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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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981.  ハンターキラー 潜航せよ ロシア領海内で、ロシア潜水艦と米潜水艦が沈没。何が起きたのか、あるいは今、何が進行しているのかを探るため、4人の特殊部隊と原子力潜水艦アーカンソーが現地に派遣される。という訳で、陸上部隊の活躍と原潜内が並行して描かれて次々に事件が発生し、とにかく飽きさせません。片や海中での魚雷戦があり、片やパラシュート降下や陸上での銃撃戦があり、盛り沢山のエンターテインメントになってます。 潜水艦が潜航する際に艦内が傾く描写なども楽しいし、スクリューの重たい機械音、不安を誘うソナー音が続く一方で、艦内で息をひそめる定番の静寂シーンもあって、音の演出も効果的。だけど。 スピード感があって、サラサラと楽しめる分、もうひとつ心にひっかからない、ってのはありますね。 海中で魚雷が走り回る不気味さ、ってのは大いに結構ですが、図体のデカい潜水艦までこうも自由に動き回ると、何だかテレビゲーム的になっちゃう。水の重さ、水中での動きの不自由さ、みたいなものがもう少しあってもよかったかと。 チビ潜航艇が母艦とドッキングする場面なんかも、いとも簡単に繋がっちゃうんですけど、たぶん本当は結構、手数がかかるんじゃないんですかね。作業が手間取る一方でせまってくるミサイル、みたいなシーンを、例えばスピルバーグみたいなイジワルな人なら、「これはもう絶対間に合わない」というショットでもって演出するところだと思うんですが。本作はスピード重視なんでしょうか、何だかアッサリしてて。ハラハラさせるシーンは確かにあるんですけどね、でももっとハラハラさせてくれたらいいのに。 本作は、ロシア艦長役のミカエル・ニクヴィストの死後に公開、つまり彼の遺作にあたり、実際、彼の思い出に捧げるとのクレジットが出るのですが、それにしちゃあ(って、遺作のつもりで作った訳でもないでしょうが)、彼とジェラルド・バトラー艦長との関係も描き方が物足りない。ジェラルド・バトラーの『300』を彷彿とさせるコワイ顔ばかりが印象に残って。ふたりの関係をどう描くか、物語の上でも重要な部分のハズなんですけれども。それに比べると特殊部隊のトビー・スティーブンスの方が、ナンボかいい味出してます。 うーむ。何だかこれじゃ、不満タラタラみたいですね。そんなことないですよ、面白いですよ!(何じゃそりゃ)[映画館(字幕)] 7点(2019-04-21 09:44:44)《改行有》

982.  ドリームハウス 会社を辞めて家族とゆっくり暮らそうと手に入れた家は、訳アリ事故物件だった。というワケで、色々と奇妙な事件が起こるのですが、なるべくネタバレを避けるように感想を書きますと、、、 なるほどそうきたか、そのパターンですか。しかしまだ映画中盤なのに、このあと話をどう持っていくんだろうか。ちょっと尻すぼみ? いやいや、ああ、そういうことね。というワケで、うん、しっかり盛り上がったね! ・・・何言ってるかわかんないですね、すみません。 観てて、多少「?」と感じてた部分も、すべて、織り込み済みなんだろうな、多分、私が気づいてない伏線もまだまだあるんだろうな。 登場人物たちの表情がイマイチはっきりと捉えられていない印象があって、そのせいか映画がモヤモヤした感じがあって、もう少しうまく描けないものか、などと感じたのも、結局はそれも織り込み済みなのかも知れません。ただ、監視カメラの映像に初めて容疑者の顔が映される瞬間、ここだけはもっと鮮明に示してドキリとさせて欲しかった気がします。 それにしても、この家に何かいるのでは、何かがあるのでは、そんな事を感じられるのも、家が広いからだよな~うらやましいな~、とか思っちゃう私はウサギ小屋。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-14 18:06:08)《改行有》

