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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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981.  パーフェクト・トラップ 《ネタバレ》 
彼氏から約束していたデートをドタキャンされ、仕方なく友達と一緒にクラブへと遊びに行くことにしたエレナ。そこでバイトしているはずの彼氏が他の女とキスしているのを目の当たりにした彼女は、当然のようにブチギレして彼氏をどつく。だが、そんなことお構いなしに、とにかく罠が好きでひたすら面倒臭~い方法で人を殺すのが大好きな猟奇殺人犯に店内に居た客(だいたい100人くらい笑)を皆殺しにされると、何故かエレナだけコレクション品として連れ去られてしまう。それを知ったエレナの父親は、娘を救うために屈強な男どもを雇いすぐに犯人の元へと向かわせたのだが、そこにはさらに面倒臭~い罠の数々が待ち構えていたのだった…。なんなんですか、このお馬鹿な設定とお馬鹿なストーリーとお馬鹿な登場人物とお馬鹿な警察とお馬鹿な犯人とお馬鹿な罠の数々とお馬鹿なオチは。リアリティなんか度外視、ただひたすら人が大量に胸糞悪くなるくらいグロ痛い方法で死んでゆくのを延々と見させられただけの胸糞悪~~~い映画でありました。おかげでかなり食欲なくなっちゃったじゃん、もう!たとえば「ソウ」という作品には、いくらグロくてもそこには必要最低限のリアリティやら必然性やらがちゃんとあったから普通に最後まで楽しめたのに、残念ながらこの作品にはそれがまったくと言っていいほど皆無なのです。というわけで、この映画製作に係わったスタッフの皆さん、次は〝脚本を練る〟〝設定を詰める〟という映画作りの基本中の基本をもっと勉強しなおしてから撮影を始めてください!!よろしく!!
[DVD(字幕)] 4点(2014-08-31 11:49:28)
982.  許されざる者(1992) 《ネタバレ》 
現代ハリウッドの歴史と共に生きてきた、もはや生ける伝説と化していると言っても過言じゃないクリント・イーストウッド監督。その代表作と呼ばれるものはだいたい観てきたし、その何作かは僕の感性に少なからざる影響を残してきたのだけど、この数々の権威ある賞に輝く彼の代表作だけはずっと未見のままでした。理由は単純で、ひとえに僕が西部劇が苦手だから…。でも、そんな個人的理由でもしかしたら傑作を観ずじまいでこのまま一生を終えるかもしれない(大袈裟?笑)という懸念を払拭するためにこの度鑑賞してみました。いやー、さすがイーストウッド、シブいですね~。まだ俳優として脂の乗り切っていたころの彼が演じる主人公は、荒野に建てられた一軒の寂れた小屋で子供と共に平凡に暮らす初老の男ウィリアム・マニー。しかし、彼の元を一人の若い賞金稼ぎが訪ねてきたことから、マニーの隠された過去が明らかとなる。彼はかつて無法の限りを尽くした伝説のガンマンだったのだ。そんな今や落ちぶれてしまった老元ガンマンの過去を回想形式で描くのかと思いきや、そこには一切触れず、あくまで金のために再び銃を手に取り賞金の懸かった悪逆なカウボーイを殺すために荒野をゆく彼の姿を淡々と追った、シンプルでありながら深いストーリーは見応え充分でした。賞金首である、女の顔を切り刻んだカウボーイよりも、強大な権力欲を糧に街を支配する悪辣な保安官を最大の悪役に設定したところもお話に奥行きが拡がり良かったです。そんな治安維持に関しては惜しみない情熱を注ぐ保安官に、愛する妻の尽力により立ち直った老ガンマン、人を殺すことを単純に格好良いと思う血気盛んな若者、金のことしか頭にない娼館の経営者、男の暴力に怯えながらも娼婦として生きざるをえない女たち…、それぞれに許されざる者がいて、誰もが単純に正義でも悪でもないという、そんな登場人物たちの深甚なる人物造形はさすがイーストウッドですね。人は誰しも自分本位なエゴを抱え、その感情のぶつかり合いの果てに様々な悲劇が巻き起こされるという、現代社会にも通じる今作のテーマは、それまでの勧善懲悪の娯楽西部劇への彼なりのある種の総括ともとれると思います。うん、やっぱり僕の個人的に苦手なジャンルである西部劇ということで、彼の数々の名作群の中では若干落ちるとはいえ、素直に観て良かったと思います。良作。
