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コメント数 644
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ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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441.  さびしんぼう 《ネタバレ》 いろいろ書いたけど、消しました。やっぱこの映画の分析なんて無理だ。一日たっても涙が止まらん。公開時もそうだった。見終った後からボディブローのように効いてきた。一週間くらいはポスター見るだけで涙腺全開になった記憶がある。あの真っ黒い涙を流すさびしんぼうに、俺絶体レビューなんか書けんわ。10点(2004-07-28 23:58:57)(良:3票)

442.  ハヌッセン なんと言っても超能力の描写が、超素晴らしい。株屋さんが預言者ハヌッセンに向かって、冗談で「来週の○○の相場はどうなると思います?」と聞く。先物取引の世界を知らない主人公は「じゃあ30(だったと記憶してるんだが…)」と答える。株屋は「まさか! 今の相場は○○です。それは絶対にありえない!」と一笑に付す。翌日、ハヌッセンが新聞を見ると、「アメリカで株価大暴落」の見出しが。そう、その日が有名なブラック・チューズデー、大恐慌時代の始まりだったのだ…。一事が万事だ。未来が見えても、世界全体が悪くなっていく予言しかできない史上最凶の超能力者ハヌッセン。やがて彼の力に気付いたナチスが、その能力を利用しようと暗躍し始める。時代が悪いのか。彼の能力が悪いのか。積み重なる不幸の運命は、やがて彼自身に矛先を向け始めたのだった…。あらゆる人が不幸へと突っ走って行った時代に、さらなる災厄・ナチスの萌芽を見抜いていた男の、静かで乾いた物語。地味だけど意味深でメカニカルなドイツ劇映画をじっくり堪能したい向きには超オススメの逸品。8点(2004-07-28 02:53:26)

443.  マーラー 確かにイマジネーションの奔流のような作品ではあるなあ。冒頭、海辺で真っ白な繭を破り、世界と戯れる《音楽》(←っても、白いレオタード着たダンサーが演じてる)…もう何というか、ニーチェ+前衛劇のノリかも。マーラーは「この世にハーモニーはない」と言い切った音楽家(同時進行するメロディは存在するが、それが協調して和音を生み出す事はない、というコト。これはグレゴリオ聖歌の否定にもあたり、クラッシックの衰亡・ポップスオーケストラの繁栄を的確に予言していた)。当然、俺様監督のケン・ラッセルとは相性がいいのだ。キャラクターの織り成す様々な対立が、ヘンテコな客車のデザインとかの奇抜な構図で描かれるあたりに映像版「ハーモニーの否定」を感じる事ができる。ま、それでもケン・ラッセルの音楽性は『白蛇伝説』『ゴシック』でやってたロックの方だと思うけどね。鬼才×鬼才のコラボレーションは、やはりハーモニーを生み出さなかったような。あ、でもソレが狙いなんだからいいのか!(笑)  余談だけど、キューブリックは『2001年宇宙の旅』で前衛作曲家リゲティとの幸福なカップリングを実現した(冒頭のR.シュトラウスしか話題に上らないが、モノリスとコンタクトするシーンはリゲティの音楽)。同様に、マーラーにはケン。ワーグナーにはコッポラ。だが、キューブリック×リゲティ級の最大の魅力を感じさせる組み合わせはブルックナー×エメリッヒなんだよなあ…激しく見てみたい…怖いけど…。8点(2004-07-20 01:12:53)(良:1票) 《改行有》

444.  ルパン三世 カリオストロの城 人生の長きに渡って、その価値を全く見出す瞬間のなかった映画がある。『ブレードランナー』『マトリックス』がそうだったし、邦画ではこの作品がそれだ。三世よ、爺さんのリスペクトはカッコ悪いからやめとけ。宮崎、あんたはトトロやるまでポール・グリモーとフライシャーのリスペクトばっかだったな。だからあんたの作品は見なくなったし、多分、もう一生見ない。リスペクトの観せ方はモンキー・パンチの原作の方が大人だったし、宮崎監督が前半生でやってきた事より、ずっと大胆な踏み込みをしていた。あんたは自分のコントロールできなかった何かを、コントロールできないというそれだけの理由で殺してしまった。この作品以後、オリジナルのルパン三世は壊れて、跡形もなく消え去ったね…見事な巨大ヒットブランドにはなったがな。観客としてそれを許すほどの度量は、年食って少しは丸くなった今でも、ないだろう。だから、自分の中の宮崎駿は未来少年コナンで停止したままだ。悪いと責める気はないが、やはり0点は0点だ。0点(2004-07-19 06:43:32)(良:4票)

