641. 男はつらいよ フーテンの寅
《ネタバレ》 監督が山田洋次でなくても、脚本は山田洋次、やっぱり寅さんである。シリーズをすべて見たわけではないが、これほど人情に厚く浪花節っぽく、それでいて馬鹿さ加減が目立つ寅さんがあっただろうか。それだけにあきれ果てる場面も多く、いやがられる面も多々あると思う、無理もない。 しかし照れくささに店のすぐそばから電話をかけたり、余興の「花笠道中」で「お志津」と叫んだり、マドンナだけでなく春川ますみや香山美子にも良いところを見せたりするなど、見所はたくさんあると思う。 新珠三千代さんは気品があり、寅さんと一番年齢が近いマドンナだった。蛇足ながらこの新珠三千代さんの恋人になるまったくのちょい役吉井さんは、テレビの水戸黄門シリーズで歴代2位の出演を誇る高野真二さんである。 [ビデオ(邦画)] 6点(2011-04-29 10:19:51) |
642. サザエさん(1956)
《ネタバレ》 私は子どもの頃(50年以上も前)「ジャンケン娘」と「サザエさん」を見たことがある。「ジャンケン娘」は元祖三人娘(美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ)、サザエさんでは江利チエミが主役を務めた。 大人っぽい歌を歌う美空ひばり、西洋のハイカラな歌を歌う雪村いづみと違って、彼女は明るく庶民的で、まさにサザエさんそのものだった。 ところが私の記憶にしっかりと残っているのはテレビのサザエさんシリーズ、サザエさんはもちろん江利チエミが演じたが、マスオさんは小泉博ではなく川崎敬三だった。 映画のサザエさんは確か二人が結婚するまでの映画だったと思う。おもしろい映画だったことはよく覚えているが、小泉博の顔がどうしても思い出せず、すぐ川崎敬三になってしまう。 江利チエミは明るくお転婆なサザエさんを演じているが、実生活は大変苦労をした人である。大きな不幸を抱えながらもおくびにも出さず、強く生き抜いた人でもあった。早すぎた死(美空ひばりよりもなお早い)に哀悼の意を献げたい。 [映画館(邦画)] 6点(2011-04-19 08:05:19)(良:1票) |
643. TRICK トリック 劇場版2
テレビドラマシリーズからのファンであり、仲間由紀恵が好きな私には、この映画も問題なく好きなのだが、周囲の評判の悪さが少しは気になるようになった。 したがって、このシリーズもこれでお終いかなと想いながら、じっくりと味わった。ところがところが、昨年「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」が出たと聞き、驚き桃の木・・・。はたしてこれも見るべきどうか迷っている。 堀北真希、平岡祐太の若手がどこかで見た顔と思いつつ、トリック2を見た時は思い出せなかった。 [DVD(邦画)] 6点(2011-04-15 07:49:49) |
644. TRICK トリック 劇場版
テレビのドラマシリーズが結構おもしろかったので、この映画も当然のようにして見た。仲間由紀恵の山田奈緒子と上田次郎の阿部寛の凸凹コンビは依然として健在、それぞれにはっきりした個性キャラクターがあり、いつもながら楽しませてくれる。 [DVD(邦画)] 6点(2011-04-15 06:10:29) |
645. トラ・トラ・トラ!
