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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 1491
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401.  あの夏、いちばん静かな海。
北野武監督の第3作は暴力的な世界を描いた前2作とは趣を変え、サーフィンに次第にのめりこんでいく若者とその恋人を描いたラブストーリーとなっているが、自身は出演しておらず、企画としてもクレジットされているあたりにたけしの本作に対する本気度がうかがえるし、実際に映画としての完成度も非常に高い。「その男、凶暴につき」や「3-4X10月」で既にセリフに頼らず映像で見せていくというたけしの作風は確立されていたが、本作では主役のカップルを2人とも聾唖者に設定することで、セリフを排除し、2人の関係は映像のみで語られていくというのがいかにもたけしらしく、「その男、凶暴につき」から本作までの3本でたけしの映画監督としてのスタイルは完成されたものになったのだろうと思わずにはいられない。本作は主役2人のセリフがない分、ものすごく淡々とした映画にはなっているが、言葉で語る以上にこの二人がお互いを思う気持ちや切なさがじゅうぶんに伝わってきて、まさにサイレント映画の手法だが、あらためて映画というのはこういうものなんだと気づかされるし、その映画を演出しているのが普段はテレビでバカをやっているタレントであることにもやっぱり驚かされ、本作を見るとたけしという人は本当は才能のある人なんだと感じさせられる。主役のふたりを演じた真木蔵人と大島弘子もよく、いかついイメージのある真木蔵人はさわやかに好演していても違和感がないし、なによりもサーフィンに熱中する彼を見つめる大島弘子がすごく印象に残り、これ一本で引退したみたいだが、だからこそよけいに鮮烈なものがあるのかもしれない。夏の海が舞台だが、たけしらしい空と海の美しさも印象に残る。これがたけし映画初参加となる久石譲の音楽も映画の雰囲気にとても合っていて、美しくいつまでも耳に残り、これも映像とともに二人のドラマを描くのに効果をあげている。賛否両論ある映画のようだが、見終わってなんとも言えない気持ちになり、素直に良い映画だ、見て良かったと思えた。最近の「アウトレイジ」のようなたけし映画も悪くはないが、やはり本来のたけし映画の良さは本作のような独特の静けさを持った映画にこそあるような気がする。
[DVD(邦画)] 8点(2014-01-25 01:09:00)(良:1票)
402.  東京家族 《ネタバレ》 
山田洋次監督が前作「おとうと」に続いて往年の名作をモチーフにして作った映画で、本作のベースは小津安二郎監督の「東京物語」。「おとうと」ではあくまで市川崑監督の「おとうと」を元にしたオリジナル脚本であり、見た時はそれほど市川監督の「おとうと」を意識せずに見れたのだが、本作は「東京物語」をほとんどそのままリメイクしたような映画になっている。もちろん山田監督らしさは健在で丁寧な演出できっちり描くところや、優しさを感じさせる部分など見ていて温かい気持ちにさせられる映画ではあるし、なによりも山田監督の小津作品への思い入れの深さも伝わってきて決して出来の悪い映画ではないのだが、やはり個人的には山田監督にはほかの監督の作品のリメイクなどしてもらいたくなかったというのが本音で、そういう意味ではぼくが思う山田監督の映画とは違うし、山田監督らしいユーモアも少なく泣かせのシーンもストレートすぎる印象がある。東日本大震災の影響で延期になった映画でもあるが、その震災のエピソードの盛り込み方も無理やりねじ込んだような感じがしてあまり良いとは思えないし、少しあざとさを感じて好きになれない。山田監督のほかの映画としては「男はつらいよ 寅次郎紅の花」の中で阪神大震災が登場するが、その時のほうがもっと自然にうまく現実にあった災害を映画の中に取り込めていた気がする。ほかの本作オリジナル要素としては「東京物語」では戦死していて登場しない次男が生きているという設定になっていて、物語の中心人物として描かれている。これによって山田監督は本作で自らの過去の作品で作風に「東京物語」の影響が見られる「息子」も意識していることが分かる。中でも次男が恋人を母親に紹介するシーンは「息子」で永瀬正敏演じる息子が恋人を父親に紹介するシーンと重なって見えるのはそういう山田監督の意図が感じられる。俳優陣については山田監督の指示か小津作品に登場する俳優たちのような演技をしている出演者が多いが、特に文句はない。