはマジモンのSFだ。70年代風でちとクタビレてはいるが、この数十年間語られて来た頭でっかちのテーマ主導型特撮作品よりは間違いなく面白い。もちろんクライマックス以後のストーリーはクズなんだが、この映画の価値はそこにはない。 以下にキーワードを挙げておくので、どれかにピピッときた御仁は見てみるのをお勧めしておく(ただ本作は別に大画面で見る必要はないので、DVDでも宜しいかと)。「チャールズ・L・ハーネス/ワイドスクリーン・バロック」「クリス・ボイス/キャッチワールド」「ブルース・スターリング/巣」「T・J・バス/神鯨」「アルフレッド・ベスター/分解された男」「ロバート・ホールドストック/リードワールド」「士郎正宗/ブラックマジック」「ジーン・ウルフ/新しい太陽の書」(追記:おっと大事な作品を忘れてた! 極北の未来SF、K・W・ジーター/「ドクター・アダー」「グラス・ハンマー」)…。 SFというのは論理の間隙を自らの手で埋める事で味わえるジャンルなのだ。『イーオン・フラックス』の様々な小ネタは、無味乾燥な思いつきのガジェット群ではない。すれっからしのSFマニアが味わうべき間隙が、ここには確実に存在する。 …見に行く前は、5点くらいにしてシャリーズ・セロンとメソッド演技の未来について語る予定だったんだがなあ…それは『モンスター』のレビューに譲ります(笑)。[映画館(字幕)] 10点(2006-03-18 22:32:26)(良:1票) 《改行有》

23.  のど自慢 井筒に、監督として誉められるべき部分をまったく見出せないでいるオイラでも、この映画にだけは10点をつける。これこそ映画として作るべき映画。庶民の娯楽であり芸術でもあり、大人数で感動を共有できる「映画」というメディアでこそ、最もポテンシャルを引き出せる素材だろう。これは「のど自慢」という素材の妙であり、企画の妙なんだと思う。この素材からどんな味が引き出せるかは監督次第で全然違うだろうし、実際オイラも映画館に足を運ぶ前はあーでもねえこーでもねえと勝手にストーリーや演出を考え続けていた…オイラが想像したのはもっとコテコテな歌謡ショー/ミュージカル風だったんだけど、井筒監督のこういう処理法でもかなり泣けたし、120%満足できた(竹中直人はいらんかったと思うんだけど…)。普通の暮らしをしている普通の人々が、歌によって一瞬の幸福を得られる魔法のステージ「のど自慢」。この素材に着目したプロデューサーは偉い。素直にシャッポを脱いで、ヒネクレずに10点献上。[映画館(邦画)] 10点(2006-02-27 19:43:55)(良:2票)

24.  CASSHERN 最高である。よって10点。これほど真摯なバカ映画がこれまであったろうか。これほどアングラな大作映画がほかにあるだろうか。これほどファン層をコケにした確信犯がいるだろうか。「もー世の中やってらんねーよ俺たち今こんぐらいぶっ壊れてんのよ」的、2004年時点の日本人の心の病巣を心地よく抉った勇気に、その止まる事を知らないパッションに、傍若無人な態度に乾杯だ。キャシャーンの実写化の演出に、誰が新劇×太宰治で行こうなんて考える? しかもシャレんならんほどガッポリ予算かけて? セットは『未来世紀ブラジル』のリスペクトで? 「ブライキング・ボスは唐沢寿明で行こう」なんて言ったのはどこのどいつだ? このスタッフは世紀のバカヤロウどもだよ。ここまで徹底してバカなら最高だよ。本作は、日本映画界に久々に咲いた大輪のあだ花だと思いますですだ。こんなのがあるから、低評価作品のチェックは手が抜けないのだ。[DVD(字幕)] 10点(2005-09-08 09:37:22)(笑:2票) (良:2票)

