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プロフィール
コメント数 1383
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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381.  LAMB/ラム 《ネタバレ》 ダークファンタジー、あるいはホラーといったスタイルを採っていますが、事故(?)で愛娘を失った夫婦が、異様な姿でこの世に生を受けた子羊に亡き娘の姿を見出し、溺愛することで失ってしまった日々と幸福を取り戻したかと思いきや、結局は束の間の幸せは破綻せざるを得ず、更なる悲しみの淵に立たされることになるという人生の悲哀を描いたヒューマンストーリーと受け止めました。 とは言いつつも、冒頭の羊たちの恐れおののく姿、生まれて来た子羊に息を吞む二人、独り屋外に出たアダの瞳に映る異形の存在等々、ホラー作品あるある的要素は全編を通じて散りばめられており、決して心温まる作品とは言えません。観終わった後、どうにもならない重苦しさが尾を引きます。 途中までアダはイングヴァルの子なのか?と疑っていましたが、彼の様子もマリアの様子もその点はまるでスルーしているところから違うのだなと。それに冒頭の羊たちがイングヴァルに対してあんなに恐れる訳もないし。ではアダの出自は如何に?もしや実在しない概念としての存在だとか?過去の悲劇が夫婦にもたらした心の闇とか?そしたら何とあんな異形の羊人間だったとは。そこはまさかの展開でした。 アイスランドの山中にあのような存在が居るという伝説があるのかどうかは知りませんし、設定そのものにキリスト教的要素があるのかどうかも知りません。ですから、羊人間が単に突然変異的に誕生した怪物なのか、それともより深い意味を持つ存在なのかは判断出来ませんが、訥々と語られる深く悲しい物語に、そういった背景を知らずともやるせなさを感じざるを得ませんでした。 更に高得点を献上したかったのですが、弟の登場が作品全体に対して果たして意味があったのかどうか理解に苦しむ部分があり、マイナス1点の7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-20 14:23:52)(良:1票) 《改行有》

382.  湯道 《ネタバレ》 流石の小山薫堂さん脚本作品。大笑いすることもなく号泣することもないのですが、どこか心に染み入るものがありました。言ってみれば「これぞ邦画!」という感じでしょうか。(あくまでも個人的なイメージですが) 主演のお二人をはじめ、出演者の見事な脱ぎっぷり(男性です。女性は控え目。)と絶妙な隠し具合もおおらかで良いです。なんだか昔見たTVドラマ「時間ですよ」まで思い出してノスタルジックな気分にもなったりして。そう言えばあのドラマでは結構隠さず女湯を見せてましたっけ(遠い目) 天童よしみさんとクリス・ハートさんの女湯と男湯に分かれてのデュエットも良かったです。親子の設定に笑えました。 兎にも角にも製作者のお風呂愛を感じさせてくれる作品。ひとことで言えば「観たら風呂に入りたくなる映画」ですね。いや冗談じゃなくて、最終上映回で観たので深夜に帰宅。そのまま浴室に直行しました。そして、幼い頃さんざん通った銭湯にひさびさに行きたくなりました。 いろいろ癒していただけたので+1点の7点献上します。[映画館(邦画)] 7点(2023-04-07 10:30:58)《改行有》

383.  モンスターハンター 《ネタバレ》 ゲームはやらないので、てか随分と前に引退しているので「モンハン」とか言われてもまるで分かりません。なので純粋に映画として楽しめました。 とは言え、やっぱゲームが元ネタの作品なんですね。物語的には、新鮮さも深みもユニークさも感じられませんでした。発端があって事件が起きて、解決を目指して何とか答えを見つける、みたいなお約束的な流れ。正直なところ期待外れでした。 その反面、怪獣映画と割り切って観れば、映像美と言うか怪獣の造形とか動作、人間との戦闘場面の迫力などなど、始めから終わりまで期待を裏切らないクオリティでした。 という訳で、シンプルに怪獣映画として評価するのであれば高評価出来ることを加味しての6点献上です。 ちなみに、つい最近まで朝ドラで観ていた山崎紘奈さんが登場したのにはビックリ。まさかの登場に1点追加です。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-06 00:09:24)《改行有》