主人公である老夫婦役は延期になる前は菅原文太と市原悦子の予定だったものが橋爪功と吉行和子に変わっているが、むしろこの二人で正解だっただろう。長女を演じている中嶋朋子が杉村春子を意識しまくったメイクで演じているのがなんともおかしい。しかし、過去の山田監督の映画には「北の国から」の出演者も多く出演しているのに今まで彼女は一度も出演していなかっただけに何かこの出演には感慨深いものを感じる。それにしても本作に続く山田監督の新作はラブストーリーとのことだが、「男はつらいよ」シリーズも「釣りバカ日誌」シリーズも終わってしまった今、山田監督にはもう一度、純粋な喜劇映画を一本作ってもらいたい気持ちはある。
[DVD(邦画)] 6点(2014-01-03 15:21:07)(良:1票)
403.  ミヨちゃんのためなら全員集合!! 《ネタバレ》 
今回も前半はいかりやと加藤茶の絡みが描かれているが、ある程度慣れてきたのか最初にこのシリーズを見た時に感じた加藤茶をいびりまくるいかりやに対する嫌悪感がだいぶなくなっていることに驚いた。今回はストーリーに公害問題を軽く絡めたりしていて時代性が感じられるが、同時代の公害問題が出てくる映画を見るのが既に3本目で、よっぽどこのころは深刻だったんだなあと思う反面、なにもこんな映画にまでという気がしないでもない。加藤茶といえばオネエキャラのギャグが定番だが、今回はそれを存分に楽しめるのが見どころの一つだろう。また、ゲスト出演はドリフターズのメンバーの芸名の名付け親であるハナ肇で、彼がヒロイン役である倍賞美津子と一緒に「ズンドコ節」をうたうシーンはけっこう貴重かも。ただ、今回はこのハナ肇と倍賞美津子を中心にストーリーが進んで行った感がややあり、とくにいかりやは遠慮したのかハナ肇に少し食われ気味に感じてしまった。その中でもドリフの映画なのにクライマックスの宴会のシーンにいかりやがいないのはちょっとさびしい。「なにはなくとも全員集合」で主人公の駅長を演じていた三木のり平が留置所に入っている泥棒役で出演していて、少ない出番ながら存在感を発揮していて笑わせてくれていたのが嬉しかった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-12-22 22:29:45)
404.  キッチン(1989) 《ネタバレ》 
バブル景気の頃に話題になった小説が原作の森田芳光監督の映画。森田監督のベストセラー小説の映画化といえば「模倣犯」が思い浮かんでしまい、見る前は不安のほうが強かったのだが、見てみるとかなり淡々としていて、ストーリー自体にはそれほど面白味を感じないものの、独特の味わいや雰囲気が森田監督らしく、この監督の作風も映画によく合っていて、見終わって妙に印象に残る映画だった。これがデビュー作の川原亜矢子(後年の面影が驚くほど全くない。)も不思議な雰囲気を持っている主人公 みかげを初々しく演じていて、演技はたどたどしいのだが、それがみかげというキャラクターを逆に魅力的にしていて、まだ新人であった彼女の起用は正解だったように思う。(大林宣彦監督の映画に登場するヒロインに印象としては近い。)ほかの出演者たちも見たことがないような俳優が多く、そのおかげで映画を見ていて新鮮に感じられるのが良かった。そんな中でみかげを自宅に住まわせる青年の「母親」を演じる橋爪功は普段の渋いイメージからは想像できないようなオカマを見事にリアルに演じきっており、強烈なインパクトを残している。そうそう森田監督といえば作中に登場する料理が印象に残ることが多いのだが、この映画ではタイトルのごとく料理が登場するシーンが多く、中でも明かりの消えた部屋でミックスジュースを作るシーンがとても幻想的に描かれていてとくに印象的だった。
[DVD(邦画)] 6点(2013-12-19 23:13:19)
405.  ロマンス娘 《ネタバレ》 
「ジャンケン娘」に続く三人娘シリーズ第2作。前作と脚本家が違い、三人娘が最初から一緒に行動していて前作との違いを出している。(シリーズを順通りに見ていないせいか、個人的にはこのほうが自然に感じる。)三人のキャラクターは「大当り三色娘」と同じく分かりやすく分けられ、それぞれの個性を見ているだけで楽しく、安心して見ていられる。シリーズ恒例の劇中の三人が三人娘のレビューショーを見に行くシーンでは楽屋オチ的なシーンもあったりして面白い。しかし、ストーリーがあまり面白いとは言えず、後半に出てくる怪しい紳士(森繁久彌)が終盤になって実は・・・という展開がなにか唐突でとってつけたように感じられてしまうのは残念。せっかく森繁久彌を起用しているのだからもっとうまく話に絡ませてほしかった気がしてもったいない。冒頭から食事シーンが多く、登場する寿司やお好み焼きを見ているとなんだか食べたくなってくる。実際、これをみた翌日である今日の昼飯はマグロが具材で使われたおにぎりと、お好み焼きをコンビニで買ってしまった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-12-02 23:43:43)
