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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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1.  ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア 《ネタバレ》 
「ポストマンブルース」と設定やテーマ、ストーリー展開等が酷似しているように思ったんですが、どちらかが元ネタなのかも?両作に共通しているものは、喜・怒・哀・楽・生・死、という、ドラマをドラマたらしめるすべての要素を盛り込んで、決められた運命の中で必死に足掻き、生を意義あるものにしようとする彼らの生き様を通して、人間の「人生」というものを象徴的かつ劇的に描いている点。  「死」という避けがたい運命を宣告され、自暴自棄になりながらも、残された時間を懸命に生きようとするふたりの姿にこそ、生は死の一部であり、死は生の一部であるという、当たり前の真理を見出すことができる。
8点(2004-07-03 21:14:42)
2.  ファウスト(1994)
怖い。あの操り人形の不気味さは凄すぎる。命を持っちゃってます。現実と非現実の境界が曖昧な、まさに白昼夢の世界に眩暈すら覚える。撮影中、色々と事故やトラブルがあったというのを聞いてさらにゾっとした。
8点(2003-08-28 10:27:59)
3.  隠された記憶 《ネタバレ》 
DVDのインタビューで監督さん本人が解説しているように、基本的に「解釈お任せサスペンス」であり、そういう意味で評価が難しい作品。  ビデオを送ってきた人物が誰かという「謎解き」は本質ではなく、それは見る人にとって誰もが共感しやすい「自分の過去や罪にどう向き合うか」というテーマの表象なのだろう。  そのため、より見ている者が自分自身と対話しやすくするため、意図的に抑えた演出やカメラの長回しなどが多用されている。事実、見ている間、「こんな風景ってどこかで見たな」とか、「こんな状況なら自分ならこう言うのに」などと、登場人物と自分をダブらせながら見てしまった。こういう感覚は久々。  ただ、全編に亘って「ビデオの送り主は誰で、その目的は?」というミステリアスな謎掛けで引っ張っているだけに、その解釈を観客に丸投げしてしまうオチは、はっきり言って手抜き一歩手前と言わざるを得ない部分もある。そういう意味では本格ミステリーなどと比べれば、お手軽な作りと言える。  あえて解釈すれば、主人公の生家を知っている事やニワトリの首の絵などから、明らかに少年時代の出来事を知っている人物であるのは間違い無いはず。とすれば、あんな大昔の、しかも二人しか知らないはずのエピソードを知っていて、かつ、それを恨みに思っている可能性がある人物は、あの養子にしていた少年以外にいない訳で、さらに二人の「室内」でのやり取りまで隠し撮りされている以上、まったくの「第三者」が忍び込んでやっていたという可能性は、現実問題としてまずあり得ないだろう。それに加え、ラストシーンを見るに、父親に聞かされた過去の愚痴などから、彼(自殺した男)の息子が今回の行動を起こしたと解釈するのが一番妥当に思える。  まあ「解釈お任せ」という逃げ道を用意して、始めから伏線の回収を放棄している作品である以上、どうしても傑作とは言い難いが、見ている間は退屈しなかったし、それなりに考えさせられる作品として一度くらいは見ても損は無いと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-26 22:52:29)
4.  デス・トゥ・スムーチー
色々な寓意に富んだ良作。誰もが何らかの形で味わうことになるであろう、人生における栄光と挫折。この作品の登場人物たちも、大なり小なり人生の盛衰を味わっている。そして、そうした転換期にこそ、その人間の積み重ねてきたものや、真の人間性が問われるのだろう。  
7点(2004-09-05 17:16:04)
5.  シンプル・プラン 《ネタバレ》 
