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ちゃじじさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 304
性別 男性
自己紹介 つたない文章力で自分なりのレビューを心がけます。映画館で観た作品は自然と評価が高くなりがちです。

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21.  デッドプール 《ネタバレ》 
クスッと笑える面白さはある。ただ良くも、悪くもそれだけ。  コメディタッチのストーリー、メタ構造をとる事で、他のアメコミ映画との差別化を図ろうとしてるのだろうが、ストーリーの筋自体は王道であり、焼き増し以外の何ものでもない。 そして終始アンチヒーローを主張するデッドプールは、どう考えてもヴァネッサにとっては紛れもないヒーロー。 正統派ヒーロー映画から、そしてヒーローから、小手先の作りで逃げ続け、批評的な立場から透かしている様には小賢しさすら感じる。 自分の中では、悲壮感漂う純粋なアンチヒーロー「ダークマン」の気高さには、到底及ぶことはない。 そして、今作に限った事ではないが、アメコミ映画自体が、他のアメコミ映画を見てる人には分かるという作りが前提となっている事、作品を跨いで伏線を張り、回収する事が魅力の一部となっている現状には、映画の連続ドラマ化、衰退を感じる。
[映画館(字幕)] 5点(2016-06-05 00:23:53)(良:1票)
22.  黒い罠 《ネタバレ》 
冒頭の長回しの凄さ。それは、ただ時間の経過をおさめるだけではない。 そこには、空間の移動があり、人物や車、出来事がまるで計算されていないかのように、絶妙のタイミングで横切る。 そして、カップルから別のカップルへの視点の移行が伴う。一度離れた、二つの視点は検問という舞台装置で再び出会い、観客の意識が別のカップルへ移りかけた、その瞬間に爆発が起こる。 本当に美しく、濃厚な映画体験をする事が出来た。 常に提示され続ける、多重の出来事、人物配置による画面の深度の深さ。 音や、フェードイン、フェードアウトを使うことで、画面の外への興味の引きつけも、尽きる事がない。 画面を構成するアングル、人物の占める比率による、心理描写、登場人物の関係性の変化なども、常に暗示され続ける。 音と映像の互いが決して譲り合うことも、迎合するこもない、相関関係。光と影による演出などもすごい。 台詞や展開も加えて、とてつもない情報量による、非常に濃密で贅沢な映画だった。
[DVD(字幕)] 8点(2016-05-15 00:11:51)
23.  レヴェナント 蘇えりし者 《ネタバレ》 
全ての行動が「生きる」ということへの執着に溢れていた。それは食べる事、水を飲む事、移動すること、寝る事、生きる残るために人を殺す事、息をする事。 これほど生々しく、そして痛々しく、生を描いた作品は今まで観たことはない。 そして、ショットを多彩に駆使しながら、自然と人間との相関関係を客観的に捉え続ける視点。 瀕死状態のグラスを徹底的にローアングルのクローズアップ(観にくく、窮屈な印象)で映し続け、自然と折り合いをつけながら、生きていくようになるにつれ、カメラアングルは引いていき、観やすく開放的な印象に変わっていく。 そして時折、全てを俯瞰して捉えた視点が挟まれる。 カメラ自体が、生きているようだった。カメラの視点が人間に対する、自然の距離感を表し、それは超越的な神の視点のようにも感じる。 台詞が少ない中で、映像、音楽、効果音で物語を魅せる凄さ。 寒さや飢え、痛み、孤独を画面の中から感じる事で、本当の意味での体感型映画を体験することができた。
[映画館(字幕)] 8点(2016-04-29 02:53:53)(良:1票)
24.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
過去にいったり、未来にいったり、その結果違う時間軸があるということが発覚して。何でもありなのかと思ったら、途中からどうでもよくなってしまった。 アクションも、ただ派手になっていくだけで驚きや新鮮味を感じられず。 でもまた続編があるようなら何だかんだで、見てしまうんだと思います。
[DVD(字幕)] 4点(2016-04-24 23:30:21)(良:1票)
25.  バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生 《ネタバレ》 