983.  カリートの道 これはもう、Carlito's Wayというよりは、Pacino's Wayであって、いつも通り、というかいつも以上に、存分に映画の中で語りまくってます。手振り身振り全開で、実に気持ちよさそうに語りまくり、おかげで時にはカットが切り替わると手の位置がズレてしまってる、なんて事も発生する訳ですが、そんなの些細なこと。何せ気持ちよくしゃべってるんですから。 デ・パルマも例によって例のごとく、カメラをクルクルと走り回らせたり、疑似パンフォーカスともいうべき合成映像使ってみたりと、お構いなし。 こんなコトばっかりやってると映画がバラバラになりそうですが、この映画、意外に収まりがいいんですね。主人公像にアル・パチーノがよくハマってる。大物のようでありながら、何となくセコい感じがね。ジョン・レグイザモをいたぶるあのエラソーな感じが、実にお見事。 デ・パルマも本作の終盤のクライマックスでは、実に真っ当に追跡劇をスリル一杯描いていて、そう、やろうとおもったらこういう事できるんですよね。できるのにやらないのね。本作ではちゃんと、シビれるほどの盛り上がりを演出してくれます。 で、これらすべてが収斂していく、衝撃のラスト。衝撃的だけど、でもやっぱりこれしかないよね、という説得力があります。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-14 15:36:44)《改行有》

984.  仁義 《ネタバレ》 片や、刑務所長から何やら良からぬコトを吹き込まれて出所する男がいて、片や、何やら良からぬコトをして捕まり護送中に逃亡する男がいて。で、その二人が出会って意気投合、と言うにはあまりに静かな出会いなんですけれども、ここでアラン・ドロンがタバコとライターを投げてよこすシーンが、闇雲にカッコいい。まるで相手の手元に吸い込まれるように投げ渡されるもんだから、この後じゃ、そりゃ拳銃だって何だって簡単に投げ渡そうってなもの。 後半はこの二人にイブ・モンタンも加わって、何をするかと思えばコソ泥なんですけれど、ただでもセリフが抑えられたこの映画の中で、さらにセリフが無くなって、ただその宝石泥棒の一部始終が、静かに、緻密に描かれていきます。 突如、警報が鳴り響き、計画は一巻の終わり。逃げ行く彼らの背景には、風の音。シビれますね~。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-13 15:11:45)《改行有》

985.  名探偵コナン ベイカー街の亡霊 どうせ映画のコナンはろくに推理なんかしないんだろ、とコナン映画を敬遠している私に、ウチの子供たちが「面白い」と勧めたのがこの作品。 これも別に大して推理はしないんですけど、まあ確かに、ラストはなかなか気持ちよく意表をついてくれます。 だけど、「どうせ仮想空間のゲーム内だから」とアッサリ登場人物たちが姿を消していくのが、さすがにアッサリしすぎかな、と。 あと、もともとこのシリーズ上の制約として、コナン君は見た目は子どもだけど中身は高校生ということになってるが、でも高校生にしてもマセ過ぎというか、ほとんどオッサン臭い感じがして、「高校生探偵」も実は仮の姿なのではないか、ホントのホントは中身は中年男性なのではないか、だもんで、せっかく久しぶりに対面するという父親を登場させたのに、どうも親子っぽさが感じられず、「久しぶりの対面」らしい感情的な盛り上がりも描かれない。独立心が強すぎる主人公ってのも、扱いが難しいもんです。[地上波(邦画)] 6点(2019-04-13 12:56:59)(良:1票) 《改行有》

