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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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21.  黄金の七人
背景なんかあまり説明しないので、逆に何だか自分も一味に加わっているような楽しい気分になる映画です。思わず口ずさみたくなるトロヴァヨーリの音楽が、テンポのよさをさらに引き立たせます。「七人」と言っても、教授以外の6人は、6人で1つのキャラクターといった感じで、何ともトボけた味があります。後半思わぬ展開に、楽しさ倍増。
8点(2003-06-21 23:00:30)(良:1票)
22.  死んでしまったら私のことなんか誰も話さない
スペイン版北野映画、といった感じ(適切ではないかもしれませんが)の乾いた映画で、暴力描写が、孤独や哀しみを際立たせます。最近、歳食ってきたせいかどうも涙もろくなってきて、タイトル見ただけで涙が出そう。映画自体の印象にも大きな影響を与えているナイスなタイトルです。
8点(2003-06-06 01:05:32)(良:1票)
23.  シューター
安っぽいアクション映画、ではあるのですが、これがなかなかの拾いモノ。こういうのを拾いモノなどと言ってると、「っまた、もう、こんなゴミばかり拾ってきて!」と怒られそう。幼稚園くらいの男の子がよくママに叱られるパターンですね。 主な舞台はチェコのプラハ。きっとロケ費用が安かっただけなんじゃないの、という気もするけど、何とも言えぬ田舎くさい雰囲気があって、作品の特徴になってます。 監督がテッド・コッチェフ、ってのがまず嬉しくなります。いや、何が嬉しいのかと訊かれても答えに窮しますが、「ランボー」「地獄の七人」以外にもちゃんと仕事してるんだなあ、と。しかも今回の主演は人間核弾頭こと、ドルフ・ラングレン。なんと絶妙な組み合わせ。 そのドルフ・ラングレン、アクション映画なので一応はアクションやってますが、とても極真空手の使い手とは思えない、ノッソリとした印象。その巨体に加えて持ち前のイカツイ顔立ち、雰囲気的にはニック・ノルティみたいな、不器用そうな感じ。 そこに少し、ラブ・ロマンスっぽさを絡めてくるのが、不器用さを際立たせて、いいんですねえ。哀愁もあって。 超人的なアクション、という路線ではない代わり、ビルの壁面だとか、屋根の上だとか、高さを利用した活劇を演じているのが、これまた見せ場になってます。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-06-19 13:55:43)
24.  EVA エヴァ(2011) 《ネタバレ》 
ロボット版のニューシネマパラダイス(完全版)、みたいな。 過去を振り切ろうとして、新たにロボットの開発をしようとしてるんだけど、結局は過去に囚われていて。というか、気が付いたら過去に絡め取られている。雪景色がこれまた、美しさを感じさせる一方で、そこには閉塞感みたいなものもあって。なんか、たまらんのです。 主人公と少女の関係は、親子のようでもあり、恋人同士のようでもあり、しかしそれは、「過去」そのもの。そしてその「過去」は、ただ記憶の中だけに、封印されざるを得ない、という切ないラスト。 たまらん、ねえ。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-04-04 22:34:05)(良:1票)
25.  アタメ
最初の方こそ、バンデラスがストーカーみたいな存在で、サスペンス映画っぽい雰囲気があるけれど、しかもその行動はエスカレートしていくのだけど、彼の純粋さみたいなものが滲み出てきて、何となくファンタジーみたいになっていく、不思議な作品。 映像も色彩的で、特に強い赤系統の色合いが、目を引きます。これをスペインらしいと言ってよいのかどうかワカランけれどそれでも、ああ、スペイン映画を見たなあ、という気にさせてくれるのです。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-23 21:54:18)
