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 > かたゆき さんの口コミ一覧。49ページ目
かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1884
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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961.  ミケランジェロ・プロジェクト 《ネタバレ》 
「オーシャンズ11」+「プライベート・ライアン」みたいな感じですかね。「プライベート~」では救いに来られた二等兵を演じたマット・デイモンが、逆に今回救いに行くのはナチスに奪われた貴重な芸術作品たち。まあやりたいことは分かるし、面白いとは思うのだけど、やはり引っ掛かるのはこの軽さ。それが意図されたものとはいえ、個人的にこの軽さは受け入れられなかったです。これはもう好みの問題なので、どうしようもないですね。5点っす。
[DVD(字幕)] 5点(2016-10-29 22:11:46)(良:1票)
962.  デッドプール 《ネタバレ》 
ちょい悪ヒーロー、デッドプールが好き勝手に悪態をつきながら、画面狭しと大暴れするアンチ・スーパーヒーロー・アクション。冒頭から、一癖も二癖もありそうな自己中ヒーロー・デッドプールが爽快に敵の皆様をぶっ殺しまくる超かっちょいいアクションシーンの連続に、見ている僕のテンションは否が応にも高まってゆくのでした。いまやハリウッドを席巻する勢いの寡黙に悪と戦うスーパーヒーローたちを徹底的に茶化すかのようなデッドプールの軽快なノリに、「お、これはもしかしたら傑作かも」と僕は終始ワクワクしっぱなし。うん、途中まではね…。と言うのも、デッドプールが敵と戦う理由が明かされてからはその悪ノリぶりがどんどんと失速し、中盤以降はいたって普通のヒーローものになっしまって僕の期待はものの見事に外れてしまいました。だって、「愛する人を救うために悪と戦うヒーロー」って全然ふつうですやん。このちょい悪ヒーローというナイスな設定が全然活かされてませんやん。最近観た『キングスマン』が、最高にぶっ飛んでたいい意味での悪ノリ映画の傑作だったけれど、これはかなり中途半端。王妃とア○ルセックスしたいがために世界を救うヒーロー(キングスマン)くらいのぶっ飛んだ悪ふざけが、こういうノリの映画には必要でしょうに。なんだか、普通の人が頑張って悪ノリしようとしたものの、持ち前の良い人ぶりが邪魔をして、ちょっとスベッちゃったパターンですかね、これ。こーゆー悪ふざけものはもっと性格ねじくれた人が撮った方がいいと思います(笑)。アクションシーンのクオリティはかなり高かっただけに残念!
[DVD(字幕)] 5点(2016-10-17 16:57:18)
963.  アメイジング・スパイダーマン2 《ネタバレ》 
まぁなんちゅうか、一言で表すならば超お金かけて創った「トホホ…」な映画でございました。でも、映像はぼちぼち迫力あるんで一応最後までは観られるよん。デイン・デハーン君には、あんまりこういうおバカな役はやってほしくないなぁ…。
[DVD(字幕)] 5点(2016-09-30 22:14:32)
964.  カイト/KITE 《ネタバレ》 
近未来――。経済が崩壊したアメリカはもはや無法地帯と化していた。実質的に地域を支配するのはギャング集団である「ナンバーズ」。次々と子供をさらい人身売買組織に売り捌くことで豊富な資源を得ている彼らは、人々から最も恐れられている。組織のボスの名は、エミール。絶大な力を持つ彼には、警察ですら手出しできない。だが、そんな彼に密かに復讐を誓う少女がいた。幼いころに彼に両親を殺された彼女の名は、サワ。辛い過去を忘れたいがために麻薬に溺れながらも、今日もサワはその真紅に染められた髪を揺らし、男どもを密かに葬り去ってゆく……。日本の成人向けアニメをサミュエル・L・ジャクソン主演でリメイクしたスタイリッシュ・ハードボイルド・アクション。と、言えば聞こえはいいのだけど、まぁなんとゆうか、ぬるーい映画でしたね、これ。とにかく脚本が穴だらけ。「そこ、けっこう重要なトコですやん」っていう映画の見せ場になりそうなところをことごとくナレーションやテロップで説明するものだから、全く物語が盛り上がりません。最大の突っ込みどころは、敵であるギャング集団がどいつもこいつもアホばっかりで、サワという女の子に簡単にやられまくるところでしょう。もう最後のラスボスであるエミールまで、びっくりするくらいあっさりとやられちゃいます。サワが過去に超人的な力を手に入れたという設定でもあればそれでもいいんですけど、そーゆーのんは一切ないんで後半見事なまでにグダグダになっちゃってます。「あ、ここまで簡単にいくってことは、これは最後にどんでん返しがあるなぁきっとあいつが真犯人で最後はああなるんやろうなぁ、でもまさかそんなベタベタな展開って今どきないよね?」って思ってたら、びっくりするくらいその通りの展開に(笑)。期待のエロ要素もサワちゃんが下着姿でくねくねするだけだし、かなり拍子抜けでした。うーん、完全なる凡作です。主役のサワを演じた女の子がヒットガール時代のクロエ・グレース・モレッツにちょっぴり似ていたので、+1点で。
