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261.  長い灰色の線 《ネタバレ》 
ジョン・フォード監督と言えば西部劇というのが一般的な意見かもしれないが、こういうヒューマニズム溢れる優しさいっぱいの人間ドラマを撮っても上手い監督である。これはその上手さを見せてくれている素晴らしき映画である。タイロン・パワーが隊長に殴られるシーンをその後、後輩に対して真似しようとして、殴られる下りの可笑しさ、モーリン・オハラとの喧嘩も何故か楽しい。一方で二人が結婚し、子供にも恵まれる。一見、どこにでもあるような普通の生活をと思わせるものの、そうはいかない。戦争により身近な人達も死ぬ。波乱に満ちた一人の男の人生の中に見える優しさ、希望に満ちたラストの大行進、最後に亡くなった人達が現れて一緒に挨拶するシーンには目頭が熱くなり、ジョン・フォード監督らしい人間的な演出で見せてくれる。これほどの傑作なのに、見た人が少ないのかな?たった三人って?もっと多くの人にこの映画の素晴らしさを私は訴えたく書かせてもらうことにした。ジョン・フォード監督の西部劇の中に埋もれてしまっているような気がして何とも残念である。とにかく声に出して言いたい。ジョン・フォード監督が何故、多くの監督に尊敬されるか?映画ファンの間にもファンが多いのか?これを見れば納得するはずである。ジョン・フォード監督だからこそ描ける人間ドラマの傑作!であると共にジョン・フォード監督にしか描けないそんな映画でもある。
[DVD(吹替)] 9点(2009-11-25 21:41:17)(良:1票)
262.  教授と美女 《ネタバレ》 
やっと念願叶った。どうしても見たいけど、近所のレンタル屋さんにはどこを探してもない。DVDで発売してるの見つけて買ってきた。凄い。凄い。とにかく面白い。面白い。面白いだけでなくて、愛しくてたまらん。まずは何と言ってもバーバラ・スタンウィックが素晴らしい。なんて色気、何て可愛さ、こりゃあ、男なら誰しも一度、見ただけでイチコロ間違いなし!あの老人達が全員、元気になれるのも納得です。コメディとはこうあるべきという答えがこの映画の中にあるような気がしてならない。ただ単純に笑うだけがコメデイでないというものをこの映画は見せてくれているし、教えてくれている。魅力的な人物と会話による楽しさ、冒頭の公園のシーンから始まり、ギャングの女でありながら教授である一人の紳士に惚れられ、そして、惚れてまうバーバラ・スタンウィックの見事なダンスに乗って同じく踊る七人の老人達の姿に見ているだけで物凄い幸福感を覚える。あの老人達の気持ちが解りすぎるぐらいよく解る。あぁぁぁぁ~もう、この幸せ、映画を観ることの喜び、これだから昔の映画を観るのが止められなくなる。ゲイリー・クーパーのお茶目ぷりも楽しい。全てにおいて、楽しくて、楽しくて、この幸せを一人でも多くの方に分けてやりたい。もう、文句なし満点!