986.  ベスト・キッド2 《ネタバレ》 ご存知スローモーションカラテ映画の第2作。どうしてこんなカラテで勝てるのか。というより、どうしてこんなカラテに負けるのか。 それはともかく、曖昧な記憶で申し訳ないけど、第3作の公開時にラルフ・マッチオがこの第2作のことを「ハートが無かった」とか何とか否定的な風に言ってた記憶があって、まあ、だからどうしたということは無いんですけどね。 それはともかく。 今回はミヤギさんの故郷の沖縄が舞台。何でダニエルがついてくるのかワカランけれど、チンピラに絡まれてタコ殴りにされるのがこの人の役回りだから、彼が沖縄についてこないと話が始まらない。 ただ、前回の敵役が、某大学のアメフト部みたいに(その話はもうやめなさいっての)比較的硬派だったのに比べると、どうも今回は(風貌だけはヤクザを連想させるけれど)少々粘着質にミヤギさんとダニエルにつきまとうところがあって、何だかストーカーみたい。特に、ダニエルにチョッカイをかけ続けるチンピラは、実はダニエルに気があってわざとイヤガラセしているんではないか、と。 ここでふと、今回久しぶりに観てて、「なぜ、K-1のリングにチェ・ホンマンが現れた時に既視感があったのか」のナゾが解けた気がしました、もしかして自分は、この敵役の俳優さんを思いだしていたんではなかろうか。 それはともかく。 アメリカ映画に登場する「日本人女性」の多くが、我々日本人から見て「え、もうちょっとキレイな人いなかったの?」と言いたくなるケースが多い中で(失礼)、本作では、ヒロイン役のタムリン・トミタが美しく撮られていて、好感が持てます。お茶をたてるシーンのしっとり感。こんな映画にもったいない(笑)。 クライマックスの決闘。デンデン太鼓の動きで敵を打ち負かす! うーむ、もはや何の動きを参考にしても勝てそうな気がするなあ。 最後に一言、前作で相当なアブク銭を稼いだハズなんだから、台風のシーンはもう少し頑張ってスペクタクル感を出して欲しかった。[地上波(吹替)] 5点(2019-04-13 12:19:50)《改行有》

987.  奴らを高く吊るせ! 《ネタバレ》 冒頭いきなり、イーストウッドが9人組に因縁をつけられ、首を吊られてあえなく死亡。で、主人公が死んだところでタイトルがバーンと出る、というイカした趣向。って、映画が始まる前に主人公が死んでしまっては困るので、実はまだ死んでなくって、通りすがりの保安官に助けられる。 だけど、この映画観てると、イーストウッドの役どころは基本的に「死なない人」なので、助けられなくっても何とかなったのかも知れませんが、とにかく助けられ、無実であることも認めてもらって、ついでに保安官にもなっちゃう。なっちゃって、9人組への復讐を誓う。 という復讐譚で、映画のノリにも明らかにマカロニ・ウェスタンの影響があり、ここからは復讐一直線、と思いきや、そうならないのが本作の特徴であり、ちょっと気持ちのワルいところでもあります。中盤は復讐とは関係ない別の事件に首をつっこむことになり、この事件を通じてやりきれない思いをいだいたりもする。 はたまた、何やらワケありの過去を抱えているらしい女性との出会い。 こういったあたりは、マカロニとはまた違った種類のハードボイルドを感じさせます。が、それだけに、何だか妙な方向に話が広がっていくなあ、と。これらのエピソードが、死刑制度の矛盾とか、終わりなき復讐の虚しさとかを漂わせて、しかしそれでもイーストウッド演じる主人公は、復讐へと突き進んでいく・・・というのが、悲壮なヒロイズムというよりは、ちょっと場当たり的に感じてしまうのは、私のハードボイルドに対する理解が不足してるんですかねえ。クライマックスの決闘も主人公側ではなくむしろ「追い詰められた敵役」側から描かれていて、悪は決然と断罪される。ある意味、身も蓋もないんです。 で、ラストではまた、人を裁く矛盾が描かれる。この主人公、他人の罪の重さをやたら自分で決めたがるクセがあるのです。実は結構、社会派(?)な作品なのでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-08 21:30:19)《改行有》

