IAM A HERO アイアムアヒーローのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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IAM A HERO アイアムアヒーロー

[アイアムアヒーロー]
I Am a Hero
2016年上映時間:127分
平均点:6.91 / 10(Review 81人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-04-23)
アクションホラーSFコメディパニックもの漫画の映画化バイオレンスゾンビ映画
新規登録(2016-02-25)【DAIMETAL】さん
タイトル情報更新(2020-10-01)【イニシャルK】さん
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監督佐藤信介
演出下村勇二(アクションコーディネーター)
キャスト大泉洋(男優)鈴木英雄
有村架純(女優)早狩比呂美
長澤まさみ(女優)藪(小田つぐみ)
吉沢悠(男優)伊浦
岡田義徳(男優)サンゴ
片瀬那奈(女優)てっこ(黒川徹子)
片桐仁(男優)中田コロリ
マキタスポーツ(男優)松尾
塚地武雅(男優)三谷
徳井優(男優)アベサン
風間トオル(男優)千倉
村松利史(男優)田村
栗田恵美(女優)みーちゃん
高橋洋〔俳優〕(男優)
原作花沢健吾「アイアムアヒーロー」(小学館)
脚本野木亜紀子
音楽志田博英(音楽プロデューサー)
作曲ヨハン・シュトラウス2世Op.410 ワルツ「春の声」
製作市川南〔製作〕
久保雅一(共同製作)
東宝(映画「アイアムアヒーロー」製作委員会)
エイベックス・ピクチャーズ(映画「アイアムアヒーロー」製作委員会)
小学館(映画「アイアムアヒーロー」製作委員会)
電通(映画「アイアムアヒーロー」製作委員会)
WOWOW(映画「アイアムアヒーロー」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(映画「アイアムアヒーロー」製作委員会)
小学館集英社プロダクション(映画「アイアムアヒーロー」製作委員会)
東宝映画(製作プロダクション)
プロデューサー山内章弘(エグゼクティブ・プロデューサー)
配給東宝
特殊メイク藤原カクセイ
特撮神谷誠
美術大坂和美(装飾)
藤原カクセイ(特殊造形統括)
衣装宮本まさ江(衣装デザイン)
編集今井剛
あらすじ
漫画家アシスタントの鈴木英雄(大泉洋)はある日、ウイルスに感染して狂暴化した恋人・てっこ(片瀬那奈)に自宅で襲われる。英雄は趣味で所持する散弾銃を手に外に飛び出すが、街はZQN(ゾキュン)と呼ばれる感染者で溢れていた。英雄は女子高生・早狩比呂美(有村架純)とアウトレットモールに逃げ込み、そこで生存者たちを統率する伊浦(吉沢悠)とサンゴ(岡田義徳)、勝気な看護師・藪(長澤まさみ)と出会う。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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18.《ネタバレ》 なかなかのゾンビ映画でした。
ゾンビとしての定番をきちんと押さえつつ
いろんなエッセンスを取り入れている感じはしました。

なお、漫画原作は読んでいませんでしたが
ゾンビものであることはなんとなく知ってました。

彼女がゾンビ化するシーン非常に良かったです。
ゾンビもの好きなところは、日常から非日常に切り替わる部分ですので
そこの映像はかなりスリリングでした。

後半も誰そうでしたが、上手く押し切りましたねぇ。
最後ヒーローになった画もなかなか良かったです。

長澤まさみも実は感染してましたエンドになるかと思ってましたが
それもなく、ある意味良い終わり方でした。
有村架純も可愛い。

あと、地味に伏線が巧みだなぁ。と
特にローレックス。

と、脚本はアンナチュラルとか逃げ恥の野木さんでしたが、さすが。

あと、地味に芸人出てますね。
メイプル超合金とかザ・パーフェクトのピンボケたろうとか。
色々小ネタも面白い作品でした(テレ東とか)

ゾンビものが無類に好きな自分はだいぶあたりな気がしました。
邦画もやりますね。
ってことで8点で。
シネマレビュー管理人さん [インターネット(邦画)] 8点(2019-06-03 19:40:45)
17.《ネタバレ》 原作は最終話まで読んでるんですが、この映画版は未見でした。
とはいえ評判がいいのは聞いていたので楽しみにしてたんですが、いやこれはなかなか素晴らしい出来です。

