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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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201.  犬の眠る場所 《ネタバレ》 
まずこの作品は、ビデオパッケージの説明書きが悪い。それを読む限りでは、シャロン・ストーン演じる悪女が、売れない作家を自分の色香で操って色々と危険な事をさせるという、まるで「氷の微笑」のようにシャロン・ストーンがメインのような書き方がされているけど、実際は本編とほとんど絡むことの無いチョイ役で、出演している意味も無い程度の役柄。別に彼女のファンではないけど、内容を誤認させるような紹介の仕方はかんべんして欲しい。  で、肝心の内容もサスペンスとして中途半端な出来。事実上、ストーリーに絡む登場人物が二人だけなので、序盤で怪しげな同居人が現われた地点で、その後の展開やオチが丸分かりで、おまけにホントにそのまんま。そう思わせておいてハズしてくれよ!  例えば(これもよくあるけど)、自分の書いている原稿の内容通りの殺人事件が起こって、実は同居人がこの原稿の事件を忠実に再現しているのではないかと疑う。そして密かに彼を尾行するが、ところが…、とかさあ。
[ビデオ(字幕)] 3点(2006-08-27 16:29:40)
202.  ドラゴンストーム<TVM> 《ネタバレ》 
やっぱり外国はファンタジーものを撮るためのロケーションに事欠かないから羨ましい。恐らく舞台となった城も本物を借りて撮影しているのだろう。その方が手っ取り早いし、当然セットより雰囲気も重厚になって、一石二鳥。しかし残念ながら、それは監督やスタッフの手柄ではない。  肝心の内容はお粗末の一言。アクションをやりたいのか、ファンタジーをやりたいのか、どっちつかずで中途半端。ドラゴンのCGも昨今のレベルから言えば低い。ただ火を吹くだけのドラゴンなのに、わざわざ「宇宙から来た」なんて設定にする必要があるのか疑問。デザインもそのまんまだし、おまけに弱い。もっとサンダードラゴンとか、アイスドラゴンみたいに属性があってもいいのに。  中途半端なアクションに中途半端なファンタジーに中途半端な人間ドラマに中途半端なコメディ要素に中途半端な恋愛模様。金がかけられないなら、もっと別の部分で工夫しなきゃダメでしょ。
[ビデオ(字幕)] 1点(2006-08-27 15:59:47)
203.  JFK 《ネタバレ》 
これを見る前に、この暗殺事件に関する基本的な前知識が無いと、まず置いてきぼりを喰らう可能性が高い。特に人間関係の説明がほとんど無い脚本構成はちょっと不親切。  ただ、この説には非常に説得力があり、かなり詳しい情報をもとに論理的な結論を導き出している点を評価したい。無論、推測の域を出ていない部分もあるが、明らかに不自然な点と線を繋ぎ合わせると、やはり国家レベルでの大規模な計画・隠蔽工作がなくては成り立たない事件であることは確かだろう。戦争を「ビジネス」と考える国家の恐ろしさと危うさを象徴するような暗殺事件であり、それに対する危機意識を国民に持たせるためにも意義のある作品であると思う。  それとこの作品には、「歴史における個人の役割」というものを認識させる側面がある。どんな相手に対してでも、等しく自分の考えを自由に主張するためにやらなくてはならない個人の役割の重要性を考えさせられる。
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-08-27 15:42:00)
204.  トリプルX 《ネタバレ》 
