901. 犬神家の一族(1976)
金田一シリーズは、「八つ墓村」とこの「犬神家の一族」の2本しか観ていないが、どうも好きになれない。もはや日本の文芸界では伝説的名探偵である金田一耕介であるが、果たして本当に名探偵なのか?と思ってしまう。結局、悲劇的連続殺人は犯人の死亡まで完成してしまい、その後付的に推理しても、金田一よあんた一体何しに来たの?って感じである。まあ描くべきものが名探偵の活躍というよりも、異様な殺人事件そのものである以上仕方ない展開かもしれないが、個人的にはこの爽快感の皆無は頂けない。 5点(2003-11-16 11:51:52) |
902. 始皇帝暗殺
中国映画らしい映像の怒涛の迫力と美しさは見応えがあった。尺的には長かったが、ストーリーにメリハリが効いていたのでそれほど長さは感じなかった。コン・リーが美しく儚い印象的な存在感を残していたのに対し、男優陣は巧さはあったが華がなかったのが惜しかった。全体的には見応えの大きい秀作と言える。 8点(2003-11-15 01:26:58) |
903. 踊る大捜査線 THE MOVIE
テレビドラマの上に成り立っている以上、今作をひとつの映画として正しく評価するのは無理だと思う。ドラマを見ていない人には何が面白いのかほとんど分からないだろう。しかしながら、この世界のファンである者にとってはこれほど面白いものはなく、手放しに褒め称えるしかない魅力がある。今作がエンターテイメントで私が大ファンである以上、傑作と言うほかない。 9点(2003-11-15 01:09:37) |
904. フラッド
純粋な災害パニック映画を想像していたが、焦点は洪水という環境の中でのクリスチャン・スレーターと悪漢どもとの対決となっており、全体的に中途半端な仕上がりになってしまっている。洪水に襲われた街の作りもセット感が拭えず、とても完成度が高いとは言えないものだった。 4点(2003-11-12 12:23:17) |
905. 夢(1990)
非常に美しく独創的な映像美には引き込まれることは間違いないが、映画全体としてはやや間延びする感があった。オムニバス仕立てなので一つ一つのエピソードは非常に興味深いストーリーとなっている。 6点(2003-11-12 12:19:52) |
906. ジャッカル
予告を観てアクション映画のリチャード・ギアに期待したが、あまりに陳腐な仕上がりに拍子抜けした。リチャード・ギアは良くも無く悪くも無いという感じだったが、主役級の悪役であるはずのブルース・ウィリス演じるジャッカルのキャラクターに面白味がまったくなかった。全体的なテンポも悪く、期待した分落胆が大きかった。 3点(2003-11-11 15:34:50) |
907. 椿三十郎(1962)
「用心棒」と比べると、主人公の飄々とした人間性と圧倒的な強さが際立ち娯楽映画としてとても爽快感が大きかった。その娯楽性の反面、主人公の不器用な生き方による自身の葛藤も垣間見れドラマ性も高かった。三船敏郎のスター性も絶大。 8点(2003-11-11 12:40:53) |
908. ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ
タイムパラドックスの愉快に使い、昔話「桃太郎」の真相を描いた展開が面白い。映画シリーズほどの迫力はないが、とてもドラえもんらしいストーリーと言える。話の概要は明らかに漫画的であるが、説得力のある構成はさすがだ。 7点(2003-11-09 17:52:53) |
909. 萌の朱雀
過疎化の進む山村におけるドラマ性、恋愛模様が非常に秀逸な空気感で描かれる。温かくも切なさと寂しさを拭えないノスタルジイに胸が締め付けられる。ストーリーは一つの家族のたどる運命を淡々と描き連ねているのすぎないのだが、山村の自然、登場人物たちのさりげない言動に心が揺さぶられた。撮影時は出演陣のほとんどが素人だという。この感動は、映画自体のに心が伴っている故であると思う。何の予備知識もなく、ふらっと立ち寄ったミニシアターで観た作品であるが、観終わった後は「素晴らしい」の一言だった。 10点(2003-11-04 12:23:28) |
910. デッドマン(1995)
焦燥的な世界観は映画の雰囲気として非常に良かったが、ストーリーに説得力がなく意味が分からなかった。内容を追い求めず、空気感のみを楽しめれば良い映画とも言えるが、やはりそれだけにストーリーが伴ってほしかった。 5点(2003-11-04 12:11:34) |
911. はるか、ノスタルジィ
中学生の頃、深夜テレビで放映していて、石田ひかりの魅力に魅了されてしまった。しかし、彼女に魅力を感じたのは後にも先にもその時だけだ。映画は何とも言い難いファンタジーテイストの物語で、個人的にはツボにハマってしまった。 6点(2003-10-31 11:35:43) |
912. 北京原人 Who are you?
