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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1181.  人間の條件 第四部 戦雲篇 《ネタバレ》 
第四部。今回の見どころはなんといってもクライマックスとなる終盤の戦闘シーンだろう。戦争映画の大規模な戦闘シーンの場合、バックに壮大な音楽を流してシーンを盛り上げる演出が多いと思うが、そうせずに淡々と描く小林正樹監督の演出と梶を演じる仲代達矢ら俳優陣の迫真の演技のおかげで逆にリアルで緊迫感のある戦闘シーンとなっていて見ごたえじゅうぶんだった。この戦闘シーンを含めて上等兵になった梶の苦悩や、少尉として梶と再会した影山の運命など今回も重い展開。とくに発狂した小野寺兵長を梶が殺すというラストは偶然そうなったとはいえ、かなり衝撃的だった。このことで第二部のラストで楊春蘭が言っていたように本当に「鬼」になってしまった梶。(劇中、自分自身で言ってる。)あとの2本がこの先、どうなっていくのか見るのがちょっと怖い気もする。
[DVD(邦画)] 8点(2008-06-18 23:34:52)(良:1票)
1182.  俺は待ってるぜ
蔵原惟繕監督のデビュー作で石原慎太郎が弟・裕次郎のために脚本を書いた作品らしいのだが、冒頭から妙な違和感があり、内容が暗く、正直最後まであまり楽しめずにおわったという感じ。また内容のみならず映像までが暗めに感じられるのもちょっとと思ってしまう。裕次郎(島木譲次って役名が笑える。)の演技はいつも通りだし、ヒロイン役北原三枝もなんかぶっきらぼうな印象しか残らないのが残念。この二人のコンビ作はほとんど見てないのだが、少なくとも北原三枝に関しては川島雄三監督の「愛のお荷物」での三橋達也の恋人役が今まで見た中でいちばん良かったと思うし、裕次郎も芦川いづみとのコンビ作である「乳母車」が個人的にはベストだと思う。ちなみにこの映画の主題歌自体はそんなに嫌いではない。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2008-06-12 20:02:28)
1183.  人間の條件 第三部 望郷篇 《ネタバレ》 
老虎嶺から軍隊内へと舞台が変わった第三部。第二部までと比べてかなり重く、軍隊内でのリンチなど前作までの捕虜虐待以上に壮絶だった。今回は劣等兵である小原二等兵が自殺に到るまでの経緯がとても悲痛に描かれ、見ていて痛々しいのだが、そんな小原に思わず感情移入してしまい、この小原のエピソードはとても印象に残った。小原を演じる若い田中邦衛も後の「若大将シリーズ」で見せるコミカルな青大将・石山とは全く違う内向的なキャラクターを見事に演じていて素晴らしかった。そして、梶に会うためにはるばる訪ねてきた美千子が梶との一夜を過ごす場面も切なくて悲しい。
[DVD(邦画)] 8点(2008-06-12 15:18:11)
1184.  人間の條件 第二部 激怒篇
第1部では重い内容の中でも梶が妻といるシーンだけは雰囲気が和んでいたが、この第2部ではその二人のシーンすらも重くなり、梶が人間として苦悩する姿など第1部に比べて見ていてかなり辛い。高をはじめとした脱走を企てたとされる捕虜たちが処刑されるシーンは直接的な残酷な描写がないにも関わらずショッキングに感じた。それでもほとんどが重々しいシーンばかりの辛い内容なのについ引き込まれてしまうのは第1部に続いて完成度の高い作品という証拠だろう。この第2部では梶の妻・美千子の悲しみがよく描かれており、また演じる新珠三千代もその悲しみをうまく表現する名演を見せており、素晴らしい。以前、小林正樹監督が男性的な作風の監督であると何かで読んだことがあるが、この作品の美千子を見ていると、やっぱり脚本担当の松山善三共々木下組出身ゆえか女性の描き方もうまいと感じる。
[DVD(邦画)] 8点(2008-06-04 20:34:47)
1185.  人間の條件 第一部 純愛篇
