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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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41.  BOY A 《ネタバレ》 
ジャックとしてのピュアでシャイな少年像を見せたうえで、同一人物のはずのエリックがなぜ過去に残虐な殺人に加担したのか、そのへんを観客に納得させることにはとても気を使っていると思う。 エリックという家庭環境の不幸な子供がいました。勉強もできず、いじめっ子に殴られる日々。ある日、エリックよりもっともっと不幸なフィリップがいじめっ子からエリックを守ってくれました。エリックにとって信じられるのは、フィリップただ1人となって、フィリップにどこまでもついていこうと思いました。 疎外された少年たちが固い絆に結ばれて、絆を守ることがすべてに優先されて、エリックの年齢では善悪の判断がつかなかった。…そういうふうに説明していると思う。 が、カッターを握りしめて少女を追うエリックと、出所後のジャックには、同一人物とは考えられないほどのギャップがありますから「(追い詰められて自殺してしまうような)ピュアなジャック像」というのが先にあって、上の説明は後から考えたものなんじゃないかと。 テリーが情報管理にもっと注意したうえ息子に優しくしていたら、息子が金に目が眩んで密告しなかったら、白鯨ちゃんが新聞に写真を売らなかったら、クリスが電話でジャックを見捨てるようなことを言わなかったら、この中の一つでもなければ、ジャックは生きていた…と思われます。皆が少しずつジャックの自殺に加担しているわけですから誰ひとりこの件について「無罪」ではないということになります。 周囲のみんなが、少しずつジャックを死に追いやったのだ。 この人たちは罪を問われることはないが、ジャックはいつまでも憎まれたではないか…ってそら、やったことがやったことですから。そういう比べ方(をしているように見えるが)もヘンじゃないでしょうか。 エリック=ジャックという少年は邪悪ではなかったのだ、というふうに描かれていますけど、じゃあフィリップはどうなのかというと兄に虐待されなければ邪悪ではなかったので、ジャックを自殺に追い込んだ人たちも特に邪悪なわけではないのに結果的にそういうことをしてしまっていて、つまり全体を流れる思想は、誰ももともと邪悪じゃないけど誰もが少しずつ過ちを犯しているのだということで。 罪を犯していない者だけが石を投げよ、というふうに見えます。それだと本当に罪を裁けるのは神様だけということになります。またこんな感じ…。
[地上波(字幕)] 7点(2010-06-21 20:35:44)
42.  ゴーストワールド 《ネタバレ》 
それまでずっとリアリティだと思って見ていたので、ラストのバスシーンおよびシーモアのママ同伴セラピー通い及び、エンドロール後のシーモア大暴れシーンを見たのち、しばし考え込んでしまった。 もしかすると、バスシーン以外にも「現実に起こっていない出来事」が挿入されているという禁じ手が使われていたのか?まさかそんな、「ピアニスト」みたいなヘンな映画なのかコレは。 けども辻褄が合わなくなるのでいちおう、妄想シーンは含まれていないというふうに見るしかない。 しかし、完全にリアリティの映画というふうにもいえない。 バスに乗る前のイーニドの状態はというと、親元には住めず、おそらくレベッカとの同居もあきらめ、今さらシーモアとの同居も見込みは乏しく、高卒資格は帳消しで、美術学校の夢も消え職を探す気も失せた、ということになります。八方ふさがりとはまさにこのことです。全部自分が招いた結果であるが。 さて、このあとイーニドだったらどうするのか。レベッカに聞かれて「I'm not sure」つまりまだよくわかんない、というふうに答えています。 ここに及んで作り手は、彼女をビルの屋上とか線路脇に連れていかないで、ファンタジーに逃げたのです。このやり方については、賛否両論ありそうだ。ミステリアス感が増したとはいえるが、私は、ビルの屋上に佇むイーニドのショットで終わるべきだったと思っている。飛び降りたかどうかは観客にまかせればいい。 さて、イーニドの苦しみはハイティーン特有のものには違いないが、「母の不在」を抜きにしては語れない。