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プロフィール
コメント数 618
性別
自己紹介 【好きな映画】
★ヒューマンドラマ系
★恋愛
★コメディ
★推理・サスペンス・法廷
★アニメ
★その他、心がほっこりする・ワクワクする・揺さぶられるものなら何でも。

【苦手な映画】
×ホラー・スリラー
×暴力系・ヤクザやヤンキー系
×アクション
×アイドルが主演
×ハードボイルド
×見せ場が女優の裸だけの80年代日本映画
×映画の質よりも興行成績だけを意識したハリウッド映画

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81.  ル・アーヴルの靴みがき 《ネタバレ》 見始めたら、いきなり男が拳銃で殺されるシーン・・・。ハードで重苦しい内容かと思ったら、まったく違った雰囲気の映画でした。 警視が、船に隠れる黒人少年を見て見ぬふりをしたり、妻の病気が奇跡的に回復するラストシーンなど、話そのものは少々強引でマンガ的な部分もありますが、主人公を取り囲む人々の心のあたたかさを、余計なものをそぎ落としてシンプルに表現しているところが良かったです。現実の密航・移民・難民等の問題を解決するのは、政治的な理屈や都合ではなく、心の豊かさ・人間らしさ、という作り手のメッセージでしょうか。 何となく昔っぽいような画が古臭く感じなかったのは、音楽の力が大きかったと思います。また、わめいたり叫んだりという喜怒哀楽の過剰表現がなかったおかげで、終始静かな空気感が漂い、最後まで落ち着いて楽しめました。鑑賞後に調べたら、「浮き雲」の監督だったんですね。なるほど、納得。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-06-27 19:33:07)《改行有》

82.  暗殺のオペラ 《ネタバレ》 ファシストに殺された父の真実を探る、という解説のまま、サスペンス的な視点で観ていたために「映像はきれいだけど、話がよくわからずつまらない・・・」で終わってしまいそうでした。ラストシーンを見るまでは・・・。 途中いろいろあって、ラストシーン、駅のホームで帰りの列車を待つものの、まったく来る気配ナシ。線路に降り立ってみると、雑草に埋もれたレール・・・。ここで「政治色の濃いサスペンスを美しい映像で見せる映画」というイメージが一変! 記憶を遡って、これまでのシーンの意味がいろいろと気になり始めました。 父の愛人に会ったアトスが、最初は1時間後の列車で、その後、翌日の朝に帰る予定が、なんだかんだで帰れなくなります。途中、馬小屋に閉じ込められたり、愛人の「あなたはもう発てないの」というセリフなど、この映画において彼が「村から出られない」のは、何らかのメッセージだったのかも・・・。 長い間、列車が走っていない廃線を意味する線路。このシーンを見た瞬間「そもそも彼が訪れたタラという村は、彼が出会った村人たちは、実在するのか?」という疑問まで浮かんできます。 父の友人の3人組と愛人の女性が、現在も30年前も同じ容姿。普通の映画では、過去の回想シーンはメイク等で少しでも若く見せるか、似たような若手俳優をキャスティングするところなのに、あえてそのままというのは、過去と現在が絡み合うブラックファンタジーのような話なのか・・・? 他にも、主人公のアトスが父と同姓同名、しかも生き写しのように顔がそっくりというのも意味がありそうだし、銅像の目がなくなったことも、何らかのメタファーなのでしょうが、う~ん、一度観ただけでは、よくわかりませんでした。でもじっくりと掘り下げていけば、「あっ!そういうことだったのか!」に行き当たりそうなので、もしまた観る機会があれば、違った観点から鑑賞することにします。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-03-14 19:34:29)《改行有》

83.  イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 《ネタバレ》 エニグマの解読機、ついに成功! でも物語の焦点はここからでした。 解読して、すぐに対応策を実行に移すと、敵に暗号を解読していることがバレてしまうため、助ける命と見捨てる命を選別。その結果、戦争を早く終結させることができ、多くの人の命を救いました。現代に生きる私たちからすると、その判断の良し悪しよりも「戦争を起こしたこと自体が悪」という結論を下すかもしれません。ですが、その当時の人々にとっては、命を選別することも、この事実を機密事項としたことも、同性愛を犯罪として扱ったことも、すべて「正しい判断」だったのだと思います。 過去の選択を「過ち」と判断するのは、現代という時代性。その価値基準や行為も、数十年後・数百年後から振り返ると「とんでもない過ち」なのかもしれません。正しい判断というのは「時代に合っている」ということなんでしょう。 いつの世も、必要なのは、天才よりも天才を上手に活かすことのできる人なのかもしれませんね。アランのような天才的頭脳を、この時代は「暗号解読」にしか使えなかったバカバカしさ、同性愛者ということで心身をボロボロにされて、果ては自殺させてしまう愚かさ。 いろいろなメッセージを、興味深くしっかりと感じさせてくれる本作品は、映画として非常に優れていると思いますが、個人的には、彼の功績が後の社会に大きな影響を与えていることの救いよりも、時代の巡り合わせが悪かったとしか言いようのない彼の人生の哀しさがズッシリと胸に残り、重苦しい気持ちにさせられました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-03-05 18:39:11)(良:2票) 《改行有》

