801. アン・ハサウェイ/裸の天使
《ネタバレ》 邦題の副題に惹かれて観てしまいました。が、裸がどうだこうだということよりも、2005年という時期に何故彼女はこの作品に出なければならなかったのか?観始めて少しして、まずそんな疑問が脳内を過ぎりました。企画に惹かれたのか、大人の都合なのか、何なのかは知りませんが、当時既に鳴かず飛ばずの新人女優でもなかった彼女にとって、あたかも起死回生の一打とでも言いたくなるような本作への出演は必要だったのでしょうか? 物語としては、まさに絵に描いたような青春暴走劇。原題どおりの無茶苦茶ぶりです。ヒロインは、ラストには何かを悟ったかのような雰囲気・表情で描かれてはいるものの、よくよく考えれば周囲の友人や大人たちを傷付けるだけ傷付けておいて結局自分は何一つ失っていない。勿論本人は激しく傷付いたと(恐らくは本気で)思っているのでしょうが、それでは一体何を失ったの?と問われれば、傷付いた少女を演じることぐらいしか出来ないのでは? 特に誰にも感情移入も出来ず(強いて言うならカメラマン少年には出来るかも)、エンディングの思わせぶりカットはあるにしても、あんな無茶しても基本誰も撃たれも刺されもしていない展開は、特に現実味もなく冷静に観てしまいました。 有名女優が出演した過去作に時折りみられるタイプの作品。残念な作品でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-08-07 13:06:20) |
802. サメデター
《ネタバレ》 原題のひとつ「頂点捕食者」というのが本作のテーマに通じるようです。捕食行動をサメ目線で表現したかったのじゃないかと。あくまでも海の頂点捕食者はサメ。人間はそれを理解していない、みたいな。(この後は批判的に書きますが、基本的に本作のような作品を支持していますので誤解なきようお願いします) けれども、観終わってみれば何とも意味不明な作品。冒頭の妙に長い、と言うか長すぎるダイビングシーンから嫌な予感が…。さりとて、続くビーチではいきなりのサービスカットでそれを忘れさせ、タイトルバックのヘビメタが「お、これは期待していいのか?」と思わせてくれたものの、そこまででした。 75分という短かめの尺なのに、つなぎ的なカットが長いことしきり。それで押されてしまったのか肝心のサメシーンはかなり少な目。登場しても泳ぐばかりで大口開けた捕食シーンは2カットぐらいかな、いやそのうち一つは魚を捕食してるし。 サイドストーリー的に進行するレジャー施設オープニングセレモニーは、机上論ばかりでパーティも施設も登場することなし。強気の腹黒そうな経営者はいきなりお亡くなり。男コンビと女コンビの二組の賑やかし出演者は只管滑り続ける。 極めつけはラストシーン。謎の爆発、大怪獣出現?そして出演者のお顔付きの長~いエンドロール。最後の最後に監督?の口元の大アップ。意味不明のまま忽然と終了してしまいました。ただただ唖然です。 この作品、クラファンで資金を募っていたということですが、もしかしたら資金の枯渇で終了?的なエンディングだったのかも。 ただその結果、よくよく考えてみればサメ映画の王道的な作品に落ち着いたのかも知れません。ある意味、オーソドックスな古典的サメ映画の雰囲気が感じられないこともありません。やっぱサメは海でしょ!みたいな。 ちなみに邦題は原題のダジャレアレンジ?それとも単純に「サメ出たー」というオヤジギャグ?ポスターのカタカナ文字に至っては最早私の理解を超えていて全く解りませんでした。 これぞサメ映画?だとしたら楽しみはまだまだ尽きない予感がします。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-07-05 22:40:08) |
803. シャーコーン!/呪いのモロコシ鮫
