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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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561.  味園ユニバース 《ネタバレ》 
 なんかハッキリしない映画。いや、判りやすいマンガ的、記号的なセンを避けているんでしょうけれど。   作品世界も登場人物も曖昧で、脇キャラに至るまでボンヤリした描写で、全てが「そういうリアリズム」を逆に意識しまくったような作りに思えてしまって。  赤犬の面々にしてもこの映画の中では「最初からそういう存在」という描かれ方をしているだけで、何の魅力も語ってはいませんから、そこにこの映画ならではの価値を見出す事ができないんですよね。   そしてそれは主役であるポチ男も。渋谷すばるはその危なさを見事に表現しています。でも、その危なさは結局のところ最初から最後まで変化する事なく、そのキャラはそもそも彼が元から持ってるものなんじゃないの?って気がしないでもなく。  「クズがただクズです」  内容はそれだけなんですよね。記憶喪失から過去の自分を思い出して、じゃあそこからクズなりのオトシマエを付けるかっていうと、この映画はそこも目指さない。  大きな変化がありそうなクライマックスでの超展開なんて、あれ、こちらは脳内で行間を埋められませんし。あそこ以降は実は夢です幻覚ですくらいに認識した方がいいのか?って感じですが、それにしては描写があくまで三人称状態ですしねぇ。   「味園ユニバース」である事の意味も感じられず、つまり地域性に対するこだわりなんかも意図的に回避しているように思えて、じゃあ、この映画は結局何がしたいんだ?っていう。  状況の、意識の、ほんのちょっとした微妙な変化を感じ取ってくださいね~、って感じ?   個人的にはこの素材で、もう全く違った表現法で見たかった気がします。意識して挫く、はぐらかす、寸止め、みたいなのが繰り返され続けるの、タマ子にならいいのですが、ポチ男にはキツいわ。
[映画館(邦画)] 5点(2015-02-27 23:50:25)
562.  ソロモンの偽証 前篇・事件 《ネタバレ》 
 んー、これ、一本にできませんでしたか~?   前篇って、本当に前側部分だけ。起承転結の起承部分だけ。なので何も解決せず、とっ散らかったまんま終了。一本の映画として語れるモノになってません。とにかく後篇を見ないと話にならない状態で、このサイトの禁止事項「途中で寝た」ってのとあんまり変わんないレベル。コレだけにフルプライス払うのはどうなんだろう?と。まあ、試写でタダ見しておいてアレですが。   まず、なかなか気持ちが乗ってゆかないんですよね。中学生達にしろ大人達にしろ存在が自然とは程遠くて作られたキャラという印象で。正直、かなりヘンなキャラいっぱい。森田芳光監督の『模倣犯』も同じような印象を抱きましたが、宮部みゆき作品って大体こんな?  それに、演出にホラーっぽい箇所が結構あって、中学生をバケモノみたいに描いていたりして、そういう描き方は違うんじゃない?と思うのですが、それは後篇のための何らかの意味ある表現だって事なんでしょうかねぇ。これ一作でそれを判断できるレベルにないって時点で一本の映画として満足のいく状態に到達できていないわけですが。   役者さん達はいいです。特に生徒役のコ達は個性的で。ただ前記の通り、ヘンな味付けがされている役が多いために、勿体ないなぁ、って感じがして。妙なテンションやホラー演技が過剰に加味される事でこことは違うどこかの人々を見ているような感覚になります。   学校や警察、マスコミに不信感を抱き、傷ついた中学生達が自分を納得させるために裁判で真実を追求しようとするあたりから映画はやっと面白味を見せ始めますが、そう、『後篇・裁判』とあるようにここからが本題というところで終わりますね。   どうも狙いどころがハッキリとしない、思わせぶりなばかりの2時間、後篇が前提となり過ぎていて、単純にシナリオを真ん中で切っただけなんじゃ?みたいな印象を持ちました。続編で「なるほど!」と膝を打つ事になればいいのですが。
[試写会(邦画)] 5点(2015-02-24 00:23:09)(良:1票)
563.  アップルシード アルファ 《ネタバレ》 
 『ベイマックス』を見て「日本のアニメ終わった」って書いた人が話題になりましたが、私は「だったらそれ以前にとっくに終わってるんじゃ?」みたいに思いました。『ベイマックス』は日々進化する洋アニメーションの単なる1つの到達点で通過点ですもんね。日本のアニメは日本のアニメなりの市場を作ってて。でも、じゃあ日本のアニメそのままでいいのか?っていうと。   最近の日本のアニメは「設定や状況をひたすらキャラが喋りまくって説明するだけ」で物語は古臭い、変わり映えしないものがおざなりにくっついてるようなモノばかり。作る側と見る側が閉塞された世界でオナニーしてる状態。そんな中ではこの映画は物語がまだ、少しはあるだけマシ。   日本のアニメって原案の作者や脚本家と声優が作ってるんですね。