かぐや姫の物語のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。2ページ目

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かぐや姫の物語

[カグヤヒメノモノガタリ]
The Tale of Princess Kaguya
2013年上映時間:137分
平均点:7.18 / 10(Review 114人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-11-23)
ファンタジー時代劇アニメ小説の映画化
新規登録(2013-07-23)【鉄腕麗人】さん
タイトル情報更新(2023-05-24)【イニシャルK】さん
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監督高畑勲
朝倉あきかぐや姫/女官
高良健吾捨丸
地井武男
三宅裕司翁(一部代役)(特別出演)
宮本信子媼/語り
高畑淳子相模
田畑智子女童
立川志の輔斎部秋田
上川隆也石作皇子
伊集院光阿部右大臣
宇崎竜童大伴大納言
中村七之助(二代目)御門
橋爪功車持皇子
朝丘雪路北の方(友情出演)
仲代達矢炭焼きの老人
クロエ・グレース・モレッツかぐや姫(英語吹き替え版)
原作高畑勲(原案)
脚本高畑勲
坂口理子(脚本)
音楽久石譲
東京交響楽団(演奏)
作詞二階堂和美「いのちの記憶」
高畑勲「わらべ唄」/「天女の歌」
坂口理子(脚本)「わらべ唄」/「天女の歌」
作曲二階堂和美「いのちの記憶」
高畑勲「わらべ唄」/「天女の歌」
主題歌二階堂和美「いのちの記憶」
製作氏家齊一郎
奥田誠治(製作担当)
スタジオジブリ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
日本テレビ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
電通(「かぐや姫の物語」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
三菱商事(「かぐや姫の物語」製作委員会)
東宝(「かぐや姫の物語」製作委員会)
高井英幸(「かぐや姫の物語」製作委員会)
島谷能成(「かぐや姫の物語」製作委員会)
市川南〔製作〕(「かぐや姫の物語」製作委員会)
ウォルト・ディズニー・ジャパン(「かぐや姫の物語」製作委員会)
製作総指揮フランク・マーシャル(英語吹き替え版)
企画鈴木敏夫
プロデューサー西村義明
制作星野康二
スタジオジブリ
配給東宝
作画百瀬義行(特任シーン設計)
安藤雅司
小西賢一(作画監督)
大杉宜弘(原画)
森田宏幸
タツノコプロ(作画協力)
日本アニメーション(作画協力)
古屋勝悟(原画)
美術男鹿和雄
編集小島俊彦
録音東京テレビセンター(音響制作協力)
浅梨なおこ(音響監督)
その他スタジオジブリ(提携)
日本テレビ(提携)
電通(提携)
博報堂DYメディアパートナーズ(提携)
三菱商事(提携)
東宝(提携)
久石譲(指揮・ピアノ)
高畑勲(劇場公開時キャッチコピー【ノンクレジット】)
太田光(DVD・ブルーレイ用キャッチコピー【ノンクレジット】)
IMAGICA(デジタルラボ)
種田陽平(協力)
読売新聞社(特別協力)
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94.《ネタバレ》 うーん。とっても美しくて才能にあふれているけれども、結婚しない女性がいます。いやあの、ワタシはそういう女性はとても生きづらくて大変なのだと思っています。「美人」という額縁で常に飾られて、一挙手一投足を見守られて。少し冷たくあしらえば、高嶺の花なんて呼ばれるし。動きづらいったらありゃしない。本当の私のことなど知らないくせに。思うがままに生きていたあのころに戻りたい…。ワタシは、昔話「竹取物語」をモチーフにそんな女性を描いた作品とみました。ただなあ。そんな物語を観たいかというとそんなことはなく、観ながら「う、メンドクサイ奴。かぐや姫」とか思ってしまいました。画の質感は好きでした。
なたねさん [DVD(邦画)] 4点(2015-01-04 13:12:47)(良:1票)
93.《ネタバレ》 映画館で見そびれてしまい、DVD化されるのをひたすら待っておりました。
観終えて一言。ああ、なんでこれを映画館で観なかったんだ…。
とにかく、そのアニメーションのクォリティーが半端ないよ。
筆絵のようなタッチで描かれた繊細な画。日本独特の色使いの美しさ。そこに『となりの山田くん』を思わせるわざと空白だらけの背景が非常に合う。観る者の想像力を掻き立てるのに成功していると思う。