《ネタバレ》 冒頭いきなり「実話を元にしている」との文字が…んな訳ないだろ!と思いつつも、いや待て、もしかしたら予想外の猟奇的犯罪をモデルにした作品かも、と思い直して鑑賞。 いきなりのサービスカット(サービスになっているのかいないのかは好みが分かれるところかも)で始まる本作品。畑を泳ぐサメ、謎の邪教集団の暗躍、さらに犯罪組織とCIAエージェントまで加わり、盛沢山過ぎて物語は混沌の極みへ。 主たるテーマは何なのでしょう?普通に考えればサメの神様の復活により最終戦争(サメマゲドン?)に臨むべく活動する邪教集団の物語なのかも知れませんが、何にしてもタイトルは原題も邦題も早い話が「トウモロコシ畑のサメ」。やっぱり主役はトウモロコシ畑を悠然と泳ぐサメなのか?でも、そのことについては殆ど語られない。ただ単にトウモロコシ畑をサメが泳ぐだけ。たまに人を喰うだけ。それも完食せずに噛むだけだったりもする。微妙なコメディ要素も判断を鈍らせられます。 兎にも角にも(「良くも悪くも」ではありません)とっ散らかった作品。この監督がプロデュースした「ハウスシャーク」は未見ですが、恐いもの見たさの欲求にかられるようなかられないような…。それを観ても本作のモヤモヤが晴れるとは思いませんけれど。 それにしても「実話」って? [インターネット(字幕)] 3点(2023-06-28 14:17:20) |
804. エイリアンVSジョーズ
《ネタバレ》 「もう結果だけ教えろ!」配給元のひねり出したコピーはどう受け取っていいものやら。いや、これ結果だけ聞いても面白くも何ともありませんから。 毎度のことながらのサメのチープさ、謎のマントに身を包んだゴムマスクのエイリアン、お約束とばかりに登場するビキニ美女と悩殺?ヒロイン、「AKIRA」のポスターとか見たことのないデカいサイズのエナジードリンクとかさり気なく目に入るマニアックな小道具等々、じっくり見るとなかなか味わい深い仕上がりの作品です。 マーク・ポロニア監督作品は、ありがちなB級ホラーのように「結局どれも同じじゃん!」みたいなことにはならないところが良いです。勿論、だからといって何でもかんでも諸手を挙げて受け入れられるわけではありませんが、これもひとつの「味わい」と思えば結構楽しみになったりもします。 毎回「え?!」という仕掛けがあるのも楽しいですね。今回は何とサメがしゃべりました。否、正確に言うと心の声なんでしょうけれど、感情表現をしたことには真違いない訳で、意志疎通が出来るサメの登場となると一体次はどんな驚きを放ってくれるのか?まだまだ楽しみなサメワールドであります。 ちなみにタイトルは間違いなく原題の方が良いです。お洒落です。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-06-14 21:02:52)(良:1票) |
805. シャーキュラ/吸血鮫
《ネタバレ》 マーク・ポロニア監督によるサメと古典的ホラーのコラボ作品。第二弾は「吸血鬼ドラキュラ」とのコラボで、その名も「シャーキュラ」!「シャーケンシュタイン」のときも思いましたが、これが邦題ならぬ原題というところが面白い。 そしてオープニングのタイトルバックに流れる「シャーキュラ…シャーキュラ…」というどこか懐かしいエレキサウンドでアレンジされた主題歌が耳に残ります。残るというより離れません。あ、エンドロールにも流れます。映像ごと使い回しですから。(このアレンジ結構好きです) ポスターも良いですね。「シャーケン…」の時は古の活劇映画っぽくアレンジされたデザインが素敵でしたが、今回も全く登場しないシーンが描かれ、「空も飛べるはず」という有名楽曲ぽいコピーが躍っています。いやサメ飛びませんから。飛ぶのは伯爵コーモリだけですから。羽根は生えてるように見えますけれど。 で、肝心の中身なんですが…もうこの路線で行くことに決めたのだ!という監督の強い意志を感じます。演出は徹底的にチープに、台詞は徹底的に棒読みに、血のりは飛び散らせず飛び散る時にはアニメーションで、サメは限りなく手造り感に溢れつつスケール感は無視などなど。書き連ねればキリがないです。これは最早潔い、いや信念と言うべき徹底さですね。 客観的に観れば所謂トンデモ映画。Z級作品。それでも楽しめる要素に溢れた、ある意味貴重な愛すべきサメ映画なのかなと個人的には思うところです。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-05-08 11:11:13) |
806. ディサピアランス 消えた姉