384.  キラー・ジーンズ 《ネタバレ》 前回鑑賞した「キラー〇〇」は「キラー・ソファー」。あの作品は原題も同じだったけれど、本作品の原題は「Slaxx」。しかも「スラックス」であれば「Slacks」なのに何故か「xx」。更に、ジーンズは「Slacks」の範疇じゃないし。これってスラングか何かなのでしょうか? いきなりタイトルが気になってしまいましたが、題名が謎なのとエンディングロールの特別映像が今ひとつスベっていることを除けば、短か目の尺だということとも相まってなかなかの面白さです。 キラー・ジーンズがいきなり犠牲者第1号を文字通り血祭りにあげるかと思えば、しっかりお掃除した上に獲物を綺麗に収納するあたり、ブラックながらしっかりコメディ要素も用意されています。キラー・ジーンズを必要以上に怖ろし気に描いていないところに好感が持てます。 インド生まれの高級綿で作り上げられただけあって往年のインド映画名作を彷彿とさせるようなキラー・ジーンズのダンス場面など、笑いの要素を備えたコメディ作品であると同時に、綿花収穫に関わる大企業の非人道的な経済活動に切り込む社会派作品でもあると言う骨太(?)なホラー。しかもエンディングには超悲劇が待っているというコメディらしからぬ正統ホラーな結末も控えています。 思わぬ佳作に出逢えました。7点献上です。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-04 10:49:22)《改行有》

385.  トランス・ワールド 《ネタバレ》 低予算を逆手に取ってアイディア一発で勝負した佳作。数あるタイムパラドックス作品とはひと味違うプロットですね。予備知識なしで鑑賞することをお勧めします。 と言いつつ以下はネタバレ前提の感想です。 一種のソリッドシチュエーションスリラーである本作は、理由やプロセスは明示されないものの何らかの原因で4世代の親子が時を同じくして同じ空間に入り込んでしまっているという設定。否、ドイツ兵だけは空間的に閉じ込められてはいるものの始めからそこに居るわけなので入り込んだのは3世代ですね。 3世代について考える限り、一人ひとりにフォーカスすればタイムスリップと思えないこともないのですが、場所まで移動してしまっているので単純なタイプスリップではないことは確か。 つまりは、何か特別な力が作用してドイツ兵の時代と空間に3人が入り込み、同じ力によってドイツ兵も空間的にはその場所から移動出来なくなっている。つまり、彼の死の瞬間に特別な力が作用した結果なのですね。 そんな風に考えると贖罪の物語と言うか、宗教的な色彩を感じさせる物語でもあります。ただ、過去を変えることで未来に影響が生じてしまうという所謂タイムパラドクス的な解釈を加えているので、限りなくSF的に仕上がっている訳です。 複雑な絡み合いを巧みな演出や小物の活用で丁寧に纏め上げている。随所に見られるチープさを補って余りある出来栄えだと思います。 ただし、個人的には過去を変えれば未来も変わるという考え方(本作では存在の消滅でその効果を表現していますが)については少なからず懐疑的でして、過去を変えたと思っていても既に存在する未来は変わることなく、もう一つの未来が構成されるだけか、或いは既に存在する未来に連続する未来が再構築されるのではないかというパラレルワールド的発想を持っているので、物語の展開的には今ひとつスッキリはしませんでした。 強盗犯が変わっても諭し撃たれるガソスタの店主が天使で、相手を変えつつ襲って来る強盗男が悪魔、という解釈を元に宗教的に理解するのが自然なのかも知れません。[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-29 15:27:07)《改行有》

386.  ファイナル・デッド・ツアー 《ネタバレ》 原題が強烈なこの作品、「ツアー中のバンドが行く先々でゾンビに襲われる」みたいなベタなゾンビ作品かと思いきや、緊急参加したツアーメンバーが、深夜0時になると人喰いモンスターに変身するというゾンビよりバンパイア作品みたいな物語。そしてモンスターは、本人曰く一応自己管理は出来ていると言うことで、バンドにとって有害な相手?だけを喰い殺します。 そんな結構無茶な設定でお話は展開する訳ですが、ペックの本名がとんでもない名前だったりしてチョコっと下ネタありのコメディ風味。とは言えコテコテのお笑いネタやら演技やらは出て来ないし、グロさは結構盛り込まれているので、どちらかと言えばホラー寄りと言って良いかも知れません。ただし、残虐で冷徹なバケモノとも言い難く何となく人間味のある怪物が暴れるという。 そして、ダーの演奏シーンはなかなかちゃんとしてます。普通にカッコいいパンクバンドに見えます。もしかしたら本物のインディーズバンド?みたいに思えました。特に女子二人は音楽とは関係していないようで、本物のバンドではないのですが。 エロありグロあり笑いあり音楽あり、そこに更にヒューマンストーリー的エッセンスもふりかけたジャンルレスな作品。観終わってみれば大いに満足しました。お約束的エンディングは続編も期待させてくれますがそんな話はないような? ちなみに、冒頭に「実話を元に」って出ますが、んな訳ないですよね?[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-28 22:13:17)《改行有》