「人間にとって、一番大切なものは何か」。まさにシンプルながらも、未来永劫、語られ続けるであろう普遍的なテーマがサスペンスを下敷きにして見事に描かれている。  それは人によって違うかも知れないが、当然のように身近にあるものほど、その恩恵や大切さには気付きにくいもの。最初、主人公は既にその「大切なもの」をほとんどすべて持っていた。だが、その事に気付いていなかったが故の悲劇がここにある。  突然手に入った大金に目がくらむ事は誰にでもあるかもしれない。しかし、貧しいながらも傍らにあった、当たり前のような「日常の平穏」や「家族」「友人」を犠牲にしてまで手に入れる価値のあるものなど、多分ありはしない。
7点(2004-07-25 20:04:00)(良:1票)
6.  レッド・ドラゴン(2002) 《ネタバレ》 
以前にビデオで見た時は、無難にまとまっているだけで、特徴の無いサスペンスホラーだなと思ったけど、改めて見てみるとそれなりに良く出来ている作品だと思い直した。  「羊」の続編でありながら、時系列的には前段階のエピソードとして無理が無く、今作が初見の人にも分かりやすいストーリー作りに好感が持てる。  子供時代のトラウマが根底にあるという犯人のキャラ造形はありがちで、身も凍るような異常さも美学も備えてはいないが、その分、リアリティがあり、レクター博士と刑事との三者三様の思惑を秘めた絡み具合がなかなか面白い。  傑作とは言い難いが、あのヒット作の続編という難しい位置付けでありながら、万人が楽しめるようなバランスの取れた佳作。
[ビデオ(字幕)] 7点(2003-10-05 19:54:50)(良:1票)
7.  アメリ
独特な演出センスが光る作品。特に絵本や絵画のように美しい色合いを意識した映像は一見の価値がある。内容的には色々な解釈ができるだろうが、私としては好意的に、「人の出会いや運命なんて、ほんの些細なことでどうとでも変化してしまう。だから前向きに行こうよ」と解釈した。確かにアメリのやっていることは、見方を変えればほとんどストーカーで、不法侵入といった犯罪行為もしている。だが、そう解釈してしまうとひたすらつまらない自己中心的な社会不適応者の女の話でしかなくなってしまう。ここはやはり、「運命なんて自分も他人も含めて、たいしたことないんだ。だから気軽に生きていこう」と解釈すべき映画でしょう。
7点(2003-07-01 17:15:01)
8.  エスター 《ネタバレ》 
これも「エクソシスト」みたいな悪霊系かと思いきや、まさかのオチ。ただネタバレが早いので、正体が分かってからは返ってエスターの恐怖感は半減。エスター本人は静かに暮らしたいのか、新しい家族をめちゃくちゃにしたいのか、何がやりたいのかいまいち伝わらなかった。ラストも生死は不明にして、また別の施設で絵を描いている「エスターっぽい少女の後ろ姿」を映してエンドにした方が良かったのでは。エスターとマックスを演じたふたりの女の子の演技力には脱帽。
[インターネット(字幕)] 6点(2017-12-30 01:54:32)(良:3票)
9.  ジャケット 《ネタバレ》 
これはサスペンスではなく恋愛ドラマ(全部が彼の脳内妄想という可能性もあるけど、さすがにそれではあんまりなので却下)。  とは言え、最初「妄想系サスペンス」として撮っていたものを、途中から「やっぱ恋愛タイムトラベルにしよっか」と急遽変更したような違和感は感じる(笑)。  緻密な論理やサスペンスよりも、ラブストーリーによる感動を優先したのだろうけど、ふたりがあれだけ惹かれあうのに説得力を持たせるためのドラマが無かったり、中盤までの展開や設定に無駄が多かったりと、イマイチ脚本が洗練されていない。  自分の死の真相や殺人事件の謎を探っていくのかと思いきや、2007年にタイムスリップする中盤以降は、車の故障で知り合った少女や周囲の人間を救うというボランティアに奔走。それはそれで感動もするけど、やはりこの展開には少し強引さを感じる。無粋を承知で突っ込みを入れれば、そもそもなんで2007年にだけタイムスリップするか理由が分からないし、あの彼女にピンポイントで出会うというのもご都合主義的。  それに彼にとって院長のやった治療法は非人間的ではあったものの、結果として何人もの人間を救うきっかけを彼に与えたわけで、ならばラストで「お前に永遠にまとわりついてやる~」みたいな恨み言を言うんじゃなくて、「あんたの治療もまんざら悪くないかもな」と言って死んだほうがカッコ良かったんじゃない(それだと違法な治療を正当化するみたいになるから駄目かな)?。  その他、タイトルにまでしているけど、なんでタイムスリップするのに拘束衣(ジャケット)を着なきゃならないのかとか、ラストで彼が頭を打った時に、医師たちが治療もせずに、そのまま引き出しに入れたのも意味不明。いくら彼が頼んだとしても、普通は治療するか救急車を呼ぶでしょ。  また、湾岸戦争の後遺症で記憶障害になったとか、警官殺しの容疑者にされたといった設定が無意味。それらのイベントが単に彼を精神病院に入れるための口実以外に、どれだけ必要だったのか分からない。  基本的には悪くないけど、ちょっと脚本構成が雑で、無意味な複線も多く、作品としての一貫性に欠けているのが惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-30 08:42:30)(良:1票)