女子にとって「母」=「縁を切れない反面教師」であり、しかも相手は自分を愛しているというやっかいなことなので、これすなわち「折り合うしかない」存在なのだ。大人になるために最も必要な「折り合う」を学ぶための最適教材=母、なのだが、それができない環境にあるイーニドは「バカとは折り合う必要なし」を貫いているつもりになっている。と私は思うのだ。 ボロボロになったシーモアがママに助けられていることも実は意味深で、作品中であえて全く触れられていないイーニドの「母の不在」こそが、大きなマターであるように思える。 「ゴーストワールド」の意味とは「私たちは地球に優しい石油会社です」という作中CMが象徴するように、周囲の人間がすべて「偽善者」に見えているイーニドの精神状態を指していると思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-04-11 23:40:58)(良:3票)
43.  I SHOT ANDY WARHOL 《ネタバレ》 
8bitさんご指摘ありがとうございました。原題で検索していませんでした。 そういえばジョン・レノンを撃った男の映画もありますねえ。 いかにもヒラリー・スワンクがやりそうな役柄ですがオファーが無かったんでしょうか。 この女性は単に「頭のおかしい人」ということで済まない何かがあるということですね。映画にする価値があると。 私も単に「ビョーキの人」ということでヴァレリーを評価してそれだけでいいのかという気持ちがあります。それはいったいなんなのか。 「労働を拒否する」「他人の寄付で生活する(物乞い)のが当然である(そして恥じない)」「自分の主張は絶対に正しい&他人に広めたい」…さてさて、これは何かと似ています。というか同じです。いろんな宗教の創始者の人生に。 ヴァレリーのしていたことは、基本的にキリストや釈迦と同じです。これは「教祖様」の取る態度なのです。教祖様と乞食は紙一重です。 私は実は、彼女の主張が「男性撲滅」であったことについては、あんまり重要じゃないのではないかと思っています。それよりも、「教祖と同じ生活態度を意識的に選んでいた」ということのほうを重視したい。 私の評価はこうです。まかりまちがえば、または時代が違えば、教祖になったかもしれない人間が途中で失敗したケースであると。 まあ彼女の思想が「男性撲滅」である限り、成功する可能性はありませんけども(女はみんな男が好きですからねえ)、内容が違えばヴァレリーには一大教祖になる素質があった。だから「内容」はあんまり重要ではないと思うのです。キリストにせよ釈迦にせよ、最初は周囲の人間から大顰蹙をかって嫌われていたに違いないのです。ヴァレリーと同じように。 そして、人間界にはときどきこういう人が出るのだと思う。成功することは稀なので、おおむね精神病院で一生を終えたり、野垂れ死にしたりするのだと思う。ヴァレリーはそのうちの1人…という目で見たらどうかと思うのだった。 作品としては地道な作りに好感がもてる。ただウォーホル役はもっと貧弱な体格の役者にするべき。 カレの貧弱な肉体と、その肉体が作り出したアートが無関係であるはずはないからだ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-03-13 13:33:51)
44.  今日も僕は殺される 《ネタバレ》 
最初のほうだけ見て一旦中止し洗顔歯磨き等に励んでいる間にいろいろ考えまして、「イアンは病院のベッドで昏睡状態である」という結論になり残りを見ます。 ああ~、最初の30分くらいはワクワクしたんだけどもなあ、こんなものかなあ。がっくり。 「寄生獣」という長編マンガを思い出します。あれは果たして英訳されて海外に出たのだろうか。 しかし、「寄生獣」を見たとしか思えないですよね~。あの手。 そういう意味でビジュアル的に「なつかしい」感じもしました。 それにしても出だしは良かったんだからもうちょっとなんとかならんかったものか。 それと愛の力で変身したとかそういうのはあまりに手垢がついたテーマで、ダメだと思います。こういうのを作るときは、美しくまとめようとしてはいけないように思います。この手の作品は「なんでやねん」と思ったまま終わってしまうくらいでも、いいのではないかと思う。 …これってラストのとこからすると、なんとなく続編が出そうな気がする。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-06 18:31:42)