[DVD(字幕)] 5点(2016-09-29 23:23:50)
965.  チャイルド44 森に消えた子供たち 《ネタバレ》 
楽園に殺人など存在しない――。1953年、スターリン独裁体制下のソビエト、モスクワ。秘密警察のエリートであるレオ・デミドフは日夜、西側諸国との激しい諜報活動に忙殺されていた。密告、拷問、粛清と共産体制を維持するための嵐が猛威を振るうなか、レオはある〝事故〟の報告を受ける。親友でもある同僚の9歳になったばかりの息子が列車に轢かれ死体となって発見されたというのだ。検死結果は明らかに殺人。だが、「人類の楽園であるソビエト連邦に資本主義の病理である猟奇殺人など存在しない」という上層部の意向により、事件は事故として処理されるのだった。そんななか、レオの妻にスパイ容疑がかけられる。直後に始まった激しい派閥抗争に敗れた彼は、とある地方都市へと異動させられるのだった。ところがそこでも子供の変死が相次いでいることを知った彼は、同じく左遷させられた上司と共に独自に捜査を開始する。すると同僚の〝事故死〟した子供を含め、44人もの子供たちが広範囲で同じ状態で死体となって発見されていることが判明するのだった。果たして、楽園であるはずのソビエト連邦に連続猟奇殺人事件など存在するのか?東西冷戦の真っ只中、そんな不気味な事件に関わることになった一人の将校の姿を通してソビエト連邦の非人間性を炙り出すサスペンス・スリラー。ベストセラーとなったミステリー小説を原作に、トム・ハーディとゲイリー・オールドマンが主演を務めたということで今回鑑賞。あんまりよく知らないのですが、きっと原作は物凄く重厚な作品なんでしょうね。そういう長大な小説を原作にした映画の、悪い部分ばかりが目立つ作品だと僕には思えました。一言で表すなら、まさに散漫。たとえば物語の冒頭、主人公が孤児であることや、ナチスドイツ陥落間際のベルリンで武勲を挙げたことなどが示されるのですが、それが物語の中で重要な伏線となるのかと言うと最後まで特に意味など持ってきません。このように無駄なエピソードがたくさんあって途中から物凄く冗長に感じられるのです。さらには物語の重要な核となるものも、①子供ばかりを狙った連続殺人鬼を巡るミステリー②共産主義体制下、激しい権力闘争に巻き込まれた一人の男の悲劇③愛憎相半ばする夫婦の物語と、どれに焦点を絞って観ればいいのかさっぱり分かりません。長い小説を2時間強の限られた映画に纏めるならば、削るべき部分はきっぱりと削り見せるべき部分をしっかりと描く、監督は勇気を持ってそんな取捨択一をするべきでした。全編を覆う、当時のソビエト連邦を象徴するかのような閉塞感に満ちた雰囲気はとても良かっただけに残念と言うほかありません。
[DVD(字幕)] 5点(2016-09-13 23:47:59)
966.  ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション 《ネタバレ》 
このシリーズけっこう好きで(特に前作の『ゴーストプロトコル』は傑作!)、最新作である今作もけっこう期待して鑑賞してみました。結果は…、正直言って僕はいまいち楽しめませんでした。うーん、なんだかストーリー展開がごちゃごちゃしてて、全体的な流れはなんとなく分かるのだけど、細かい部分に分かり難い部分が多くいまいちカタルシスを得られなかったんですよね~(僕の頭が悪いだけかもですけどね)。まあ相変わらずかなりお金かかってそうな画の迫力は凄かったですけれども。それにトム・クルーズのアクセル全開全力疾走も堪能させてもらいました。楽しめたのはその二点だけかなー。ちゅーわけで、5点!
[DVD(字幕)] 5点(2016-09-03 23:00:19)
967.  マッド・ガンズ 《ネタバレ》 
僕は緑の大地を見たことがない――。世界的な環境破壊と異常気象により、大干魃に見舞われた近未来。何処までも拡がる砂漠の真ん中で、いつか緑の大地が戻ってくることを信じて暮らしているホルム一家。家族の長である寡黙な父親アーネストは、僅かに湧き上がる井戸水を頼りに少量の農作物を育てて生きていた。美しく成長した長女のメアリーは、そんな頑固な父親に反発しながらも家事全般を担当している。まだ思春期を迎えたばかりの末っ子ジェロームは、過酷な世界に絶望を感じながらそれでも必死に生きていこうと父親の手伝いをしている。彼らの母親は、過去のとある出来事が原因で家から離れた病院で長い入院生活を余儀なくされている。滅びゆく世界で希望を捨てずに生きてゆこうとするそんなホルム一家だったが、メアリーの彼氏である荒くれ者のフレムという男がやって来たことで深い亀裂が入っていくのだった…。荒れ果てた近未来を舞台に、親子二代に渡るとある家族の物語を乾いたタッチで綴るバイオレンス・ドラマ。正直言って、舞台設定は凡庸という他ない。『マッドマックス』が製作されて以来、これまで幾百も創られてきた終末世界を舞台にしたアクション映画を踏襲しただけで、新しい部分は一切ないと言っていい。そこで繰り広げられる物語も、よくある親子の葛藤&復讐劇で大して面白いものではない。見所は、そんな凡庸な家族のドラマを終末世界というミスマッチな舞台で非常に丁寧に創り込んでいるところだろうか。ストーリーの重要な鍵となる荷物運搬用ロボットの造形も見ているうちに愛着が湧いてくるから不思議なものだ。家族を演じたそれぞれの役者陣のナチュラルな演技も見応えがあり、特に絶望的な世界でそれでも愛する男の子供を産もうとする長女メアリーを演じたエル・ファニングの可憐さはとても印象深いものがあった。と、そこらへんは素直に面白かったと言っていいだろう。問題は、先に述べたように舞台設定に一切新しい部分がなく、ずっと砂漠の映像ばかりが続くために途中で飽きてしまうところだ。もう少し新しい部分で勝負してほしかった。時折、はっと目を見張るほどいいシーンがあっただけに残念というほかない。