8年もモチベーションを保ってこんな傑作を作り上げた高畑監督は凄いとしか言いようがない。豊富な資金のある大手だからこそ出来た業だと言えるが、ほぼ回収不能な莫大な制作費を惜しみなく注ぎ込むその姿勢こそ素晴らしいと思う。
物語そのものは誰もが知る竹取物語だし、そこまで新しい解釈を盛り込んでもいない。正直、なんで今更これを映画化したんだろうとも思えた。しかし、見終わってからもいつまでもこの映画の事が頭から離れない。そして、翌日もう一度観た。やっぱり傑作。
ここのレビューを見てもわかるように、人それぞれ色んな解釈ができる作品ではないだろうか。
最後の別れを死と捉えるか、旅立ちと捉えるか…。
とにかく、一人の女性の成長物語として、彼女の一挙手一投足に目が離せなかった。その感情のあまりの真っ直ぐさにひたすら胸を打たれた。人生は辛いことばかりで、思うようにならない事ばかりだ。しかし、それでも希望はあるという事をこの映画は訴えたかったんじゃないだろうか?思い通りにならないからこそ楽しかった思い出がいつまでも光り輝く。最後、月に浮かぶ幼い少女の笑顔を見ながらそんな事を考えた。
ヴレアさん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2014-12-18 22:47:01)(良:1票)
92.《ネタバレ》 きれい。山水画の臥遊するような感覚。音楽も映像も圧倒的。見れて良かった。
aimihcimuimさん [DVD(邦画)] 10点(2014-08-06 00:06:44)(笑:1票)
91.《ネタバレ》 ラストはBGM含め一見の価値があると思う、しかし他の部分は冗長でとても退屈
夢オチみたいなシーンが劇中に2箇所くらいあったけど、あれいらなくない?
勾玉さん [映画館(邦画)] 5点(2014-08-02 23:40:01)(良:1票)
90.《ネタバレ》 これは単に闊達な少女の喜怒哀楽や生き様を描いただけの娯楽作品ではない。人間の本質とは何かを問う、高畑勲の人間観を世に突き付けた作品だ。高畑がこの作品を通じて強調したのは、人が自由を求める心、欲望、極端に言ってしまえば「煩悩」の肯定である。この映画には幾つもの高畑解釈・オリジナル要素が挟まれているが、つとに「友達と野山を駆け巡った幼少期の楽しい思い出」が姫の心、作品全体を支配する。姫の「自由への渇望」を強調するためだ。籠の中の鳥となった姫は、終始人の世の煩悩に振り回される。養父の上昇志向、男達からの求愛、そして帝に迫られる(男の直接的な煩悩に触れる)や、ついに現世=地球での暮らしを疎ましく感じてしまう(この時の姫のゾッとする表情がまた秀逸)。これが月の世界=極楽浄土帰還のスイッチとなる。月から迎えに来る王が釈迦の姿をしていたりと、仏教義への痛烈な皮肉が垣間見える。煩悩にまみれ穢れた人の世=地球に憧れた罪により、人の煩悩に苛まれて生きる罰を与えられた姫は、しかし最終的に自らの煩悩を肯定する事になる。男達からの求愛を尽く退けてきた姫が唯一グラついたのが「駆け落ち」の勧誘だった。「ここではないどこかへ行き二人で暮らそう」との言葉に、自由を求める姫の心は一瞬揺らぐが、それまで姫を肯定し続けた養母に珍しく阻止される(これは駆け落ちなど大概上手くいかないという年長者からのアドバイスであり、倫理観によるものではない)。しかし幼馴染みのイケメン青年と再会するや、彼が妻子持ちであるにも拘らずあっさり駆け落ち宣言。もちろんこれは幻想に終わるが、姫は初めて女としての欲求を素直に表現し、不倫という不道徳な願望=煩悩を抱いた。「人の世は穢れてなどいない」と力説する姫の言葉は、高畑自身が叫ぶ人間賛歌ではないだろうか。自由を求め、欲求を抱く事こそが人間の本質である、と。こうして原文「竹取物語」にて描かれていない姫の「罪と罰」を明確にした点がこの作品のテーマであると同時に最大の見所・魅力である。
にしきのさん [映画館(邦画)] 9点(2014-02-19 02:44:10)(良:1票)
89.《ネタバレ》 いやこれ完全に傑作でしょう。単純なストーリーなどではなく、言いたいことを読みとるのが楽しい系の映画。ぜひ原作(という呼び方で良いのかこの場合?)を読んでから観ていただきたい作品です。本作の構成の上手さがわかります。ストーリー自体はほぼ原作通り、①翁が竹からかぐや姫を発見、育てる②5人の皇子と帝がかぐや姫に求婚する③月に帰るという3本柱ですが、本作はこれにプラスしてかぐや姫が成長する過程が描かれる点が原作と大きく違う。すなわちかぐや姫が山での暮らしで自由や喜び・楽しさ・愛を知る描写。しかし都に出るとそれらは一転、自由が無く、喜びも楽しさも愛すらない現実の辛さを思い知る。小さな庭を作ったり「じっと我慢すればいずれ春が来る」と信じたが、所詮は誤魔化しに過ぎなかった・・・。