《ネタバレ》 冒頭でなりすましの種明かしをしているのだから、この後どんな驚愕の展開が待っているのか?!と思いきや、当たり前のようにオーソドックスに進んでいく物語。一体どこでどんでん返しがあるの?との期待も虚しく思いっ切りアッサリと終幕。今の85分は何だったんだろうと狐につままれたような気分でした。 なぜ免許の再交付申請書類に同姓同名が記されていただけで姉と断定出来たのか?(ちなみに生年月日に矛盾?) なぜ刑事が関わって捜しておきながら指名手配犯だと言うことが分からなかったのか? 何のトリックもない行き当たりばったりのなりすましで、どうやって財産や寄付金を奪おうとしていたのか?(特に寄付金はどうにもならんでしょ?) なぜデヴは危険を察していながら偽姉を単独丸腰で自宅に招き入れたのか?しかも拳銃を蹴り飛ばしておきながら背中を見せて逃げるとは… デイヴンは瀕死の状態でどうやって逃げ延びたのか?コレットもなぜ追わないで日記を埋めて気が済んだのか? などなど 肝心のストーリーより細かな部分(細かくもないですね)ばかりが気になる作品でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-04-04 10:32:36) |
807. イグジット14
《ネタバレ》 長きに亘り生贄によって命を繋いできた母親と、母親のために生贄を求め続ける息子。生贄の犠牲者は、ある者は命を奪われ、また、ある者は生きたまま鏡の中に閉じ込められる。そして、息子は新たな生贄を誘い込むために架空の14番出口の標識を置く。 都市伝説的なストーリーですね。特に斬新とも言えない内容ですし、恐さも今一つといったところか。主役の4人の大学生は、男子はありがちなお馬鹿キャラ。到底感情移入出来ません。それどころか、初っ端から死亡フラグが高々と掲げられていて全滅を予感してしまいます。 また、サイドストーリー的に三角関係的な男女関係を挿し込んでいますが、そのエピソードが本筋に絡んで来ない。それを語るのだったら、もう少し怖さの演出の方に力を注いで欲しかったところです。 そして、最後に登場してあっさり退場する父親キャスト。我が子からSOSの電話を受けて急行したものの、着いた時には時既に遅し。それどころか自分まで犠牲に。この父親キャストって必要だったんでしょうか? いずれにしても、登場人物にイラつかされるばかりで全く恐くないホラーには辛めの3点献上です。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-12-12 23:48:17) |
808. シャークトパス VS 狼鯨
《ネタバレ》 サメとタコの合体と言う恐ろしいアイディアもさることながら、今回は狼とシャチを人間とブレンドと言う神をも恐れぬ変化球!ここまで行くとほぼ理解不能です。 そもそもサメの上半身にタコの下半身というのだって、足があればいろいろ便利かもしれませんが、泳ぎにおいてはマイナス面が多いような気がします。 そこに持って来て今回の合体。最強を求めて陸の猛獣と海の猛獣を掛け合わせたくなるのであれば理解出来そうなもんですけれど、何故それを人間に植え付けるのか。知性を求めて?だったら実験台を考えましょうよ。よりによって、その人使わなくてもいいのでは?しかも何故か出来上がりはシャチじゃなくてクジラだし。てか、人間どっか行っちゃってるし。 でもってこの狼鯨、黙って普通の餌を食べて、飼い主の命令に従順であり続ければ良かったりもするんですが、この肉食系食いしん坊は決して黙っていられない。シャークトパスが食えなきゃ人間でも食っとくか的に人間を襲いまくる。 どっちの怪物も安っぽいCGって言ってしまえばそれまでなんですが、その安っぽさが功を奏したと言いますか、何とも言えない愛くるしさを身に着けてますね。だから、そこそこグロくてもグロさなんてどこ吹く風。 そして、忘れちゃいけないヒロインというか女警部補のニータさんのナチュラル可愛いさが花を添えてて良いです。 という訳で、休日の昼下がりにでも何も考えずにボーっと楽しめるトンデモ映画に3点献上です。 [インターネット(吹替)] 3点(2022-12-01 22:38:13) |
809. パラノーマル・アクティビティ5