10.  スケルトン・キー 《ネタバレ》 
「憑依」とか「人格転移」というネタは、ホラーに限らず、SFでも、ミステリーでも、もちろん漫画でも、割りとあちこちで使われるものだから、オチとしての驚きや意外性はそれほど無かった。  全体的には無理なくまとまっている良作だけど、中盤までの途中経過がダラダラとしていて、ホラーとしての緊張感や恐怖感に乏しいのが欠点。ちょっとストーリー展開が「状況説明」的になり過ぎている感がある。個人的には、もう少し歯ごたえのある謎解き要素も欲しかった。  呪術の効果に説得力を持たせる上で、サスペンスやミステリーとして論理的な解釈を導入するか、オカルトとして不可知論で落とすか、という部分において葛藤がある感じで、そのため、どっちつかずで中途半端な印象になっている。  思いっきり後味の悪い終わり方も賛否両論。  傑作までには、あと一歩「何か」が足りてない。
[DVD(字幕)] 6点(2006-08-07 18:11:44)(良:1票)
11.  光の旅人 K-PAX 《ネタバレ》 
妄想と宇宙人、どちらに決着をつけても疑問が残ったであろうから、見ている人に解釈を任せるという終わり方にしたのは妥当。その見せ方も絶妙で、「ひょっとしたら…」と思わせる引きの上手さがラストにある。  ただ、「現実を見ろ」という単純なメッセージを込めた作品ではなく、病院の患者達に及ぶ影響が「宗教」や「自己開発セミナー」のそれに近く、彼らの変化は必ずしも患者達の能動的かつ自立的な思考から生じたものではないと言う点には留意すべきだと思う。  つまり、人間にとって大切な事は、「客観的な真実」よりも、「主観としての真実」なのだろう。そこに自己欺瞞があるとしても、その弱さを持つのが人間というものなのかも知れない。問題は、それで前向きになった事をどう考えるかという事と、それを本人が自覚しているかどうか。   また、作品としては全体的にちょっと展開がスローテンポなのがマイナス。謎に関しても、「彼が宇宙人かどうか」という点の検証をもっと徹底して欲しかった。無駄なシーンを編集し直して、時間を短め(90分前後)にしてくれれば飽きずに最後まで見られたはず。  そういう意味で、傑作と言うには、今一歩、何かが足りてない。惜しい。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-01-03 21:33:42)(良:2票)
12.  スパイダー 《ネタバレ》 
前半までは退屈な展開。犯人も面が割れている状態から始まるし、刑事との駆け引きもありきたり。このまま行きそうだなーと思っていたが、後半でその犯人が死んでからがこの作品の本筋。いわゆる「どんでん返し」。これが意外とよく考えられている。本格ミステリーとして見れば、脚本管理の粗さに突っ込みのひとつも入れたくなるが、この手のサスペンスものとしてなら合格点。実際、真犯人の意外性はなかなか。誘拐犯を利用する手順はあまり現実的とは言えず、ご都合主義的な展開も多いが、不自然なほどではない。
6点(2003-07-02 17:07:40)
13.  セルラー 《ネタバレ》 
深刻なサスペンスかと思いきや、派手なカーアクションやコメディ要素も含んだ、娯楽映画といった印象。そう言う意味では、ありがちなシチュエーションを使いながら上手くまとめられた作品ではあるけど、お手軽な反面、イマイチ緊迫感に欠けた中途半端な作品とも言える。  全体のテンポは良いが、携帯ショップでの店員の応対や、仲間の女性が警官を追い返すシーンなど、この手の映画によくある「何とかなるに決まっている、わざとらしい邪魔」の連続で、見ていてハラハラするより、イライラしてしまう。  私もラストは、携帯電話に録画してあったというだけじゃなく、最初に出ていた仲間たちにデータを送信してあるとか、携帯を使って協力してもらうような駆け引き要素が欲しかった。