アニメーターはアニメーション作ってない。日本のアニメの表現形式はこうですよ、っていう定型フォーマット状態で記号化されたキャラを描いているだけ。大して表情が変わらない、固定された顔で表現され、感情は全て声優が表現してます。音声消すとキャラの感情見えないっていう。能や文楽は動きで感情表現してますから別ですね。   この映画はフルCGで描かれていますが、シリアスな物語だとこういうCGです、っていうそこからはあまり魅力を感じられません。なんでこういうモデリング方向にしか行かないのかなぁ? 不思議で仕方ないです。やっぱり表情は固まっていて結局ドラマ作りは声優頼りになっているんですよね。  物語の鍵を握る少女の存在が切ないドラマを作っていて、そこは良かったのですが、でも、絵で見せてくる感じは薄くて。   声優の力に頼らず動画の力を見せるという点において宮崎駿や高畑勲は正しいのだろうな、と思うのですが(個々の作品の出来やその手法はともかくとして)、アニメファンがそれを求めず、現状がいいというのでは、まあ、やっぱり傍から見たら死んだと思われても仕方ないのかな。
[映画館(邦画)] 5点(2015-01-25 22:13:14)
564.  バンクーバーの朝日 《ネタバレ》 
 なんだかボンヤリした印象の映画。何が問題かって、明るい画でアップの多い高畑充希の表情は印象に残るけれど、肝心の主人公を始めとしてチームメンバーの表情がちっとも印象に残らないという。見終わってみて多くがカオナシ状態なんですよ。   引きの画が大半を占めていて(カフェの中で高畑がみんなに語るシーンでチームメンバー全員をシネスコフレームいっぱいに収めているショットなんか、よく撮れてるというよりは作為に過ぎる感じ)、その上暗い画面が多く、ここ一番の表情が存在していない状態。妻夫木聡はリアクションの薄いキャラとして描かれていますから、更に存在が薄く感じられます。   自分を殺して一歩退いたところで生きる事こそが日本人の美徳である、とばかりに受け身な人々の生を一歩退いた視点で描いているような感覚を受けて、あーコレもまた被害者意識の強い過去の日本人映画なんだねぇ、と。それ、昔からなんか少しでも進歩してる?   この監督、『舟を編む』以降、随分とつまんない監督になっちゃった感じがして仕方ないんですけど。優等生的な映画を撮っていたいのかな?  対象から腰が引け過ぎてるんじゃないかなぁ。
[映画館(邦画)] 5点(2015-01-04 00:26:07)(良:2票)
565.  楽園追放 -Expelled from Paradise- 《ネタバレ》 
 手描きとCGとの境目が判らないくらいのアニメアニメしたCGが良かったです。露出度高いコス着たヒロインがメインの萌えアニメだけどね。   でも、映画としては微妙。物語が転がらなさ過ぎなんですよね。映画全体の7割が「物語」ではなくて「説明」。世界の設定とかキャラ設定とか状況をひたすらキャラに説明させるための会話で埋め尽くされた映画。会話シーンタップリ、物語自体は敵?の正体含めてとても単純。登場人物少な目、水増し感ハンパないです。  クライマックスの戦闘シーンでやっとこさ話が転がってゆく感じがしますが、そこまでの体感時間の長いこと。アニメなら当然絵で世界を語って頂きたいところですが、映像は殆どヒロインのおっぱいやお尻やメカにしか興味がないような感じで。  もっと登場人物を増やして広がりを見せないと、その人類全体レベルの大規模な設定に対して実感できる世界が狭過ぎな感じがしてしまいます。何しろ2人と1台以外はその他大勢でしかありませんでしたからねぇ。   あとヒロイン、幼いのは外観だけのハズですが、実際の行動やメンタリティもかなり幼く思えて、とても優秀なエージェントには思えませんでした。結局はリアリズムよりも萌え優先なんだなぁ、って。   『インターステラー』と結構ネタカブリしてますが、それはつまりどちらの映画もSF設定に新鮮さは無いですよ、って事で。  国産アニメの絵柄を見事に表現したCGと共に、原作無しのオリジナルアニメ映画として出てきた、ってところは評価できる部分なので、あとは設定や脚本に目指すべき高みを見据えて頑張って頂きたいところです。
[映画館(邦画)] 5点(2014-12-14 00:54:20)
566.  宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 《ネタバレ》 
 現代風にクリーンナップされたガトランティスの艦船とか、斉藤始やサーベラー登場とか、ここで『新銀河誕生』か!とか、そういう古びたヤマト世代をときめかす数々の小ネタはいいんですけど、でも映画としては志が低すぎてしまって。   『宇宙戦艦ヤマト2199』全26話を見ていてナンボです。いきなりこの作品から見て面白いか、或いは旧『ヤマト』を知っているなら面白いか、と問われればNO。完全に一見さんお断り。  今回の映画で描かれるエピソードは新シリーズの設定、エピソードから派生しているものばかりで「あのキャラと関連がある」「あのエピソードとシンクロしてる」というのが判らないままに見ると意味不明な箇所だらけです。  物語自体が全26話で完結している、その途中に起きた話となっているので単なるサイドストーリーの域を出ません。   