[DVD(字幕)] 8点(2014-08-24 22:59:12)
983.  アリス・イン・ワンダーランド 《ネタバレ》 
お馴染みのバートン&デップの黄金コンビが撮った、もう安定感抜群の娯楽大作。今回はディズニー資本ということで、必ずヒットさせなければならないという制約もあったせいか、バートンお得意のダークファンタジーの要素は少々大人しめ。なのでバートン&デップファンの自分としては、ちょっと物足りなかったけれどそれでも十分に楽しめました。特に白の女王のあのイタい感じが良いですね。
[映画館(字幕)] 7点(2014-08-22 04:34:20)
984.  ターミネーター2/特別編 《ネタバレ》 
初めて観たのは映画の魅力に取り付かれはじめた中学生のころ。この作品で完璧に映画中毒者にさせられてしまいました。CGなんてまだほとんど普及していなかった時代に、あの新たなターミネーター・リキッドメタルがドロドロと登場したシーンで、「えぇぇぇ!」と思いっ切り度肝を抜かされたことを今でも鮮明に覚えています。そして、そこから青を基調としたスタイリッシュな映像を背景に、冷酷無比なリキッドメタルが今までの映画の常識を覆すような迫力で暴れまくるころには、もう完全にノックアウト。それに、シュワもカッコいいし、ファーロングも男前だし、リンダ・ハミルトンのムキムキ具合もナイスだし、どれもこれもばっちりはまっちまったよ~。ストーリーの深みとしては、やっぱり一作目には劣るものの、映画の面白さを教えてくれた思い出の一作。
[DVD(字幕)] 9点(2014-08-22 04:27:52)(良:1票)
985.  パーフェクト・ワールド 《ネタバレ》 
冷酷無比な脱獄犯に誘拐された少年、アメリカののどかな田舎の風景の中で2人はただひたすら無軌道な逃亡の旅を続けてゆく。社会から脱落したどうしようない犯罪者であるケビン・コスナー演じる主人公だが、次第にその少年にとって一生忘れられないであろう大切なことを教えてくれる。だが、彼は凶悪な犯罪者として射殺される。どんな人間も、人によっては大切な人になれるという、いかにもイーストウッドらしい深いテーマをもった作品。冒頭からループする、ケビン・コスナーの最期の満足気な死顔がとても印象深い余韻を残してくれます。
[DVD(字幕)] 8点(2014-08-22 03:55:42)
986.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 
いかにもマイケル・ベイ監督らしい、お金だけはやたらとかけたであろうことはビシバシ伝わってくる中身空っぽのアクション超大作。前はそんなお馬鹿な映画も嫌いじゃなかったんだけど、自分が年取ったせいなのかさすがにもうついていけないっすわ~。でっかい機械の塊が延々とガッチャンガッチャンしてただけという印象しか僕には残りませんでした。
[DVD(字幕)] 4点(2014-08-20 08:16:51)
987.  わたしを離さないで 《ネタバレ》 
とある医術革新によって、人間の平均寿命が100歳を超えた世界。しかしその裏側では、ただ臓器を提供するためだけに生まれてくるクローン人間たちという残酷な現実があった。世界から隔離された寄宿舎学校ヘールシャムのなかで、クローンであるキャシー、トミー、ルースという3人の若者たちもまた、普通の人間と同じく恋をし、悩み、傷付きながら青春を過ごしていた。だが、卒業とともに過酷な運命はそんな彼らを容赦なく呑み込んでゆく――。カズオ・イシグロの、そんな儚く絶望的なお話なのに何故か読み終えたあとは切ない気持ちにさせてくれる原作が大好きだったので、映画化された今作もかなり期待して鑑賞してみました。