26.  リサと悪魔
主人公がツアーの最中に道に迷い、たまたま乗せてもらった自動車の一行とともに、謎の邸宅に辿り着く。彼女は再三、別の女性と間違われるが、それは一体、誰なのか。 という謎めいた物語は、最後までよくわからんまま、だけど独特の雰囲気があって、謎が謎のまま、だからいい。唐突に殺人が繰り返された挙げ句、ある種の真相のようなものは(ある程度)明らかになるけれど、決してスッキリはさせない、あくまで謎は謎のまま。 オルゴールだとか、壊れた懐中時計だとかいったアイテムが繰り返し登場し、いかにも曰くありげな世界を作り上げてます。そして、アヤシい人間関係。彼女がしばしば間違われる「エレナ」とは一体、誰なのか。 ってのはいいんですけど、ラストの飛行機のシーン、必要かなあ。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-07-06 23:19:31)
27.  ザ・ガンマン
タイトルを見て西部劇かと思いきや、さにあらず。はたまた、冒頭の大臣暗殺のくだりなどを見て、社会の暗部を描いた社会派っぽい作品かと思いきや、さにあらず。いたってエンターテインメント路線のアクション映画でした。とは言え、作品の背景にそういうテーマを潜ませたことで、ある種の苦味を感じさせる映画にはなってます。 冒頭で「狙う立場」だった主人公が、いきなり「狙われる立場」になって、上々の滑り出しではあるけれど中盤はやや息切れ気味。でも、バルセロナ等を舞台にしたロケーションの上手さとか、一軒家に襲いくる敵集団との攻防戦とか、タンクの水の反射光の中での対決とか、あるいは脇役たちの存在感とか、そういった魅力でもって、最後まで押し切ってしまう。実際、あのほとんど放送事故みたいな闘牛場の断末魔まで、しっかりと押きられてしまいました。 悪くないんじゃないですか、ねえ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-16 21:43:24)
28.  カリフォルニア~ジェンマの復讐の用心棒
『シルバー・サドル 新・復讐の用心棒』と相前後して、どうもジェンマに愛想がない。本作なんかも寡黙な役どころで、どっちかというとフランコ・ネロとかに演って欲しいタイプの主人公です。まあ、ジェンマのマカロニ・キャリアも終盤に入って、年相応の役、ではありますが。 その代わり、彼の相棒となる若造がなかなかの美青年で、コチラの方が女性受けはよろしいのではないか、と勝手に想像しつつ。 舞台は南北戦争後のアメリカ。北軍とつるんだ悪徳賞金稼ぎが、南軍兵士にかけられたでっち上げの懸賞金を目当てに、彼らをつけ狙う。という訳で、ついにジェンマの怒りが爆発する復讐劇、ではあるのですが、イロイロと事件が起きるもんで、これはいったい誰の復讐を誰に対して行う物語なんだろう、と、やや焦点がボケ気味の印象も。いや、いいじゃないですか、怒りの要素は多ければ多い程、いいのです。 ところどころのシーンでカメラに逆光を取り入れたりするのが、なんだか小賢しく感じられ、無理にそんな気取らなくてもいいのに、とか思っちゃうけれど、映画自体は面白くって、だんだんそんな事、気にならなくなってくる。という時点で、技法としては失敗、ということにもなりますが。ま、これも、いいじゃないですか。 終盤の敵との駆け引きも、本作のユニークなところ。 はい、正直、オモシロかったです。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2020-12-31 07:34:15)
29.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 