445.  ジェットローラー・バス<TVM> DVD持ってます。豪雨から地下水の流れが急激に変化し、国道がトツゼン陥没! そこには一台の路線バスが…合成バレバレの低予算作品。けど、いかにも『Uボート』の国ドイツらしい、カッチリとしたパニック映画でした。話はなんかヨタヨタしてますが、アメリカ映画のように努力や根性に頼る事なく、イギリス映画のように知恵と勇気に頼る事もなく、日本映画のような正義の怪獣頼みでもないパニック物。ひたすら合理的な分析/地味な機械作業で事態を収拾していくドイツらしい展開は、映画としての面白みがないとも言えるし、無駄に重厚さが備わってしまったとも言えるでしょう(個人的にはこの味は超好み)。主役の工事現場監督は、バンディッツの刑事さんやってた人。他にも何人かあの映画とキャストがかぶってます。そこはちょっと収穫かな。あとやっぱ、史上まれに見る「土方が主役のパニック映画」なとこも評価を上げてます。5点(2004-07-16 01:23:40)

446.  エレクトリック・ドリーム 《ネタバレ》 この映画が出た頃は、自分ではラブロマンスを求めて映画を観てなかったんで、全体的にはイマイチだったんです。でも、ラストで(主人公の相方の)PCが自殺するシーン。これだけは凄かった。ネットワークに潜り込んで東京の発電所のコントロール権を奪い、自分のいる部屋へ向けて破滅的な高周波を送り込む(太平洋を越えて!)…てな感じだったと思います。ほぼ一室で展開するラブコメが、ここだけいきなりスペクタクルになっちゃう。いや絵的にはPCが漏電して煙噴いてるようにしか見えないんですけどね。ここまでぶっ飛んだ人工知能ネットワークハッカーの話には、以後出会ってません。ちなみにネットワークをテーマにした人工知能モノでは、同じ年に『ウォーゲーム』。この2年前にはSF初のネットを渡り歩く人工知能『ヴァレンティーナ』(小説)が出ています。見比べるとこの作品の超先進性がよくわかったり。4点(2004-07-13 00:30:57)

447.  都会の牙(1950) うほっ! これが登録されてたのでちょっと嬉しくなりました。ハリウッド50年代、スタジオ撮りの小品ですが、もう何というか観客をグイグイグイグイ引っ張り続ける快作です。主人公があと1日しか生きられないってのが凄い。こういうネタ、普通ならファンタジーか感動ドラマにしちゃうはずですけど、この主人公は違う。「オレに毒を盛った奴ぁ一体誰だ!」と執念の素人探偵(本業・会計士)が開始されるわけです(すぐに警察に行けばいいのに…)。主人公の目が、だんだん鬼気迫る色合いを帯びていくあたりが凄まじいです。あ。いまスタッフを見たらなんと監督は…おーっと! ご存知映画の教科書『裁かるゝジャンヌ』を撮影したルドルフ・マテだ! 監督をやったら、こ、こんなピリリと辛い娯楽サスペンスを撮っちゃうだなんて…ありがたやありがたや(←なんか違う)。8点(2004-07-12 08:10:51)(良:1票)