でも、DVDに記された収録時間100分という情報を知って、「あの濃厚な世界をたった100分で大丈夫なのか!?」と一抹の不安を覚えながら観始めたのだけど、残念ながら僕のそんな懸念は見事に的中してしまいました。何が不満かといえば、原作では3分の1を占めていたヘールシャムの描写が大幅にカットされてしまったこと。おかげで彼ら3人の関係がいまいち分かりづらく、後半の展開にまったく活かされてこなかった。もっと長くなってもいいから、原作の美点であるヘールシャムでの今にも壊れそうな主人公たちの瑞々しい青春の日々ををもっと濃厚に描いて欲しかったですね。そしたら後半の、自らに課せられた使命感と愛する人と共に幸せになりたいという誰もが願う平凡な希望との狭間で葛藤する彼らの心理がより浮き彫りになったであろうに。詩的で静謐な雰囲気は上手く表現できていただけに残念です。
[DVD(字幕)] 5点(2014-08-20 08:14:38)
988.  タイタニック(1997) 《ネタバレ》 
個人的に恋愛映画ってあんまり好きじゃないんだけど、そこはやっぱりジェームズ・キャメロン、もちろん優れた恋愛映画ではあるのだけど、ちゃんとそれだけとは言い切れない要素もたくさんあって、あまりにも有名過ぎていまさら言うのも恥ずかしい面もあるけれど、やっぱり好きです、この赤面必死の超有名ラブストーリー。いまさら僕ごときが言うのもあれだけど、やっぱり名作っすよ、これ。社会が抱える矛盾や不条理を――親から子へと連綿と連なる貧富の格差に翻弄される一般庶民たちやプライドと外聞をもっとも重んじる偽善に満ちた富裕層という、当時の英国社会の病理を丸ごと積み込んだようなタイタニック号の船内で繰り広げられる若いエネルギーに満ち溢れたジャックとローズの燃え上がるような恋…(いま、自分で書いてて恥ずかしくなっちゃいました笑)。そんな人間の機微やきらめきや懊悩など構わずぶち壊してしまう自然の猛威を、後半の怒涛の展開で見せきるキャメロンの見事な手腕には今観ても圧倒させられます。そんな中で、悲劇を運命付けられながらも必死に抗おうとする2人の姿に、当時のまだ純真な心を失っていなかった僕は素直に感動させられてしまいました。有名な「私、空を飛んでいるみたい」という2人のシーンよりも、僕は降り注ぐ救命花火の美しい輝きを背景に微笑みながらローズを見送ろうとするジャックの方が好きですね(若き日のディカプリオがこれまたかっちょ良い!!)。そして、沈没という残酷な現実の前に茫然自失となる船長、「金なんてもう何の役にも立たない!」と叫んで自殺する船員、子供をダシに自分だけ助かろうとするローズの婚約者…。人間て本当に弱くて愚かな生き物なのかも知れないけれど、それでも愛する人との永遠の別れという悲劇を経ながらも、アメリカという新天地で新たに奮い立ち子供たちを育て上げたローズの力強い姿に、純真な心をすっかりなくしてしまった現在の僕でもやっぱり感動を覚えざるを得ません。いやー、ジェームズ・キャメロンってやっぱ天才だわ~。うん、いまさらだけど、やっぱり良い映画です、これ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-08-16 23:19:35)
989.  トランス(2013) 《ネタバレ》 
高級な絵画をオークションにかける会社で働くサイモンは、ゴヤの大作「魔女たちの飛翔」が落札にかけられるその日、仲間たちとある計画を実行にうつすのだった。それは大胆にもその高額な絵画の強奪。しかし、彼の予想外の裏切りによりそんな絵画は何処かへと隠されてしまうことに。当然のように怒り狂うリーダーの拷問にもなかなか口を割らないサイモン。なぜなら彼は、頭を強打されたことで記憶をきれいに失ってしまったのだった。仕方なく、リーダーは催眠療法士の美しい女性を利用して彼の失われた記憶を甦らせようとするのだったが、各々の隠された思惑と過去の出来事が複雑に交錯し、事態はどんどんと思わぬ方向へと転がり込んでゆく。催眠状態に陥った一人の男の隠された深層心理を極彩色でポップな美しい映像と軽快でノリの良い音楽とで、スタイリッシュに描き出す映像作家ダニー・ボイルらしい佳品でありました。