406.  ドラッグストア・ガール 《ネタバレ》 
田中麗奈扮する主人公 大林恵子が終始前向きで、中年のラクロスというテーマも悪くはなく、登場するオヤジたちもいい味を出していて見ていて元気になれる映画だと思うし、クドカンのオリジナル脚本作品はテレビドラマも含めて初めて見たのだが、テンポがよくて最後まで楽しく見られた。しかし、物語的にはやはり物足りなさも残るのも事実で、せめてラストには何らかのカタルシスが欲しかった。従来のスポーツ映画のパターンをあえてやらないというのは分からないでもないが、それによって試合のシーンはだらけてしまったようにも思う。もう少しなんとかすれば佳作になった可能性もあったと思うだけに残念。ところで、田中麗奈といえばなんといっても「がんばっていきまっしょい」の悦ネエが印象的だが、本作では中年ラクロスの指導者になる大学生役というのがけっこうツボで、たとえ中身がバカなコメディーであってもやはり田中麗奈にはこういったスポーツものがよく似合っている。(「がんばっていきまっしょい」のほうが好きだけど。)
[DVD(邦画)] 6点(2013-11-28 00:22:42)
407.  現代任侠史 《ネタバレ》 
石井輝男監督による高倉健主演のヤクザ映画。「仁義なき戦い」がヒットして東映がそれまでのヤクザ映画を任侠路線から実録路線に切り替えた頃に作られているが、実録路線ではなく、正統派任侠映画のフォーマットで作られている。新味のあるヤクザ映画にしようとしたのか脚本にこの手のジャンルには珍しい橋本忍を起用していて、健さん扮する元ヤクザの寿司屋が持っている刀の背景が劇中でちゃんと語られたりするところなどは新鮮に感じるものの、それをうまくドラマに取り込めていない気がするし、主人公とヒロインの恋愛が描かれるところは、ヒロイン役が梶芽衣子なせいか「仁義なき戦い 広島死闘篇」の焼き直しに見えてしまい、なにも別に橋本忍じゃなくてもと思えてしまう。健さんの弟分で成田三樹夫が出ていて絶対にどこかで裏切るだろうと思っていたのが、最後まで健さんの側についているというのが意外だったが、この役は兄貴分という設定で鶴田浩二が演じたほうがしっくりしたかもしれない。敵方ヤクザを演じるのが内田朝雄と小池朝雄という「朝雄コンビ」なのが妙に印象に残る。でも、話としてはせっかく健さんの持っている刀に背景の設定を持たせたなら、やはりそれをもっと生かしたドラマ作り(橋本忍ならできるはずだと思う。)をしてほしかったところで、クライマックスもいつもの東映任侠映画のパターンで終わってしまっているのが残念。石井監督の演出にとくに不満はなく、映画自体も面白くなくはないが、橋本忍の良さが出た映画とは言えず、好きな脚本家の一人なのだが、なにか東映ヤクザ映画とは場違いで相性が悪く、不釣り合いだったようにも思う。
[DVD(邦画)] 6点(2013-11-19 22:48:38)
408.  麦秋(1951) 《ネタバレ》 
小津安二郎監督と原節子のコンビによる「晩春」、「東京物語」と合わせて「紀子三部作」と呼ばれる作品群の2作目。「晩春」と同じく原節子演じる娘・紀子が結婚するまでを描いていて、最初は「晩春」と同じような感じ(冒頭に登場する海は「晩春」のいちばん最後のシーンと重なる。)なのだが、あくまで父と娘の話に絞ったストーリーだった「晩春」と違ってこの映画では大所帯の家族が描かれていて、この家族のドラマとしても一級品。「晩春」同様にとても味わい深さのある映画になっていて素直に名作だと思った。原節子演じるヒロインの人物像は「晩春」と比べるととっつきやすいし、小津監督らしいユーモラスな会話も「晩春」より多く、楽しめる。とくに原節子が友達(井川邦子)の結婚をほかの友達(淡島千景)とからかうシーンは下手に描けば嫌味になって笑えないところを実にうまくユーモラスに描いていてあざとさを感じさせず、これだけで小津監督の喜劇のセンスの良さが分かるし、会話の歯切れの良さも現代の映画では感じることができないものだろう。子供の描き方が実にイキイキとしているのも小津監督らしい。それに黒澤明監督の映画でお馴染みの俳優である高堂国典もコミカルで面白かった。