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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 3267
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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681.  本日休診 バランスのとれた喜劇ドラマ。 鶴田浩二、佐田啓二、三國連太郎、中村伸郎、淡島千景、岸恵子ら豪華な出演陣。 しかし、主役は柳永二郎なのだ。 柳永二郎といえば、溝口健二の晩年の傑作『雪夫人絵図』でいやらしい絶倫夫を演じていたが、本作ではいたって正常で真面目で気さくな医者を演じている。 この演技幅は凄い。 豪華出演陣の中で、鶴田浩二がトップクレジットだったが、内容的にみてトップなのは不自然だ。 商業的背景があっての序列であることは容易に想像できる。 さて、内容だが、人情味あふれる医者のもとに、数々の患者が訪れ、次々と珍事が巻き起こる。 とびきり面白いとか、感激で涙しきりとか、そういった突出した要素はないものの、無難な人情喜劇としてみれば、なかなかの佳作であろう。 特筆すべきは、後に名俳優、大女優といわれた方々の初々しい姿をみれること。 鶴田浩二や三國連太郎も若くて元気だし、中村伸郎も後年のインテリ風な役回りとは違った若さを感じる。 特に女優陣が、みんな若くて美しい。 角梨枝子、淡島千景、岸恵子、三者三様で美しいやら可愛らしいやら。 後に大活躍した俳優・女優たちの、まだ初々しかった若き姿を観られる貴重な作品でもある。[DVD(邦画)] 7点(2009-02-07 21:02:10)《改行有》

682.  人妻集団暴行致死事件 《ネタバレ》 単なる日活ロマンポルノかと思いきや、社会派要素の強い作品だった。 3人の若者が、よっぱらった勢いで人妻を輪姦し、過って殺してしまう。 しかし、その殺された女の夫(室田日出男)は、3人の若者に酒を飲ませた自分の責任だと感じ、自分を責める。 3人の若者の内、主犯格でない少年は、執行猶予つきの扱いとなり、恋人と旅に出て、出先で同棲生活をし、楽しく暮らしたりしている。 かたや、妻を殺された被害者である女の夫は、罪意識から死を選択する・・・ 妻を殺された夫は自分を責め死を遂げ、加害者である少年を恋人と楽しく同棲。 この何たる皮肉なエンディング。 このエンディングからして、ただセックスシーンばかりを散りばめただけのロマンポルノ作品とは一線を画す出来である。 その他、性欲とエネルギーを持て余し、やり場のない鬱憤を性的な方向でしか発散することを知らない若者たちが、とてもリアルに描かれている。 そういった部分をみても、本作は映画としての価値を十分に持ち合わせていると言えよう。[ビデオ(字幕)] 7点(2009-01-19 23:25:09)《改行有》

683.  反撥 若き日のカトリーヌ・ドヌーヴが、その性的魅力をプンプンと匂わせ、狂気に満ちた女性を自然に演じたサイコ・スリラー。 終始、ネグリジェのようなキャミのような、露出度の高い服を身に纏い、観ている私を誘惑する。 途中、脚を露わにしたドヌーブに欲情し、衝動的にドヌーブにのしかかる管理人が出てくるが、その気持ちよく分かる! あのスタイルに、あのブロンドに、あの脚を二人きりの密室で見せられたら、あのスケベ管理人でなくとも、どうなるか分からないね。 後半はひたすら幻覚に襲われ、精神的に壊れたドヌーブを繰り返し見せる展開。 これは少々、くどい。 それより見所は前半部分か。 姉の連れこむ男や、自分のボーイフレンドを嫌悪の対象とみなしながら、妄想するのは知らない男に犯される状況ばかり。 性に対する好奇心と嫌悪感が織り交ざり、精神に不安定をきたしている思春期の少女を描いているかの様で面白い。 ドヌーブは本作の2年後にブニュエルの『昼顔』で、若干23歳にしてガイコツのような老け込んだ状態になってしまうが、本作ではまだかろうじて若い魅力が残っており、いやらしい意味で楽しめる。 それにしても本作では21歳だというのに、なんか目元が老けている。 ブロンドとあのスタイルがなかったら、単なる老けたおねえちゃんだ。[ビデオ(字幕)] 7点(2009-01-11 16:58:34)《改行有》