映画化するにあたり一部のキャラ設定を変えあるいはキャラごと削除、イベント削除あるいはかなり変更し…と、実は原作から大きく違ってる映画なんですが、トータルで原作の空気感が(少なくともあのショッピングモールまでの空気感が)きっちりと描かれているのは、これは製作スタッフに拍手、というところでしょう。原作を大事にしてるのが観ていてびんびんに伝わってきます。
邦画のゾンビ物なんかしょぼいに決まってるだろう…という先入観が我々にはあるわけですが、この映画は見事にその先入観を打ち破ってくれてやりきってるのもお見事。
なんだよ、やればできるんじゃん!
まさか邦画で海外のもの以上のゾンビ映画にお目にかかれるとは…

ちなみに劇中、伊浦が駐車場でZQN化するときに、藪(小田つぐみ)に対し「セックスしよう」「嫌がってるふりしてたけどお前も喜んでたろ」みたいな事を突然言いだし、映画しか知らない人には「うわ、キモイ男」と思わせるわけですが、これ原作も読んでると、藪がZQN化するときに「伊浦〇ンポいい」と連呼するのを知ってるわけで、原作を知ってるかどうかであのシーンの解釈は違ってきたりします(笑)

というか、もしこの映画の続編が作られる事になれば長澤まさみがそのセリフを言う事になるわけで、そうなるとさらなる日本映画の金字塔としての地位を確立すること間違いなしなんじゃないでしょうか。ドキドキがとまりません。
あばれて万歳さん [インターネット(邦画)] 8点(2018-09-01 17:27:37)(良:1票)
16.《ネタバレ》  原作漫画あり、ってところが影響してるのかは定かではありませんが、なんか「絵が綺麗」だと感じました。いやゾンビ映画なんで映像は血まみれ、肉片まみれで鬼気極まる汚らしさなんですけど。「絵になる」って表現の方が正しいか?ZQN化した恋人がベッドから転げ落ちた後ブリッジの姿勢で起き上がるシーンとか、落下してきた高跳びゾンビが死体の群れの中からこれまた起き上がるシーンとか、これまた死体の海の中で自死を選んだオッサンの姿がシルエットで浮かび上がって見えるシーンとか。人物の動きを止めて静止画としてみたときもひとつの作品として「絵になる」シーンというか、カットが多い映画だったなと思います。こういう映画はなかなかお目にかかった記憶がない(ゾンビ映画だとなおさら)ので新鮮でした。
 そして主演の大泉洋もまた「絵になる」俳優でした。ショットガンを撃ってZQNを倒した後の残心(?)の姿勢や銃身フルスイングで高跳びゾンビの顔面を木っ端微塵にした後のフォロースルー、どちらも顔がよく見えなかったりカメラに背を向けてたりだったんですけど、立ち姿が何かのモデルかと思うくらいにカッコよかった。で、そのあと顔がアップで映るシーンで「ああ、やっぱり大泉だ」ってなるあの落差、ただの二枚目俳優じゃ絶対真似できないし、演じたとしてあそこまで映える絵になっていたのかどうか。顔面や服装が冴えなくてもカッコよく映るってやっぱり稀有な才能だと思う。
 しつこく「絵になる」を連呼したけど、私のこの映画に対する感想は、「とにかく絵的にカッコいい!」の一言に尽きる。
池田屋DIYさん [DVD(邦画)] 8点(2018-07-26 22:43:11)
15.《ネタバレ》 前半の恋人のゾンビ化、職場の惨劇、高速道路の暴走あたりまでは「これぞゾンビ映画」っていう展開で最高にボルテージが上がった。アウトレットモールで有村架純をカートに乗せるあたりゾンビ好きならニヤニヤが止まらないと思う。さらに嫌な感じの集団に加わりリーダーがイカれてるのも鉄板。でもその後のエピソードが少し弱くて失速したのが残念。ラストのドンパチはいらないから、もっといろんなエピソードを積んでほしかった。
54dayoさん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2018-01-08 02:19:15)
14.《ネタバレ》  とうとう日本にもゾンビ映画の傑作が誕生したんだなぁ……と、感無量。