[DVD(字幕)] 10点(2009-11-24 21:42:14)
263.  世界中がアイ・ラヴ・ユー
これはウディ・アレンからの世界中の人達への世の中、嫌な人もいれば、嫌なこともある。それでも歌って踊って、忘れようじゃないか!て感じのメッセージとでも言うべき映画ではないだろうか!世界中でアイ・ラヴ・ユーとタイトルにあるようにそう言えるような世界になることを期待したい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-23 21:07:34)(良:1票)
264.  我輩はカモである 《ネタバレ》 
何というアホぶり、何というふざけた作品、戦争なんかどこ行く風かというような滅茶苦茶さこそがこの作品の一番の魅力である。鏡に向って飛んで行く。そして、壊れた鏡の向こうで繰り広げられる三人のやりとり、同じ姿で同じ動きでそこに鏡が存在しているような芸、この馬鹿馬鹿しさ、戦争が始まってもマイペースを崩さないマルクス兄弟、放たれた銃がお尻に当るギャグ、壺を被ってしまい、頭から抜けなくなってしまったグルーチョ、そのグルーチョの顔の落書きも余りにも馬鹿馬鹿し過ぎて、笑ってしまう。こりゃ、笑わずにはいられない。全てにおいて、ナンセンス、笑いのためならどんなものでも笑いのネタにしてしまうマルクス兄弟、ドリフターズはこの兄弟の影響を間違いなく受けている。
[DVD(字幕)] 9点(2009-11-22 17:53:17)
265.  がちょうのおやじ
がちょうのおやじとはこれまたタイトルからして可笑しな感じで、可笑しいと言えばケイリー・グラント、無人島に放り込まれようが、マイペースを崩さない。相変わらずコミカルな演技で楽しませてくれる。ただ、ケイリー・クラントは面白いけど、映画そのものの面白さという意味においては、それなりに楽しめる程度で、タイトル負けしている印象!いや、待てよ?このタイトルからして、既に変だし、もっと良い放題にすれば観る人も増えるのではなだろうか?ということで、それにしてもケイリー・グラントってどんなジャンルの映画でも自分を崩さないいう意味で凄い俳優だなあ!
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-11-18 21:33:07)
266.  踊らん哉 《ネタバレ》 
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースによる名コンビ、これが何本目だろう?どれもこれも似たような話きりで幾つも見ていると新鮮さという意味で何か物足りなさを覚えてしまう。ある意味、マンネリである。まあ、そうは言いつつもつまらなくはないし、安心して見てはいられる。ただ、やはりこの二人なら私も元みかんさん同様、タップ中心の方が好みでして、そんな中でのあの最後の方の仮面だらけの女性達の中から本物のジンジャー・ロジャースを当てるために頑張るフレッド・アステアの奮闘振りが何とも微笑ましい。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-11-15 16:47:42)
267.  艦隊を追って 《ネタバレ》 
フレッド・アステアのあの変な帽子の被り方といい、毎度ながら見事としか言いようのない華麗なるダンスシーン満載でストーリーなんてまあ、いつものアステア主演映画と同じく惚れた女、相手のジンジャー・ロジャースと喧嘩して、最後は目出度くハッピーエンドと新鮮味は全然ない話だけど、そんなことはどうでもよく思えてしまう。他の作品じゃあまり見かけないシーンが用意されていて、何とピアノを弾いている。それも口に煙草を咥えたまま弾いている。しかも、艦隊らしく帽子はしたままでいる。ジンジャー・ロジャースに邪魔されて吹っ飛ばされるフレッド・アステアが何とも可笑しくて良い。ジンジャー・ロジャースの何とも悩ましい胸元についつい眼が行ってしまいそうになる衣装のセクシーさも見所の一つです。そんなジンジャー・ロジャースのソロといい、一人だけでのタップといい、そういうシーンが見られるというだけでも話なんて特別面白い話じゃないのに、見て良かったと思えてくるぐらいこの作品でのフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの名コンビがやはり良いのだ!