見る前は「晩春」や「東京物語」のイメージからかこの映画でもヒロインの父親役は笠智衆が演じていると思っていたが、実はヒロインの兄役だったのはちょっと意外に感じた。(でもこれで年相応の役というからさらに驚き。)終盤近く、みんな離れ離れに暮らすことになった後のヒロインの父親(菅井一郎)のセリフが耳に残る。家族で写真を撮るシーンも印象的だ。「晩春」では結婚による親子の別離が描かれていたが、この映画で描かれているのは結婚による家族の別離で、核家族が当たり前となった現代を予見したかのような結末になっているのは小津監督の先見の明を感じるし、実際それは原節子が次に出演する小津作品である「東京物語」で切実さをもって描かれることになるのだなあと思わずにはいられない。今見ると多少時代を感じる部分もなくはないが、本作も「晩春」に劣らない名作だと思う。それにしても劇中に出てきた900円(←当時としてはえらく高価。)のケーキがとってもおいしそうだった。
[DVD(邦画)] 8点(2013-11-07 16:36:52)
409.  晩春 《ネタバレ》 
「東京物語」と並んで名作と言われている小津安二郎監督の映画だが、今回、ようやく見た。前半はやや冗長に感じる部分があるものの、思っていたよりも見やすく、ほとんどだれることなく見ることができたし、見ていてだんだん引き込まれてしまった。父親を心配するあまり結婚を拒む娘と、娘の結婚を願う父親。この二人の描写が秀逸でとても見ごたえのあるものになっている。笠智衆演じる父の再婚話を知った原節子演じる娘が二人で能を見に行った帰りに父に見せる態度など、娘の描き方はややストレートなのに対して、父親のほうは何を考えているのか分からない描き方で、ちょっと鈍感な感じがするのだが、ラストに至ってこの父親の複雑な心境が痛いほどに伝わってくるような構成が見事で、娘を送り出した後に姪との会話で「きっと遊びに来てくれるね。」などと言っている時点で既にこの父親の寂しさはじゅうぶんに伝わってくるが、なんといってもラストシーン、小津監督は最初この映画のラストシーンで父親が泣くというふうに設定していたのを、演じる笠智衆の注文で項垂れるというふうに変えたというが、このラストシーンが素晴らしく、娘を嫁がせ、一人になった父親の悲しみがよくこちらに伝わってくるまさに名シーンだ。(このシーンで父親が泣いてしまうと、映画の印象が少し変わってしまうかもしれない。)ほかにも父と娘が結婚や幸せについて語り合う夜のシーンも見ていてつい感動してしまう名シーンだろう。劇中で交わされる言葉の面白さや、コメディリリーフ的存在の杉村春子(姪の結婚相手の呼び方について話すシーンや財布を拾うシーンは面白すぎ。)など笑えるシーンが多いのも小津監督らしく、安心して見ていられる。実は今まで敷居が高くて敬遠していた映画だったのだが、まさにこれぞ名作と呼ぶにふさわしい映画で、素直に見て良かったと思える映画だった。本作を敬遠していたおかげで同じように嫁いでいく娘を描いた小津監督の映画はほとんど見ていないのだが、また小津監督のこういう映画を見てみてみたいと思った。そうそう娘の結婚相手が一度も直接画面に登場せず、登場人物たちの会話から想像してみるのだが、ゲーリー・クーパーに似ていて名前が熊五郎・・・。いったいどんな男なのだろう。ちょっと気になる。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-11-06 01:13:12)
410.  侠客列伝 《ネタバレ》 
マキノ雅弘監督による高倉健主演の任侠映画。夏に何本か見た石井輝男監督の「網走番外地」シリーズと比べるとやはりマキノ監督の演出はオーソドックスで手堅く、見ていて安心感があるし、高倉健、鶴田浩二、若山富三郎、藤純子といったオールスターが出演しているのだが、それぞれの見せ場の描き方もうまい。とくにかつて恋仲であった鶴田浩二と藤純子の再会エピソードでは藤純子の鶴田浩二に対する思いがよくこちらに伝わってきて印象に残る。その鶴田浩二や、組を破門されて姿をくらましていた若山富三郎のドラマもよく出来ていて面白かった。それに藤純子に惚れている長門裕之の描き方もマキノ監督らしい。東映の任侠映画をここ数年見てきてそろそろ飽きが来たかと思ったりもするのだが、やはりクライマックスの殴り込みシーンでは盛り上がってしまうし、それがマキノ監督ならばなおさらのこと。この映画でも殴り込みのシーンは大盛り上がりで見ることができた。高倉健と鶴田浩二の共演シーンは多くはないが、この二人の斬り合うシーンもとても熱くて見ごたえがあり、同時にマキノ監督らしい義理人情を思わせる。しかし、その最中に鶴田浩二が発砲されて死ぬのはちょっとと思う。ほかにも少し不満はあるし、シリーズものでないにも関わらずややマンネリ感もあるが、それでも全体としてはいかにもマキノ監督らしい作風の映画で、最後まで楽しめる映画だった。