25.  ペーパー・ムーン さて。テイタムは同世代なので、この映画は初放映時には完全に没入してしまいました(ある意味、今でもそうだな)。自分がアディという分身に置き換わって、カンサスの平地を走ってました(ある意味、今でもそう)。冷静に語るのが難しい作品です。 この映画を語る時は切り口が多すぎて困っちゃうんですが、2点書いておきましょうか。まずコレ実話なんですよね、意外と知られてないけど。原作はアディが大人になるまでを描いてて、ちょっと赤裸々すぎな感じ。映画で絶妙にチョイスされたエピソードのおかげで、すっごくホノボノ映画になってます。次に、異色なようで異色でない「少女ロードムービー」の代表格である事。「中年男と少女が車に乗って流浪する」というシチュエーションはアメリカ文学では定期的に登場するテーマで、『ロリータ』『ペーパームーン』『ファイアスターター』『眠れる犬』とまあ、けっこう名作やヒット作が多いんですよね(私的に、ここで挙げた中では『眠れる犬』が最高かな)。 詐欺・紙の月・親子疑惑・不倫・不況とルーズベルト…すべてひっくるめて「信じる」というキーワードで、幸福の周囲を行ったり来たり。多層的なテーマの描き出し方と、飾り気のない絵造りにどこまでも引き込まれる、古き良きアメリカの寓話です。[地上波(吹替)] 10点(2005-07-01 00:38:26)(良:2票) 《改行有》

26.  恋はデジャ・ブ すいません。ここでの評価が高いのはわかってたのに、ナメてました。主演ビル・マーレーつうのに騙されてたなあ…構想の壮大さが素晴らしい。既成のドラマツルギーが全て崩壊してしまう設定なので全く先が読めず(って言っても大きな流れはバレバレですがそこもGOOD)、身体が震えるほど楽しめました。●追記:あー確かにSF小説『リプレイ』の焼き直しって言えばそうかもしれない。けど、ほどほどにスケールの大きなアチラよりも、コッチの方が「1日」「田舎町」と限定した設定を200%活かしきっていて、より好感が持てました。[DVD(字幕)] 10点(2005-06-10 00:24:00)

27.  眼下の敵 《ネタバレ》 ああこいつのレビューは大変かも…でもオイラ的には避けて通れないしなあ…。 いま名づけましたが「Uボート映画の原理」とでも言うべきモノがありますな。 1.潜水艦には頭脳派の名艦長が搭乗している。 2.いろいろあって駆逐艦に目をつけられる。 3.駆逐艦の艦長は猟犬なみにタフな野生派か頭脳派。 4.潜水艦1隻を沈めるために爆雷を出血大サービスするが、初手は爆発深度を予測されて失敗。 5.丁丁発止の駆け引きをするうちに潜水艦側が手詰まりになって、 6.耐圧深度ギリギリまで潜って難を逃れる一発勝負に出たり、 7.音をひそめて死んだフリしたりして、 8.一発必中の機会を待つ…。 この「駆逐艦」の部分を「軍事アナリスト」に変えたりすると、もうちょっと幅が広がりますね(苦笑)。さて、このうち8割くらいは、この映画で生まれた定石と言っていいんじゃないでしょうか。これは潜水艦映画が、他の多くの戦争映画とはジャンルのレベルから違うという事です。上記ルールを半分以上守ってる映画は、(沈むか、逃げ回って逃げ回って運がよければ一発逆転という展開しかない)潜水艦側に圧倒的に不利です。もう観客が、潜水艦の艦長に感情移入しないワケがない。これ、戦争というよりスポ根ドラマの枠組みなんですよね。本作以外にも『深く静かに潜行せよ』『レッドオクトーバーを追え』『U-571』…例の日韓2作は見てませんが…。 ところがこの原理に従わない潜水艦映画がふたつありまして、『Uボート』と『クリムゾン・タイド』ですな。潜水艦を舞台に「戦争」を描こうという勘違いをしたせいで(って言っても『Uボート』は潜水艦ファンへのメッセージでもあり確信犯でしょうけど)「別にミサイル基地の中でも塹壕の中でも撮れるやん」って感じの映画になっちゃってます。その他の例外はSF映画。『海底2万リーグ』『渚にて』『ミクロの決死圏』『復活の日』『アビス』…まあここでの潜水艦は戦闘目的ではなく冒険装置・人類生存装置みたいな役割ですから。敵はタコさんだしね。 というワケで「潜水艦映画」の規範を作り、ストーリーを戦争の本質から上手に切り離し、潜水艦という卑怯な弱者をヒーローに仕立て上げちゃった本作の功績は限りなく大きいのです。ただ本作には原作がありまして、原作ではもっと濃い駆け引き(『U-571』で使われる死んだフリ作戦もある)が展開されてます。ご参考までに。[地上波(吹替)] 10点(2005-06-01 04:36:14)(良:3票) 《改行有》