387.  バッド・マイロ! 《ネタバレ》 これ好きです。ハマりました。クリーチャーもののホラーだけれど下ネタ満載で少々グロネタも飛び出すコメディ。そのくせヒューマンドラマでもあると言う盛り沢山の作品。適度な尺で中だるみすることもなく一気に楽しめますね。 怪物の名前はマイロ。マイロと言うと「マスク」の名脇役犬を想起してしまいますが、こちらのマイロは宿主(いや別に寄生している訳ではありませんが)の怒りやストレスの権化。ダンカンの怒りが頂点に達すると肛門から体外に飛び出し、彼のストレスの元を食い散らかすのですね。なんとも便利?な存在です。 激しい感情が具現化して本人の意に反して暴走するという物語は、過去にもあったような既視感はありますが、こちらのマイロさんは超常現象的な存在ではなく、実体化して体内に潜んでいるというアイディア。しかも、これも何だか既視感があるレトロタッチの風貌で、冷静時には妙に可愛らしくもあり、怒り狂うと身の毛もよだつ恐ろしい形相に変貌するという極端な二面性モデルの怪物デザインも良いです。 キャスティングもピッタリ。ケン・マリーノさんが良い味出してますし、ジリアン・ジェイコブスさんが茶目っ気のある美しい奥さんを良い感じで演じてます。セラピストもダンカンのお母さんもその若い夫もなどなど、主な登場人物がそれぞれに魅力的。 中盤からダンカンいい加減に着替えてよみたいにストレスが溜りましたが、私にはマイロは居ないようで安心して楽しめました。ま、良い子と一緒に家族で鑑賞はNGですけれど。[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-20 12:57:27)《改行有》

388.  クワイエット・プレイス 破られた沈黙 《ネタバレ》 シンプルに面白かったです。前作同様の緊迫感に浸りながら前のめりで鑑賞しました。 ただし、連続TVドラマ的な展開ですね。新たな発見はあまりないし、決定的な希望も見出せない。前作もプツッと終わった感じでしたが、今回は更に唐突にブツッと終わる感じでした。どう考えても続編が予想されると言うか、寧ろ必要と言うか、2作併せて連続TVシリーズのパイロット版的と言うか、続きを見せてよ、もっといろいろ展開してよと言いたくなる作品でした。 以下、若干の疑問点を挙げさせていただきます。 ・冒頭の「1日目」で、父親はいきなり襲来した怪物が音に敏感なことを何故知ったのでしょうか? ・初見の怪物から娘を連れて逃げるお父さん、娘から手を離しすぎ目を離しすぎです。 ・親子は裸足で移動してますが、スニーカーとかラバーソールの靴だったら音は心配ないのでは?そもそもお母さん足に怪我してるんだし。子どもたちだって怪我しそうだし。 ・山頂の工場に立て籠もっていた友人が「生き残った人間がどんなやつらなのか俺は見て来た」みたいなことを言っていたので、港の一団が凶悪な集団なのはすぐ判りましたが、女の子を品定めして迷わず拉致する割には男は放置して生かしたまま去ると言うのは何だかちぐはぐな行動ではないでしょうか? ・怪物は泳げないくせに自ら海に飛び込んで襲おうとして溺死?生存本能低過ぎます。 ・赤ちゃんは本物でしょうか?扱いを見る限り演出上の許容範囲を超えているような?CG?それともロボット?(ネット上で情報を見つけられませんでした) 3作目は製作決定しているようですが、是非いろいろ解決して欲しいところです。(3作目が早く観たいというラブコール)[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-19 11:18:17)(良:1票) 《改行有》