いかにも賛否両論分かれそうな作品だろうけど、僕はけっこう好きですね、このまるで万華鏡の中へと紛れ込んだような独特の世界観。まあ、ストーリー展開や設定はよくよく考えたら突っ込みどころは満載ですけど、エンドロールが流れ始めるまで、このポップでサイケな映像で描き出された、一人の男の疾走感溢れる脳内トランスワールドに素直に酔いしれることが出来ました。ときおりはさまれるシュールなエログロ描写もなかなか良かったです(むちゃくちゃ顔の濃いヒロインの股間が全くの無毛だったという、なんじゃそりゃー!なフルヌードにはびっくり仰天ッ笑)。どことなく「エターナル・サンシャイン」を髣髴とさせるこの作品、うん、見事に僕の好みとマッチしておりました。ちょっぴりおマケして8点…、いや、やっぱ7点かな~。
[DVD(字幕)] 7点(2014-08-10 21:36:08)
990.  死霊のはらわた(1981) 《ネタバレ》 
人里離れたロッジに迷い込んだ若者たち。そこにあった伝説の魔道書に書かれてあった呪文を不用意にも唱えてしまったことから、彼らは想像を絶するホラー&スプラッタ&ギャグ描写が嵐のように巻き起こる死霊たちの宴へと引き摺り込まれてゆく――。今では大物となってしまったサム・ライミ監督の伝説のデビュー作は、いま観てもその魅力はなんら衰えていません。徹底的に怖い映画を撮ろうとして、恐らく監督自身も意識していなかったであろう〝笑い〟の要素が何故だか描出されてしまったところに若き日のサム・ライミの才気が光っています。死霊に取り憑かれ、いつゾンビと化すかも知れなくなってしまった愛する女性を電気のこぎりでバラバラにしようとするものの、長い煩悶の果てに結局出来なかった主人公が、次の瞬間には躊躇なくスコップで首チョンバしちゃうという、凡人の発想を遥かに超えた唯一無二のグログロ世界に僕たち観客を誘ってくれます。他にも、森で触手プレイされちゃうヒロインとか地下室に閉じ込められたゾンビがまるで「頑張れ~!」と仲間のゾンビを応援するかのように扉をガッチャンガッチャンするシーンだとか、その後に量産される似たようなスプラッタホラーには到底到達できないだろう、恐怖と笑いが絶妙にブレンドされた名シーンの数々にはあらためて最大級の賛辞を贈りたいと思います。うん、やっぱこれ、凄いっすよ!
[DVD(字幕)] 9点(2014-08-04 00:22:15)
991.  プリズナー(2007) 《ネタバレ》 
障害のある息子を抱え様々な悩みを抱えながらも家族と共に充実した日々を過ごす女性アナ。ギャンブルによって出来た多額の借金に追い詰められ今まさに銃を手に取り犯罪へと手を染めようとしている青年ソール。決して出会うはずのなかった彼らの物語は、アラバマの刑務所へと車を走らせるアナと独房でとうとう死刑執行の朝を迎えたソールという、その後のお話を複雑に行き来しながら、とあるコンビニで起きた凶悪な強盗事件へと収斂されてゆく…。加害者と被害者のそれぞれの苦悩と救済を4つの物語を対比させることで重層的に炙りだしていく人間ドラマ。観終わって、頭の中で解体してみればしごく単純な2つのお話なのに、それを時間軸を寸断し複雑に再構成したところやアナの息子が辿ることになる運命を意図的にぼかして描き出したことで、最後まで緊張感を途切れさせずに見せ切るこの監督の手腕はなかなかのものだと思います。主役を演じたミニー・ドライバーとジェレミー・レナーのナチュラルな演技も良かったです。ただね~、けっこう深いテーマのわりにちょっとお話のスケールがちっちゃ過ぎるのが玉に瑕でしたね、これ。もう少し、観る者の心に深く突き刺さるようなドラマティックなシーンなり展開なりが欲しかったところです。それに言いたいことは分かるのだけど、最後にテロップで表示される「このように加害者と被害者を直接面会させる“修復的司法”は劇的な効果を生んでいる。それについては下記サイトに詳しいので、君たちおのおの勉強しておくように」的な、なんだか上から目線の偉そうなメッセージにはちょっぴりカチンときちゃいました。うるせーよ!
