1. エラゴン/遺志を継ぐ者
《ネタバレ》 エルフやドワーフがいる世界で、魔法があって、悪い王様が世界征服しようと企んでいて、平凡な少年が実は選ばれた勇者で、結果的に悪者を倒して世界を救う、みたいな。別に王道が悪いとは言わないけど、ここまで「ファンタジーの基本設定」だけで、他に何の工夫も無い作品を堂々と世に出せる図太い神経には感心。 今どきゲームのRPGでもストーリーや世界観にはもっと工夫があるぞ。 ストーリー展開のテンポが速いのは良いけど、その分、ドラゴンや他の登場人物との交流も少ないから、エラゴンの成長にまったく説得力が無い(エラゴンって名前もドラゴンと被ってる意味が分からないし)。まさに「主人公特権」というご都合主義的成長。特に「エルフ語」を覚えるだけで魔法が使えるという展開は適当すぎ(まあ主人公が伝説のドラゴンライダーの生まれ変わりだからとか、そういう後付け設定はいくらでも考えられるけどw)。 映像も今さら驚かされるようなものは無いし、何よりドラゴンや敵キャラに魅力が無い。ドラゴンは「空飛ぶ火炎放射器」という程度の扱いだし、あれだけ頭が良くて念話が出来るなら地上から指示した方がいいだろ。伝説の生物という威厳や迫力に欠けている。敵キャラの描き方もヘタ。「下っ端には横柄で上司にはビビりまくってる」ところを見せてしまっている地点で、その後どんなにエラそうにされても無駄。実際、未熟な主人公にすら「期待ハズレ」と言われてしまうヘタれキャラにしかなってない。 そのくせラスボスとの戦いは無く、次回作がありそうな幕引き。シリーズ化するなら、もっと今作では主人公とドラゴンの成長をしっかり描いて欲しかった。 まあこれで次回以降は、各地に出現したドラゴンライダーたちが敵味方に分かれて死闘を繰り広げる、みたいな少年漫画的な展開を期待する(笑)。 [DVD(吹替)] 4点(2007-06-13 17:22:08)(良:1票) |
2. エントラップメント
まあ、ドロボーエンターティメント(?)映画としてはギリギリ及第点はあるんじゃないかなと。近年のルパン三世のテレビ映画シリーズのショボさに比べたら、こっちの方がまだマシ。 この手のドロボー映画に付き物の荒唐無稽さやご都合主義は許容範囲だし、展開のテンポの良さと、盗み出す際の適度なドキドキ感で何とかカバー出来ている。 レーザーをエロいケツで避けるというのもアリ。同じ避けるにしても、某「オーシャンズ12」みたいに、むさ苦しいオッサンのカポエラを見せられるよりは女のケツを見せられた方が良い。 ラストもちょっとしたドンデン返しに加え、変にシリアスにせず、単純にハッピーエンドで終わるというのも良し。ケツに+1点。 [地上波(吹替)] 5点(2006-04-23 16:24:09) |
3. エイリアンVS. プレデター
《ネタバレ》 「フレディVSジェイソン」で免疫が出来たから、それほど落胆する事はなかったけど、思っていた通りの中途半端な内容だった。 結局、こういう「夢の共演」に対して見る人は何を期待しているかと言えば、共演者同士の、今作の場合はプレデターとエイリアンの純粋な「異質と異質のぶつかり合い」を見たい訳で。これが異種格闘技なら、ボクサーは相手が誰であれ、あくまで「ボクサー」として戦って欲しいというのがファンの気持ちでしょ。ボクサーが関節技に付き合ったり、ボクシングのテクニックを華麗に駆使する事なく試合が終わったら、やっぱりつまんない。それはもはや「ボクサー」ではない訳で、そうなると「異種格闘」という大前提が崩れてしまう。 今作は、そういう意味で両者の「良い所」を出し切れずに終わっちゃった感じ。戦闘シーンの演出も迫力不足。あんな怪物同士の死闘にしては、まるで凄絶さに欠けている。 また、どうせなら誰が誰の味方とかじゃなくて、人間、プレデター、エイリアンの三つ巴の攻防が見たかったなあ。人間は知恵で、プレデターは機械で、エイリアンは体力でw。 それはそうと長老プレデターさん、どうせならリプリーにも戦士の槍をあげて下さい。その資格ありすぎるでしょ。 さ~て、お次は「ターミネーターVSエイリアンVSプレデターVSジェイソンVSフレディ」か~。夢は膨らむなあ(*´д`*) [ビデオ(字幕)] 4点(2005-06-04 20:32:50) |
4. エンゼル・ハート
《ネタバレ》 有名作品ながら見る機会がなく、最近になってようやく見ました。 ミステリーとオカルト的要素をうまく融合させた作品。光と闇の象徴的なコントラストが自己内他者(狂気)の存在を示唆している。真相に至るまでに否応無く認識してしまう、精神の檻というべき「自我」。その逃げ様の無い閉塞感が恐ろしい。 それにしても、この光と闇を使った独特な映像演出は素晴らしい。光を明滅させるように静かに回転する換気扇、闇を映す鏡のように石畳を濡らす雨、逆光の中に浮かぶ人影、そしてラストのエレベーターのシーンなど、随所に不吉な予兆を孕んだまま、見ている者に得体の知れない恐怖の胎動を感じさせる。 ただ、惜しむらくは、謎を追って行く過程にあまり面白味が無く、少しダラダラとしてしまっている点。あの依頼人である悪魔も露骨すぎる。ああいう存在は匂わす程度に止めておいて欲しい。 PS.ゲームの「サイレント・ヒル」シリーズは、ほとんどこの作品から演出をパクってますね(笑)。 7点(2004-08-13 17:49:48) |
5. エイリアン2
続編の方向性として、エイリアンの数や大きさがエスカレートしていくのはやむを得ないとは言え、ほとんどアクション映画になってしまったのは残念。前作にあったような、まるで自分も船内に閉じ込められたような閉塞感や絶望感は感じられない。PS.マザーエイリアンの皮膚(?)は黒いビニールのゴミ袋で作られているとか。 5点(2004-02-15 02:01:58) |
6. エイリアン
宇宙船という完全な密室空間における、地球外生物との壮絶な生き残り戦。恐怖演出のセンスが良いので、単なるビックリ箱にならず、最後まで心地良い(心地悪い?)緊張感に満ちている。もちろん、ギーガー氏デザインによるエイリアンとの相乗効果あってこその名作。 9点(2004-01-22 10:39:49) |