1. カーツーム
クレジットのローレンス・オリヴィエ、ラルフ・リチャードソンに期待特大。最初、ゴードン将軍がオリヴィエかと思ってましたが、いや違う、将軍はチャールトン・ヘストン、じゃあ何処に出てる? もしかしてマフディなのか? 画面止めて眺めても別人にしか見えず。史実を元にした力作ではありますが、興味を持てない話でのメリハリ無い展開が退屈だったハズレ作品で残念。狡っ辛い人物を存在感たっぷりに演じたラルフ・リチャードソンに加点。 [DVD(字幕)] 5点(2024-02-10 02:10:54) |
2. 帰らない日曜日
著名な小説家ジェーンの回顧話。WW1後のイギリスで名家の跡取り息子ポールとの身分違いの恋に落ちるメイド時代からドナルドとの恋を経て大成し老境に達した現在。時系列が入り乱れていて ん?となり、再見で あぁそうか となりました。 「全てを無くしたら失うものは何も無い、これから手に入れていくだけ」 彼女の私小説はまずまずといったところ。 お目当てコリン・ファースはオリヴィア・コールマンと共に当たり障りなく、華を添える存在でした。(少し残念) [DVD(字幕)] 6点(2023-08-13 09:48:55) |
3. 鏡の国の戦争
年寄り共が寄ってたかって一人の青年を使い捨てカイロのように扱った胸糞話ですが、ラストショットに子供らの笑顔を守る為の暗闘と思うとやるせなさが募ります。アンソニー・ホプキンスの確かな存在感に比べてクリストファー・ジョーンズの線の細さが残念なところです。 [DVD(字幕)] 5点(2022-11-05 23:56:42) |
4. 華氏451
禁書、焚書が描かれており、特定されていないあらゆる書物を見つけ出しては処分する消防士ならぬ焼却士(ですか?)というのに面食らいました。ミイラ取りがミイラになるのは予感通り。緊迫感が無い展開を淡々と眺めていましたが、頭の中は焼かれないとする人々に感じ入るものがありました。 私が暗記するとしたら・・・・「ジャッカルの日」「白い巨塔」ですね。 フランソワ・トリュフォー作品というのに100へぇであります。 [DVD(字幕)] 6点(2022-08-07 22:27:00) |
5. ガーンジー島の読書会の秘密
《ネタバレ》 ナチスに向ける敵意、ドイツ人男性とのロマンス、命を落としたのはアカの他人を救おうとしたため。エリザベスの自分に正直な(過ぎる)生き方は真似の出来ない頭が下がるもの。読書会は抵抗運動のシンボルなのかとの予感は大ハズレで、その時代にその場所で生きた人々の姿が淡々と描かれています。地味だけど会のメンバーの心情が浮かび上がる落ち着いた良作です。リリー・ジェームズのロマンス模様はステレオタイプで可も無く不可も無く。往年の神経質なキャラが印象深いトム・コートネイ(81歳)は、地味な役柄であっても年季を感じさせるお姿で本作の収穫です。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-07-27 13:23:21) |
6. カサンドラ・クロス
《ネタバレ》 作品名は聞いた事ありエヴァ・ガードナー目当てでの初見。無情観漂う音楽でのオープニングクレジットに期待が高まり、冒頭からテロリストが列車に乗り込むまでの一気呵成の展開に、世界中の歳時記・日常を滅茶苦茶にしたコロナ禍にある現在にあって恐ろしさに息を呑みました。自国の細菌兵器戦略の過ちを列車もろとも葬り去ろうとする米国の姿並びに酷く無情な結末はカルロ・ポンティ率いる欧州作品ならではでしょう。エヴァ・ガードナー54歳のお姿は「顔パンパン、ケバッ、怖っ」(ごめんなさい)なド迫力にドン引き。彼女の若いツバメ役マーティン・シーンは坂上忍を思わせる姿。リチャード・ハリス&ソフィア・ローレンはステレオタイプなカップル役。車掌役が観たことあると思ったら5日前に観たライオネル・スタンダー。再見でやっと見つけたけれど彼女とは分からなかったアリダ・ヴァリ。刑事役が意味深なO・J・シンプソン。そして演技上、脚本上で特筆もののMIPと言える御大リー・ストラスバーグ。彼等をまとめて相手するバート・ランカスター。手に汗握る対決でした。鉄道・医化学・政治上でのツッコミどころは数限りなく。どれだけ指摘出来るか数えるのも、そこに目をつぶるのも、人それぞれの価値観考え方でしょう。私は後者で且つ大いに楽しめた傑作です。 [DVD(字幕)] 9点(2021-05-06 00:07:50) |
7. 風をつかまえた少年
《ネタバレ》 最貧国を襲った大干魃。武装による殺し合いが無いのが救いと言えば救いですが、追い詰められてゆく様子は怖いものがありました。無い無いづくしの中で風力発電で井戸水を畑に供給する事を実現させたというのが僅か20年前の実話だというのが信じられません。水が出た瞬間のキウェテル・イジョフォーに泣かされました。 比べてというのではなく、自分の置かれた状況を嘆くだけ、拗ねるだけ、では状況は同じままですよ。というのを実感させられた秀作です。 [インターネット(字幕)] 8点(2021-03-03 01:45:38) |
8. カインド・ハート