[DVD(字幕)] 5点(2016-08-26 22:56:46)
968.  リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン 《ネタバレ》 
1983年、世界中から様々な人々が集う人種の坩堝ニューヨーク。独自の習慣と閉鎖性に支配された中国人たちの街チャイナタウンには、今日も本国から色んな人々が夢を求めてやって来る。幼いころに中国から越してきた不法移民の子サニーとスティーブンは、ずっと兄弟同然で過ごしてきた幼馴染みだ。だが、ふとしたきっかけで、彼らはその地で警察よりも強大な権力を有する凶悪なギャング組織〝青龍(グリーン・ドラゴン)〟の一員となるのだった。麻薬密売、レイプ、拷問、殺人…。何でもありの無法者集団の中で過ごしてゆくうちに、2人は一人前のギャングへと成長してゆく……。生々しい暴力が渦巻く80年代のチャイナタウンを舞台に、生きるために犯罪者とならざるを得なかったそんな青年たちの青春をエネルギッシュに描いたクライム・ドラマ。大御所マーティン・スコセッシが製作を務めたくらいの情報のみで今回鑑賞してみました。さすがスコセッシ御大が絡んでるだけあって、なかなか見応えのある骨太のギャング映画に――幾分か問題があるとは言え――仕上がっていたと思います。実話を基にしていることもあり、いつ殺されてもおかしくないような狂った世界に生きるギャングたちの、まるでこちらまで汗の匂いが漂ってきそうなほどの生々しい迫力には素直に圧倒されました。中華料理の脂っこい臭いや麻雀牌が掻き回される雑多な音が充満する街の中で、餓えた野犬のように生きる男たちの生き様は観ているだけで火傷しそうなほど。全編に漲るこの熱量はなかなかのものでした。ただ、実話を基にしたからなのか、お話がけっこうごちゃごちゃしてて、いまいち分かり難かったのが本作の欠点。具体的に言うと、登場人物がやたらと多いうえに彼らが組織内でどのような立場で誰とどういう関係にあるのかいまいち理解しづらい。なのに、お話自体はどんどんと進んでいってしまう。途中、僕は何度か置いてけぼりを喰らってしまいました。映画として、これは大きなマイナス・ポイントと言わざるを得ないでしょう。もう少し丁寧な演出を心掛けてほしかった。ほとばしるような生命力を感じさせるエッジの利いた演出は凄く冴えていただけに残念です。
[DVD(字幕)] 5点(2016-07-08 21:33:37)
969.  ラン・オールナイト 《ネタバレ》 
かつて、マフィアの殺し屋として幾多の標的を抹殺してきたものの、いまや落ちぶれアル中となってしまったジミー。息子夫婦からも疎遠にされ孤独に生きる彼は、かつてのボスで若いころからの親友でもあるショーンのお情けで何とか食わせてもらっている。そんなある日、彼の息子で堅気の生活を送っていたマイクが、麻薬がらみのトラブルに巻き込まれたことを知るのだった。すぐに息子の家へと向かったジミーは、今にも息子を殺そうとしていた男を射殺してしまう。だが、彼は知らなかった。自分の息子を殺そうとしていたのは今も闇社会で絶大な力を持つかつてのボス、ショーンの息子だったことを。「何があろうと俺がお前を守ってやる」――。息子のためにそう決意したジミーは、かつて狂犬のように恐れられていた血を呼び覚まし、夜の街を疾走してゆく……。無実の息子のためにマフィアや殺し屋、それに長年自分を追い続けていた刑事の追跡を決死の覚悟で逃れようとする父親の一夜の逃走劇をノンストップで描いたエンタメ・アクション。リーアム・ニーソン主演&セラ監督作品を観るのはこれで何度目かですが、このコンビの作品ってけっこう当たりハズレが多い印象。本作は何だかハズレに近いような感想を僕は持ってしまいました。うーん、何だかエピソードを盛り込みすぎて全体的にごちゃごちゃし過ぎな感じですかね。たとえば、この主人公親子を追う人たちなのですが、①マフィアのボスのショーン、②彼を長年追ってきた刑事、③ショーンに雇われた凄腕の殺し屋、はっきり言って3つもいらんでしょ。だから最後はエド・ハリス演じるショーンと一騎打ちを果たしてそこで終わったらすっきりしたはずなのに、途中でいきなり出てきた殺し屋と森の中で銃撃戦を繰り拡げられても何だか蛇足感が強くていまいちカタルシスが得られなかったです。さらに、幾多のサブエピソードも、①親父がかつて息子のいとこを殺した過去、②入院中の母親に会いに病院へ向かう、③無実を証明するために目撃者の黒人の子供を捜す、と一夜の逃亡劇を描くにしてはいかんせん多い。少なくともこれらのエピソードのうち2、3個は削って、90分ぐらいで終わってくれたら小気味の良いエンタメ映画として面白かったって言えたはずなのにね。セラ監督、ちょっと欲張り過ぎたんじゃないですか?
