1.私の中でマイケル・ウィンターボトム監督作の中で文句なしのベスト。ドキュメンタリー精神と淡々とした語り口から見い出されるメッセージ性は痛切で真に迫るものを感じさせます。この映画は平和な幸福を味わっている我々に対して「我々にできることをやってあげて、できるだけ彼らを幸せな方向へ導いてあげましょうよ」って、複雑な宗教観や歴史観なんかを通り越して訴えてきてる。それは我々の満ち足りた日常を批判するのではなく、目の前で人が殺されても「こんなの日常茶飯事」と思えてしまう戦渦の日常に警鐘を鳴らしている。解釈は色々あるとは思いますが、実に素晴らしい映画だと思います。