448.  バイオ・インフェルノ 《ネタバレ》 そーそー。『未来世紀ブラジル』の併映でした。どっちもやたらと長いもんだから(しかもバイオの方を先に見てしまった)、映画館で2周目に入る気力を失ったっけ。本作は『アンドロメダ病原体』+『ゾンビ』-迫力って感じです。展開がすごく律儀で、前半はウンザリするほど詳しく科学解説があって(しかも当時のSFにしてはよく調べてあったな)、危機に陥るまでダレダレになってしまいました。で、危機が訪れたと思ったら…なんだい! ありがちなゾンビ+閉鎖空間じゃねーかよ。これはあくまで推理だけど…配給会社のプレッシャーに負けたね? 途中までは面白い作品になると感じられただけに残念。コテコテの80年代映画セオリーに埋もれてしまった可哀想な企画と言えるでしょう。3点(2004-07-11 05:36:08)

449.  遊星からの物体X 《ネタバレ》 物体X。そのアイデアの恐ろしさはエイリアンを凌駕する。襲われた後の救いのなさはゾンビをも超える。そして奴らの凶悪さに至っては…まあゴケミドロくらいかなあ。でも、この作品の価値はそんな所にあるんじゃなくて、『生命』と呼ばれる存在の目的意識のなさ、その延長線である社会組織の不安定さに超斬新な切り口で迫ったところにあるだろう。奴らXには多分知性はなく、惑星間を渡っていくための本能として吸収・同化という機能があると推理している(そう見ると、より単純な構造の生物の表現形が露出する各シーンの変化はとても説得力がある)。円盤を造るほどの高度な知性は、彼らの新植民地が安定してからおもむろに現れるに違いない。本能として、遺伝子の奥底から、まるで神の啓示のように…。 そう理解すると、あの凶悪なクリーチャーデザインに込められたメッセージが届くような気がする。「地球の生命なんて神秘でもなんでもない。簡単な化学のメカニズムで動くロボットだよ。生命そのものをぶっ壊してつぎはぎし直して、ほらカニの脚つけたって動くじゃねーか」。 これを自然への冒涜と見る向きもあるだろう。が、この冒涜なしには、我々生物は宇宙という過酷な世界を手にすることはできないのかも知れない。進化の行き着く先には、その酷い壁を越えるという儀式が待っているのかもしれない。その時、人類は自らを物体Xとする、涙なしには笑えない、諧謔的な価値の転換が起こるのだ…そんな事を思い巡らしてしまうくらいの説得力が、Xのデザインに秘められていると思っている。だから点は高いがある意味ネガティブなベクトルの評価だ。9点。9点(2004-07-09 02:31:25)《改行有》

450.  グラディエーター 《ネタバレ》 ちゅーわけで(?)この時代に興味のあるオイラなんですが、意味が深~くわかったせいで、元々好きじゃなかったリドリー・スコットを「大嫌いなヤツ」と明言できる決定打になった作品です。で、少しウンチク。この時代ってのは、 1)ローマ帝国が繁栄した最末期:コモドゥス帝は実在人物で、実際に暗殺されました。ローマの版図はイギリス付近まで拡大(映画冒頭の戦闘)。 2)膿んだ政治体制:ローマのご意見番・元老院の力は既に弱くなり(今の社民党みたいなもんだ)、皇帝が帝国を仕切っていた。当然無謀な政策が多くなった。 3)爛れた市民文化:民衆を沸かせるための剣闘は映画の通り。史上初と思われる萌系恋愛小説『ダフニスとクロエ』もこの時代。 4)皇帝暗殺後にローマ帝国が崩壊:皇帝が立った途端に(各属州の軍団に)暗殺される風潮になる。政治活動が実質的に消滅。 …一言で言うと、あの映画は「90年代のアメリカ」そのままだったわけです。ローマ衰亡の転換期に起こった最悪の暗殺事件を描く事で、ITバブルに沸いていた末期的なアメリカを斬っているわけですね(実際には今のブッシュの方がクリントンよりコモドゥスっぽいけどね…イラク戦争を『剣闘』と見ると、なおさら怖いか)。 んで、リドリー・スコットのどこが嫌いなのかっちゅーと、主人公は皇帝を殺しちゃった後、各州の軍団にローマの未来を託すから。『エイリアン』でも『GIジェーン』でも『ブラックホークダウン』でもそうだけど、結局はパワーで解決なのかいっ! ていうかマキシマスあんたそれ、テロ以外の何物でもないやろー! ってとこがモーレツに嫌。 ローマが滅びたのは、そういう時期だったからだよ。満ちたる月は、いずれ欠けるものなの。あれだけ素晴らしい映像を造りながら、青臭くて暴力的な夢を語るだけの彼に、疲れと憐れみを憶えた作品なのでした。 《8年後の追記》 いまウィキペディアでコモドゥス帝の記事を読んでて、驚愕の事実を知る。こいつ、ホントに闘技場に出て戦ってたんだ…納得のバカ皇帝だぜ…。[DVD(字幕)] 3点(2004-07-06 03:36:38)(良:1票) 《改行有》