 邦画にも面白い作品は沢山あるけれど、その中で「ゾンビ映画」というジャンルは非常に頼りなく、胸を張って「面白い」と言える作品は、これまで無かったように思えますからね。
「火葬の風習がある日本では、死者蘇生がイメージし難い」
「銃器が身近に存在しない」
 等々、ゾンビ映画を作る上では不利なお国柄なのに、そんなハンデを乗り越え、これほど面白く仕上げてみせたのだから、もう天晴です。

 二時間という尺の都合上、どうしても原作漫画の要素は色々と切り捨てられてしまう訳だけど、その取捨選択も見事でしたね。
 原作においては、丸々一巻分かけて「売れない漫画家の鬱屈とした日常を描いた漫画」と思わせておいて「実はゾンビ漫画だった」と一巻ラストにて種明かしするという、非常に面白い構成となっているのですが、これを再現するのは潔く諦め、十五分程で「ゾンビ物ですよ」と種明かし。
 謎の存在「来栖」や妄想の産物「矢島」も登場させず「主人公の英雄」「ヒロインである比呂美と小田」の三人を中心とした作りにして、分かり易く纏めてある。
 英雄の恋人である徹子の描写が大幅に削られており、彼女を殺してしまった事への葛藤すらも失われているのは気になりましたが……まぁ仕方ないかなと、納得出来る範囲内でした。

 そもそも原作においては作者自身が「作中に散りばめられた謎を解く事」を放棄したフシがあり「適当にそれっぽい言葉を並べておけば、信者が勝手に深読みしてくれる」と、作中人物に嘯かせているくらいですからね。
 よって、原作における「来栖とは何なのか?」「ZQNとは何なのか?」という謎解き部分を徹底的に排除したのは、もう大正解だったかと。

 日常がゾンビの発生によって崩壊する様も、真に迫って描かれていましたし「日本」という身近な世界が舞台になっている分だけ、その臨場感も倍増。
 ここの辺りのスピーディーさ、動きを伴うからこその迫力は、漫画には出せない、映画ならではの魅力だったと思います。

 ロレックスの伏線が三重、四重になっている脚本にも、非常に感心。
 「原作では準主役格だったりする中田コロリ先生が、ロレックスを付けている」→「それを気にしていた英雄が、文明崩壊後の世界では簡単にロレックスを拾える事に拍子抜けする」と、ここで伏線の回収が済まされたと油断していたところで「英雄がロレックスを大量に装備し、それが腕のガードになっていたお蔭で、噛まれても助かる事になる」「最終的には、我が身を守る虚栄心の象徴のようなロレックスを外して、射撃に専念する」ってオチに繋げてみせたのには、もう脱帽です。

 ボス格の敵キャラとして「高跳びゾンビ」をチョイスするセンスも良いし、そして何といっても……終盤のショットガン描写が、素晴らしい!
 それまで発砲する事が出来ず、躊躇い、怯えていた英雄が、ヒロイン達を守る為、ラスト二十分程で、とうとう引き金をひいてみせるんだから、本当に痺れちゃいましたね。
 溜めて、溜めて、解き放つというカタルシスがある。
 連射系の武器ではない、一撃の威力が大きいショットガンと、非常に相性の良い演出だったと思います。
 襲い来る大量のゾンビに対し、素早くリロードしながら迎え撃つ英雄の姿も恰好良かったし、最後は「弾切れの銃で、敵の頭部にフルスイング」という倒し方なのも、実に痛快で良い。