 「姫の犯した罪と罰」というのがキャッチコピーというのは鑑賞後に知りましたが、なるほどものすごく納得しました。かぐや姫はかつて月で「地球に好奇心を持つ」という罪を犯した。それゆえ「地球で生きる」という罰を受けた。何も思い悩むことのない無色の月で生きず色どりあふれる地球で生きることがどんなに辛く苦しいことかをかぐや姫に思い知らせること、それが罰だった。

 しかしそれでもかぐや姫は地球で生きたいと願った。どんなに辛く苦しいことがあろうと「生きていたい」と願った。

 最後のシーンの羽衣がかけられた時のかぐや姫の一瞬の表情の変化と、背景が白黒になる描き方は素晴らしかった。「色どり」から「無色」へ。感情を失ったにも関わらず最後にかぐや姫が流した涙にこそ、この映画の言いたいことが込められていると思います。
 ・・・と、なんか感想じゃなく考察(しかも浅い)になってる気がしなくもないですが・・・とにかく、素晴らしかったです!
53羽の孔雀さん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-29 23:10:48)(良:1票)
88.《ネタバレ》 手描きの絵による動画の風情を出し尽くすことを目標としたような映像。鑑賞中より、後からジワジワと効いてくるような味わいがありました。「おとぎ話」の世界を崩さず、それでいてモダンな表現で、とても見応えがありました。
私が知るかぐや姫は、求婚者の失敗を高所から見下ろしつつ老夫婦との別れに涙する不可解な人物でした。絵巻物の平安美人のように表情の無い人です。そこにスッキリした解釈とプロフィールを与えて貰ったというのが率直な印象です。本作の彼女は珍宝に目を輝かせ、甘言の求愛に動揺し、訃報に心を痛めます。それらの表現は細やかでしたが、敢えて言うと常識的な反応だと思います。彼女の内面は「普通の人」なのです。そんな彼女の感情が最も解放されるのが野山を駆け巡っているとき。それは彼女の唯一の自由で、私には自然への讃歌と云うよりも籠の鳥が得た束の間の大空だったと感じられました。
幸せの探究とは極めてパーソナルな価値観の具現であり、特別な存在になるほど周囲との摩擦も増えて達成が難しくなります。彼女は老翁が用意した高貴な姫様コースには反抗したけれど、月世界の頭目には逆らえなかった。地上での記憶を失くすことは「タケノコ」&「かぐや姫」の死と同義で、彼女の自由や幸せ求める闘いは敗北したと記憶されるべきなのでしょう。
親が考える子の幸せと本人が望む幸せのギャップは世代や時代を越えた普遍性を持つのかもしれません。そのギャップをかぐや姫側の視点から描いたという意味で、「竹取(の翁媼の)物語」ではなく「かぐや姫の物語」でした。個人的には月世界の住人も振り切って望む未来を手にして欲しかったのですが、さすがにそれでは違う物語になってしまいます。でも、そう思えたこと自体がテーマだったのかなと云う感想です。
ちなみに、都の邸宅でかぐや姫の付き人をやっているマンガみたいな顔付きの女の子の表情が楽しくて、登場カットごとに心躍りました。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 7点(2013-12-12 01:29:25)(良:1票)