389.  RUN/ラン 《ネタバレ》 代理ミュンヒハイゼン症候群的な設定、その後の展開、衝撃のラスト…どことなく既視感はあるものの、観終わってみればオリジナリティ溢れるサイコサスペンス。緊張感が途切れることなく作品世界に没入出来ました。 とは言ったものの、冒頭の低体重児出生シーンから高校生になったクロエの日常までの流れは、ちょっとばかり仕込みがキツいかも知れません。赤ちゃん誕生のシーンは思わせぶりたっぷり。医療チームの必死の努力で、低体重児は一命をとり止めたかと思わざるを得ない演出。ダイアンがふと医師団の方に目をやるところが微妙な雰囲気。 そして、やがて種明かしされるクロエの出自の秘密。あれ?アメリカだと戸籍じゃなくて社会保障番号があるだろうに、ダイアン母さんはどうやってクロエの身分を確保したのかしら?などと考えると結構無理があります。その辺を真向否定してしまうとこの物語の屋台骨が崩れ去ってしまうので追求しない方が良いのかも知れませんが、クロエは学校に通ってるし大学受験もしてるし、そもそも本当の名前は?とか、結構気にはなります。 などと野暮なことを書いてしまいましたが、クロエの自室からの決死の脱出シーンであるとか、監禁された地下室からの決死の脱出方法であるとか(決死続きですね)、善良なトムさんに死亡フラグが立つ瞬間だとか、クライマックスのダイアン転落シーンだとか、緊迫の展開は数多く、冒頭記しましたとおり優れたサイコサスペンスであることは間違いないと思います。(ダイアンの転落原因はてっきり動けるようになりつつあったクロエの蹴りかな?と思ったらあっさり銃撃なのにはガッカリしましたが) ラストシーン。心のどこかでダイアンを信じていたかっただろうクロエが、結局は憎しみの心に負けて薬を飲ませようとするシーンは、決してサプライズ的なものではなく、狂気は誰の心にも潜んでいるというメッセージなのでしょうか?[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-09 23:46:52)《改行有》

390.  15時17分、パリ行き 《ネタバレ》 予備知識なしで観たために、冒頭から延々と3人の若者たちの過去や日常が語られて行く流れに多少なりとも戸惑いました。これって本当にサスペンス?この展開って必要?などと。 しかしながら観終わってみれば、この実在のヒーローが実は「普通の人」どころか「ちょっと困った人」だということにテーマがあるのだと感じました。 夢があれば努力を惜しんではいけない。積み上げたものは必ず生かされる。日頃の鍛錬や心構えがここぞという時の行動を決める。そんな、少々歯が浮いてしまう様な教訓的なものが込められていて、テロ事件は例示に過ぎないのだと思いました。 ただし、予備知識なしで観て良かったとも思います。初めからヒューマンドラマを期待して観ていたら、また別の違和感なりを感じてしまったかも知れません。 終盤になって「まさか本人出演?!」という多くの皆様同様の衝撃を受けました。テレビでありがちな「本人出演再現ビデオ」とは全く異なる作品。テレビの方は殆どが事件そのものを深く掘り下げるのに、本作はあくまでもヒーローの人となりにフォーカスして人の生き方を説いています。(蛇足ながらテレビの再現ビデオも否定はしませんことを申し添えます) ご本人たちの自然な演技は監督の力量あるが故でしょうね。優れた指導者は一人ひとりの持てる資質を最大限に生かせるもの。恐れ入りました。[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-07 10:32:41)《改行有》

391.  スカイライン-逆襲- 《ネタバレ》 三作目となって最強ヒロイン大活躍的作品といった色が益々濃くなったような…。最早無敵のローズ。全二作を未見でも十分に楽しめるSFアクションエンタメ作品に仕上がっており、結果、シリーズ全三作はそれぞれに異なるテイストの魅力的な作品になっていますが、本作は前二作がそれぞれに持っていたようなオリジナル感が少々控え目に感じられます。SFアクション大作の王道を行くような正統派作品とでも言いましょうか。 ただし、攻め入る人類側がローズを中心として強力極まりなく、背水の陣で決死の攻撃に出たはずなのに、結局は圧倒的に優位なように感じられ、どっちが侵略者なのか分からないような気がしないでもないです。まぁこの場合、リベンジと言えども地球人が侵略者と言っても当たっているような気はしますが。 ということで、前二作を未見でも楽しめるとは言いましたが、シリーズを通して観た場合の評価と本作単品での評価は若干異なるように思えます。ここではシリーズの完結編(第四作があるかも知れませんが)として大いに楽しめたということで7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-02 23:11:31)《改行有》

