【cogito】さん [映画館(邦画)] 9点(2014-07-30 19:38:07) |
158.《ネタバレ》 身代金を渡すところまではすごく面白かったのだけど、その後の急激な失速が非常に残念。最後まで前半の勢いをキープして欲しかったです。 【川本知佳】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-06-07 21:35:17) |
157.《ネタバレ》 黒澤監督といえば、「羅生門」…最初の10分ぐらいでギブ、「七人の侍」…いつもレンタル貸出し中で観れない、、、と何故か相性の悪い(苦笑)感ありだったのですが、本サイトで高評化の本作を鑑賞。黒澤監督といえば時代劇と勝手にイメージしてたがこれはすごい。前半の人違い誘拐から特急からの身代金支払いまでの流れはお見事! とってもよく練られている脚本で今から50年前(!!)とは思えない緊張感がたまらないですね。制作に関する数々のエピソードもとてもすごいことばかりで(模倣犯の出現・法改正のきっかけ・列車撮影は貸切一発撮り?・設定は夏だけど冬に撮影etc) 改めて黒澤監督の凄さを実感致しました。10点じゃないのは、さすがに新聞がニセ情報は流さないでしょ・犯人を泳がせて極刑に仕立てる…ってのはちょっとやりすぎかな(気持ちは分かるけどネ)。ラストの山崎さんはすごかったね当時まだ若いのに…出演者の皆様の力演素晴らしく見応え十二分でゴザイマシタ 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-12-25 12:38:23) |
156.《ネタバレ》 今見るとメインキャストが大物俳優なのは当たり前だが、大勢の刑事役から記者にいたるまで大物俳優で埋め尽くされているのは驚きだ まったくセリフの無い記者の中にも大滝秀治がいた さすが黒澤 序盤傲慢な主人公権藤に辟易しながらも徐々に彼に傾倒していく警察陣は見物だ 車とか当時の風俗や横浜の景色も興味深い 50年も前の映画ながらミステリー部分は十分面白く143分の長さを感じさせない エンディングは逆境にもくじけない権藤に、呪詛の言葉を吐く犯人の前に非情なシャッターが閉まる このエンディングは何を言いたいのかちょっとピンとこなかった もとから金持ちの権藤は金を失ったが人間らしさはそのまま高潔だ 対してしいたげられてきた犯人は結果命も奪われて救われない これは苦労してきてもダメな奴はだめ 逆に楽しく生きて来た奴の中にも高潔な人物は居ると言いたいのだろうか ならばあたりまえのことなのにわざわざ描く意味があるのか? ただただ、ああ無情と思えばいいのかな? 【にょろぞう】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2013-12-24 12:51:09) |
《改行表示》155.《ネタバレ》 とにかく密度が凄い!前半だけでも面白いし後半のジリジリした捜査も面白い。これぞサスペンス。完成度では「椿三十郎」に並ぶ傑作。 己の一世一代がかかった主人公に突然舞い込んだ「誘拐事件」。 命よりも大切な金を取るか、息子同然の子供の命を取るか。 主人公たちの心理描写も凄いが、電車での現金受け渡しのシーンも凄え。 後半は刑事たちの執念のドラマ。飽きさせないね。 普通、話がガラッと変わるとバランスがおかしくなるがこの映画はその辺を上手く抑えて描けてる。 息子を救出して一安心。警察もようやく本腰入れて捜査開始。それが自然に流れていく。 あらゆる言語が飛び交うバーの場面。 この混沌とした感じが無性に好きだ。 麻薬、金に苦しむ若者の苦悩・・・正に天国と地獄。それぞれにしか解らない苦労。水と油。 ラストシーンも強烈で印象的。 犯人にとっては権藤への復讐のつもりかも知れない。ただ権堂や警察にとって犯人のやり方は一方的な逆恨み。 権藤は一世一代のチャンスを失った。 仲代の怒号じゃないが「権藤さんを死刑にするような」もんだ。ただ権藤は金を失ったが家族を省みてその大切さを取り戻した。金よりも大事な何かを手に入れられた。 確かに犯人の心理描写は描き足りないのかも知れない。だがそこには「七人の侍」同様に感情移入を一切許さない苛烈さが貫かれているからだろうか。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-12-17 11:53:13) |
《改行表示》154.《ネタバレ》 実は狂言誘拐なんじゃないか?とか捻くれて見ていましたが、かなり直球な作りでした。 直球に仕立て上げているのにもかかわらず今見ても面白いのがスゴい。 何より潔いラストが素晴らしい! エリートの凋落を嘲笑おうと主人公を呼び出す犯人。しかし主人公はどん底になりつつも強く生きている。犯人動揺して強がる。 強がる。強がる。でも堪えきれずついに絶叫ーー!!閉店ガラガラ! 終了! この流れだけで飯3杯いけます!(嘘) 【午の若丸】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-12-01 19:40:50) |