むしろここまで「駄作」としか言いようがない映画もない。小規模映画ならまだ、しょうもない映画として逆に個性を評価のしようもあるが、感動大作として作り出してしまっているのだから、もはや救いようもない。私は、いくら面白くない映画でも大抵は良いところを見つけてしまうのだが、これはその意欲さえわかず、ただ怒りがこみ上げるばかりだ。文句なしに最低点。 0点(2003-10-31 03:30:45) |
913. 用心棒
世間の絶大な評価と人気のわりには、個人的には充足感に至らなかった。主人公のキャラクターや、有名なストーリー展開は興味深かったが、映画全体の盛り上がりには欠けた。もはや、昨今の目まぐるしく編集された映像に慣れてしまっているせいかもしれないが、映像的にも衝撃を受けるようなことはなかった。 6点(2003-10-31 03:25:22) |
914. 首都消失
幼い頃一度観て、かなりインパクトのある内容だったような記憶があったので、最近再度観たがそれほど大した映画でもなかった。映像技術的な面で目が肥えているということもあろうが、全編通して説得力に欠け、思ったよりもリアリティが無かった。「日本沈没」などと比べると、災害自体に迫力性がないのもマイナス点か。 4点(2003-10-30 17:12:17) |
915. ヒーローインタビュー
ラブ・ストーリーとしてもスポーツ映画としても褒められた出来ではないけど、個人的には、スポーツ映画好き&スワローズファンなので少し楽しめた。ふと考えてみると、たくさんのスポーツ映画はあるけど、最高に良く出来た作品というのはない気がする。どこか盛り上がりに欠けたり、素人臭さが滲み出るものばかりではないか。やはり映画では、本物のスポーツ並の迫力と感動を描き出すことは無理なのだろうか。 4点(2003-10-30 16:36:52) |
916. マルタイの女
他の作品と比べると、何か派手さを意識して「~の女」シリーズ特有の社会の裏を描いた良い意味での地味さがなかったようには思う。しかし、伊丹作品独特の台詞回しや、曲のあるキャラクターは健在で充分楽しめる。この映画を最後に監督は自殺してしまったわけであるが、飄々と社会の本質を描いてきた伊丹監督の持つ心の闇とは一体何だったのだろう。 6点(2003-10-28 01:06:10) |
917. 水の旅人 侍KIDS
CGなどの技術的なものを抜いても全体的に不出来な映画という印象。小さな老侍と少年の交流というとても映画的な物語ではあるが、ドラマ的な盛り上がりを作りきれていない。特にラストのくだりが安易に感じて大いに盛り下がった。 2点(2003-10-25 15:02:44) |
918. モスラ(1961)
ゴジラ映画を初めて観るより前に、この単体怪獣映画「モスラ」を観たように思う。なにしろ幼年時なので、あの卵の大きさに素直に衝撃を受けた気がする。ストーリーはシンプルではあるが、無理のない展開に引き込まれた。別にゴジラと闘わなくても、見応えと存在感のあるモスラというキャラクターは、やはり秀逸である。あー、あとフランキー堺のコミカルな演技も印象深い。 8点(2003-10-23 17:34:18)(良:1票) |
919. いつかギラギラする日
映画全体の暴力性にまとまりがなく、ただ落ち着かない映画だった。あまり数は観ていないのだけれど、この映画の影響もあって深作映画にあまり好印象を持てない。 2点(2003-10-22 14:40:26) |
920. ダウンタウンヒーローズ
時代背景を詳しく覚えてはいないのだけれど、その時代の社会の荒波の中での青春群像が印象深かった。ラストの柳葉敏郎の生き様が切なく胸に残る。 6点(2003-10-22 14:32:13) |