87.《ネタバレ》 昔話は主人公の「個」よりも、シチュエーションを重視する。そしてこの映画は、テロップに脚本の名前はあるものの、昔話の竹取物語を忠実に劇場アニメにした印象がある。それゆえ、現代の映画を観る時の視点、つまりかぐや姫の心の移り変わりという視点から観ると、ついていけない場面が多々あり、観ているこちらの心が置き去りにされている感があった。観ている最中に思い出したのは、「太陽の王子 ホルスの大冒険」のヒロイン、ヒルダだ。その心から入れ込めないヒロインと、今回のかぐや姫は正しく一致。高畑監督の嗜好と竹取物語が一致したのだな、と興味深く思った。その一方、作画は全般に渡って見事。特に宴会の最中、月夜の中をひたすら山へ走り抜けるかぐや姫の作画は本当に見事だった。結論としては、純粋なエンターテインメントになりきっていない所を考えると、万人にお薦め出来るあ作品ではないかな。
はあさん [映画館(邦画)] 7点(2013-12-08 01:41:35)(良:1票)
86.《ネタバレ》 アニメーション、ストーリー、共に素晴らしい作品だと思います。まずアニメーションですが、本作ではかぐや姫が泣きじゃくるシーンが二回ある。一回目は赤ん坊の頃で、二回目は月に帰りたくない心の丈をブチまける場面。姫は思い切り顔を崩して泣きじゃくる。その顔はとても写実的です。しかしその前後の例えば目の間に垂れてきた蜘蛛を寄り目で見つめるシーンや、成長した後の姫はとても漫画的な可愛らしさに満ちている。しかも背景は中国画に良く見られるような抽象的な画です。その写実的表現と漫画的表現、抽象的表現が完全に違和感無く同居している。見せ場でもあろう姫が宴を飛び出し野を駆けるシーンの疾走感も素晴らしかった。
ストーリーも申し分無いものでした。『竹取物語』は元来月の住人である姫と周囲の人間を通して、当時の貴族社会を風刺した作品なのですが、その"身分の差"という点も十分に描きながら、姫を主役にすることでオリジナリティも十分に感じられるものとなっています。新たに付け加えられた要素は"自由"について、もっと限定して言えば"生命賛歌"でしょう。月からの使者の容姿から容易に想像できるとおり、月の世界は謂わば極楽浄土です。老いもなければ苦しみもない。しかし姫は生や死が蔓延る地球に憧れて、罪人としてその地に落とされた。姫は帝から逃げ出す際に月に迎えの信号を発してしまいますが、 捨丸と再会して気づいたことはやっぱり生や死がある世界の方が素晴らしいということ。それは宮内で貴族的生活に辟易していた姫自身も反映している。そして観客も同時に気付いてしまうのではないでしょうか。「辛かったり、楽しかったり、生きたり、死んだりするから人生なんだ」ということに。何故なら誰でも"ここではないどこか"を目指して生きているのだから。現状がどれだけ肉体的にも精神的にも満たされているからと言って、そこに甘んじている事は本当の生の実感には繋がらないでしょう。監督は「今日性があるのかは分からない」とコメントしていますが、人が自由を求める限りいつの時代にも通じるテーマだと思います。