684.  おとうと(1960) 《ネタバレ》 本来、人が死んでいく話を主体にした作品は好きではないのだが、本作については例外的に心を打たれた。 人は日々の生活の中で何かに追われ、良心を持っていながらもそれを外に出せない状況に置かれることがしばしばある。 仕事にしてもそうだ。 仕事に忙殺されたり、人間関係の煩雑さにより、いがみあったりしてしまう。 しかし、人はそれぞれ心の奥底に良心というものを必ず持っており、それらは極限の状況、本作で言えば誰かが死に直面するという状況の中で、それぞれが心の奥底に持っていた良心というものが、なんのつかえもなくすんなり出てくる。 そういった状況でこそ、心を打ち明けあい、互いを理解することができるようになるのだ。 本作はそういう意味で、単に死の悲劇を嘆いただけの作品ではなく、人間の奥底に眠る良心というものを、鋭くえぐり出し描写することによって、人間の本質を表現している。 そこに私は心を打たれた。 そう考えると、そういった極限の状況に置かれる前に、人は相手に対して理解する気持ちを持ち、寛容な気持ちで持って相手に接すること、それが何より重要であると感じる。 相手のことを理解し、お互いを信頼できる関係を築き上げる為には、日頃からそういった他人への接し方を心がけることが何より大事である。 憎まれ口ばかりたたいている人がいても、その人間がどんな悩みを抱えているのか。 どうしたらそれを理解し、お互いの信頼関係を築けるか。 本作を観て、これらについてとても考えさせられた。[ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-07 21:50:26)《改行有》

685.  母(1963) 監督、新藤兼人の自伝的要素の強い作品らしい。 その影響もあり、細部にわたって妙なリアリティがある。 乙羽信子は外見的に好みではないが、役にピッタリはまっており、真に迫った素晴らしい演技をみせている。 今村昌平作品にも通じる、泥臭いエロティシズムが充満した内容で、観ていて暑っ苦しい。 でも、それがまた、本作の魅力であったりもする。 今村昌平作品の泥臭さやいやらしさが好きな方は、きっと気に入る作品であろう。[ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-05 20:19:52)《改行有》

686.  マッチポイント 《ネタバレ》 「人生は運だ。テニスに例えれば、ボールがネットにぶつかり、それが相手コート内に落ちるか自分側に落ちるか、それによって運命が決まる。」 これがこの映画のテーマになっている。 ラスト付近で指輪を投げるシーン。 欄干に当たり、河へは落ちず、手前に落ちる。 つまり、「運が悪かった」という象徴的なシーン。 このシーンで観客に「殺人がばれる」と予感させる。 しかし、そうはならない。 この持っていき方が憎らしいほどうまい。 悲劇のヒロインを演じたスカーレット・ヨハンソン。 これ以上なく魅惑的。 金髪に男は弱い。 愛欲に負け、人生を狂わす。 だけど、守りたいものもある。 守りたいもののためなら、どんな残酷なことでもしでかす。 自分が一番かわいいから。 だが、それと代償に一生、人を殺したという罪悪感がついてまわる。 その罪悪感と金持ちの暮らし、どちらを選ぶか? 当然、罪を償い、殺人を自供するのが正しい道だが、自分がその極限の状況に立たされた時、それを正しい選択として選ぶことができるのか? それを自分に問いかけられたような気がして、そういう意味で後味が悪い。 しかし、よく考えてみると、全ては主人公の男が自分でまいた種だ。 つまりは、まっとうな道から外れたことさえしなければ、こんな状況に追い込まれずに済んだのだ。 全てはこの男の自業自得。 一時的な欲求、特に愛欲に惑わされずいかに自制するか。 これがいかに重要かを、この作品から教訓として学ぶことができる 、、とレビューを終わらせると、簡単に結論めいたことが出たようだが、はたしてそんなに簡単か? 何故なら、スカーレット・ヨハンソンの様な、運命を狂わす恐ろしく魅力的な女性が目前に現れたら、どうなるか分からない危うさを男は常に持っているからだ。 そう考えると、人生どう転ぶか分からない。 魔性の魅力を持つ女性を前にした時、男はいかに無力であるか。 そう思うと、そういった恐ろしいほどの魅力を持つ女性に出会ってしまうか、出会わずに済むかで、運命が決まるとさえ思えてくる。 “人生の大半は運で決まる” 本作がテーマとするこの言葉、強烈な説得力を持って身に迫ってくる。 あー怖い。 そんな魅力を持つ女性と出会いたくない。 いや、本当に出会いたくないの?? 出会いたいよね?? 出会いたくないの?? どっち?? ・・・分かりません![CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-05 01:29:08)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