45.  タロットカード殺人事件 《ネタバレ》 
老いてからのウッディ・アレン作品をいくつも見ていますと、ある知人の言葉がよみがえります~。 その人は広告デザインの仕事をしていましたけど、「人のクリエイティビティは20代で終わる。30代以降は、20代に貯めたアイディアをアレンジして食いつぶしていく」ものなのだそうです。 なんだかこの言葉が最もあてはまるのはウッディ・アレンなのではないでしょうか。 そら、「マッチポイント」のような異色作も出しましたが、アレとて「20代の遺産」だと思います私は。70過ぎて思いついたものではなかろうて。 さて、金髪で若くてガタイのいい女と絡むというマンネリパターンを繰り返しているここ数年ですけども、いいかげん飽きてきた感じは否めない。それなりに面白いですよ。もちろん他の作り手のものとは一線を画していますけど、ハッとするような場面もありますけども、この先何本撮ろうとももう「新しいもの」は出てこないということに今さら気がついたのでした。 アレン作品を見るたびに期待していたのだが、悲しいけれどもカレには一応の見切りをつけるしかない。70過ぎれば「20代の遺産」を食いつぶしても当然ですよね。 ジョー・ストロンベルのパートだけは非常に面白かったです。逆にヨハンソンとヒュー・ジャックマンが絡みだすと極端にスピードが落ちたうえつまらなくなりました。最も寒かったのはヨハンソンとアレンの絡み部分で、見た目がどうとかいうよりも「無理」という言葉が浮かんだ。 ジョー・ストロンベルを前面に出してカレを主役にしたらよかったのでは~?カレだけがキャラ立ちしていてあとは霞んでいましたね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-30 15:26:38)
46.  アイリス(米英合作映画) 《ネタバレ》 
地味だけれど、しんみりとしたいい作品です。 ジョン役の俳優さんが、ヤングと現在で同じ人かと思うほど雰囲気が似ていました。クレジットをしげしげと見るとやはり別人ですよね。大したものです。 アイリスは…残念ですが小柄で釣り目(白人にしては)のデンチとケイト・ウィンスレットの顔には隔たりがありすぎる。これは別人です。デンチにこだわらなくてもよかったのではないか(どうせあんまりセリフないし)…ていうとウィンスレット優先思考みたいですが。 2つくらい言いたいことがありますが、認知症について。この作品を見ていると、認知症にかかるとは、まるでやりたい放題にふるまった若い時代に復讐されているかのようです。人生は必ず収支が合うようになっているのだと。 なんの根拠もありませんが、それはそうかもしれない、と思う。アイリスの奔放ぶりを見せつけられますと。いっぽう地道な性格のジョンはボケていない。地道に生きてもボケる時はボケるのでしょうが。 人が老いると、体にガタが来るか頭がボケるかどちらかのタイプだとよく聞きます。「徘徊老人」は体が比較的元気だから発生してしまう。もしも老化のタイプに選択の余地があったならどうしようかと迷う。認知と見当識を失うことはひょっとして快適なのだろうか。 もうひとつは男性の選び方について。アイリスは尻軽でしたが男性の好みは良かったのです。 男性を選ぶ基準はなんでしょう。スポーツや旅行やセックスはどうせ老いればできなくなります。見た目もいずれ衰えます。それなら当然お金です。 お金で選ぶのが嫌だとか、お金で選ぼうにも相手に選んでもらえないとかいう場合、アイリスのように選ぶのが正解ですたぶん。死ぬまでにどれくらい笑わせてくれるか、です。 アイリスが「笑い」基準で選んだということは、ラストのジョンの言葉に象徴的です。明日、妻が死ぬかもしれなくても、前の日にはすかさずジョークを用意するのです。…。ちょっと泣けますね。 日本のすべての女の子たちよ、お金はもちろん大事だが、アイリス基準で選ぶのもアリだぞ。その効果は数十年後にきっと出るぞ…。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-03-11 21:02:24)(笑:1票)
47.  ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実 《ネタバレ》 
