481. ステップフォード・ワイフ(1975)
《ネタバレ》 ブライアン・フォーブス監督作と言うことで鑑賞。クレジットの原作アイラ・レヴィン、脚本ウィリアム・ゴールドマンに、怖い系の物語に期待が高まったのですが、変わったハナシだけど全く怖くなく着地点が浮かばないダラダラ展開に嫌気と眠気が。ところがどっこい!1時間20分経過時点で「あっ、これは」目が覚め、刺しても血が出ないところで「あ~、そういう事か~」さぶいぼが。自分の感性の鈍さを思わされた作品。特典映像での監督がリライトして脚本家が激怒したの件に、元はどうだったのか気になるところです。リメイク作があるそうですがニコール・キッドマンというのでスルーです。 [DVD(字幕)] 7点(2021-07-02 15:12:03) |
482. サルート・オブ・ザ・ジャガー
お目当てルトガー・ハウアーは狂気を孕んだ悪漢でないものの、凄みは見せてくれまずまずといったところ。見た目も台詞回しもヒョロヒョロの男子高校生にしか見えなかったジョアン・チェンがダメでした。とどめを刺す殺し合いではなくノーサイド精神あるスポーツというのが目新しのですが、どの試合模様もおんなじで、暗く見辛い画も相まって、激しさに比例しない興奮度でした。サロウは別として義理と人情の板挟みを見せるゴンゾが本作MIP。荒廃し絶望しかない世界にも勝ち組負け組・貧富の差・上下関係が存在する点が印象深い異色作でした。 [DVD(字幕)] 4点(2021-06-30 19:11:44) |
483. マジック
《ネタバレ》 リチャード・アッテンボロー、アンソニー・ホプキンス以外の知識無く鑑賞。ダークブラウン髪フサフサ、キスシーン・ベッドシーン等の「へぇ~」連発映像が拝めます。冒頭から監督と共に醸し出す「良からぬ事が起きるのだろう」絡み付くような恐怖感で息苦しい。カードさばきもそうですが、腹話術を実際にマスターしたというのが、デ・ニーロアプローチを馬鹿にした人とは思えない役者魂であります。バージェス・メレディス(当初はローレンス・オリヴィエだったそう)・エド・ローターも好助演で良からぬ結末に終わり「あ~、終わった」と脱力感。ただ、アン・マーグレットのラストシーンが「これは一体? 黒幕? 違う? どっち?」そもそも彼女の曖昧な言動にモヤモヤしていました。超大作監督による小品ながらも記憶に留まる良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-06-30 14:56:11) |
484. マルクス兄弟 オペラは踊る
若いカップルサクセスストーリーアシスト役のマルクス兄弟が見せるハチャメチャ具合がチョット控え目に感じました。それでも、狭い船室で大人数が押し合いへし合い身悶えている場面での素で嫌そうな顔をしている女性達に大爆笑。紳士淑女が集うオペラハウスで暴れ倒すご贔屓ハーポにも満足出来た快作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-06-29 03:02:04) |
485. 暴力脱獄
どちらかと言えば牧歌的な刑務所模様。脱獄したいからするとでも言うような飄々とした行為を、二年の辛抱も出来ないのだろうかと冷めた思いで眺めていました。「計画なんてした事ない」言葉通りの生き様をポール・ニューマン持ち味のカラリとした味わいで示してくれました。脱獄ものというより刑務所ものとしての佳作です。 [DVD(字幕)] 6点(2021-06-28 00:20:40) |
486. オーメン(1976)
《ネタバレ》 記憶に残る西川のりおのギャグ、今でもレジでの「666円です」に「オッ」反応してしまう本作ですが、この歳にして初見となりました。神と悪魔、母親が犬というところに違和感あるものの、格調高くドライでゴシックな雰囲気漂うホラーにダミアン君とグレゴリー・ペックが見事にマッチしており魅入ってしまいました。とりわけ最後の狂気と正気の狭間にあるグレゴリー・ペック絶品演技は流石名優。どうして棺が3つじゃないのだろうと思った途端のラストショットはポランスキー作品のようで本作一番の恐ろしさでありました。傑作です。 [DVD(字幕)] 8点(2021-06-26 15:28:08) |
487. 三銃士(1973)
