21. フレンチ・コネクション
70年台っぽい映像、当時のニューヨークの街並みの雰囲気、寒々しい空気感がいいです。 迫力あるカーチェイスシーンなんかもありますが、派手なアクションというよりリアルで地味な場面のほうが多いです。 終わり方もスッキリしませんし、爽快感やカッチリしたドラマを期待する方には不向き。 昔TVでいっぱい放送していた日本の刑事ドラマもこれとか、同じ年のダーティハリーとかを参考にしたのかなあと思われます。 [DVD(吹替)] 7点(2017-07-30 01:20:13) |
22. トップガン マーヴェリック
《ネタバレ》 古い友人との友情、別れ、忘れ形見への思い等、若い頃にオリジナルを観て主人公たちと同様齢を重ねてきた人間にとってはなかなか心にしみるものがあります。 ミッションでは撃墜されて敵地降下、敵の飛行機奪って逃げる等60年代の映画みたいでしたし、 色々ご都合主義満載で展開も読めてしまうのは仕方ないですね。 映画全体のリズムや音楽は80年代まんまで私は楽しめましたが、今の若者には受けないかもしれません。 [映画館(字幕)] 6点(2022-05-30 11:46:13) |
23. 脱走山脈
《ネタバレ》 脱走中の初めて通る山中に楠木正成よろしく丸太や巨石が積んであったり等、ところどころご都合主義的な展開はありますが、飽きずに観られました。アルプスやオーストリアの美しい風景やテーマ音楽は雄大な感じでとても印象に残るものです。この時代の戦争映画ならではのある意味安心して観られる良さがあります。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2021-07-31 20:50:34) |
24. フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)
《ネタバレ》 日独潜水艦交流や広島の原爆等史実を踏まえた導入のストーリーはよい。またフランケンシュタインが途中10m位であまり東宝怪獣映画では見られないサイズで新鮮であった。フランケンシュタインの目が途中だけ緑になって幼少時や巨大化してからは普通など一貫性がなかったり、輸出向け風味のいかにも取ってつけたような日本的風体の水野久美とニックアダムスとの場面、「キングコング退ゴジラ」からの流れからのバラゴンとの対決、唐突でご都合主義な結末等引っかかる点も見られたが、総じて東宝特撮物の中ではちょっと毛色の変わった匂いの感じらる作品。警官の桐野洋雄が岡山署と広島弁でやり取りする描写は面白かった。 [DVD(邦画)] 6点(2020-06-06 16:26:34) |
25. センチュリアン
《ネタバレ》 地味で渋い作品であるが、当時のロス警察はこんな感じだったんだろうなと思わせるリアリティを感じさせられる。倫理や道徳などすでにない社会の中で、誇りを抱きつつ勤務に励むも報われない警官たちの哀愁が身に染みる。独自の哲学と矜持を持ちつつも定年後は生きがいをなくし自殺するスコット、家庭崩壊の果てにようやく救いを見つけたところで唐突に殉職してしまうキーチ、救いのないストーリーもこの時代ならでは。 [DVD(字幕)] 6点(2020-05-17 18:36:07) |
26. グライド・イン・ブルー
輝けるアメリカもヒッピーも過去になりつつある中での地方人達の混沌、人生、孤独、諦念などをアリゾナの荒野を舞台に描いています。美しい風景映像や音楽、寂寥感漂うエンディングはなかなかのもの。 [DVD(吹替)] 6点(2020-05-17 11:59:12) |
27. アイリッシュマン
《ネタバレ》 とても長い作品です。 脇役のギャングたちの多くはろくでもない死に方を遂げていることがテロップで示されます。古くからの盟友を自らの手で殺め、悪行のせいで娘たちにも冷たくされたデニーロは、ラストで施設で孤独に死を待つばかりです。 今まで少しカッコよく描いたりもしたけれどもギャングなんてろくでもないものなんだ、と言っているようにも感じられましたし、仕事人間だったお父さんの老後の孤独という普遍的なテーマを示してるようにも感じられました。 [映画館(字幕)] 6点(2020-01-16 22:10:19) |