[DVD(字幕)] 5点(2014-08-02 00:08:40)
992.  ブルーバレンタイン 《ネタバレ》 
ディーンとシンディは、幼い娘を抱えたどこにでも居るような若い夫婦。だが、夫ディーンは朝から缶ビールをかっ喰らって仕事に出かけるという典型的な駄目男だった。対する妻シンディも看護師としての仕事を最優先に考え、いつでも家庭は二の次というキャリア志向の強い女だった。当然のようにそんな二人の結婚生活は、もう破綻寸前までに冷え切ってしまっている。家族の紐帯はもはや、可愛い盛りの娘フランキーのみ。そんな夫婦生活をなんとか再生させようと、ディーンは子供を義父に預け夫婦水入らずでラブホテルに泊まろうという計画を立てるのだったが…。絶望的な袋小路へと陥ってしまったそんな現在の夫婦と、彼らがまだ知り合ったばかりの若き日のキラキラと輝やくような日々を対比させるように交互に描き出してゆく濃厚なラブストーリー。最近観た、「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」というクライムサスペンスが思いのほか良かったので、同監督のデビュー作となった今作をあらためて鑑賞してみたのですが、いやー、なんちゅう鬱映画やねん(笑)。どんなに深い愛情によって結ばれた幸せな夫婦でも一歩間違えばこうしてどん底まで堕ちてしまうという過程がかなりリアルに、そして極めて分かりやすく描かれておりました。「プレイス~」でも感じたことですが、監督のこの緻密に考え抜かれた編集力は素晴らしいですね。センス溢れる音楽や役者陣の熱演(ゴズリングの見事なまでの駄目男っぷりはさすが!)も良かったです。それにしても、この監督の人を見る目はかなりシニカル。人間は誰もがみんなロクでもなく自分勝手で、そしてどんな幸せな日々もいつかは崩壊へと向かうという暗鬱な思想に貫かれた本作ですが、最後、打ち上がる花火の下で背中を向けて立ち去るディーンを追いかける娘の健気な姿に、それでも人はこの大地で必死に生きてゆくのだという微かな希望を感じ取ることが出来たように思います。これから結婚しようと考えている幸せ絶頂の全ての若いカップルたちに是非とも観てもらいたい(笑)、良質のリアル恋愛ドラマでありました。
[DVD(字幕)] 8点(2014-08-01 03:57:07)
993.  ビザンチウム 《ネタバレ》 
娼婦として自由奔放な生活を送る母クララと共に、まるで世間の目から隠れるかのようにひっそりと暮らす美しい少女エレノア。200年前に起きたとある悲劇をきっかけに、彼女たちは誰にも言えない暗い秘密を隠し持っていた。そう、エレノアとその母クララは永遠に歳を取らない呪われたヴァンパイアだったのだ――。ある日、200年前からそんな彼女たちを追う謎の集団に見つかってしまうものの、すんでのところで逃げ延びたエレノアたちは、一人の孤独な男が支配人を務める寂れた元ホテル〝ビザンチウム〟へと転がり込むのだった。そこで新たに娼婦たちを集め娼館を開業しようとするクララ、永遠に続くかのようなそんな母親との鬱屈した日常からいつか逃げ出したいと願う娘エレノア、そして淫靡な秘密を抱えた彼女たち親子に振り回される周りの孤独な男たち…。かつて、トム・クルーズ&ブラット・ピットという豪華なキャストで製作した「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」という映画を世界中でヒットさせたニール・ジョーダン監督がふたたび挑んだのは、そんな妖艶な雰囲気が濃厚に漂うゴシック・ホラー作品でした。確かに、これまでのキャリアに裏打ちされたであろう、この全編に横溢するグロテスクでありながらどこか怪しげな美しさに満ちた世界観は秀逸だと思うのだけど、個人的に昔からこの監督とは微妙にセンスが合わないんだよな~。「インタビュー~」ももちろん観たし、この監督のそれ以外の代表作も何作か観てきたのだけど、いつもなんだか作りが優等生に過ぎていまいち僕の心には響かないのです。もう少し下世話な部分や、他の映画にはないこの監督ならではという観る者の心に深く突き刺さるような突出した演出とかがあればもっと良かったと思うのだけど…。でも、これはもう完全に好みの問題ですね。繊細でスタイリッシュな映像の中に、200年にわたって生き続ける母娘の確執を濃厚に描いたゴシックホラー作品としてなかなか良く出来ていたと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2014-07-26 17:06:35)