988.  ベスト・キッド(1984) 皆さまご存知、元祖DIYカラテ。 故・岡八郎師匠の「空手もやってるねんぞ~通信教育やけどな~」というギャグと、思想的には近いものがあります。 「そもそも、こんなクソガキがこの程度の練習でトーナメントを勝ち上がれるワケがないだろ~」とツッこむ以前に、「そもそも、エリザベス・シューがラルフ・マッチオなんかに一目ぼれするワケがないだろ~」と言いたくなるワケで、そこに目をつぶることができれば、大抵のことは見逃してしんぜよう、という気持ちにもなってきますが、そういう受け止め方で、いいんですかねえ。ちなみにエリザベス・シューの出演作における相手役は、ラルフ・マッチオ⇒チンパンジー⇒トム・クルーズ⇒マイケル・J・フォックスと、この後、だんだんレベルが上がっていきます。 『ロッキー』のジョン・G・アビルドセン監督が再び取り組んだスポコンものですが、ほとんどスポーツも無ければ根性もない作品に仕上げていて、二番煎じにしていないところはアッパレ。最後は口数が少なくなり少々神がかり的になってしまった一作目のロッキーとは異なり、こちらの作品では「等身大過ぎる」主人公を設定して、最初から最後まで、どうしようもない「のび太君」でいてくれる。いてくれてうれしいかどうかはともかくとして。 で、コブラ会所属のジャイアンに要らぬチョッカイを出して、「ギタギタのメタメタ(©ジャイアン)」にされかかったところを、ドラえもんならぬ(似てるけど)ミヤギさんに救われる。そういや当時、雑誌のインタビューにパット・モリタが「カラテ経験なしで撮影に取り組んだ」とか答えていた記憶があるけれど、実際、見るからにそんな感じの所作ですな。まさに通信教育レベル。だけどそれに目をつぶると(←またか!)、この人、「東洋の神秘」みたいなものはよく出していると思います。日本人の我々が見たって、謎めいてますからね。でも一方で、生身の人間の弱さも感じさせるエピソードが挿入されたりもする(ただ挿入されただけ、という印象もありますが)。 実はジャイアンもそんな悪いヤツじゃなかったり、のび太は基本的にまったく反省しなかったり、ドラえもんはのび太を甘やかし過ぎたり、と、ロッキーから距離をおいた結果、「ドラえもん」にえらく接近した作品になっちゃってて、まあ、そこが、シリーズ化されるほどの人気を博した理由、なのか、どうなのか・・・。[地上波(吹替)] 4点(2019-04-07 09:56:37)《改行有》

989.  山猫 観てて、「斜陽」という言葉が脳裏に浮かびます。時代の流れの中で徐々に滅びゆくものたちの、最後の輝き。。バート・ランカスターはガッシリしてるし、アラン・ドロンは若々しいし、クラウディア・カルディナーレはキャピキャピしてるんだけど、ここに描かれている「旧時代の貴族社会」そのものが年老いてて、もう、先は無いんだなあ、という想いが湧いてきます。 そもそも舞台がシチリア島で、屋内には確かに豪奢な貴族社会があるけれど、一歩外に出て見りゃ、ハッキリ言って、 ド田舎 なワケです。しかしそのド田舎にも、時代の移り変わりの不穏な動きが、徐々に伝わってくる。こんなところに兵士の死体が。 映画後半に展開される舞踏会。貴族らしい豪華さはあるけれど、何やら老朽感めいたものも散見されます。冒頭の昼のシーンでは窓が開けられカーテンが優雅に揺れていたけれど、夜の舞踏会では窓が閉められ、その中でバート・ランカスターやアラン・ドロンが汗だくになっている。その姿が、何やら病人めいたものすらも感じさせて、あーこりゃもう先は長くないなあ、と。 ラストで去り行くバート・ランカスターの姿が何とも寂しくって、本作と言い、『カサンドラ・クロス』と言い、こういうのが似合う人ですなあ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-07 09:15:48)《改行有》