28. バニシング・ポイント(1971)
《ネタバレ》 アメリカンニューシネマの佳作の誉高い作品ですが、当時の時代の空気感を感じていないとストーリーが分かりにくいので、現代だと観る人によって評価は別れる感じでしょうか。車の疾走感と排気音、アメリカ中西部の乾いた埃っぽい広大な風景も美しく、ロードムービーとしてはとても良いです。音楽演奏するヒッピーにデラニー&ボニーとリタ・クーリッジが扮してるのは観ていて儲けた感じ。 [DVD(吹替)] 6点(2019-02-02 19:22:23) |
29. チェ 39歳 別れの手紙
《ネタバレ》 ゲバラがボリビアに革命をしにいって失敗し、捕まって銃殺される話。 前編の後半出てきてキューバ革命戦のさなかに知り合った奥さんや、5人の子供も後編のはじめにちょっと出ただけで、ロマンスも完全にすっ飛ばし。変装してボリビア入国から話が始まり、後はひたすら山中でのゲリラ戦が描かれる。結局ゲバラ達はボリビア共産党や市民としっくりいかず、支援を得られなかった事から敗れていく。ゲバラは喘息の発作を起こしながら林内を逃げまわる負け戦の描写が多く、前編より更にヒロイックに描かれていないので、彼のファンからの高い評価は得られにくいだろう。 ボリビア国内は森林地帯であるが白っ茶け、岩も多く乾いたほこりっぽい感じで描かれ、キューバでの熱い湿度を感じさせる雰囲気とは対照的である。前編と同じく説明も少なく進み、彼の銃殺から死体搬送シーンまでクールに描かれるが、前編のような国連での演説のインサートなどがなく、わかりやすいストーリーだったと思う。 重苦しい話だが、風景から南米の高地の風が感じられるようで、観た後味は悪くなかった。 [映画館(邦画)] 6点(2017-08-08 23:24:40) |
30. ナポレオン(2023)
《ネタバレ》 長くてメリハリがない。テンポもずーっと同じ感じなので眠くなりました。こういう歴史大作はあまり沢山作られるわけじゃないから期待していたが、なんか総花的で入り込めない印象の映画だった。 浮気や子供ができなくて離婚したりジョセフィーヌとの関係が軸かと思えばそうでもない。英雄譚かといえばそこまでナポレオンがヒロイックに描かれてるわけでもない。歴史絵巻かといえば重要な戦闘シーンはそこそこ頑張ってはいるもののこれだけ見ても戦争の状況や経過がわかる訳でもない。ルイ18世が差し向けた討伐部隊がエルバ島を脱出してきたナポレオン側についちゃうくだり等は良かったけど。 [映画館(字幕)] 5点(2023-12-02 19:42:18) |
31. ゴジラvsコング
《ネタバレ》 東宝特撮のテイストを引き継ぎつつも向こうのゴジラですので、ストーリー、演出もいかにもアメリカ映画でした。ひたすら続く派手なCG戦闘シーンにはゴジラとキングコングが原子力空母の上で戦ったり等ところどころ面白いシーンもありそれなりに楽しめました。後に残る余韻のようなものは全くありません。 [映画館(吹替)] 5点(2021-07-31 21:01:50) |
32. 北国の帝王
《ネタバレ》 無賃乗車をする放浪労働者のホーボー達とそれを阻止せんとする機関車乗員の男の意地の張り合い。リー・マーヴィン、アーネスト・ボーグナインがいいので飽きずに観られ結構美術なんかにも金がかかっていそうだが、それぞれの人物造形が少し薄いかな。 [ブルーレイ(吹替)] 5点(2020-05-17 18:51:47) |
33. ロンゲスト・ヤード(1974)
《ネタバレ》 アメフトのルールはよくわかりませんが脇役にも昔のいろんな映画で見たようなメンツがいて楽しめました。この監督らしい「正義は勝つ」的男の映画。ガタイだけ見ると看守チームの方が全然弱そうに見えるが、まあ素人囚人チームが最後は爽快に勝利するのはお約束。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-16 20:09:04) |