 原作においては「富士山に行けば助かるというのは、ガセネタだった」「実は英雄も感染していた」などの情報が明かされ、この後どんどん絶望の匂いが濃くなっていく訳ですが、本作においては「富士山に行けば、何とかなるかも知れない」「比呂美の存在によって、ワクチンが作れるかも知れない」という希望を残した段階で完結しており、その点でも好みでしたね。
 最後の台詞通り「ただのヒーロー」になった英雄なら、きっと彼女達を守り抜けるだろうなと思える。
 良い終わり方の、良い映画でした。
ゆきさん [DVD(邦画)] 8点(2017-12-01 04:19:50)(良:2票)
13.《ネタバレ》 やっぱり日本映画界はできる子だったんですよ、でもこれだけグロかったら地上波放送は絶対に無理ですね。と思ってよくクレジットを眺めたら、この映画にはTV局が製作委員会に加わってないんですよ。日本映画界をここまでダメにしちゃったのは、製作委員会に大手TV局が名を連ねていることなんだなと、確信した次第です。 主人公とJKが山に迷い込むまでのこの世の終わり感は半端なくて、ここだけでもハリウッドのゾンビ映画と真っ向勝負ができるでしょう。「テレ東が通常放送をやめたら日本は終わり」というネットギャグを盛り込んでいるところなんか苦笑ですが、これも製作にTV局が絡んでないから可能な脚本だったのかも。半面、モールにたどり着いてからのモタモタ感は残念です。確かに立て籠もり軍団の構成には違和感があります。男女とも平均年齢が若すぎるし、とくに男は徳井優を除くとヤカラみたいなのがほとんど。その中でニートみたいな吉沢悠がリーダーとして采配を振るえたというのは、なんか説得力がないんですよね。大泉洋のヘタレぶりは観ていてイライラさせられるほど上手いです、銃刀法違反を極端に気にする訳の分からない小心さも笑えました。まあなんでこんな漫画アシスタントがクレー射撃用ライフルを持っているのかは謎ですけど(笑)。 これは原作ありきなんでしょうけど、有村架純の身に何が起こっていたのかは、すごく気になるところです。続編製作を希望です。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-10-15 20:04:14)
12.《ネタバレ》 大泉洋に告ぐ。
何年にも渡り愛されつづけ待たせつづけた女性が目の前でお亡くなりになったのです。そこで放置は人としてどうなのかと。
最後にラストキッスくらいしてあげなさいってばさ 
そして最後にベッドにでも寝かしてあげなさいってばさ (その際、もちろんお姫様抱っこしてあげってってのが理想です。)

総評:MVPは片瀬那奈だと思う。
いや、てっこだと思う。
気色の悪さは群を抜いていた。
二時間超えの たかがゾンビ映画に付き合うこと決めれたのは冒頭での彼女の存在あったからこそと言っても過言ではないです。(CS録画において)

尚、他にコメディ部門においての受賞は30年間無事故無違反でのタクシー運転手:村松利史氏であったとそう思う。
でもコメディ部門においての大賞は・・デュルルルル・・ 発表です 
やはり、大泉洋様 ご本人であったと思います。
3737さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-09-17 21:31:19)(良:1票)(笑:1票)
11.《ネタバレ》 ゾンビ映画と知らずに鑑賞。主人公が恋人のアパートに戻ったシーンでは腰を抜かしました。ゾンビ映画に免疫がなく、評価基準を持ち合わせていないため、他の方々のレビューに多く見られる「世界に通用するレベル」とか「邦画とは思えないクオリティ」とかいう感想ではありませんが、ただ純粋にとても怖く思いっきりグロく、よくできた映画だと思います。チャチな感じは全くありませんでした。
あと、有村架純さんですが、彼女がものすごくカワイイとおもいました。この場合、綺麗ではなくカワイイです。あまちゃんブレイク以降よく見かけますが、現在放映中の朝ドラ含めて、この映画ほどカワイイと感じたことはありませんでした。彼女にならすこしくらいかじられても・・・という気持ちがよくわかります。
la_spagnaさん [DVD(邦画)] 8点(2017-08-15 14:04:55)(良:1票)
10.ゾンビを観て以降、さまざまなゾンビ映画を観ましたが、ついにちゃんとした和製のゾンビ映画を観られたことが感慨深いです。
原作は途中まで読みましたが、映画用のアレンジも上手だと思いました。
大泉洋は、他に似た人が思い浮かばない唯一無二の俳優さんですね。見事に主人公になりきっていました。
有村架純の女子高校生もとても可愛かったですし、長澤まさみも役にはまっていました。
たぬき野郎さん [DVD(邦画)] 8点(2017-06-17 23:19:46)(良:1票)
9.漫画の実写化は、アクション要素が強くなるほど失敗する可能性が高くなるように思うけど、これはアクション系なのに成功してる。
原作ファンなので、いつもなら細かい違いが気になるものなるのに、これはあまり気にならない。
原作よりも上手に改変されてるところもいくつかあって感心した。
ストーリーに関してはよくあるゾンビものなの。
大量のゾンビと戦うクライマックスシーンは圧巻。
日本映画もこれからはこのアクションのクオリティが当たり前になってほしいものです。
ネギ寿司さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-03-05 14:41:56)
8.《ネタバレ》 細かい設定すっとばし(笑)のスピード展開がいいですねぇ~。でもって結構グロ描写が容赦無く、日本映画ではここまではなかなかじゃ? そんなエグイ内容ながら大泉さんのすっとぼけ?天然系?演技がなかなか面白く結構笑った~~。結局絵に描いたように3人生き残るというのもある意味お約束すぎて新鮮。なかなかでゴザイマシタ
Kanameさん [DVD(邦画)] 8点(2017-02-25 18:25:49)
7.この国は“ZQN”だらけだ。そして誰もが“ZQN”になり得る。

