32.確か、ほとんど前振りもなく始まったようなイメージを持ってます。テンポがいいというか無駄が無いというか、どんどん引き込まれ最後まで一気に見せる。権藤、戸倉警部、犯人の心理描写にほとんど時間を取らず、それでいてきっちりとそれぞれの心理をストーリー上で描いているところが秀逸。残念なのは、権藤以外の役員連中の、まるで本宮ひろしの漫画に出てきそうなあからさまに情け容赦ない人間描写と警察がやたら権藤氏のためにと強調するところ。 【R&A】さん 8点(2003-10-23 18:27:55) (良:1票) |
31.韓国映画の「パラサイト」がアカデミー作品賞などを受賞し、インド映画がパクリ元の名乗りを上げ、思わず「こちらこそがパクリ元ではないか?」とSNS上に投稿したので数年、もしかしたら十年以上の時を隔ててもう一度鑑賞することと相成りました。ただしこちらは「パラ」のポン・ジュノ監督が黒澤明監督の影響を受けたことを隠しもしていないしまた本作品が娯楽作品(推理作品、あるいは警察もの)として押しも押されもしない作品なので当事者によるパクリ元の主張はあり得ないでしょう。「パラ」と本作品に共通するのは高台と下町に象徴される富者と貧者の格差、そして小道具などにも神経を行き届かせている緊密な構成です。ただし、両作品の世界観や社会観は非常に異なっています。本作品に於いては富は勤勉と献身の対価として与えられるものであり、「パラ」の富豪はなぜか裕福、また本作品での貧者は正当な努力を拒む異常者、「パラ」の半地下一家は社会の波に乗り切れずに凋落した社会の犠牲者です。社会における人間についてこれだけリアルに描きながら他の黒澤明作品ほど人間性の奥底に切り込んでいるわけではない本作品にはわたしが娯楽作品につけることにしている最高点の8点しかつけられないのですが、本作品と韓国映画「パラ」を比較することは高度経済成長期の入口に立っている日本の倫理観とイギリスのEU離脱になぞらえてKOREXITとも呼ばれる韓国の自由主義陣営からの離脱を予見させる社会観や正義観を対比させてみると面白いかもしれません。 【かわまり】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-03-08 09:36:42) |
《改行表示》30.リメイクしたドラマを観ていたので話の筋がおおよそ分かっていたが、知らずに観たらもっとインパクトあったと思う。 密度濃く、出来が良い映画。このぐらいの作品が現代にもっと登場してもいいのだが、今だと評価は違うのだろうか。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-04-22 22:16:12) |
29.集中して観られました。仲代さんの落ち着いた刑事ぶり、三船さんのどっしりとした貫禄の中に見せる哀愁、山崎さんの飄々とした悪人ぶり。前半のハラハラ感と打って変わる後半のドキドキ感。長い尺も気になりませんでした。携帯電話って便利なものだなぁ、やっぱり。 【movie海馬】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-02-06 21:26:35) |
《改行表示》28.演出のすごさはさすが! この当時としてはべらぼうな金持ちっぷりは鼻もちならないんだけど、そんなことはどうでもよくなる面白い映画。 【おばちゃん】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2011-08-14 20:28:25) |
27.前半10点、後半6点かなぁ。前半のほぼ一部屋で繰り広げられるドラマはものすごい見応え。よーく観てるとちゃんと構図や台詞、人物の動きまでうまく組み合わされています。また、説明なしにそれぞれのキャラクターを浮かび上がらせています。後半は緊迫感のある特急のシーン以降、急速にトーンダウンします。捜査の過程を少しずつ浮かび上がらせるその手法は見事ですが、張り込みのシーンがいかにも張り込み、で安っぽさが否めないのではないでしょうか。あまりにも張り込みや尾行のシーンが多いため、「う~ん」となってしまいます。死刑にするために罪を重ねさせる、というあの刑事にもちょっとついていけないです(その結果一人死んでいます)。 【Balrog】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-09-28 01:13:14) |
26.まったく飽きさせない映画の腕力がすさまじい。特に前半。めまぐるしくストーリーが進んでいくのに一切めんどくさくならない。終始ドキドキハラハラ。これはこの時代にしか撮れない大傑作だと思う。 【コダマ】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-05-05 20:11:27) |
25.権藤の葛藤、伝説の身代金受け渡し、警察の地道な努力と巧妙な戦略、最後の面会シーン。どれをとっても非常に見ごたえがあって満足できた。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-03-13 11:03:17) |