451.  ピンク・パンサー5/クルーゾーは二度死ぬ セラーズの死後に作られたピンクパンサーおまけバージョン。なんというか、クルーゾー版『ムーミン谷の11月』と言ったら石が飛んでくるかな…? 実はシリーズ中で一番好き(殴)。誰もやろうと思わないような無声映画時代のギャグが頻出…とかいう言葉で不安になってる未見の皆さん。ご安心あれい! ちゃんとシリーズのファンへのサービスはある! だから下↓の方と同じアドバイスですが、ナニはなくとも上のキャスト一覧を見ないで退出するが吉(いやピーター・セラーズとは書いてないですが)。 でも一番笑ったのは、リオの裏路地で、至近距離から殺し屋にピストルで狙われた主人公が脱出したシーンだなあ。このギャグ、裸の銃シリーズが凡作に見えるくらい秀逸だった。今でもたまーに思い出し笑いする時があります。8点(2004-07-04 07:10:20)

452.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い 噴飯モノの設定、そしてB級大翁ことショーン・コネリー主演ってとこからして見る気がなかったんだ。本当だ。でも魔が差すというのはあるもので、TSUTAYAでうっかり手に取ってしまったのが運の尽き。食わず嫌いはイケナイと大後悔中です。冒頭の「M1戦車で銀行強盗の巻」からもうやられっぱなしでした。そいでヒロインの吸血鬼にカーミラではなくミナ(しかもハーカー姓だッ!)を持ってくる時点で、ヒネリは充分期待できた。残りのメンバーだって透明人間とジキル博士はお約束としても、アラン・クォーターメイン、ドリアン・グレイはナカナカ思いつかないと思うよ。そして強引にもネモ船長! しかも1916年サイレント版2万リーグの髭と衣装! 凄いぜマニア過ぎるぞこのプロデューサー! 彼らをバックアップするのがMってのがまた…これに成長したトム・ソーヤーを絡める暴走振りも何をか言わん。ストーリーも、もう何回もリメイクされた人物達のいわば「オールスター物」だから、ネタには一切困らないし、観客としては2分おきに突っ込みを入れてればいいので鑑賞も気楽。でも実は「第一次世界大戦勃発を止める話なら、ホームズが出てこないのは許せん!」と思って見てたんだよね。そしたらクライマックスではしっかりやってくれました。ホームズご本人は拝めなかったけど…。濃いネタをアクション中心にサラッとまとめた感じで、凄く好感が持てた。こういう仕上がりに相成ったのもお堅いFOXだからこそ、なのかな。この手が得意なディズニー/ワーナーなんかが手をつけたら、テキトーに流して造ってそうだしね。 (追記:とか思ってたら、製作総指揮がショーン・コネリー本人じゃん…そりゃ手を抜かんわなあ)9点(2004-06-27 02:21:42)

453.  ハイランダー3/超戦士大決戦 いやいや、まだイケルよ。去年DVDも買ったし。現代日本の部分がなんともウルトラQっぽい…予定外のとこで受けた。6点(2004-06-22 03:39:34)