[DVD(吹替)] 5点(2006-05-03 15:28:54)
14.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い
他の映画や小説で、それぞれ主役を張れるようなキャラの夢の競演な訳だから、よっぽど脚本や演出がひどくない限り、ある程度の面白さが獲得できるのは、ある意味当然。  そして、この手の競演モノにおいて大事なのは、話のつじつま合わせより、「どのキャラを出演させるか」であり、さらに大事なのは「いかにキャラの持ち味を生かせるか」という点である。すべてはそこに掛かっていると言っても過言ではない。  その点で見ると、残念ながら今作は「可もなく不可も無し」といった印象しかない。  各キャラの見せ場はバランス良く用意してあるが、ストーリーのスケール感や荒唐無稽さ(良い意味での)に比べると、アクションを始め、演出全般が負けてしまっているのが惜しい。どうせ突っ込みどころ満載の娯楽映画なんだから、もっとメチャクチャにハジけたものが欲しかった。  こういう「夢の競演モノ」は、製作者が思っている以上に気合を入れ、「これ以上、作り込むのは無理!」というくらいの覚悟で作らないと中途半端なものになってしまいがち。8点以上つけられるような傑作では無いが、3点以下の駄作でもない中途半端さ。まさにここの平均点が妥当なところ。
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-29 00:09:43)
15.  ワイルド・スピードX2
<前作未見>  まったく期待してなかったから、意外に楽しめたかな。客観的に見れば、8点以上つけられるほどの傑作じゃないけど、3点以下の駄作でもない。娯楽映画としては、ここの平均程度の及第点はあるでしょ。  まあストーリーはあって無いようなものだし、個人的に車にも興味は無いけど、無駄な寄り道(恋愛ドラマとか)をせずに「スピード感のあるカーアクションだけをメインに見せる」という作り方には好感が持てる。  ただ残念なのは、主役を始め、相棒にも悪役にもヒロインにも魅力が感じられない事と、カーアクションにおいても今ひとつハジケたものが無かった事。  もっと「闇世界のレース大会」に出場するとか、その世界で「三巨頭」と呼ばれる伝説の闇レーサーたちと戦うとか、そんなトンデモな展開が見たかったな~。   
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-24 17:49:30)
16.  エントラップメント
まあ、ドロボーエンターティメント(?)映画としてはギリギリ及第点はあるんじゃないかなと。近年のルパン三世のテレビ映画シリーズのショボさに比べたら、こっちの方がまだマシ。  この手のドロボー映画に付き物の荒唐無稽さやご都合主義は許容範囲だし、展開のテンポの良さと、盗み出す際の適度なドキドキ感で何とかカバー出来ている。  レーザーをエロいケツで避けるというのもアリ。同じ避けるにしても、某「オーシャンズ12」みたいに、むさ苦しいオッサンのカポエラを見せられるよりは女のケツを見せられた方が良い。   ラストもちょっとしたドンデン返しに加え、変にシリアスにせず、単純にハッピーエンドで終わるというのも良し。ケツに+1点。
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-23 16:24:09)
17.  バイオハザードII アポカリプス 《ネタバレ》 
ゲームの映画化としては前作よりも完成度が高い。まったく世界観を崩すことなく丁寧に作られている点は好印象だし(もっとも元のゲーム自体が「ゾンビ映画をゲーム化」したようなものではあるけど)、ゲームのファンとしては嬉しい限り。  ただ、やはり元々のゲーム版もそうだけど、肝心のストーリーのレベルはお世辞にも高いとは言えない。「トゥームレイダー」同様、ゲームの場合は能動的なアクションや謎解きが中心なので、多少のストーリーの粗やご都合主義も気にならないけど、これが映画として受動的なメディアになると、途端に悪い意味でストーリーの単純さや粗さが目立つ。相変わらずアンブレラは単に「謎の巨大企業」としか説明されないし、その研究成果が生物兵器への転用という発想も安っぽい。  全体的には前作よりもスケールは大きくなっているし、ジルや「追跡者」が出てきたりするのもファンとしては嬉しいけど、作品の中での扱いが中途半端で、いまいち活躍の場が無いのが残念。ストーリーも単にゲーム版をなぞっている程度で、逆に今後のゲームのシリーズに影響を与えるような大胆なエピソードや謎が出てこないのもつまらない。  まあ、はっきり言えば、この映画を見るくらいなら、ゲーム版をプレイしていた方がはるかに面白い事は確か。本末転倒。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-05-16 00:21:07)(良:3票)