687.  チャップリンの独裁者 風刺の割合が多すぎて、チャップリンの魅力がイマイチ発揮されていない。 ところどころにチャップリンの良さが出ているものの、途中、退屈してしまった。 それでも最後の演説は素晴らしい。 チャップリンの平和に対する熱いメッセージが伝わってきた。 まさに熱演![CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-03 11:21:06)《改行有》

688.  狼の時刻 後年のベルイマン作品ばかり最近は観ていたので、この辺りの脂ののりきったベルイマン作品は、久しぶりに観た気がする。 というのも、とにかく映像が綺麗なのだ。 そして幻想的。 まさにベルイマンの真骨頂が発揮されている作品だ。 しかし、色んな物を詰め込みすぎの感が否めない。 単純な夢想物語として、神秘的な色を最初から最後まで通してくれたら、もっと凄い作品になっていたかもしれない、、と思わせる内容だった。[DVD(字幕)] 7点(2009-01-02 18:47:48)《改行有》

689.  沓掛時次郎 遊侠一匹 なかなか人情味のある深い話なんだけど、どうもコテコテすぎる。 しかし、中村錦之助の演技は相変わらずうまいし、迫力がある。 チャンバラシーンにしても、さすがはストストピッチャンの錦之助、実にリアル。 話はどうにも臭くてたまらないが、アクション部分の迫力と錦之助の演技は高く評価したい。[ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-01 17:59:06)《改行有》

690.  安城家の舞踏会 《ネタバレ》 没落華族の最後を描いた傑作群像劇。 森雅之、原節子、津島恵子らが輝きを放ち、華族がまさに没落していく中で、最後の舞踏会を怪しく豪華に演出している。 殺人が起るのではないかというサスペンスに満ちた展開の中、華族という特権階級の没落の悲哀、男女の感情のもつれ、家族や親戚間のいさかいなどが、緻密に描かれている。 特に森雅之が突出したダンディズムを発揮。 森雅之は数々の名作に出演しているが、本作はそれらの中でも特に彼の味わいが滲み出た作品ではないだろうか。 クールに煙草をくゆらす森雅之がかっこよくて仕方ない。 ただし、唯一の難点と言っていいのが、ハッピーエンドすぎるところだろうか。 群像劇という、ただでさえ尺を必要とする内容なのに、90分という尺の中で全てをまとめようとする意図が明らかで、強引な仕上がりになってしまっている。 それが惜しくてならない。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-31 15:14:49)《改行有》

691.  兄いもうと(1936) 成瀬巳喜男がリメイクした『あにいもうと』を観た後だったので、話の展開については新鮮味がなかったが、それでもその完成度の高さに唸らされた。 1時間という短い尺の中で、家族それぞれの人間像をとても巧く描いている。 頑固オヤジだが一家を支える父、常に優しく人思いの母、やさぐれてはいるが妹との会話で優しい一面を見せる姉、純情可憐な妹、そして悪態をついてばかりいるが実は誰よりも妹思いの兄。 こういった家族像を明確に描いた上で、優男の大川平八郎が登場する。 明らかに肌色の違う都会の男と、泥臭い田舎の一家が不協和音を起こす。 そこに起る悲劇。 しかしそれを支える家族愛。 美しい音楽と、躍動感溢れる映像がそれを支え、見事な掌編と相成っている。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-25 22:55:40)《改行有》