84.  偉大なるマルグリット 《ネタバレ》 この話の基となった、実在した音痴なソプラノ歌手の歌声、以前レコードで聴いたことがあり、あの歌声で巻き起こる、ジャイアンのリサイタル的なコメディと思っていました。早々に、予想を上回る「夜の女王のアリア」に爆笑! 外れた音程に合わせて揺れる頭の羽根飾りが、まるで笑いに拍車を掛けているそうです。 でも笑ったのはここだけで、後は意外にも夫との愛を中心とした、切ないストーリーでした。 夫は浮気相手に「妻には女を感じない」と言い、妻の歌にはうんざり。サロンの音楽会にもわざと遅れて帰り、「大成功らしいね!」と褒めちぎりますが、その時の彼女のなんとも悲しそうな表情・・・。彼女は誰よりも、愛する夫に、好きなオペラを聴いてもらいたかったんですねー。 そしてとうとうリサイタルを開いてしまいます。ひどい歌に客は大笑い。戸惑う彼女・・・でも愛する夫が聴いてくれている・・・。すると、いつもの音痴じゃなくて、突然、めちゃ上手な歌声に生まれ変わります。おいおい、朝ドラ「あまちゃん」の薬師丸ひろ子じゃないんだから・・・とツッコミたくなった瞬間、血を吐いて倒れてしまいます。 勝手な想像ですが、ここは「歌が急に上手くなった」奇跡が起こったシーンを描いたのではなく、彼女の幸せいっぱいな心情を美しい歌で表現したシーンではないでしょうか? 実際の歌は、客にはせいぜい「相変わらずヘタだけど、あれっ?何かちょっと心に伝わるものがあるぞ」くらいだったのでは? 哀れにも彼女はその時から妄想と現実との区別がつかなくなり、入院。「治療」という名目で、録音した自身の歌を本人に聞かせようとします。しかし直前になって、夫は「そんなことをしたら彼女は・・・」とやめさせようとしますが・・・・。 そしてラスト。執事の思ってもみなかった行動に「えっ!?」と驚かされます。彼女が主役のオペラ「マルグリット」の幕はここで閉じられた、という意味でしょうか。他にもいろいろ解釈があるようですが、あまりあれこれ考えず、素直に観て、素直に感動することができれば、それがベストな解釈だと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-16 20:22:26)《改行有》

85.  羅生門(1950) 《ネタバレ》 カッコつけたがりの多襄丸タイプ、プライドだけは人一倍の侍タイプ、女としてのイメージと自分の都合が大事な侍の妻タイプなど、現代にも、似たような人たちがたくさんいますよね(笑) 人間って、社会や時代背景によって考え方や価値観が変わったりしますが、本質は昔も今も大差ないってことですね。 死体が発見され、殺したのは誰かを明らかにする取調べシーンでは、3人(死んだ人も含めて)とも証言がバラバラ。「自分がやったのではない!」ではなくて、みんな「自分がやった!」と言い張ります。何のために・・・? それがこの映画の主題である「人の心が信じられなくなる恐ろしい話」なんですね。 その救いの意味を持たせようとする、ラストの捨て子をめぐる三人のやりとりは蛇足のような気がしましたが、小説の面白さを映画的な面白さへと変換させた脚本は素晴らしいと思います。 始まってすぐ、内容もまだよくわからない段階で、いきなり音楽にやられちゃいました! 木こりが森にたきぎを切りに行くシーンで、ボレロ・羅生門バージョンですかー!(笑) 個人的には、これだけでこの映画に満点を差し上げたい気分でした♪ モノクロ映画だから、という理由なのか、森の中の光のコントラスト、かなり意識して作った感じですね。これも黒澤監督のこだわりなんでしょうね。 また、三船敏郎といえば、多襄丸のような「豪傑!」タイプのイメージがありますが、この映画の終盤、女にタンカを切られてツバかけられて「トホホホ・・・」という表情、これは最高でした! この作品を含めて、昔の日本って、かなりの映画先進国だったのでは? 今の時代からは決して生まれてこないような、骨太の作品がたくさんあるように思います。[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-10-03 22:08:15)《改行有》