で、ならばせめて密度のある、濃厚な物語を期待したいところなのですが、今回のキーとなる桐生美影がガミラスのバーガーの恋人に酷似しているという設定は単に謎解きのための都合のいい、それ以上には意味のない設定だったり、美影の父の死や斉藤始との関係が結局放置されたり、沢村とメルヒの関係が別にそんなに近いものには思えなかったり、色々と雑です。  特に大和ホテルに閉じ込められてからの停滞感は結構見ていてシンドく。「そういうミステリー的なモノは別に『ヤマト』で見たいとは思わないし」というのは14話でも思ったのですが、それを受け継ぐような形で映画でやられてしまうとキツいです。そこは好みの問題でしょうけれど、でもやっぱり『ヤマト』なら戦いの中でのドラマが見たいです。   こうしてまた『ヤマト』の新作が見られるというのはとても嬉しいのですが、いかんせん「映画」を見ている感覚に乏しく、その「知っていて当たり前」ばかりで構成された作品はテレビスペシャルの如き世界。  広い層を楽しませようという意識がとても薄い作りになっているという点では、今までの全ての『ヤマト映画』の中で最低だと思います。もう少し高い志を持って「映画」という表現に臨んで欲しかったと思いました。
[映画館(邦画)] 5点(2014-12-07 00:30:03)(良:1票)
567.  トワイライト ささらさや 《ネタバレ》 
 画はキレイなカットがいっぱいあって、あのミニチュア風の風景(実景の中央部分だけピントをハッキリさせて周囲をボカすとああ見えるという、iPhoneアプリでもカンタンに撮れる技法です)も味があって。でも、あのエフェクトに大して意味は無かった気が。   で、問題は音痴な脚本や演出。  感動させたいのならば、話がブレてしまうのはいけません。   大泉洋のモノローグで始まり、終わる映画ではあるのですが、映画本体はほぼガッキーの映画です。ガッキーが義父の目を逃れてささらでの生活を送ってゆくっていう。それがクライマックスに突如として大泉の映画になっちゃう。あのね、そこまでは観客の視点はガッキーに寄り添ってたと思うの。そこでいきなり大泉の方にシフトしたところで、じゃあ素直に感動できますか?ってハナシで。  常に大泉がガッキーに寄り添っているっていう、そこが感じられないの。大泉視点から外れちゃうの。中途半端な群像劇に突入する事で更にブレが生じて、その上、義父の素っ頓狂な行動で殆ど意味不明ワールドに突入して。  クライマックスの突如として大泉が父ちゃんの過去を見るあたりの強引さ、そしてそれ以上にその見せ方の下手さ(あの一連の映像から、何故父ちゃんが母ちゃんの死に向き合わなかったのかが理解できます?)、感動してくださーい!って叫んでるばかりで中身が見えてきませんよ?   ガッキーの成長、大泉の愛、父ちゃんの愛、ささらの人々の暮らし、一体何をいちばん描きたかった、何がいちばん大切だったの? それ、もう少し初期段階で明確化しとかないと。結果的にベテランキャストも勿体ない使い方になっちゃってますし。   ガッキーと赤ちゃんは魅力的でしたけどね。
[映画館(邦画)] 5点(2014-12-04 22:04:16)
568.  神さまの言うとおり 《ネタバレ》 
 『悪の教典』みたいに殺されてゆく者にちっともキャラクターが与えられていない、という訳ではなくて、多くの登場人物にそれなりの特徴なり感情表現なりが存在しているのでまだ興味を持って見る事ができました。   でも、不条理な出来事に対して中途半端に理屈・理由付けをしている、論理性を求めているような気がして、それが必要なのかどうかという点で疑問。  非現実的な事件が起きている、その外側の世界の描写がどうしても冷めてしまうんですよね。巨大なキューブが空に覆いかぶさるとか、中継されているとか、「神の子」として崇められてゆくとか、ひきこもりを動かすとか、しまいには神様の登場だとか、それ、要りますか?  それらの要素が酷く映画を安っぽいものにしてしまっている気がします。そういう外側の視点を入れるのならば、もっと綿密に構成されているべきですし、中で起きている事に対する説得力のある考察が必要だと思います。  それが単なるエッセンス程度の半端なものであるがゆえに、中と外との不条理の対比が明確化されず、全体が絵空事と化してテーマがボヤけてしまう、という感じ。   主演の福士蒼汰くんが弱いかな。『フォーゼ』でのコミカルな演技は面白かったのですが、映画では演技がいつも一緒みたいな感じで。つーか、キャラが『僕が処刑される未来』と同じじゃない?みたいな。どちらも「生」を見失ってるし。  ヒロインの山崎紘菜ちゃんは「このコ大丈夫ですかいな?」って思っちゃうTOHOシネマズの予告前のアレに比べるとちゃんと生きてたので良かったです。アレはスタイリストさんとかメイクさんとか照明に問題があるのかな・・・   半端な描写で余計な事を考えてしまう映画で(世界中で起こった事だとすると、他の国でもだるまさんや招き猫だったのか否か、とか)、冒頭からいきなり事件が起きて否応なく巻き込まれてゆく簡潔な展開に比べ、映画が進むにつれてどんどん雑音が多くなってしまう感じが残念でした。不条理なままじゃダメ?