非常識で傍若無人な振る舞いをする“輩”を表す“DQN”という蔑称を文字って、劇中ゾンビとなってしまった人達を“ZQN”と表したこの映画の在り方は、“ゾンビ映画”として極めて真っ当で、ちゃんと面白い。

古くから優れたゾンビ映画は、ホラーというエンターテイメント性と共に、常にその時々の社会の縮図とそこに孕む病理性を描き出してきた。
ゾンビという恐怖を、社会病理の象徴として位置づけることで、それが文字通り生活を脅かす様を描いてきたのだ。それこそが多くの映画ファンが、ゾンビ映画に求める本質的なテーマなのだと思う。
個人的には恐怖映画が苦手なので、ソンビ映画の系譜そのものに対しての造詣は極めて低いのだが、それでもこの国産ゾンビ映画が、その“テーマ”をきちんと踏まえた上で、正真正銘のゾンビ映画として仕上がっていることは充分に理解できた。

この映画の成功の最大の要因は、言わずもがな原作漫画の見事さに尽きるのだろう。
花沢健吾の原作漫画が、前述のゾンビ映画が持つべきテーマ性をきちんと踏まえているからこそ、この映画化作品が見事なゾンビ映画に仕上がっていることは明らかだ。

ただ、どんなに優れた人気漫画の映画化であっても、尽く失敗してしまっているのが国内映画の、特に娯楽大作系映画の現実である。
そんな中で、今作の娯楽大作としての成功は、やはり喜ばしいトピックスだ。

原作漫画を忠実に映画化したと言ってしまえばそれまでだが、それこそが映画化において最も難しい部分であることも確か。
冗長になりがちな心情描写やモノローグ描写を極力廃し、ひたすらにアクションの連続で構築したことが、潔く見事だったと思う。
そして、キャスティングと俳優たちのパフォーマンスも総じて良かったと思う。
特に主人公を演じた大泉洋の英雄ぶりがスゴかった。初登場シーン、漫画を描く原稿から顔を上げた瞬間に「あ、鈴木英雄だ」と疑わなかった。
最後の最後まで、ZQN=ゾンビを殺すことに快感を微塵も覚えることなく、散弾銃を構え続ける主人公・鈴木英雄のキャラクター設定こそが原作漫画の肝であり、その特異な主人公像を体現した大泉洋の表現力は流石である。


毎朝のようにワイドショーでは、“DQN”と化した一般市民の醜態が報じられている。
「自分とは違う人種だ」と軽蔑の眼差しを送るに留まる日本人が殆どだろうが、果たしていつまでもそう安閑としていて良いものだろうか。
「炎上」を巻き起こす程の極端で分かりやすい言動に至っていないだけで、実は自分自身を含めた総ての人々に“DQN”になり得る節は見え隠れしているのではないか。