86.  シェルタリング・スカイ 《ネタバレ》 ツーリストではなく、トラベラーであり続けたキット。ほとんどセリフもなく、字幕もない後半こそがこの映画の見どころだと思います。一組の夫婦に男がもうひとり絡んで、男女関係云々という前半は、本題を表現するための前フリのようなもので、ストーリーがどうの、と論じる類の映画ではありません。 アメリカに帰れば、タクシーの中で大使館員とタナーを待っていれば、普通に生きることさえ難しい状況からは逃れられますが、キットはその選択肢に背を向け、どこかへ去ってしまいます。私たちが「快適」とする白人社会に戻ってしまえば、キットにとってそれは「ふりだしに戻る」ということだったんでしょう。山のような荷物を抱えて移動する「ツーリスト」から、トランクひとつの「トラベラー」となったキットは、物質第一主義の欧米文化に対する皮肉の象徴なのかもしれません。豊かさの象徴である山のような荷物=しかしそれは生きていく上でのお荷物=そんなものを生み出す欧米文化、ということでしょうか? その欧米文化の副産物が差別社会。 オープニングのモノクロの映像には、発展していくニューヨークの様子が描かれ、快適、快楽、経済的発展、物質的な豊かさをイメージしたシーンが、都会的な雰囲気のジャズとともに流れます。そして、豪華客船から小さなボートで上陸した先では、一転して土着的な民族音楽。オープニングが終わり切らないここまでのシーンだけで、欧米と対極する文化圏が舞台であることが強調されています。たくさんの荷物を、家のない貧しい子供たちに運ばせるアメリカ人は、大きな荷物から帽子を取り出し、カメラで写真を撮り、スピーカーから西洋音楽が流れる酒場で、ドリンクを飲みながら子供たちに靴を磨かせるなど、アメリカの富裕階級とアラブ圏の当時の事情がくっきりと描かれています。 ラストシーン、タクシーから消えたキットは、最初3人で立ち寄った酒場に現れます。店内にはやはり西洋音楽が流れ、新聞売りの子供など、店の様子は変わらない。変わったのはキットの心。その心が「迷ったのかね?」「人には無限の機会がある」ことを、無言のおっさんから感じ取ります。おっさんの声はキットの感情そのもの。映画はそこで終わりますが、キットがその後もトラベラーとして生きていくだろうということは容易に予想できます。 グランドホテルから出てくるタナーが欧米文化の象徴、かつてはその文化の中で生きてきたものの、別の生き方を模索するキット。この二人のコントラストが、差別社会への批判なのだと思います。オープニングとエンディングを見比べると、この映画の意図がよくわかりますね。 後半の砂漠も、俯瞰的に眺めている私たちにとっては「美しい」風景ですが、そこで生きるアラブの人々にとっては日常の当たり前の風景。「ほ~ら、きれいな景色でしょ」と見せるだけでは、まさにただのツーリスト的映画になってしまいますね。静けさ・美しさと同等の激しさ・重苦しさが伝わってくる、それがこの映画の価値だと思いました。 それにしても、男と女の関係をこれほどまでに描き切ることができるベルトルッチ監督の手腕に、ただただ驚くしかありません。「シャンドライの恋」のラストシーンの衝撃も、なるほど、この監督だからこそ作れたんだと、改めて納得です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-09-12 21:37:49)《改行有》

