310.《ネタバレ》 前作の続編のマイケル編とビトーの成り上がりを描くビトー編で構成されているが、マイケル編がややこしいし雰囲気は暗いしで鬱屈してくる。対してビトー編は前作との整合性もしっかりしていて、より楽しめる部分がある。対比させているところに製作者の主張等があり、感じることもあって面白い。 マイケルは独断的又は独善的で人間愛みたいなものが無いから人が離れるのかもしれない。確かにビトーにあってマイケルに無い何かはあると感じます。 なんとなく残念な気持ちが残ってしまうので、前作の方が好みかな。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-11 18:16:51) |
309.名作です。確かに。何回見ても、心にしみる。しかし何かが足りない。そう、熱い男だ。パート1のソニーのような 単純で、危険な、でも情に厚そうな人物がいない。だから前作と同じ点はつけられない自分がいます。色で例えるな ら前作は赤、本作は青、冷たいのです。 【代書屋】さん [インターネット(字幕)] 9点(2020-05-11 23:19:51) (良:1票) |
308.《ネタバレ》 パート1のあまりの素晴らしさに感激して一気に2も鑑賞。単純な面白さなら1だが、観賞後の味わい深さは本作に軍配が上がる。 若き日のヴィトー・コルレオーネの物語は闇を伴いつつもずっと上り調子なので華やかだが、個人的には鬱々とした展開のドン・マイケル・コルレオーネのその後の方が興味深い。もしもマイケルがコルレオーネ・ファミリーの人間として生まれていなかったら、彼はマフィアのボスになど絶対にならなかったはずだ。そんな彼がファミリーを守るためとはいえ優れた能力を暴力的な方向に開花させていったことは大きな悲劇だった。 この作品は各所で「父権の崩壊を描いた物語」として語られている。父権が崩壊したのはマイケルの器がヴィトーほどではなかったからだ、との論調も多いが、私には崩壊したのはどちらかといえばヴィトー・コルレオーネの父権であるように思える。 マイケルは父を尊敬していたが、暴力を使って他者を思い通りに動かしていることにはおそらく最初から疑問を抱いていた。父が殺されかけ復讐心に火がついたことをきっかけにマフィアの道に入り、父よりも冷酷なドンと化していくものの、最初の疑念が心の中から消えることはない。冷酷さが加速したのも、そうでもしなければ暴力を使うことへの疑問に自分で蓋をすることができなかったからではないか。やりたくないことをやらざるを得ない時、その行為が極端化してしまうのはよくあることだ。 妻・ケイから投げかけられる疑問の言葉にマイケルは心の底では同意しているが、受け入れれば父を否定することになる。父を否定しないためにはこのままマフィアの道を突き進むしかない。その末に、マイケルはついに自分の家庭を崩壊させてしまう。マイケルが真に幸福となるためには、自分の中の「憧れの対象としての父ヴィトー」を崩壊させ、自分なりの道を進む必要があるが、そんなことは容易ではない。周囲もヴィトーを尊敬しているし、自分にも尊敬の気持ちが残っている。でも心の奥底では、マイケルはヴィトーの威光が「虚像」を多分に含んでいることを理解しているのだ。だからこそ、誰よりも苦悩している。 マイケルは正直で理知的で、暴力をそもそも好まない。それゆえに、誰よりも冷酷で、誰よりも苦悩するドンになった。ヴィトーは「自分にとっての正義」のためなら少々の暴力を使うことなどなんとも思わない、いかにもアメリカ人が好みそうな「強い」男だ。私はヴィトーよりも圧倒的にマイケルに共感する。演じたアル・パチーノは、マイケルの苦悩をこれ以上ないほど明確に深く表現していた。どれだけ称賛しても称賛しすぎることのない、素晴らしい演技だったと思う。 【クリロ】さん [インターネット(字幕)] 10点(2019-12-22 16:31:34) (良:1票) |
307.《ネタバレ》 DVD-BOXまで買っていたのに、レビューしていなかったので、改めて言うまでも無く面白い作品ですね、初めて見た時デニーロの他作品のマフィアものを先に見てしまっていたので、既視感をおぼえました。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 8点(2019-03-15 16:43:14) |
306.この3部作は「マイケルは心底の悪人なのか?」それとも「心を偽って葛藤しながら悪人を演じているのか?」を観る者に判断させるという映画である。 このシリーズでは多分観る者の半分は彼は心底の悪人であると判断し、残り半分は彼は悪人を演じていると判断するであろう。それほどアル・パチーノの演技にはすごいと思う。 Part2は彼を心底の悪人と思わせる演出だが、Part3は一転して彼は心は善人で悪人を偽って演じているのだという演出である。 今まで単なる間マフィアの映画と思って評価していなかったが、ここに観る者を震撼させるものがあったのかと思った。 Part3は良い映画であるが凄みという点でこっちの方が優れていると思うのでこっちにコメントした。 【アマデウスga好き】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-02-15 01:13:32) |