692.  秀子の車掌さん 清水宏監督の『有りがたうさん』を彷彿とさせる内容と雰囲気。 さながら、女性版『有りがたうさん』だ。 最初と最後に流れるほのぼのとした音楽。 いやぁ、これを聴いているだけで、何だか幸せになれる。 そして、バス会社の社長! これぞまさに怪演! このキャラ、実にいい! 経営者としての達者な物腰も備えながら、どこかオカシイ。 いや、オカシイというのは面白いという意味。 いや、それより、ラムネに氷が印象的! 今観ても、何だか羨ましくなるような食べ物だ。 質素でいて魅力的。 これは、まさに本作の高峰秀子に通ずるものがある。 最初で最後のバスガイドを演出したラストも見事。 切なく、そして楽しい。 映画を観て、こんな気持ちになったのは初めてかも。 あ、そうそう、本作のビデオは東京・荒川区の南千住図書館まで片道1時間半かけてレンタル、、いや借りに行った。 ツタヤでの貴重な作品の発掘が一段落ついたので、次は「東京都内の図書館巡り」が自分の中で始まった! これがまた、意外にも貴重な作品の宝庫。 どんなに巨大なツタヤにも置いていない貴重なビデオが、ひょっこり図書館の片隅に眠っていたりして、とても刺激的だ。 図書館を巡ってのビデオ探し。 何だか病みつきになりそうだ。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-25 21:06:24)(良:1票) 《改行有》

693.  駅 STATION 《ネタバレ》 演歌を地で行く世界。 これを見ると演歌もいいものだなぁ、と感じる。 倍賞千恵子が営む居酒屋でのシーン。 高倉健と倍賞千恵子の俳優と女優とのぶつかり合い。 お互いの人間味が弾けんばかりに静かに対峙する。 尺の長さ、前半の無意味なシーン、倍賞千恵子の愛人が実は指名手配犯だったというオチ、テレビ役者が多すぎ、とマイナス点は見受けられるものの、全体としてはなかなか良い雰囲気になっていたのではないだろうか。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-23 23:00:38)《改行有》

694.  生きものの記録 基本的に黒澤明監督とは相性が悪いのだが、これは面白かった。 最初は「何言ってんだ、この老人は?」だったが、段々、彼の熱意と気持ちが理解できてくると、俄然、複雑な気持ちになった。 危機意識を持たず安穏と暮している人々、それに対し、未来を予測し独り奮闘する家族思いの老人。 どちらが正しいのか? どちらが狂人なのか? この問いを、我々に投げかける余韻を残すラストは見事だった。 そして、モノクロの映像も美しい。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-12-21 19:53:30)《改行有》

695.  限りなき前進 フィルムセンター所蔵作品を、池袋・新文芸坐にて鑑賞。 現存するバージョンは、フィルムの断片をつなぎ合わせて復元し、再編集したもので、どこまでオリジナル性が維持されているかは定かでないが、それでもかなり楽しめた。 随所に笑えるところあり、それでいて見応えもある。 そして何より、当時の月給取り(サラリーマン)の実態が詳細に描かれているのが面白い! 小津安二郎の原作で、それを内田吐夢が監督するという、夢の取り合わせ。 キャッチボールのシーンや、会社内でのシーン、子供同士の喧嘩など、初期小津の作風が強く反映されている。 しかし、そこは内田吐夢の技量か、初期の小津作品よりも格段に面白くなっている。 もし初期の小津作品を、「原作・小津安二郎、監督・内田吐夢」の取り合わせにしたら、ひょっとすると、もっと素晴らしい作品が沢山できたに違いないと思わせる出来であった。 それだけ内田吐夢監督の演出が光った作品だった。 それにしても、本作での轟夕起子、なかなか魅力的だったなぁ~ あのスカートからのぞくヒップラインが何ともエロティック。 そして、川に脚を浸している時の、ふくらはぎの質感の艶かしさよ! 轟夕起子という女優さん、今まで全く注目していなかったが、本作でその魅力を十二分に感じることができた。 これも本作を観た上での収穫の一つだ。[映画館(邦画)] 7点(2008-12-17 22:40:04)《改行有》