《ネタバレ》 まず始めに、今更POV風に撮る必要があるのでしょうか?切迫した状況下でカメラを回し続けるなんてこの夫妻には到底無理。と言うか不自然に過ぎます。定点カメラの映像についてはこのシリーズの「らしさ」でもあるので良いとして、POVの方は不要としか思えません。 内容的には、決して面白くないとは言いませんがあまり新しさは感じられませんでした。何より、全編を通じて恐くない。相当不気味なシチュエーションにも関わらず、ほぼほぼ恐くない。ホラー作品でありながら大人しく纏め過ぎたのかも知れません。 この内容で5作目(6作目の予定もあるようですね)、しかもスピンオフ作品まで複数あるということに無理があるのでしょう。早々に「FINAL」とした方が良いのではと思ってしまいました。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-11-22 09:55:35) |
810. シャーク・ショック(TMV)
《ネタバレ》 何でしょう、この画面全体から滲み出る70年代感は?2017年の作品なのに色調も登場人物たちも一昔前の雰囲気です。 まぁそれはそれとして、物語的には、貧しき人々vs金持ちの悪徳地主という設定に高圧電流を帯びた巨大ザメの恐怖という、ある意味オーソドックスなサメ映画路線なんですが、なにせ登場人物の行動が無茶苦茶。一番まともそうな主人公はトレーラーハウスでの暮らしを豊かにしようと電力泥棒に走るし、高圧電流だっていうのに川の中に入っちゃって電線握って闘ってるし、そもそもあの小規模な風力発電で高圧電流?だし。カウボーイおじさんは巨大ザメにわざわざ愛馬で突っ込んだくせに愛馬食われて嘆き悲しんでるし。おねえさん感電して踊っちゃってるし。6メートルの巨大ザメに無駄にいろんな小物を投げつけて後で困ってるし。 そもそもあのサメはなんで遡上して来たのか?堤防決壊したなら海に押し戻されてるんじゃないのか?だいたいからして6メートル級のサメが水深2メートルもなさそうな川で泳げないだろうし、思うように泳げないから酸素切れで死んじゃうだろうし、ヒレだけのカットではいかにも模型の潜水艦みたく直線的に泳ぐし、時折り映るカットではマグロみたいな造形だし。 まあ色々書いたらキリがないですし、あの不衛生さ炸裂な汚水の中で演技した役者さんたちに敬意を表して(感染症対策は大丈夫だったんでしょうか?)3点献上です。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-11-01 11:39:22) |
811. ウィジャ・シャーク/霊界サメ大戦
《ネタバレ》 低予算映画の悲しさか、それともそれを楽しんで製作しているのか、手作り感十分なサメが合成感に溢れる映像の中で暴れ?ます。 登場人物はヒロイン以下全員が果たして役者さんなのかどうか疑ってしまう雰囲気。そして、ヒロイン以下登場する女性が概ねボリューミーなのは監督の好みなのか?(占い師だけが例外?) ヒロインの父親は、困惑する愛娘に「我が家はオカルトの家系」と言い放ち、オカルト一家ならではの戦いをしろと突き放す。それどころか占い師から水晶玉を奪った挙句幽霊ザメを呼び寄せて食われてしまう。そして、霊となって空高く舞い上がった彼は、幽霊ザメが口から放つエネルギーボール?をオカルト戦法ではじき返してサメ粉砕。この段階で完全にコメディと化した感があります。 ヒロインは襲い来る幽霊ザメを撃退すべく結界に使っていた筈のウィジャボードをショットガンで破壊。最初からやれよ!と突っ込みたくなります。あれ?ちなみに幽霊ザメは何匹いるの? 挙句の果てに、ウィジャボードの元の持ち主ことアメリカ政府のエージェント?は他にもボードを所有していて、大統領から直接指示を受け兵器として幽霊ザメを開発しているという結末。なるほど最初から複数匹いるわけですね。 終わってみれば何とも壮大なお話。なんと言っていいのやら。しかも続編が公開予定だとか。なんだかんだ言いつつ、配信されたら観てしまいそうだなぁ… [インターネット(字幕)] 3点(2022-11-01 11:09:59) |
812. ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲
