561. 愛染かつら(1954)
《ネタバレ》 「君の名は」とともに昭和を代表する日本のメロドラマだろう。過去何度も映画化された「愛染かつら」だが、やはりラストの看護婦姿で歌うシーンは印象的。この映画にはおまけが付いていて、岡本敦郎の「憧れの郵便馬車」や、「水色のワルツ」も聴くことができる。ただ映画としては少しあっさりしていること、特に「愛染かつら」のいわれのある樹のシーンが、ないのに等しいのは残念。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-09-13 23:00:46) |
562. 桃太郎侍(1957)
子どもの頃見た映画だが、何せ後の高橋英樹主演のテレビドラマシリーズの印象が強すぎてよく覚えていないと言うのが本音。昔は正義の味方が悪者をやっつける時代劇映画がよく流行っていた。その定番とも言えるような映画。 [映画館(邦画)] 6点(2012-09-10 05:34:56) |
563. 妖精は花の匂いがする
女子大生が授業料のためにモデルになる、ヌードになる、この時代ではやはり相当スキャンダラスなこととされていたのだろう。しかし元はと言えば病身の姉の治療費という涙ぐましいものなのだが・・・。久我美子は好演、この人は由緒ある家柄で学習院出身というのだから、映画スターになるのも同様なことだったのかしら。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-09-07 00:47:45) |
564. エデンの海(1976)
《ネタバレ》 百恵主演で唯一、三浦友和と共演していない映画。転任してきた教師と感受性の強い女子生徒とのラブロマンスだが、けっこうまじめに爽やかに作られている。とは言ってもやっていることは、誤解されやすい行為と問題行動とにらまれることばかりなのだが・・・。ラストで他の女子生徒たちが「先生やめないで」という気持ちもよくわかる。 [DVD(邦画)] 6点(2012-09-04 22:32:30) |
565. 夕笛
一時期、本間千代子や和泉雅子に移っていた舟木一夫のお相手が再び松原智恵子になる。やはり美しき薄幸の美女を演じるには、彼女しかないのだと思う。まさにピッタリの役で好演である。舟木もこの頃になるとどうにか主役を任されるようになるが演技はまだまだだ。 映画はそれまで浮ついたアイドル映画から一転、本格的な恋愛ものとなる。従って流れる主題歌は始めと終わりだけ、途中で歌を歌うという場面はないし、そういう雰囲気の映画ではないのだ。 [映画館(邦画)] 6点(2012-08-30 20:02:11) |
566. 俺っちのウエディング
たいして長崎らしい風景も出てこないが、ま、そこそこにおもしろかった。しかし松本サリン事件じゃないけれど、マスコミ報道って恐ろしい。しかし社会派ものとはならず、結婚前の女性関係問題が引き起こす、ちょっぴりサスペンスがかったコメディというのが良かったかも。ラストは少しあっけないが・・・。 [映画館(邦画)] 6点(2012-08-29 22:16:57) |
567. 夜叉
降旗監督も高倉健も好きだが、若いときの高倉健は好きでない。若い頃の高倉健と言えば任侠映画や網走番外地などのヤクザ映画、人は男っぽく格好良いと言うが私は大嫌い。だが後年の高倉健は影のある男の渋さが光っていた。それがどうだろう、映画の役がと同様に15年ぶりぐらいにヤクザの世界に舞い戻ってしまった。 映画自体は完成度が高くすばらしいできだと思う。何よりいしだあゆみと田中裕子という二人の女性が良い。特に田中さんは、いじあゆみという奥さんがいてもついふらふらとなるような色っぽさだ。ビートたけしも戦場のメリークリスマスでは何かようわからん役だったけど、今度の矢島の役はピッタリだったと思う。 前半は非常に良いと思うが、足を洗っていたのになぜ舞い戻ったかが納得できないので減点せざるを得ない。 [DVD(邦画)] 6点(2012-08-26 23:53:37) |
568. セックス・チェック 第二の性
「男にならないと女子100mの11秒の限界は切れない」とは何という信念だ。ひげそりを命じるのも異常に近いが、筋力トレーニングなど猛特訓もまたすさまじい。何か巨人の星か鬼の大松を思い出せるが、全身マッサージを怠らないこともまた憎い。そうこうするうち、女子選手証明(セックスチェック)となる映画の展開がとても巧みでラストも良いと思う。 [映画館(邦画)] 6点(2012-08-21 21:58:13) |