[映画館(邦画)] 5点(2014-11-21 22:53:01)
569.  イン・ザ・ヒーロー 《ネタバレ》 
 スーツアクターに対する愛、終わってみると、そこだけな映画って気がしてしまって。   まず紋切型な展開の序盤、湿った感じで火が付くまでにやたら時間がかかります。日陰の身であるスーツアクターの悲哀と魅力とが描かれている、のはいいのですが、判りやすい悪役を設定する事で良い人々を描くのはかえってノッてゆかないんですよね。ダサさを冷めて見ちゃう。   中盤、悪役が改心して群像劇になってゆくと俄然面白くなってゆきます。それぞれのキャラが立って一人一人が魅力的な存在になって。で、このままクライマックスに向って一気に突っ走ってくれると良かったのですが・・・   結婚式の夜のシーンが終わるとそこまでの流れがパタッと止まって主人公のパーソナルな映画になります。ここからがクライマックスという事なのですが、まータメるタメる。二度も延々スローモーションでタメるシーン入って映画のテンポめためた。  で、そこまでして勿体つけてタメた末のクライマックスが「それはネタか?」という。「ワンカット長回しでCG使わずに撮るアクションシーン」という設定を、カット割りまくりのCG使いまくりで描いてくれます。「そんな拘りは重要ではないんだよ」って言いたいのならば、それだけ説得力のある画が必要だと思うのですが、そこまでのものは、いや、それ以前の戦隊モノのアクションシーンのキメポーズまで含めて、無かったように思えるんですよね。   第一「ハリウッド映画」の描写がめちゃくちゃ。死亡する危険性の高いスタントを無理矢理やらせるようなハリウッド映画がどこにありますか? アクションシーンのワンカット長回しに固執するハリウッド監督がどこにいますか? アクションシーンを長回ししたって『幕末高校生』のクライマックスみたいなアレな事になるだけですがな。「ハリウッドに日本のアクションの意地を見せてやる」って言ったって、そのハリウッドがニセモノ丸出しじゃあ情けなくないっすか?   登場人物はみんな魅力的だったのですから(いや、及川ミッチーに与えられたあまりに愛のない悪役っぷりは酷かったですが)、あまり無理をして虚勢張ってデカいホラ話にするんじゃなくて、もう少し身近な親しみのある範囲での話でまとめた方が良かったんじゃないかなぁ。
[映画館(邦画)] 5点(2014-09-30 22:51:39)
570.  テルマエ・ロマエⅡ 《ネタバレ》 
 前作と同じ。焼き直しみたいなもの。   後半のダラダラっぷりが多少は改善されたかな?くらいのモノで(前作がダメ過ぎた感じですけど)。なので前作を楽しめれば今作も楽しく、前作をこんなモンか、って思ったら今作もまたそんなモンで。  水の中に吸い込まれる映像も挿入されるオペラもそのまま、ネタ的にもあまり代わり映えはせず、登場人物もそのまま引っ張り。   よくぞこれだけの画を作れた、ってスケールの大きな映像は今回も健在。コロシアムのモブなんか見事な物量っぷりで。でもまあ、中身そのものは前作と一緒です。  後半はまた大規模な施設作りと立場危うしって話ですしね。つーか、温泉を掘り当てる事が映画の最終的な目的って、それがちゃんと設定された描写が足らなかった気がするんですが。   気になったのは安易にナショナリズムを刺激してる感じ。日本人、外国人から褒められるのが大好きですからねぇ。実際にそういうテレビ番組も色々と存在しておりますし。  で、この映画はそんな平たい顔族の文化を無条件に肯定してみせるワケですけれども、じゃあたとえば混浴とかって、その解釈は理想論に過ぎるんじゃないか?って。これって日本人の本音と建前の、その建前部分のみを濾過してるようなシロモノなわけですよね。そこで安易に日本文化、日本人サイコーって持ち上げると、それは盲目的なナショナリズムを煽る行為に繋がるんでないの?とか思っちゃう訳で。   古代ローマ人を日本人が演じる、この国の中だけで閉じた映画、それが単なるお笑いで済ませられればいいのですけれども、その奥に偏った閉塞性があるとしたら、ちょっとイヤかな。
[映画館(邦画)] 5点(2014-04-29 22:09:28)(笑:1票)
571.  クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん 《ネタバレ》 