990.  ブリッジ・オブ・スパイ 最初の方でトム・ハンクス演じる主人公が、5人ハネたって1件は1件だ、とか言ってて、このセリフがあまりにもストレートに後半の展開に繋がるもんで、正直ちょっとどうかとも思うのですが、ある種、このストレートさがこの主人公のキャラクターの一部でもあるワケで。弁護士として優秀なのかどうかはワカランこの人、しかももともと保険関係を担当してたことからすると、それこそトンデモない世界へと足を踏み込んでいくことなる。スパイが一般人に紛れているのとは反対に、一般人がわけもわからないままスパイの世界に紛れ込んでしまったような不安の中、最後に頼りになる(かもしれない)のは、この人のストレートな一本気。 クライマックス、闇に包まれた橋が光に滲む。『宇宙戦争』も闇と光の映画だったけど、そういう派手さはなくって、都合3名の「人質」交換がひっそりと行われるのみ。その事実は闇に溶け込んでいく。 と、映画の方もひっそりと終わってもよかったのかも知れないけれど、蛇足めいたエピソードが続いて、でもこれが、蛇足と切り捨てるにはもったいない絶妙のユーモア、後味のよさに繋がってます。中盤、周りから白い目で見られた(ような気がする)電車の中で、今度は称賛の眼差しを浴びる(ような気がする)。これらのシーンの間には、夜の車窓から虐殺を目の当たりにした、暗い夜の列車のシーンがあって、だからこそラストの明るさが印象的、なんですな。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-03 20:54:09)(良:1票) 《改行有》

991.  小さな恋のメロディ 《ネタバレ》 男の子ってのはいつも、カワユイ女の子の方をチラチラ見ているものであって、その視線の先にいるカワユイ女の子ってのは得てして、その男の子以外の「何か」、とてもツマラナイ「何か」を見ているもの、なんです。これは絶対の真実。 なのでこの映画、主人公とメロディちゃんが仲良くなる後半、メロディちゃんが妙に可愛くなくなっちゃうように、見えちゃうんですけどね(※あくまで個人の感想です)。 とは言え、もう私も親の世代ですから、ちょっとハラハラしつつも微笑ましく見守るような、そんな気分にもなりますが。 実際、そんな気分にさせてくれるのに大きく貢献しているのが、周りの少年少女たちのナチュラルさ。その姿をスナップショット的に捉えたカメラの魅力。 大人をギャフンと言わせて自由に羽ばたいて見せるラスト、どうせトロッコをギコギコしながら終わるんだったら、後ろから貨物列車に追われて必死に漕ぎながら終われば、ちょっとは社会の厳しさも思い知って良かったんじゃないの、と(※あくまで個人の妄想です)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-31 21:06:10)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

992.  ラストスタンド シュワが片田舎の保安官だってんですが・・・すでに、ちょっと違うんでないの、と。 作品のベースにも「西部劇」があるんでしょうけれど、つくづく、シュワは決してジョン・ウェインにはならないし、なれないんだな、と。 シュワがシュワである以上、老いぼれようと何しようと、デカい銃を振り回して暴れてみせるしかないんだけど(他に何もできないし)、もはや見る側も同情まじりに「やっぱり大目に見てあげないとね」、などと思いながら見るしかない。 ジョン・ウェインはアクションが出来なかったかも知れないけれど、しかしあの独特の雰囲気、独特のユーモアで我々を魅了してくれましたよね。と、あまり比較してもしょうがないんですけれど、この貧相な内容の映画の中では、あまりに惨め。田舎町での攻防戦にいたるまでの前半はおよそチグハグ、それでも無理やり『リオ・ブラボー』(それとも『要塞警察』かな?)みたいに話をもっていこうとするのがいかにもセコイ。敵役にも魅力がなく、付け焼刃のようなユーモアが、不自然極まりない。 これは、失敗でしょう。[CS・衛星(吹替)] 4点(2019-03-31 20:48:19)《改行有》