小林正樹監督が五味川純平の戦争文学を映画化した6部作、上映時間の合計が9時間半という超大作の第1部。本当にこれは日本映画なのかと思うくらいに日本人による中国人捕虜に対する迫害がリアルに描かれていてビックリ。捕虜たちに対し非道な扱いをする現場監督 岡崎役の小沢栄太郎や所長役の三島雅夫の演技も憎々しく、「シンドラーのリスト」ほどではないが、それに近いものを感じてとても重苦しく辛かった。でも、普通、日本の戦争映画ではまず取り上げないような日本人の負の歴史を目を背けずに真正面から堂々と描いているところは感心させられる。下にも書いておられる方がいらっしゃるが、この第1部だけでもじゅうぶんに見ごたえがあるし、傑作だと思う。あと5作、たぶん回が進むにつれて重苦しさが増して来るんだと思うけどぜひ最後の第6部まで見てみよう。
[DVD(邦画)] 8点(2008-05-27 14:29:23)(良:1票)
1186.  遊び
同じ増村保造監督のデビュー作「くちづけ」と同じような感じの青春映画。増村作品を以前に見たのはその「くちづけ」だったが、二本を比べるとこちらのほうが70年代前半という時代性もあってか、より内容が重く感じるが、これもなかなか良い映画だったと思うし、関根(高橋)恵子と大門正明が主人公を瑞々しく演じていてとても良かった。ただ、増村監督の作品としてはデビュー作の後にいきなり後期のこの作品を見たせいか、「くちづけ」にあった演出のテンポの良さがなかったのがちょっと残念。これが増村監督最後の大映映画らしいが、最初と最後が同じような青春映画なのは偶然だろうか。
[DVD(邦画)] 7点(2008-05-21 17:55:02)(良:1票)
1187.  好色一代男
増村保造監督と雷蔵が初めて組んだ作品で、増村監督にとっては初めての時代劇となる映画。この二人のほかのコンビ作「華岡青州の妻」と「陸軍中野学校」が完成度の高い映画だっただけに少し期待していたんだけど、うーん、ほかの2作に比べると軽いし、全体的に明るい作風で、いうなれば典型的なプログラムピクチャーの時代劇という感じ。だから何か物足りなさもあるのだけど、それでも無難に楽しめる作品になっているのは増村監督の職人ぶりがうかがい知れる。雷蔵が女性遍歴を重ねる男を演じる映画といえば「ぼんち」があるが、この映画でもコミカルに好演しており、剣三部作などで見せるシリアスな演技とは全く違った魅力があって、シリアスな役もコミカルな役もうまい俳優だなと思わせる。ただ、この映画よりも「ぼんち」のほうが面白かった気がする。二番目にクレジットされてる若尾文子の出番が少ないのがちょっと不満。
[DVD(邦画)] 6点(2008-05-20 12:25:43)
1188.  素晴らしき日曜日
一組の若い貧しいカップルの日曜日のデートを描いた黒澤明監督には珍しいロマンス映画。1947年という戦後まだ2年しか経っていない頃の作品のため、焼け跡の町や闇屋、戦災孤児と思われる浮浪児など、終戦直後である製作当時の時代風景があたり前のようにリアルに描かれてるのが興味深いし、男くさい作風のイメージが強い黒澤監督が初期にこのような慎ましい作品を作っていたことも正直言って驚いた。(黒澤作品と知らずに見たら絶対に別の監督の作品と勘違いしてしまいそう。)主役のカップルを演じる二人も実によく、特にすぐに悲観的になり落ち込んでしまう彼(沼崎勲が好演。)を前向きに励ます辛い境遇にいながらも決して明るさを失わないヒロインを演じた中北千枝子が素晴らしく、決して美人とは言えない顔立ちにもかかわらず見ているうちにだんだんと可愛く魅力的に見えてくる。どちらかと言えば気性の激しい人物を演じる女優が印象に残る事の多い黒澤作品においてこんなに純粋なヒロインが印象に残るのもまた珍しいことである。有名なシーンである画面から観客に拍手を求めるシーンではつい小さな拍手をしてしまったが、機会があればこのシーンは一度映画館で見てみたい。
[DVD(邦画)] 7点(2008-05-10 19:39:17)(良:1票)
1189.  忍ぶ川