994.  トゥ・ザ・ワンダー 《ネタバレ》 
フランスとアメリカ。シングルマザーとして愛する娘と暮らす美しい女性と、嫉妬深い無骨な男、そして現実の残酷さに思い悩む牧師――。彼らの長年のわたる愛と葛藤のドラマを、詩的で静謐な映像美のなかに描き出すいかにもテレンス・マリックらしい難解で哲学的な物語。もう、冒頭から徹底的に説明を排除したキリスト教の啓蒙ビデオのような良く言えば芸術的、悪く言えば退屈な映像に、これまたいかにもこの監督らしい、意味があるのかないのか、さっっっっぱり分からない抽象的で小難しいモノローグが延々と続き、はっきり言ってうんざりしちゃいました。こういう雰囲気ごり押しの理解できる人にだけ分かってもらえればそれで満足なんだよと言わんばかりの作品って、やっぱり個人的に大嫌いです。頭の悪い僕には、開始10分ですぐに酷い睡魔が雪崩のように押し寄せてきて最後まで観るのがホント苦痛で仕方なかったっす!と、この監督の作品はもういいやって、毎回観る度にそう思うのだけど、何故か主演俳優だけは毎回豪華で魅力的で(だって今回はベン・アフレック&バルデム、前回はショーン・ペン&ブラピ、その前はジョージ・クルーニーなんだもん!)、それだけで結局観ちゃうんだよねー。次こそ絶対に観ないと心に固く誓うのだけど、もしディカプリオやジョニー・デップが出たりなんかするとやっぱり気になって観ちゃうんだろうな~。もう、やんなっちゃう(笑)。
[DVD(字幕)] 3点(2014-07-14 05:16:49)
995.  デッドマン・ダウン 《ネタバレ》 
凶悪なギャング組織の一員として、ボスの命令なら簡単に人を殺すことも厭わないヴィクター。数ヶ月前から謎の脅迫を受けるボスの忠実なしもべとして組織の中でめきめきと頭角を現していた彼だったが、ある日、向かいのマンションに住む女性ベアトリスに人を殺すところを見られてしまう。「このことを警察に知られたくなかったら、あたしの顔を傷物にしたあの男も殺して!」と、飲酒運転によって彼女の顔に傷を負わせた男への復讐を強要されるヴィクター。しかし、彼もまた数年前に起こった悲劇的な出来事によって心に深い傷を負った復讐者だったのだ…。都会の片隅で孤独に生きる男と女の互いの過去と未来がスリリングに交錯する重厚なクライムサスペンス。全編に都会の夜の空気を緊密に漂わせた濃厚な雰囲気とまったく先の読めないストーリー展開とで、僕は最後まで充分楽しむことが出来ました。うん、なかなか良かったっすよ、これ。感情を必死に抑制しながら淡々と復讐をこなしてゆくコリン・ファレルの静かな熱演は見応え充分でした。彼が、組織の一員を演じながらビルの屋上から仲間を狙撃するというシーンは、まあベタっちゃあベタですけど素直に手に汗握っちゃいましたもん。そんなヴィクターに結果的に騙されてしまうことになる親友役を演じた、ドミニク・クーパーもいかにも情熱的な若いチンピラって感じでなかなか良かったです。まあ、あんなに綿密に考え抜いた作戦(いくらなんでも回りくど過ぎるんちゃう?って突っ込みはナシよ笑)が狂っちゃったからって最後は一人で乗り込んでいって、「オラオラオラ!!」って銃撃戦で力ずくで解決しちゃうってとこはあれでしたけど(笑)。それでも静かな怒りを胸に秘めた男の重厚な復習劇としてだけじゃなく、心に癒しきれない傷を抱えた孤独な男女の大人のラブストーリーとしてもよく出来ていたと思います。うん、7点!