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-09 21:32:25)
268.  3時10分、決断のとき
どうも最近は日本もアメリカもリメイクものが流行りのようである。個人的にはリメイクものはあまり好きじゃない。オリジナルと同じ監督がリメイクする場合とそうでない場合とでその映画に対する思い、愛というものの伝わり方が違って見えるのがリメイク作品である。で、この作品だけど、ここでの皆さんの平均点の高さ通りのよく出来た作品になっていて正直、驚いた。いかにも西部劇というべき風景の美しさ、壮大なる景色と力強い音楽に西部劇に付き物の馬車、牛、羊といったものも沢山、出てきて西部劇ファンとしてはそれだけでも嬉しいし、男臭さ漂う顔ぶれの凄みと迫力、繰り広げられるアクションシーンの凄さ、銃撃戦のパワーに加え、緊張感漂う場面が幾つも用意されていてこれは他のよく作られるリメイクものとは一味も二味も違う出来栄えになっているし、そういう意味でも映画館の大きなスクリーンで観るに相応しい作品にもなっているし、何よりも監督の西部劇が好きなんだという熱意、オリジナルも相当見てる気がするというものもひしひしと伝わってくる。本来ならば8点にしたい所だが、最後が私には納得いかない。引っ掛ってしまう。それは元のオリジナルが大好きな私としてはやはりオリジナルの方のラストの方が断然、好きです。それと、オリジナルよりもアクションとしての迫力は上ではあるが、観終わった後の余韻という点においても物足りなさが残る。ただそれでも西部劇という今はもうあまり作られなくなったジャンルに敢えて挑戦して見せた心意気は大いに評価したい。そして、この作品を観ることで元のオリジナルも観たい。更に他の西部劇も観たいと思う人が一人でも増えてくれたら嬉しいと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2009-11-08 15:06:12)
269.  フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ 《ネタバレ》 
困ったぞ!さっきお隣さんから頂いたタコ料理を今夜のおかずにと思ってたのだが、冒頭の船のシーンのあのタコの足に食いつかれるようにして男が襲われるシーンを観てしまったものだからタコを食べることが出来ないでいる。しばらくはタコなど食べれそうにない。それはさておき、怖い。とにかく怖い。海から出てくるガイラが羽田空港で逃げ惑う人々の前に姿を表すところからして怖いのに、暴れだして人を食う。凄い。怖い。顔付きも物凄く不気味、そして、もう一つの怪獣、サンダもサンダで怖い。そんなサンダが女を自分の手のひらに乗せるのを見て、何だか「キングコング」を思わせる。もしかして?この映画は「キングコング」を参考にして作られたのか?特撮シーンの凄い迫力、昨今の映画のように物凄いCGなんてなくても伝わるリアルさとテンポに映像の持つ力によって見せる。これが映画の力だと言わんばかりの凄い迫力で迫ってくる。ただ話としての面白さやサンダとガイラの兄弟対決的な要素に関してと水野久美のアケミとスチュワート博士とのやりとりがそれまでの緊張感ある中でやや弱いのが気にもなる。そういう欠点も多くはないが、怪獣映画として観れば少なくとも平成に入ってからの「ゴジラ」シリーズよりは全ての面でよく出来てはいるし、面白いことだけは間違いない。
[ビデオ(邦画)] 7点(2009-11-04 20:26:57)
270.  私の中のあなた 《ネタバレ》 
姉の命を助ける為に親の都合によって利用され産まれてきた妹、母親の愛に飢え、本当の愛を知らない妹の辛さ、一方で姉も姉で辛いのは観ていてよく解る。一人の命を救うために犠牲者扱いされるようにして産まれてきた妹、この二人の間で揺れる母親の気持ちなどよく描かれているが、それでも何かしっくりとこない。生きることの喜びや生きるってことの素晴らしさ、家族同士であれ、時には母親をも告訴するほどの妹の辛さなど、色んな事を考えさせられるよく出来た作品だけど、この点数が限度なのは母親の病気の姉に対する愛と同じぐらい妹にも愛情を注いでいれば、こんな事にはならなかったと思ってしまうのと、妹を犠牲にする姿が余りにも辛すぎて、私にはこれ以上の点数は付けられません。最後にこの映画のタイトルの「私の中のあなた」とは姉の妹への思いと妹の姉への思い、その両方に対する母親の思い、それこそが正に「私の中のあなた」を意味しているのであろう!