87.  アメリ 《ネタバレ》 フランス語の響き、フランスらしい音楽、おしゃれな街並みという土台の上に、アメリの世界観を乗せ、フランス映画独特のセンス、美しい映像技術で見事に料理した、「オールフランス」の相乗効果で、完成度の高い作品に仕上がった印象です。 最初、アメリのキャラクターはちょっと苦手な感じでしたが、品の良いユーモアが心地よく、最後まで楽しめました。写真の男の正体がわかるシーンなどは、座布団一枚差し上げたいくらいです(笑) 人とのコミュニケーションが不器用な人間って、少年時代の宝箱や遅配の手紙のような話を「妄想」して楽しむ傾向が、他の人よりも強いんですよねー。そういうタイプの人の心理描写が秀逸で、そこが、ただの雰囲気映画・不思議ちゃん映画とは決定的に違います。 人の感情を弄ぶような「みんなを幸せにしてあげますミッション」を遂行するアメリに対して「おまえ、天使にでもなったつもりかよ!」と、普段なら怒りのツッコミを入れたくなるところですが、まぁこういうイタイ子ちゃんのやることだから・・・と、不思議と気になりませんでした。そりゃ、現実にこんなことしてるヤツが自分のまわりにいたら、グーで鼻殴りますけどね。でも隣のおっさんと八百屋にしたようなことは、自分もやりそうです(笑) 以前は「フランス映画、良さがさっぱりわからん!」状態だった自分も、本作をはじめ、良質のフランス作品に触れる機会が多く、フランス映画アレルギーが少しずつ緩和されてきた気がします。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-26 22:09:00)《改行有》

88.  エール! ベタなファミリードラマでしたが、本当に感動しました。特に、パリでの試験のシーンからラストは心地よく泣けました♪ とにかく、ジメジメした感じがないのがいいですね! 歌をめざす健常者の長女と、その夢に賛成できない聴覚障害者の家族・・・というあらすじを読むと、どよよ~んと重苦しい話をイメージしそうですが、スカッとさわやかな清涼飲料のように楽しめました! 試験のシーンが感動的なのは、主役の女の子がすごいというよりも、家族、特にお母さん役の女優の演技力が素晴らしいからだと思いました。あの感情表現がなければ、あれほどの感動は生まれなかったのでは? アイドル主演の青春映画のように、やたらわめいたり怒ったり、くじけそうになったけど必死にがんばって夢を実現・・・みたいな安っぽいお約束演出もなく、聾唖者を美化したり悲壮感を漂わせたりすることもなく、軽い感じなんだけど、でも芯はしっかりしている、なかなかの良作だと思います。 でもひとつだけ気になることが・・・主役の女の子の歌唱力、「歌がうまい女の子」の役を演じるにはちょっと厳しく、相手役のガブリエルは、歌は完全にシロートですね(^^; そこだけがちょっと残念でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-14 00:34:17)(良:1票) 《改行有》

89.  ヒドゥン・フェイス 《ネタバレ》 キャ~!女ってコワ~い!(笑)  オトコや嫉妬が絡むと、女性の心には悪魔が棲みつくようですね(^^; 何気なく見始めたら、面白くて目が離せなくなりました! アイディアやそれを構成するセンス等、素晴らしいと思います。もしこの映画を観る機会があったら、レビューや解説などは読まずに、まずは前知識なしで鑑賞することをオススメします! この映画の面白い要素、意外と日本との共通点が多いと感じました。 ◆最初は怪奇現象が起こるホラー的な雰囲気で、実はこういう真相が・・・の雰囲気は、ちょっと「世にも奇妙な物語」っぽいかなと思いましたが、でも作品レベルは格段にこちらが上でした。 ◆構成は、「何気ないシーンのウラではこういうことが繰り広げられていた」という、内田けんじ監督の「運命じゃない人」のような作り方になっています。前半、その伏線がところどころに散りばめられていて、後半は「おー、こういうことだったのか!」が楽しめます。例えば、平井堅似のおっさんが帰ってくると、ファビアナに「独り言を言ってるの?」と尋ねます。何気ないシーンで見過ごしがちですが、実は「洗面所の水」と会話していたんですねー(笑) ◆また、部屋の様子を本人たちに気付かれずに観察している様子や、閉じ込められて出られない恐怖感は、江戸川乱歩の小説(屋根裏の散歩者・人間椅子・白髪鬼など)のようで、この話を作った人、乱歩ファンなのかな?と思ったほどです。 ◆そして女同士のコワ~い応酬、まるで、小沢真珠のドロドロ昼ドラのようでしたね(笑) ベレンが陥った状況は最初、心底、恐怖感を覚えました、閉所恐怖症の方は絶対見ない方がいいですよ。でも二人の様子やファビアナに毒づくところは笑えたので、ちょっとホッとしましたが、でもそのあたりから「きっと、鍵を持ってドアを開けた人が、ベレンの代わりに・・・」という展開が容易に想像できてしまえたので、それが少しもったいない感じでした。 女の嫉妬絡みの話って、その原因であるオトコも、ロクでもない目に遭うのが定番ですが、世の中の男ってだいたいこんなもんで、悪いことしてる意識はかなり薄いかも(笑)。 でも、いなくなったと思ってた彼女に、まさか他の女とエッチなことしているとこ見られてるって、死ぬほど恥ずかしいですよね(^^; こういう事態にならないとも限らないので、彼女や奥さんのいる人はたとえどんな状況でも、他の女性と関係を持つのは控えましょう^^[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-08 14:05:29)(良:1票) 《改行有》