454.  卵の番人 実は登録要望を出した時に、一瞬悩みました。該当するジャンルがないんです。「コメディ? いや違うな、恋愛はゼロだしグルメじゃないしサイレントっぽいけど違うし、アクションないし…」ないないづくし。ドラマだってあるかどうか。キャッチコピー的に「売り」になるようなモノを一切合財排除してますな。こんな奇妙な映画(映像的には極めてオーソドックスなんだけど)は初めてかも。でも、やがて訪れる、必然的な、でも衝撃的な、暖かくて寒くて悲くて希望がほのめかされているラストには、もう涙せずにはいられない。何が何でこうなって泣いてしまっているのかわからなくて腹を立てている自分が、気付くと冒頭と同じシーンを見つめていて、やがてエンドクレジットに流れ込んでいき、その不思議な感覚は今でも忘れられない。あえてジャンルをこじつけるなら、これは「大人の童話」ですね。老人と子供の区別をなくしてしまう童話。さすがはサンタクロース発祥の地、というところかな。9点(2004-06-13 01:21:19)(良:1票)

455.  バックドラフト 個人的に、強烈な寒気が記憶に残った映画。公開時に立川の映画館で見たんだけど、何を考えてか知らんが異常に冷房を効かせやがって寒いの何の…おかげで雪山にでも登ったような気分で鑑賞したもんです。作品が作品なんだから冷房切れよ(プンプン)。で、美味しい役が満載された映画でした。主役の二人、特にカート・ラッセルは完全にハマってた。デ・ニーロの登場も心憎い。そして中盤に登場する収監中の放火魔の演技がまた…。 だが、特撮にILMが噛んでいる時点で、映画が妙なベクトルを持ってしまっている(ま、監督の考え方なのかもしれないけど)。話の全体が、騎士物語の文法で綴られているのだ。火事場の火炎を竜と見ると(実際、バックドラフト現象はドラゴンの炎的な演出)、消防士たちは洞窟へ竜退治に赴く騎士に、手にする斧は剣に、火の特性を熟知した調査官デ・ニーロは魔術師に、と奇妙なほど演出の符合がある。 現代でトマホークを商売道具にしている職業は消防士くらいのもんだから、これは狙ってやっているのかもしれない。しれないが、シナリオが描く社会派ミステリとのギャップがどうしても埋められない。火事場を美しくエンターテインメント化した功罪がここにあるだろう。 ユニバーサルは本作のアトラクションで儲けてるんで疑問にも思ってないだろうが…ちょっと減点。8点(2004-06-13 01:02:16)(良:1票) 《改行有》

456.  スピーシーズ/種の起源 エロエロ系SF映画は数あれど、ベン・キングズレー級の役者を揃えたエロSFはこの作品だけだよね(だから騙された!)。性欲エロ星人役でデビューしたナターシャ・ヘストリッジは、実は脱ぐのが嫌いな気の強い女優さんみたい。『ゴースト・オブ・マーズ』のDVDコメンタリーでは監督のカーペンターを相手に彼を罵る毒舌を堪能できる(「あなた撮影の時に自分から『これは世界で最高にくだらない映画だ』って言ってたじゃないの!」って詰め寄るのが最高)。彼女のキャラクターを活かす上では上々の企画だったんじゃないかな。ちょいオマケ。5点(2004-06-13 00:24:16)

457.  デッドゾーン 《ネタバレ》 大半の人は知らないだろうが、この映画には一般に売られている90分のバージョンの他に、124分のディレクターズ・カット版がある。この映画は海外での公開後、なかなか国内でビデオ化されなかった時期があった。その頃にこのバージョンを元にして、ワープロ文字の字幕を入れた「裏ビデオ版」がレンタルビデオ屋で出回っていて、オイラと本作の出会いはこのバージョンでの事。泣けるんだこれが。まあ画質も字幕も翻訳も泣けるんだが、それを吹き飛ばすくらいに内容がよかった。ビデオ版でカットされているのは概ね屋外の寒い風景のシーンと丁寧だが淡々と描かれる家庭教師シーン。あまり本筋には関係ないわけだけど、実はこの二つがないとそれほど泣けないのを、正式版のビデオを見て即座に気付いた。何としても教え子がアイスホッケーの試合に行くのを止めようとする、ウォーケンの静かな激しさは、平凡に積み重ねられていく家庭教師シーン/そこから生まれる師弟の信頼関係なしには理解できない(でないとただのお人好し超能力者に見えてしまうはず)。「自分の人生を壊してまでもやり遂げなければならない事があるのだろうか」というラストのテーマに直結する問いの、中盤での要約だ。今のビデオ版はここの重みが抜けてしまったので、そこからラストシーンに至る主人公の行動に重圧感がない。まるで魔法を見るかのように予定調和な終わり方になってしまっている。そういう想いもあって、残念な公開のされ方をしてる作品だなあと思う次第。124分版なら9点なのだが、ケジメのため点は低くつける。3点(2004-06-12 22:55:43)(良:2票)