[映画館(字幕)] 6点(2009-10-17 17:49:58)(良:1票)
271.  刑事ジョン・ブック/目撃者 《ネタバレ》 
ハリソン・フォードと言えば「スター・ウォーズ」シリーズや「インディ・ジョーンズ」シリーズというのが一般的な意見かもしれないけど、私は違う。私にとってのハリソン・フォードと言えばこの映画がベストである。どこまでも人間臭く、そして、優しさに満ち溢れている。そんな人間臭い男、しかも刑事役である。これが何とも良い味、出しているし、正に刑事であり、刑事役がこの俳優には本当によく似合う。この映画はサスペンスでありながら単なるサスペンスというよりは社会派のドラマとして見応え十分な映画になっているし、見せ方も上手い。まずは駅のシーン、少年がトイレで目撃してしまう殺人シーン、ここは何度観てもドキドキしてしまいます。見つからないように少年に「頑張れ」てついつい言いたくなってしまう。そんな少年がハリソン・フォード演じる刑事に初めて犯人が黒人の刑事である事を教える場面の演出が上手い。声も台詞も一切無しで子供の眼、それを見て察するハリソン・フォード、このやりとり、台詞になど頼らないで見せる。映画的なワンシーンである。この映画、始まって直ぐに犯人を観ている私達に教えてしまいます。そうすることでこの犯人がどのようにして捕まるのか?という興味、更に目撃者の少年が犯人に見られていた事を知ってしまうと、果たしてこの少年はどうなる?という二重の興味が沸いてきます。この演出などを観るとピーター・ウィアー監督が「刑事コロンボ」のファンなのかもしれないという興味も沸くなど、色んな興味がこの映画を観ていると沸いてきます。そういう興味深さを感じさせるという上手さ、単なる刑事ものにあらず、しっかりとした人間ドラマとしても見せてくれるという意味でも評価したいと思うし、そして、何よりも映像の美しさと音楽も心地良くて好きです。最後に好きなシーンを他にも挙げるとすれば、ハリソン・フォードとケリー・マクギリスがダンスをするシーン、そして、皆で家を建てるシーン、犯人との戦いに勝った後のハリソン・フォードと少年が二人、背を向けて座っている後姿など好きなシーンがとにかく多くて、そんな訳でとにかくこの映画が私は大好きだ!
[DVD(字幕)] 9点(2009-10-15 21:43:52)(良:1票)
272.  ランボー 《ネタバレ》 
シルベスター・スタローンの「ロッキー」シリーズと並ぶ代表的シリーズの最初の作品となる今作、十数年ぶりに観ると、以前、観た時は単なる娯楽ものとして普通に楽しんでいたのが、久しぶりに観ると、これは明らかにアメリカという国が作り出した化け物であるということが解って単なるアクションというよりはアメリカそのものである社会派映画であることが解る。「ロッキー」がアメリカが生んだヒーローなら「ランボー」はアメリカが作り上げた怪物である。ベトナム戦争という重い影、背景の元、まるで人間兵器として仕上げられ、戦友に会う為だけにやってきたのに「ここはお前のような奴のいるところではない。何か面倒を起こしそうだから出ていけ」と捕まってしまう。人を見かけだけで判断する保安官、これは完全に人種差別である。ランボーが怒り、叫び、そして、暴れる。誰も彼の行動を止めることが出来ない中、唯一の理解者であり、ランボーが戦地で友に戦ってきたトラウトマン大佐の説得に涙し、降参するラストの哀しさ、刹那さ、これこそがこの映画が言いたいことであるのではないだろうか!それにしてもこの映画の中のシルベター・スタローンのあの悲しそうな眼、あれはまるでランボーそのものであり、あれは演技というよりも正にシルベスター・スタローンというこの人自身のその後の映画人生みたいにも思えてしまう。「ロッキー」同様、続編なんて無理に作らなければあれほど駄目俳優と言われなかったであろうに、とにかくこの最初の作品こそが正しく「ランボー」であって他のとは明らかに違う社会に対する警告、アメリカという国に対する人種差別への警告、この映画はそういう意味でも他のスタローン主演映画にはないものがある。
[DVD(字幕)] 8点(2009-10-04 11:16:21)
273.  マイ・フェア・レディ