993.  セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転進 《ネタバレ》 実験的とも言える怪しさ満点の映像が、我々を不条理世界へといざないます。物語は、主人公がひょんなことから整形手術を受け、全くの別人として新しい人生を歩む、というサスペンスですが、正直、彼がなぜそういう選択をしたのか、を説明する描写はこれと言ってありません。しかし、この不条理感あふれる映像こそが、その不条理な物語に何よりも強い説得力を持たせています。 それに、随所に登場する奇妙なまでにしつこい描写。例えばあのハダカ祭り。どんな理由付けよりも、こういったしつこい映像が、主人公にある選択をさせ、同時に実は主人公を束縛している。 理由がないから必然性がある、という逆説。理由がないからこそ、迷いがあり、理由がないから、逃れられない。 ラスト近くの、拘束されたロック・ハドソンの必死のあがき、その描写のしつこさは、映画自体の叫びを聞くような。 これはスゴイ映画だと思います。[DVD(字幕)] 9点(2019-03-31 19:00:07)《改行有》

994.  ミザリー 書く側がおかしくなるのがシャイニングなら、読む側がおかしくなるのがこの作品。作家にとっては担当編集者がおかしくなるのが一番コワい(おかしくならなくても元々コワい存在?)のかも知れないけれど。 それはともかく、キャシー・ベイツがコワイからオスカー獲ったのか、オスカー獲ったから彼女がコワイのか。オスカー受賞以降は「キャシー・ベイツを怖がって観なきゃいけない作品」になっちゃった感も無いでは無く。そりゃまあヤな感じは充分伝わってきますけれど、結構、最初の方から「ヘンな人」感を出しちゃってて、意外性とかエスカレート感とかいうものが、題材の割にはあまり感じられません(例えば『白い肌の異常な夜』なんてのは、一見マトモに思われるから、衝撃も強くなる)。それに、この状況の中、ジェームズ・カーン演じる作家にもあまり追い詰められたような様子がなく、ヘンに冷静に見えてしまって。 要するに、過度にドロドロした猟奇的な作品には、したくなかったんでしょうかね。でもそのせいで、スゴイ状況の設定の割には、あまりスゴ味がない印象。 そもそも、主人公がひとつの部屋に長期間閉じ込められるオハナシのはずなのに、主人公が日々見続けたであろうその「部屋」の印象が、観てて乏しいのが、監禁モノの閉塞感みたいなものがあまり感じられない一因になってる気もします。まあ、テーマの割には、安心して観られる作品、ではありますが・・・[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-03-24 09:27:05)(良:1票) 《改行有》

995.  ハングリー・ラビット 前半は、「世にも奇妙な物語」でドラマ化されてた「復讐クラブ」みたいな、復讐代行のオハナシですが、巻き込まれ型サスペンスの体裁をとっており、謎が提示される前半に対して、後半は謎解きとアクションへとなだれ込み、ああやっぱりニコラスケイジ映画にハズレなし。などと、有りもしない法則性にいつまでもすがっていたってしょうがないんですけれども。 冒頭の、自動車転落事故に見せかけた殺人の場面など、一瞬でケリをつけるのではなく、むしろ手間取りモタつくようなその経緯を何カットも使って描いていて、これは「プロの仕業ではない」というこの作品の物語の根幹に繋がる部分でもあるのでしょうが、それを抜きにしても、細かい描写の面白さというものがあります。主人公が自販機でチョコを買うシーンにおけるシツコさなんかもそうですね、わざわざ「2個買え」と指示されるもんだから、時間がかかる、モタつく、何かヤな感じ。 不良生徒とのやり取りなんかも、主人公が停職になるというストーリー上の必然性もあるのでしょうが、それ以外に主人公の内面の変化もそこに投影されていて、印象に残ります。 で、提示される数々の謎(板書された電話番号とか、「choose」のメッセージとか、何で主人公の電話番号が知られているのか、とか)は、理屈をこねれば納得できなくはないけれど、正直よくワカランというか、謎はナゾめいているから面白いんだよね、ツジツマなんて合っても合わなくてもいいよね、というノリで突っ走ってるところがあって、そういう割り切りが作品の魅力になってます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-23 10:09:37)(良:1票) 《改行有》