冒頭、パリの街がいくつものショットで描かれていて、つまり、空間的な積み重ねとしてパリが描かれるのですけれども、これはパリという街の一面でしかなくって。物語の中で主人公がタイムスリップ(?)して、1920年代のパリに集っていた文人・芸術家だちと出会うことで、パリの街が時間的な積み重ねとしても描かれます。 街が持つ多層性。それは、街の今の姿と、街が辿ってきた歴史。 レイチェル・マクアダムス演じる、主人公のフィアンセってのが、顔は可愛らしく、体はエロっぽく、性格は鬱陶しい、という、三拍子そろった存在で、身近にはあまりいて欲しくないけれど、ハリウッド映画にはヒロインとしてぜひ登場して欲しいタイプ。主人公はこの映画の物語を経験し、結局は彼女と別れることになって。 そして、この街の歴史を知るパリ娘と結ばれることを匂わせて、映画は幕を閉じます。一見、忘れられたような過去でも、現在のどこかに必ずその余韻が残っていて、こういう娘っ子の中に息づいている、それがパリの街。 主人公自身も「くだらない」ハリウッド映画の脚本を書く生活から、パリへの移住を決意した今後は、この街で文学を目指すのかもしれない。 浅はかなハリウッドよ、さらば。 という、何だか、結果的には「ニューヨークの映画作家ウッディ・アレンが例によって例のごとくハリウッドにイヤミを言う映画」になってしまった感もありますが、ま、そうでなくては。シャレた感じで、イヤミを言いつつ、古き良き文化の香りを謳い上げる。それがまた、シャレてるんです。 しかし、1920年代のパリというと、音楽はコール・ポーター、となるんですか、ねえ・・・例えば「フランス6人組」とかではなくって。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-29 17:29:17)
30.  さいはての用心棒
映像が安っぽいとか何とかいう以前に、カットが切り替わるたびに映像の色温度が激変したりして、見てて途轍もなくイヤな予感がしてくるのですが、まあ、その割には、面白い。いや、それでもなお、面白いんです。 南北戦争を背景に、陰謀劇みたいなのが描かれていて、例によってジュリアーノ・ジェンマ演じる主人公が大活躍するワケですが、彼のアクションスターとしての身のこなしはやはり、さすが、と言えるものがあります。持ち前の運動神経で、中盤の乱闘シーンでは宙返りなんぞも披露して、ここまでくると完全に浮世離れしておりますが、ジェンマだからこそ許されるのです。 マカロニウェスタン恒例(?)の見せ場のひとつに、主人公が敵につかまってリンチにされる、ってのがありますが、本作ではなんと、炎天下に放置されてメダマを目玉焼きにされてしまう、という奇抜な拷問が登場。顔に変な網をかけられての放置プレイ、ジェンマの端正な顔立ちが、顔にかけられた網のせいで「オマエ一体誰なんだ?」と言いたくなるブサイク顔になっていて、これは必見と言えましょう。 クライマックス、彼は果たして北軍と南軍の激突を阻止できるのか、そして陰謀の行方は。ジェンマの協力者となるジイサンの存在も忘れ難く、なかなかの盛り上がりを見せます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-29 09:31:29)
31.  さらばバルデス 《ネタバレ》 
イタリア製だからと言ってマカロニウェスタンではなく、ジョン・スタージェスだからと言って王道ウェスタンではなく、ディノ・デ・ラウレンティスだからと言って超大作ではなく、チャールズ・ブロンソンだからと言って・・・いや、ブロンソンらしいシブい映画でした。 普通なら(シェーンなら)「風来坊の主人公が少年のもとにやって来て、ラストで再び旅立っていく」というパターンになるところでしょうけれど、本作では逆に、少年の方がどこからともなくやってくる。ブロンソンは荒野の一軒家にひとり、生活しており、いかにも気難しそうだけど、言う事はなかなか親切(ちょっと少年を甘やかし過ぎかも?)。町の人とはあまり馴染めない一方で、先住民とは交流を持ったりしてて。 「誰のものでもない」と思っていた荒野は、気が付いたら「誰かのもの」になっていて、自由だと思っていた世界は、気が付いたら自由ではなくなっている。一匹狼のような主人公は、居場所を失わざるを得ない訳で。 中盤、主人公がリンチにあうのは、いわば復讐へのお膳立てであり、しかもクライマックスでは銃を持った男たちと一戦交えることになるのですが、本作は完全決着をつけさせることなく、主人公に復讐を果たさせることなく、ただ静かに彼を立ち去らせます。「どこからともなくやってきた主人公」ではなく、「もともとここに住んでいた主人公」が、立ち去らざるを得ない、という不条理。 さらば、西部劇。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-05-02 13:42:20)(良:1票)