《ネタバレ》 知る人ぞ知るマーク・ポロニア監督による超絶Z級サメ映画。DVDのジャケットに燦然と輝くコピー「陸海喰!」には微笑まざるを得ません。配給元も楽しんでますね。 何より主役のサメの手作り感が堪りません。 全身像は中学か高校の文化祭で教室に水族館を作ろう的なノリ。頭部のアップは明確なハンドパペット。しかも、つぶらな瞳とまーるい歯がキュート。そして、殺人ザメを本格稼働させるためには人間の知能が必要と、サメの血清を自らに打ち遂には半魚人化してしまった博士の被り物。 そしてそして、サメそのものではありませんが極めつけはレーザー銃。一体どこで買って来たのか?ハンズ?ドンキ?これは手造りではなさそう。殺人ザメを撃ち殺してしまうほどの強力な武器。ん?それがあれば殺人ザメ要らないんじゃね? 狂暴な陸ザメとの闘い、その後のサメ人間との闘い、二段階で迫り来る恐怖のストーリー。どこか懐かしい香りのする作品でもあります。 トンデモ映画のようでいて大真面目に製作したに違いないとも思わせてくれる作品に3点献上します。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-10-24 10:50:36) |
813. スノーシャーク/悪魔のフカヒレ<OV>
《ネタバレ》 大規模な地震によって、太古の昔から地中に眠っていた?サメが解き放たれる。雪の中を自在に泳ぐ雪ザメ。まさか雪原にサメがいるとは露とも知らない人間たちは、次から次へと食い殺される。 何という発想!何というチープな映像と演出!そして殆ど台詞を与えられたエキストラ的な出演者たち!超低予算作品のようですね。主役?の雪ザメにも特別にCGなどは使われていません。手造りのサメ、サメ、サメ!そして、ヒレ、ヒレ、ヒレ!体力勝負で撮影を頑張ったとお見受けします。 邦題のサブタイトルからして、配給元はコメディとして位置付けているようにも思えますが、作り手は雪原を自在に泳ぐ人食いザメというアイディアに真面目に取り組んでいるように感じました。 が、結果は付いて来なかったようで、いくら奇想天外なアイディアであっても、多少の論理性というか説明は必要だったかなと。 それでも作り切ったことと、何だかんだ言ってこのチープさが結構好きなので3点献上します。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-10-24 10:03:20) |
814. セミマゲドン
《ネタバレ》 Z級作品もあまりにZ度が過ぎると一周回って良作になってしまう。てな法則があるならば、この作品こそ一周回ってA級作品かも知れません。 物語そのものは、環境汚染が生物の突然変異を生み人間が襲われるというモンスター系パニックホラーの王道を行く内容。汚染されたセミが産卵し、7年後に地上に現れた時には更なる変異を見せる、というあたりはアイディア的には優れているとも思えます。 突然変異はアジアの某国産の超強力合成化学肥料の散布によるもの。パッケージに記された強烈な効果を更に上回る劇毒度。この肥料と言い、主人公の愛車と言い、作品中でアジアは結構な言われようをされてます。いや、具体的には二国だけですが。 他国をコキおろして笑いを取るというやり方はあまり好きではありませんが、作品全体に散りばめられた恐ろしくチープなCG、子どものヤッツケ仕事のようなセミのフィギュア、オヤジギャグどころではないコテコテのギャグなどなど、あまりに強烈なチープ感(良く言えば手作り感)に溢れていて不適切表現など霞んでしまいます。 グロかったり、キモかったりの連続で観る者を相当選びますが、単に低予算だからこその出来栄えではないだろう、つまりはこの出来栄えこそが製作者の意図するところなのかも知れません。そのZ級感を楽しむための作品、と割り切れば意外に楽しめるかも知れません。 とは言え、個人的には甘くしても2点献上が限度かなという作品。でも、超ストレートな原題「セミ!」よりも、ハジケきった邦題「セミマゲドン」を始め、配給元の宣伝文句やら動画の遊び感覚はなかなかのもの、との思いから1点プラスの3点献上です。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-09-16 13:21:55) |
815. LOCKDOWN ロックダウン(2016)