569. はだしのゲン PART3 ヒロシマのたたかい
原爆が落ちた後の広島で生き抜くことはとても大変だった。焼けてしまった家には食べるものすらない。親を亡くした孤児たちは他人のものを盗んだりもするが、生き抜いていくためには仕方がないことかもしれない。一方、生き残った人の中にも原爆症で亡くなる人が次々と出てくる。 映画としては必ずしも良いできとは言えないが、私たちが知っておかなければならないことがたきさん含まれているように思う。 [DVD(邦画)] 6点(2012-08-16 00:46:30) |
570. 社長外遊記
《ネタバレ》 毎度おなじみ社長シリーズ、今度の森繁はデパートの社長。子どもも一人娘から一挙五人の子持ちで皆娘ばかりという花盛り。もはや常連となったフランキー堺を加えた五人組、今度はハワイ進出と豪華になる。 そう思い出したフランキー堺さんは元々ジャズドラマーだったのだ、上手なはず。それに森繁の「籠の鳥」逢いたーさ見たーさに怖さーを忘れー♪ しびれるなあ。 おっと例によって感想は「続・社長外遊記」を見てからに。 [映画館(邦画)] 6点(2012-08-14 08:29:47) |
571. 美しい夏キリシマ
広島や長崎それに沖縄からも遠く離れた美しい大自然のキリシマ、グラマンが飛んだり竹槍訓練をしていても、戦争に無縁の地に思える。しかし、そこに住む人の心の中には様々な形で戦争が影をなしていた。学徒出陣ながら肺浸潤で仲間に加われなかった少年、密会を重ねる兵士と戦争未亡人?、義足になった男に嫁ぐ娘。やがて終戦、天皇は神様と教えられた人たちはどう受け取ったのだろうか。戦争とは何かを静かに問う。登場人物が多く散漫になりがちで、メッセージが伝わりにくい気もするが・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2012-08-08 11:25:17) |
572. TOMORROW 明日
投下前日に結婚式を挙げた二人や当日早朝に生まれた赤ん坊、彼らに未来はなかった。今日できなくなくても明日があるからという願いはむなしく消えたのだ。長崎の原爆を描いた映画としてはやや物足りなく感じるものの、制作者のメッセージは強く心に残った。 [DVD(邦画)] 6点(2012-08-05 21:42:30) |
573. ふりむけば愛
《ネタバレ》 百恵・友和のゴールデンコンビ第8作。それまでは文芸作品の映画化やリメイクなど、どちらかと言えば型にはまった作品だったが、これはジェームス三木のオリジナル脚本、ロマン豊かな大林監督の映画だ。舞台もサンフランシスコと東京を何度も往復する。ここで特筆すべきは主題歌を歌っているのは百恵ではなく、友和だということ。もちろんのストーリー的に友和が歌わねばならないのだが、正直彼が歌っているのを聴いたのは初めてで非常に価値があった。価値があったのはそればかりではない。何と「私と結婚してください」と言うのは百恵なのだ。ラストはややアイドル映画っぽくなるが、それまではどうしてどうして十代の堂々たるヒロインであり、友和の方が押され気味だ。そしてまたもう一つ言えば二人の関係もそれまでの純愛プラトニックから、ベッドシーンを含む映画になったこと。もしかしたら、現実の二人もこの頃から互いに結婚を意識し始めたのかもしれない。そういう予感のする映画だ。 [映画館(邦画)] 6点(2012-08-05 14:16:56) |
574. おさな妻
高校生ブルースに引き続く関根恵子映画の第2弾。衝撃的な前作に比べ結構おとなしくまとめられている。おさな妻というとどうしても興味本位に捉えられがちだが、この映画は結構まじめで過激な描写もほとんどなく、かといって手放しで賞賛しているわけでもない。問題点は問題点としてきちんと描かれていると思う。 関根恵子は若干15歳というのに非常に大人びて見える。映画の設定では17歳だが、普通に見たら20歳くらいの女性が17歳を演じているかのように見えるほどだ。だからセックスに関しては何ら問題点なさそうとさえ見える。問題は成熟した身体に見合う精神が宿っているか否かである。 映画では奥さんとしてへまばかりやっている1年生という表現が出てくる。このとき挫折していくか乗り越えていけるかが1番のポイントである。この映画では夫役の新克利を初め周囲が暖かく見守っているししっかりとサポートしている。ライバルと目される滝沢喜久子さえ、いじわるではなく最後はフォローしてくれる。 だが現実の場合、なかなかこうはならない。男にだまされたり、挫折してしまうのがほとんどだ。映画はもう少しこの点に踏み込んでも良かったのでは・・・。 なお法律的に言えば、両親がいないとはいえ女性は未成年、犯罪として立派に成立する。 [映画館(邦画)] 6点(2012-08-03 20:51:27) |