 展開読めまくりの古臭いSF設定をどう『クレしん』に編み込んでゆくのか?というのがポイントだったのですが、かなりスベり気味なプロット、ギャグの数々で隙間の多い作品になっちゃったなぁ、って感じで。   冒頭からしばしは快調。ひろしがロボとーちゃんになってしまう、それを家族が受け入れてゆくっていう、極端な非日常が日常との調和を取ろうとする流れは面白く。   でも、具体的な陰謀の姿が見え始めると、ここから設定の説明です、みたいな描写になってしまって「あーまたこのパターンか」と。敵キャラも毎度のスベり系で長々と寒い見せ場を取ってしまってますし。  っていうか、五木ひろしの『契り』の真似をするコロッケのロボがラスボスです、って、そんな古くてサブいもん延々引っ張られたらヒくわ。   また、段々原ちゃんは『暗黒タマタマ』のよねさん的ポジションですが、よねさんはいらないコに見えつつ物語に推進力を与えてたのに対して、段々原ちゃんは本当にいらなかったんじゃ?みたいな存在で残念。   評価ポイントとしては真の父権とは?という問いをロボットからの視点で描いてみせた点。だけど、そこに女性専用車両とか映画館のレディスデーとかいった生々しいモノを出してしまうと、素直に楽しめなくなってしまいます。   みさえが事あるごとにペソペソ泣き出して感動方向に持ってゆこうとしているのが見え見えだったり、『がきデカ』とか「コマネチ!」とか古いネタがやたら多かったり、ああ、やっぱり『オトナ帝国』の呪縛がいまだにベットリと染みついてるんだなぁ、ってところにイラっときてしまったのが正直なところ。   幾つかのSF作品から引用された物語と、後期『クレしん』映画にありがちな寒い敵キャラ設定部分を除くと意外と残るものは少ない映画って気がしました。
[映画館(邦画)] 5点(2014-04-24 21:06:00)
572.  Wake Up, Girls! 七人のアイドル 《ネタバレ》 
 色々とかなりダメ、なのだけれども枯れちゃってる『アイマス』なんかよりよっぽどイキが良くて面白いっていう。   作画が「劇場にかけるレベルじゃないよ」って状態ですし、脚本も、映像の繋ぎも悪く。キャラの顔はみんな似ていて髪型で見分けるような感じで。そもそも上映時間が短いので内容はごくごく浅く。   「ご当地アイドルグループが結成されたのはいいけれど、弱小プロダクションの社長が夜逃げしてグループ解散の危機!」っていう物語で、メンバー一人一人にドラマがあって、主人公的存在は元人気アイドルグループのセンターを競ったほどの存在だったものの、訳ありで退団して、って、1時間足らずの「映画」としてまとめるにはかなり無理があります。  それって本来はテレビシリーズの第一話、第二話で描くべき事なんじゃ?みたいな感じで、実際、テレビシリーズの第一話は、この映画を見ていないと判らないところが多いっていう。そういう作品の成立のしかたを、私はあまり好ましいとは思いません。   社長の夜逃げエピソードなど、ドラマとして真面目に見られるレベルではありませんし。   ところが、その作品的な未熟さのあまりに、見ている側が行間を埋める作業をしないとならなくなり、結果、思わぬ感動を生むという。  それぞれの「設定はちゃんとしてあるけれどちっとも描ききれていない人物背景」をその短い間にどんどんと脳内で補完してゆく事で生まれるドラマ、それがラストのライブシーンに結実して、って。いや、それってちっとも好ましい状態じゃないのですが。   結果的に「ダメだけど面白かったけどやっぱりダメ」って。やっぱりこういうのってあんまり褒めちゃいけない気がします。
[映画館(邦画)] 5点(2014-03-31 22:57:25)
573.  偉大なる、しゅららぼん 《ネタバレ》 
 この原作者の『鴨川ホルモー』『プリンセス トヨトミ』に続いて、またしても「奇抜な設定をただひたすら説明するだけの映画」が登場しました。   物語はほぼ無いようなもので、映画の殆どは古くから反目する琵琶湖畔の2つの名家の対立と備わった特殊能力についての解説。そのファンタジーな設定を楽しめないと映画自体が楽しめないという点も前2作と全く同じと言えます。   で、それが今回もあまり楽しめないって感じで。  登場人物のあり得なさっぷりを、そういうものだと納得して楽しむというところに行かないんですね。作品の中だけで閉じ過ぎちゃってるようで、生きた、血の通った人々になかなか見えてきません。  延々とお殿様言葉で話し、感情を表に出さない濱田岳を、それでも面白い人と思うためにはその背景描写が欠落し過ぎていると思うのですね。設定の説明には費やしても、人や社会との関わりについては殆ど語られないので、ただ設定の中だけに閉じ込められた存在で。キャラ設定的には因習から抜け出そうとしていた訳ですから、皮肉な話です。   全編、そういう絵空事っぷりがハンパなく、しかも画面に登場するキャラを絞り過ぎてしまっている上(お城に居を構える名家でありながら、そこに住んでいるように思える人間はほんの数人)、人となりすらも多くがセリフで説明されるため、世界全体が薄っぺらい感じ。  クライマックスは湖が割れたり龍が出たりと、それこそ奇想天外な話になりますし。   あと、この原作者の映画でいつも気になる事なのですが、関西から全国に発信するのでなく、関西で閉じてる感じ、何か閉鎖的な感じがしてしまうんですね。土地に縛られる、他所とは線を引く、それがどうも東京モンな私からすると「なんだかなぁ」って思えて。   現代を舞台にした和なファンタジー、っていうのはとってもアリだと思うのですが、それが色々と縛り(物語や設定だけでなくもっと外側の部分まで含めて)を与えた上に成り立っているのはどうなんでしょうねぇ?