あまりにもお粗末なドイツ当局の対応に、衝撃を感じた。 だいたい、戦場でもないのに2時間も銃撃戦が続くということが異常である。そして、ドイツ側が複数の同士討ちをしてしまっているという悲惨さ。「夜の闇」を利用しようとしたが完全に裏目に出た結果となった。 もっと驚くのは、ドイツが生き残った3人の犯人を、裏交渉によりハイジャックを装ってシリアに引き渡したということだ。なんという腰抜けぶり。開いた口がふさがらないとはこのことだ。 死んだ犯人の遺体まで返還してやる親切ぶりで、彼らは英雄となった。ドイツはテロに対して無力であることを自ら認識し、今後のテロ攻撃の対象としないことを条件に要求に応じた…らしい。 「超法規的措置」の日本人がこういうことをいうのもおこがましいが、これでは死んでも死にきれまい。 イスラエル選手は無駄死にとなり、怒ったモサドは復讐する。 が、アフリカに隠れているというたった一人の犯人の生き残りが、顔を隠してインタビューに応じた(ことになっている)。 さて、これは本物でしょうか。私はやらせだと思います。他の2人が殺されて、どんなにお金を積まれても今の彼には安全に勝るものはないはずだ。しかも「アフリカにいる」とわざわざ情報提供しているのはなぜなのか。 もしも本物だとすると、彼が出演した目的は「金」か「あの事件の正当性を主張するため」しか有りえない。 しかし、やらせだとすると、「どこかに隠れている本物をおびき出すため」に、偽者を出してわざと違うことを言わせて怒らせようとした、と考えられないだろうか。 モサドですら発見できないこいつの居所をどうやって突き止めたのかという疑問もあるし、タカが映画のために危険を冒してインタビューに応じるなどとはとても思えない。 さて、非戦闘時に非武装の一般人を殺したり監禁したり虐待するのは、普通の人には許せないが、犯人たちにとっては「テロ」ではなく「ゲリラ戦」の一部だったので、ちっとも悪いとは思っていなく、アラブ世界では英雄になったのである。そして、イスラエルはオリンピックで人質事件を起こしたりしないから紳士的なのかというと、きっとそうではないからここまでされた…のである。 すると、「テロ」なのか「ゲリラ戦」なのかとか、一方的にテロリストを憎むことで済むのかということになってくるが…個人的にはやっぱり嫌だ。これは平和ボケというものかしら。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-21 15:04:03)
48.  シャロウ・グレイブ 《ネタバレ》 
すくなくとも私の見たダニー・ボイル監督作の中では一番良かった。 このパンチの効いたラストはエンディング部門個人ベスト5に入れてもいいと思う。ただし私の知らないようなふる~い映画からのパクリでないならば。 ただどうしてもジュリエットの服装と髪型がダサすぎる。とても老けてみえるしオバさんの着る服しか着ない。なにかのシャレのつもりなんでしょうか。それとも色気の無いことで有名なイギリス女的にはこれがノーマルなの?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-12-21 19:57:44)
49.  28週後... 《ネタバレ》 
言いたいことは3つくらいあって。 ゾンビ発生後の人類としての対処をグローバルに、ということは金使って、結構ちゃんと作ってあるところは感心する。ゾンビが出る映画は低予算ものやハンパなのが多いから、一応の満足感は、ある。 しかしー、もうひとつ言うならゾンビが全速力で走るということは、ゾンビ映画の醍醐味のひとつを失い、面白さを下げているのではないかと、やっぱり思ってしまった。 ゾンビ映画の醍醐味のひとつとは、「ゾンビがトロい」ことによってもたらされる効果である。思い出してもらいたい。スーパーの中で、さまようゾンビたちをなぎ倒すバイクの群れを。そしてまた、「トロいのに強い」というのは恐怖を増幅させませんか。あんなトロいのに、囲まれてひと噛みでもされたらもうオシマイ。 思い出してもらいたい。トロいからこそ、捕まえて実験してみたりするが、ちょっとでも油断すると逆にやられてしまったりする。 トロいから、「もしかしたら突っ切るなり逃げることが可能かも」という「希望」が生まれ、そこから名シーンが生まれる。 本作の登場で、定着にトドメを刺したかに見える「ゾンビ全速力」だが、私はあくまで反対だ。業界は考え直してもらいたいものだ。 最後に、「選別」の問題について。私はもう、「トゥモローワールド」を思い出してげんなりしてしまいましたさ。 「あなたや私の命よりはるかに重要」な少年の命、であってそのために自己犠牲が連発、どうでもいいメンバーはいつ死んだかわからないうちに居なくなってる、というお約束の展開だ。 