まさか『竹取物語』から話の大筋を変えずにこれだけ深いテーマに到達する作品とは思っていませんでした。
民朗さん [映画館(邦画)] 9点(2013-11-28 02:07:46)(良:1票)
85.《ネタバレ》 …なんだか「姫が犯した罪と罰」っていうキャッチコピーに振り回された感があるっていうか。 清らかで完璧な月の世界の住人であるにも関わらず、穢れた地球に憧れを抱いてしまったことが「罪」で、地上に島流しとなって地球がいかに穢れているかを実際に体験するのが「罰」?? ウーン…なんか煽ってた割には弱い気がするのはアタシだけ?? …キャッチコピーが邪魔しなければもっと純粋に楽しめたかもしれないわね。 あと…とにかく長い! ほぼ昔話どおりのこの内容ならもう30分短くてもいいような気がするんだけど。 見に来てたチビッコたちがちょっと気の毒だったもの。 それから、捨丸の「一緒に逃げよう!」はナシでしょー。 アンタ、カワイイ赤ちゃんとその地味な奥さんはどうすんのよ!?ってアタシは思っちゃったんだけど。 『ひまわり』のアントニオか!って感じ。 …全体的に全然悪くはなかったんだけど…やっぱりキャッチコピーが邪魔してる気がするわ。 ウン。
梅桃さん [映画館(邦画)] 6点(2013-11-23 23:48:33)(良:1票)
84.《ネタバレ》  絵があまり好きじゃないです。アニメを見たかったのであり、芸術作品を見たかったわけではないので。
 そんでストーリーは、まんま竹取物語。まあ捨て丸のようなオリジナルの味付けがされてはいますが。まんが日本昔話とあまり変わらないなぁと。それでこの長尺はきつい。
 キャラクターも良かったのはおばあさんと小太りの侍女くらい。あとはかぐや姫も含め、魅力的なキャラクターは皆無。帝は論外。かぐや姫も翁も自業自得なところがおおいにあって、まるで共感できません。しらけた気持ちとイライラした気分を行ったり来たりしていました。
 捨て丸だけジブリのキャラクターっぽくて良かったのですが、最後の最後で裏切られた気分です。あーゆー持っていきかたにするのであれば、結婚しててほしくない。結婚しているという設定にするのならば、家族を大事にする姿をかぐや姫に見せてほしい。そうすれば、本当の幸福とは何かを考えるきっかけになるでしょう。
 富や権力、名声を手に入れれば手に入れるほど、かぐや姫の表情は曇っていきます。まるで道徳の教科書を延々と見せられている気分です。普段はあまり感じないのですが、なんか今作は説教臭さが鼻につきます。
 夢オチも多いし、ピーターパンみたいな描写まであるし。
 なんか期待とはまるで違う代物でしたが、なぜだか最後まで目を離せない、独特の味わいがあることは確かです。
 せっかくこのタイミングで古典をアニメにするのであれば、ラストくらい大改編して、思いっきりハッピーエンドにしてくれたほうがよほど爽快でした。このラストにするのなら、わざわざアニメにする必要なくない?
たきたてさん [ブルーレイ(邦画)] 4点(2023-06-24 18:57:08)
83.《ネタバレ》 山、都。月の三つの世界があり