[DVD(邦画)] 7点(2013-10-29 14:18:25)
411.  あ、春 《ネタバレ》 
相米慎二監督による松竹のホームドラマ。確かに相米監督の映画としては息抜き的に手がけた感があり、ほかの相米監督の映画で感じられるような力強さや癖の強さといったものがなく、オーソドックスな松竹の人情喜劇的な色合いが強い。ストーリーは死んだと聞かされていた佐藤浩市演じる主人公の父親(山崎努)が突然現れたことによる騒動を中心に、登場人物たちの日常を淡々と描いていて明らかに地味なのだが、それが心地よく、最後まで飽きることなく見ることが出来たし、素直に好きなタイプのいい映画だと思う。しかし、あまり見たというわけではないのだが、相米監督の初期作である「セーラー服と機関銃」、「魚影の群れ」に比べると丸くなりすぎているような気もしてやや物足りなさを感じるのも事実といえば事実。ところで、相米監督のこの映画の前作である「夏の庭」と同じく人間の死をテーマにしていて、偶然かもしれないし、考えすぎだとは思うが、今にして思えば相米監督はこの頃から自らの死というものを意識していたのかもと勘ぐってしまう。キャスティングに目をやると、「夏の庭」に出演していた三國連太郎の息子である佐藤浩市が次作である本作で主役を演じているのは面白いし、富司純子、藤村志保という東映、大映のかつてのスター女優が共演しているのも見どころの一つ。父親を演じる山崎努も良かった。
[DVD(邦画)] 6点(2013-10-24 17:49:53)
412.  やればやれるぜ全員集合!! 《ネタバレ》 
ドリフ映画第2作。ちょうど「8時だよ!全員集合」が放送を開始したころに作られていて、三木のり平ふんする駅長を主人公にしていた前作とはうってかわって本格的にドリフが主演をしている。冒頭で五人はそれぞれの成功を夢見てバラバラになり、前半はいかりや長介と加藤茶の絡みが中心に描かれている。このころから加藤茶はいかりや長介のいじられ役になっているのだが、このシリーズではずっとこのパターンなのだろう。ほかのメンバーは後半になってから合流するが、ドリフ全員のコントシーンは見ていて楽しい。しかしやはりテレビの彼らを知っている故か、映画だとなんかイマイチ物足りない。脚本にデビュー前の森崎東監督が参加しているが、彼らしい破壊的な笑いもなく至って平凡。ラスト近くでドリフのメンバーを逮捕する警官役が犬塚弘、安田伸、石橋エータローというナベプロの先輩グループであるクレージーキャッツのメンバーだったのが印象的。(彼らが画面に登場するとなぜかホッとする。でも、加藤茶を逮捕するのは殿山泰司だったりする。)それにワンシーン出てる田中邦衛が強烈だった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-10-16 01:17:34)
413.  名探偵ホームズ2/海底の財宝の巻 《ネタバレ》 
本作では前半に「軍艦マーチ」をバックに大海戦シーン(←というにはドタバタすぎてちょっと大げさな表現かも?)が描かれ、どちらかといえばほのぼのした雰囲気だった「青い紅玉」とはがらりと雰囲気が変わっているが、やはり単純に面白い。宮崎駿監督は後年の作品でも群集のシーンが印象に残るものが多いが、ここでも見事な群集シーンを描いていてやっぱりうまい。「青い紅玉」では空中アクションで魅せてくれていたが、今回は海でのアクションがメインで、登場する潜水艦や駆逐艦が非常にカッコよく描かれ、大砲を撃ちまくるシーンなどはテレビ用と思えぬ迫力があり、宮崎監督の空だけではない戦闘シーンの描写のうまさを感じさせている。(下の方も書かれているが、このシーンはけっこう爽快だった。)それに手旗信号のシーンもどことなく「紅の豚」を思わせるもの。後半の深海に沈められた船からの脱出もハラハラもので、思わず見入ってしまった。永井一郎が演じる大佐とその双子の兄のキャラクター描写もコミカルで面白かった。ただ、本作は「青い紅玉」に比べるとホームズ自体の活躍は少なめでそこが残念と言えば残念。テレビシリーズ(ホームズの声が「大草原の小さな家」の父さんから「007」のロジャー・ムーアに変わっているらしい。)は一度も見た事がないので、また機会があれば見てみたいと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2013-10-15 00:29:09)(良:1票)