[映画館(邦画)] 5点(2014-03-16 19:37:56)(良:1票)
574.  魔女の宅急便(2014) 《ネタバレ》 
 飛行シーンのデジタル合成映像が軒並みダメで、今時こんなモンしか作れないのか?ってくらいに酷いのですが、それ以外のビジュアルは良好です。特にロケーションを活かした美術デザインがとても雰囲気良くて。ああ、こういう和と洋とがキレイに混じった世界っていいなぁ、って。   問題は物語の方。そんなステキな世界でかなりギスギスとした、暗い話が多くを占めていて。ドラマを「作る」ために嫌な性格の人間を散りばめてあるんですね。  嫌がらせにキキを利用する女の子や、キキに延々と怒鳴り散らす動物園の職員、荷物を届ける先の人間等、ひたすらキキにとって負の作用をもたらす存在として設定してあって。トンボですら、延々とキキに冷たい状態ですし。   で、その連中が改心する、態度を改める、優しくなる、そういう「大きな振れ幅」を与える事で「ドラマを作る」「感動させる」って、それ、簡単なんですよ。安易なの。その振れ幅が大きい連中ばかりでストーリーライン埋めてるの。  一人の女の子の成長物語であるならば、もう少し繊細に、丁寧にエピソードを重ねるべきなんじゃないかな、って思うんですよね。  あと、ジジの扱いが後半雑になったまま、っていうのが個人的にイヤ。   せっかく美術設定も役者もいいのに、なんか素材を大切にしていない脚本だと思いました。   あと、タイトルバックの画がアニメ版とほぼ一緒(飛んでる方向が逆ですが)、エンディングの構成もアニメ版に準拠と、なんかココ!ってところでアニメ版に寄っちゃってるのが疑問でした。私だったら意地でも全く別のモノにしちゃうのに。
[映画館(邦画)] 5点(2014-03-09 15:07:01)(良:1票)
575.  謝罪の王様 《ネタバレ》 
 元謝罪のプロなので、その視点から何か語れるのかと思ったら、そういうレベルの映画ではなくて。「謝罪」はあくまで笑いの基本となるネタに過ぎません。  何しろ話としては矛盾しちゃってますしねぇ。サダヲは元々「本人に謝罪して欲しかった」がゆえに謝罪のプロとなったわけですよね。なのにサダヲの取る道は悉く「心からではなく形式的に、例え騙してでも謝罪する」。よく判んない。あのラーメン屋を経営する人々の対応の方がよっぽど誠実に見えるんですけど。  人は本当にただ「謝って欲しい」のかなぁ? 自分としてはむしろ謝罪はいいから改善しようよ、って思うのだけれども。いくら謝ったって同じ過ちを繰り返してるようなのは意味がないもの。   で、だからそこは重要でなくて、あくまでネタ集を笑って楽しむ映画なんですよね。  その点、前半は快調です。役者さんがみんな軽妙に演じていてテンポ良く。バラバラとオムニバス形式で描かれたエピソード同士が実は細かく絡んでいたりして、伏線が回収されてゆく感じが気持ち良くて。   だけど後半の国際問題話がクドくて。いちいち繰り返される王国への訪問、あのクドさがちゃんと面白さに繋がってない気がします。  そして「腋毛ボーボー自由の女神」の正体が明らかになって以降は更にクドくなっちゃって。あれ、正体が判った時点で畳み掛けないと。ああいうのはすっと下げないと粋でないのよ。なんであんなにしつこく繰り返すかなぁ。あの粘着っぷりに「ああ、邦画っていつもこうだよねぇ・・・」って。   更に全く本編に繋がってない、業界の色んな事情を反映したかのような、そこだけ浮きまくりのエンドクレジット。あんなものを長々と見せられてもねぇ。   見終わって何も残らない映画で、コメディなのだからそれはそれでいいのですが、できれば前半の印象のままで劇場を後にしたかったかな。
[映画館(邦画)] 5点(2013-10-11 22:00:37)(良:2票)
576.  劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語 《ネタバレ》 
