541. ヴィナスの接吻
「見知らぬ乗客」で強烈な印象を残したロバート・ウォーカー出演、相手役がエヴァ・ガードナーと言う事で鑑賞。思ったのとは180度異なるライトなロマンティックコメディ。二人のナチュラルな姿は魅力的で他の2組のカップルを圧倒しておりました。最初から最後まで微笑んで鑑賞できた良作です。余談ながら、妻ジェニファー・ジョーンズがデヴィッド・O・セルズニックとの不倫に走った事により身も心もズタズタになったロバート・ウォーカーが32歳で非業の最期を遂げたというのが非常に残念であり、裏切り者どもに怒りがつのるところです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-06-25 01:27:01) |
542. 大帝国行進曲
《ネタバレ》 1899年大晦日から1932年大晦日迄の英国上流階級マリヨット一家の歩み。ラストの老夫婦に、監督とリアルタイムで観た観客の平和への願いを感じ取る。1933年1月にヒトラーが首相になった事に歴史の無情を思います。無情と言うと長男最期の演出が忘れられないものとなるでしょう。オスカー作品賞も納得の良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2020-06-08 15:23:01) |
543. メル・ブルックス/逆転人生
「金は必要だが重要ではない」がテーマの落語人情噺のような作品。血を流すショベルカーを筆頭に笑いどころ満載の中に現在アメリカのコロナ禍での格差模様が思い浮かぶシーンに、メル・ブルックスのマルチな才能が見てとれます。味わいある結末にも好感。生理的に汚い描写が度々出てきた点が惜しいところです(-2点) [DVD(字幕)] 7点(2020-06-07 01:26:30) |
544. サマー・ストック
ジュディ・ガーランド、ジーン・ケリー共演。ストーリーがしっかりしていて展開に惹き込まれます。歌とダンスは「踊る海賊」より僅かに劣るものの、溌剌とした姿はやはり魅入ります。オープニングの彼女の激太りは具合が悪かったのでしょう。ティーンエイジャーの頃から撮影の為にと、興奮剤、睡眠薬、アンフェタミンと薬漬けにして素行不良をもって本作で彼女を使い捨てたMGMに怒りが。大事に育てて欲しかった。Get Happy のような絶品パフォーマンスがもっと沢山観れただろうに。 [DVD(字幕)] 7点(2020-06-04 02:13:36) |
545. グレイティスト
《ネタバレ》 ベネットがローズの申し出を聞かずに路肩に寄せなかった事を母親が最後まで知らない事にモヤモヤが募る。息子が今際の際に自分ではなくローズを想っていた事を知り憑き物が落ちた母親。目を見開いたスーザン・サランドンの貫禄過多で暑苦しい演技に辟易していたのが、このシーンでのマイケル・シャノンとの対峙に流石オスカー女優と感心しきり。お目当てピアース・ブロスナンは抑えめの演技ながら、耐えに耐えた思いを吐き出す姿はホロリとさせられる名場面。予定調和な結末ながら過程に見入った良作。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-30 21:39:26) |
546. 見知らぬ乗客
《ネタバレ》 ロバート・ウォーカーの好演と監督の演出の相乗効果でもってブルーノ・アントニーのサイコパスぶりが際立つ。結末を知るのが怖くて手に汗握っていたのが、メリーゴーランドの対決に脱力。「何じゃこれ・・・」そもそもあの場面で発砲する無理筋に白けてしまう。体操競技の着地で尻餅ついたかのような作品。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-27 01:06:30) |
547. パターソン
《ネタバレ》 ♩ 何でもないような事が幸せだったと思う ♩ を地でゆく展開。笑いどころも含めてひたすらに物静かながら、かったるさを感じる事のない不思議な味わいある作品。「この人は永瀬正敏なのか?」思わずリプレイ確認タイム「違うような気もするけど永瀬正敏やね」(正解でした)唐突過ぎると言うか嬉しいと言うか加齢が寂しいと言うか唯一の仰天シーンに+1点。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-17 01:42:23)(良:1票) |