血気盛んなダルタニアンの冒険活劇でマイケル・ヨークを始めとした豪華なキャストでありながら、盛り上がりに欠ける退屈さに疲れる。マイケル・ヨークは声のトーンがジェームズ・メイソンにどことなく似ていると思った以外印象に残らない作品。 [DVD(字幕)] 5点(2021-06-21 14:45:37) |
488. グース
「グランドジャーニー」から先立つこと23年前のアンナ・パキン、ジェフ・ダニエルズ共演作品。見事な脚本に+1点。 [DVD(字幕)] 10点(2021-06-20 01:27:00) |
489. いちごブロンド
男女4人それぞれ魅力的ではあるのですが、気の抜けたワインのような酔えないストーリーが何とも残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2021-06-17 16:52:59) |
490. エクソシスト2
《ネタバレ》 「映画を作る狂人」フリードキンの手による前作に比べると硬直する怖さはありませんが、そこそこに見応えある展開でした。もっとも最後の対決がベッド上でマウントからのパンチ、チョーク、仕事人のような心臓掴みという神も仏もあったもんじゃないのはいけませんが。52歳リチャード・バートンを相手にする18歳リンダ・ブレアーにはキツイシーンだったと想像します。ポール・ヘンリード出演が「へぇ」「何で?」であり嬉しい。そして特筆すべきがルイーズ・フレッチャー。看護師役でも medication time に殺意が湧いた傑作に於ける婦長役とはまるで別人の洗練された美しさに釘付けでした。諸々引っくるめて7点です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-06-16 23:29:30) |
491. マルクス捕物帖
毒殺事件から始まるホテル・カサブランカを舞台に財宝を巡るナチ残党が暗躍するサスペンスチックな展開でかの有名作品をパロっているかのようです。マルクス兄弟なので「君の瞳に乾杯」「何時もの奴らを検挙しろ」的な雰囲気にはまかり間違ってもなりません。というか、腕1本で家を支えるハーポに思わず吹き出してから以降声を上げて笑い通しでありました。ピアノシーンは「来た来た」分かるのですが、ハープシーンは「なるほどそう来たか~ いやお見事」ハープでは初めて聴くハンガリー狂詩曲2番は乙なものでした(+1点)グルーチョの毒吐きトークも冴え渡っています。私的にハーポ>グルーチョ≧チコを改めて実感した快作です。 [DVD(字幕)] 9点(2021-06-15 16:35:27) |
492. 燃える戦場
《ネタバレ》 女性が一人も登場しないアルドリッチ節炸裂の男気溢れる作品と言いたいところですが、英米兵全員のヘタレ振りが見るに堪えない。やっとこさ登場した高倉健のお陰でリタイアは免れたものの、軍人としての筋を通しているのが健さんだけというのは、ある意味アルドリッチ節なのかもしれませんが、これでは激走からのラストも「アホクサ」で白け返るのみでした。健さんの流暢な英語に+4点。 [DVD(字幕)] 4点(2021-06-13 23:22:12) |
493. 七人の愚連隊
《ネタバレ》 往年の大スターが加齢で見るに忍びない姿になるのはままある事ですが、本作お目当てエドワード・G・ロビンソン(70歳)冒頭スピーチは歳相応の皺が増えただけでギャングボスの貫禄は全く衰えず嬉しい限り。4分半は短いようで製作者シナトラの大スターへのオマージュを感じる魅力が詰まった長いシーンで満足です。以後、ラストまでノラリクラリとした展開でキレに欠けるミュージカル場面、締まりの無いラストシーンをのんびり眺めておりました。シナトラの一歩退いたような元気のないような演技と小悪党感丸出しのピーター・フォークのカクカクとした演技も何だかなぁといったところ。やっつけ仕事のような邦題も酷い。 [DVD(字幕)] 6点(2021-06-12 21:56:04) |
494. エアポート’80
一人の人物を抹殺するために飛行機もろとも撃墜しようとするのは映画の絵空事では無いように思えました。(+1点) 「コックピットに座れて嬉しい!」感がするジョージ・ケネディの生き生きとした熱演が微笑ましいのですが、脚本・演出共に絵空事の極みで全く手に汗握れません。そつなく淡々と役をこなしているだけのアラン・ドロンも残念。シリーズ打ち切りもやむなし、コンコルドの終焉を暗示するかのような作品です。 [DVD(字幕)] 5点(2021-06-11 12:21:51) |
