12.《ネタバレ》 物凄く良い映画だと思う。もっと早く観ておけば良かった。
主人公の行動は言い逃れなど到底許されない立派な犯罪、それは決して称賛されるべきものではない。
だが、その類まれなる才能(天才と言って良いかも)を活かし、PDCA(Plan, Do, Check, Action)をしっかり励行し詐欺を成功させる描き方はディカプリオの好演も有って、人間味の有るある種の爽快感さえ感じる描写になっている。
脇を固める俳優もスピルバーグの人脈故か超豪華で、アカデミー助演男優賞にノミネートされたクリストファー・ウォーケンは勿論の事、まだ新人で売り出し中だったであろうエイミー・アダムズの初々しさは特筆ものと言える。
そして何と言っても準主役のトム・ハンクスの存在が素晴らしい。
ルパン三世vs銭形警部を連想させる様な、境遇は違えど孤独な身の上で有るが故に何故か共鳴してしまう微妙な関係性を上手く描いている。
そして、驚くべき事は本作が実話を元にしていると言う事。
犯罪者には厳しく接し、相応の罰を与えなければならないのは当然の事だが、本作主人公の様な厚生の場を与える事が出来る社会の度量の深さにも恐れ入った。
鑑賞後にWikipedia等で実在の主人公の人となりや背景を読むと感想に深みが増すのでお勧めです。
まとめ:スピルバーグの明るい面と芸達者達の演技力が高次元で融合した傑作だと思います。