オードリー・ヘプバーンってミュージカルよりもコメディの方が私は似合う気がする。作品全体に漂う優雅さと汚れてもやはりオードリー・ヘプバーンは相変わらず美しいと感じさせてしまう所がこの映画の魅力である気がしなくもないが、やはり長い。もっと短くても十分に楽しめるだけの作品にするだけの力をこの監督の才能からすれば、出来たはずです。オードリーの優雅さと、美しい音楽の力によって、それなりに楽しむことは出来るけど、一度で良いかなあ!もう一度、見たいという気にはなれない。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-03 12:53:45)
274.  晴れて今宵は(1942)
フレッド・アステアとリタ・ヘイワース、このコンビも良い。好きだなこの映画!この二人の優雅なダンスをただ楽しむ。それだけでも観る価値十分だと思います。リタ・ヘイワースの美しさ、あの色気、全てが好きでして、ストーリーなんてこの際、気にしません。ミュージカル全盛期の頃の二人の演技、やりとりの面白さ、そして、何よりも最近のミュージカル映画みたいにうるさいだけの品の無い作品とは違うし、変な殺人だの、黒人問題がどうだのこうだのといった余計なものもないので良い。
[DVD(字幕)] 8点(2009-09-24 22:05:12)
275.  王様と私(1956)
ハゲた王子ことユリ・ブリンナーの気の強さに負けないぐらいこちらもこれまた気の強い女、デボラ・カー、二人が共に相手を観る時の視線に何かしら感じるものがある。ミュージカルというよりは舞台劇て感じの要素が強い。ストーリーそのものは特別面白いものを感じられないけど、主演の二人の好演のおかけで観ることの出来る作品にはなっている。二人が踊るシーンがこの映画の一番のポイント、見所だと思うぐらいあのシーンは良い。
[DVD(字幕)] 6点(2009-09-23 11:03:46)
276.  ハスラー
男の世界、正にそんな感じの映画!勝負にかける男の生き様、勝負の世界における男の厳しさ、そういう人物を演じさせるとポール・ニューマンというこの俳優の右に出る者はいないのではないだろうか!画面全体のモノクロの映像美と流れるジャズの音楽がこの男の世界にピタリと合っていて、雰囲気は良いけれど何か物足りない。役者の演技で見せる映画というそんな映画だと思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2009-09-22 17:19:53)
277.  グッバイガール 《ネタバレ》 
けして二枚目とは言えないし、何となく冴えない感じの男ともう一人、女も女で美人とは言えないそんな男と女の話だが、それなのに面白く見られるてしまうのはこれは監督の演出もさることながら脚本の力が大きいと思う。美男子と美女の話だとそれが嫌味なものに感じられることがあるけれど、そういう嫌味の無い人物というのが良い。作品全体の雰囲気も良きハリウッド映画の香りを漂わせ、そして、この映画、やはりあの雨の降る中での公衆電話からのラブコールで終わる幕切れが心に染みる。けして、派手な演出などしなくても映画を見せてくれるという意味でも良い。最近の映画ではなかなか観ることの出来ない品の良さも感じられる。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-09-19 21:20:10)(良:1票)
278.  ロイドの牛乳屋
ロイド作品を観るのはこれが2本目ですが、近所のレンタル屋さんにはこの前観た「要心無用」と、この「ロイドの牛乳屋」の二つしか置いてない。でもって、やっぱり私はチャップリンやキートンの方が圧倒的に好きです。チャップリンほど表情が豊なわけでもなく、笑わせながら泣かせるわけでもなく、キートンほど無表情で笑わせるわけでもなく、アクションもキートンほどの凄さは感じない。確かに身体を張った動きは素晴らしいものを感じるけど、観ていても何か物足りなく感じてしまうのはロイドという人の顔付き、そして、ドタバタ喜劇にしては中途半端で、かといってヒューマニズムを感じさせるわけでもなく、それなりに楽しめはするけど、物足りない。全体的にスマート過ぎる。例のボクシングシーンにしてもあまりにもストレート過ぎる。綺麗過ぎて物足りない。普通に観ている間はそれなりに面白いと思うものの、観終わった後に残るものが無い。これを観てしまうと、チャップリンとキートンがどれだけ凄い喜劇俳優であるかということを改めて思わずにはいられない。ロイドがチャップリンやキートンほど人気が無いのが解るそんな作品だと思います。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-09-12 22:44:10)