山は少年時代のたいせつな思い出 すがりたい過去
都は大人になってからの現実 日々のくらし
月は死の世界 運命

月は穢れのない平穏の世界
天女「清らかな月の都お戻りになれば そのように心ざわめくこともなく この地の穢れも拭い去れましょう」
姫「汚れてなんかいないわ 喜びも悲しみも この地に生きる物はみんな彩りに満ちて 鳥、虫、獣、草木、花、人の情けを」

雪の上でゆきだおれた時に月の世界を思い出している。
月の迎えは、来迎そのものである。

良かれと思ってしたことが姫には受け入れられず、
再起を待つ草の芽を見て都の生活を受け入れる。
そのくせ庭に山を見立てた庭園を造り心をなぐさめる。
貴公子の死を知り自分の行為をのろい
「私もみんなニセモノだ」と庭園を壊す。
山(捨て丸)への憧れと、都(親)を捨てきれない束縛。
媼だけはその苦悩を知り密かに山へ連れて行く。

捨て丸に出会った姫は「しあわせになれた」と告げて二人空を飛ぶ。
満月を前にして姫は抗しきれず彼の前から姿を消す。
捨て丸にも妻子を持っている現実がある。それなりに受け入れて子を抱く。
本当に姫と逃げるつもりなどはない。
(おそらく姫はそれに気づいてしまった)

来迎までの出来事には決着というものが無く
結局はかみしめるしかない
それらを含めて、いまわの際には愛着を持って思い出すということか。
死を見据えて作ったような作品。

帝の入内要請を断る姫の台詞「おとうさまが位に就いたのを見届けて死にます」
帝から逃れようとして月を呼んだ。
月に戻るということは現世からの離脱すなわち死

誰のものにもならない(すてまるの元に行きたかった)ということを守り抜いた結果がこれである
翁が姫と山に居続けていたら、すてまると結ばれ、月に戻されることもなかったのだろうか。

生きている実感。

かぐや姫がどうしてそこまで頑ななのか、理解にくるしむ。
月の住人ゆえの感じ方か。

まとまらずすみません。
pigeさん [DVD(邦画)] 8点(2020-01-12 22:13:03)
82.今は亡き監督と声を担当された、声質にも味のある方々に支えられた作品で、きっと携わった方々も幸せだったのではないかと察します。ジブリの特性か、プニョに出てくる海の女神と同じような呆気にとられた月の菩薩様の登場。物語がそこに収斂されるのを理解できるのはまだまだ時間がかかりそうです。女童の声と絵と声優さんのイメージが合いすぎて、どちらが先に決まったのかさえ気になるほどでした。細かいところにまだまだ細工がたくさんありそうなので、もう一度ゆっくり味わいたいと思います。
HRM36さん [地上波(邦画)] 7点(2018-05-21 09:44:56)
81.金曜ロードSHOW!冒頭の監督インタビューで
「竹取物語をこのようにやったら分かるんじゃないか・・という方向でずっと作ってきた・・・」と言っていましたが、
エンドロール終わって納得です。

特徴的な絵が素敵ですね〜。非常に美しく、色彩豊か!!
物語は、私のなんとなく知っている、”竹取物語“とおんなじ展開で、興味が惹かれる展開はありませんでした。
しかし、エンドロールで、かぐやの成長と別れまでの映像が流れ、久石譲のピアノ、主題歌を聴いていると、涙がでてきました。
約2時間15分。長かったと感じていましたが、エンドロールでその長尺が活きてきたかと思います。
誕生の喜びの後には、別れという悲しみが必ず待っている・・・・。そんな事を考えてました・・・。
エンドロールの余韻と、美しいピアノ、曲に+2点です。
へまちさん [地上波(邦画)] 7点(2018-05-19 20:55:43)
80.《ネタバレ》 一応話題の映画だからまあ最初の30分くらいは見ておこうって感じだったんだけど、一気に引き込まれて最後はいつの間にか泣いていた(笑)。これは意外と面白かったねぇ。しかしかぐや姫の月に帰る理由がイマイチ説得力に欠ける。罪と罰?単純に遊びの時間はもう終わりでいいんじゃないの?で、月から来たあの仏像みたいな大男は誰なの?お釈迦様なんか?それにしてもおじいさんは不憫だ。そりゃあ美しい娘なんだから田舎なんかに置いとかないで都で位の高い人に嫁がせる努力をするのは当たり前のことだろう。それを月から来たすっとぼけた奴らに大切に育てた姫をもっていかれるんだからもう怒り心頭だ。あと、女童はいい味を出していた。このキャラのおかげで堅苦しくなりがちなストーリーもおおらかに見ることができたと思う。
イサオマンさん [地上波(邦画)] 6点(2018-05-19 16:17:39)
79.《ネタバレ》 このサイトへの6年ぶりのレビューがコレ。