28.  ブルワース ビーティーの大好きな点として、多重人格な多才さがある。役者としてはボケボケですべりまくりの人畜無害キャラ。一転、脚本家としてはアメリカにとっての危険思想である共産主義を題材にするのも躊躇わない爆弾野郎。そして監督としてはサイケデリックな色使いの原色ポップアーティスト。かたやエディターとしては気が狂いそうなくらいにフィルムを切り裂く、無駄の嫌いなカットバック魔。だがスターとしての彼は『アンディ・ウォーホル日記』ですっぱ抜かれた程の節操のないスケベ野郎で、競演女優とはすべからく寝てると言われている(70年代のハナシね)。そして映画人としては興行的な失敗作も多く、ビッグなスタジオからは信頼されていない…それがビーティというハリウッド若大将の姿だ。 そんな野郎がだよ、ばりんばりんの右寄りFOXと相性がいいわけないじゃん! …と思って今まで見なかったんだけど、意外と相性いいワケね。逃げずに政治をテーマに据えた点が、互いのベクトルを高め合ったってとこでしょうか。まあ正直、あんな上院議員に票が入るとは思わないんだけど、生中継でのラップなんか割とウルッと来るモノがあったんで、ハリウッド的にはあれでOKかもなあ(あ、弾けてるようで弾けてないラップは逆に狙ってるはずで、彼の主演映画に必ずある見所! 上流白人のマヌケっぷりを演じさせると彼は絶品です)。今回の映画は脇役がイマイチ玉石混交で、危なっかしい気がする。ハル・ベリーもあんまり評価したくはないな。逆に監督と編集の冴えは相変わらず素晴らしい。MTV並みに刻みまくるフィルムも、BGMにラップが流れるとスンナリ受け入れられる。時代が、やっと彼の編集スタイルに追いついたのかもしれない(ほら『バニラ・スカイ』とかね)。 彼でなければこの映画は成立しなかったと思うけど、ちょっぴりジョージ・C・スコットでも見てみたいって気がしたかな。アメリカ国旗をバックに、ラップで弾けまくるパットン将軍。(^_^;[DVD(字幕)] 10点(2004-12-26 23:27:23)(良:1票) 《改行有》