414.  名探偵ホームズ1/青い紅玉の巻 《ネタバレ》 
宮崎駿監督がイタリアの製作会社と組んで手がけたテレビ用の短編なのだが、テレビ用とは思えないほどのクオリティーの高さがあり、面白い。中でも空中でのアクションの見せ方がうまいのが宮崎監督らしいところで、見事としか言いようがない。やはり宮崎監督の作品は最近のものよりこの時期のもののほうが楽しめると改めて思った。映画としてどうなのかと言われると少し微妙な気もするが、単純に楽しめる娯楽ものに徹していて、比べるのは自分でもどうかと思うが、劇場公開時に同時上映だったという「風の谷のナウシカ」よりも個人的にはこっちのほうが好みかもしれない。ゲストヒロインの声を「天空の城ラピュタ」のパズーを演じた田中真弓が担当しているが、ボーイッシュな外見ではあるが、竜之介のような男勝りのキャラクターではなく、言葉使いにちゃんと女らしさがあり、少年役のイメージが強いだけに多少違和感がなくもないが、田中真弓のこういう女らしい演技はけっこう新鮮に感じる。(とはいえ前半はミスリードを狙っている感じなのだが。)「私は女よ。」と竜之介のようなセリフを言ったシーンでは思わず笑ってしまった。
[DVD(邦画)] 8点(2013-10-14 00:04:24)
415.  アウトレイジ ビヨンド 《ネタバレ》 
自身最大のヒット作である「座頭市」でもやらなかったたけし映画初の続編だが、前作が続きがあるような終わり方に思えなかったため、ちょっと無理やり感のある映画なのかと見る前は思ったが、そこまで無理やり話を続けているという印象はなく、むしろ続編としてはよく出来ていて面白かったと思う。しかし、登場人物が殺されまくる映画をというところから企画が始まったという前作に対して、今回はストーリー重視の作りになっているせいか前作のような勢いはなく、これでもかと言わんばかりのバイオレンスが全開だった前作に比べ暴力描写もかなり控えめになっていてインパクトには欠け、何やら普通に東映の任侠映画でも見ている感覚で、その分物足りないと感じるのも事実。(前作では印象に残る殺しのシーンが多くそれを楽しんで見ていたところがあり、それが面白さにつながった部分が大きかったのだが今回は普通に射殺が多い。)前作で新鮮な印象を残した三浦友和や加瀬亮のヤクザも2作目となるとやはり慣れて鮮度が落ちてしまっている。それでも三浦友和は好演しているが、加瀬亮はちょっと切れすぎで、前作ではもっと落ち着いたクールなキャラという印象があっただけにこれは残念。(見ていて「spec」じゃないんだからと思ってしまう。)今回は関西のヤクザが新たに登場し、その幹部のひとりを西田敏行が演じているが、普段温厚なイメージがあり、ヤクザ役を見るのは初めてにもかかわらずほとんど違和感を感じさせていないのは良かったか。「極道の妻たち」シリーズにおいて最後に岩下志麻に仕留められる役回りの多い中尾彬が序盤であっさりと殺されるのが妙に印象に残る。キャッチコピーでは完結と謳いながらラストは3作目がありそうな雰囲気だったがどうなのだろうか。この映画でたけしらしさがいちばん出ているのはラスト近くのパチンコ屋で三浦友和が殺されるシーンの無音の演出。たけしはこのシリーズや「座頭市」で大衆的な娯楽映画もできることを証明していて、こういうたけし映画も嫌いではないのだが、個人的にはまた初期の作品のような静かな雰囲気の映画を作ってほしいと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2013-10-03 17:42:20)(良:1票)
416.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 
主人公が狼男との間にできた二人の子供を女手一つで育てるという特異性を除けば子育て奮闘記としてじゅうぶんに見れる内容で、今まで見た細田守監督の映画の中ではもっとも日常的な作品となっていて、ストーリー的には「サマーウォーズ」よりは好みのはずなんだが、なんか登場人物に感情移入しづらいものがあり、話に入っていけないことはないのだが、個人的にはイマイチ。「サマーウォーズ」でも田舎が舞台だったが、この映画は中盤から主人公親子が田舎に引っ越してくる展開で、よっぽど細田監督は田舎が好きなんだろうなと思わせる。しかし、この映画では同時に細田監督の都会に対する失望感や人間不信といったものも感じられなんだかなあという部分もあるのが少々残念で、都会に住んでいる人=冷たい、田舎に住んでいる人=温かいというような描き方は少し鼻につくし、「おおかみこども」の二人が別々の道を歩いていくというありきたりといえばありきたりな結末だが、なんか見終わった後にムズムズしてすっきりせず、モヤモヤ感が残る。