996.  キャノンボール コレ、子どもの頃は、マッドマックスなどと並んで「子供は見ちゃいけないハードなバイオレンス作品」みたいに信じ込んでおり、級友が「キャノンボール観に行ってきた」などと言うのを聞いて、それはそれは尊敬の眼差しで彼を見つめたもんでした。で、彼に訊きたかった点は、予告編にも登場するあの、飛行機からバイクで飛び降りる衝撃のシーン。一体どういうストーリー展開の必然性の中に、あのような絶体絶命の「悲壮感溢れる」シーンが生まれるのか、そして飛び降りた男の運命いやいかに。しかしその私の質問に対する級友の回答は、「いや、単に飛び降りただけ。あの後パラシュートが開いて、バイクだけ落ちていくねん」。私の頭の中に「?」が溢れかえる、これは一体どういうことなんだ、コイツ一体何を言ってるんだ? その後、TVの洋画劇場で本作を観て、彼の言っていたことが正しかったことを知ったワケですが。 というか、ここまで必然性の欠落したスタントシーンが存在することに、あらためて驚愕を覚えたのでした。 そんなワケで、もうホントにテキトーな、思い付き以下のネタが羅列されただけの、怪作ですね。2作目はもうちょっとオチまで考えてた部分もあると思うのですが(オランウータン君!とか)、1作目は殆どオチをまともに考えた形跡も見られない、ホントにただの羅列。これはある意味、スゴイことだと思います、ハイ。ラストもふざけたまま投げ出すように終わっちゃう、この潔さ。いや~実に天晴れ、ただし正気とは思えん。 それにしても2作通じて最大のインパクトを残す、ジャック・イーラム。俳優が普通に登場するだけでオドロオドロしいBGMが流れてしまう、まさに稀有の存在ですな。[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-03-23 04:29:44)(良:1票) 《改行有》

997.  ターザン:REBORN 《ネタバレ》 およそ、我々の興味を引く登場人物が一人もいないってのがツラいところ。暗い過去みたいなものを背負っている訳でもなし、意表をつく行動をとるでも無し、そもそも主人公のターザンが、文面社会においてであれ、アフリカの部族相手であれ、はたまた大自然の動物たち相手であれ、何でもかんでもワケ知り顔でソツ無くこなし、単なる「便利な人」でしかない。あってせいぜい、「母の仇」「息子の仇」というエピソードですが・・・これ、正直、ピンと来ますか? むしろ何だかとってつけたような。 CGで描かれる動物の描写、特に実写の人間とこれでもかと触れ合うあたりは、手が込んでるなあと感心するものの、どうしてもCGの「計算された動きの安心感」の範囲に収まってしまい、ここでも意外性を損なってしまっている面があります。 結局、登場する人間も、動物たちも、すべてが想定内にチンマリと収まってしまって。 クライマックスにおける、半分沈んだ船での戦い。その船も、半分沈んだまま、それ以上は沈んでいかないんですね。この戦いを、船が傾いていくタイムリミットとともに描いていたら、もう少し緊迫感も出たんじゃないかと思うんですけれど、そういうサービスもなく、ターザンは勝つべくして勝ち、船は爆発すべくして吹き飛んでみせる、というワケで、最後まで意外性の乏しいオハナシでした。[地上波(吹替)] 4点(2019-03-23 03:50:36)《改行有》