ヒーロー物で、とにかく暗くシリアス、現実社会にヒーローが存在するというリアルな設定が当たり前となっている風潮に疑問を感じる。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の言葉では表現しきれない爽快感、多幸感は、映画を観るという体験においては何ものにも変え難い貴重なものであると思う。 スーパーマン(神、天災に近い存在)の功罪というテーマは興味深いが、結局あやふやにしたまま終わっているし、不遇すぎるスーパーマンの境遇には、作り手に対してひたすら不快感を感じた。 原作の設定であるにしろ、母親の名前が同じと言う理由で和解するバットマンとスーパーマン、という展開も安易すぎると思うし、その場面でこそヒーローの存在理由を提示し、尊厳を語るべきだと思う。 冒頭の一般人から見たヒーローの戦いという相対化された視点、明らかにパワーが劣るバットマンの最終局面での立ち振る舞いなど、心惹かれる場面があったものの、全体を通すと凄く消化不良な印象を受けてしまい残念だった。
[映画館(字幕)] 5点(2016-04-06 17:14:38)
26.  インサイド・ヘッド 《ネタバレ》 
一人の少女が、家族から離れて、家族の元に戻ってくるという限りなく抽象化された成長物語。その結末に導く過程が凄い。 支離滅裂な展開がなく、現実と頭の中の物語がしっかりとシンクロしているので、互いが互いに及ぼす影響力。心と体というものは切っても切り離せないという事が、原因と結果、結果の連続による経験の集積、その集積から作られる人格、肉体。それら全てを通して出来る一人の人間。という、筋道を通して、納得できる形になっている。 そして物語を作るそれぞれの物やキャラクターの描写も細かく、画期的で、映像表現としても凄いものとなっている。 生物学、心理学、哲学を、映像で分かりやすく、それでいて、とても上質に見せてもらった感覚になった。 そして何より、全てを含めて、全てがあるからこそ、人生は切なく哀しく美しく、素晴らしい。 その事を、理にかなった作りで無理なく感じさせてくれた。 今までの人生、これからの人生を間違いなく、味わい深いものにしてくれる作品だった。
[DVD(吹替)] 7点(2016-02-20 16:43:38)
27.  フューリー(2014) 《ネタバレ》 
士気高揚のためにみんなで酒を飲み交わす場面はいいと思うが、いつ敵が来るかわからない状況なのに常に見張る役がいない。緊迫感に欠けるし、切羽詰った状況であることが伝わってこない。 ドイツ軍が一艇の戦車に対してただ逃げ惑うだけであったり、戦闘中の位置関係もカットが切り替わった瞬間いきなり変わっていたり、戦闘の真っ只中でただ会話する場面が度々出てくるので、場面に連続性が無く、緊張感が途切れてしまったり。 今まで散々死体をリアルに残酷に見せておいて、最後は何度撃たれても綺麗なまま死ぬブラピであったり、何事もなくドイツ兵に見逃されるノーマンであったりと作品内のフィクションラインがバラバラですごく違和感を感じた。
[DVD(字幕)] 4点(2016-02-14 10:25:29)
28.  スター・ウォーズ/フォースの覚醒 《ネタバレ》 
まずテーマ曲と共にオープニングクロールが流れた事、そしてディズニーがシンデレラ城のオープニングロゴを出さなかった心意気、それだけでもう十分満足。 前作までのセルフパロディ、歴史や世代を超えた繋がりを感じさせる数々の場面の踏襲はあげればきりがなく、そのどれもでいちいち涙が出そうになった。 そして今作で前作までと大きく変わったと感じたのは、前作まではアナキンやルークという選ばれし者の物語であったものが、今作はストームトルーパーであるフィン、ダースベイダーの正当な後継者ではないカイロ・レンといった選ばれなかった者達の物語に変化したという事。 そのことにより物語に厚みと深さ、多くの人に対して共感、勇気を与えていると思う。選ばれなかったものたちの物語の中で、特に自分が魅力的に感じたのは、カイロ・レンという人物で、アナキンと比べるとどうしても全ての面で劣っており、劣っている事を自ら感じているゆえの苦悩、どうやっても拭えない小物感、若さゆえの痛々しさには清々しさすら感じたし、愛おしくなってしまった。 スターウォーズという世代を超えた繋がりを感じさせる壮大な物語を現代社会の中で生きるあらゆる人に向けて作った素晴らしい作品だと思った。
[映画館(字幕)] 9点(2016-01-04 23:49:10)(良:1票)
29.  フォックスキャッチャー 《ネタバレ》 
人間なら誰しもが抱く、承認欲求、自分が何者でもないことへの不安。社会、他者、物に対する依存。 デイヴはマークを庇護の下に置き、マークは理想である兄を追い続けた。デュポンの母は名誉に捕らわれた。 デュポンは母の影に支配され続けていた。そして、マークに対しては自分と同じもの(何者かの庇護の下にいる)を重ね合わせ、自分が持っていないカリスマ性を持つデイヴに対しては憧れを抱いていた。社会、母、デイヴという存在に捕らえられ、また自分もマークを庇護し捕らえようとしていた。 自分の下を離れるマーク。自分自身であるマークを失ってしまったデュポンはついに憧れの、理想の自分であるデイヴを殺してしまう。ついに支配、人間という生き物の輪廻から抜け出すことは出来なかった。 何かを常に捕らえるかのような客観的なカメラ視点が終始続く物語の中で、何者の視点でもないマーク自身の主観ショットで自ら柵に囲まれたリングに向かうマークはこの映画で唯一独立した存在、人間ではない何かに成り得たようにみえた。