あと、花と狼男の出会いから描いているが、この冒頭の部分が駆け足すぎてもっとこの部分をじっくり描いてもよかったのではないかと感じる。(そういう意味ではこの作品は映画ではなくてテレビの連続ものでやったほうがよかったかも。)親子が田舎に越してくるシーンや山の中の森のシーンは「となりのトトロ」や「もののけ姫」を思わせていて、最初はジブリ志望だったという細田監督の宮崎駿監督作品からの影響(映像もキレイだし。)が見てとれ、やっぱり「ハウルの動く城」は細田監督に最後までやってほしかったという気がする。いつか本当にジブリで映画を一本作ってほしい。それともう一つ、現在は俳優業を半ば引退して農業をしているという菅原文太が田舎で農業をやっている老人の声を担当している(キャラクターの顔もほとんど文太そのまま。)のだが、実際の今現在の文太もこんな感じなのかなと思いながら見てしまった。これは余談になるが、「サマーウォーズ」には富司純子が出ており、単なる偶然かもしれないが、ひょっとして細田監督は東映の任侠映画が好きなのかもしれない。
[DVD(邦画)] 4点(2013-09-26 16:14:08)(良:1票)
417.  巨神兵東京に現わる 劇場版 《ネタバレ》 
元は特撮博物館で上映されたものを劇場公開用に再編集した短編特撮映画。タイトル通り「風の谷のナウシカ」に登場する巨神兵が東京に出現するという内容で、CG技術をできるだけ用いずにミニチュアでほぼすべて撮影しているのだが、やはりミニチュアというのはCGとは違う味わいがあり、昔からのゴジラシリーズやウルトラシリーズが好きとしてはCGを全否定するわけではないが、やはりミニチュア特撮には愛着も思い入れもあり、元はイベント上映用とはいえ、こういう作品がCG特撮全盛の今の時代に作られたことが嬉しいのだ。完成度も非常に高く、樋口真嗣監督の特撮監督としての力量はじゅうぶんに発揮されているし、映像も見ごたえのあるものになっている。(こういうのを見ると改めて樋口監督はずっと特撮監督だけに専念したほうがよかったのにと思えてしまう。)見る前はかなり不安な面もあったが、個人的にはとても満足できる作品だった。しかし、ただ一点、林原めぐみのモノローグは無くてもよかった気がする。
[DVD(邦画)] 7点(2013-09-21 00:47:58)
418.  踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 《ネタバレ》 
シリーズ完結編となる劇場版第4作。今までの劇場版では複数の事件が並行して描かれていたのだが、今回描かれる事件は一つだけであまりゴチャゴチャしておらず、わかりやすいし、作り手も最後というのを意識してか、けっこう気合が入っているように感じる。しかし、途中までは面白く見れたのだが、青島が犯人(香取慎吾)の居場所を見つけ出すくだりが滅茶苦茶(バナナって。)だし、その後、体調不良のために刑事を辞めて故郷に帰るために夜行バスに乗っていたすみれがそのバスで倉庫に突撃するのももうどうなってるんだという感じしかせず、今までシリアスだった物語がここでいきなり壊れてしまった印象。それでも冒頭から松本晃彦のテーマ曲がかかるのは嬉しい(やっぱりこれがないと「踊る大捜査線」という感じがしない。)し、青島と室井のコンビもこうでなくてはと思わされる。もうこれだけで「踊る大捜査線」らしいと感じることができるし、このあたりは前作よりよっぽどいい。それだけにやはり犯人を逮捕に至る展開の適当さが残念。終わり方も完結編と謳っていながらそれらしい雰囲気がほとんどなく、いつもと同じような感じになってしまっていて、これでこのシリーズすべて見終わったという感慨がなにもない。せめて最後は青島とすみれが刑事を辞めて冒頭の張り込みでやっていた唐揚屋を本当に始めるという結末でよかったのではないかと思ってしまった。(冒頭のシーンを見てラストシーンの伏線だと思った人は多そう。)前作よりは面白く見れたので5点だけど、10年以上続いたシリーズの締めとしてはなんか違うし、投げやりな部分もありすっきりしない。「新たなる希望」というサブタイトルもただ「スター・ウォーズ」にあやかっただけでとくに意味はないような気がした。まさか数年後、「スター・ウォーズ」のように新シリーズぶち上げたりはしないだろうなあ。とりあえず本当に終わらせる気があって作ったのかと、見始めた時とは逆のことを見終わってから思ってしまったのは確か。
