641. ヒッチャー(1985)
《ネタバレ》 ジョン・ライダーとは何者なのか。「ディズニーランド出身」のこの男は、まるで今と変わらぬ姿のまま世に生れ落ちたかのようだ。生まれながらの殺人者。彼は何年も殺人を続けながら、自分を殺してくれる人間を捜し求めていた。ついに現れた好敵手ジム・ホルジーを執拗につけ狙い、念願叶ってあの世へ送られることになる。ラスト、ジムがパトカーで追いかけてきた時のジョンの嬉しそうな顔ったらない。「来い!」とか言って、無防備に車に撥ねられてる(笑)何者にも束縛されない「堕ちた天使」ジョン・ライダーを演じたルトガー・ハウアーは、本作と『ブレードランナー』のレプリカント役で、80年代を代表する悪役となった。ところで、本作には二つの教訓がある。一つは、あまり気軽にヒッチハイカーを乗せないこと。もう一つは、フライドポテトはよく注意して食べること。 [DVD(字幕)] 9点(2007-09-14 21:42:51) |
642. ゾンゲリア
《ネタバレ》 ものものしいタイトルとは裏腹に、サスペンス要素溢れる独創的なゾンビ映画。いわゆるゾンビらしいゾンビは出てこないが、一見親切な村人たちが突如集団で襲いかかってくるというのはかなり怖い。『トワイライトゾーン』のような驚くべきオチが用意されており、脚本のダン・オバノンは、『バタリアン』といい『エイリアン』といい、相変わらず良い仕事してます。特殊メイクはスタン・ウィンストン。包帯男の眼球に注射針をブスッと刺すシーンは痛すぎ! [DVD(字幕)] 5点(2007-09-14 21:23:01) |
643. ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生
《ネタバレ》 ジョージ・A・ロメロが創造した「リビング・デッド=ゾンビ」が初めてスクリーンに登場した記念碑的作品。モノクロ映像が何ともいえないリアル感を出し、まるで当時のドキュメンタリーを観ているかのよう。一軒家に立て籠もり、襲い来るゾンビの群れと終わりのない攻防を繰り広げる。これが全てのゾンビ映画のスタンダードとなった。当時の世相を反映したといわれるロメロの語り口は、この現実世界が既に地獄であることを如実に示している。 [DVD(字幕)] 9点(2007-09-11 22:53:52) |
644. バタリアン
ロメロの本家ゾンビを除けば、ゾンビ映画の最高傑作。もう何回観たか分からん。TV用吹き替えが最高なのだが、DVDのテキトーな字幕も面白かった。英語と言ってること全然違うやんか! [DVD(字幕)] 10点(2007-09-11 22:30:56)(良:1票) |
645. 悪魔の棲む家(2005)
《ネタバレ》 オリジナル版ではほとんど悪霊は姿を見せず、地味~なポルターガイスト現象が起こるだけだったが、リメイク版の本作は、出るわ出るわ、お化けのオンパレード。Jホラーの影響なのか、突然ドーン!と(効果音も怖い)幽霊が出てくるのでかなりビビる。でもそれだけ。ストーリーはオリジナルを踏襲しており、地味なままです。 [映画館(字幕)] 5点(2007-09-11 22:00:48) |
646. バスケット・ケース
一部で絶大な人気を誇るカルトホラー。いかにもB級でチープな作りだが、残酷シーンの創意工夫など、手作り感が楽しめる。ストップモーションでカクカク動くベリアルも笑える。深刻な題材を扱いながら、どこか突き抜けた明るさがあるのも人気の秘密か。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-11 21:46:17) |
647. クリープショー2/怨霊
《ネタバレ》 「いかだ」が好評なようですが、個人的には最後の「ヒッチハイカー」が好き。死んでも追いかけてくるそのしつこさに拍手!前作ほど凝った作りではないが、軽く楽しむにはちょうど良い作品。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-09-11 21:37:04) |
648. クリープショー
《ネタバレ》 ゴキさんも衝撃的でしたが、個人的には「箱」が面白い。ストーリーが凝っていて良かった。悪趣味満載のキッチュなホラー・オムニバス。ロメロはこういう軽いのもイケる。深刻ぶった作品も結構だが、鑑賞者の加虐心を満足させることもホラーの役割だと思う。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-11 21:33:12) |
649. 13日の金曜日(1980)
《ネタバレ》 1作目がいちばん面白い。サスペンスの盛り上げが巧いし(『金田一少年の事件簿』みたい)、トム・サビーニの特殊メイクが冴えている。ケビン・ベーコン殺害シーンは、公開当時、「本当に俳優を殺した!」と話題になったらしい。ジェイソン・ママが犯人というのは今更ネタバレでもないだろうが、ラストのサプライズには結構ビビッた。ハリー・マンフレディーニのスコアも印象的。 [DVD(字幕)] 6点(2007-09-11 19:47:58) |
650. 処刑軍団ザップ
いや~、狂ってるな~。『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』のフォロワーでありながら、『ザ・クレイジーズ』より先に細菌感染の恐怖を描いた作品。70年代のヒッピー・ムーブメントという点では『ゾンビ』や『悪魔のいけにえ』にも通じるカルトホラー。怖くはないのだが、妙にあっけらかんと悪趣味なことをやっている(カルト教団に狂犬病の犬の血を混ぜたパイを食べさせるという発想が凄い)。狂犬病によりゾンビ化した集団が襲い来る様はなかなかの迫力。水が怖い(恐水病とも言うらしい)ので、水飛沫を浴びてビビッてるのが笑える。それにしても、『ザップ』って邦題は何だろう? [DVD(字幕)] 4点(2007-09-11 19:43:38) |