《ネタバレ》 3点献上しますが、正直なところ本来ならばもう少し高評価でも良いのではとも思います。ストーリー自体が面白くないということではありません。 低評価の理由はヒロインの酷さ。兎に角、感情移入不能。やることなすこと共感できない。嫌悪感ばかりが高まってしまう。 敢えてそんな風にキャラ設定しているのかとも思います。全てのトラブルやミスを他人のせいにして、自分は被害者でしかない。一生懸命息子を助けようとしても上手くいかない可哀そうな母親。その実、全ては彼女に起因している。敢えて、そんなダメ母をヒロインに据えて、愚かさが導く悲劇を描こうとしているのかも知れません。 でも、それにしてはエンディングが違うような…。このエンディングから思うに、多分彼女は再度似たような過ちを繰り返すでしょう。かと言って、彼女の夢想する悲劇のエンディングも違うような…。髪型や服装を見る限り夢の中の彼女はまるで反省してないし。そんな未来の自分を夢想する時点で懲りてないし。 あぁやっぱり受け入れ難いヒロイン像。ヒロインをアレンジして、尚且つもう少し最強セキュリティカー「モノリス」を活用してくれたら、相当面白くなる要素はあると思えるだけに残念! ちなみに、個人的には原題の「Monolith」というと「2001年宇宙の旅」で覚えた単語。なので、原題を見た時にこのストーリーは思いもしなかったし、この映画でこの単語に再会するとは思いませんでしたが、40年前に新型車の名前募集に「モノリス」で応募して見事落選したことを思い出しました。(蛇足投稿失礼) [インターネット(字幕)] 3点(2022-09-06 13:32:19) |
816. エスケイプ・フロム・トゥモロー
《ネタバレ》 何とも表現し難い作品。ホラーなのかコメディなのかSFなのか哲学なのか…?多面性のあるプロットには興味を惹かれますが、どうにもバラツキ感が強くて冒頭からの30分以上は只管退屈していました。 家族旅行の初日に、電話で理由も示されず解雇を言い渡される。幼い我が子によってバルコニーに締め出されてしまうのも、社会からの隔絶をイメージしたものなのか。 普通なら家族を残して出社し、状況の修復に奔走するだろうに、この主人公はアッサリ受け入れてしまい、あとは息子と手を繋ぎ、娘を抱き上げているにも拘らず、性的妄想に憑りつかれた行動に走り続ける。 解雇通告で全ての殻を脱ぎ捨ててしまい、夢の国のアトラクションから通常は感じることのない負のエネルギーを浴びてしまう。その段階で今日から続く明日と決別し、あとは今日からは繋がらない新たな明日を目指すのみ。 後悔する場面は幾度となくあるものの、結局は後悔先に立たず。気付けば死を受け入れ招かれるままに新たな明日がやって来る。そんな感じでしょうか? 全編モノクロ、違和感を感じるハメ込み映像、時代感や年代感が不明瞭な登場人物たち。好意的に見れば、作り手はおそらく芸術性豊かな表現によって現代社会や文化を批判したかったのでは?と思えないこともありませんが、結果的には不快さばかりが記憶に残り、B級ダークホラーに留まってしまったように思えます。 ゲリラ撮影という飛び道具に頼ることのない監督の次回作に期待することとします。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-07-26 09:45:27) |
817. 激突! 2015
《ネタバレ》 リメイクの難しさは此処にあり!といった出来栄え。原作をほぼなぞってしまったのが最大の失策でしょう。全てにおいて原作より小ぶりなんだから(おそらくは低予算故)、せめてオリジナリティ溢れる味付けをして欲しかった。 原作未見であればそこそこに楽しめるのかも知れませんが、まずは主演の女子二人組が感情移入不能なキャラ。物事に対しての反応がことごとくウザい。言動も行動も最低レベル。これだけ危険な目にあっているのだから、もう少しまともになれないもんだろうか? 原作との決定的な違いはそこにあると思います。ともすればレッカー車の方に感情移入してしまいそう。原作の主人公には最初っから感情移入出来ました。演技力の違いもさることながら、あくまでもキャラの違いですね。 そしてラストシーン。これ、要りますか?被害者のクルマが並んでいるのは、仮にレッカードライバーが生きていたとしても物理的におかしいでしょ?しかも彼女ってレズリーですよね?生きてたの?? ショボCGとは言え、レッカー車が崖から転落したところで終わらせていいじゃないですか?それともレッカードライバーが不思議な力を使って即座に復讐に走ってるんでしょうか? [CS・衛星(字幕)] 3点(2022-06-27 23:13:13) |
818. ゾンビシャーク 感染鮫(TVM)