「旧ソ連の生物兵器を使うテロリストと、それを食い止める正義の国・アメリカ」という図式の単純なプロパガンダアクション映画(笑)。「プラハの町に翻るアメリカ国旗のパラシュート」というシーンがこの作品の本質を見事なまでに表している。  純粋に娯楽映画として見ても、ここ何十年も発展性の見られない、思考停止したようなありがちな設定に、ご都合主義をツギハギしなくては成り立たない幼稚なストーリー展開。大量の火薬を使った「無意味な爆発の連続」、「主人公には絶対当たらない銃撃戦」という、これまた惰性的に繰り返される独創性皆無のアクションシーン。おまけにあれだけマッチョなくせに、肉体を駆使した格闘シーンも無し。普通あるだろ。  格闘アクションを入れないなら、レストランでの「知的で抜け目の無い悪党」という点をもっと突き詰めて、「体力よりも知性で勝負」というようなキャラにしてくれたら面白くなったのに、当然そんな知的なキャラでもストーリーでもない。まさに大味なだけの、色々な意味でアメリカ的な映画。
[ビデオ(字幕)] 2点(2006-08-27 15:00:50)(良:1票)
205.  デモリションマン 《ネタバレ》 
「行き過ぎた管理社会」というありがちなSF設定、近未来世界の描写の中途半端さ、「ヤツは悪夢だ」とまで言われている割に、何の凄みも迫力も魅力も無い、ウェズリー・スナイプス演じるアタマの悪い体育会系の悪役、裏で糸を操っていた黒幕が何の必然性も無くあっさり退場するテキトーなストーリー展開、そのストーリーにまるっきり絡んでこない地下組織のメンバー(この組織のリーダーもアタマ悪そう)、中途半端な未来の武器、派手にドンパチやってるだけで「主役にはどんな武器も絶対に当たらない」というアタマの悪いご都合アクションetc.etc...。  真の黒幕なんてキャラを出すくらいなら、悪役と主役が仕方なく手を組むハメになって、「お前を信用したワケじゃないぜ(by.スタローン)」とか、「あいつをブッ殺したら次はテメーだぜ(by.スナイプス)」とか、そういうお約束な「ツンデレ展開」があるでしょうが!  結局、解凍しようとしてた何十人もの死刑囚も復活させず終いだし、ハジけ切れないと言うか、盛り上がらないと言うか、つまんないよなあ。日本の漫画なら、凶悪な殺人鬼とかを復活させて主人公と戦わせるくらいの事はやるねw。   まあとにかく全体的にやってる事が中途半端。コメディ:シリアスの配分が3:7くらいという、実に中途半端なバランス。コメディ要素を入れて、軽いノリを醸しているから、真面目な部分にも説得力が無く、テーマも底が浅い。これなら最初からおバカ映画に徹した方が良かったんじゃないの?  
[地上波(吹替)] 3点(2006-08-26 20:02:37)(良:1票)
206.  ラビナス 《ネタバレ》 
作品として何が見せたいのかイマイチ分からない内容。  「人でなくなる事の苦悩」がテーマなら、人肉を喰わなくてはならない人間の「葛藤」や「極限状況」がまったく描けていないし、人肉を喰うだけで不死っぽくなるという設定もこれまた無意味。  おまけに、あの時代設定にもほとんど必然性が感じられないしで、終始、作品としての方向性がはっきりしない「思い切りのなさ」が見て取れる。  別に「人喰い」でなくても、「吸血鬼」とかでも成立してしまう、この状況や設定を活かし切れていない中途半端なシナリオに疑問。  ラストあたりの展開も唐突。人間性を捨てるくらいなら、お前ら共々死ぬって事だと思うけど、これまた悲壮さや凄絶さに欠ける。とにかく全体的に中途半端。  独特な音楽の使い方は良い。
[ビデオ(字幕)] 4点(2006-08-23 23:40:02)
207.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 《ネタバレ》 