392.  バビロン(2022) 《ネタバレ》 とあるきっかけで勧められ、急遽劇場に足を運び観賞。全体的に見れば、3時間超という尺を感じさせない娯楽大作と思います。 サイレントからトーキーへと映画界の潮流が大きく変化した時代、製作者、出演者を始め映画に関わるありとあらゆる人々が、大いに混乱し変革を求められた時代。そういった時代背景とそこに生きる人々を描いた作品は、これまでにも数多く作られてきたと思います。本作は、そんな映画界の劇的な変化を冷静に客観的に捉えるのではなく、作り手の感情を抑えることなく詰め込み爆発させた作品とでも言えば良いでしょうか。 冒頭の乱痴気騒ぎ、幾度となく登場する製作現場(セット)での暴力的なやり取りなどなど、観客に向かって激しく感情的に投げつけられているかのようでした。果たしてパーティをあんなにまで退廃的に描く必要があったのか(実際を知りませんが)、果たしてセットでの監督と出演者のやり取りをあんなにまで切羽詰まって暴力的に描く必要があったのか。少なからず疑問は残りましたが。 これでもかとばかりに散々荒らしておいて、ラストでは主人公を感傷的にさせることで幕を閉じる。エンターテインメント的には良かったとも思えます。万人受けする余地を残したような。そして、何と言っても3時間超を殆ど中だるみなしに突き抜けさせてくれた監督の手腕、脚本の妙は流石の一言です。 とは言え、大いに見る者を選ぶ作品でしょうね。映画好きが好む作品でありながら映画好きが嫌う作品でもあるという二面性を感じざるを得ませんでした。 ちなみに、私が観に行った回では冒頭の乱痴気騒ぎのシーンで(恐らく)早々にリタイアした二人連れがいました。大音量と画面いっぱいに繰り広げられる乱交パーティまがいの大騒ぎがお気に召さなかったのかも知れません。やはり観る者を選ぶ作品なのかと思った次第です。[映画館(字幕)] 7点(2023-03-02 22:52:05)《改行有》

393.  七つの会議 《ネタバレ》 原作未読。地上波放送を録画していたことを思い出して遅ればせながら鑑賞しました。 池井戸作品らしい企業の内幕を曝け出した作品ですね。キャスティングが豪華過ぎと言うか、勿論それ故の安定感ある作品となっていて、緊張感を維持して一気見出来ました。 こうやって描かれると、どこの企業にもこんな社風があって、殆どブラック寄りのグレーな管理職が締め付けていて、一皮めくれば汚点だらけみたいに感じてしまいますね。確かに新聞紙上を賑わす数々の事件と限りなく似通っているように思えます。というよりも、そういった事件が元にあるからこその原作なのでしょうけれど。 実際にはそんな企業は一握りに過ぎないと信じてはいますが、現実問題として犯罪には結びつかないまでも、作中に登場するような会議の場は…ありますよね。フィクションとノンフィクションの境界が見えづらくなるような物語。コミカルな場面もあるから良いようなものの、全編シリアスだったら息が詰まることでしょう。 それから、決して否定はしませんが、失礼ながら全編を通して芝居がかった台詞回しが少々気になってしまいました。敢えて演出的にその表現を選んだのかもしれませんし、明瞭な台詞は物語を際立たせる効果もあるとは思うのですが、個人的には気になったところです。[地上波(邦画)] 7点(2023-02-10 18:29:30)《改行有》