ふと気づけば、「日常」がゾンビだらけで阿鼻叫喚に包まれているなんてことに本当にならなければいいけれど……。
このゾンビ映画が描く「恐怖」とは、詰まるところそういうことだ。
鉄腕麗人さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2016-12-10 12:23:44)(良:1票)
6.《ネタバレ》 すげえ迫力!
ストーリーは、まぁ、あってないようなものでいいんですが
ゾンビたちとの死闘をガッツリ見せてくれました。
前半の街中でのパニックぶりと後半のアウトレットでのドーン・オブ・ザ・デッドへのオマージュを感じさせるような展開。
どちらもエグい描写満載の『レイティング?かけたきゃ好きなだけかけやがれ』的な
姿勢に感心しました。なかなかここまでやろうとは思えないもんですよ。
非常に人に薦めづらい作品ですが、ゾンビ好きな方は是非!
邦画のゾンビというかパニックムービーでここまでやれるのは、ちょっと誇らしい!
ろにまささん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2016-11-12 23:36:20)(良:1票)
5.《ネタバレ》 「映画秘宝」の記事で注目。久し振りの邦画だが、非常に楽しめた。有名コミックの実写化なので不安な予感もしたが、全く問題なし。原作は未読。主人公・鈴木英雄は、30過ぎても芽が出ない売れない漫画家。今はアシスタント生活を送っており、新作の持ち込みも上手くいかない。同棲する彼女にも愛想を尽かされ仲は最悪。ついに彼女から部屋を追い出されてしまう。そんな冴えない日常を送るサエナイ男を待ち受ける運命は、想像だに出来ないものだった...。海外の複数の映画祭で観客賞などを取っているようだが頷ける内容。まず、主演・大泉洋の演技が素晴らしい。主人公のキャラクター、その時々の心情などを見事に演じている。今を時めく、長澤まさみ、有村架純のダブルヒロインを相手に一歩も引けを取らない。もちろん、女優陣も魅力的だったけどね。次にアクション。グロいシーンの連続ではあるが、アリエナイ動きのZQNたちを相手に展開される肉弾戦は見ものだ。素晴らしい描写力と間の取り方で観客を飽きさせない。特にラスト間近、決意した英雄が繰り広げる地下通路のアクションは興奮必至。でも、タクシーのクラッシュシーンは大袈裟すぎかな。乗客は絶対助からないと思う。演出(編集)も良い。TVから流れるニュース番組を使った状況説明や、主人公が日本で銃を持っている理由などが丁寧に描かれており、違和感なく物語に没入できる。このように絶賛に近いが、それでも腑に落ちない部分もある。ZQNたちの身体能力の増強に説明が全くなく説得力が無い点。特に「高跳び」は、やり過ぎかな。そして、主人公たちが体力有り過ぎな点。英雄なんかしがないアシ生活で運動不足だと思うのだが、女子高生をおぶって行軍できるしね。この手の物語は、非日常的な事象をいかに観客に納得させるかがミソだと思うのだが。それでも、見どころ満載で絶対見て損はしない。ハナマル!
しぇんみんさん [DVD(邦画)] 8点(2016-11-03 18:19:25)
4.《ネタバレ》 漫画原作はみたことがなく、映画に出てくるelementsのあちこちに関してそれぞれ何等かの必要性や脈絡があるんだろうと感じながらも今一つ腑に落ちない、物足りなさを抱えながら物語は進んでいった。
陸上部のゾキュンという発想が素晴らしい。守ってあげたい有村架純が適役だった。
小鮒さん [映画館(邦画)] 8点(2016-06-13 06:01:50)
3.《ネタバレ》 始めての、ZQN(恋人)との遭遇場面。郵便受けを使う事で、視野が限られ、扉の向こうと遮断され安全が確保されているという空間を作り出している。それは観客と映画の関係そのものであり、その場面で、観客の視点は、英雄の視点と同一化する。
だからこそ、扉を開けZQNと英雄が対決する瞬間がより、身に迫り恐怖を感じる。
恋人を殺した後、町に出る英雄。始めは通りの向こうにいたZQNが、長回しの中で、次第に数を増やし、近づいてくる。そして、後ろで爆発が起こり走り出す英雄。この一連の流れの素晴らしさ。持続するカットの中で、ZQNの特性、多様性、現段階で社会に及ぼしている影響を、視覚的に、充実した空間密度で見事に見せていく。
そして、武器により、表現される男性性。
ゾンビ映画で語られてきた社会風刺も、日本という国に合わせた形で、表現されている。それは死後もなお、仕事に縛られる姿であったり、抑圧された欲望の表出であったり。
英雄やゾンビの個別性に代表されるが、最後は社会全体ではなく、個の視点に物語を収束させている所に、この映画の素晴らしさ、ゾンビ映画における革新性を感じた。
ちゃじじさん [映画館(邦画)] 8点(2016-06-02 00:50:22)(良:1票)
2.《ネタバレ》 原作未読。あれあれ、これ邦画でしかもゾンビ映画のわりに面白いじゃん!というのが素直な感想。
(邦画にしては、という枕詞がついてしまうあたり非常~~に嘆かわしいとは思いますが、正直者でスミマセン)