18.  スクール・オブ・ロック
マイノリティである事をまるでマジョリティの抑圧によるものとする発想や、そこにアイデンティティの核を持ってくるという感覚自体、大人になっちゃうと、ちょっとカッコ悪いと感じてしまうようになった私は元ヘビメタバンドのドラマー(現30代)。  世の体制や諸矛盾に対する怒りの衝動こそがロックの原動力だろうが、その内なる衝動がヘンに社会問題と絡んだり、全共闘世代のように「反体制」自体が目的化してしまうことは非常にカッコ悪いのである。  この作品でも、生徒達のバンドを始める動機が勉強同様、ただ大人に押し付けられた価値観に流されているだけで、そこに自分の意思で何かを変えよう、変わろうとする衝動が無い。それは体制の中で安全を保障された「反体制ごっこ」であり、大人や社会の保護下にある子供のお遊びでしかない。所詮、学校での勉強や校則などは本当の意味での「抑圧」ではないのだから。そもそも生徒達の年齢が低すぎる。価値観を自分で選択する自由や、好き勝手に振舞うことを覚える前に、抑圧に対する忍耐というものを学ばなければならない時期だろう。義務を果たさずして主張される権利や理想などには何の説得力も価値もない。  主人公が生徒達を学歴社会という価値観から解放する者でありながら、また新たな抑圧者として自分のロック観を押し付ける抑圧者になるという欺瞞と矛盾がある。その対立構造を自覚した上での脚本なら秀逸だが、単に学校という管理社会からの解放のみを肯定しているとしたら幼稚な限り。  PS.自論ですが、所謂「価値観」というものは、「一周」しなきゃ身にならないと思います。   
5点(2004-12-28 23:10:26)
19.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 
「死刑制度」の是非について言及しなければ、サスペンス映画としての完成度は高い。限られた時間制限の中で、作中人物と共に真相を探っていく心地良い緊張感が最後まで持続する。  ただ、死刑制度については、この監督さん本人が実際にどう考えているのかが、この作品からはさっぱり伝わってこなかった。単にサスペンスのための道具として用いているだけなのか、死刑制度の問題点を、冤罪を強調することで訴えたいのか分からない(個人的には「死刑制度」と「冤罪」の問題は基本的に別問題として扱わなければならないと思っている)。  どちらにせよ、この作品のように事実を捻じ曲げ、法を欺いてまで冤罪の危険性を訴えること自体は本末転倒だろう。この作品もあえて反対論者を皮肉っている可能性もあるけど、冤罪の問題と死刑制度の問題は極めてデリケートなだけに、もう少し慎重な見せ方をして欲しかったように思う。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-09-17 23:09:06)(良:1票)
20.  NARC ナーク 《ネタバレ》 
全体的には丁寧な作りで、上手くまとまっているものの、登場人物全員のあまりにベッタベタなキャラ設定やストーリー展開はさすがに気になる。  ここまでストレートでハードでベタな刑事モノを平気で作れる感覚は、ある意味スゴイ。  任務の途中で善良な市民を死なせてしまった過去を持つ傷心の刑事とか、その克服のため危険な任務に復職したことを理解せず、腹を立てて出て行く妻とか、麻薬がらみの事件の悲しい全貌等、手垢に塗れたありがちな設定の集大成。そこが気になるかならないかで、評価は変わりそう。  個人的には、その「人物描写を重くするための設定」を押し付けられているようで、冷めてしまった。麻薬捜査官の事も、結局は自業自得でしかない訳で、ほとんど逆恨みしているだけの刑事にも共感出来ずじまい。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-04-05 12:03:36)
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