[DVD(字幕)] 5点(2016-04-16 21:10:41)(良:1票)
970.  チャッピー 《ネタバレ》 
極端なまでに治安が悪化した、世界でも有数の危険都市ヨハネスブルク。業を煮やした警察はロボット警官隊の導入を図る。IT企業テトラバール社の開発した、人間以上の能力を有するスカウトは瞬く間にその実力を発揮し、それまで我が物顔で街を牛耳ってきた犯罪者たちをどんどんと一掃してゆくのだった。気を良くした上層部は本格導入を決定、数百体規模のスカウトを実戦配備し街の治安は飛躍的に改善する。だが、開発者であるエンジニア、ディオンはそれでも飽き足らず、自らの意思で判断し、感情さえ有するAIを持った新型スカウトの研究を独自に続けるのだった。やがて、本物の〝心〟を持ったロボットの完成にとうとう成功したディオン。自宅でそんな〝心〟を持ったロボットを起動させようと家路を急いでいた彼だったが、不幸にもその日、街のチンピラどもに襲われ、その大事なロボットを奪われてしまうのだった。「チャッピー」。チンピラ一味の若い女性から、奪われたロボットはそう名づけられ、次第に犯罪者としての教育を施されてゆく。そんな折、ディオンのライバルである研究者の男がその事実を知り、やがて、事態は取り返しのつかない危機を迎えてしまうのだった……。『第9地区』で鮮烈なデビューを飾った、ニール・ブロムカンプ監督の新作は、そんな原点に立ち返ったような小気味のよいロボットアクションでした。冒頭から、現実のヨハネスブルクを舞台に疾走感抜群で展開されるそんな物語に僕のテンションは否が応にも高まっちゃいました。『第9地区』の衝撃再びか?!と思ったのも束の間、肝心のチャッピーが登場してからは、そんな疾走感はものの見事に失速、僕の期待は見事に打ち砕かれてしまうことに。何が駄目かって、まずストーリーがあまりにもごちゃごちゃしてていったい何をメインに描きたいのかかなり焦点がぼやけてしまっているところ。チャッピーも、開発者のディオン博士も、頭の弱いチンピラたちも、悪役のライバル・エンジニアも、いったい何がしたいのかいまいち分かり辛いためさっぱり物語に入り込めません。次に、メインキャラのチャッピー。ピュアさをいかにも強調しようとしているのが見え透いてしまい、いかんせん魅力に乏しい。クライマックスなんてもはや破綻寸前で、ほとんどカタルシスを得られることなく終わっちゃいました。『第9地区』があまりにも出来が良かったから仕方ないのかも知れませんが、ブロムカンプ監督、一作ごとにそのクオリティが下がっちゃってるような気が…。きっと、次がこの監督の勝負所でしょう。スラム街で展開されるロボット対犯罪者のアクションシーンはやはりすこぶる格好良かっただけに、僕はそれでも期待して待ってますんで、頑張ってください!!
[DVD(字幕)] 5点(2016-04-02 22:54:16)
971.  エンジェルの狂気 《ネタバレ》 
かつて荒れた生活を送っていたものの、臨死体験を経験してからは生まれ変わったように神秘的な世界に傾斜し始め、いまや心理セラピストとして活躍するトミー。愛する妻にも恵まれ、本の売れ行きも好調な彼の前にある日、刑務所に服役していた兄が数年振りにやって来るのだった。昔のチンピラ仲間との関係を清算するために大金が必要だと願う兄のために、トミーはサイン会に来ていたエンジェルと名乗る怪しげな中年男性と連絡を取る。自分にしか見えない死んだ母の霊に悩まされているというエンジェルは、トミーに個人的なセッションを施してくれと言うのだ。金のために仕方なくエンジェルのセラピストとなるトミー。だが、彼は次第にその狂気性をあらわにしてゆく。やがて〝エンジェルの狂気〟を持て余し始めたトミーは、とうとうセッションの中断を申し出るのだった。だが、それを聞いたエンジェルはついにその内に秘めていた真の狂気を爆発させ、トミーを自宅の地下室へと監禁すると2人きりのセッションを再開させるのだった……。母の死や妻との離婚によって精神疾患を患ってしまった孤独な中年男性エンジェル、彼によって地下室へと監禁されてしまったそんなセラピストの恐怖を描いた密室型サイコ・サスペンス。と、スティーブン・キング原作の同じく監禁型サイコ・サスペンスの秀作『ミザリー』を髣髴させる本作なのですが、そんな狂気に囚われた孤独な中年男性を実力派俳優のフォレスト・ウィッテカーがリアルに生々しく演じていることもあり、僕は最後まで緊張感を途切れさせずに観ることが出来ました。鎖に繋がれ自由を奪われた主人公に対して、次にどんな〝痛い〟ことを仕出かしてくれるのか全く予想がつかない(床に転がる様々な工具がこれまたヤな感じ!!)F・ウィッテカーの不気味な佇まいは、まさに『ミザリー』のキャシー・ベイツにも匹敵するほど怖かったです。地下室でそんな残虐行為に及びながら、階上に戻ってくると幼い娘を溺愛する優しい父親に戻るところなんてなんとも不気味。ただ……、肝心のストーリーの方が物凄くこじんまりと小さく纏まってしまっているのと、後半設定上の明らかな破綻のあるのが本作の難点。特に、最後に明かされるエンジェルの母親の死の真相がかなり強引で説得力に欠けるのが残念でした。それに最後のオチもかなり後味悪いですし…。と、いろいろと惜しい作品でしたね、これ。うん、5点!