[DVD(邦画)] 5点(2013-09-17 02:54:28)(良:1票)
419.  僕達急行 A列車で行こう
自らも鉄道マニアであるという森田芳光監督が手がけた鉄道をテーマにした映画で、森田監督の遺作でもある作品。出来不出来が極端に激しい監督だけに遺作でちょっと見る前は不安が大きかったが、最初から最後まで安心して見ていられる映画で、なかなか面白かった。同じ趣味を持つ二人の男(松山ケンイチ、瑛太)が出会い、お互い友人となるという言ってしまえばありがちな展開かもしれないが、この二人を通して趣味を持つことの素晴らしさ、その趣味を共有できる友人の存在の素晴らしさをあらためて感じるし、なによりもその趣味を糧にして日々を生きている二人には勇気づけられるものがあり、それだけでもこの映画を見てよかったと思えるし、人間なにか一つでも打ち込める好きな趣味を持っていればどんなことがあっても頑張って生きていけるという森田監督のエールのようなものも感じられた。登場人物すべて鉄道に関する名前がつけられているあたりに森田監督のこだわりが見え、本当にそうとうに鉄道が好きなんだなというのもよく分かる。それだけに自分の趣味をテーマに映画を撮ったという森田監督の喜びがこちらにも伝わってきて、才気は感じないものの、きっと森田監督は楽しみながら撮影していたのだろう。それだけにこれが遺作というのはやっぱり惜しく、ましてや本作の公開を待たずして亡くなってしまったことは監督本人がいちばん悔しかっただろうし、まだまだ作りたい映画があっただろうにと思うと非常に残念に思う。あまり本数は見ていないし、今まで見た10本ほどの映画も出来不出来がかなり激しいのだが、それでも独特の個性があり嫌いにはなれない監督で、61歳という若さでの死が本当に惜しい。もっと長生きしてたくさん映画を作り続けてほしかった。
[DVD(邦画)] 7点(2013-09-10 15:38:34)(良:1票)
420.  終の信託 《ネタバレ》 
周防正行監督が「それでもボクはやってない」に続いて手がけた社会派作品。「それでもボクはやってない」と同様にメッセージ性の強い作品で、周防監督がこの映画を通して言いたいことはよく分かる。しかし、出来としてはかなり微妙で、まず、主人公の女医(草刈民代)にほとんど感情移入ができないのが残念。(「それでもボクはやってない」のように題材が身近でないということもあるかもしれないが、それだけではない気がする。)また、この女医と担当患者(役所広司)との関係が医者と患者の信頼関係以上のものが描かれておらず、患者が死んだあとの女医の対応にも違和感を感じる。このシーンは本来笑ってはいけないシーンなのに思わず笑ってしまった。ここまでははっきり言ってダラダラしている部分も多く、退屈に感じていたが、クライマックスの女医を検事(大沢たかお)が追及するシーンは、大沢たかおの迫真の演技のおかげで非常に見ごたえがあり、ここから急に面白くなった。でも、この検事は悪役として描かれているが、主人公がどう言い逃れをするかよりも、検事がどのように主人公を追い込むかに興味がいってしまうというのは映画としては少々まずく、やっぱり主演の草刈民代の演技力不足を感じてしまった。全体的な構成もバランスが悪く、ラストあれで終わりではなく、裁判まできっちりと(字幕で説明するのではなく)描いてほしかったし、現在進行のシーンを検事局ではなく、裁判中の法廷にすれば可能だったはず。周防監督の作品は今まできっちりと作り込まれたものが多かっただけにこの映画は凡作という印象が拭えないし、奥さんである草刈民代を主演に起用しているからか、周防監督が気を抜いてしまったように感じる部分もある。(さっき書いた死んだ患者を前に主人公が号泣するシーンは役所広司を周防監督に置き換えて考えたほうが自然かもしれないが、劇中の設定は夫婦ではなくあくまで医者と患者なのでそれでもリアリティーはまったく感じられない。)しかし、検事の追及はきちんと周防監督らしいリアリティーを感じるし、テーマや題材は悪くない。でもこの映画は主役に草刈民代を起用したことが、周防監督にとっても映画自体にとってもよくなかったのではないかと思えてしまう。とにかくこの映画の主役に草刈民代というのはミスキャストで、もし、周防監督が伊丹十三監督のように奥さんを女優として売り出したいと考えて起用したならこういう重い映画ではなく、もっと娯楽要素の強い映画で起用したほうがまだ良かったかもしれない。
[DVD(邦画)] 5点(2013-08-12 16:21:34)
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