話そのものは今から見るとどうってことはない少し暗めのラブストーリーなのだが、全体的に白黒であることを生かした美しい映像が印象的だった。熊井啓監督は撮影時、体調がすごく悪かったと聞いていたが、それでも(傑作かどうかは別として)それを感じさせないとても完成度が高い作品になっているのはちょっと驚かされる。ヒロイン役栗原小巻がとても美しく、今までも「男はつらいよ」シリーズのマドンナ役とか見てるけどここまでとは思わなかったし、見ていて可愛らしく思える。相手役の加藤剛は実は「砂の器」しか見たことなかったのだが、ここでも暗い過去を持つ役柄を演じていて和賀英良と少しダブって見える。(劇中、彼が演じる哲郎の口から「宿命」という言葉が出て、やっぱり意識した配役なのかと思ったら、「砂の器」よりも前の作品だった。)そんな二人が初夜を迎えるクライマックスは卒倒しそうなくらいにドキドキしてしまった。このシーンをめぐって吉永小百合が降板したエピソードは有名だが、原作小説が出た60年代の初めにも映画化が企画され、監督には川島雄三が予定されていたんだとか。洲崎橋でのシーンや哲郎の実家が青森という設定なのを見ると、ぜひとも川島監督で見たかったという気持ちになり、個人的には川島監督で実現しなかったことがとても残念に思えてならない。
[DVD(邦画)] 7点(2008-04-16 00:02:46)(良:1票)
1190.  青い山脈(1949)
二部構成三時間の大作と聞いて、ちょっと躊躇してしまったが、実際見始めるとゆったりと展開していく映画にも関わらず長さをあまり感じずにだれることなく見られた。とにかく、映画全体に漂う明るく爽やかな開放感がたまらなく心地よい。10年くらい前に1度だけ見た吉永小百合主演の日活版にも爽やかさはあったが、もう全然違った印象を受ける。おそらくこの違いは、日活版は青春アイドル映画的爽やかさであり、この映画の爽やかさと心地よさは既に青観さんが指摘されてるように終戦間もなき頃の貧しい時代に作られたことが影響してるのだろう。これだけでもこの映画が製作されてから60年近く経った現在でもなぜ名作と呼ばれているのかが分かる気がする。出演者に目を向けると、池部良や伊豆肇なんかは当時既に学生役を演じるには無理のある年齢だというのに、違和感がほとんどないし、原節子や木暮実千代の美しさには思わず目を奪われてしまう。特に木暮実千代がこんなに綺麗な女優だったとは今まで何本か出演作見てるのに思わなかったのが不思議なくらいだ。杉葉子や若山セツ子も可愛らしかった。今井正監督の作品を見るのは初めてで、書籍などでかたい作風の監督というイメージがあったのだが、会議のシーンなど笑えるシーンも多く、全体的にそんなに深刻にならずに見られたのも良かった。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-04-14 01:52:18)(良:3票)
1191.  海と毒薬
見る前は重くて硬いだけの退屈な映画かと思っていたが、見始めると引き込まれてしまった。最初の田部夫人の手術のシーンは大袈裟な音楽もなく、淡々と進行するのだが、白黒の映像や事前にスタッフから採血したという本物の血液がかえってリアルさを生んでおり、手術の緊迫感がこちらにまで伝わってくるし、クライマックスの解剖シーンはそれに携わる医者や看護婦たちが勝呂を除いてみんなどうかなってしまったのではというほどに怖かった。人間ドラマとして見てしまうと確かに物足りない部分はあるけど、社会派ドラマとしては見ごたえ充分で、熊井啓監督はこれが見るのはまだ2本目なのだが、なかなかの力作だと思った。主要な俳優陣もなかなかの好演で、個人的にあまり好きではない主演の二人も思ったより良かったし、岸田今日子、成田三樹夫、田村高広はさすがの存在感。西田健や根岸季衣もいい。しかし、何人かの方が既に指摘してるように岡田真澄は変。この人の外国人役は若い頃の「狂った果実」とかでも見てるはずだけど、こんなんだったっけ。
[DVD(邦画)] 7点(2008-04-09 00:41:03)