《改行表示》24.白黒の2時間半もの長編サスペンスですが、今見てもなんら物足りなさを感じません。最初から最後まで、同じテンションですが、ある程度の高さをキープしていて、キャラクターの描写もわかりやすいため、退屈さは一度も感じません。 それほどストーリーや演出としてここが凄いとかを感じるわけではないんですが、全体的な完成度の高さは流石です。渋い名作ですね。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-06-18 18:25:03) |
《改行表示》23.この手の犯罪映画は、警察がダメダメだったりして、やきもきさせられたりするものが多いのですが、この警察は珍しく優秀でした。『新幹線大爆破』の警察と比較してみると天地の差。犯人の動機が浅かったのが少し拍子抜けしましたが、実際犯罪を犯す人の動機なんてこんなものなのかな。 【カタログ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-02-17 00:37:02) |
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《改行表示》22.前半の三船 後半の仲代 見事に2部構成となっていた作品。 テンポも良く、長く感じさせない映画だった。 特にラストの山崎努の演技と三船の見せる表情が 題名そのものであった。 【ナラタージュ】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-01-22 22:09:15) |
21.黒澤作品では、これだけ何故か未見だったので、今更ですが、観てみました。プロットのおもしろさは完璧ですね。特に、捜査会議のシーン、省略なしで描かれていて、すごい緊張感でした。一方で、ほとんどのセリフが物語を進行させるための人工的なものに感じられて、無駄がなさすぎて、特に前半の、人物の感情の動きが中心の場面で、不自然さが目立ってしまいました。部屋の中で、セリフのない人がそれぞれの方向を向いて、顔を下に向けているのも、下手な演劇の舞台を観てるみたいで、作り物っぽすぎたように思います。 【かねたたき】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-01-02 13:29:38) |
20.初見は20年以上前だが、邦画で、これだけ上質なサスペンスがすでに作られていたのかと、感嘆したものだ。レビューするに当たり見直したが、もう少し尺を短くし、犯人逮捕の過程をスピーディに展開すれば、と感じた。英語のタイトルを誉めたりすることはめったに無いが、「ハイ・アンド・ロー」は実に良いタイトルだと思う。 【ジャッカルの目】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-01 17:09:40) |
《改行表示》19.いろんなシーンがおもしろかった。列車内でのお金の受け渡しとか、ピンクに煙。 犯行動機が、豪華映画のわりにおとなしい気がするけど、それでもすばらしい映画になっている。自分よりいい暮らしの人と比べて、自分の暮らしを地獄と蔑むのは悲しい。 【Michael.K】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-02-25 14:58:55) |
【ゆきむら】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-09-09 08:39:56) |
【ホットチョコレート】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-05-21 07:16:11) |
《改行表示》16.一時も退屈させないシーンの連続でおもしろかったです。 権藤が感じの悪い人からいい人になっていく過程も面白かったです。 しかし、犯人の誘拐した動機がいまいちだったかなぁと。 【すごろく】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-02-18 22:08:17) |
15.一級のサスペンス映画でしょう、これは。かなり長い映画なのに全然緊張感が跡切れないところが凄いです。公衆電話の位置の割り出しや身代金の受け渡し、そしてピンクの煙など、印象に残るシーンは多い。ただこのあたりから三船敏郎が「動」から「静」へとシフトしてしまい、その辺がちょっと寂しかったりする。 【とかげ12号】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2005-11-20 19:01:24) |
14.本作品は,私にとってはじめての黒澤作品でしたが,特別違和感を感じることなく,作品にのめりこむことができました.なかなか良質のサスペンスだと思います.特に印象に残ったのは,既に↓で他の方も指摘されてますが,汗水たらして頑張る神奈川県警です.近年の不祥事があっただけに,この頃はまだ真面目だったんだな,と思わせてくれます.警察に対する信頼が損なわれている今日だからこそ,本作品での神奈川県警の頑張りは新鮮に見えてくるのかもしれません. 【オデュッセウス】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-04 15:28:52) |
【みんな嫌い】さん [映画館(邦画)] 8点(2004-10-25 23:26:56) |