1. 鉄砲を撃ったことのない楽隊出身の少年兵達と、それを一般兵として育て率いる勇敢な師団長がおりなす戦争映画です。とだけ聞くとシリアスで重くて堅苦しい映画を想像してしまいそうですが、今作でも喜八監督のうまみは最大限に発揮されております。軽快な音楽と生き生きとした人物達の魅力と絶妙なコメディセンスに激しいアクションで気持ちよく見れます。監督は本当に音楽好きなんだろうなーと思えるような溢れ出んばかりの音楽への愛情が詰まっています。
主演の三船氏はいつも通りながらも抜群の存在感、佐藤允のヤンチャっぷり、伊藤雄之助の間の抜け方、仲代さんの男前っぷりと名優たちのバランスもさることながら、英雄の物語にせず、名もなき少年兵達の物語になっているところが素晴らしい。そして、ふざけてばかりでなくシメるときはきっちりシメ、戦争に対するメッセージもスッと伝わってきます。文句の付け所がないです。
僕の観た戦争映画、喜八映画の中でともにナンバー1です。
タイトルのとっつきづらさで損してるかなぁ。