90.  籠の中の乙女 《ネタバレ》 いやー、コワい映画でした! 親としての愛情が歪んでしまうと、こんなにも恐ろしい家庭が生まれてしまうんですねー。「うわぁ・・・」と思ったシーン、数え切れないほどありますが、特に、四つん這いになって犬の吠え方を家族みんなで練習するシーン、最初は滑稽でしたが、姉がいなくなった時、外に向かってのあのシーンは、ゾッとしました。 観終わってから原題を確認したら「DOGTOOTH(犬歯)」。籠の中の乙女なんていうセンスのかけらもない邦題を無理やりつけるより、原題そのままか「犬歯」の方がよっぽどインパクトがあり、作品のテーマに合ってると思いますが、それでは興行成績やDVDの売上にも影響するんでしょうね(^^; クリスティーナのせいで「ロッキー」や「フラッシュダンス」に影響された姉は、最後は自分で犬歯を葬り、新しい外の世界へと向かいます。これはもしかして、「外は悪の世界=アメリカ文化」というアメリカへの皮肉なんでしょうか?(笑) 最後、隠れたトランクが開かない・・・開けるのか、開けないのか、それとも開けられない状態なのか等、どうなるんだ?と思ったところでおしまい。うわっ!と思いましたが、このラストシーンは素晴らしいと思います。よく「最後の解釈は自分なりに」と結論を観る側に委ねる映画を嫌う人がいますが、これは結論を見せたり示唆してしまっては台無し。 その理由は、ハッピーかアンハッピーか、対極の結論が可能性として考えられるのなら、そのどちらかを伝えてもいいのですが、この映画の場合、あのトランクが開こうがどうしようが、その先、ろくでもないことにしかならないのは明白。姉は、トランクから出て世間にキチガイ扱いされて施設送りになるのか、トランクを開けた父に見つかって狂った家に引き戻されるのか、トランクに閉じ込められたまま死ぬのか、すでにもう死んでいるのか、いずれにせよ「どんなバッドエンドになるのか」を描くのなんて蛇足の極み、だからあのエンディングなんだと思いました。 こういう内容の話は、陰湿な雰囲気が漂いがちで、何度も過激な性描写があったりするのに、清潔感のある印象でエロさも感じさせず、それがかえって不気味さを際立たせたように感じます。映画としてはかなりのハイレベル作品ですが、でもこんな精神的ホラー映画、もう観たくないです(^^;[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-08 00:56:47)(良:1票) 《改行有》

91.  ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ もともとラテン音楽が大好きだし、最近はテレビ番組でよくキューバの様子を見ていたこともあり、いつかは訪れてみたいと思う国だったので、最後まで食い入るように見ていました! じいさん、みんなカッコ良すぎる!(笑) たまたま自分のストライクゾーンど真ん中だったこともありますが、音楽としても、ドキュメンタリー映画としても最高でした![CS・衛星(字幕)] 8点(2017-07-04 18:55:55)《改行有》