これはもう映画の世界ではイデオロギーとして確立されたといってもいいのじゃないだろうか。「特別な命」と、「特別じゃない命」があって、後者は「譲る」べきである、というのがさあ。 それが必ず、「その個体が生まれながらに獲得している特性」を担保にしているところが、私はイヤなのだ。後天的に努力して獲得したものでは無いのです。私は医者や看護士や消防士や警察官や科学者に譲るのは仕方がないと思っている。 そういう「解消しようがない、どうしようもない差異」を理由にして複数の他人が進んで犠牲になるのが当然である、という展開に…とても違和感を覚えるし、やめてもらいたいのだ。こういうものは無力感を増幅させる以外にどんな意味があるというのか。それがあたかも人類の常識であるかのように、当然のように描かないでもらいたい。
[DVD(字幕)] 7点(2008-12-04 22:32:58)(良:2票)
50.  ジョージ・マイケル 素顔の告白 《ネタバレ》 
スカパーでやっていたので、ほとんどミーハー的興味のみで見始める。 確かに、日本も巻き込んで一世風靡した彼の「素顔」が垣間見られる作品だ。(新作のPR的匂いもラストでぷんぷんするが) それにしてもジョージ・マイケル、この人興味深いわー。 80年代の男性版セックス・シンボル(かたや女性はもちろんマドンナ)として女子の皆さんの萌えに堂々のアピールをしていた彼がゲイ。女性として裏切られた気持ちは否めない。 ゲイであるのに、女性の萌えに訴え稼ぎまくるということは、彼の内面でどのように処理されていたのか非常に興味がある。ジョージはそれを決して語らないが…。 そして、驚くべきは彼のような完全右脳人間が、ドラッグやアルコールや犯罪や肥満や宗教でつぶれることなくエイズで死ぬこともなく、芸能界でサバイバルすることができている(現在進行形)という事実である。 クラウス・ノミのように、ジョージ・マイケルも翼を持つ者。翼を持つ者は、現実処理能力に欠けるのが常であり、各種依存症に陥りやすい。彼らには有能な補佐役(お守り役)が常に必要だ。 それが、トイレで逮捕とか、ブッシュを攻撃してバッシングにあうとかいった程度で済んで生き延びていること。これって、奇跡的なことだと思うのだが…。もっと驚くべき、と思う。 見るに耐えないボーイ・ジョージの肥満ぶりや、アンドリューのオヤジ化と比べると、40過ぎてもルックスを維持しているジョージ・マイケルの自己管理能力は、意外にもけっこう高そうだ。 私は完全右脳人間ジョージがサバイブできた原因について考えてみる…という無駄な事ばかりに頭を使うのだが、「強運」はもちろんとしてどうやら正解は家族、特に母親のようだ。 多くの芸能人と比べて、彼は比較的まともな家庭に育ったらしい。両親が揃っており、母親はきれい好きで掃除が得意。成人してからも、ジョージの身の回りの面倒を見てくれた。なんて幸せなジョージ。 その分、後年母親の死で大打撃を受けるわけだが、やはりマトモな家庭に育ったというのは、芸能人が身を持ち崩さないための最後の砦と言って間違いなさそうだ。 そしてもうひとつ、宿題が出来てしまった。飛びぬけて才能あるアーティストはなぜほとんどゲイなのか。 なにか右脳と関係ありそうな無さそうな…。(続く。)
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-04-09 17:45:24)(笑:1票) (良:1票)
51.  ザ・ダーク(2005) 《ネタバレ》 
けっこう時間を忘れて見入ってしまった。 悪くないと思う。久々に、ぞくぞくとした寒気を覚えた映画だ。(もしかすると発熱のせいかも) タイトルどおり、この映画は「闇」による怖さを出そうとしている。その試みは、私に限っては、かなり有効であったと思う。 例によってネタバレしますのでご注意。 原作ものだそうだが、簡単に言ってしまえば「ペットセメタリー崖バージョン」とも言えるので、二番煎じの感はある。あるが、そこはアンダーソン、映画としてある程度以上の質を保ちながら、主人公アデルを「行ったり来たりさせ」ることで、モノマネ感を和らげる。アデルがエブリス親子にいたぶられる場面では、「過去」と「事実」と「非事実」と「願望」が混沌とし、額から血をたらした鬼気迫るアデルがダメ母ぶりを懺悔しながら「Give me a secound chance!」と絶叫し、作品中のテンションが最高潮になる。そう、このへん、ホラーというより心理サスペンスぽいのだ。 