《改行表示》153.《ネタバレ》 もはや文句のつけようがない映画史上に残る名作であるが、今見ると、ひとつだけ文句をつけたい。 警察の捜査によって無関係な麻薬中毒患者を一人犠牲にしていることだ。 当時は誘拐犯の罪が軽かったとはいえ、その非道性を表現するために社会の底辺の人間を警察が殺している点だけは納得出来ない。 犯人の罪は問われても、警察の過失は問われないのだろうか。 麻薬中毒患者を殺すような犯人を殺人犯として逮捕するという展開の中で、麻薬中毒患者など死んでも良いという矛盾した思想が垣間見える。 私利私欲のために人を殺すのは非道であるのは当然だが、公のために良かれと思って人を殺すのは許されるものではない。 人の死に何の差があろうかと思うのだ。 この映画は犯人が確定した時点で逮捕されるべきだったと今は思う。 特急「こだま」のシーンは本当に今見ても素晴らしい。撮影現場で役者の迫真の演技を引き出す状況を作り出す監督は今や絶滅している。 今のテレビドラマで同じようなことをやってもこの迫力は不可能であろう。 このシーンだけでも歴史上に残る映画である。だからこそ、捜査のために犠牲者を出しても仕方がないという矛盾には納得できない。 【どっぐす】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-08-13 23:51:14) |
《改行表示》152.まさに映画のお手本。 お手本を参考にして作られた映画やドラマがたくさんある。 そのせいで、かなり損をしているような…。 後発映画を観てから、オリジナルを観ることのほうが多いから。 【飛鳥】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2012-12-19 20:08:30) |
151.《ネタバレ》 お抱え運転手の子どもが間違われて誘拐され、その身代金要求を受けた主人公の心理状態を生々しく描く。前半はその苦悩がよく表現され、展開に予断を許さない緊迫した、犯人との心理戦の様相を呈していたが、後半はただの捜査物に成り下がってしまった感が否めない。後半も警察の捜査手法が綿密に描かれ、それなりの面白さはあったが、前半の緊張感が異常だっただけにそのテンションを維持したまま突っ走って欲しかったというのが正直な感想だ。(←贅沢かもしれないが) 余談ではあるが、主人公の邸宅が豪華でびっくりした。あの時代に横浜の見晴らしの良い高台にあれだけの豪邸!現代の我々が見てもそう思うのだから、当時としては想像を絶する豪邸として人々の目には映ったであろう。好み25/50、演出10/15、脚本8/15、演技9/10、技術6/10、合計58/100→6/10点 |
150.《ネタバレ》 黒澤明の現代もの映画は今一つ好みではないのですが、本作だけは例外・別格です。序盤の舞台劇を思わせる対話劇からして緊張感でもうピリピリですし、身代金受け渡しシークエンスから一挙に躍動し始める作劇も見事です。あの特急列車を実際に走らせて一発勝負で撮った(実際には撮り直したそうですが)シーン、これほど緊迫した映像は映画史の中でも類を見ない壮絶さです。そして煙突から牡丹色の煙が上がるシーンになると、満席の映画館でいっせいに拍手が沸き起こったのは、そんなこと初めての経験だったのでほんとびっくりしました。これこそ、初めて黒澤映画に色彩がついた瞬間なんですよね。 思えばその当時(70年代)、黒澤や小津の映画を褒めることはダサいというのがジャーナリズムの風潮だった時代に、黒澤映画の価値が判っていたのは市井の映画ファンたちだったのだなと、しみじみ感じます。 【S&S】さん [映画館(邦画)] 10点(2012-06-15 00:41:04) |
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149.《ネタバレ》 歴史的価値のある映画だとは思いますが、正直テーマがよく分かりませんでした。天国と地獄ってどういう意味ですか?山崎努が言っていた幸福な人間を不幸にするのがおもしろいっていう言葉が動機というなら、あまりに弱くてなんじゃそらです。エンタメ的にも作品が古いからしょうがないんですがおもしろいとは思わなかったです。ピンクの煙や音響による演出は秀逸。 【アフロ】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-05-20 02:48:35) |
148.《ネタバレ》 その捜査方法、刑事ドラマとしてのプロットは今ではどれも当たり前のもの。しかしそんなものが当たり前であるはずがなかった時代にそれを取り入れ、当たり前としてしまったのは他ならぬこの作品である。原作を独創的に発展させたプロットは今でも古臭く感じない素晴らしいもので、特に引渡しの場面の映像美と「音」は鳥肌モノ。皆さん口を揃えておられるように後半部の冗長な張り込みシーンや追跡がもっと綺麗に纏まっていれば文句なく満点だったであろうが、社会の暗部や日本の風俗を描く事を重視した監督だけに仕方ないところか。今となってはある意味映像資料でもあるのであえて減点はしない。それよりもその群像は役者やエキストラが演技をしているというのを忘れてしまいそうになるくらいに、実際そこに市民が居て、刑事が捜査しているように感じるようなリアリティに溢れている。その意味では60年代にしてモノクロ映画というのも、パートカラーの印象的なシーンという副産物も含め作品の完成度を高めるのに効果的に働いている。非常に強く印象に残るサスペンスドラマの傑作にして日本の全ての刑事ドラマの原点とも言うべき金字塔。 【Arufu】さん [DVD(邦画)] 10点(2012-04-09 08:06:12) |