394.  ゾンビーワールドへようこそ 《ネタバレ》 ひさびさにゾンビ系のコメディを鑑賞。正直なところ、観る前の予想に反して大いに楽しめましたし、さり気ない小ネタも含めてツボにハマって大笑いしてしまいました。 冒頭シーンはどう考えても某有名作品の研究所を思わせる白基調の色彩、それにBGMのリズムやアレンジも大いにパロディ。いきなり掴みはOKの雰囲気にこれはやってくれそうな予感。 案の定、次から次へとノンストップで繰り出されるネタの数々は、予測可能なものが多めにも関わらずドハマりするばかりでした。しかも、青春友情モノ的要素をしっかりと盛り込んでいるところが良いですね。意外と言っては失礼かも知れませんが、思わぬ佳作に出逢えました。 ただし、タイトルや宣伝文句で予告されている程には3人がボーイスカウトで培って来た技術が生かされる場面は少なめで、その部分では少々消化不良かも。監獄脱出シーン以外の絶体絶命の場面でも、適度にマニアックなボーイスカウトネタを持って来て欲しかったです。 それから、冒頭の清掃員、スカウトの隊長、そしてカーターみたいなキャラは、この手のアメリカンコメディには付きものだし、なくてはならない登場人物と分かってはいても、個人的には少々ウザいと思ってしまいます。早々に死亡フラグが掲げられて退場する2人はともかくとして、カーターには困りました。ただし、爆乳ゾンビの胸を触らずにいられない場面あたりからは憎めない感が出て来て、最終的には感情移入しちゃいましたが。あれ?じゃあ3人ともOKということか…。 何はともあれ、この作品はどちらかと言うとゾンビ映画好きが集まって、あーでもないこーでもないと仲間とワイワイ騒ぎながら観るのに向いてる作品かな。つまりは観る人が観ると大ウケするけれど、人によってはダメ出しの嵐という観る人を大いに選ぶ作品ですね。そんな私は大いにハマったので7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-02-06 11:42:57)(良:2票) 《改行有》

395.  つみきのいえ 《ネタバレ》 僅か10分余りの作品ながら、余計な説明は殆ど省き、住居の縦方向を時間軸とした表現によって、ひとりの老人の人生の喜怒哀楽にスポットを当て描き切る。柔らかなタッチの筆使いと色調も相まって、ひとりの老人の人生最後のページを決して悲観的になることなく描き切っていますね。 短編とはかくあるべき。充実の10分ちょっとでした。[インターネット(邦画)] 7点(2023-02-05 13:43:47)《改行有》

396.  マッド・ハウス(2020) 《ネタバレ》 弱さを見抜いて誘い込み、外界と隔絶した上で監禁し、恐怖と苦痛を与えて洗脳することでコミュニティを拡充していく。何と怖ろしい集団なのか。 ラストシーン、ある集合住宅だけを舞台にした事件かと思いきや、脱出するもその街の全てがその勢力下にあった。もしかしたら、もっと広いエリアが既にその集団の手に落ちてしまっているのかも。教祖的人物のインタビューのように、いずれ世界規模で広がっていくのか? 近年の宗教がらみの事件、はたまた狡猾で巧妙な犯罪事例など、さまざまな反社会的な出来事とオーバーラップしていることで、決して絵空事とは思えない恐さに7点献上します。 ちなみに、邦題はストレート過ぎるかも。原題の方が不気味さが醸し出されていて良いですね。かと言って「1LDK」とか訳してしまうのはどうかなと思いますが。[インターネット(字幕)] 7点(2023-02-03 16:56:19)《改行有》

397.  美女缶 予備知識なし。当然セルフリメイクのTV版と漫画版も未見のままで観ました。ネタバレしてはいけない作品だと思いますので、ネタバレなしのレビューに努めます。 個人的にストライクゾーンど真ん中の作品。約1時間という尺で非常に上手く纏められていて、予想に反する大どんでん返しには正直驚きました。金魚が象徴的ですね。公開当時に幾つか受賞したことやTVリメイク版が製作されたことにも大いに頷けます。 主役の彼に今ひとつ感情移入出来ないままに終盤を迎えましたが、どんでん返しを食らった後には妙に納得。観終わった後、哀愁に浸れました。 とは言え7点献上に留めたのは、隣人の暮らしぶりに美女缶そのものの存在に関わるような矛盾を感じてしまうこと。そこはもうひと頑張りして欲しかったです。 関係ありませんが、納豆カレーは私も好物です。[インターネット(邦画)] 7点(2023-01-18 12:20:06)《改行有》