色々なメディアを取り込んでゼロからブームを作り上げた宣伝手法や、低予算を逆手に取ったアイデアは商売としては評価できる部分もある。  しかし「擬似ドキュメンタリー」という手法はリアルである事が前提である分、ドキュメンタリー的な演出を強調するほどに、逆に「作り事」である白々しさが目立つという難しさがある。  特にこの作品はリアリティを優先し過ぎて、肝心の観客の期待や心理を考えていない部分がある。臨場感を出すための手持ちカメラによる映像の激しいブレや、編集していない事が前提のダラダラとした展開、魔女の正体が不明なまま終わる手抜きなオチなど、娯楽映画としては最低な出来。  擬似ドキュメンタリーである事とエンターティメント性を両立させる事は出来たはず(最近の作品では「ノロイ」が擬似ドキュメンタリーホラーとしては完成度が高い)。  それが出来ていないのでは、この手の方法論は低予算の手抜きと言われても仕方ないだろう。
[ビデオ(字幕)] 2点(2006-08-23 22:04:45)
208.  ダークシティ 《ネタバレ》 
SF+サスペンス+アクション=中途半端、の典型的な作品。「自分達の信じていた世界が作り物かも知れない」という、ありがちな世界観に加え、なんと導入で「異星人が人間の記憶やら何やらを改変している」というオチをバラしてしまうという太っ腹(笑)。そのため「記憶喪失」とか「死体」という、せっかくのミステリアスな伏線が無意味になっている。  そもそもこの異星人は何がやりたいのか分からない。「人間にはそれぞれに魂があるが、我々はひとつの魂を共有している」という、無理やりな心身二元論が当然のように前提になっているのも疑問。  人間を理解するのにあんな大掛かりで手間隙のかかる作業をする必要があるのだろうか。仮に理解したとして、どうするつもりだったのか?ラストで主人公の魂とひとつになる、みたいな部分も、「記憶」と「魂」をごっちゃにしていて実にいい加減(第一、それまでは主人公を殺そうとしてたんじゃなかったっけ?)。  それに突っ込み所として、「記憶」を薬で他者に移植することは原理的に無理。ひとりひとり、脳の神経回路の構造が違うんだから、ある人の記憶を物理的に取り出せたとしても、移植先の人間がまったく同じ構成の脳内神経回路を持たない限り、その記憶はまったく意味を成さない。  超能力の設定も空を飛んだり人を眠らせたり、好きな所に「どこでもドア」を作れたりと、何でもありなので、逆につまらない。この手の設定は、ある程度制約があるからこそ、色々と工夫や駆け引きが生まれて面白くなるもの。何でも出来たら、それはご都合主義ってだけでしょ。  人間達の普段の生活サイクルや、記憶改竄の必然性、宇宙空間との仕切がただのコンクリートの壁一枚だけとか(主人公も飛んでった刑事を超能力で助けてやれよ!)、世界観の細部が練りこまれておらず、突っ込み出したらキリが無い。  ラストの超能力バトルもアクション演出にセンスが無い上に、今までの世界観にまるで合っていないし、この手のバトルは実写にすると途端に安っぽくなる。  全体の作り自体は丁寧で好感が持てるが、とにかく設定が悪い意味でB級で中途半端過ぎる。  
[ビデオ(字幕)] 3点(2006-08-22 21:31:51)(良:1票)
209.  4thフロアー 《ネタバレ》 