305.面白い作品。パートIIに良作なしのジンクスを破る稀有な作品。ただ、一作目が偉大すぎた。やや落ちる。でも、歴史的な背景を重厚な映像表現で迫る傑作。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-12-26 22:26:25) |
304.《ネタバレ》 「今までで最も怖かった映画は何か?」 仮にこういう問いがあるならば、私は本作を挙げる。個人的な感想にはなるが、今まで観たどんなホラー映画やサスペンス映画よりも本作は怖かった。 中盤、マイケルがケイから中絶を告げられるシーンのせいだ。あの途轍もない緊張感、まさに役者も観客も凍りついた場面。あれ以上に怖いシーンなど今まで観た事がない。堕胎を告げられた直後のマイケルの目を見よ。憎しみ、悲しみ、怒り、絶望、人のうちにある負の感情が一気に押し寄せ、凝着してしまったあの目。人間はあれだけ怖ろしい目をすることが出来るのだ。あの目の演技をいまだに私は直視できない。こちらが目を逸らしたくなる。 そして怒りのあまりマイケルはケイに暴力を振るう。人と思えぬような唸り声を上げて。 こういう凄まじいシーンを描けるあたり、本作も映画として一層突き抜けたレベルにある名作だ。 マイケルの悲惨な姿と並行して、ヴィトーの華やかな姿が対照的に映されることで、より悲惨さが際立つという、なんとも酷な物語構造も素晴らしい。 前作以上にヴィトーの青年時代が描かれることで歴史大河ドラマ的な重厚さが強調され、また家族間の愛憎も濃く描かれている。 前作に負けず劣らずの傑作、使い古された表現だが本作を表現するのにはうってつけの表現だ。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2018-08-18 15:41:22) |
303.《ネタバレ》 デニーロによる暗殺シーンとか最高なんだけど、僕は2より1派です。フランクが死ぬシーンとか、フレドが殺されるシーンの空の色とか忘れられないですね。ほぼ10点なんですが、1との差をつけるために9点にしました。 【なす】さん [DVD(字幕)] 9点(2018-06-04 01:39:15) |
302.《ネタバレ》 前作同様、人間ドラマが面白かったです。長い映画ですがダレずに最後まで見られました。マイケルと父ヴィトの対比が描かれていますが、私は前作のストーリーの方が好きですね。 【alian】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-05-06 23:31:41) |
301.脚本・演出すばらしかったです。 セリフや、表情のみで読み解かないといけない箇所があり、油断していると置いてかれます。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 10点(2018-01-27 11:21:44) |
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300.《ネタバレ》 先日観た1作目と同様、15年ぶりの鑑賞。ちなみに僕は1作目の方が好き。なぜならビトーが好きだから。なのでこのパート2の中ではビトーの若き頃を描くシーンが好き。『いい奴そうなんだけれど寡黙で、物事を考えながら発言をするので会話のテンポが1つズレていて、その分実は怒らせると怖そうな捉えどころの無い男』のデニーロが良いです。異論は大いに認めさせて頂きますが、今ならライアンゴズリングに演じてもらいたい役。家族と仲間を大切にし、成功していくビトーのシーンは開けていて輝いています。一方マイケルを描くシーンは閉じていていつも何かに追われている印象。だからやはりビトーとビトーを描くシーンが好き。で、母親に相談をするシーンで気づく(遅くてすみません)事ができたのが『これはビトーになりたかったんだけれどもなる事ができなかったマイケル』の話なんだと。なのでビトーのシーンを分かりやすく良いものにしている。で、ビトーが築き、守り、愛した家族(ファミリーではなく、本当の家族)を殺す事でマイケルはいよいよ神であり同時に悪魔となる。それが良いとも悪いとも結論づけていないと思うのですが、ラストシーンで完全に光を失ったマイケルの目が印象に残りました。 |