[DVD(字幕)] 7点(2014-07-06 21:19:53)
996.  レッド・ドーン 《ネタバレ》 
ぼくはアメリカぐんのゆうしゅうなへいしなんだ。そんなぼくが、ひさしぶりにこきょうへとかえってきたら、とつぜん、きたちょーせんのへいしがせめてきて、あっというまにアメリカぜんどがせんりょうされてしまったんだ。あれ、せかいさいきょーのアメリカぐんはどこにいっちゃったんだろう?ってぎもんはこのさいむしして、ぼくたちはウルヴァリンってレジスタンスをけっせいして、みんなでゲリラせんをしかけていったんだぜ。まあ、メンバーはまだ10にんもいないし、だれがだれだかわからないし、どいつもこいつもみりょくにかけるやつばっかだけどさ、これから、きたちょーせんのわるいやつをぼこぼこにして、ぼくらのあいするアメリカをとりもどしてやるから、みんなきたいしてまっててくれよな。え、さくせんがおそまつすぎ?ストーリーがばかばかしすぎてしぬ?ラストがあほすぎてぶちぎれそう?そんなこというやつは、もしきたちょーせんのわるいやつにつかまってもたすけてやんないんだからね!あはは…
[DVD(字幕)] 2点(2014-07-01 07:22:13)
997.  モンスター・ハウス 《ネタバレ》 
あまりイケてるとは言いがたい学生生活を送る、思春期を迎えたばかりの冴えない少年DJ。彼の唯一の親友で、お調子者で太っちょな男の子チャウダー。彼らと偶然知り合うことになる、お高くとまった生意気少女ジェニー。ハロウィンを明日に控えた夜、そんな3人はDJの家の向かいに建つ、偏屈な爺さんが独り暮らしをする怪しげな一軒家のとある秘密を知るのだった。それは、この家が自らの意志を持って人を襲い食べてしまうという恐ろしいモンスターハウスだという驚愕の事実だった。「大変だ!明日はハロウィンでたくさんの子供たちがこの家にやってきちゃうよ!」と、頼りにならない大人たちを尻目に彼らはそんな恐ろしいモンスターハウスへと一致団結して立ち向かってゆく――。スピルバーグ&ゼメキスというエンタメ映画界の巨匠コンビが製作した、全編を美麗なフルCGアニメで描き出すコメディタッチのホラー冒険活劇。なんだけど、うーん、全体的に中途半端な感じが否めない作品でしたね、これ。いまいち魅力に欠ける主人公の少年少女たち(なんか顔が微妙にリアルで怖いんですけど…笑)や、モンスターハウスの全然ワクワクしない地味な造形、スケールがちっちゃ過ぎてなんとも盛り上がりに欠けるストーリー展開…。何より致命的なのは、館がモンスターと化した原因であるお爺ちゃんとその太った妻との哀しい恋物語がかなりおざなりに描かれちゃってるとこ。どうしてあんなに太った妻をあそこまで愛するようになったのかがさっぱり分からないせいで(爺さんは極度のデブ専なの?笑)、いまいちストーリーに入り込めませんでした。でもまあ、徹底的にハードルを下げて観れば、けっこうCGも綺麗だし、時間も90分とコンパクトだし、適度なヒマ潰しにはなると思いまーす。
[DVD(字幕)] 5点(2014-06-28 23:27:09)
998.  エリジウム 《ネタバレ》 
人口爆発により社会秩序が著しく荒廃した未来の地球。一握りの富裕層は、宇宙空間に建造した巨大な宇宙ステーション〝エリジウム〟に移り住み、何不自由ない豊かな生活を謳歌していた。反対に地球に残された人々は、ロクな医療も受けられない、ゴミと瓦礫と犯罪がはびこる世界で虫けらのような生活を強いられていた。元犯罪常習者のマックスもそんなごみ溜めのような街で、鬱屈した思いを抱えながら巨大企業の工場で働いていたのだったが、ある日、不慮の事故により有害物質を全身に浴びてしまう。「残念ながら君の命は5日ともたないだろう…」と理不尽にも解雇されるマックス。怒りに燃える彼は、凶悪な犯罪者の力を借りてそんな会社の社長を誘拐する計画を立てるのだったが、図らずもそれは理不尽なこの世界を変えるきっかけとなってゆくのだった。「第9地区」という、社会の貧困や理不尽な格差や差別を真正面から描きながら、内容はあくまで良質のエンタメSF映画(ちょっぴりB級っぽい)という、かなり斬新な作品で鮮烈なデビューをかざったブロムカンプ監督。満を持して放つ新作は、巨大予算&有名俳優陣を存分に使って製作したSF超大作でした。冒頭から、見渡す限りバラックが建ち並ぶスラムで懸命に生きる人々の隣に普通に銃を持ったロボットが闊歩していたり飛行船が飛び交っていたりという、この監督らしい猥雑な世界観に否が応にもテンション上がっちゃいました。いやー、良いですね~、この乾いた感じ。社会の底辺で暮らす人々のエネルギッシュな描写や細部にまで拘り抜いたSF愛、そして一癖も二癖もある個性的なキャラクターたちが織り成すスピーディーなストーリー展開、うん、充分面白かったっす!特に社長誘拐シーンでのスローモーションを多用した銃撃戦描写とかかなり格好良くて痺れちゃったよ~。ただ、さすがに気負いすぎたのか、後半から若干散漫な展開が続き、いまいちクライマックスが盛り上がらなかったところが残念でしたね(特にジョディ・フォスターの見せ場があんまりなかったとこが不満爆発!)。でもまあ、新鋭監督の次回作に期待を込めて7点っす。