998.  永遠に美しく・・・ そりゃまあ、その昔、金曜ロードショーか何かで初めて観た時には、私も、こりゃヒドイやと思いましたけどね。不老不死になったら、どんなに肉体がポンコツ化しても死ぬに死ねない、という、ただその思い付きだけで突っ走っちゃったような作品で、大してストーリーらしきものも無いまま、投げ出すようなオチで終わっちゃう、この生煮え感。オムニバスの一本で、充分じゃないの、と。 でも最近では、このテの映画に親しみが湧く、というのか、味覚がおかしくなっちゃったのか。久しぶりに観て、結構、楽しませてもらいました。 イザベラ・ロッセリーニが、実にエロ素晴らしくって、しかもそのエロ素晴らしさってのが、何だかサイレント映画から抜け出してきたような不思議な趣きがあって。で、一方にそういうサイレント映画の女優さんみたいな「永遠の美しさ」みたいな存在があり、もう一方にはメリル・ストリープとゴールディ・ホーンという、押しも押されもせぬ現代の大物女優。彼女たちが数々の出演作の中で見せてきた「美」は、今後、どういう形で映画史に刻まれていくのか?と、そんな風にこの映画を捉えると、ああ、見てる間にもう、メッキが剥がれちゃってるじゃないの。と、この上もないブラックな作品になっちゃってるんですね。で、それをこの二人が、なかなか凝った特殊効果の助けも借りて、実に実に楽しそうに演じてます。正直、「え、ブルース・ウィリスも出てたんだ」ってな感じ。 ただ、不老不死になる過程が、ただ「薬を飲みました」ってのは、ちょっと安直過ぎて、もう少し工夫と遊び心があってもいいのに、と思ったりもするんですけども、ま、もともと映画全体が安直なので(笑)そんなもんかな、とも。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-20 20:52:16)《改行有》

999.  パンズ・ラビリンス 《ネタバレ》 これはもう、見事にヤな感じのオハナシで、見終わったらだいぶ、ヘコんでしまいます。 スペイン内乱が一応終結したとは言え、独裁政権下の閉塞感の中、ミニ独裁者ともいうべき義父の姿と、幻想世界を彷徨う少女の姿が、並行して描かれます。それぞれの世界は最初、互いに関連を持っていないようであり、少女は幻想世界に逃避しているようにも見えるけれど、厳しい現実を前に、いつまでも逃避できる訳もなく。双方の世界は「血」のイメージで結びつけられているようなところもありつつ、やがて2つの世界がクロスした時、物語は悲劇を迎える。 で、ここで冒頭シーンに繋がるのですが、いざ繋がってみると、何だか、この映画の中で展開されてきた数々の幻想世界のシーンが、実は瀕死の少女が最後に見た幻に過ぎなかったような気がしてきて(そういう解釈が妥当かどうかはさておき、どうしてもそんな気がしてしまって)、少女の哀れさに、気が滅入ってしょうがないのでした。[DVD(字幕)] 8点(2019-03-19 23:30:19)《改行有》

1000.  正義だ!味方だ!全員集合!! ドリフ映画最終作。子どもの頃、「テレビのドリフは面白いけど、映画のドリフはつまんない」と思ってた私も、この作品はとても楽しめたのでした。クライマックスの無声映画ふうの早回しドタバタが、バカバカしくって面白いのなんの。ってほど、今見ると笑える訳でもないのですが、いいじゃないですか楽しいし。 ドラマ部分は、まあ正直、撮影に金も時間もかけてないんでしょう、画面自体は、見栄えがするとはお世辞にも言えませんが、比較的ワンカットが長めにとられていて、これが、ドリフのコント仕立ての芝居によくマッチしてます。何か安心感がありますな。 悪役のベンジャミン伊東のヤラレっぷりも楽しいし、飄々とした蝶々さんもいい味出してます。何で金子信雄がいつもカレーライス食ってるのかよくわからんけど、美味そうに食ってます。楽しい夕食。 何より、出番は少ないけれど、自転車に乗る志村けん巡査の笑顔が、もうホントにイイ顔してて、子どもの頃に見た時以来、忘れられなくって。今回久しぶりに観て、そうそう、これこれ!って思っちゃいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-03-18 20:44:08)(良:1票) 《改行有》

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