[DVD(字幕)] 5点(2016-01-11 13:06:00)
972.  フォックスキャッチャー 《ネタバレ》 
1980年代、レスリングの世界で揃って金メダルを手に入れたシュルツ兄弟。だが、私生活でも家族に恵まれ次のオリンピックに向けて精力的に活動する兄デイブとは対照的に、弟マークは長いスランプに喘いでいた。そんなマークにある日、とある男から連絡が入る。男の名は、ジョン・デュボン。アメリカ屈指の大財閥の御曹司だった。何よりもレスリングを愛するデュボンは、レスリングを下等なスポーツだと切り捨てる母親に反発するかのように、「君が金メダルを取れるように支援したい。必要なものは何でも揃える。私のチームに加わってくれ」とマークに依頼してくるのだった。優秀な兄を少しでも見返したいと願うマークは彼の依頼を快諾する。訪れた彼の屋敷で、「フォックスキャッチャー」というチームを立ち上げたマークだったが、次第にデュポンの歪んだ野心が彼の心を蝕んでゆく……。実際にあった金メダリスト射殺事件を元に、心に闇を抱えたアスリートたちの葛藤を終始淡々と見つめたヒューマン・ドラマ。金メダリストとして華々しく活躍する兄と、その陰で同じく金メダリストでありながら鬱屈した毎日を送る弟、そんな2人に忍び寄る怪しげな大富豪。実在した人物をリアルに演じた新旧個性派俳優の競演は確かに見応えありました。特にコンプレックスの塊のような主人公マークと、金と地位だけはあるもののその心には歪んだ虚栄心しか存在しない大富豪デュポンとの共依存関係――そこには幾分か同性愛の要素をも感じさせる――は非常に興味深いものがあり、社会に蔓延る悲劇はこうして生まれるのだと納得させる説得力には戦慄させられるものがあります。これぞ、実話を元にした作品の醍醐味だろう。ただ残念ながら、事実に寄り添いすぎたその演出手法はあまりにも淡々とし過ぎていて〝冗長で退屈〟と批判されても仕方ないと僕は感じてしまいました。徹底的に事実を再現した演出だからこそ、この社会の不条理を残酷に浮き彫りにしている(一番善人だった人が悲劇に見舞われる)とは思うのですが、映画として人を惹き込む最低限の面白さがもう少し欲しかった。最後に訪れる悲劇にしたって、どうしてそうなったのかという因果律を見る人それぞれの解釈にあまりにも委ねすぎていてちょっと肩透かし。主演俳優陣の抑えた熱演が良かっただけに残念です。
[DVD(字幕)] 5点(2016-01-11 00:59:34)
973.  パワー・ゲーム 《ネタバレ》 
アメリカン・ドリームを求めて世界的IT企業ワイアット社に入社した青年アダム。だが、厳しい競争社会に敗れて、彼は職を失ってしまう。ところが後日、アダムはワイアット社の役員室に呼び出され社長からとある〝社命〟を受けるのだった。それは、ライバル企業に産業スパイとして潜り込み、極秘プロジェクトの情報を盗み出せというもの。もちろんバレたら犯罪者として逮捕される。当然、最初は断ろうとしたものの、アダムは成功を夢見るあまり、そんな極秘任務を受け入れるのだった。ワイアット社の裏工作により、無事ライバル企業に潜入することに成功したアダムだったが……。ある日突然、巨大IT企業の内部で暗躍する産業スパイとなった青年が辿る運命をスタイリッシュに描いたサスペンス。ゲイリー・オールドマン&ハリソン・フォードという二大ベテラン俳優競演ということで今回鑑賞してみました。うーん、おおよそ想像していたとおりの、まあ可もなく不可もなくな作品でしたね、これ。よく言えば最後まで安心して観ていられる定番のエンタメ作品、悪く言えば新しいところがいっさいないベタベタな企業サスペンス。別にそういう映画があってもいいとは思うのですが、ちょっとこれは後者の印象のほうが強かったですかね~。もう何処かで見たようなシーンと何処かで見たようなキャラクターと何処かで何度も見たことがあるような展開が延々と続き、僕はいまいち楽しめませんでした。最後の取ってつけたようなハッピー・エンドも、なんだか、ねえ……(苦笑)。久し振りに悪役を演じたゲイリー・オールドマンの不穏な空気に満ちた相変わらずの格好良さに+1点しときます。
[DVD(字幕)] 5点(2016-01-06 16:51:26)
974.  記憶探偵と鍵のかかった少女 《ネタバレ》 
記憶探偵――。それは他人の記憶の中に入り込み、その人にしか知り得ない無意識下の真実を探り出すことによって、世の中に溢れる様々な難事件を解決へと導き出す特殊な職業だ。業界最大手の一流企業、マインドスケープ社に所属するジョンもそんな記憶探偵の一人。ところが2年前に妻を亡くしたショックから、彼は長いスランプに陥っていた。このままでは妻の思い出が沢山詰まった家まで売り払わないと明日にも破産してしまう。ジョンは上司に掛け合って、記憶探偵としての仕事を何とか廻してもらうのだった。「大富豪の一人娘がもう1週間も飯を喰ってない。きっと過去のトラウマが原因だ。ジョン、どうだ?簡単な仕事だろう。すぐに向かってくれ」。藁にも縋る思いですぐにその大富豪の邸宅へと向かうジョン。そこには謎めいた言動を繰り返す16歳の美しい少女、アナが待っていたのだった。彼女のトラウマの原因を探るため、ジョンはすぐさま彼女の記憶の中へと潜り込んでいくのだったが……。他人の記憶の中に自在に入ることが出来る特殊な能力を持った探偵が彷徨い込んだ、そんな一人の少女の深層意識という名の迷宮を濃厚に描き出すダーク・ミステリー。