[DVD(字幕)] 7点(2014-06-25 12:31:13)
999.  ウルヴァリン:SAMURAI 《ネタバレ》 
昔から僕はこの「X-MEN」シリーズとは相性がよろしくなくて、確か一作目だけは観たと思うのだけど個人的に「うーん…」て感じだったので、以来このシリーズは全く観てこなかったのだけど、今回は日本が舞台、しかも監督は「17歳のカルテ」や「アイデンティティー」という良質のエンタメ作品を数多く制作してきたジェームズ・マンゴールドということで、ちょっと興味を惹かれてこの度鑑賞してみました。というわけで僕が「X-MEN」シリーズにこれっぽっちの思い入れもなく観始めたことが功を奏したのか、けっこう面白かったっすよ、これ。取り敢えず、ウルヴァリンさんは怒ると手の甲から鉄爪が出てきてすぐに傷が治っちゃう不死身のむさ苦しい髭面のおっさんてだけでなく、過去に奥さん(?)を殺しちゃった悲惨な過去を持つ哀しいおっさんでもあったのですね。そんな哀愁漂う彼が若い女と日本の観光地をウレシハズカシ巡りながら、その先々で暴れまくるアクションシーンの数々はなかなか楽しめました。まあ、真面目に突っ込み出したら怒りのあまり鼻血が出そうなほど、次々と出てくるおかしな日本描写はご愛嬌だけどさ。「どうだ、このイレズミ!怖いだろ~、俺たち恐ろしいヤクザなんだぜ!」と、わざわざ裸になって会長の娘を追いかけるお馬鹿なヤクザさんたちが一番面白かったかな~。ラブホの火星探検部屋は、逆に狙い過ぎてスベッてたけどね(笑)。それに新幹線をあんなにズタボロにしちゃったウルヴァリンを簡単に途中下車させちゃうJRってどんなけ甘々やねーん!と、まあそこらへんに目を瞑れば、その新幹線での白熱のバトルとか、中2病全開の赤毛の女忍者とか、真田広之のダークサイドに堕ちちゃったサムライっぷりとか、僕はけっこう楽しめたっす。
[DVD(字幕)] 6点(2014-06-17 19:45:45)
1000.  プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 《ネタバレ》 
移動遊園地の曲芸バイク乗りとして全米を転々としていたルークは、久々に訪れた田舎町で昔付き合っていた彼女と再会を果たすのだが、彼女の口から驚愕の事実を知らされる。知らぬ間に彼女は自分の子供を妊娠出産して、彼はいつの間にか父親となっていたのだった。息子の側で過ごすためサーカスの仕事も辞めてしまった彼だったが、現実はどこまでも厳しく、ルークはろくな仕事にもあり付けずしかも彼女にはちゃんとした新しい彼氏が出来てしまう。仕方なく、手っ取り早く大金を稼ぐために、リスクを承知のうえでルークは銀行強盗へと手を染めることに――。物語は、中盤でそんなルークの犯罪ドラマから、偶然彼を追うことになった正義感のとても強い警察官エイヴリーの警察内部の腐敗と戦う彼の物語へと紡がれてゆく。そして15年後、さらには彼らの子供たちへと物語の種子は受け継がれてゆくのだった。まるでそれが親の代から続く宿命だとでもいうように…。理不尽で残酷な現実社会でもがく親と子の苦悩と救済を丹念に描き出すクライムサスペンス。久々に、こんなにも骨太の映画を観たような気がします。2時間20分という決して短くはないこの作品の中に、15年に渡る多種多様な人々のドラマを見事に内包させ最後まで緊張感を途切れさせずに見せ切るこの監督の手腕は、素直に素晴らしいと思いました。豪華な俳優陣もそんな監督の要求に、見事な演技で応えていて見応え充分。第1部と第2部で主役を演じる、ゴズリング、クーパーの熱演は言わずもがななのですが、第3部で主役を演じるデハーン君(やっぱり「クロニクル」の彼だったのですね!)のまだまだ荒削りながら、見る者に鋭いナイフを突き付けるような圧倒的な存在感は凄かったです。将来性をビシバシ感じて今後の成長が今から楽しみ。うん、久し振りに作品世界へとどっぷりと浸れる良質の映画に出会うことが出来ました。この監督の過去の作品もあらためて観てみようと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2014-06-15 23:04:41)(良:1票)
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