279.  めぐり逢い(1957) 《ネタバレ》 
デボラ・カー目当てに借りてきた。彼女の出演している作品を観るのはこれで何本目だろう?今まで観たデボラ・カー出演作品の中でこの作品が一番かもしれない。いや、間違いなくこれが彼女の出ている映画のベストだとまだ他の作品観てないのに思わずにはいられなくなる。それはやはりあの美貌、気品に満ちた美しさ、ただ美しいだけなくきちんとした演技力も持っているのが単なる美人とは違う。単なる美人なら日本にもいるだろうけど、演技力も持っている。それでいて、全くもって嫌味がなく、美人であることを強調しない。とにかく品が良いのである。だからこそこの映画が大人の映画として、また、名作として語られることが多いと思うぐらいデボラ・カーが良い。ケイリー・グラントと二人で食事しようとしている所を大勢の人に見られて恥ずかしがる所の二人と船の上での会話やケイリー・グラントの母の住む島でのあの歌声の見事さ、美しい音楽と美しい歌声、そして、やはりあのラストでの涙、ケガを負ったデボラ・カーに気付きそれを温かく包み込んで抱きしめるケイリー・グラントの男ぷり、優しさとそれとは対照的にケイリー・グラントが出てくるだけで、何だかサスペンス的な香り、何かあるんではないか?というような緊張感、それは私にとってケイリー・グラントという人はヒッチコック映画での印象が強すぎるからかもしれないが、良い人のように見せて実は何かたくらんでるんではいないか?と考えてしまう。ある意味、違った緊張感、面白さがこの映画にはある。話的には余りにもベタな感じ、出来すぎのようにも思えるものの、昨今の恋愛ものみたいに自分さえ良ければ相手は死のうがお構いなしみたいなものが無く、品の良い作品になっているのもこの映画が良い所である。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-09-12 12:08:31)(良:1票)
280.  手錠のまゝの脱獄 《ネタバレ》 
男と男による脱走ものと言えばそうなのだが、この映画の一番のポイントは同じ国の者でありながら白人と黒人という所にある。方や黒人だけの土地では白人は別の人間と差別され、もう片方は白人ばかりの土地では同じように別の人間だと差別を受けるというアメリカ社会における今も消えない人種差別という問題を取り扱っているところにある。そして、そんな二人が手錠をかけられたまま自由を求めて脱走を図る。ところがそう簡単には物事は進まない。最初に逃げた土地では大勢の白人の前で捕まる二人、白人であるジャクソン(トニー・カーティス)のお陰で黒人であるカレン(シドニー・ポワチエ)も逃がして貰うものの、今度は一人の少年に出会い、そこで見た者は少年の母親である白人女性による偏見、差別、カレンを騙し、ジャクソンだけを助けようとするというこれぞ同じ白人に対する考えと黒人とでは違うというアメリカが抱える人種差別の世界である。そんな状況の中、出逢ったばかりの白人女性よりもそれまで散々喧嘩してきたカレンを取る。男の友情を取るジャクソンとそれに応えて見せたカレン、手錠は外れていても手錠は今も繋がっているんだとばかりに負傷して動けないジャクソンの手を取って一緒に逃げるカレン、列車に乗ることに失敗した後、自ら煙草に火を付けてジャクソンの口にくわえさせてあげるという男気、この瞬間、二人は完全に白人と黒人という人種を超えて一緒になれた瞬間であると思うことが出来たのと、最初につまらなそうに歌を口ずさんでいたカレンとラストの同じように歌を口ずさんでいるカレンとではまるで別人である。最後のカレンの歌声とその時のあの清々しい表情で終わるというのも気持ちが良い。あそこで終わっているからこそ良いのである。あの後もダラダラと描いていたらここまでの余韻、作品にはなっていないと思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-09-07 21:18:12)(良:1票)
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