32.  続・荒野の七人
こういうのは、続編というのか、パロディというのか、いんちきコピー商品というのか。とりあえず7人集めて西部劇っぽいことやっといたら、「荒野の七人」になるだろう、と。7人ってのは、必要条件ではあっても十分条件ではないんですがね。 そう思うと、この(ほぼ)ニセモノ映画に、ユル・ブリンナーご本人が出ている、っていうのが、なかなか味わい深いもんです。他のメンバーは俳優が替わっちゃってるって?そんな贅沢言ってはイケマセン。実際、何だかユル・ブリンナーは一層張り切っているようにも見えてくる。他がショボいからだって?そんな図星を言ってはイケマセン。 なんと脚本はあのラリー・コーエン、らしい。結構、真っ当というかヒネリが無いというか。そそくさと7人集めて、これといってキャラクターの特徴も描かず、ひたすらドンパチを繰り広げる短い作品にまとめられてます。若干マカロニ化傾向あり、だけど悪乗りし切れてないので、インパクトはもうひとつ。 そんな中で、ちょっといい味出してるのが神父役のフェルナンド・レイ。こういう部分の味付けは、なかなかよろしいのでは。 ま、それなりにヒドイ作品ではありますが、見どころもまだまだ残ってます。この後、さらにヒドくなっていくので、その過程を眺めるのもまた、楽しいかと。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2017-02-09 21:02:33)
33.  エクソダス:神と王 《ネタバレ》 
どうして「神と王」が複数形なのか、わかりませんでしたが、それはともかく、スペクタクル映画。前半にはダイナミックな合戦シーンがあり、後半には「十の災い」がオドロオドロしく描かれたりもするのですが、でもこの場面をパニック映画指数全開で本気で描くんだったら、まずその予兆からジワジワと見せていく方が怖いんでしょうけどね(まず音だけ聴かせて異変を匂わせるとか、カエルの数匹でも見せてから数を次第に増やしていくとか)。このあたり、本作は生真面目というか淡泊というか、工夫が無いというか。みなさんお待ちかねのクライマックスでも、海は割れません。津波の前に一時的に潮が引く、自然現象としての描写。ああ、生真面目だなあ。 しかし実際のところ、本作はあくまですべてを自然現象として描いているのだろうし、だからこそ、モーセにだってどうにもならない。そもそも、ここでのモーセは、結構普通のヒトだったりもします。巨大な脅威を前にした人間の小ささを描くスペクタクル作品。そういやあの崖崩れで無数の戦車が落ちていく場面などは、荒唐無稽なまでにゴーカイでした。そういう意味での見応えは確かにあったかな、と。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-09-28 16:47:30)
34.  アレクサンドリア
ひと続きの物語ではありますが、前半と後半で2部構成のような作品になってます。そのどちらもが、宗教に基づく人々の対立。それもキリスト教徒が迫害者として描かれ、結果的に迫害される側となるのが、主人公である女性学者。彼女はただ「真理」を追い求め、それが完全な合理性からは外れたところにある(動く船の上で物を落としても船上の人間から見て後ろ方向に落ちない・地球の公転軌道は円ではなく楕円である)ことに気づくワケですが、要するに人間の感じる合理性なんてのは、その時々によるモノなんですな。真理に貫かれたこの宇宙は、彼女が何かに気づこうが、人々が対立し殺し合おうが、微動だにしない。ただそこに冷たく存在し、小さな我々を冷たく見守り続けることを示すように、作品の中に宇宙からの視点、あるいは地面に小さくうごめく人々の姿が、再三登場します。最後に、主人公が見上げる、小さな空。ちっぽけな人間には決して手の届くことのない真理が、遠くに垣間見える・・・。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-18 09:45:59)
35.  サルタナがやって来る ~虐殺の一匹狼~ 《ネタバレ》 