92.  サード・パーソン 《ネタバレ》 2回目の鑑賞で、ようやくこの作品の本当の面白さが見えてきました。 小説家の男、彼の妻、彼の愛人による現実世界、そして彼の創作によるフィクションの世界とが混じり合った見せ方なので、初見の途中まで何だかよく意味がわかりません。ニューヨークのホテルで働く客室係がパリのホテルに出てきたり「どういうこと?」という疑問が次々と・・・。 話が進むと、ニューヨークとローマのエピソードは、小説家が書いた話を映像として見せていることがわかります。子どもを亡くした自分の心情を、それぞれの理由で子どもに会えないローマ女性とニューヨーク女性の姿で表現していますが、編集者の「人生の言い訳を書いてるだけだ」というセリフが表しているように、伝わってくるのは子どもに会えない辛さだけ。最初、愚かな女としか映らない2人の女の印象は、「読めたものじゃない」と編集者に言われる小説の象徴です。 この時点で小説家は、自分のことはまだ「子どもに会えない彼女」でしたが、ラスト前、書き直した草稿では、「自分を許し、一歩前に進んだ彼(ローマ男性・ニューヨーク男性)」として描かれます。 新しいシャツに着替え、笑顔の2人が車で走っていくローマのシーン、子どもに会わせない男が本当の母親に留守電で謝罪、新しいパートナーが彼の支えとなって幸せな未来を予感させるニューヨークのシーンとして映し出され、編集者に「これはいい。(本を)出そう」と言わせることができます。 このように、何が現実で何が虚構なのかは、もう一度見ればわかりましたが、シーンの真意(特にラスト前)は、自分の乏しい読解力では解釈に自信ありません・・・。 最後、愛人が目にした本には何が書かれていたのか。自分の電話が彼の子どもの事故につながった事実を知ったショックなのか、自分と父親との異常な関係を書かれてしまったことへのショックなのか、それともまったく違う理由なのか・・・ 小説家が自分についた嘘の色とは何なのか。「白は信頼、そして信用の色」であり、白い服の愛人を追いかけることイコール「彼女が“生涯唯一の愛”」のはず。それ自体が偽りの気持ちで、彼が愛したのはやっぱり妻なのか? 追いかけていた愛人が、ローマ女性・ニューヨーク女性の姿へと変化し、最後には子ども。やっぱり彼は亡くした子どもから抜け出せないということ??? 映画の冒頭の「watch me」は、亡くした子どもの最後の言葉ですが、ラストの「watch me」は、妻の本心ということ? 2回見て、この作品を理解したつもりになっていましたが、ラストシーンの解釈に疑問が生まれてきたので、少し間を空けて、もう一度新鮮な気持ちで観ようと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-05-08 21:04:10)《改行有》

93.  ルート225 《ネタバレ》 ラストシーンが「帰れない」ので、あれっ?と思いましたが、だとしたらいろいろな解釈ができると思います。「まぁいろいろあったけど、姉弟の絆も深まって、元の世界に戻ってめでたしめでたし・・・」では、あまりにも普通過ぎますよね。なぜ結末が、元の世界に帰れないというすっきりしない設定なのか。そして、弟の「ひとりじゃなく僕たち2人一緒にこの世界に来たのは、絶対何か理由があるはず」というセリフが、この映画を読み解く鍵なのでは?  エリ子ひとりではなく「エリ子と弟の2人」にとって、AとA´との世界の大きな違いは「両親に会えない」ということ。つまり、元の世界に帰れないのは、もしかしたら「両親が突然死んでしまって、もう会えない」という現実を、「パラレルワールドに迷い込んで両親に会えなくなった」という空想の世界に置き換えて表現しているのでは? だとしたら、「2人一緒にこの世界に来た意味」や「帰れない=もう両親に会えない」につながるなーと思いました。 この話そのものがメタファーなのかもしれませんね。 そろそろ親離れする微妙な年齢である15歳。最初は、クールでいること・カッコつけることが大人・・・という、あの年頃特有の背伸びの仕方で、弟にも途中「カッコつけてるんじゃないよ!」とキレられますが、最後の電話では両親への思いを泣きながら素直に母に伝える・・・。そして弟も、いじめられていた八百屋の息子に全力でぶつかっていく勇気・・・。 素直な心と、困難に立ち向かっていく勇気があれば、ラストの、東京駅で別れる2人のように、どんなに辛い状況でも、笑って一歩前に進んでいける・・・的なメッセージが込められていたのかもしれません。 最後の電話も、ほんとにもう帰れなかったからこそ、観終わったあと、あのシーンが一層感動的に感じられるんですよねー。 タイトルも「エリ子、15歳!」などではなく(笑)、15の二乗というのは、人間って、今の自分(15歳)に明日の新しい自分(15歳)が掛け合わさることで成長していく・・・というようなこと・・・かな? ルート225=国道225号線、テレビのニュースの悪徳こけし業者やソーセージ=15歳の“性”長とか、隠喩的にも見えますが、自分には、あれは単なる「小ネタ」のように思えました(笑)[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-09-05 20:21:03)《改行有》