《ネタバレ》 ゾンビシャーク。「ゾンビ」と「サメ」という魅力溢れるブッキングに心惹かれ鑑賞しましたが、予想はしていたものの思いっきりのチープさ。 サメの映像に使い回しがないのは好感が持てますし、泳いでいるシーンのサメはスケール感もリアリティも皆無で寧ろ微笑ましいぐらい。そこそこのサイズのモデルを取り揃えたようで、低予算映画としての頑張りを感じます。 しかし、この設定はいただけない。負傷した兵士の治療のため死んだ細胞の再生を研究、人間に構造が近い?サメを実験台にしていたら、知能の高いサメは脱走してゾンビウイルスを撒き散らすという設定。かなり無茶な力技的設定です。 更には、噛まれると人間にも感染してしまう。海にはサメゾンビ、陸にはヒトゾンビ。数的にはかなりささやかですが、小さな島にあってこれは絶望的な状況。それでも登場人物には危機感がないのです。表向きは早く島から出ないと!みたいに言ってはいますが。行動・言動・感情のちぐはぐさ。 そう、百歩譲ってその設定を受け入れたとしても登場人物の全員が感情移入不能なキャラなのです。それなのに家族関係とか過去の出来事とか、主要なキャストの人間模様を物語に盛り込もうとしているところにもかなり無理を感じます。 いろいろと書きましたが、その割には最後までキチンと観ました。やっぱりサメ&ゾンビの魅力でしょうか。 ヒロイン姉は両親の愛情を一身に受けていた妹を死なせてしまい、帰宅したあと一体この家族はどうなってしまうのか?ヒロイン妹が命懸けで守り抜いたワクチン?は、開発者も研究施設も失っているのに活用可能なのか?続編は見たくありませんが後日談は心配です。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-05-31 10:24:01) |
819. デッド・ドント・ダイ
《ネタバレ》 途中までは、ゆるっとした流れの中にアメリカンジョークを散りばめた良質なゾンビコメディ、かつ、ゾンビが生前こだわっていたものについて言葉を発するあたりは社会派ゾンビ作品か、と期待して観ていました。が、「台本を読んだ」のくだりあたりから怪しくなり(そういえば最初の方で「テーマソングだから」というのもありましたね)、謎めいて魅力的な葬儀屋剣士が戦いの最中何故か刀を置いてしまったかと思ったらUFOがお出迎え、挙句の果てには主人公たちが何故か捨て身の決死行、となると観ている側は一気にトーンダウン。そしてエンディングでは、唯一生き残った(じゃないか、子どもたちも生きてるのかな?)世捨て人によるお説教的解説(あんたに言われたくない!)とは。観終わってみれば、物語が進むに連れ観客の興味と意欲をそぎ落としていくかのような展開。確信犯的なのかそれとも単なる気まぐれなのか??コアな監督のファンにのみウケるかもといった作品でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2021-10-03 13:18:31) |
820. シックスヘッド・ジョーズ<TVM>
《ネタバレ》 冒頭いきなり40年前の研究施設(どう見ても手造りの浮島)に登場する6つ頭サメ。ただし、今作はひたすらサメサメサメではなく、6つ頭君誕生秘話的な部分にも(若干)触れつつ、倦怠期カップルの人間模様の描写があったりして、過去の多頭鮫作品より少し頑張ったかな?感があります。ただし、それと引き換えにスピード感が薄れ、中だるみが激しいとも言えます。早くサメを出せ!みたいな。でも、心配するまでもなく、6つ頭君は一回出たら最後次から次へと攻撃してきます。頭を切ってもすぐに再生するし、サイズ感がその場その場で変わったり(?)、頭が多いから狭いところ入れなかったり、岩場でジャンプして人間咥えて岩場に突っ込んでどう考えても大怪我してそうだったり。結構お茶目さんですが…。そして極め付けは、サメの首ってそこで曲がる?みたいな角度で頭が足化して砂浜や岩場を蜘蛛の如く高速移動!もう、この歩行シーンの足役の頭が何とも健気!そして、まるでお約束のごとく繰り広げられる登場人物たちの感情移入不能行動。ツッコミどころが沢山ありすぎてお腹一杯。でも、この手の作品はそれだからこそ楽しめるってわけで、CGとかちょっとだけ予算が増えたかな感のある超トンデモ作品でした。ちなみに、DVDのジャケットのシーン(クルーザーも被害者も)は存在しません。これはむしろ前作でしょう。英語版のジャケットの方がもう少し合ってるかな? [CS・衛星(字幕)] 3点(2021-05-04 11:12:34)(良:2票) |