 前編に比べて後編は単なるジャンルについての映画ではなく、この作品独自のテーマ、メッセージが明確に提示される分、まだ面白いと感じました。   ただし、その行き着く先は決して気持ちのいい場所ではありませんし、また、随分とまた極端な到達点だな!とツッコミを入れたくもなります。  っていうか、国民的になったメタ系特撮ロボアニメや某メタ系ヒーロー映画、また某メタ系ホラー映画と同様で、メタ系は「セカイ系オチ」に持ち込む事でしかその世界にケリを付けられんのか?と。  メタ指向によって話が内側に向かえば向かうほど、それを終わらせる手段は限られてくるという事なんでしょうかねぇ。   また、一話ずつ区切られたテレビシリーズでは問題が無かったであろうものが連続した映画では明らかに不自然になってしまう部分があって。  映画の視点がそれまでずっと固定されていたまどかから突如としてほむらに転化した時点で、こちらが作品を追っていた視点はぷっつりと断ち切られます。  そこで種明かしがされる事でそれまで掴みかねていたほむらの心は見えてくるのですが、逆にまどかを見失ってしまって、その後のまどかが「それまで見ていたまどかではない、無数のまどかのうちの1つでしかないまどか」になってしまい、実質的には『まどか☆マギカ』はほむらの種明かし時点で終了してしまうような感覚。  その後の「セカイ系」はむしろ蛇足みたいなもので。   見えてこないもどかしさが前編の特徴ならば、後編は種明かしをし過ぎたゆえの空疎さで後に虚しさばかりが残るような感じでした。   もっとも、ここからまだ続きがあるみたいですが。
[映画館(邦画)] 5点(2013-09-25 20:36:20)(良:1票)
577.  鷹の爪GO 美しきエリエール消臭プラス 《ネタバレ》 
 キャラネタは相変わらずの面白さなのですが、今回はその凝ってみました的な物語の背景設定が「ぼくがかんがえたSF超大作」みたいな中二臭さ炸裂で、ちょっと置いていかれ気味。   クライマックスの泣かせにしても吉田くんが褒めるような総統の人間性っていうのが、実のところこの作品でも過去作でもそういう風には伝わってきてなくって、なんか一方的に送り手側が酔い痴れてません?って感じがしてしまって。   っていうか、今回泣かせを入れ過ぎ。『鷹の爪』で泣かせなんてのはイレギュラーというか、ネタの1つ程度の存在でいいと思うんですけどねぇ。   大体、前半はオキテマス・スマイルとヨルニーがメインだったのに、クライマックスになると完全に鷹の爪団に話が移って、ヨルニーなんて最終的に何処へ行っちゃったのやら、って状態で。   これまでの作品にあった時代を反映するネタが減り、凝った設定と鷹の爪団(特に総統)への過剰な思い入れがどうも間口の狭い作品にしてしまった感があって、一方でバジェットゲージの存在は映画を引っ張るためのマンネリな手段と化し、ここに来て『鷹の爪』も曲がり角に来たのかな、って感じがします。   やっすいフラッシュアニメだからこそできる事、そこを見失ってゆくと存在の意味がなくなってしまうと思います。こういう物語自体はもっと上手く作れる人が幾らでもいるのですから。
[映画館(邦画)] 5点(2013-09-20 21:53:19)
578.  SHORT PEACE
 見終わって「で?」って感じで。   どれもこれも「これが日本のアニメの技術力ですよ」みたいなシロモノで、デザインや作画力を誇示しているような感じばかりがして、でもあまり魅かれるものがない状態。その絵から一発で心掴むモノが感じられません。そこそこワクワクできたのはオープニングくらいでしょうか(それすらも予告を見て期待したほどでは、という状態でしたが。あの超高速着替えの中に既成アニメのデザイン入っちゃってますよね? 褪めますわ)。   その技術力にしてもデジタルが主流になった今となっては何の優位性もなくなってしまっていて、たとえばカトキハジメデザインの『武器よさらば』のメカニックなど、これ見よがしに線いっぱいのデザインだったりする訳ですが、CGIで動かしてるのならばどうとでもなるんじゃ?としか思えなかったりするんですよね。  『九十九』の反物だって、そういうテクスチャー貼ってバーッて、って。   もうデジタルの匂いがプンプンしてきちゃうの。フルデジタルな世界からデジタル臭を消す努力をしている海外のアニメーションとは違って、むしろ露悪的にデジタル匂わせてない?って感じがして。和とデジタルのミスマッチ感覚こそが今の日本のアニメです、みたいな主張でもしてるのでしょうかねぇ?   もっとも最大の問題はコレが今の日本のアニメのメインストリームからはちょっと外れてるって事ですかねぇ。確かに『AKIRA』とかって海外ではウケがいいけれど、これこそがアニメだ!っていうと、ちと違う気がして。   オリエンタリズムを強調して海外向けにパッケージングされた、なんか『ミカド』とか『ゲイシャ』とか商品名付けたシロモノみたいな映画って印象でした。
[映画館(邦画)] 5点(2013-08-01 14:51:21)
579.  言の葉の庭 《ネタバレ》 