《ネタバレ》 陰謀国と無謀国の戦争がどうして起こったのか、なぜ回避できなかったかはこの映画ではほとんど説明不可能のように思える。 昔見た時は、日米合作で双方の国の立場を互角に表現した良い映画だと思っていましたが・・・ 今になってみれば、米国の楽観的な態度や日本の非道さが目立つと思う。またそれが眠れる獅子を起こし、米国の「パール・ハーバーを忘れるな」の反日感情を高めてしまった。 前半部分は、私たちが知っておかねばならない重要なエピソードもたくさんあるように思われる。しかし、それが短時間で余りにも断片的に流れるために理解するのが難しい。省略せずにもっと丁寧に時間をかけた演出が必要だと思う。(ハル・ノートに対する対応や戦争回避の外交など)逆に後半の戦闘部分はほとんど不要なくらいだ。 [映画館(字幕)] 6点(2011-03-17 21:34:20) |
646. 点と線
《ネタバレ》 中学生の時数学の先生が松本清張の「点と線」について話して下さった。たぶん図形の問題から脱線してその話になったのだろう。私は非常に興味を持ち、本を買い求めた。その後ゼロの焦点や眼の壁など、松本清張の小説にのめり込んでいくのだが・・・。 映画を見たのはずっと遅く、砂の器公開よりも後だったと思う。しかしポイント(14番ホームから16番ホームが見える4分間など)はしっかり覚えていたので、見る時すでに懐かしく感じたくらいだった。 映画では謎解きに終始しているが、加藤嘉の老練な刑事役、花沢徳衛の果物屋の店主、高峰三枝子の安田の妻が良い味を出している。山形勲の安田は恰幅が良すぎたかな。 小説に較べると映画はいまいちだと思う。 [ビデオ(邦画)] 6点(2011-03-12 11:09:05) |
647. 夏の庭 The Friends
偶然テレビ(CSだったかもしれない)で途中から見たが、「夏の庭」だとすぐにわかった。実はずっと前、演劇で見ていたからである。 演劇の印象が強くレビューにはならないかもしれないが、映画では三國連太郎のおじいさんが大変良かった。子どもたちとおじいさんとの心のふれあいが何とも言えない。 もう一度見てみたい映画なのだが・・・。 [地上波(邦画)] 6点(2011-03-06 09:03:54) |
648. 白い巨塔
《ネタバレ》 白い巨塔と言えば財前五郎、財前と言えば田宮二郎、まさに映画の財前と役者田宮が重なってしまうほどだ。 白い巨塔は、私が学生の頃見た山崎豊子原作最初の映画であり、それまで物の裏側まで見ることのなかった私には、強烈な映画となった。 野心に燃え傲慢不遜な財前、東教授ならずともまったをかけたくなるだろう。そこに渦巻く策略、利用できるものは何でも利用し、用済みともなれば捨ててしまう、医大病院の裏側の汚れた部分を見事に描いている。 この映画の後のテレビドラマも、もちろん見た。田宮二郎だけでなく、小沢栄太郎 、加藤嘉も映画と同役で、映画で描ききれなかった細部や続編を付け加え、より完成されたものとなった、。 [映画館(邦画)] 6点(2011-02-26 06:32:09) |
649. キューポラのある街
私の少年時代のあこがれは吉永小百合、歌に映画に大活躍で当時のアイドルとしての人気は高かった。 「伊豆の踊子」「青い山脈」「泥だらけの純情」など次々と小百合さん映画を見ていっのだが、「キューポラのある街」はあまり記憶がなく後にビデオで改めて鑑賞。結構内容があると思う。川口市の鋳物工場や在日朝鮮人のことなど当時の風情をよく反映しているからだ。しかし、何となくお嬢様イメージの吉永さんと鋳物工場の貧しさがしっくりこなかった。 [映画館(邦画)] 6点(2011-02-22 23:52:10) |
650. 下町の太陽
私たちの少年時代は、吉永小百合や倍賞千恵子はあこがれの的だった。そのころ、吉永さんの「寒い朝」や倍賞さんの「下町の太陽」といった歌が、ヒットし、「寒い朝」は映画「赤い蕾と白い花」、「下町の太陽」は同名映画のそれぞれ主題曲となった。 吉永さんの映画はもっと後から見始めたのだが、この「下町の太陽」は高校生の時に見た思い出の青春映画として今も記憶に残っている。 [映画館(邦画)] 6点(2011-02-21 22:20:09) |
651. 東京オリンピック
