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レヴェナント 蘇えりし者 - ⑨さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 レヴェナント 蘇えりし者
レビュワー さん
点数 8点
投稿日時 2016-04-28 03:09:20
変更日時 2016-04-28 03:09:20
レビュー内容
「バードマン」で見せたユーモアを封印しまた重く暗い世界へ戻ってきたイニャリトゥ。しかし、今作は一見して圧倒される映像がある時点で億劫にならずに観られそうだと思った。

やはり一番の見どころは映像だろう。序盤の襲撃シーンから始まり全編にわたって迫力のある映像美で楽しませてくれる。熊に襲われるシーンもCGとわかっていても思わず目を背けたくなるような痛々しさ。フィッツジェラルドじゃなくても「助からない」と思ってしまいそうになる。瀕死の状態で取り残された主人公が、美しさとは裏腹の過酷さを持った環境で徐々に回復していく過程を丹念に描いていて惹き込まれる。それを演じたディカプリオも素晴らしかった。元々熱演タイプの彼にはうってつけの役だったように思える。どんなにボロボロになっても泥臭い汚れた姿になろうと観客を惹きつける彼はやはり映画スターだ。仇を演じたトム・ハーディもギョロっとした目と低い声が印象的な一癖も二癖もありそうな不敵な役を好演していて、やはり今後も楽しみな俳優だ。

ただこの映画は物語はシンプルだが上映時間が長い。観念的なシーンも所々挟み込まれていてそれらを許容できるかどうかで評価も変わりそうな作品だ。自分は許容できた方だとは思うがそういったシーンが面白いとは思えなかったのかも知れない。圧倒的な映像で見せきる作品には弱いタイプの自分が8点に留めた理由は多分そこにある。監督や撮影監督、役者皆がすばらしい仕事をしていると思うのに何かが足りないという感じが拭えなかった。

息づかいで始まり息づかいで終わる作品。全編にわたって描かれたのは「生命」ということなのだろうか。音楽もそれを表現しているかのようで、そう感じられる場面も随所に見られた。まあいろいろ考えるよりもその素晴らしい映像に浸って感じ取る作品のように思える。夜はまだ肌寒い季節。観終わった後自分の体が芯から冷えたように感じ熱いコーヒーが飲みたくなった。
⑨ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2019-11-12ターミネーター:ニュー・フェイト66.01点
2019-09-07ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド86.88点
2019-08-16湯を沸かすほどの熱い愛86.27点
2019-07-26スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム86.63点
2018-10-02ライト/オフ65.55点
2017-12-17スター・ウォーズ/最後のジェダイ75.79点
2017-12-06映画 ビリギャル76.86点
2017-11-24M:I-255.31点
2017-11-24ミッション:インポッシブル86.72点
2017-11-17ミッドナイト・ミート・トレイン65.47点
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