これを「あざとい」と感じる人は、面白くないだろう。 が、私はけっこう好き。なにより、「ヒストリーオブバイレンス」のマリア・ベロ、この人は私にストレスを与えない。 この作品はマリア・ベロのプロモーションと言えるくらいに、ドロドロびしょびしょの彼女が全編出ずっぱるのだが、こんなに長いこと見せられてもストレスを感じない女優さんはあまり居ない。 まず、誰もが認める美人顔でありながら、色気がゼロ。これは、シャロン・ストーンとか、キム・ベイシンガーなどのブロンド美人の系統だ。この人たちは、わかりやすーい美人であり、そして色気は無いという共通点をもつ。よって、女性に好かれる。(マリア・ベロの色気の無さは、同系統の中でもちょっと驚異的ではある。) やはり長時間の視聴に耐えるには、美人でなくてはいけない。デブでもいけない。あんまり女っぽくてもいけない。…マリア・ベロは長時間映っているのに適した女優さんだなあ。 ともあれ、話題になっていないわりには、良いと思います。子役(サラのほう)は雰囲気があって良い。ウェールズ男のデイビッドもそれらしい。ショーン・ビーンの良さは私にはよく分からない。ごめんなさい。
[DVD(字幕)] 7点(2007-05-01 21:37:31)
52.  マッチポイント 《ネタバレ》 
この作品を見ると、西洋人にとって非常に重要な事柄が意図的に省かれている(描かれていない)ことに気づく。 舞台はイギリスであり、ヒューイット一家はプロテスタントのはずで、クリスはアイルランド人だからカトリックに違いない。なのに、2回の結婚式以外に、宗教に関する事柄が一切出てこない。その結婚式ですら、神の前で誓いのセリフを言う場面すらカットされている。これはおかしい。きっと、もののわかる西洋人がこの映画を見れば、たちどころに理解できるようになっているに違いない。 で、これは監督の意図を示しているのだ。それは、冒頭でクリスがドストエフスキーを読む場面をわざとらしく映すことでも明らかだ。 クリスは「すべては運である」という世界観を持っていて、それはテニスプロとして多くの試合を経験した結果であった。「いつも固い試合を心がけていた自分が、大成できなかったのは運のせい」そして、「運」に左右される人生に嫌気がさして、ツアープロをやめてコーチになった。 で、「運」であるが、井沢元彦が言うには、偶然の幸運に対して「これはきっと死んだお父さん(とか先祖とか)のおかげ」と思うのは「アニミズム」で、「オレってものすげーツイてる!きっとそういう時期なんだ。」とか思うのは「マナイズム」なのだそうだ。 クリスは、当然後者である。そして、前述のように「神様はいない」と知っている(つもり)。 すると、悪事を働いたとて、いつもどこかであなたを見張っている神様は存在せず、地獄に落ちることもなく、仏教でもないから「因果応報」で凶事が降りかかってくることもない。 いかに追いつめられたとて、クリスが愛人殺しをするには、こうした背景が必要だった。(これがなければただの火曜サスペンスになってしまう。) …が、クリスは試したところもあると思う。「神様の力が働いて、自分の悪事がバレるかどうか」「やっぱり神様がいて、死んだら地獄に行くのかどうか」「神様が自分を懲らしめるために、罰を与えるのではないか」もともとカトリックで育った彼なら、そう思うのが当然である。 しかしこの映画では、そのどれも起こらず、不安気なクリスのアップで終わる。 「果たして、神様はいるのか?」「本当に人生は運だけで回るのか?」そう問いかけたまま意味深に終わるのである。これはウッディ版「神様のいない(?)世界の危険な情事」、前作よりはパンチは効いていた。
[DVD(字幕)] 7点(2007-04-29 00:32:16)(良:3票)
53.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
最初のほうほど見ごたえがあって、最後に行くほどダメになる、残念な感じがした。 自宅を脱出するまでは、小気味良く丁寧な描写がつづく。チラチラと現れる異変を日常と織り交ぜながら巧妙に描くあたりは、とてもうまい。 が、逃避行に入ってからは、エキストラ(ゾンビ)を整理しつつアクション込みのロケをしながらストーリーを進めるだけでせいいっぱい、という感じがする。これも低予算でスタッフの数が限られていることからくる限界なのだろうなあ。 後半がドタバタに終わってしまったのがつくづく惜しまれる。 ショーンをデキの悪いブルース・ウィリスに見立てて、ハチマキをしめさせているところもおもしろい。エドみたいな、人をおちょくったキャラを愛すべきキャラとして大事に扱うのも、ヨーロッパならではの大人の感覚ということでしょうか。(アメリカだったらすぐ死ぬ系のキャラですね)といっても私はエドみたいなヤツはそばに来ないでほしいほうだけどさ。