548. 突撃(1957)
《ネタバレ》 カーク・ダグラスなので3人の処刑回避とアドルフ・マンジューをぶちのめすのを期待したけれど、そんな安い話ではありませんでした。観るに堪えない将軍二人の言動は絵空事であって欲しいと心底願うのですが、実話であって1975年迄フランスでは上映禁止だったそうで。ドン引きです。短い尺に収めきった不条理な人間模様、生死紙一重の突撃模様。当時29歳スタンリー・キューブリックの仕事ぶりに脱帽です。 そして彼に活躍の場を与えたカーク・ダグラスにも感心するところです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-04 19:58:45) |
549. フライト
《ネタバレ》 予備知識無し。冒頭、鼻からクスリ吸引した男が機長で当日にフライトというのに仰天「会社がチェックしないなんて絵空事な作品やなぁ」 フライト中にもこっそり飲酒しているのにも呆れ果てる「映画やからね」 墜落までの凄腕ぶりも不道徳な性根を思うと賞賛出来ず、そこからの機長の腐れ具合が、アルコール依存症の会でのスピーチにあった「嘘で固められた人生を送る」そのままの展開で息苦しさが募る一方。悪酔いにクスリが効くのは本当か、もう滅茶苦茶(呆) 公聴会でこの男なら死人に口無で乗り切るに違いない(激怒怒怒怒怒)と思った途端の展開が意外や意外で救われた感じ。件のスピーチが思い浮かぶ。 起承転結見応えがあった良作。 度々神さんが引き合いに出されてたのが印象的。監督の思いなのだろうか。 子供時分に言われた「誰にも見られて無くても神さんは見てるんやで」「感謝もせんとお願いしても聞いて貰えないで」が私的な神との関わりです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-04 04:37:52)(良:1票) |
550. OK牧場の決斗
《ネタバレ》 初見。悪方が東映任侠作品ほどに悪辣でないので決闘も盛り上がりません。カーク・ダグラスとバート・ランカスターのドライな友情物語として印象深い異色の西部劇でした。本サイトにあったリー・ヴァン・クリーフ、デニス・ホッパーに即再見。「この役で出てたとは気づかなんだなぁ」とりわけ哀しい最期を遂げた憂いを帯びた美青年デニス・ホッパーに100へぇで+3点であります。 [DVD(字幕)] 7点(2020-04-20 00:53:28) |
551. ハッピー・デス・デイ
瑞々しさ溢れるジェシカ・ロースが奇想天外なストーリーに映える快作。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-21 21:38:48) |
552. バイキング
フライシャー監督作ということで鑑賞。戦闘模様、酒池肉林模様はなかなかの迫力。人間模様は見応えに欠けるもので残念。カーク・ダグラスのギラギラしたオーラがどのシーンにおいても場面をさらっておりました。流石です。首領がアーネスト・ボーグナインと気づかなかったのが不覚なところであります。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-12 16:52:09) |
553. 恋愛準決勝戦
《ネタバレ》 ほうき相手でもプロレスが出来ると言われたのがリック・フレアー。帽子掛けとでも踊れると言われたのがフレッド・アステア。前者は未見(当然か^_^;)ですが、後者を本作で見せて貰えました。円熟の名人芸であります。MIPミュージカル・ナンバーはHow Could You Believe Me When I Said I Love You When You Know I’ve Been a Liar All My Life?で、ジュディ・ガーランドを思い浮かべながら観ていました。 鑑賞後に知ったエレン役がジューン・アリスン(妊娠)⇒ジュディ・ガーランド(素行不良)⇒ジェーン・パウエルに変更されたという事が残念でなりません。 ドラマパートは他愛ないものの気楽に楽しめるものでした。二組のカップルからの邦題となったそうですが、納得出来ませんね。 [DVD(字幕)] 7点(2020-02-02 22:17:10) |
554. プールサイド・デイズ