1192.  鍵(1959)
市川崑監督の谷崎潤一郎原作ものといえば80年代に作られた「細雪」があるが、あれとは全く印象の違う映画。冒頭映画を見ている観客側に向かって話しかけてくる仲代達矢をはじめ、京マチ子や叶順子の表情と視線など主要な登場人物たちがとにかく不気味で怖く、映画自体の雰囲気も異様な感じがしてインパクトがありなかなか面白かった。ちょっと題材的に数年後に同じ谷崎作の「卍」を手がける増村保造監督向きかとも思うが、「卍」よりも楽しめた。市川監督らしい凝った映像は本作でもいかんなく堪能できるし、皮肉めいたブラックなラストシーンも印象的だった。
[DVD(邦画)] 7点(2008-03-18 18:19:17)
1193.  わが青春に悔なし
黒澤明監督が自身では脚本を書かずに演出した2作品のうちの一本。前半はストーリーがつかみ辛くやや退屈したが、後半はけっこう引き込まれた。特に原節子演じる主人公が野良仕事をするシーンはかなり壮絶(「七人の侍」エンディングの田植えシーンとはえらい違い。)で、そこに黒澤監督らしいエネルギッシュさを感じるし、その演出に見事に応えている原節子の熱演ぶりがまたすごい。以前原節子を見たのは木下恵介監督の「お嬢さん乾杯」だったと思うけど、その時の令嬢役とはまるで違う逞しい女性を堂々と演じていて驚かされる。黒澤監督の作品の中では珍しく女性の生き方について描いている点も(描き方がちょっと男っぽく感じられてしまうのだが)新鮮だった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-03-16 18:01:50)
1194.  こころ(1955)
先ごろ亡くなった市川崑監督が夏目漱石の名作を映画化した作品。原作は知らないのだが、全体的に重く暗い内容で居心地が悪く、見終わった時にはどんよりと気分が沈んでしまった。ひと月半ほど前に川島雄三監督作「風船」を見ていたせいだろうか、森雅之と新珠三千代が夫婦という設定や、回想シーンで森雅之、新珠三千代、三橋達也の三人が三角関係の間柄というのに少しだけ違和感を感じた。とはいえ、やはり三人ともなかなかの好演で、とくに森雅之は「風船」のような老け役からこの映画の学生時代の先生役まで自然に演じていてうまいなあと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2008-03-11 12:35:22)
1195.  台所太平記
「夫婦善哉」と同じく森繁久弥と淡島千景が夫婦を演じる豊田四郎監督の映画。小説家とその妻が住む家に入れかわり立ちかわりやって来る女中たちを小説家の目を通して描いた作品なのだが、その女中たちがみんな個性的で面白い。とくに「ちびまる子ちゃん」の野口さんのような口調で喋る淡路恵子には爆笑。主人公夫婦を演じる二人も「夫婦善哉」の柳吉と蝶子とはぜんぜん違う印象の夫婦を演じていて上手い。それでもやはりこの二人のやりとりは息が合っていて見ていてなんだか安心する。チョイ役ではあるが、フランキー堺や小沢昭一、三木のり平も出ていて、谷崎潤一郎原作ではあるが文芸色よりも喜劇色のほうが強く、とても軽い気持ちで楽しめた。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-03-02 14:08:34)
1196.  クレージーの殴り込み清水港
「クレージーの無責任清水港」のその後を描いた続編。前作から4年後に作られているので一部脇役を演じる役者が代わっていたりするのだが、植木等の三五郎、谷啓の石松、ハナ肇の次郎長は前作と同じ。今回も植木等演じる三五郎と谷啓演じる石松とのやりとりは見ていて楽しいし、映画自体も前作より楽しめた。あからさまな座頭市のパロディーキャラを演じる天本英世がちょっと怖い。田波靖男脚本だが星由里子は「若大将シリーズ」での嫉妬心の強い澄子よりは好感の持てるキャラクターに描かれてた気がする。布施明もなんか笑えたなあ。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-26 14:54:54)