サスペンスとしては設定もストーリー展開も、そしてバレバレのオチも含めて、よくあるパターンではあるものの、全体的にはきちっとまとまっていて、テンポも良い作品。  実際、隣近所の騒音問題などは、誰の身にも起こり得る現実的な問題なだけに、感情移入もしやすいし、恐怖感も伝わりやすい。  ただ逆に言えば、この手の設定(新生活、怪しげな隣人、無理解な周囲の人間、崩れていく平穏な日常、誰も自分の言う事を聞いてくれない等)が既にあまりにもありがちで新鮮味が無いのは確か。一番親切で身近な人間が犯人とするオチも黄金パターン(と言うか、無関係な人間が犯人では作品としてつまらない以上、そういうパターンにならざるを得ないけど)。出来れば何かひとつでも目新しい設定があればサスペンスとしては傑作になった可能性があるだけに残念。3点以下を付けるほどの駄作ではないが、8点以上の傑作でもない。まさにここの平均点が妥当。  サスペンスやミステリー慣れしている人には物足りないけど、普段あまりこの手のジャンルを見ない人にならお奨め出来る。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-08-22 20:58:22)
210.  ジェイソンX 13日の金曜日 《ネタバレ》 
まあ、この作品にはホラー映画の「男はつらいよ」をめざして欲しい。  ラスト付近での「もう、いいって」というセリフや、大気圏に火だるまになりながら突っ込んでいくシーンや、それを地上で見ていたバカップルが「あ、流れ星」と言ったりと、完全に「分かってやっている」確信犯。  それを理解した上でなら、笑えます。ただ、どうせやるなら、もっとハデに、かつバカにやっても欲しかった。  エスカレートするのを望んで、次回作は「ジェイソンvsターミネーター」でお願いします。不死身度で言えば5:5。攻撃能力では4:6でターミネーター有利かな。でも良い勝負になりそうで期待は膨らむね。
[ビデオ(字幕)] 5点(2006-08-21 18:59:44)(笑:2票)
211.  ザ・コア 《ネタバレ》 
災害パニック映画として基本的かつ王道かつ凡庸な作り。  基本設定やストーリー展開の大枠は、まさに「アルマゲドン・地下版」。  序盤に起こる異常事態の数々はまさに嵐の前の静けさって感じで、先の展開に興味を持たせるが、地中に潜る船を作るあたりから、ほとんど科学公証無視の非現実的なSF映画に転落。  さらに地中に潜ってからのご都合主義的な展開の連続は、いっそ気持ち良いほど。途中の乗組員たちのやりとりや、用意されたシナリオに沿って行儀良く一人一人が死んでいく「泣かせる」展開に至っては失笑を禁じ得ない。日本の漫画などでは、こういう分かりやすい展開を「死亡フラグが立つ」と表現しますw。  娯楽映画としての割り切りは見えるが、どうにもハジけっぷりが中途半端。はっきり言って、二度見られる内容ではない。クジラの「歌」がラストの伏線になっていたのは良かったので+1点。
[ビデオ(字幕)] 4点(2006-08-21 18:07:02)
212.  フィアー・ドット・コム 《ネタバレ》 
これまた大ハズレ。  何となく内容の予想はついたけど、ここまでつまらないとは思わなかった。怖い、怖くない以前に「つまらない」。それなりに映像も凝っているのに、どうしてこんなに駄作になるんだろう?  設定は陳腐だし、展開はタルいし、殺人鬼のドクターには、な~んの魅力も感じないし、犯人に迫る面白い謎解きもない。早くから犯人が分かっているのに、ダラダラと同じような展開が続くのには、見ていてウンザリした。  ラストで刑事が撃たれるのも、不用心すぎるだろ。犯人のアジトに踏み込む時は防弾チョッキくらい着ていかないか、普通?  おまけに、殺された人達の怨念がドクターを殺すという、これまた安っぽい終わり方。そのままドンデン返しも無いままに終了。  結局、古今東西のホラーやサスペンス、ミステリーに使われた設定をツギハギするような安易な作り方と、そういう姿勢の製作サイドに問題がある。  作品内の死体よりも無残な作品。見るだけ時間の無駄。こういう駄作には今後容赦なく0点を付けていく。
[ビデオ(字幕)] 0点(2006-08-20 04:36:11)