458.  マトリックス リローデッド 今日マンガ喫茶で観たい映画が何もなくって、「しゃーねえガマンして観てやるか」程度の気持ちで借りたんだけど、これが以外にOKだったのだよ。『マトリックス』には堂々0点を献上したオイラですが、思えばアレは波長が合わなかったんだな。このシリーズのアクションの基本はスラップスティックだと思ってるので、前回より今回の方が期待に応えてくれている。特に前半の見せ場「スミス曲芸団大演舞の巻」の壮観さは『ブルース・ブラザーズ』に匹敵するバカバカしさだった(誉め言葉)。マトリックスを構成する重要なファクターである半角カナもパワーアップされていて嬉しいぞ。そしてちょっとイケてるキーメーカーのキャスティングセンス、「ラリー&アンディあんたらお子ちゃまかっ!」と叫びたくなる無茶苦茶なカーチェイス、アーキテクトの語る胡散臭げなエセ統治論(つうかこれ遺伝的プログラミングの話だよね)、どこから斬っても可笑しさいっぱい! ツッコミどころ満載とはまさにこの映画の事だと思った。で、当の製作側もそんなのは承知で作ってるわけで、今回は落ちこぼれずにウォシャウスキーのバカなノリについてく事ができてラッキーでした。4点(2004-06-06 21:06:10)

459.  深呼吸の必要 沖縄に行ったことがある人なら見るべし。オレ的金熊賞受賞。今までで唯一、納得のいった沖縄ムービーだった。どんな映画かというと、東京から来たバイトたちが平良さん家のサトウキビ畑を刈りつくす「汗、日光、弁当、汗、日光、睡眠」という内容(なぜか女の子の作業者の方が多かったり)。ま、和製ほのぼの『フィッツカラルド』だと思えばいい…って、ピンと来る人は少ないか。今日、湘南の映画館で観たんだけど、エンドロールが流れ終わって場内に照明がつくまで誰一人席を立たなかったという余韻の深さがある。人物設定がわざとらしいのと無理してドラマしてるっぽい点(つうかシナリオがTVドラマ風で臆病すぎる…)で-2点なんだけど、キャラの立たせ方がきわめて自然だったし、しかも全員立ってるし、元が10点満点中12点だったという事で。沖縄ならではのおじい、おばあの優しさに感涙だ。いやホント、久々に映画で泣いたよ。11月の、穂が出て銀色になったサトウキビをカメラに収めなかったのは少々残念かな。収穫時期のサトウキビはちょっと見栄えがしないんで。10点(2004-05-30 14:22:43)(良:1票)

460.  ブレーキ・ダウン 《ネタバレ》 漢+『激突』+『悪魔のいけにえ』-毒。一番怖かったのは肉体的な恐怖よりも、預金もないのに銀行まで金を降ろしに行かされるシーン。エド・ゲインな潤色の多い田舎サイコサスペンスが溢れ返る中、まっとうな南部犯罪者を描いていて、質の違った恐怖が味わえる。ただ、カート《スネーク》ラッセルが場違いに見えるというのは同感。これは多分ブルース・ウィリスがピッタリの役どころだよなあ(見慣れすぎてて不安感憶えないかもしれないけどね)。最後のカーチェイスがもっと華々しければ8点は行ったかもしれない。惜しい。6点(2004-05-30 04:13:58)(良:1票)

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2223.42%
3324.97%
4456.99%
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