29.  トータル・リコール(1990) 《ネタバレ》 『ブレード・ランナー』フリークがよく「ビデオで百回は見た」と豪語するけど、オイラ的にはこの映画がソレ。百回は見てるはずだ。出張に行く時もDVD持参で、ノートPCで見る。あーそーだよ、ブレランなんかよりコッチの方が4096万倍くらい好きだよ! 悪趣味とか言われるけどさ! SFマニアなら40分目に出てくるリクターとコーヘーゲン総督の時差なし会話で「あれ?」と思うだろう。火星と地球の通信は、大接近の時だって5分以上はかかる。明らかに天文学上の設定ミスなんだけど、「もしや全部夢なんじゃ…」という予感が、コレに気付いた瞬間から確信に変る(ヘボSFならコレぐらいのミスは平然とやってるから、この時点じゃ執行猶予つきだが)。この手の、SFファンとのさりげない駆け引きが満載されている作品なのだ。まーね、ラストで風速四十米が襲うあたりじゃ「もーどーにでもしてくれ~っ!」って感じで、毎度ボコボコに殴られっ放しだけどさー。だけどバーホーベンつうオッサンは物理学博士号も持ってる侮れないジジイだから、いたる所に張り巡らされた罠をコレクターのように拾い集める楽しさに満ち満ちて、見終わった時には至福の快感が訪れるのだ…あくまで、マニアにはね。そして、そういう他愛もない空想にマジメにのめり込む事の怖さを警告してくれる作品でもある。もちろんそんな警告聞きゃしませんぜ。映画館で見た日から、この映画にずっとついてくって決めたんだよ。オイラはいつまでも、《夢》と《現実》という不確定性を観測する観客でいますとも。ええ。[映画館(字幕)] 10点(2004-12-04 01:12:47)(良:1票)

30.  ホット・チック いかにもタッチストーンらしい作りの映画。プロダクションムービーの真骨頂と言えるだろう。あらすじから想像されるほぼ全てが入っている(まあそこはディズニー傘下の会社だ、過激な期待はしないでくれい)が、この作品のすごい所はそれ以上のモノもキッチリ押さえてある点。主人公が、正体を見抜いた弟と抱き合うシーンで10点が確定。結局、すごい量の伏線の張り方と、ほぼ全員のキャラを立ててしまった入念なシナリオの勝利だ(って脚本もロブ・シュナイダー? マジ?)。いやあのオチは勘弁してほしいが…。レンタルで見たけど、これは手元に置いておきたい気持ちにさせる職人芸ですな。●追記:あらすじを書くために公式サイトを参照していて、ジェシカ役の女優さんが本作で初デビューなのを知った。あのビッチガールぶりなんか「素ですか?」ってくらいに巧いんですけど!10点(2004-11-06 20:48:00)(良:1票)

31.  ジーリ 《ネタバレ》 オレ的傑作という予感はあった。何しろマイベストシネマは『イシュタール』(ゴールデン・ラズベリーワースト監督賞受賞・他ノミネート2件)、マイセカンドシネマは『ハドソン・ホーク』(同賞3冠・他ノミネート3件)。ハリウッドの評論家が何と言おうとこの耐寒コメディ2作はオレ的10点。そしてこの『ジグリ』である。同ワースト作品賞を含め6冠・他ノミネート2件。堂々の史上最低映画として、最多の受賞に輝いたワーストコメディだ。これが胸躍らずにいられるかッ! 期待通り、冒頭のギャグのかすり具合から大爆笑。「俺は雄牛俺は雄牛俺は雄牛~!」のあたりでもー笑いがとまらなくなって、DVDを止め、2日間見るのを休みました。今晩そのシーンから再開するも、直後に最高のネタが入って再び腹筋がよじれまくってしまいました。ともかくもベン・アフレック演じるボキャブラリ豊富なバカチンピラ。笑えそうで笑えない微妙な演技の一線を保っているので、かなり役を作り込んだのが伺える。どう考えても不毛な努力だが、堂々と演じ切ったアフレックには拍手を贈る! 世界でただ一人のファンだとしても贈る! あのバカ面は、他の役者じゃ絶対出来ないよ。客寄せパンダであろうクリストファー・ウォーケン(老けたなあ…)、アル・パチーノ(変らんなあ…)もいいスパイスになってました(要は主人公のバカっぷりが強調されるだけ)。あと、ラストの意味なし爽やかベイ・ウォッチングは、終わりを気持ちよく締めてくれてまた好印象…だが、エンディングクレジット中のBGMにまでネタを入れてくれるし…心地よく浸ってたとこだったので、あれは吹いたよ。ちなみにオイラの爪の見方は男でした。10点(2004-10-04 00:37:20)(笑:1票) (良:1票)