[DVD(字幕)] 8点(2015-12-31 21:19:33)(良:1票)
30.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 《ネタバレ》 
全てが対立し合い激しく戦っていた。過去に栄光があった時代の自分と現在の何者でもない自分。父と娘、母。若手俳優とベテラン俳優。批評家と役者。現実と幻想。そして娯楽大作映画とそうでない映画。ワンカットで展開される舞台のように、延々と続く長回し、それぞれの争いの果てに、まるでカットをかけるかのように鳴り響く銃声。 そして全ての圧迫から開放され抜けるような青空。見上げるマイケル・キートンはバットマンのマスクをしたかのような姿であり、過去の自分と和解し全てを受け入れたように見えた。 全ての争いの答えも和解も提示されたわけではない。答えがないのが真実だし、辛い現実だと思う。しかし現実とも幻想とも捉えられる開放的なラストには不思議な爽快感、人生の肯定を感じた。
[DVD(字幕)] 7点(2015-12-24 15:28:36)
31.  LEGO ムービー 《ネタバレ》 
子供のころは持っていた自由で柔軟な発想や考え方。空想の世界では自分は何ものにでもなれた。町全体が遊び場だったし、何でも遊び道具になった。誰とでもすぐに友達になれた。 社会というものと自分なりに戦いながら、いつからか発想も考え方も生き方も凝り固まってしまったし、自らスパボンで固めて世間から自分を守って生きてきた。 それが世の中で生きていく術と言われればそれまでだけど、それだけでは寂しすぎる。 人間として柔軟でありたいし、あらゆるものから刺激を受けて振り回されながら、変化しながら生きていきたい。 もうすぐ自分も父親になります。父親になったとしても、一人の人間として常に子供と共に成長したいし、子供に成長させられる父親でありたいと強く思いました。
[DVD(字幕)] 8点(2015-11-26 20:05:38)(良:2票)
32.  6才のボクが、大人になるまで。
人物の成長というドキュメントと物語というフィクションが境界なく混ざり合っているので、観る側がそれぞれの登場人物の実人生をも想像し、話しの進行との相乗効果で物語、もっというと人間の人生を味わい深いものにしていた。 またそれぞれの人物が独立して生きていて、物語、他者(親子や姉弟という関係)に奉仕していない。そこもリアリティーに繋がるし、物語自体が常にどこか冷めた視点を持ち、登場人物の誰かしらが批評的な立場をとっているので、視野が狭い甘い話になっていないく話に厚みが出ていた。 その時々のそれぞれの心情、成長の切り取り方も絶妙で、セリフだけでなく、行動、仕草、表情から上手く切り取っていたので、自然に自分自身の人生を振り返り、重ね合わせ、追体験した気分になった。また時には、これからの自分の人生をも想像した。 人生の酸いも甘いも、彼らと体感できる素晴らしい映画だった。
[DVD(字幕)] 8点(2015-10-29 08:58:44)(良:1票)
33.  フォーリング・ダウン 《ネタバレ》 
渋滞から外れた車=社会から外れた主人公、から物語が始まる。そこからは、ただ堕ちていくだけ。主人公が取る行動はどう考えてもただの八つ当たりだし、どこからどう見ても変人。しかし、誰もが普段世の中に抱えているであろう不満、鬱憤を晴らしてくれるその姿はスカッとするし、本当の意味での等身大のヒーロー、善悪の基準を揺るがす絶対的な存在にも思えた。 誇大化していく自意識が、強力になっていく武器で表現されていながら、最後の最後で武器が水鉄砲になるという皮肉。二人の男が最後にたどり着き、対峙した場所が二人の人生の行き詰まり具合をあらわすような桟橋であったりと、その映像による表現にも凄さを感じた。
[DVD(字幕)] 8点(2015-09-04 21:20:03)(良:1票)
34.  それでも夜は明ける 《ネタバレ》 
序盤何の説明もなく始まり、奴隷商人に捕まり南部に売られるという過程を唐突な展開にすることで、観ている観客に状況を把握させないという見せ方がソロモンにとってのそれとシンクロさせるようなつくりになっていた。また鞭打ち場面や首吊り場面に代表される観客にも苦痛を感じさせるような長回しも含め、全体的に説明を極力排除し観客にこの場を体感をさせるような映画だった。 ブラピのいいとこどりには少し違和感を感じたが、自国の負の歴史と正面から向き合った作品を作り、その作品がアカデミー賞を受賞するという事には懐の深さ、映画文化の成熟を感じた。
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-30 16:36:27)
35.  ゴーン・ガール 《ネタバレ》 