94.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 ニューシネマパラダイスの監督の作品ということで、心温まるヒューマンドラマだと勝手に思い込んでいたら・・・(笑) でもやっぱりこれは、単純な犯罪映画じゃなくて、ヒューマンドラマだと思います。 絵が全部盗まれたシーンでは、「女に免疫のないオタクなおっちゃんが、若い娘に入れ込むとロクなことにならないよなぁ・・・」程度の感想しかありませんでしたが、でもラストまでのシーンで、印象は変わりました。肖像画の女性しか愛せず、生の女性とは目も合わせられないような男が、クレア(偽)のおかげでようやく、男として最高の悦びを得ることができます。最初は、哀れな様子を見てかわいそうと思いましたが、彼にとっては「The Best Offer」だったのでは? アガサ・クリスティの「地中海殺人事件」で、女優と一晩いい思いをした金持ちがめちゃ高い宝石をプレゼントした後で捨てられ、その男に言ったポワロの「男女の秘めごとに値をつけるのですか?」というセリフが、ふと頭に浮かびました。 盗まれた絵よりも、思い出されるのはクレアと愛し合った瞬間のことばかり。彼にとって失ってショックだったのは、絵ではなくてクレア。そのことに気付いただけでも、この人は幸せなのかも・・・。 草食系とか呼ばれてるアホ男子や、アニメキャラやフィギュアしか愛せないオタク君が、ナマの女を知ってしまったら、このおっちゃんと同じように、コロッと弄ばれてスッテンテンにされるんだろうなぁ・・・。 この映画は、そういう人に向けての警鐘?(笑) それから、「貞節は最も異常な性的倒錯」というフレーズには、激しく同意です♪[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-17 16:11:12)(良:1票) 《改行有》

95.  打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM> 《ネタバレ》 最近、アニメ版が公開されたためか、CSで何度も放送していたので、ひさしぶりに見直しました。初めて観た時の、心の奥の方にしまってあった、忘れかけてた大事なものがキラキラと蘇ってくる感覚、それがまったく変わっていなくて、むしろ歳を重ねた分、輝きの質が増したように思えました。特にあの音楽、流れる旋律も、挿入するタイミングも、バツグンのセンスですね! 思春期に差し掛かった子供時代、夏休み、女子・・・。この3つが合わさった思い出のある人(特に男性)には、たまらない作品ですよね^^ 「もしもプールで足をぶつけなかったら」というifの部分を変に強調することもなく、シンプル&ストレートに表現しているからこそ、響いてくるものがあるんでしょう。ウケそうな材料を何でもかんでもブチこんでこねくり回したような、ごった煮ドラマを作っている人に見習ってほしいです。 ひさしぶりに見直して、今回新たに自分のツボにハマったシーンがありました。 夕方の安曇医院の待合室、夕陽が射して他に患者もいなくて静かな感じ、「あー、子供の頃の夏の夕方って、こういう印象だったわー」と、何ともいえない懐かしさを覚えました。 子供の時、夏って、朝も昼も夜もワクワク感に満ちあふれていた印象で大好きでしたが、唯一、夕陽が沈みかけるあの時間帯の、まるで一瞬時間が止まったような、世の中のすべての音が遠くでかすかに鳴ってるような、妙な物悲しいムードが嫌いでした。 しかし最近、夏の夕方にそういうことを感じなくなったせいか、夕方の安曇医院の雰囲気、とても懐かしく感じました♪ このイメージを崩されたくないので、アニメ版はきっと観ないと思います。[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-07-23 00:22:46)(良:1票) 《改行有》

96.  夢売るふたり 《ネタバレ》 う~ん、これは何とも難しい作品でした。前半は、だまされた女たちがカウンターにずらりと並んだり、電車内で「仕事」をしている貴也の様子を里子が新聞越しにチェックしたり、里子がだましのシナリオを書いて次々と渡したりと、コメディタッチのシーンも多かったですが、後半からどんどんシリアスな展開で、ズド~ンと重い空気に包まれます。 鑑賞ポイントは、やはり里子の心理描写だと思います。最初は、店が火事で焼けても前向きにバイト、貴也の浮気をきっかけに詐欺を思いつき、重量挙げ選手に関わったあたりから心境が変化する貴也に対する感情、そして最後は本気で他の女を好きになった貴也が刑務所に・・・そしてラスト。最後、里子が見たのはやはり出所した貴也でしょう。そしてラストのあの表情が、貴也に対する感情の終着駅、というように感じました。 途中、ドブネズミやカモメなど、心理を象徴するメタファー的なカットも多く、特に、里子の自慰や生理ナプキンシーンは、子供と仲良くなった貴也に対する憎悪へとつながる前フリだったように感じます。夫婦だけど子供がいないという女性の深層心理・・・。貴也が単に他の女を「本気で好きになってしまっただけ」なら、最後のあの表情にはつながらないでしょう。もし自分の解釈通りだとしたら、女性監督にしか表現できない、ものすごい心理描写ですよね。 また、すべてのシーンにおいて、ただきれいなだけの映像美ではなく、「映画として、このシーンを表現するのに最も適したカメラアングル・光・色」にこだわり、手抜きシーンなどは1カットもなく(それが当たり前ですが)、これぞまさにプロの仕事ですね。 2時間ドラマのような「ハッキリとわかりやすいストーリーと意外性のあるサスペンス」を求める人には、まったく向かない内容なのでご注意ください。 (ストーリーとはまったく関係ありませんが、山下敦弘監督がチョイ役で出ていて、思わず笑ってしまいました)[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-05-25 22:20:25)(良:1票) 《改行有》