1197.  侍(1965)
確かに前半は説明が多くやや退屈してしまったが、監督 岡本喜八、脚本 橋本忍という「日本のいちばん長い日」コンビの作品だけあってとても重厚な時代劇となっていて全体的に見ればとても面白い映画だった。やっぱり三船はこういう時代劇の主役をやっているととてもカッコイイし、井伊直弼(八代目松本幸四郎)を暗殺するラストの雪の降る桜田門外のシーンも迫力充分で緊張感が伝わってきてとても印象的だった。三船以外の出演者ではやはり伊藤雄之助がいかにもな悪人ぶりで抜群の存在感を発揮していていいし、最近見た川島雄三作品で改めていいなあと思った新珠三千代もやっぱりキレイ。三船演じる鶴千代の友人栗原役の若い小林桂樹も多少違和感がありながらも好演しており、鶴千代が栗原を斬るシーンの「なぜだ」というセリフが悲しい。しかし、この二人の関係をもっと深く描いていたら、さらなる傑作になったように思えてちょっと惜しい気もする。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-02-21 17:23:10)
1198.  クレージーの無責任清水港
クレージーキャッツの時代劇コメディーシリーズ3作目で、今回は清水次郎長のパロディー。脚本が最後まで完成していない状態のまま撮影を開始するなど信じられない状況下での撮影だったらしいが、スタッフの意気込みがやはり今とは違うのか、多少のチグハグはあるものの、それでも楽しめる映画になっているのは感心させられる。先週見た「ホラ吹き太閤記」では植木等とハナ肇が中心だったが、この作品では植木等演じる追分の三五郎と谷啓演じる森の石松が中心で二人のかけあいが面白い。ただ、楽しかった反面、何か物足りないような気がしないでもない。本家の次郎長ものは見たことがないが、「社長シリーズ」でやっていた「サラリーマン清水港」のほうが面白かった。
[DVD(邦画)] 6点(2008-02-19 13:37:18)
1199.  おとうと(1960)
市川崑監督の映画に岸恵子が初めて出演した作品。市川監督の映画としても代表作の一本ということで、市川監督の作品を本格的に見始めた頃よりずっと見たかった映画だ。この映画で編み出された「銀残し」と言われる撮影技法は市川監督の最近作「かあちゃん」でも使われてるけれど、独特の渋い映像が美しく、宮川一夫の腕も冴える。映画の完成度ももちろん高く名作と言われてるだけのことはある。でも、今まで見た市川監督の映画の中ではちょっと湿っぽすぎる印象もある。和田夏十でなく、水木洋子が脚本を書いているのが関係してるのかな。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-17 17:37:23)
1200.  ホラ吹き太閤記
植木等が後の豊臣秀吉である木下藤吉郎を演じるコメディー時代劇。筋としては無責任シリーズをそのまま戦国時代に置き換えた感じだが、無責任シリーズ同様(というかこれもあのシリーズの一編なのか)植木等のポジティブなキャラクターと古澤憲吾監督の勢いあふれる演出が見事に合致した娯楽作となっていてとても楽しめた。ナレーション(芥川隆行みたいな声)が舞台を現代の会社に例えて解説しているのが面白いし、合戦シーンもなかなかの迫力だった。ハナ肇の信長は最初どうかなと思っていたが、コメディー作品だからかそれほどの違和感はなかった。出番は少ないが、谷啓演じる家康(なんかすごいキャスティング)も笑える。主題歌「だまって俺について来い」は世代的には天童よしみが歌ったカバー(アニメこち亀オープニングテーマ)を知っているが、やはり植木等が歌うオリジナルも聴いただけで元気が出てくる大好きな曲だ。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-13 23:24:46)
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