《ネタバレ》 ダスコイン公爵一族八人を皆殺しにしたルイ・マッツィーニは個性際立つキャラクター。慎ましやかな物腰と優雅な立ち居振る舞いと慎重な行動は、失意の内に亡くなった母の敵討ちという動機においては応援してしまうものの、幼馴染シベラとの不倫や殺した男の未亡人イディスを我が物にしようとして二股かける姿に底知れぬ闇を見て引いてしまう。見た目の品性は違うものの人間性は一緒のルイとシベラのキスシーンは異様なオーラが漂っており演じたデニス・プライスとジョーン・グリーンウッドに惹き込まれる。一族八人が似たような顔に見えたのがアレック・ギネスの一人八役なのにビックリ。ただ、アガサ夫人以外はインパクトの無いキャラで黙々と淡々と殺されるだけなのが物足りない。復讐が完結するのか手に汗握った結末に「あぁ~」と思わず声が出て、「これは一本取られたました(死語?)」と思った次第で+1点。 [DVD(字幕)] 9点(2018-07-15 22:58:07) |
9. 回転
幽霊映画としてはイマイチですが、先生が徐々に壊れて暴走してゆくサスペンス映画として見応えがありました。子役二人の不気味さは特筆ものです。 [DVD(字幕)] 7点(2016-11-13 00:18:39) |
10. ガンジー
非暴力不服従でのインド独立の過程は冗長で退屈でした。子供をムスリムに殺され報復にムスリムの子供を殺した男に「地獄から抜け出る方法は両親を殺されたムスリムの子を拾って育てよ」と説くガンジーから、人種や宗派が違ってもヒトはヒトである事が彼の不屈の精神の根底を成していると思えた部分に値打ちを感じた作品。 [DVD(吹替)] 7点(2014-02-12 23:28:35) |
11. カプリコン・1
《ネタバレ》 初見、予備知識ゼロ。書き下ろされた脚本が素晴らしい。車の暴走シーンとヘリVS農薬散布機シーンの手に汗握る迫力が素晴らしい。あの(失礼)カレン・ブラックに秋波を送る朴訥さと勝ち目のない相手に怯まない鋼の意志が同居する、魅力全開のエリオット・グールドが素晴らしい。己の卑劣さと姑息さを言葉で取り繕うご都合主義者どものツラが目に浮かぶラストシーンが素晴らしい。鑑賞直後は文句なしの10点でしたが、一呼吸おいて、宙返りしても振り落とされないのはちょっと・・・など幾つかのシーンを思い返してこの点数です。 [DVD(字幕)] 9点(2013-05-06 12:31:38) |
12. カレンダー・ガールズ
「何時やるの? 今でしょ」というCMが思い浮かんだ、団結した熟女の面々の行動力が眩しく映りました。ハリウッドの件があればこそ、人々の価値観を考えさせてもらえたと思います。当初の目的を遥かに超えた成果に驚き、実話である事に更に驚きました。太極拳の光景は溜息ものの美しさでありました。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-29 20:04:20) |
13. 神に選ばれし無敵の男
ナチスによるユダヤ迫害の暗雲立ち込める不気味さが漂っていました。ナチスの本質を感じ取っていたハヌッセンのキャラが際立っていたのに対して同じく感じ取っていたジシェは何とも中途半端な存在でいけません。思わせぶりなだけの弟もいけません。盛り上がりのない退屈な作品でした。 [DVD(字幕)] 3点(2012-01-05 03:20:39) |
14. 間諜最後の日
《ネタバレ》 無辜の者を何の確認もとらず手にかける間抜けな2人と奥行きの無い女に辟易。ひねりのない展開、ご都合主義な結末。極めつけのラストのツーショット。たいへん不快です。「アホか、何を幸せぶってるのん。二人とも爆撃受けて粉々になってしまえ」ば良いのです。巨匠でもこんな駄作がある事に驚きです。 [DVD(字幕)] 2点(2009-06-02 11:54:17) |
15. 華麗なる恋の舞台で
ジェレミー・アイアンズ目当てに鑑賞しました。私のふしだらな期待が空振りに終わった事を差し引いても、観て良かったと言える作品でした。舐めるな! ジュリアの煮えたぎる闘争心と自尊心が上品且つコミカルに描かれており後味が爽やかです。また、彼女は度々「私は友達が少ないの」と嘆きますが、チャールズ卿と付き人?の女性という魅力溢れる人物を見るにつけ、友達は少数精鋭で良いのだと励まされます。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-03 22:26:29) |
16. 仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督)
そもそもこの作品、アイアンズが出演しているので観ました。頭はクール、ハートは熱いアラミスを優雅に演じる姿には満足しました。そして、初めて観たガブリエル・バーンは衝撃でした。眼差しがたまらなく、もうメロメロです。突撃シーンや最期のシーンは胸をかきむしるような、のたうちまわるような(初めてビデオで観た時、部屋で転がっていました。)たまらない気持ちになります。いい歳して何ですが、時々観ては喜んでいます。何時か劇場で観てみたいです。 8点(2004-09-01 00:30:15) |