97.  GHOST SOUP 《ネタバレ》 かなり以前、初めて見た時は大感動!ひさしぶりに見ると、前半のテンポはイマイチだし、役者の演技もかなりひどい出来。でもやっぱり、「いい話だなぁ~」と感動しました。特にラストシーン、空を飛ばずに飛んでるフリとBGMの「遙かなる影」がぴったりマッチ!歌詞の意味を知っている人は、感動が2倍だったと思います♪さすが岩井俊二だと思いました。これはテレビドラマですが、ヘタな映画よりも幸せな気分に浸れます。[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-03-09 09:53:00)

98.  寝ずの番 《ネタバレ》 冒頭で、木村佳乃が師匠におめこを見せる・・・・・なんて書き方をしたら、下品だセクハラだと大騒ぎする輩が増えた世の中、おめこをエロよりも笑いのネタにしてしまう上方の気質をうまく表現していたと思います。通夜の台所で茂子がまじめに「あんなことしてショックで死期を早めたのでは?」で多香子が吹き出し、美紀が「あー、おそその話!」で、あーちゃんが吹き出すシーン、面白過ぎてここだけ何度も見返しました(笑) これ、松鶴師匠と一門(上方落語界)をイメージしているのでしょうが、安易に関西の芸人や落語家をキャスティングせず、演技力のある俳優を中心に据えたのが正解でしたね。ただ、堺正章が尼崎の鉄工所の社長というのは無理があるというか、関西の人なら「ちゃうちゃう!」とツッコんだのでは?(笑) 通夜&下ネタばかりで、さすがに途中からは飽きてきたものの、関西人の面白さを俯瞰的にうまく捉えていたのは、中島らものセンスでしょうか。若い頃には「しょーもない。笑えんわ」と思っていた艶笑噺の粋、少し理解できた気がします。[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-02-24 21:56:15)

99.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 まったく前知識なく見たため、なんだかよくわからないまま話が進んでいきましたが、でも退屈することなく、気がつけば「えっ、もう終わり?」と、時間を忘れてしまうほど楽しめました! さて、内容について自分が感じたことは、例の黒い板のようなもの、あれは宇宙力の象徴のひとつで、人類の科学力など、宇宙的スケールからすると微粒子にも満たない程度のもの、お釈迦様の手のひらの孫悟空みたいな・・・ということでしょうか。最後の赤ちゃんは、地球の人類もいつか滅び、でも宇宙の力はまた別のカタチで新しい生命を生み出す・・・ということですかねぇ? また、コンピューターのハルとのやりとりは、将来ますます加速するであろう科学偏重社会に対する皮肉、ということだと思いました。 宇宙の神秘は、人間の思考で解明できるほど単純なものではなく、現代風の解釈を加えるなら、人間が戦争やら核兵器やらでいろいろやらかして人類が滅んだとしても、宇宙規模でみれば、人類の歴史など所詮は瞬き程度のもの云々・・・。この映画は、人類の思考では到底理解不能なスケール感を、少しでも表現しようとしているのかな?そんな風に感じました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-09-26 19:11:37)

100.  修羅雪姫(1973) この映画は、ただただ梶芽衣子の美しさを鑑賞するための作品ですね。話もまぁ、そこそこ面白かったですが、雪が梶芽衣子でなければ、すぐに観るのをやめていたと思います。それに挿入歌の「修羅の花」も、最後のシーンに激しくハマってます!梶芽衣子を見るたびに「この人で“実写版・サザエさん”を作ってほしかった」と思うのですが、今のところ賛同者ゼロです(笑)[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-07-20 01:29:51)

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