651. フロム・ザ・ダークサイド/三つの闇の物語
今にして思えば、クリスチャン・スレーターやジュリアン・ムーアなど、すごいキャスティング。この手のオムニバスものは軽く観られるので好きですね。最後の話が良かったかな。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-09-11 18:13:07) |
652. ゴールデンボーイ(1998)
《ネタバレ》 原作のラストも狂っていて良かったが、こちらの方が後を引く怖さがある。邪悪で頭の良い人間が権力を持つことほど怖いものはない。少年が後のヒトラーとなるのは想像に難くない。キング原作の映画化の中でも衝撃の一作。 [DVD(吹替)] 5点(2007-09-11 17:54:18) |
653. グリーンマイル
《ネタバレ》 トム・ハンクスは何も悪いことをしていないのに、なぜあんな「罰」を受けないといけないのか。死刑執行人という仕事自体が既に「罪」なのだろうか。長い映画だが、見応えのある力作。感動作という触れ込みは「?」だが、人間の良心を描いた作品だと思う。デビッド・モースは相変わらず良いね。 [DVD(吹替)] 6点(2007-09-11 17:48:51) |
654. スティーブン・キング/ランゴリアーズ<TVM>
《ネタバレ》 結構好きですよ。ストーリーがしっかりしているので、観ていて飽きない。最後のランゴリアーズの登場にはビックリですが…TV作品なのであれが限界かと(むしろ視覚化しない方が良かったと思うが)。デビッド・モースも出てるし、女の子が可愛かったな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-11 17:41:38) |
655. ドリームキャッチャー
《ネタバレ》 『スタンド・バイ・ミー』を思わせる導入部から、何故かエイリアンや軍が絡んできて、訳の分からん方向へ。何じゃこりゃ?モーガン・フリーマンの完全な悪役というのも珍しい。キング原作の映画化では久々の駄作。 [DVD(字幕)] 3点(2007-09-11 17:32:11) |
656. シャイニング(1997)〈TVM〉
原作をなぞっただけの改悪版。とにかくガキンチョが小憎らしいんだよね(キューブリック版のダニー・ロイドは可愛かった)。奥さんにレベッカ・デモーネイっていうのもどうよ?『ゆりかごを揺らす手』を思い出して、いつ反撃に出るかとドキドキしちゃったよ。原作には忠実だが、恐怖感のカケラもない凡作。最後はちょっとしんみりきたけど。 [ビデオ(吹替)] 3点(2007-09-11 17:24:05) |
657. ペット・セメタリー(1989)
《ネタバレ》 一応ゾンビつながりということで、当初はジョージ・A・ロメロが監督する予定だった。しかし、結局は『シエスタ』のメアリー・ランバートが抜擢。キングの小説史上、最も哀しく怖ろしい原作を、女性ならではの繊細な感性で演出している。作品全体を覆う陰鬱で寒々しいムードが印象的。愛する者を失ったら生き返らせてでもまた会いたいと思うのが人情であり、そういった人間の弱い部分がよく表れている。愛ゆえに起こる悲劇というのは切ない。また、80年代の映画らしく、スプラッター描写にも抜かりはない。ラストの「悲鳴」は蛇足だが。 [DVD(字幕)] 6点(2007-09-11 17:11:40) |
658. クジョー
《ネタバレ》 まさに陸のジョーズと言った感じ。炎天下、故障した車に閉じ込められた母子が、狂犬病のセントバーナードに襲われる。キング原作の映画化の中でもかなり怖い方だが、まだ幼い子供がぎゃーぎゃー泣き叫びながら(演技がリアル)襲われる様は観ていて相当キツい。原作では最後に子供が死ぬそうだが、映画では生き返る(ビックリ!)。キング自身、小説のラストはつらすぎたようで、映画化によって少しは救われたみたい。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-11 16:51:10) |
659. 死霊伝説
DVD完全版を鑑賞。劇場公開版、及びビデオ版はずたずたに編集され、とても観られた代物ではなかったが、完全版は原作のムードをうまく画面に取り入れている。トビー・フーパーの演出も決して悪くなく、時間がある時にゆったりと観るにはちょうど良いだろう。元々がTV用に作られたものなので、直接的な残酷描写はほとんどなく、昨今の過激なホラーを見慣れた方には退屈だろうが、昔の怪奇映画と思って観ればそれほどひどい出来ではない。ロブ・ロウ主演のリメイクはもっとお勧め。 [DVD(字幕)] 4点(2007-09-11 16:41:10) |
660. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 スティーヴン・キングの原作を離れ、キューブリック独自のスタイルで描かれた恐怖映画の最高峰。子供が三輪車を走らせているだけで、こんなに怖い映画もないだろう。画作りが巧いと言ってしまえばそれまでだが、これほど効果的に、一秒の無駄もなく緊張感を持続させることは至難の業だろう。無論、ジャック・ニコルソンの狂気を湛えた演技も素晴らしく、この映画を観て以来、他の作品でニコルソンが出てきたら、いつ暴れ出すかとビクビクしてしまう。有名な血の海エレベーターや双子のシーンになると「うわ、出たよ!」と、何かイヤ~なものを見た気分にさせてくれる。いつの間にか自分も、オーバールックホテルの出口のない迷路に迷い込んでしまうのだ。 [DVD(字幕)] 10点(2007-09-11 16:20:44)(良:1票) |