213.  ROCK YOU! ロック・ユー!
中世の町並みや小道具類は作りこまれているから当時の雰囲気はよく出ているけど、話自体は感動を狙いすぎと言うか、素直に見るにはちょっと都合が良すぎる展開が多い印象を受ける。  また「中世とロック」というミスマッチの良さを活かせていない中途半端な音楽の使い方にも疑問。それこそ、もっとコンサート会場のようなハイテンションなノリがあっても良かったと思う。  決闘のシーンも単に槍で突き合うだけで、迫力やスピード感が無いし、同じ事を繰り返すので非常に単調で退屈。今の戦いでなぜこちらが勝つのか、あちらが負けるのかという点での説得力が画面から見えてこない。自分の欲しい絵が無いと言うか、戦いの「高揚感」や盛り上がりが感じられない。  色々な意味で全体的に盛り上がりどころが少ない作品だった。   好きな人には申し訳ないけど、個人的にはイマイチ。
[地上波(吹替)] 4点(2006-08-19 23:24:13)(良:1票)
214.  ディープシャーク 《ネタバレ》 
一見、サメに襲われるパニック映画として、割りと真面目に作っている感じだけど、実際に見てみると唖然とする程のつまらなさ。この「マジに作っているのにつまらない」という痛さは、他の映画で言えば「エイリアンX」に通じるものがあるw。既に「エイリアン」や「ジョーズ」という完成された超有名作品があるのに、平気で同じ素材を使い、事も無げに劣化コピー品を作れる、この厚顔無恥さ、ずうずうしさ、無神経っぷり。ある意味羨ましいw。  要するに問題は、監督を始め脚本家や演出家にセンスが無いにも関わらず、本人たちがそれに気付いておらず、プロとして商用映画とは何かを理解していない事だろう。  まず、「サメに襲われる」というネタは「平凡であるがゆえに難しい」という事に気付いていない。案の定そのサメの見せ方(襲わせ方)に工夫が無いので、まったく恐怖感やパニックも演出できていない。そして何より全体のシナリオ構成が稚拙で、序盤からテンポが悪い事に加え、ことごとく展開の予想がついてしまうので非常に退屈etc.etc...。  具体的に言えば「沈没船の財宝を狙う悪党」を出した地点で、オチまでの展開が確定してしまうのだ。この設定を聞けば、素人でも「主人公が捕まって危険な財宝探索をさせられる→悪党連中がサメに襲われる→結果的に主人公だけ助かってハッピーエンド」という展開を容易に予想できるし、事実そのまんまの展開。  それなりにセンスのあるクリエイターなら最初からこんな凡庸なプロットは採用しないし、そもそも感性的に出来ない。あえてありがちな設定で勝負するなら、いかに演出面で工夫して面白く魅せるかに神経を使うはずだし、プロなら使わなければならない。  しかし残念ながらこの監督は「素人が何気に作ってしまうような工夫の無いシナリオを、金を取るプロがやってちゃダメ」って事にすら気付いていない。ここが「センスが無い」人間の痛いところ。
[インターネット(字幕)] 0点(2006-08-18 11:00:29)
215.  リプリー
実はオリジナルを見た事が無いので、比較は出来ないけど、人間ドラマとしては秀逸な作品だと思う。  リプリーの行動には無理があるし、計画らしい計画も無く、すべてが行き当たりばったりだけど、それだけに妙なリアリティがある。  特に今作は、オリジナルの「持つ者と持たざる者」というテーマよりも、お互いの「相手に対する想いの温度差」が招く悲劇という普遍性をクローズアップしている点が重要。そこに感情移入できない人は、この作品の本質も理解できないと思う。  こういう相手との温度差は、友人関係、恋人関係に拘らず、どんな人間関係でも日常的によく感じる事だろう。実際、自分も親しい友人に裏切られた経験がある。ところが、相手は自分を裏切ったと言う意識すら無かったようで、むしろ、その相手の自分に対する「無関心」こそがショックだった。憎悪や裏切りは、まだ相手に対する感情の発露ゆえに、少なくとも無関心ではない。よく言われる事だが、「愛情」の対義語は「憎悪」ではなく「無関心」なのだ。  この作品でも、結局、リプリーの存在はディッキーにとって「どうでもいい」程度の事でしかなかった。言わば、始めに相手の存在を「抹殺」したのはディッキーであり、その冷酷で非人間的な感覚の前では、リプリーの絶望感や憎悪の発露は当然であり、むしろ人間的なものだろう。  ただ、惜しむらくは、ディッキーを殺してからが長過ぎるところ。本来は「ディッキー殺し」こそが最大の山のはず。その後をダラダラと続けてしまったために、本来のテーマが霞んでいる。惜しい。  