495. 愛憎の曲
《ネタバレ》 クロード・レインズ、ベティ・デイヴィス、ポール・ヘンリード共演。作曲家・大指揮者・大富豪・美食家と彼の教え子であり愛人であるピアニストと彼女の昔の恋人で戦争で行方不明になったチェリストの三角関係大愛憎劇。誇り高く粋で気品に満ち満ちた体面を保ちながらこれ以上は無いと言える底意地悪さで二人に憎悪をぶつけるレインズ。単に情けない男も彼が演ずると肩入れしてしまうのは贔屓目なのでしょう。レストランオーダーシーンを始めとして流石のデイヴィスも呑まれています。 素っ頓狂で恐縮ですが、 昭和56年暮れのザ・シーク vs タイガー・ジェットシン一騎打ちが浮かびました。入場シーンからワクワクし、シンがあっという間に大流血させられ、初めて見た必死な形相で反撃し最後は勝利を収めるも、始終押されっぱなしで感じた格下感が信じられなかった記憶が残っています。 こんな二人の間に入ったポール・ヘンリードが負けじと熱演していますが、空回り感が強い浅い人物像で、レインズ完敗の結末も併せて残念なところです。しかしながら、同じく3人共演の「情熱の航路」での毒にも薬にもならないキャラとは違い、毒々しさが見応えたっぷりで、デトロイトの帝王ならぬ元祖無冠の帝王クロード・レインズの貫禄に魅入った秀作です。 [DVD(字幕)] 8点(2021-06-10 01:11:22) |
496. 無頼の群
《ネタバレ》 激しくネタバレしています。(謝) タラタラした展開にイライラが募る一方。グレゴリー・ペックなので我慢を重ねていたところでの結末に仰天。確認も取らずに復讐の相手を間違え脱獄死刑囚4人の内3人を殺害し、懺悔して神父さんにお許しいただき、町の英雄として祝福を受け妙に無邪気な娘と共に立ち去ります。生き残った1人は人殺して盗んだ金を手に妻子と共に幸せに暮らしましたとさ。悪党だから殺してもOKなご都合主義の正義が酷い。当たり外れの差が激しいフィリップ・ヨーダン脚本で大ハズレ最悪の愚作にグッタリ。スティーヴン・ヴォイド&リー・ヴァン・クリーフはこんなのに出演してキャリアを積んでいったのかと思ったところに加点。 [DVD(字幕)] 2点(2021-06-09 01:53:41) |
497. セメントの女
トニー・ローム殺しの追跡の続編で気乗りしないまま鑑賞。予想通りの凡作でした。監督がシナトラのお抱えだという事で、サミュエル・フラーが言う「映画は戦場のようなものだ」とは無縁のお気楽な撮影現場が浮かぶところが脳天気な音楽と併せて何ともはや。 [DVD(字幕)] 4点(2021-06-08 12:35:47) |
498. トニー・ローム殺しの追跡
敬愛するジーナ・ローランズ目当ての鑑賞。重要な役どころでありながら持ち味の静かな迫力が今一つ感じられなくとても歯痒いところで、脚本の拙さにもよるのでしょう。妙に入り組んだ?部分が多々あり、停止して戻して考えての繰り返しで(DVDの利点)くたびれました。シナトラのやさぐれ探偵振りはイキっているは言い過ぎとしても何かこう軽い感じが否めず、もう一人のお目当てリチャード・コンテも味わいに欠ける姿で、総じて興に乗りきれない残念な作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2021-06-08 02:12:55) |
499. 愛の勝利(1939)
ベティ・デイヴィスのラストの眼で語るところはグッとさせられたのですが、キャンキャン吠え立てる棒読み一本調子な語り口には嫌気がさしました。顔見せ程度のハンフリー・ボガートにもガッカリ。若かりし大根役者ロナルド・レーガンの顔だけは超絶男前でビックリしたところに+2点。 [DVD(字幕)] 6点(2021-06-07 01:17:16) |
500. マルクス兄弟デパート騒動
ウットリ見惚れてしまった、力の入れ具合が半端ないミュージカルシーンとチコ&ハーポの演奏シーン、追いかけごっこを始めとした思わず吹き出してしまうシーンも多々有り。芯から楽しめた快作です。 [DVD(字幕)] 8点(2021-06-06 22:25:57) |