クリストファー・ノーランが生んだ傑作『インセプション』が公開されてから、こういう人の深層意識の中へと潜り込んでいく系の作品がやたらと流行ってますね~。でも、その多くは『インセプション』とは比べるべくもない駄作ばかり。本作もその例に漏れず、『インセプション』のような世界観を頑張って構築しようとして(主人公の妻が記憶の世界に留まり続けて鬱状態から自死へといたったという設定なんて、そのまんまですやん笑)、見事なまでにお話が破綻しちゃってます。クライマックスで種明かしされる事件の真相も「いやいやそんな馬鹿な」と呆れるようなもので、僕は思わず失笑しちゃいました。ラストのハッピーエンドなんて、無理やり捻り出した感が半端ない。そして、こういう作品の一番の肝となるのはやはり主人公が彷徨い込む精神世界をいかにセンスよく映像化しうるかどうか。確かに、監督がゴシック趣味全開の少女ワールドを濃密に描き出そうと頑張っているのは分かるのだけど、うーん、残念ながら僕はそんなにセンスを感じませんでした。こういうのを観るといかにクリストファー・ノーランが天才かがよく分かりますね。記憶の中に入り込まれるアナという少女を演じた子がなかなかの美少女で、そんな彼女が太ももムチムチのホットパンツ姿を惜しげもなく披露してくれたことを考慮して+1点しときます。
[DVD(字幕)] 5点(2015-12-04 19:05:08)
975.  チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密 《ネタバレ》 
チャーリー・モルデカイという男、彼自身が業界の暗部だ――。詐欺やペテンなどなんのその、大好きな美術品を手に入れるためならどんなことでもするインチキ美術品の闇ブローカーで、胡散臭いチョビ髭を蓄えた謎の紳士、その名もチャーリー・モルデカイ。自分に忠実な召使いを従え、チャーリーは業界の裏側で飄々と渡り歩いていた。ところが最近は運にも見放され、借金がかさみ破産寸前、愛する妻からも酷い扱いを受けている。そんな中、幼馴染みの警部から彼はとある依頼を受けるのだった。それは美術修復師のもとから盗まれたゴヤの名画を取り戻してくれというもの。大金の匂いを嗅ぎつけたチャーリーは、召使いとともに調査に乗り出すのだったが……。ジョニー・デップをはじめ豪華俳優陣競演で贈るのは、アート業界の裏側で繰り広げられるそんなドタバタを軽妙に描いたスラップスティックなコメディ作品でした。きっとこの監督はデビュー当時のガイ・リッチーみたいな世界をやりたかったのでしょうね(飛行機で世界を行ったり来たりするくだりなんて、まんま『スナッチ』ですもん)。まあやりたいことは分かるのだけど、全体的にスベリ倒していたのが残念でした。散りばめられたネタの数々がちっとも笑えないうえに中途半端に下品なのがもう致命傷。もっと下品にとことん無茶苦茶にはじけてもらった方が良かったと思う。とはいえ、後半ゴヤの名画を巡って様々な組織や人物たちの思惑が入り乱れながらドタバタとオークション会場へと雪崩れ込んでゆくだりは、けっこうテンポも良くてそこそこ楽しめました。モルデカイと女好きの召使いとの遣り取りもぼちぼち面白かったしね。というわけで監督、次はもっと頑張ろう、5点!
[DVD(字幕)] 5点(2015-11-18 13:13:05)
976.  アイ・フランケンシュタイン 《ネタバレ》 
1795年、冬、俺は命を与えられた。俺は魂のない生きる屍。8体の死体を繋ぎ合わされ、電気ショックによりこの世に甦ったのだ。俺を生み出したのは、ヴィクター・フランケンシュタイン博士。そう、俺は神をも畏れぬ狂った科学者によって創られた、孤独なモンスターだ――。時は流れ現代、フランケンシュタイン博士によって生み出されたそんな魂なき稀代のモンスターは、辺境の地で年老いることなくずっと孤独な日々を過ごしてきた。200年にわたってそんな平穏な日々を過ごしてきたある日、長年彼のことを捜し求めていた悪魔の手先が現れる。難なく悪魔たちを撃退した“モンスター”は、真相を探るために久し振りに街へとやってくる。すっかり様変わりした人間の暮らしに戸惑いながらも、彼はそんな人間に知られることなく夜の闇の中でずっと戦い続けてきた天使と悪魔の壮大な争いに巻き込まれていくのだった……。こういう頭空っぽにして観るべき、B級ゴシックホラーアクションってたまに観る分にはけっこう好きなんですよ、僕。なんで、「なんか面白い映画ないかなぁ」とビデオ屋さんでうろちょろしていたら、本作のパッケージが目について今回レンタルしてきました。感想は…、「は、ははは……(苦笑)」。さすがにこれ、いくらなんでもストーリーがしっちゃかめっちゃか過ぎるっしょ!!頭空っぽにして観るべき超王道B級アクションとはいえ、ストーリーに突っ込みどころが多過ぎて、ちょっと僕は乗り切れませんでしたわ。本作の脚本家は、どうして主人公フランケンシュタインと天使(ガーゴイル)と悪魔という三つ巴の戦いにしたんでしょう。そうやって設定を複雑にしちゃったから、話が破綻しまくりでもう目も当てられない。単純にこのフランケンシュタイン対悪魔(もしくは主人公と天使が仲間になって、悪魔と戦うとか)にしといたら、勧善懲悪エンタメ映画としてすんなりと楽しめる作品になりえただろうにね。うーん、残念!ただ、最後までストレスなく観られたのとCGを駆使したアクションシーンはなかなか迫力あったので5点あげとこう。