ネクラ少年ダンカン一夏の成長物語。MIPはオーウェンを演じたサム・ロックウェル。その魅力溢れる言動に驚かされ、最低男トレント(スティーヴ・カレルのネットリ絡み付く演技が印象的)に放つ「3点の友人です」は名台詞で見事な脚本に感じ入りました。こぢんまりとしているものの、心に響いた良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2020-01-22 00:33:29) |
555. オーヴァーロード
ナチスもの戦争映画として任務完遂出来るのか息を詰めて観ていたのが、人体実験SFゾンビもの要素が出始めて「はぁ? ヘンなの借りてしもたなぁ」戸惑うものの、グロシーンのグッチャグチャ模様も延々と続くとマヒしてしまうのか、劇場鑑賞だったらもっと迫力あったかなぁと思ってしまう。ワフナー、伍長(カート・ラッセルの息子ワイアット・ラッセル)、クロエそれぞれの熱演が印象深い。荒唐無稽ながらキチンとした起承転結でお金をかけているなぁと思われる映像(スタッフの皆さんに拍手)に引きずり込まれた作品。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-21 22:53:16)(良:1票) |
556. ハンターキラー 潜航せよ
《ネタバレ》 ロシア≠悪という展開が目新しく、ロシア艦長生存を筆頭にご都合主義に白けながらもアクションに徹した演出に楽しめる事が出来た作品。お目当てゲイリー・オールドマンの誰が演じてもいいようなステレオタイプな人物像が残念。もう一人のお目当てリンダ・カーデリーニは小野文恵アナが思い浮かぶ姿でこれまた物足りなく残念。そんな中で大統領SPの「ご無事で」(リプレイタイム)が胸熱シーンでした。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-19 16:56:09) |
557. ブロンクス物語/愛につつまれた街
価値観の異なるロレンツォとソニーに愛情を注がれたカロジェロがどのように成長するのかが描かれていないので、通り一遍のホームドラマのようでした。男盛りデニーロの魅力溢れる姿に久々に接し、素敵だと改めて思う次第。「待ちくたびれましたで」「えーっ、一瞬やんか(泣)」のジョー・ペシはそれでも輝いておりました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-16 12:54:31) |
558. ビリーブ 未来への大逆転
ルースが完全無欠の女性ではない事が意外でした。完全無欠だったのはマーティンで献身的にルースと子供達を支え続けた信じられない程の人格者で、鑑賞史上最高の夫をアーミー・ハマーが好演しています。男性女性の生物学的な区別と差別の違いを問い続けた夫婦の生き様が眩し過ぎました。フェリシティ・ジョーンズの抑揚のない演技が残念。僅かな出番で存在感を示したキャシー・ベイツの健在ぶりが嬉しい所です。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-01 22:42:15) |
559. ボーダーライン ソマリア・ウォー
《ネタバレ》 広報戦略に引っかかって「アル様大暴れ」を期待した私はションボリですが、チョイ悪親父風でのクサイ台詞も違和感ないのが流石の貫録。トム・ハンクスの「キャプテン・フィリップス」を観ていたせいで話はよく呑み込めました。功名心>使命感であったとしてもソマリアに一人乗り込み生きて帰って来る行動力は眩しいものがありました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-10-13 13:36:03) |
560. フロントランナー
大いなる自業自得劇であり、撤退宣言でのもっともらしい言い草にも同情の余地は無し。ヒュー・ジャックマンの淡々とした演技に好印象。彼よりもマスコミの仕事ぶりに目がいきました。編集会議での局員とヒゲブトコバエ(別名クロメマトイ)の如き現場リポーターどもに失笑。共にジャーナリストとしての志をお持ちなのでしょうね。(何じゃそれ?なんて言わないでしょうね) 余談ながら、ビル・クリントン元大統領が22歳の実習生と執務室で!性行為に及んだあの大騒動が思い浮かびます。それがドラマ化されているそうで、米大統領は面の皮が分厚い事も資質の一つと言えそうです。 [DVD(字幕)] 7点(2019-10-03 15:59:18) |