ゾンビ映画ってもうホラーというよりパンデミック&パニックもののカテゴリーですよね。
ゆえにこの作品でもストーリーや展開はありきたりで奇抜さや目新しさは全然ないのですが
そのぶん主人公のキャラクターに焦点を絞って際立たせたところと撮影技術に工夫を凝らした点が面白さに繋がったかな、と思います。
日本で銃なんてものすごいニッチな武器を所有していながら、ここぞ、ここぞというところでそれでも猟銃を使わない(使えない)英雄。
何故使わぬ!と映画のご都合展開に慣れてるこちらがイラつくくらいヘタレ。ですがゾンビ映画お約束の対ゾンビではなく
自治区での派閥対立の群像劇でのパニックものにシフトしつつ「世界がひっくり返っても自分は何にも変われない」と
嘆き苦しむ主人公の台詞、正直身につまされました。
主人公の心情をしっかり描いてるぶん、ラストにかかる対ゾンビ戦のカタルシスが非常に心地よかったです。
個人的にですが、人間のままでいるなら英雄と一緒に行動したいし、ゾンビになるならアベサンのような伴侶にトドメを刺されたいです。
どぶん子さん [映画館(邦画)] 8点(2016-05-07 00:38:51)
1.《ネタバレ》 久々に面白い邦画を見たという感じです。原作未読。ぶっちゃけていえばゾンビ映画です(劇中でゾンビとは一言も説明されていませんが、噛まれると感染したり、ヘッドショットでないと死なないというのはゾンビそのものですね)。邦画でこんなにスプラッターにしていいの?ってくらい血しぶきが飛び交います。まあCGなんでしょうが、血みどろでグロいのは確かです。しかし、血の量が多いにもかかわらず本場のゾンビ洋画に比べて割とあっさり見れる印象を受けました。その辺が邦画らしいです。ゾンビとはいえ元は人間である敵をショットガンで撃つことにためらいを見せていた主人公が後半意を決して引き金を引くシーンは、ダイ・ハード1で黒人警官がトラウマを克服して引き金を引くシーンを思い出しました。あと、テレ東(劇中では「東テレ」)が特別番組でない限りは大丈夫というネタが盛り込まれていてクスッときました。いろいろ検証し出すと粗が出てくるんでしょうが、海外のファンタスティック映画祭でウケたのもわかる気がします。
MASSさん [映画館(邦画)] 8点(2016-04-23 19:57:34)
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【点数情報】

Review人数 81人
平均点数 6.91点
000.00%
100.00%
200.00%
322.47%
411.23%
5911.11%
61619.75%
72632.10%
81822.22%
978.64%
1022.47%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.50点 Review2人
2 ストーリー評価 6.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 7.20点 Review5人
4 音楽評価 6.66点 Review3人
5 感泣評価 4.66点 Review3人
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