32.  マッハ!!!!!!!! 《ネタバレ》 ムエタイと言えば『破壊王ノリタカ』しか知らないオイラでも、「おおっ、ヒジ決まった! ヒザ決まった! カカト決まった!」ってな具合で大盛り上がりでした。とは言え、この点数をつけるのはムエタイアクションの素晴らしさだけではない。基本ができている(惚れ惚れするようないい絵がいっぱい)し、遊び心もいっぱい(チンピラ登場のシーン、フィルムが切れてるように見えるけど、監督はジャンピングカットのつもりなんだろうな…ちょっと微笑ましかった)。やはり映画として、他の映画先進国に負けないほど素晴らしいと思うからだ。 本作の場合は、冒頭の木登りの場面ももちろん美しい(あれを見て早々にアクション映画という先入観を捨てた)が、中盤に出現する、網にかけられ水中に沈められた巨大な仏像群、この画のインパクトに勝るものはなかった。そう、これは香港映画じゃない。タイの映画だ。倒すべき敵を作るために、老いた師匠を殺す必要はない。長い歴史のある敬虔な仏教国でありながら、盗掘によって国富を失っている国。麻薬三角地帯を抱えるがゆえに、国中に堂々と麻薬がはびこり手のつけようがなくなっている国。アジア最大規模の米軍基地を抱え、厄介な隣国・ミャンマーとバングラディシュに揺さぶられ続ける、南アジアの暴力の巣窟。この映画で語られる敵(対戦相手か否かに関わらず)は、全て現実にいる敵なのだ。あの、平穏な都会の水面下で網にからめ取られた仏像の画は、現代のタイのはまった政治的・宗教的・社会的な罠をこの上なく的確に示したカリカチュアじゃないのか。ああいう画をバックに、トニー・ジャーが暴れ回る事にこそ、この映画の意味があるんじゃないのか。これが、香港の生んだ虚構との決定的な差で、オイラがググググッとエンディングまでのめり込んでしまった決定打だった。 苦言としては、ムエの扱いが本筋にほとんど絡まない事かな(だからあの幸せそうなエンディングはちょっと虚しい)。「主人公を慕ってバンコクに出てきたもののいつも足手まといで…」とかいう紋切型な役の方が似合ってたように思う。逆立ちしたって薬を捌いてる女子大生には見えんですよ。あ、あとラストのお祭りシーンはもう少し長くてもいいと思うなあ。冒頭の木登りシーンとシンメトリックな構成になるよう、ジャーの乗る象を舐めるように移動撮影してくれたら、それだけで永遠に記憶するに値する映画になったと思う。10点(2004-08-12 00:04:24)(良:3票) 《改行有》

33.  さびしんぼう 《ネタバレ》 いろいろ書いたけど、消しました。やっぱこの映画の分析なんて無理だ。一日たっても涙が止まらん。公開時もそうだった。見終った後からボディブローのように効いてきた。一週間くらいはポスター見るだけで涙腺全開になった記憶がある。あの真っ黒い涙を流すさびしんぼうに、俺絶体レビューなんか書けんわ。10点(2004-07-28 23:58:57)(良:3票)

34.  深呼吸の必要 沖縄に行ったことがある人なら見るべし。オレ的金熊賞受賞。今までで唯一、納得のいった沖縄ムービーだった。どんな映画かというと、東京から来たバイトたちが平良さん家のサトウキビ畑を刈りつくす「汗、日光、弁当、汗、日光、睡眠」という内容(なぜか女の子の作業者の方が多かったり)。ま、和製ほのぼの『フィッツカラルド』だと思えばいい…って、ピンと来る人は少ないか。今日、湘南の映画館で観たんだけど、エンドロールが流れ終わって場内に照明がつくまで誰一人席を立たなかったという余韻の深さがある。人物設定がわざとらしいのと無理してドラマしてるっぽい点(つうかシナリオがTVドラマ風で臆病すぎる…)で-2点なんだけど、キャラの立たせ方がきわめて自然だったし、しかも全員立ってるし、元が10点満点中12点だったという事で。沖縄ならではのおじい、おばあの優しさに感涙だ。いやホント、久々に映画で泣いたよ。11月の、穂が出て銀色になったサトウキビをカメラに収めなかったのは少々残念かな。収穫時期のサトウキビはちょっと見栄えがしないんで。10点(2004-05-30 14:22:43)(良:1票)