[DVD(字幕)] 5点(2015-11-02 00:47:54)
977.  イコライザー 《ネタバレ》 
再就職したばかりのホームセンターで地道に働く中年男性マッコール。古いアパートに独りで暮らし、真面目で面倒見の良い彼だったが過去の経歴はほとんど謎に包まれている。そんなマッコールの唯一の心の慰めは、深夜のファミレスで紅茶を飲みながらの静かな読書。ある日、彼はそこで荒んだ生活を送っている若い娼婦テリーと出会う。「ねえ、どうして本ばかり読んでいるの?」。これから客と会う憂鬱を紛らわすかのように、彼女はそんなマッコールに話しかけてくるのだった。お互いの孤独を埋め合わせるように次第に仲良くなってゆく2人。やがて、マッコールは昔最愛の妻を亡くしたことを、テリーは実は歌手を目指していることを打ち明けるのだった。だが、ある夜、テリーは顔を腫らして店へとやって来る。「あたし、客とトラブっちゃった…」と話す彼女に心配を募らせるマッコールだったが、数日後、売春婦たちの元締めである冷酷なロシアン・マフィアによってテリーは半殺しの憂き目に遭い、病院に入院したことを知るのだった。悪い奴らは絶対に許さない――。マッコールは、葬り去っていたはずの過去の記憶を甦らせて、単身、そんな街のゴミのようなロシアン・マフィアたちの根城へと乗り込んでゆく……。昔から、このアントワン・フークワって監督さん、こんな感じの男臭~~~いまさに僕好みの男の男による男のためのエンタメ映画を幾つも撮ってきた人。そんな彼がこれまたまさに“漢”を演じさせたら右に出る者の居ないデンゼル・ワシントンと再びタッグを組んで製作したという本作、けっこう期待して今回鑑賞。結果は……、すんません、僕はちょっとノレませんでした、これ。うーん、なんだかこのD・ワシントン演じる主人公があまりにも無敵すぎやしません?たった一人でロシアン・マフィア5、6人を19秒で皆殺しにしちゃうまではよかったのですが、そこから悪徳警官は懲らしめちゃうし、組織から送り込まれてきた凄腕の殺し屋たちにたった一人で立ち向かっちゃうし、本筋とは無関係の単なる強盗もきちんとやっつけちゃうし、石油タンカーは爆破しちゃうし、挙句本国にまで乗り込んでボスまで殺しちゃうって…、どんなけスーパーマンやねーん(笑)。ちょっとあまりに荒唐無稽すぎて、僕はいまいち楽しめませんでした。それに、クロエちゃんの出番、少なすぎ!!てか、物語の発端となる彼女が途中から完全にどっか行っちゃって、最後に申し訳程度に再登場するのも脚本的にどうなのかななんて僕は思っちゃいました。ま、これは好みの問題なのだろうけど、僕はもう少しリアリティに裏打ちされた作品の方が好きです。フークワ監督の次回作に期待!
[DVD(字幕)] 5点(2015-08-06 22:01:50)(良:1票)
978.  ローン・サバイバー 《ネタバレ》 
2005年、アメリカ軍とタリバンたちとの激しい戦闘が続くアフガニスタン。そんな危険な地で、常に死と隣り合わせの日常を生きるマーフィ大尉ら4人にある極秘任務が与えられる。それは山岳地帯に隠れ住む凶悪なテロリストのリーダーを暗殺せよというものだった。すぐに現地へと向かい、林の中からそんな標的のテロリストのことをじっと息を潜めて見つめていた彼らだったが、偶然通り掛かった羊飼いの少年に見つかってしまうのだった。「ばれてしまった以上、俺たちに残された選択肢は3つだ。その1、この少年を解放しここから逃げる。だが必ず追っ手が来る。それも200人以上のタリバンが。その2、少年をここに縛りつけて残す。その場合、高い確率で彼らは狼に喰われるか凍死する。その3、危険性の排除。それがどういうことかは言わんでもわかるだろう」――。そんな極限の選択を迫られる彼ら。だが、「駄目だ。俺たちの目的は子供を殺すことじゃない!」という部隊長の決断により、彼らは地獄のような逃避行へと追い込まれてしまう……。実際にあった事件を基に、そんな勇敢なアメリカ海軍たちの決死の逃避行をリアルに生々しく描き出すサバイバル戦争アクション。最近、こういう事実を基にした戦争映画に秀作が多かったので本作もけっこう期待して鑑賞してみたのですが、いやー、これが恥ずかしくなるくらいの超アメリカ礼賛映画でした。この映画に出てくるアメリカ兵たちの「何があろうと仲間は見捨てない!」「女子供は絶対に殺さない!」「とにかくタリバンは悪なんで、がんがん殺してよし!」という、あまりにも綺麗事に過ぎる鉄の価値観ってちょっとどうなんですかね。べつにそういう映画があってもいいと思うのですが、さすがに“事実を基にした物語”と言いながら、ここまで綺麗事で纏められてしまうと僕はちょっとひいちゃいます。護衛ヘリもついていないのに仲間を助けるためだと強行に現場へと向かい、呆気なく撃墜されちゃう救出部隊もちょっと無謀過ぎやしません?そして最後に唐突に出てくる、「実はアフガン人にも良い人たちだっているんだよ」と言わんばかりの主人公を助ける現地部族…。なんだかアメリカ海軍のイメージアップ映画のようでした(笑)。確かに、主人公たちが崖を転げ落ちるシーンの息を呑むようなリアルさは迫力ありましたけれど、ストーリーの構成的にもバランスが悪かったような気がして僕はそこまで入り込めなかったです。うーん、最後に映し出される実際にアフガンで戦った兵士の皆さんには申し訳ないですけど、僕は5点っす。ごめんちゃい!!