←ネタバレ有、と言いましても、ストーリー上は大してバラすようなネタもないのですが(いや、一応は“意外な真相”なども色々とあるのですが、そう大したものではありません)、ラストに出てくる究極兵器(?)があまりに究極過ぎるので、これに言及する以上はネタバレ表示がエチケットかと。で作品はといいますと、ズームイン、ズームアウト、横振り縦振り、時には傾いたり、ひたすらカメラが躍動しまくって、さすがはマカロニ。物語はといいますと、行方知れずとなった金貨とニセ札の争奪戦。アヤシゲな連中がゴチャゴチャと出てきて何だかゴチャゴチャしており、さほど盛り上がる訳でもなく、ついに真相に辿り着いても、まあ、そんなもんかねえ、という感じ。本作の最大の魅力は、主人公サルタナの繰り出す謎の秘密道具の数々にあります。結構セコい秘密道具ですけど。007風、ということも言われますが、忍者風と言ってもよいでしょう。そして、さあここからがネタバレだ。最後に登場する、秘密道具の親玉とも言うべき究極兵器。一見、小型のパイプオルガンなのだけど、鍵盤の上に並んだ、ストップ(オルガンの音色を変えるレバーです)をいじくると、何とパイプが敵に向って倒れ、そこから銃弾が雨アラレと発射されて敵の大群を薙ぎ倒す!! 別に狙いをつけて発射している訳でもないのに斃されまくる敵、弾の来ない方に避けりゃいいやんか、というツッコミを入れる気も失せる、この世のものとも思えぬアホな光景なのですね。もはや喝采を送る以外に、どうすればよいのでしょうか。パイプを見たら武器と思え、これってかつての過激派左翼の発想ですな。そんでもって、あと、秘密道具としては、ライター人形も忘れちゃいけない。人形とサルタナの間に芽生えた友情(?)。ガジェット好みの人のための映画です。
[DVD(字幕)] 7点(2014-02-08 15:11:03)
36.  増える賞金、死体の山
映画冒頭からいきなり激しい銃撃戦。北軍の部隊が悪党どもに襲われ、大量の武器と軍医の娘が奪われてしまう。その裏には、メキシコで自らを皇帝と名乗る(アホの)ロペス将軍の影が。そこで立ち上がったのが、3人の軍人と、主人公たる謎の賞金稼ぎ“コーラン”。アラーの神を信奉しているらしいけれど、本当にイスラム教徒なのかどうかは怪しいのですが。ま、ストーリーはどうでもよくって、お楽しみは映画に登場する数々のギミックです。まず、主人公愛用の若干オマヌケな日傘。これが実は、マシンガンが仕込まれているという、小学生なら大喜び間違い無しの代物。主人公第2の武器は、やたらに長いライフル銃。いや一種のバズーカ砲みたいなもんで、葉巻のような巨大な弾丸を発射し、着弾すると爆発します。軍人たちも負けじと、水筒爆弾やらパチンコ爆弾やら。ドッカンドッカン、派手にやってくれます。最後は、ハッピーエンドなのやらそうではないのやら、何とも中途半端な気分になる終わり方なのですが、製作者の意向としては基本的に、明るく楽しい痛快作、が狙いなんでしょう。さあ皆さんも頑張って痛快な気分になってみて下さい
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-05 09:10:37)
37.  続・黄金の七人/レインボー作戦
正直、さすがにこれはアホ過ぎるとは思いますが。どんな小道具にでもとりあえず「アンテナ」をとり付けておけば、SFチックな「ハイテクマシーン」に見えるでショ、という、この上なくチープな発想。今回も大掛かりな“強奪作戦”が展開されるのだけど、これらアホアホな小道具に頼り切りで、作戦自体は殆どアタマを使っている形跡がみられません、どうしちゃったんだ、教授。風刺っぽい味わいも無くは無いけど、現代のおとぎ話と呼ぶにはいまひとつ。・・・ただ、ねえ。やっぱり憎めないのよね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-23 16:21:18)
38.  続・さすらいの一匹狼