[ビデオ(吹替)] 8点(2006-08-12 23:32:43)
216.  チャーリーとチョコレート工場 《ネタバレ》 
高評価が多いけど、個人的には子供にこそ見せたくない作品。申し訳ないけど酷評です。  どうも、この監督さんとは「シザーハンズ」以来、イマイチ相性が合わないなあ~。この作品も「オレって、夢のある世界も作れるけど、それだけじゃなくて、ちょいと現実の厳しさや皮肉なんかも盛り込めるんだゼ」と言わんばかりの斜に構えた露骨な狙いがヒシヒシと伝わってきて、見ていて鼻白む。  現代のおとぎ話を気取っているのかも知れないけど、もともと昔話や童話は毒を含んでいるものだし、幻想的な世界観とコメディタッチなノリとのギャップによる「寓意の強調」という演出もよくあるものでしょ。  だいたい主人公の少年が拾った金をネコババし、それでチョコを買うという「外し方」が露骨すぎ。「現実世界では必ずしも正直者じゃなくても幸せになっちゃうよ」ってか。原作ではお金を拾う事の葛藤があるそうだが、ネコババした事には変わりない。  そのくせラストはお定まりの家族愛でハッピーエンド。実に偽善的。たかが一日、一緒に工場見学して、親父と再会しましたってだけで、お互いの何が分かるの?ましてジジイたちとは直接会ってもないじゃん。そんな事で家族のように振舞える事自体が自己欺瞞で気色悪い。おまけに歯医者の親父は最後の食事会の場にいないという中途半端さ。  現代社会において理想的な家族像が崩壊しつつある根本原因の追究や代案も無いままに、「家族は大事」などと締めくくられてもねえ…。
[DVD(字幕)] 3点(2006-08-09 22:55:30)(良:1票)
217.  スケルトン・キー 《ネタバレ》 
「憑依」とか「人格転移」というネタは、ホラーに限らず、SFでも、ミステリーでも、もちろん漫画でも、割りとあちこちで使われるものだから、オチとしての驚きや意外性はそれほど無かった。  全体的には無理なくまとまっている良作だけど、中盤までの途中経過がダラダラとしていて、ホラーとしての緊張感や恐怖感に乏しいのが欠点。ちょっとストーリー展開が「状況説明」的になり過ぎている感がある。個人的には、もう少し歯ごたえのある謎解き要素も欲しかった。  呪術の効果に説得力を持たせる上で、サスペンスやミステリーとして論理的な解釈を導入するか、オカルトとして不可知論で落とすか、という部分において葛藤がある感じで、そのため、どっちつかずで中途半端な印象になっている。  思いっきり後味の悪い終わり方も賛否両論。  傑作までには、あと一歩「何か」が足りてない。
[DVD(字幕)] 6点(2006-08-08 09:11:11)(良:1票)
218.  ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア 《ネタバレ》 
元々このシリーズの欠点でもあるんだけど、基本的なアイデアを生かしきれていないと言うか、「4人の使者」の目的や行動が中途半端で意味不明すぎるよな~。結局、何がやりたいのかさっぱり分からない。演出の問題でもあると思うけど、「目的不明の恐怖」を感じないのよね。回を重ねる毎に「超常の存在」としての凄味も薄れていく一方w。  見せ場である「登場シーン」にも演出面での迫力や工夫が無い。例えば針灸医院(?)のシーンでは、無数の針が人体模型に突き刺さり、その模型が実体化してピンヘッドに転生するとかさあ。もっとカッコ怖い見せ方はあるでしょうに。出現シーンはこの作品の「売り」のはず。こういう所にセンスって出るよね。  また今作に限って言えば、作品全体の雰囲気やストーリー展開がほとんど「ジェイコブス・ラダー」のパクリ。そのくせ「生と死」「現実と幻覚」と言った「境界世界」の表現が中途半端なので、自己存在を揺らがされるような恐怖感も感じない。そういう脚本構成なので、ますます「4人の使者」の存在理由が分からなくなっているw。特にピンヘッド以外は、まるっきり出番が無い。  