35.  GODZILLA ゴジラ(1998) アンチ怪獣映画のオイラとしては高得点つけざるを得まい。マシュー・ブロデリックやジャン・レノの素晴らしい演技にも大感動だ。主人公が「ミミズの巨大化を研究する生物学者」というハリウッド50年代リスペクトな設定、そしてゴジラのデザインをイグアナ型にした、かつてない大胆さ! 偉いぞ! もっと泥を塗りまくって、毎年毎年他愛もないセルフパロディで食い繋ごうとする東宝を再起不能にしてくれーっ! このケッサクがもたらす快感は、他の映画では絶対得られない貴重なモノであるので、あえて10点を点けさせて頂く。怪獣ファンのレビュアー諸氏には済まないが。10点(2004-05-23 19:09:20)(良:1票)

36.  エクスカリバー(1981) アーサー王つったらよ、5世紀の人間だぜ! そいつらに板金のフルアーマーかよ! ヤマトタケルが戦国の武者姿で旅するようなモンだぜ! あんな城攻兵器だってまだ発明されてねーよ! エクスカリバー引き抜こうとする度に、剣がビヨンビヨンって無様に揺れてるぞ! 「竜の息」ってなんだよ、ドライアイスじゃねーか! 足元の草を引き抜いたらマンドラゴラだなんて、そんなんありかーっ! …ごめんなさい、それでもこの映画に惚れ抜いてます。好きですアーサー、マーリン、ランスロット、モーゲン、モードレッド、パーシヴァル、ガウェイン、グウェネヴィア、イルグレイン、ペンドラゴン、そしてケイ。騎士であるための資格、王であるための資格を問う物語。これは騎士→郷士→紳士という統治構造の変節によって、現代人に「ジェントルマンとは何か」を問い掛けています。世界の開闢を見てきたマーリンの言葉は、イングランドの田舎騎士ども(失礼)だけに向けられてるわけじゃない。1500年の歴史をすっ飛ばして、現代人の心にじかに愛を、礼節を、道義を問い掛けて来ますね。それにグッと来たら、いつか自分の聖杯を求める姿に気付く事になるんでしょう…普通の映画と違って、「歴史を見る」のではなく「歴史に見られている」ような気分になる映画。見終わったらなぜか背筋がピンと伸びています。あ、未見の方、石に刺さったはずの剣が揺れるシーンだけは紳士的に目を逸らしてあげましょう(笑)。(追記:この映画を見たモンティパイソンの面々が「いまどきこんな権力志向の見るに耐えないモン作りやがって!」と怒りに駆られて短期間で撮ってしまったのが『モンティパイソンのホーリー・グレイル』。わざと『エクスカリバー』にかぶるシーンを撮って遊びまくっているので、正統派がお気に召さない方は続けてどうぞ…と書いたはいいが75年作品? オイラ都市伝説を信じてきたのか…?)10点(2004-05-02 20:05:46)(良:3票)

