5.《ネタバレ》 最近、エロ同人誌で流行ってる寝取られものみたいな内容(この映画の方が先だし、そもそも昔からあるネタであるんだろうが)。
すごい嫌悪してた相手だったのに、一回セックスしたら、いきなり惚れてしまう。多分、そのセックスがよほど気持ちよかったんだろう。
セックスで女を虜に、うーん、女をセックスでエロ堕ちさせるのもエロ同人ぽい(笑)
しかし、このおねーさん、本性は相当なエロエロみたいで、久しぶりのセックスで性の喜びに目覚めちゃってからは、とりあえず近くにいる男の旦那に手を出す。でも、旦那じゃもひとつ興奮しない。やっぱり、あの男とのセックスがいい!ってんで恋文みたいなのをしたためて娘に託す。
性欲だけで行動してんなー。
とりあえず、他の人の感想にもあるけど、おねーさんの行動は、ちょっとわがままで思いやりがないように感じる。なのでどうにも話が楽しめない。
旦那は確かに自己中心的であったから、おねーさんが彼のことを好きになれないのはわかるけれど、ピアノをダシにして性的関係を強要してきたオッサンになびくのも、嬉しくない展開だ。
最後はピアノとともに過去の自分も死に、新たな人生を歩むということなんだろう。あそこで「死んだ」過去の自分とはピアノでしか自己表現をしようとしなかった自分であり、それがピアノとともに海に沈むことで、新しい彼と笑顔で過ごせるようになった。それはなかなかに詩的で美しいラストだ。
とはいうものの、全体を通しては、結局三角関係で揉めるだけで大した筋書きではない。なんでこれが数々の賞を獲得できるほど評価が高いのかは不思議。
映像に関しては、とにかく引きのカメラシーンが少なく面白みにかける。また、彼らが住んでるところの全体像が最後まで把握できない。けっこう人がいるみたいだけど、どういう集落が構成されてんの?最後まで全然分からないんだけど。ニュージーランドの自然の映像美みたいなのも楽しめない。
海辺に放置されたピアノや、それを弾くシーンは素敵だなあ、と思った。
ま、全体としては、ビミョーな映画だった。