696.  若い人(1952) 池部良と吹雪。 これはまさしく豊田四郎監督の『雪国』を想起させる雰囲気だ。 、、と思ったら、豊田四郎も同じタイトルの作品を1930年代に既に作っていたのかぁ。 女子校の教員で28歳の独身男と、17歳の女子生徒との恋愛を描いた文芸ドラマ。 骨太な感じではなく、どことなく軽く仕上がっている。 同僚の女教師の扱いがどうも中途半端で、その存在意義が理解できなかった。 教師と生徒との恋愛を描く上で、あの女教師を出す意味が分からない。 話の筋に女教師は要らない気がした。 杉村春子は相変わらず巧く、二重人格の様な母親役を貫禄十分に演じている。 酔いつぶれたろくでなしの母親、献身的に男を看病する女性。 その全く対照的な二役を、本作では見事演じきっていた。 さすがと言わざるを得ない。 そして市川崑監督。 初期の頃には本作のような文芸作品を作りながらも、戦争映画、ドキュメンタリー、そして後期には『犬神家の一族』の様な娯楽サスペンスまで作ってしまう辺り、底知れぬ幅の広さを感じた。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-12-15 22:08:15)《改行有》

697.  ラスト、コーション 《ネタバレ》 アン・リーの職人技炸裂で、完成度は高い。 問題のセックスシーンも話題性だけでなく、内容も伴い、しかもストーリー上、必要な布石となっている。 凄い作品であり、又、力作でもあるのだが、生理的にどこか受け付けない部分がある。 それはやはり、露骨すぎるセックス描写だろうか。 女性がこの映画を観た時、男とは全く違う感じ方をするのではなかろうか。 少なくとも、男性の私から観ると、トニー・レオンの濡れ場は生理的に気分が悪くなるし、胸騒ぎがする。 それと、観終えた後、非常に疲れた。 すがすがしい気分とは程遠い、言いようの無い精神的ダメージを負った気がするのである。[DVD(字幕)] 7点(2008-12-02 22:57:06)《改行有》

698.  欲望のあいまいな対象 観ているこちらも翻弄されるほどの内容。 老人が10代の娘に性欲を刺激され、侮辱を受けながらも必死に追いかける様は、男にとっては目を覆いたくなるような辛辣な内容だ。 随所に見られる刺激的で突飛な出来事は、飽きさせない有効なスパイスとなっている。 遺作らしいが、最後にこんな傑作を作ったブニュエルは凄い人物と感心させられた。 男の偏執的な性愛を描かせたら、ブニュエルの右に出る者はいないだろう。 遺作にして、私が観たブニュエル作品の中で最高に面白かった。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-29 22:12:53)《改行有》

699.  殺し(1962) これはイタリア映画ならではの魅力が散見される逸品。 『羅生門』さながらに、あらゆる登場人物の異なる視点から、一つの事件を描き出していく技法は、なかなか面白い。 パゾリーニの原案・脚本ということで、パゾリーニ風味もどこかに感じられる。 パゾリーニの初期作品によく出てきた“ゴロつき”がゴロゴロと沢山登場。 彼らを巻き込む事件。 そこに絡む娼婦や少年。 これらの様子が、時間軸を交錯させながら、サスペンス仕立てに観る者を楽しませてくれる。 一見すると分かりにくい作品ではある。 しかし、何度も観たくなるような、クセになる雰囲気を醸し出している作品だ。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-29 15:39:07)《改行有》

700.  犬、走る DOG RACE 大杉漣が古い家屋を屋根づたいに逃げる逃げる。 これは痛快だった。 歌舞伎町の周囲には、ああいった古い家屋が残っており、それらを上手に活かした逃走劇。 大杉漣が体を張って、逃げ回る。 ありそうでいて、ちょっとない危険きわまりないアクション。 しかもヤケクソに逃げる。 謝りながら逃げるかと思いきや、ふり返って物を投げる。 コミカルでいてスピーディなアクション、そして歌舞伎町界隈の汚らしい家屋を上手に活かしたロケーション。 なかなか良いのでは? だけど、それ意外はどうも物足りない。 『月はどっちに出ている』で素晴らしい演技をみせた岸谷五朗も、本作ではどうも空回りしていた。 その他のヤクザ陣も、いいキャストを揃えてはいるのだが、迫力と雰囲気づくりに物足りなさが残る。 監督である崔洋一が傑作『月はどっちに出ている』で見事に演出したあの作品の魅力はどこに・・・ 理由は定かでないが、本作ではその魅力を感じ取ることができなかった。 それが何とも残念である。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-11-25 23:23:03)《改行有》

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