そういえば、「記録」か「芸術」かの論争がありましたね。制作時に映画館で見た時の感動は薄れたものの、何十年もたって見たDVDはとてもなつかしいものを感じました。 好きな競技はあっという間に終わってしまうし、あれもこれもと入れて編集すれば長くなるし、本当にむずかしいものです。 しかし、なんと言ってもこの映画の良さは競技そのものよりも、昭和の時代の風情を記録として残していることだと思います。 [映画館(邦画)] 6点(2011-02-02 20:17:51) |
652. 亀は意外と速く泳ぐ
不思議なドラマですね。笑えるところ満載、だから何なのだは度外視して、最後まで釘付けしてしまう映画です。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-26 18:07:13) |
653. ゆれる
名作だし、名演技だと思います。しかし私は好きになれません。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-07 10:24:02) |
654. 続・社長紳士録
当初社長シリーズを締めくくる最後の作品だったが、ややもの足りなさを感じる。森繁が大社長に、小林や加東も出世するというめでたしめでたしの結末も、世界旅行に旅立つというエンディングも、何かとってつけたものに思える。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-12-06 11:09:15) |
655. 続・社長行状記
前作「社長行状記」に引き続き鑑賞。競馬シーンから始まって、船頭小唄の替え歌「中だるみ」がなんともおもしろい。だが全体としては前作ほどおもしろくない。最後の方でもう一波乱ありそうな感じのまま終わってしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-10-20 19:27:54) |
656. 春琴抄(1976)
脚本がよくしっかりした構成で「春琴抄」という小説がわかりやすく表現されている。しかし百恵友和によるこの映画は純愛映画であって、新藤兼人監督の「讃歌」を見た後では肩すかしを食らった感じだ。奉公人の三浦友和が立派すぎで百恵の師匠は貫禄不足。昔この役は田中絹代、京マチ子、山本富士子という名だたる女優が演じたそうだが、見ていないでいうのも何だが、京マチ子が一番ではないかと思う。津川雅彦の利太郎はさすがにいい。 [DVD(邦画)] 5点(2015-05-16 07:37:36) |
657. 「わたし」の人生(みち) 我が命のタンゴ
認知症や介護問題など現代社会の側面を描いた社会派映画だが、監督自身が現役医師だけにリアルで怖い。一見する価値は十分にあるが感動映画とまでは行かず、たどたどしい感じがしないでもない。浮かぬ顔を通した秋吉久美子だが最後にはもっと笑顔がほしかった。松原智恵子は年を取っても美しい。 [DVD(邦画)] 5点(2015-04-21 14:01:32) |
658. おいしい結婚
見合いとか結納だとか古風にやるかと思えば、野外披露宴とは進んでるというか奇抜。大女優を取り巻く三人衆いや田中邦衛も入れると4人衆か、この辺のやりとりはおもしろいのだけど斉藤と唐沢の若手カップルがちょっと物足りない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-12-02 15:10:49) |
659. ハイハイ3人娘
私と同年代の三人娘と言えば、中尾ミエ、伊東ゆかり、園まりの「スパーク3人娘」テレビでは大活躍していても映画では初めてだった。(中尾だけはすでに「夢で逢いましょ」に出ていた)他に長沢純らのスリーファンキーズや植木等らのクレージーキャッツの面々も登場し華やかな青春歌謡ドラマ(ミュージカルとは言い難い)となる。私たち年代には懐かしいが・・・。おっとその頃はラーメン1杯50円だったのだ。 [映画館(邦画)] 5点(2014-11-07 11:36:31) |
660. TRICK トリック 新作スペシャル<TVM>
仲間由紀恵のトリックシリーズもずいぶん見たけど、これはどんなものだったか思い出せないくらい印象が薄かった。それと最初の殺人?がどうも無理な設定に思える。 [DVD(邦画)] 5点(2014-10-13 23:29:17) |