398.  グローリー 《ネタバレ》 南北戦争を題材にした作品というと幼い頃に観た西部劇を連想してしまうのですが、この作品はアメリカ初の黒人による部隊を描いたものであり、初めて知る史実でした。かつて観た西部劇の世界とは全く異なる切り口。黒人差別が当たり前のように存在していた時代にあって、始めは本心では黒人の文化等に馴染めていなかった主人公が、やがて命を打ち捨ててでも先陣切って彼らとともに戦っていくように変わっていく姿は感動的です。 ただ、兵士が作戦上消耗品のように扱われていた時代の戦争ものは個人的に好みません。洋の東西を問わず、人海戦術に頼り次々と倒れていく兵士の命が軽んぜられていたかのように思えてしまう戦い(現実がどうであったのかは知りませんが)には、個人的に嫌悪感ばかりが先立ってしまいます。主人公にしても、黒人兵士たちにはそれぞれの人生があり家族がいることを知りつつも、彼らを過酷な任務に敢えて送り出したという判断は手放しには賛同できません。 最後の作戦は殆ど自殺行為。思いは理解出来ないこともないのですが、何か選択肢が異なるように思えて仕方ない。平和な時代に画面越しに映像作品として観ている身としては、到底当時の真実や価値観といったものを知る由もないのですが、それでも違和感を感じざるを得ません。 デンゼルさん、モーガンさん、マシューさんを始めとした出演者たちの素晴らしい演技に支えられ、最早名作と言っても過言ではない作品とは思いますが、どうしても戦争の悲惨さからは少々距離があるように思えてならず、7点献上に留めます。[インターネット(字幕)] 7点(2023-01-13 18:37:00)《改行有》

399.  フローズン・グラウンド 《ネタバレ》 実話を元にした作品ということですが、実話を参照して部分的に事実を盛り込んで作り上げたフィクションということだと思います。その観点からすると、犯人や被害者の実名を使用したことや、エンドロールに被害者の画像や状況を挿し込んだことには少なからず疑問を感じてしまいます。フィクションなのかノンフィクションなのかが曖昧にされているような…。 そのあたりのモヤモヤ感を別にすれば(いや、そこは重要なんですが)、終始緊張感が途切れることなく続く捜査劇は、エンターテインメントとしての魅力十分だと思います。決して退屈する余裕などないと。 そう、エンターテインメント作品と割り切れば、ヒロインのバカげた行動や警察の脇の甘さ、主人公の家庭生活や妻との関係等々「おいおいそりゃあないだろ!」とか「それってなんで?結局どうなったの?」的な演出も、進行上必要不可欠に思えて来ます。実話ベースだからって正確過ぎたり緻密過ぎたら興覚めですからね。納得です。 そして何より、ニコラス・ケイジとジョン・キューザックのハマりにハマった役どころは見もの。特にニコラスさんはやっぱりシリアスな、こっち系の人ですね![インターネット(字幕)] 7点(2023-01-11 23:09:55)《改行有》

400.  父の祈りを 《ネタバレ》 実話ベースの冤罪物語。半世紀近く前の話とは言え、当時そこそこの年齢であったにも関わらずこれほどの重大な現実の事件を殆ど記憶しておらず、それでいいのか?と複雑な心境です。 冤罪というものが、幸いにも(と言うと不謹慎かもしれませんが)身近なものになることなく生きて来た身としては、あくまでもマスコミの情報を通じての想像の域を超えないものの、恐らくはこのような状況で捏造されているのだろうなと思うと背筋が凍る思いです。エマ・トンプソン演じるところのピアース弁護士の奮闘がなければ、父子の努力だけでこの冤罪が晴れる日は来たのでしょうか? 未見の法廷ものとして探し当てた本作ですが、法廷場面は思いのほか少なく、服役中の父子の愛憎(父には愛しかありませんが)と、父の背中を見ることによる子の人間的成長が描かれていることで、社会派作品としてだけでなく優れたヒューマンドラマとして楽しむことが出来ました。 ちなみに、真実を隠ぺいしたことが明らかになりながらも3人の検察官等は何故無罪だったのか?ピアース弁護士が情報公開の対象外文書を持ち出した行為は許されたのか?証拠として認められたのか?誤って彼女に手渡してしまった係官の処遇はどうだったのか?などなど、大なり小なり幾つか気になってしまいました。[インターネット(字幕)] 7点(2022-12-23 10:33:13)《改行有》

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