37.  アナスタシア 今時恥ずかしいほどの大歴史ロマンス映画。以前、映画館でこの予告編を観た時、普段は小画面派のオイラが「何を置いても見に行きたい!」と、心底一目ぼれした経緯がある。たまにある「ロマノフ家の末裔」ネタだが、アニメでやればロケも大量のエキストラも豪華なセットもなしの低予算で製作できる(実際、モブシーンやカメラワークは実写に近く、しかもかなり凝ってる)。あーんどトルストイとかデュマとか正統派歴史ロマンが持ってるベタベタな雰囲気も、大げさな表情やオーバーアクションでピュアに出してOK。まさにアメリカン・アニメーションの正しい使用方法だ。でも結局、上映期間中は仕事で田舎に行ってて見る事ができなかった…今でも悔しい。周囲の評判もよくないから「観ないで済ますか…」と臆病風に吹かれて今まで来たけど、ついにTUTAYAに飛び込んで買ってきてしまいました(これで駄作だったらしばらく立ち直れなかったかもね)。先週、エド・ウッド作品にひたすらいい点をつけて御利益(苦笑)があったかな? ひとつだけ、ゲロゲロな問題点を挙げておく。肌の色! なんでみんなあんなに浅黒いんだ! 相手はロシアの、しかもロマノフ王朝の家人とか使用人だぜ! あの浅黒い肌にアメリカンなジェスチャーが連発、心中で「こいつら全員テキサス人かっ!」と叫んだよまったく。それを除けば満点です。ラストに映画中唯一のグレート・キッス、これぞ正しいアメリカ映画。堪能しました。ああ、気持ちいい余韻だ…。●追記:5/2、平常心に戻った故9点に変更●さらに追記:2005/4/21、再度見て涙の嵐に。10点に戻します。魅力の7割くらいは初めの方の挿入歌"Journey to the Past"の素晴らしさに集中してるのはわかったんだけど…。[DVD(字幕)] 10点(2004-04-30 03:42:17)(笑:1票)

38.  ハドソン・ホーク 大金を投じた投げやり作品が大好きなオイラの、ベストシネマ2位。ただ単に投げやりなだけじゃなく、超強引なカットつなぎ(デート先への無理やりな到着シーンなんか、こんなん他の映画で観たことねーよ!)とか昼が夜になる無茶苦茶さ(これはDVD版の監督音声解説で自慢げに語ってますね)とか、判ってやってる点がいいのれす。絶対ありえないバチカン諜報機関とかCIA軍団とかもナイス。だけど世間的には堂々のラジー賞受賞作なのれすね…これからも我が道を行きますとも、ええ。10点(2004-03-13 22:45:34)

39.  ゴキブリたちの黄昏 《ネタバレ》 「邦画で一番好きな作品は?」と聞かれて、迷わずこれを挙げ続けて15年。「驚愕のラスト」といううたい文句がありますが、この映画は本当に驚愕でした。なんたって、中盤までは群像モノの描き方なのに、主人公と人間キャラを除いて全員死にます。玉砕(顔に向かって飛んでいくゴキブリ!)もあれば虐殺(踏まれます)もあり、オトリになって死んでいく者あり、毒ガスあり(キンチョールだけど)圧殺あり(ハードカバーだけど)射殺あり(モデルガンだけど)ブービートラップあり(ゴキブリホイホイだけど)…それが全部、普通の家の中で展開してしまうのが恐ろしかった。ベルイマンの『第七の封印』の終わりを思い出せば近いかもしれないですが、画面の動きの激しさにアニメと演劇風映画の差が歴然と出ています。ラストのただ1枚のイラストが、全ての救いとなっています。一緒に見ていた友人たちはこの絵で「キャー」とか言ってましたが…何だかなあ。オイラはサイトウさん的に生きるよ。10点(2004-02-22 15:16:39)

40.  ガンジー 封切りの時、朝一番の上映を見に行きました。でももう会場は満席で、立ち見でした。それでもあまりのスケールに圧倒され、そのまま3回見てしまいました。映画館を出たらもう夜でした。一日立ちっぱなしで足が痛かったはずなのに、そんな記憶は全く残ってません。いまだに、ただただ涙が溢れて止まらなかった事ばかりを思い出します。…オイラ的にはそういう想い出のあるすごい映画です。もうしばらく見てませんが、きっと、今でも。10点(2004-02-22 01:13:00)(良:1票)

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