21. 白と黒の恋人たち
フィリップ・ガレルという人は、常に私小説の様な映画を作っているのだそうです(とすると、「夜風の匂い」は彼にとって少し毛色の変わった映画ですね)。麻薬で死んだ昔の恋人をモチーフにした映画を製作する監督が、資金獲得の為に少し危ない橋を渡る。そして今の恋人にヒロインを演じさせる。その恋人は演じている内に、徐々に監督の昔の恋人に感化されていく…。このプロットでハリウッドが作れば、犯罪サスペンスと愛憎サイコ・スリラーを絡めた映画が出来上がりそうですけど、本作は全くもってそんなことのない、正に私小説的映画となってます。しかも、ダラダラと長い白黒映画。ラストは未完成みたいな終わり方で観客をほっぽり出してしまいます。私は余り人に観せる様な作品だとは思えませんでした、3点献上。 3点(2004-10-13 23:15:50) |
22. クリビアにおまかせ!
「アメリ」の柳の下のどじょうを狙ってアルバトロスが配給する、オランダで60年代に放送されてた「アイ・ラブ・ルーシー」の様なTVドラマの映画化作(らしい)。さくら草通り界隈だけのワン・セットで繰り広げられる他愛も無いミュージカル・コメディ。オランダでは大ヒットだったらしいのですが、まず、この「はい看護婦さん、いいえ看護婦さん」なるドラマを全く知らない私はこの異様な世界に入っていけなかった。ドイツ語に近い響きのオランダ語ミュージカルも耳障りが悪い。それに、大家さんが悪者という設定でも、登場人物全員が変人では誰も応援することも感情移入することも出来ない(むしろ、大家さんに同情した)。色使いと登場人物のコスプレ(男達のブリーフ姿含む)が「オシャレ」なだけではちっとも面白くありません、3点献上。 3点(2004-02-07 14:20:27) |
23. ハビタ/新種生命体
パーフェクトなB級SF映画、何とコメントしたら良いかも分かりません。とにかく全員キャラが立ちすぎていて別の意味で楽しめます。チェッキー・カリョもこんなことしてたんですね(感慨)。しかしローラ・ハリスちゃんは可愛らしい顔して必ず全裸で泳がないと気が済まないんでしょうか? 合わせて3名の女優さんの意味の無いトップレスが拝めました。観て損か得かは非常に微妙な線ながら、映画的には3点献上。 3点(2002-06-06 00:16:39) |
24. ダンサー・イン・ザ・ダーク
映画としては最悪。現実逃避が過ぎる不幸な女性が、どんどん救いようもなく不幸になっていく話。製作者の実験的姿勢は評価できるけど、ストーリーと映像がグロテスク且つ不愉快で、とても観てられない。ましてや誰にも感情移入できない。従って監督の姿勢にのみ3点献上。 3点(2001-07-02 13:24:08) |