1121. インサイド・マン
《ネタバレ》 会長が何時までもブツを処分しなかった。犯人はブツの件を知っていた。犯人の目的。備品室の変異に気付かない警察。無理筋に満ちた展開に、豪華俳優陣が活かされず白けてしまう。とりわけデフォーの役どころは気の毒に感じた。 [DVD(字幕)] 4点(2017-07-17 20:22:36) |
1122. 黙秘
《ネタバレ》 娘を幼いころから虐げ夫を亡き者にし、今また仕える女主人に手をかけた極悪非道なドロレスに裁きを下す警部という展開予想は大ハズレ。娘が笑ってくれるなら、幸せになってくれるなら、私は悪になる。ドロレスの一貫した信念を見せつけられました。シモーヌ・シニョレを彷彿とさせるキャシー・ベイツが絶品で、とりわけ女主人との友情が生まれた無念の涙は圧巻でした。職責に私怨が入り混じった警部を演じたクリストファー・プラマーは厭らしさを振り撒いて母娘をしっかりと引き立てていました。金環日食の夫殺しを誰にも見られてなくても天はしっかりと見ており、天が罰をいずれ下すのだろうと思いました。 [DVD(字幕)] 8点(2017-07-10 15:17:12) |
1123. 王になろうとした男
雄大な地を舞台に繰り広げられるバディムービー。見果てぬ夢を追う男のロマンと未開の者達を食い物にしようとする文明人の身勝手さを感じました。カナハン演ずる瑞々しいマイケル・ケインに目を奪われっ放しでした。眼鏡と髭のせいなのか「これは本当にクリストファー・プラマーなのか?」釈然としなかったことにモヤモヤが残ります。 [DVD(字幕)] 6点(2017-07-09 13:45:25) |
1124. ブリッジ・オブ・スパイ
《ネタバレ》 ドノバンの自宅に銃弾が撃ち込まれた際、彼を詰る警官に向かって「自分の仕事をしろ」と一喝する姿に、自分の職責は感情抜きで果たす意志を持つ人物であり、アベルにも共通するところで、二人の心が通い合うのも理解できます。米、東独、ソ連の交渉の綾を見たかったのでハッピーエンドにも物足りなさを感じました。 自分の身を案じてくれる「(死の)不安は感じないのか?」の問いかけに対するアベルの「役に立つか?」いう台詞。 私の心の支えとなっています。映画は生きる糧の一つなのです。 [DVD(字幕)] 7点(2017-07-08 10:28:39) |
1125. 眼下の敵
洋上で遭遇した2艦の果し合い模様は実に見応えがありました。双方の艦長のリーダー像には心底脱帽でしたので、一見有り得ない結末も違和感なく見れました。 [DVD(字幕)] 8点(2017-07-02 19:04:50) |
1126. 小間使の日記(1946)
《ネタバレ》 陽の野心家小間使いセレスティーヌをはじめとした登場人物全てが印象的。髭の主人と隣家の大尉の小競り合いが見せる喜劇調がジョルジュ帰宅を境にロマンス、サスペンス模様が色濃くなります。陰の野心家ジョセフが本性を現した末滅びるまで見応え充分でした。監督ならではの活気溢れるお祭り模様がドラマを盛り上げています。 [DVD(字幕)] 8点(2017-06-30 14:18:47) |
1127. ある日どこかで
《ネタバレ》 自己暗示がタイムスリップの方法というのは、人を愛するのは一途な思いを振りかざすことを思い起こさせてくれます。映像と音楽の効果もあいまってクリストファー・リーブとジェーン・シーモアは神々しいまでの美しさでした。敵役のクリストファー・プラマーは二人の前にはさすがに霞んでいましたが、しっかりと二人を引き立てていました。結末は悲しいですね。彼には彼女のように長く生きてもらいたかった。珠玉の逸品。酔わされました。 [DVD(字幕)] 8点(2017-06-26 00:08:37)(良:1票) |
1128. 死霊の盆踊り
本サイトレビュワーとして13年7か月にして念願の初鑑賞。ストリッパーのオーディションの如き裸踊りが披露される。だけ。踊り子以外の出演者のダイコンぶりもあまりにもイタイ。自分の目で確かめた本作は正真正銘掛け値なしの0点であります。「これから話す物語は気を失うほどに恐ろしい」オッサンのお言葉ではありますが、そこそこ綺麗な身体のオネエチャンとは違う醜女老体が踊りまくる姿こそが真の恐怖なんだよなぁ、と風呂上りの鏡の前で思うワタシです。 [DVD(字幕)] 0点(2017-06-23 15:27:04) |
1129. さらば愛しき女よ
うらぶれた探偵が魅せる仕事に対する矜持に見惚れ、任務完遂後、遺児のもとに向かう背中が見せるやるせなさと優しさに痺れます。絶世の美女と呼ぶにふさわしいシャーロット・ランプリングの視線で人が殺せるような眼差しにクラクラしました。 [DVD(字幕)] 7点(2017-06-17 14:42:09) |