普遍的なものである男女関係、もっといえば他者との関係に深く切り込んだ作品。社会、他者からみられている自分(テレビを通してのエイミー像)とあるがままを出した自分(ニックの前での姿)。たいていの人間は虚像に苦しみ苦悩するものであるが、エイミーはそれすら逆手に取りニックに対するそれと同じように世論を支配し手玉にとってしまう。そのすがすがしいまでの本能をむき出しにした姿、人間の業すら支配下においていしまう様には神々しさすら感じてしまう。それと同時に女性に対する畏怖を抱かずにはいられない。 人間の恐ろしさ、異常さと同時に崇高さをも感じさせる傑作だった。
[DVD(字幕)] 9点(2015-07-13 18:06:32)(良:2票)
36.  トゥモロー・ワールド
ゼログラビティにも通じる、長回し。そして物語を一人称で語り、伝えたい事を映像で見せることで感じさせる映画。堪能しました。
[DVD(字幕)] 7点(2015-02-13 16:50:34)(良:1票)
37.  パンチドランク・ラブ 《ネタバレ》 
唐突な事故とそこに残ったオルガンから物語は始まる。自分は事故=恋、オルガン=他者と捉えた。内気で癇癪持ちの青年はオルガンを持ち帰えるが上手く弾く事ができない。机の上にオルガンを置くという本来のオルガンがあるべき姿とは違う形をとらせることで、オルガンとの距離をとり向き合う事ができない。 またプリンを買い、マイレージを貯めるという行為も彼にとっては貯める事が目的となり、マイレージが意味を持たず本来のそれの目的とも向き合う事ができない。 バリーは恋に落ちる。それは、事故のように唐突に瞬間的に。 彼は貯めたマイレージを使おうとし(実際には使えなかったが)リナに会いに行こうとする。マイレージが目的を持ち、彼の人生にも目的が生まれた瞬間。そして今まで、行き場を失い物にしか向かう事が無かった怒りが、始めて暴力という形になってゆすり屋に向かう事で怒りが意味、目的を持つ。 そしてラストの床に置かれたあるべき姿のオルガンと向き合いそれを弾くバリー。人生に意味と目的を持った彼が、彼なりに他者と向きあう事を決意した瞬間なのだと感じた。
[DVD(字幕)] 8点(2015-02-10 16:39:58)(良:1票)
38.  マンディンゴ 《ネタバレ》 
足の不自由であるハモンドは肉体的なコンプレックスを持っている。それ故か、どの白人よりも黒人に対して優しく、理解を示している。残酷な現実が描かれる中で、唯一救いとなりえる存在。 しかし、彼は最後に妻も心の底ではきっと憧れを抱いていたであろうミードも殺し、父を殺され、全てを失ってしまう。 自分という人間を否定されたときでも、まだ他者に理解を示せるのか。人種、時代など関係ない人間という生き物を、白人黒人どちらにも寄ることなく、ヒーローや善人を出すことなく、ただただ愚劣にうつしていた。
[DVD(字幕)] 8点(2015-02-04 18:13:20)(良:1票)
39.  絞殺魔 《ネタバレ》 
鏡を見るという行為は鏡の中の自分に見られているという事。この映画では、自分でもまだ気付いていない自分自身に気付かされるという恐怖を鏡という否応なしに現実を突きつける残酷な物の中で表現していた。 またラストの尋問シーンでは、二人の対峙する男の視線を1カットで捉えることで見ることは見られることと同義であるという、考えれば考えるほど恐ろしい事実を感じた。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-28 20:19:40)
40.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 
生と死、明と暗を切り取った構図が素晴らしい。宇宙人が始めて襲来する場面では、車の中と外。暴徒と化した民衆に車を奪われるシーンでは店の中と車の中の対比。レイチェルが始めて死を目の当たりする川の場面。船に乗れなかった者と乗れた者。 生と死は常に隣り合わせにあり、それは紙一重である。また危機的状況では、日常生活以上に選択と結果が不可分であり、それは不条理であるという事を、映像を通して、明確に説得力を持って表現している。 それまで、徹底的に生の側にいて、死から逃れ続けようとしていたトム・クルーズ一家の息子が始めて意を決して、船から落ちそうな者を死から生へと救おうとする。その息子を見上げる父親。 そして、草原でついに息子は父親を振り切り、逃れる民衆(生)から軍隊(死)の中に自ら進んでいく。 若さゆえの行動ともとれるが、息子が父親をある側面では越えた瞬間をあらわしていたと思う。 父親にとって大切なものは人類でも英雄的な最期でもなく家族。どちらの行動が正しい、優れているとはいえない。しかし、最後の最後でトム・クルーズはレイチェルを助けに宇宙人に立ち向かい死に向かう。 圧倒的で理不尽な暴力の前で宇宙人(外から来たもの)によって人間の本質が問われていた。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-25 14:45:13)
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