まあ、いつも思う事だけど、やはりこういうのを見ると、この作品からアイデアを拝借したものの、オリジナルがいつまでもこんな幼稚なB級ホラーに止まっている間に、独自の世界観やキャラ(「ゴッド・ハンド」)を確立してしまった、漫画「ベルセルク」の演出センスの高さを再認識する。例えば、精神世界の存在は、現実世界に出現するのに必要な肉体として「受肉」しなければならないとか、「生贄」の必要性とか、出現シーンにも色々とインパクトのある演出や工夫が見られる。  やはり、映画に限らず、こと演出センスやアイデアの改良・発展に関して言えば、もはや日本の漫画が圧倒的に先を行っていると感じるのみ。
[ビデオ(字幕)] 3点(2006-08-05 19:24:01)
219.  ハウス・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
元々たいしたストーリー性も無く、魅力的なキャラもいない、シューティングゲームがメインである「ハウス・オブ・ザ・デッド」を映画化しようと言う発想が分からない。あえてこのゲームを素材として採用する製作衝動って何?B級ホラーを作るにしても、他に暖めているアイデアも無いのかとスタッフを問い詰めたい。ネームバリュー頼りだとしたら志が低すぎないか?  また、どうせやるならやるで、ちゃんとゾンビ映画として成立するくらい大きくストーリーを膨らませるか、それが出来ないなら、とことん「おバカ路線」で突き進むかのどっちかに徹底すべき。そのどちらにもなっていないから駄作なのよ。  いちいちアイキャッチのようにゲーム画面を挿入したりするのも場違いな演出でウザいだけ。  アクションにしても、おふざけにしても、何もかもが中途半端で、製作資金や技術力以前に、「何をメインに、どう見せるべきか」という基本的な演出センスが無い。  作品の方向性としては「ブレインデッド」を目指したかったのかも知れないが、あの作品との決定的な違いは、B級映画としてのプライドとバカ映画としての「徹底感」の無さ。  例えば教会前での銃撃戦でも、「なんでお前はロケットランチャー持っとんねん!」とか、「どこから火炎放射器出したんや!」とか、「いったい何万発撃っとんねん!」みたいに、突っ込んで楽しめるくらいに、ハチャメチャにやればいいのに、肝心なところでゾンビ映画として中途半端にリアルにしようとするから、つまらなくなっている。カンフーアクションにしても、やるならワイヤーとか使って、「マトリックス」のパロディになるくらいに派手にやらないと、アクションのショボさや中途半端さが目立つだけ。  オチにしても、「いつの間にか登場人物がゲーム内のキャラクターになっている」とか、逆に「ゲーム内のゾンビが画面から出てきて街中に溢れ出して行く」、くらいの終わり方に出来んもんかねえ、監督さん…。
[DVD(字幕)] 1点(2006-07-31 10:36:48)
220.  ロープ 《ネタバレ》 
六十年近くも前に作られた作品にも関わらず、ほとんど古さを感じさせない映像には驚かされる。  ただ、純粋にサスペンスミステリーとして見ると、特にこれと言った謎解き要素も意外な展開も無く、かなり淡白。ロープを使って背後から絞殺するという大雑把な殺害方法からして、とても完全犯罪とは言えないし、わざわざタイトルにするようなギミックとしての必然性も分からない。  かと言って肝心の人間ドラマも希薄で、かなり淡々としたそのストーリー展開は退屈。これならまだ「古畑任三郎」シリーズの方が緊張感があるw  他の方の指摘にもあるように、せめて「死体がどこにあるか」とか、「本当に殺人は行われたのか」と言った核心は観客にも明かさない方が、より緊張感や不可解性が高まったのではないだろうか。  当時としては犯人の独りよがりな殺人動機が斬新に思われたかも知れないけど、現代人の感覚から見ると、その中途半端な選民思想など、ちょっとやる事や言う事が幼稚に感じる。  また、実験的な意味合い以外で、わざわざ苦労してワンロール、ワンカットで撮っている必然性もイマイチ分からない。そうしなければ表現できない緊張感なんてあるのかなと。 
[ビデオ(字幕)] 4点(2006-07-19 19:45:49)
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