1130. ゴーン・ガール
《ネタバレ》 クソ亭主とクソ女房の絡み合い。囃し立てる小蝿の群れのようなマスコミ。人を殺しておいて、いけしゃあしゃあとしているクソ女に天罰が下ることもない結末。「結婚てそういうものよ」って何ぬかしとるんじゃ。汚物を浴びせられたような気分になった糞映画。 [DVD(字幕)] 2点(2017-06-15 16:51:38) |
1131. ザ・コンサルタント
会計士と殺し屋の2つの顔を持つ男の活躍を期待したものの、主人公の自閉症に重きを置いた物語に爽快感は無く盛り上がりも無く余韻も無い作品でした。 [DVD(字幕)] 4点(2017-06-09 01:29:04) |
1132. 外套と短剣
《ネタバレ》 ローダー博士の誘拐、ボルダ教授の娘の奪還シーンは示されず、ジェスパーとジーナのロマンスに重きをおかれていて盛りあがりに欠ける作品でした。 [DVD(字幕)] 6点(2017-05-30 01:13:41) |
1133. 復讐は俺に任せろ
眩しい程の一家の幸せが崩壊するシーンは監督特有の無情さを感じる。悪玉どもがさらおうとする娘のもとへ駆けつける硬骨漢グレン・フォードに手に汗握るも、以降から結末までの盛り下がり方はどうしたことだろう。「復讐はアタシに任せてちょうだい」と言わんばかりにグロリア・グレアムに美味しいところを全部持っていかれちゃダメでしょう。 [DVD(字幕)] 7点(2017-05-22 10:58:04) |
1134. 吸血鬼(1967)
《ネタバレ》 格調高い映像で描かれたおどろおどろしさとお笑いがミックスされた物語に釘付け。監督特有の結末の徒労感を一際感じる作品。 [DVD(字幕)] 8点(2017-05-20 23:38:34) |
1135. 間諜X27
X27の愛国心が薄っぺらいので、一つ一つの台詞や仕草が気障で鼻持ちならなかったが、目隠しで涙を拭いてあげるシーンの潔さはカッコ良かった。 [DVD(字幕)] 5点(2017-05-20 18:36:15) |
1136. 人生はビギナーズ
トラップ大佐を演じた45年後、82歳にしてオスカー初受賞のクリストファー・プラマーが邦題を示しています。息子とその彼女のお話は退屈でした。 [DVD(字幕)] 5点(2017-05-17 14:32:00) |
1137. 恐怖省
敵味方の見極めが困難な疑心暗鬼の状態に陥る映像の中で映える端整なレイ・ミランド。監督特有の雰囲気の味わいが、ストーリーを把握しきれないもどかしさに優る。 [DVD(字幕)] 6点(2017-05-12 12:56:18) |
1138. アイ・アム・ニューマン 新しい人生の見つけ方
《ネタバレ》 現実逃避の男女のロードムービー。何に嫌気がさしたのか解らん男と身の上話が何の言い訳にもならない単に手癖の悪い女の行く先々での下衆な行いはコメディタッチのようでそうでもなく、コリン・ファースでなければ鑑賞リタイアだった。ラストでどのツラ下げて息子に会いに行ったのだろうか。安易な邦題にアホらしさが募る。 [DVD(字幕)] 3点(2017-05-06 22:44:11) |
1139. サブウェイ123 激突
《ネタバレ》 オリジナル未見。犯行目的が曖昧な元証券マンらしからぬ残忍性溢れる犯人と始終モッサリしたガーバーの対峙に魅せられず。派手な現金移送シーンで「何故ヘリを使わんのだ」という市長に「ごもっとも、でもアンタがそれを言うのか」と苦笑させられる。空回り感が強い作品。 [DVD(字幕)] 6点(2017-05-03 09:52:21) |
1140. ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ
《ネタバレ》 「奇蹟がくれた数式」を彷彿させる内容で、カリスマ編集者マックス・パーキンズと夭折の天才作家トマス・ウルフの交流が描かれています。ベストセラーが世に送り出される過程で編集者の役割が如何に大きなものかを認識させられます。奔放な作家と冷静沈着な編集者の言葉を削るせめぎ合いは実に見応えがありました。また、仕事に没頭する二人が片や妻に寂しい思いをさせ、片や愛人に嫉妬させているのに現実味を感じます。息子の様に思って接していたという年齢差は感じられなかったものの、紳士のニューヨーカーを演ずる英国紳士コリン・ファースは安定感抜群でまさにはまり役、絶品でありました。対するジュード・ロウは迸る情熱と未熟さを好演しており劣らぬ存在感でした。曲折を経た末のラストシーンで帽子を脱いで涙するパーキンズに、本作のキャッチコピー「傷一つ残らないなら真の友情とは言えない」が重なります。 [DVD(字幕)] 8点(2017-04-28 00:36:30)(良:1票) |