147.《ネタバレ》 黒澤明のフィルモグラフィーの中でも娯楽性ではトップクラスの作品でしょう。話の筋自体は良くある(というかこの映画をキッカケに増えたんでしょうが)誘拐モノなのですが、善玉であるべき主人公・権藤も人間的に汚い部分を持っているし、最終的には会社を追われてしまうというシビアな展開を入れている辺りが凡庸な作品とは違う点ですね。汚い人間の欲望を会社の重役たちに演じさせている辺りも黒澤イズムを感じます。多くの人が仰っているように後半からは映画のテンションが非常に下がってしまう。リアルな捜査現場の描写をしたかったからなんでしょうが、個々の刑事が全く本筋とは関係のないような報告を延々と続けたりするシーンはやや冗長に感じてしまいました。 【民朗】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-02-12 20:51:35) |
146.《ネタバレ》 ひきつけられる映画です。日本が戦後、繁栄する前の姿、風俗、犯罪を映し出していて興味深いです。繁した40年が過ぎたこれから、日本はどういう社会になってゆくのでしょうか。 【T橋.COM】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-11-09 22:59:12) |
《改行表示》145.演出のすごさはさすが! この当時としてはべらぼうな金持ちっぷりは鼻もちならないんだけど、そんなことはどうでもよくなる面白い映画。 【おばちゃん】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2011-08-14 20:28:25) |
《改行表示》144.娯楽性にも富んだ、とにかく面白い内容のサスペンスドラマ。 原作つき(短編小説を除く)というとハショリや描写不足が多く、 ストーリーに集中できないものがほとんどなのだが、この作品にはそういう欠点がなかった。 キャスティングも全く問題がなく、特に三船敏郎演じる専務のキャラ描写は秀逸。 彼を取り巻く状況、苦悩や葛藤がしっかりと表現されており、すぐに感情移入することができる。 緊張感とスピード感溢れる中盤の流れも素晴らしい出来映え。 後半はややパワーダウンしたが、それでも最後まで楽しく鑑賞することができた。 原作を読んだことがないので、どう手を加えたのかはわからないが、 これも監督さんの手腕というべきものなのだろうか。"さすが"のひと言しかない。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-08-13 09:19:38) |
143.10点付けてないのにこんなことを言うのも何ですが、基本的に文句の付けどころのない娯楽大作ですね。たしかに少しマイナスがあるとしたら、後半をもう少しコンパクトにできなかったかという点くらいです。 【ashigara】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-07-10 17:19:43) |
《改行表示》142.《ネタバレ》 テンポ感があり、飽きさせる部分がほとんどなかっただけに、麻薬を買うシーン・黄金町のシーンはもったいないですね。あれさえなければ10点でしたが。 三船敏郎、さすがです! 菅井きんは、昔からおばさんだったんですねぇ。 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2011-07-02 22:48:06) |
141.犯人を追う後半少し長いかなとは感じたが、カットすべきところってあまり無かったですもんね どおりで今まで目にする事って無かったわけだ こりゃあ地上波泣かせだわあ (今回CSでした。) それにしても天国と地獄という題名、、少し大袈裟すぎではないのかなと そこにこだわりつつずっと最後まで見てみたが、なるほどと。最後に納得〝ははぁ そういうことなのか~〟 って。決して題名負けしてませんね ほんとサスペンスの王道行ってます。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2011-06-22 21:55:27) |
《改行表示》140.《ネタバレ》 前半の密室劇が素晴らしすぎたため、後半は若干テンポが悪く感じられた。 最後の方で犯人である竹内銀次郎が権藤に声をかけ、会話するシーンのせいで混乱してしまい最後までモヤモヤが残ってしまった。鑑賞後にネットで理由を調べてスッキリ。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-06-19 16:05:03) |