偶然出会った古い友人から二束三文で牛を購入し、ホクホク顔のジュリアーノ・ジェンマ。しかし町に到着した彼を待ち受けていたのは、「これは盗まれた俺の牛だ」という非難の声。「いや、確かに買った牛だ」「何を言うこの盗人め」と押し問答の末、銃を抜く騒ぎとなり、彼はその男を撃ち殺してしまう。「牛泥棒の上に、人殺しまでしやがって」と、彼を追いつめリンチにかけようとする町の人々、ジェンマは間一髪抜け出して、「必ず無実を証明してやる」との言葉を残し、牛を売った男の行方を追う・・・映画のあらすじのようですが、さにあらず、ここまでが前置きです。ここでタイトルです。いやあ、濃いですねえ。例によって例のごとく、タイトル明けには、さっそく本題がズレ始めるのですが、心配ご無用、ちゃんと登場人物の枠内に収まるように、物語は都合よく収束していきますから。そんな感じで、「無実を晴らすも何も、牛を盗まれた人を殺しちゃったのは事実でしょうに」「だいたいそんな怪しい牛を買うヤツが悪い」など、“自己責任”ブームの昨今、ジェンマの味方をして映画を見てくれるヒトもあんまりいなくなっちゃったかも知れませんが、いずれにせよ、この“町の人々によるリンチ”ってのが、本作の面白いところですね。盗んだ牛を売った悪人、その悪人を必死で追いかける主人公、さらに主人公がある女性を救出するエピソードもあり、このあたりは「復讐劇」の要素なんですけれど、映画の背景を覆う“町の人々のリンチ”は、それとは一線を画し、もっと無目的で無表情で無軌道な圧力、なんですね。主人公の味方をしてくれる脇役の存在が、かえってそのリンチの不気味さ、コワさをよく出していると思います。クライマックス、大勢を相手に銃撃戦を繰り広げるジェンマ(オマエはランボーか)、このツキヌケぶりは必見です。・・・まあどっちみちマカロニ(しかも所詮はジェンマ主演)なんですけど、何とかホメてみました。はい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-05-31 22:38:53)
39.  ウィスキー
この映画に含まれる教訓と言いますと、「合コンでは大抵、幹事以外のヤツがモテる」という、我々もよく経験するアレですけれども(笑)。久しぶりに弟に会うにあたり、雇い人の女性に妻の振りをして欲しいと頼む男。こんなアブノーマルな、ある種オイシイ設定を、惜しげも無く極めてノーマルに淡々と描く、その味わい。エピソードの積み重ねと言うよりは、シチュエーションの積み重ねとでも言いますか、事件というほどの事件もない進行。それぞれのシーン、それぞれの状況で、それぞれの言動が交わされる中に、主人公たちの心境が何となく浮かび上がってくる。いくつかのシーンは、映画の中で何度か繰り返し登場したりするのだけど、それが、特に映画の前半と後半で、意味合いに差があったりする。特に印象に残る、主人公たちが一緒にエレベーターに乗り、互いに向き合わず、こちらの方を黙って見ているシーン。構図としてのインパクトも確かにあるけど、それより何より、この構図が映画の中で繰り返されること、そして前半で登場するこのシーンと、最後近くに現れるシーンで、二人の気持ち、二人の関係が明らかに異なっていることの面白さ。同じような映像でも緊迫感が全く異なっているのが、さらに印象的です。また、決して明るいオハナシでは無いのだけれども、それでいて、映画を通じ、背景に登場する調度のカラフルさが、映画にどこかユーモラスな雰囲気を与えてもいるように感じられます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-07-08 19:04:50)(良:1票)
40.  キングダム・オブ・ヘブン
モーレツな合戦シーン、いやはやご苦労さまでした。でも、「この合戦シーンを盛り上げるには映画の長さはこのくらい必要だナ」「じゃあ脚本をもっと水増ししないとナ」「でもネタがないナ」みたいな感じがして。スペクタクルシーンを見せたいというのが目的なんだったらもうちょっとドラマをまとめてよ、とか、ドラマを見せたいんだったらこのハデな合戦シーン本当に必要だったの?とか、でもこのイビツさもまたそれなりにオモシロかったりするんだよなあ、とか色々無責任なことを考えてしまうわけですが。映画はもっともっと、「理不尽」でよいと思うぞ。冬木を見倣え(←誰だよ)。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-02 22:34:56)
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