575. でんきくらげ
賭博行為は違法だが売春行為は違法でない?には不思議に思ったのだけど不思議な世界だ。善悪はともあれ、主人公女性の身体を張った生き方はわからないでもない。泣き寝入りすることなく男に堂々と立ち向かうし、どん欲ではあるが一途な面もあるし・・・。こういう世界を描くのが増村流か。 [映画館(邦画)] 6点(2012-07-28 15:29:40) |
576. 祇園の姉妹(1956)
「よっ、三つ揃え!」と馴染みの客から声がかかる美津次、美津ひろ、美津丸の三姉妹だが、美津丸は実は美津次の娘。この美津丸が加わって三姉妹になるのはリメイク独特のもので、善し悪しは別に雰囲気が結構変わってこれもまた良し。 映像はきれいにはなったが、溝口の名前にはかなわない。情感も今ひとつか。 勝新太郎と中村玉緒がとても若い。 [DVD(邦画)] 6点(2012-07-07 07:15:05) |
577. 続・社長三代記
森繁久彌の社長に代わって加東大介が社長となったが、この社長がまじめすぎるは良いのだが融通が利かないで、社員はイライラ。前作の時点で当然のことと予想はできたのだが。 またまじめで融通が利かないことは、いったん狂うと歯止めが利かないという欠点をさらけ出す。質実剛健のモットーはどこへやら、前作でなりを潜めていた宴会部長三木のり平が活躍し出すと・・・という展開になる。 やっぱり社長は多少の(多と少ではずいぶん違うが)女遊びができるくらい融通が利かないと・・・。 ところで社長シリーズだが、レンタルビデオ店にはそろっているのに、「続」がつくものがほとんど見あたらない。続が単なる続編でなく、続があって初めて完了するというのに。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-06-30 00:17:28)(良:1票) |
578. 白夜行
東野圭吾のベストセラー小説だけあって、どんなに映像化しても悪くなろうはずはない。しかしテレビドラマと印象が違って最初はなかなかなじめなかったし、ストーリーが急だったり省かれたりしていて不満だった。原作を読み直して再度挑戦して理解は深まったが・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2012-06-06 09:25:42) |
579. 千羽鶴(1969)
1968年日本人では初となるノーベル文学賞を川端康成が受賞した。大映はそれを記念し、小説「千羽鶴」を15年ぶりに増村保造監督でリメイクすることを決定。オリジナルは吉村公三郎が監督し、木暮実千代や乙羽信子、杉村春子など昭和を代表する女優たちによって演じられた映画だ。(名作かどうか未見でわからない) 今回は川端の受賞もあったが、もうひとつ理由は病に倒れていた市川雷蔵の復活の意味もあった。だから同じ映画会社の同じ脚本家(新藤兼人)であっても、シナリオは相当雷蔵を意識したものだったらしい。しかし、雷蔵の菊治は実現しなかった。再び病に倒れてしまったからである。急遽代役が立てられ平幹二朗の出番となった。 そういういきさつがあるので、京マチ子、若尾文子という二大女優と釣り合いがとれなかったというか、平幹二朗に不向きな演出となったらしい。雷蔵だったらと思わせるシーンがいくつもあったとか。そんなこんなで雷蔵ならば高得点だったのにと惜しまれる映画だ。 [映画館(邦画)] 6点(2012-05-27 10:42:18) |
580. 世界の中心で、愛をさけぶ
TVドラマが良かったので、映画をDVDで鑑賞。TVと映画の違いに戸惑いながらも、高校時代の亜紀と朔太郎はなかなか良かったと思う。長澤まさみはとてもかわいかったし、森山未來には青春映画らしい新鮮さがあった。それに比べると現在のサクはえらくめそめそしているし、柴咲コウの律子って誰なんだ?という感じであまり好きではない。 [DVD(邦画)] 6点(2012-05-25 11:17:23) |