299.《ネタバレ》 裸一貫でスタートしながらも、仲間を増やしつつトントン拍子で成功を収める若き日のヴィトーと、金も権力も持った状態でありながら、何かもがうまくいかないマイケルの対比。マイケルは優秀なビジネスマンではあるが、人間というものが見えていなかったのです。だから組む相手を間違えるし、身内のグリップにも失敗してしまう。そして、マイケルの行動原理は一貫してファミリーの合法化であったにも関わらず、事態を収拾しきれずに殺しでカタを付けざるをえなくなるという皮肉な結末。 本作はテーマの打ち出し方が素晴らしかったし、過去パートと現在パートを同時進行で見せるという製作当時としては掟破りの構成が監督の意図した通りの効果を上げているという点で、第一作並みに優れた作品だと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2017-03-18 02:48:40) |
298. マフィアの内幕を描きながら家族愛をテーマとした重厚な大河ドラマ。イタリア系移民街の実情を見事に再現しているが、観客の共感・感情移入を意識してかマフィアの暗黒面をかなりマイルド化した感は否めない。 ヴィトーとマイケルの対比が鮮やかで、一族の発展・組織の拡大と裏腹な家族の離反は皮肉な展開。アメリカ人好みのルーツ探しにも通じ、退任したばかりの某前大統領が好んだ映画というのも頷ける。 ヴィトーが犯罪に手を染めざるを得なくなる経緯は丁寧な描写だが、その後の成り上がりヒストリーが弱過ぎる。「これは家族の映画だからマフィアの怖さはあまり描かなくてよい」わけではないと思う。 R・デ・ニーロのしわがれ声は前作のM・ブランドの声に似せたつもりだろうが、よく聴くと声が一定していない。そんな細工をせず地声でもよかったのではないか。A・パチーノの終始無愛想な表情はドンとしての孤独と苦悩を滲ませるが、一面的過ぎて味わい不足。時に発する怒声も単調さを覆すに至らない。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-01-22 14:32:54) |
297.何がそんなに響くのか続編も立て続けに作品賞とは。策略をめぐらせた買収、裏切、報復の殺し合いにはそれなりに引き込まれるけど、1作目から延々と続けられると食傷気味になる。組織の為という重みもあまり伝わってこないので、家族や仲間への対応も打算的で薄っぺらに感じてしまう。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-01-17 23:21:48) |
296.《ネタバレ》 パート1と同時に何度も観ているのですが、とにかく引き込まれます。パート1を観たあとパート2が観たくなり、逆にパート2を観たあとはパート1がまた観たくなるという不思議な映画です。2作を比較してみると、マーロン・ブランドはあくまで家族を大切にしながらも、それが組織の成功につながっていくという動きに対し、アル・パチーノは組織を優先にするも、家族は崩壊していくという皮肉を感じました。何だか今の世の中、会社組織を表しているようで怖いです。マーロン・ブランドの「家族を大切にしない奴は、男じゃない」という台詞がありましたが、まさにこの言葉がすべてのメッセージを含んでいるのではないでしょうか。また、年を重ねた段階でこの映画を観直そうと思います。 【金田一耕助】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-01-05 17:55:00) |
295.続編として素晴らしい出来だが、この映画単体での中身もとても濃い。 登場人物が分かりにくいところもあるが、ビトーとマイケルの時代の入れ替わりは分かりやすい。 最後の場面が回想シーンというのがまた効いている。映画を代表する映画だろう。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-01-02 22:34:48) |
294.《ネタバレ》 初代ゴッドファーザーが亡くなり、内部抗争の張本人の三男マイケル(アル・パチーノ)が、最初は頼りないながら、2代目ゴッドファーザーとなるのだが、修羅場をくぐるに連れて、迫力が出てくる。面白かったとしか言いようがない。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 9点(2016-04-16 07:40:04) |
293.1ありきの2。数値を全振りしている。私にとって極上のエンタメです。 【なさんな】さん [DVD(字幕)] 10点(2016-03-19 01:19:58) |
292.《ネタバレ》 映像から重厚さがよく伝わってくる。そしてアル・パチーノとロバート・デ・ ニーロが若い!若いのになんであんなに威厳や渋みを表現出来るのだろうか。 【lalala】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-11-12 10:03:32) |
291.《ネタバレ》 今さらですが最高の続編です。父の若い頃と現在マイケルの描写を同時進行する事で1の補足、マイケルが経験を積んでファミリーを守っていく思いが伝わってきます。 【zeke】さん [地上波(吹替)] 10点(2014-08-10 03:41:53) |