物語終盤でヒメと捨丸が自由自在に空を飛んでいるワケだが、
ワイが見てたのはジブリ作品のはずやのに、
なんでいつの間にディズニー映画みたいになっとんのよ。
それと別れの場面で媼の手から離れる時に
ヒメが両手を垂れながら後ろ向きに進むあたりも、
なんかのホラー映画みたいになっとるし。

月に召される時のあの軽やかで心地いい音楽がまた哀しげで・・・
MIKADOのアゴにびっくりしたので7点献上。
☆Tiffany☆さん [地上波(邦画)] 7点(2018-05-19 00:18:23)
78.日本最古の物語を現代のアニメーションでここまで昇華できたという記念碑的名作!
レッドデヴィルさん [映画館(字幕なし「原語」)] 10点(2017-02-18 01:41:11)
77.セクハラ顎ボーイとは、天皇批判がすごいなぁ。
アキラさん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2017-01-06 01:53:21)
76.日本画は「描かない」余白に大きな意味を込めて、空間の「遠さ」や「広がり」などを表現し、それが日本画独特の美しさや詩情を生み出す事がある。という言葉を聞いたことがある。
この映画における余白の使い方を観て、ふとその言葉が浮かんだ。余白を使うことにより、物語の寓話性もより高まっている。
そして、色彩表現の豊かさ、濃淡の綿密さ、曖昧な色の表現がそのままこの物語が言わんとする、人間が持つ一つの言葉では言い表せない心の機微の尊さ、良い事も悪い事も含めて美しい人生というのを表現していると思った。
そして日本人に根付いている、四季に寄り添い生活を共にするという美徳も、美しいアニメーションを通して改めて感じることが出来た。
この映画における色彩による映像表現は、CGアニメや実写では、現時点では到達していない域に達していると思う。そして、これこそが世界に誇れる日本のアニメーションの凄さであると思った。
宮崎駿、高畑勲という二人の監督の違ったベクトルの集大成、生き様を「風立ちぬ」そしてこの「かぐや姫の物語」で見せてもらうことができた事が幸せだと思った。
ちゃじじさん [DVD(邦画)] 8点(2016-03-01 23:14:17)
75.《ネタバレ》 劇場で見よう見ようと思っていたがついつい見逃して、TV放送も録画はしたものの長い間見ずじまいだったがようやく見ることができた。結論。劇場で見るべきだった。いや、でも、TVで見てもその素晴らしさは損なわれることはないに違いない。少し設定を変えてはいるものの竹取物語そのものである。そこ(竹取物語そのままの内容であること)に異を唱える人もいようが、これで良かったと思う。地球で生きることに対して一本芯の通った、やや強気のかぐや姫の設定がまた良い。声をあてている朝倉あきの演技も非常に良かった。また、輪郭線が従来のアニメと異なり、筆で書かれた感じの線になっている。太さや濃淡が一定でない筆線を動画にするのにはとても手間がかかるのは想像に難くない。確か10年近い年月がかかったと記憶しているが、それも致し方ないと感じた。それだけ年月をかければコストも跳ね上がるのは当然で、トータルで赤字になってしまうのは正直かわいそうだと思う。長い時間がかかっても正当に評価されることを切に願う。
MASSさん [地上波(邦画)] 9点(2016-02-11 13:46:00)
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【点数情報】

Review人数 114人
平均点数 7.18点
000.00%
100.00%
210.88%
310.88%
497.89%
5108.77%
61815.79%
72421.05%
82017.54%
91916.67%
101210.53%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.22点 Review9人
2 ストーリー評価 7.85点 Review14人
3 鑑賞後の後味 7.37点 Review16人
4 音楽評価 7.86点 Review15人
5 感泣評価 7.42点 Review14人
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【アカデミー賞 情報】

2014年 87回
長編アニメーション賞 候補(ノミネート) 

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