1. ベスト・キッド(2010)
《ネタバレ》 リメイクとしてはアクションが旧作以上にしっかりしていたし、全体的にしっかりとした作りになっていて良いですね。何よりもジャッキーが教える立場になっているというのが「蛇拳」や「酔拳」などで教わる立場だったのを考えると感慨深いものがあります。 と、褒めるのはここまで。 先ず、リメイクであることは判るのだけど、タイトルの「KARATE KID」は止めようよ(笑)。いくらアメリカ人が空手と中国武術(功夫)の区別が付かないのだとしても、どこかでその機会を作る必要はあるんじゃないかな?劇中で自虐的に言うシーンはあるけど、あれじゃちょっと弱いよね。 それといじめてる側の少年達が最後には仲直り、みたいなシーンは正直いらなかったと思うけどね。中国人のにたいしての印象付けを悪くしない為の配慮なのかもしれないけど、終わり方としてどうかなと思いますね。 この映画の根底にある、いじめ問題については一応描かれてはいるけど、それ以前に主人公が自らいじめを誘発するような部分というのはかなり頂けないと思ったし、彼の性格が終始鼻っ柱が強くて生意気なベタなアメリカ人という感じは、まるでドラえもんにすがるのび太君という感じを髣髴させ、最後まであまり変わらなかったのが非常に残念でした。それとこれが一番重要なのだけど、旧作におけるミヤギの弱い面として表現される家族の死について、旧作は日系アメリカ人に対する戦中の強制収容所収容や財産没収といった、アメリカの迫害問題という部分で作中に描かれたいじめ問題を強調し、同時にアメリカ社会の根底にある、差別や迫害を考えさせる映画になっている筈なのだけど、本作でも同じ様にハンの家族の死として描かれてはいるけど、そこまでの問題として、生かしきれなかったよね。天安門事件や中国の農村差別問題、自治区の問題など、表現方法はいくらでもあった筈なんだけど、中国側への配慮もあったのか、単なる事故死で終わらせてしまったという所がリメイクを中国でやった限界なのかもしれないですね。 良い出来ではあるけれども、旧作を越えられたかというと、やはり旧作には勝てなかったかな、という気がします。 [映画館(吹替)] 5点(2010-09-05 14:03:44) |
2. ベッカムに恋して
あたしはこれ、結構好きだな。 邦題が気に入らない人が多いみたいなんだけど、あたしはあまり気にならなかった。だって、判りやすいでしょ。 加えて、これ以上の邦題をつける事が出来るかというと、あたしには難しいとしか思えないのだけど。最近の風潮として原題をそのまま付けるってのもお粗末だし。 内容も良いよね。ハリウッドでは作らないネタだし、でも、これ自体が持ち込んでいる題材ってのはものすごく興味深いものだし、こういうネタの持っていきかたや、映画の撮り方がやはりイギリス主体なんだな、と言う事が良く判る。 [地上波(字幕)] 7点(2006-06-18 06:30:47) |
3. 北京のふたり
いささか設定に無理があるし、法廷劇にしたかった訳でもなさそうだし、サスペンスと言うほどの緊張感は無いでしょ。被告と弁護人の恋愛になるわけでもなくて当然ながら派手なアクションなんて望めない。政治的に何か訴えるものがある訳でもない。本当に中途半端なんですよ。でも困ったことに中途半端に面白いんですよ。(笑)敢えて言うなれば、ものすごく偏った映画ですよね。なんか出てくる中国警察官が70年代の映画に出てくるアメリカの片田舎の警察官そっくりだし、おまけに「ランボー」のパクリと言われてもおかしくないカットもあるしね。全然こういうところを制作は気にしないんでしょうね。コメディ以外でこんなに海外の警察と司法を侮辱した映画も珍しいよね。まぁ侮辱して無いと、この映画は成立できないんだけどね。しかしあれほど無能なアメリカ大使館員ってのは笑えたなぁ。まるで亡命希望者を守りもせず国際的に非難されたどこぞの国みたいだよね。 4点(2003-07-16 22:26:14) |
4. ベン・ハー(1959)
あたしゃ、「グラディエーター」を見てないので、比較はしませんが、あの時代にあれだけのセット、エキストラを使った映画としてうらやましい映画ですよね。やっぱり注目は戦車競争なんですけど、全部本物でやってるから迫力はやっぱり違いますよね。CGでやると実写並みに良い絵は撮れるけど、実写以上の偶然性が無いものね。転倒した戦車を飛び越えるシーンなんか、スタントとカット割りで上手く乗り切っているよね。こういうのはシナリオでも得られない効果だとあたしは思ってます。宗教が絡んでいるので感心しないという人も確かにいるけど、キリストの顔を見せない事で宗教を実に押さえたのが上手かったと思う。これは元々原作者の意向によるところなんだけど、そういう点で万民が安心して見られる映画に仕上がっていて良いです。 10点(2001-10-29 17:27:03)(良:1票) |
5. ペイバック
あたしもイマジンさんに1票、内容は正直薄っぺらの感じがありましたけど、それ以外は良かったんじゃないかなぁ。コバーンの演技も良かったし、映画の時代背景とテンポ感はあたし好みのものでした。 6点(2001-09-27 19:45:53) |
6. ベイビー・トーク
何も語ることの出来ない赤ん坊が語るというのは新鮮味があって良かったですが、逆にラストでしゃべれる様になってからその様子が様変わりしてしまうのは幻滅でした。出来松博士のおっしゃる通り、もっと毒を持たせたほうが良かったのかもね。 6点(2001-09-27 19:40:44) |
7. ベスト・キッド2
この映画でまた日本を誤解する人が増えたと思う。そういう世界からハリウッドの監督も脱皮して欲しい。 5点(2001-09-18 19:20:55) |
8. ベスト・キッド(1984)
一種のカンフー映画(もっと言うとジャッキーチェンの映画のリメイク)なんだろうね。空手と言っているわりには中国拳法してるし、変なジジイが師匠だし。強敵に中盤でやられて最後に勝つ。でももう少し空手(もしくは中国拳法)を勉強して撮って欲しかったです。 但し、いじめや日系アメリカ人に対する過去の迫害など、こうしたものが裏テーマになっていて、その部分を端的に表現出来ていた事は非常に良かったですね。 [映画館(字幕)] 7点(2001-08-16 19:36:06) |