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1.  タクシデルミア ある剥製師の遺言 《ネタバレ》 
もっと“おげれつ遊園地”って感じのものを期待してたので、やや肩すかしの印象。たしかにゲロの横移動なんかは堪能したが、ラストのほうの内臓三昧の自己剥製シーンや、最初のほうのロウソクマゾやらマッチ売りロリやら、これ見よがしなところは引いてしまう、なんかパサパサしてしまう。こういうの嫌いじゃないんです、どっちかって言うと大好きなんですが、もっと慎ましく、しかしネットリと提示してくれたほうが、こっちも“おもてなし”を受け入れ易い。あの風呂桶をめぐる水平軸の回り舞台なんかよかった。ところどころでオッとなれるんだけど、それがブツブツ切れた感じで、たとえばフェリーニのような大きなうねりを生み出してはくれてなかった。なかでは二代目の大食い選手が、かつての東欧のスポーツ選手の栄光と悲惨を描いていてよかったんじゃないか。ポーランドの「大理石の男」にも通じるような。
[DVD(字幕)] 6点(2009-02-27 12:15:42)
2.  たそがれの維納
辛辣さに優しさが隣り合っていて、人の弱点をとがめだてしない。ヒロインだって積極的に社交界を告発するわけではなく、憧れたりもする。色男も純情を持つ。すべて批評的ではあっても批判的ではない。そこらへんの程度のわきまえが心地よい。もちろん20世紀前半のヨーロッパを描く以上、かすかな腐臭は漂う。でもたとえば「地獄に堕ちた勇者ども」のように、程度をわきまえずその腐臭漂うなかをごろごろ転げ回るほど不健全にはなってなくて(あれはあれで大傑作ですが)、いたって健全におさえている。冒頭のテープが投げ散される中を後退していく移動の華やかさ、夜会で色男とダンスする田舎娘のときめきを伝える横移動など、その上品さが身上。そして最後はかすかな腐臭も消し去るように雪で清らかに締めている。この年、ヒットラーが首相に就任した。
[映画館(字幕)] 7点(2008-02-21 12:26:05)
3.  ダーウィンの悪夢 《ネタバレ》 
最初のうちはノンキに、ナイルパーチという魚の加工産業があるのなら、アフリカでもいいほうなんじゃないか、などと思っていた。なのに映像がどんどん記録していく地元の疲弊、とりわけ子どもたちの悲惨な状況、炊けたわずかの飯を奪いあい、梱包材を焼いた煙をドラッグ代わりにしているのは、それなら何故なのか。映画は急がずに、そのからくりを解いていく。「甘い生活」の怪魚を思い出させるナイルパーチの肉は、外国(ヨーロッパと日本)へ輸出され、地元が食べる安い魚はナイルパーチに食べ尽くされてなくなってしまった。これが外国資本に食べ尽くされていくアフリカに重なってくる。弱肉強食のダーウィンの悪夢。人を生かす食べ物が人を殺す武器と交換されていく。やがて餌のなくなったビクトリア湖でナイルパーチが滅んだとき、外国資本もまた別の土地を求めて撤退していくだろう。この仕組みを理解するだけなら、本で読んでも出来る。でも「なるほど、こういうことか」という深い体感のような納得に至れるのが、蝿やウジのたかる魚の残骸を食用のために干しているシーンの映像の力、戦争を待ち望む警備員のひそめた話し声のトーンが伝わる記録の力だ。貨物機が飛ぶ同じ映像でも、冒頭とラストとでは、もう見るこちらが変わってしまっている。一番安い「のり弁」を買うと乗っていたなんだか分からない白身魚のフライ、あれがこれか?
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-10 12:20:46)
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