[DVD(字幕)] 7点(2006-11-15 17:59:40)(良:1票)
54.  マインドハンター 《ネタバレ》 
4人目です。 えっあんた主役じゃなかったの、第2弾。(第1は「スケルトンマン」) しかしスレーターはなぜこんなチョイ役で出たのか?意外にスターとしてのクラスが低いのだろうか。 顔のパーツがそれぞれ小さめなうえに、中央に寄りぎみでインパクトが薄い顔だからでしょうか。そりゃあ、ジェイク・ギレンホールみたいな濃い顔と並んだりしたら負けるけどなあ。 私は最後まで当たりませんでした。あの車椅子のヤツが実はすたすた歩けるんじゃないか?とか思ったりしましたが。でもさ、あの防弾ベストのヤツが死んだ(ように見えた)とき、「血」が出てなかったか?なんかずるいぞ。 プロダクツがしょぼかったのが悲しいけれど、「レニ・ハーリンにしては悪くない」という程度の作品でした。 
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-14 14:24:05)
55.  the EYE 【アイ】 《ネタバレ》 
やはり2度目に見ても、この手のホラーサスペンスでは群を抜いている。パン兄弟というのは本当にアイディアの宝庫だ。右脳の発想と思う。思考と記憶の作業を視覚で行っているように思える。 ただラストの爆発のところが個人的には気に入らない。「プロフェシー」とかぶっているし(どっちが先にせよ、話を収めるにあたってあまり洗練されたもって行き方とは思えない)それまでのストーリー展開からするとあまりにもイージーに過ぎる。 で、ここのところはトム・クルーズがプロデューサーとなって映画化した際には、きっとこうなると思われるので皆様にはどうでもいいでしょうがお伝えしたい。 まず、主人公は白人男性。そしてカウンセラーは美人の女医さん。まさかマッチョなトム本人が盲目男性を自ら演じることはないと思われるので、オーランド・ブルームあたりをもってくる。そして、ラストではオーランドはご本家と同じように、車の窓を叩いて逃げるよう説得するのだが、誰も耳を貸さない。そこで切羽詰ったオーランドは、後部座席にぬいぐるみを抱えて乗っている女の子を無理やり連れ出し(ぬいぐるみは絶対ですね)、走り出すのだが、それを両親が事故の交通整理の警官へ通報し、警官に追いかけられたオーランドは必死に走る。ここで警官が空に向かって発砲(子供が一緒なので)したりして危機感を煽る。その時まさに大爆発が!オーランドは女の子を守って自分が犠牲になり、再度失明したのであった。そんなオーランドをあたたかく迎える美人の女医さん。…こんなことだと思うのですがー。もうアメリカナイズするとどうなっちゃうかだいたい想像つくよね。そこがよりつまらなさを加速する今日このごろでした。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-09 21:16:51)(笑:1票)
56.  ラストエンペラー
頂点から底辺まで転げ落ちたその転落の距離のあまりの深さに、誰もがふいをつかれ頭を垂れてしまう、そんな作品。これをぜひとも見せたかったその人は、昭和天皇、というならあまりに残酷でしょうか。でも存在しなかったもう一人のあなたかもしれないのです。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-27 21:55:22)
57.  シェルタリング・スカイ 《ネタバレ》 