34. アンタッチャブル
娯楽作品としてそれなりに楽しめたが、ストーリーはシンプル。 但し登場人物像は深みがなく、キャラクターやストーリー展開にややご都合主義が目につき、他の様々なギャング映画と比して映画全体として軽い感じの印象を得た。 [ブルーレイ(吹替)] 5点(2020-01-18 13:19:37) |
35. ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー
《ネタバレ》 只々車で逃げ、警察に追跡されるロードムービー。バニシング・ポイントみたいな主人公の内面、虚無感や荒涼とした感じはなく、いかにも無軌道な若者達の勢いだけで最後までみせる。黄色い車の色と排気音が脳裏に焼き付く。森林地帯のなかに入ってからは景色などがやや単調になってしまい減点。 [DVD(字幕)] 5点(2019-02-03 13:24:29) |
36. マジェスティック(1974)
《ネタバレ》 これは主演高倉健の邦画みたいなストーリー展開だな、という印象ですがそれなりに楽しめました。ブロンソン、なんでそんなにスイカに拘るんだろうか。 [DVD(字幕)] 5点(2019-02-02 19:15:15) |
37. スターリングラード(2001)
なかなかお金をかけていて、それなりに楽しめました。CGは使ってますが、最近の擦過音と爆音で誤魔化した映画ではなく、じっくり見せてはくれてます。ロマンスも女性兵士の多かったソ連軍ならではの状況を活かしていて、よくある愛と感動の駄作戦争映画にはなっていなかったと思います。邦題はドイツ映画の方と同じだし、芸がない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-02-11 20:58:36) |
38. マンディンゴ
奴隷になるとはどういう事か?気分が悪くような描写に満ちています。 かつては白人による人種差別と植民地主義が世界中に溢れ、力がなければ白人以外に人権など認められなかった恐るべき時代でした。 本作は翻ってそういった時代に先人の努力により、日本がいかに恵まれていたかを考える縁になると思います。 [DVD(字幕)] 5点(2017-08-25 22:44:59)(良:1票) |
39. サルバドル/遥かなる日々
この監督にありがちなやや偏った観点はあるが、内乱やら他国の介入がどんなことを引き起こすか、また金持ちや外国は他国民のことなど何も考えていないことがわかる作品。 傍観者であるジャーナリストを正義の味方にしたがるのはありがちだが、本作はいろんなタイプのそれを描いており、報道など彼らの胸先三寸でどうにでもなるものということもわかりやすく伝えてくれている。主演のジェームズ・ウッズはよかったです。 [DVD(字幕)] 5点(2017-08-13 10:56:01) |
40. ワルキューレ
《ネタバレ》 戦時が舞台ですが、戦争映画というよりサスペンスものとしてよく出来ていたと思います。 史実に基づいてますが展開は割りと早いので、重い歴史的テーマからの感銘とか、余韻とかはあまり感じられませんでした。字幕の訳ではややはしょった表現もありましたので、当時のドイツ軍の組織とか知らないと解りにくい部分もあったと思います。 爆弾爆発の後、シュタウフェンベルグと共に車で脱出する際の、副官ヘフテン中尉の呆然とした表情が印象に残っています。 ベルリン護衛大隊長レーマー少佐役はドイツ映画でおなじみのトーマス・クレッチマン。またドイツ軍将校役か、という感じですが、クーデターの鍵を握る事になる役をクールに演じていました。史実ではこの騒動時の行動により、彼は2階級特進しているはずです。 時は1944年の7月ですので、何度か出てくるヒトラー他列席の会議では、ソ連軍のバグラチオン作戦により白ロシアでドイツ軍がコテンコテンにやられている様の報告がなされています。何度か登場するJu52は実機のようです。 [映画館(字幕)] 5点(2017-08-11 10:17:39) |