 訳あって靴に詳しい身としてはツッコミどころ何点か。  まず雨の日にあのモカシンは無いですわ。一発で中までグッショリ、靴自体は雨吸いまくってゴワゴワ。自分で作った靴? ならば尚更。素直に合皮&合成底のプレーントゥやU、ウィング、ストレートチップ履きましょうよ。  おねえさんもとても雨の日用とは思えないセレクトばかりで。とりあえずマンホール上で思いきり滑る靴が多いですわね。  あと母親に9センチヒールのプレゼントはハードル高過ぎですわぁ。あの9センチから色々と想像をめぐらせてみても(若作りな母だから、そういうプレゼントに慣れてないから、女物に疎いから、男として女の靴に求める願望の表れ)、ちと無理があり過ぎ。7センチが限度かな。  そういう、繊細なフリして雑なトコはかなり雑って、そんな映画。   セリフとモノローグでとりあえず全部説明しちゃうんですよね。モノローグなんて本来禁じ手の多重方式で双方の気持ちやら背景やら全解説。そうして人称ブレブレにしてまでして語りたかったものって、なんかペラペラな感じなんですけど。  そのペラペラと流れてゆくモノに、映像でキレイキレイな装飾を施しました、って印象。  別に、全部を語る必要はないと思うんですけどねぇ。全部語っちゃったら、あともう何も残らないし。   あの街の風景、私の家のベッド前の窓から見える風景なんですけど、それがこの映画でドラマチックに彩られて独特の世界が広がって感激!なんて気持ちも特に湧きませんで。  自分がずっと見てる東京、それを当たり前に見せられているような感じがして、せいぜい高層建築からの俯瞰とか線路上を通過してゆく列車とかいうトリッキーな構図が珍しいくらいで、んー、手描きのアニメだからこそ珍しい、みたいな?   『言の葉の庭』ってくらいなのだから、言葉をこう、選びに選びまくって絞り出された一節一句から広がる世界ってのを描いたら良かったんじゃないかな。あまりに饒舌過ぎてなんかおしゃべりな映画でした。
[映画館(邦画)] 5点(2013-06-05 19:39:02)(良:1票)
580.  県庁おもてなし課 《ネタバレ》 
 冒頭、「これだから公務員は・・・」みたいな描かれ方をされていて、だけどそこからみんな頑張って、というのがこの映画のポイントだと思うんですよね。でも、なんかピントがズレちゃってます。  頑張ったところでその言動が「まあ、公務員とバイトじゃ仕方ないよね・・・」って状態なんですよ。みんな仕事に私情ばかり持ち込んでます。  仕事中に痴話喧嘩を繰り返したり、感情的になってやる気を無くしたり、仕事から外れたり。  「仕事には心が必要なんですよ」という事を描こうとして「心」と「感情」とを勘違いしちゃってる状態なんじゃない?  話は主に外部の人の作用によって進み、その上ちゃんとした一応の結果までも到達しないので、最後まで見て「で、結局おもてなし課って何したの?」みたいな、映画の存在意義そのものが危ぶまれてしまうようなシロモノでして。   ただ、高知県のPR映画としては一応の効果を上げてたのではないかと。  だって「高知って、えーと、うど・・・ミカ・・・あ、竜馬」って神戸からアッチは沖縄まで飛んじゃう状態の私に、映画の流れを止めてでも沢山盛り込まれた映像で「高知ってこういうところ」っていうのをアピールできた、「ああ、自然たっぷりでいいところなんだね」って思わせた、それだけで無価値って訳ではない映画でした。  まあ、メジャーな映画のわりに予算が無いのが丸出し、航空ショットになると途端にどっかの素材映像らしきSD画質になっちゃうのが萎えさせましたけど。   あと、予告編では全く目立たなかった関めぐみが意外にも久々に大きい役でファンとしては嬉しかったです。『ドラゴンボール』とか『必死剣 鳥刺し』とかちょっとしか出てこない映画が多かったですからねぇ。一応準主役だった『ぼくが処刑される未来』という超低予算な映画もありましたが、アレは、えーと・・・。  結局あれだけ画面に登場しながら最終的に「何しに出てきたの?」みたいな存在だった可哀想な堀北真希よりもよっぽどヒロイン的ないいポジションでした。   『綱引いちゃった』みたいに大分の魅力を全く伝えられなかった映画に比べたら、これ、一応ご当地映画としての存在感だけは示せてるんじゃないかと思います。  この国の風景を捉えておくって、大切だと思うんですよね。
[映画館(邦画)] 5点(2013-06-02 20:04:47)
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