音楽がストーリーと合ってない。もっと客観的でさめた感じでいいし、もっといえばあんまり無い方がいい。ことさらに人物の心情を音楽ばっかりで盛り上げすぎ。 ポートが映画の最初から人生に疲れていること(働きもしないのに)、何かを恐れていること、定住したくないこと、無計画なこと、これにはなにか原因があるのだろう。明らかにおかしいのは夫の方で、キットが「自分は夫のお荷物」と言うのは思っていたのと逆のことを言ってしまったので、ポートこそがキットのお荷物になっている。これは下世話に考えると「ポートはEDである」というのが自然なのだが。ベルトリッチの言う「カミュの読みすぎ」よりも「健康なのにEDになった」→「寝室を別にした」→「妻が他の男と寝ないか不安かつスリリング」というのが自然だが。 ポートがやたらに「僕にとって愛とは君に対する愛」だの「君の為に生きてきた」だの歯の浮くようなことを結婚10年の妻に向かってしつこく語るが、男性がこういう行動に出るのは肉体的な満足を与えられないからとしか思えないが。しかしサイクリングの野外Hシーンでそれも打ち消されたかに思えるが、その最中のキットの冷静さはいったいなんなのか。現地の男とのHの時とは全然違うんだけど。「EDになった」→「肉体の衰えを感じた」→「死が近づいたと感じる」→「神様を信じられないので、死んだら無になってしまうと思うと怖くてしかたない」→「防護壁である空の向こうは無である」? キャラバンに合流した以降のキットは、まさに「愛するお荷物」から解き放たれたように思える。文字通り小さなトランク以外の「お荷物」は捨ててきたし。健康なうちから「死の恐怖」に取り付かれていた夫は、愛していても「お荷物」だったんだと思う。お金の心配も仕事のストレスも家族関係のストレスも戦争の心配も病気も設定されていないのに「死の恐怖」に取り付かれるポート、私はこの夫の「鬱」のそもそもの原因はED以外にはあり得ないと考える。 しかしあの下品な白人のおばさんが言うように、夫婦の中でどんなに複雑な事情があったとて、この二人はハタから見たら「あのステキなご夫婦」に違いないのである。このセリフこそが最大の皮肉であり、観客を現実世界に引き戻すカギだ。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-26 20:23:25)(良:1票)
58.  電脳ネットワーク23/マックス・ヘッドルーム<TVM>
もしかしてコアなファンの方がいるのかしら。私のようなよそ者がしょっぱなで申し訳無いが、何気に見てみたら、けっこう気に入ったので。この雰囲気好きですねー。弱小TV局のピンクのバスもいいですね。ギョロ目ロン毛の殺し屋も怪しいし。なんでこんなに短いのか残念だ。せめて90分くらいには。それと、「エディスンは死んじまって、画面の中だけで活躍する」てな展開を期待していたのでかなり肩透かし。ぜひとも死んでほしかった(ひどい)。ラストのまとめ方も強引な感じでちょっとさびしい。「マックス」のしゃべりをもっと見たかった。などなど欲求不満状態を呼ぶ作品。リメイクして膨らました展開にならないかな。でもハリウッドはやめて。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-18 01:01:06)
59.  ゴーストオーシャン 《ネタバレ》 
このころ「ビロウ」「ゴーストシップ」「ゴーストオーシャン」と続けて見た気がする。ところが一番ひっかかったのがこれだった。こういうオチは好きだ。あの車椅子の男が浜辺から上がってくるラストで、「そんなんありかー」「これからどうするんだー」と叫びたくなった。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-15 18:10:23)
60.  アンダーワールド(2003) 《ネタバレ》 
セレンディピティなケイトは、こういう方向に行っていたのか。アクションとケイトベッキンセール、微妙だ。でもアンジェリーナジョリーでなくてよかったと思う。面と向かって「ダメ」というほどの作品でもないが、「ここがすばらしい」というほどのシーンもなし。脚本のユルさが悲しい。ヴァンパイアが鏡に映ることと、生殖能力があること(ビクターの娘は吸血鬼なのに狼男の子供を妊娠していた。)はどう考えたらいいのか?単なる調査不足ではないでしょう。鏡に映って、子供がつくれるなら、日光を浴びられず、血を吸うだけでほとんど人間と同じじゃん。ただ一点、ビル・ナイにたまげる。ヴァンパイアの親玉はかくあるべし、「ポーの一族」に出てきても不思議ではないそのたたずまい(マンガだけど)。メイクなしでもイケるほど吸血鬼なビル・ナイ、これ以上の適役が考えられないほど。シリーズ化するなら(されてるみたいだけど)監督と脚本は変えたほうがよい。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-15 14:52:30)
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