[DVD(字幕)] 5点(2015-07-11 21:33:39)
979.  ダラス・バイヤーズクラブ 《ネタバレ》 
何かの冗談だろ、この俺がHIV陽性だって?すると、あんたら医者はこの俺があの汚らしいホモ野郎たちと同じだって言うのか?しかも余命30日だって?ふざけんじゃねぇ!一つ教えといてやるよ、この俺、ロン・ウッドルーフ様を30日で殺せるものなんてどこにもありゃしねえ――。1980年代、テキサス州ダラスでカウボーイをしている電気技師ロン・ウッドルーフは、酒と女をこよなく愛し、ホモと役人が大嫌いなアメリカ南部の典型的な俗物田舎者。ところがある日、長年にわたる地元の売春婦たちとの奔放な性生活がたたって、彼はエイズに罹患していることが分かるのだった。しかも告げられた余命は30日。なんとしてでも生き延びたいロンは、金にものを言わせてまだ未承認の治療薬AZTを手に入れようとメキシコにまで足を運ぶ。そこで、モグリの医者から汚い現実を知った彼は、とある画期的なアイデアを思いつくのだった。法の目を掻い潜り、偶然知り合ったゲイのレイヨンと共に違法すれすれのエイズ治療薬販売会社「ダラス・バイヤーズクラブ」を立ち上げるロン。いつしか、彼の元には様々な悲劇を抱えたエイズ患者たちが集ってくるのだった…。実話を元に、余命30日と告げられながらも、したたかに生き続けたとあるカウボーイの半生を淡々と綴ったヒューマン・ドラマ。うーん、確かに末期のエイズを患いながらも希望を捨てずに生きたこのカウボーイの生き様をエネルギッシュに描きたいという監督の情熱は分かるし、アカデミー賞を受賞したというマシュー・マコノヒー&ジャレッド・レトの鬼気迫るような熱演にも素直に圧倒されたのだけど、ちょっとあまりにも見せ方がお粗末じゃないですか、これ。なんだか、実話を元にしたお話の悪い面ばかりがやけに目に付く作品だと僕には思えました。たとえば、主人公ロンがこの違法すれすれの会社を立ち上げることになったきっかけも、彼の友人となったゲイのレイヨンが辿る運命も、最後の裁判へと至る過程も、もっと巧い見せ方があったはずです。ドキュメンタリーや再現VTRならまだしも、実話だからとはいえもっと観客への見せ方に拘って欲しかったですね。最後まで、あまりにも淡々と進むため、残念ながら僕にはちょっぴり退屈な作品に感じてしまいました。アカデミー賞受賞も納得の主演俳優2人の熱演がすこぶる良かっただけに残念っす。
[DVD(字幕)] 5点(2015-05-12 00:26:19)(良:1票)
980.  300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~ 《ネタバレ》 
現代ハリウッドで、最先端の映像技術を駆使し唯一無二の圧倒的な世界観を有する独創的な作品を数々創り上げてきた天才映像作家、ザック・スナイダー監督。彼が、その溢れんばかりの才能を惜しみなく注ぎ込んで製作した、いまや伝説と言っても過言ではない快作「<300>」の約7年ぶりとなる続編ということで、けっこう期待して今回鑑賞。ただ、本作はそんな彼が監督から単なる製作へと廻ったということで、一抹の不安を感じてはいたのですが、そんな僕の懸念はどうやら的中してしまったようです。何が駄目かって、やっぱ〝筋肉〟!あの前作でのスパルタの皆様方の全身に満ち充ちていた通常人のマッチョの二割増(当社比)だった筋肉が、今回は見事にこそげ落ちてしまってるやん!もう何か叫んだだけで全身から脂身がぼとぼとと零れ出てきそうな半端じゃないマッチョ比率の高さが、前作の最大の魅力だったのに、こんなの「<300>」じゃなーーーい!!「ストーリーやらリアリティやら史実やら、そんなのどうでもいいんじゃぁぁ!!わしゃあ、スーパーマッチョの男どもがその滾らんばかりの男汁を撒き散らしながら画面狭しと暴れまわる超かっちょ良い画が撮りたいだけなんじゃぁぁ!!」と言わんばかりの潔いまでのその内容のなさと、それと反比例するかのような拘りに拘りまくった唯一無二の映像美が素晴らしかったのに、本作はそんなこそげ落ちた筋肉と一緒にその独自性もどっかにいっちゃったみたいです。もう、ふつ~~~の大して面白くないファンタジー合戦映画でございました。やっぱ、ザック・スナイダーじゃなきゃ駄目なんですね。それでも、悪役を演じたエヴァ・グリーン嬢のその超絶ドSな女王様振りに、僕のM心がびんびん反応してしまったので+1点しときます。僕も、彼女に鞭でビシバシやられたいっす(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2015-05-04 22:01:20)
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