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ゴシックヘッドさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 811
性別 男性
自己紹介 今年は映画見れてないです。

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  穴(1960) 《ネタバレ》 
本格派サスペンスでした。 ただ淡々と描かれています。リアリティーが凄いです。 作風はシンプルでストレートなのですが、 物足りなさや隙が一切ないです。 モノクロのタイトな作風に痺れます。  終盤あたりでなにか不吉な、嫌な緊張感が漂います。 口で語る以上に物語っている男たちの表情に引き込まれます。 ただ淡々と壁を砕いていくシーンにも退屈さが入り込む隙を見せない。 技巧がなせる完璧な映画だと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-14 23:42:27)
2.  タクシデルミア ある剥製師の遺言 《ネタバレ》 
映画史上最も奇妙にしてマニアックなカルト映画。 映画の中で行われることの多くは最低で不快だけど、そのどれもが心を強く魅了する。 ドロドロしたもの、人間的なものをユーモラスに童話のように描いている。 いやしかしここまで飯がマズくなる映画は無いだろう。 デブ男のゲロシーンの連続ってどんだけマニアックなんだ。 序盤はまるで「ブリキの太鼓」を思い出すような変な雰囲気だった。 官能的なのではあるが、とても見たくはないエロス、生々しい、美しくないエロスだ。 ドラマ形式であるが誰も見たことのないような世界を作り出している。 突拍子もない話が面白くて、映像もかなり面白いので終始画面にくぎ付けだった。 謎の寓意が多くてやや不思議な世界に迷い込むが、軸がしっかりしてるので鑑賞者の心を逃さない。 前半はなんでホラーなのとか思ってたけど後半で少し分かった。 解剖シーンはグロテスクであるが官能的で、なんかおいしそうw これだけ不快な内容を詰め込んでもエンターテイメントと芸術の中間の域にあるのは凄いと思う。 下品極まりないが美しいのだ。まさにワンダーランド。しかしもっと普通に生きればいいのに。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-01 21:44:04)
3.  レスラー 《ネタバレ》 
ずっと前に見たランボーを少しだけ思い出した。 それと前に見たアンヴィルという映画も思い出す。 内容は非常に男らしい。 観客の男心に共鳴する映画だ。 ドキュメンタリータッチな風味もあり非常にストレートな映画だ。 余分なものが少ないので観る者によく伝わる。 何が男らしいってその真っ直ぐさだ。 自分の夢に命を懸ける姿が非常に感動的。 パッケージではレスラーの顔が見えないようになっていてそれが他の映画とは少し違った趣がある。 その理由がなんとなく分かる。 その理由のひとつをあげるとこの映画の独特な1人称視点。 3人称視点だけど1人称視点に近い撮り方(用語があったけど忘れた)が観客をラムの視点に投影する。 観客の視点がラムの視点と非常に近いところにある場面が多い。 よってラムの顔が見えない時、ラムは観客の自己である。 もう一つの理由はネタバレなのでいえない。 一人の人間を描いたヒューマンな映画で、夢と現実を見事に描く。 ファンの栄光の中にいながら、しかし時代の栄光から遠ざかった男の孤独と現実が切実だけど惹かれる。 (吹き替えで観ましたが)ラムは人間的にも親しみがもてるキャラクターだ。 ファンも友人も多くみんなから親しまれたがしかし孤独だった。 飲み屋の姉さんとの関係、ファンや同僚からの尊敬のまなざし、、、しかし彼と等身大の友人はあまりいなかったのかもしれない。 娘と歩いた時に荒涼とした風景が何ともいえず美しい。 ファンを愛し家族といったヒーローの末路はあまりに感動的だった。 観客にファイトと感動を与えてくれるこの映画は非常に素晴らしいと思う。 これはDVD買うと思う。歳とっても楽しめると思うし。
[DVD(吹替)] 9点(2013-01-13 11:36:43)
4.  シベールの日曜日 《ネタバレ》 
やっと観た! タイトルのようにちゃんと日曜日に見た。どうでもいいけど。 モノクロ映画の美しさが光る映画だった。 モノクロ映画なんて自分ほとんど1年ぶりくらいだ。 劣悪な画質のモノクロ映画ばかり見てたから嫌悪感でしばらく見なかった。 この作品は映像が美しい。 霧の中にいるようなぼやけた感じが綺麗だ。 不明瞭な景色は二人のこれからを表してるようだ。 かなわぬ恋とは悲しくも美しい。 しかしこんなありえぬ恋など叶わぬから美しいのであって、 もし実際にかなってしまったらその末路は決して見れたもんではないのだろう。 少女はなぜ風見鶏など欲しがったのか。 ただ湖のほとりを二人で散歩するだけだったらずっと幸せでいれたのに。 恋人の女性は主人公ピエールをひたむきに愛していたのでとても気の毒になったけど、 それでもあまりにも眩しい無垢な恋を前にするとその存在は少し邪魔にも思えてしまう。 大人の世界と子供の世界の比較が少しあり、 ピエールと少女フランソワズとの恋愛は男女の恋愛というよりも子供の戯れに近い(と映画の中で語られる)。 子供の戯れのような関係が美しいのはそれが儚くもまるで永遠であるかのようだから。 また父娘のようであり、恋人のようでもある何ともいえないこの二人の関係が見ていて素晴らしい。 あまりにも美しいその関係はずっと続いてほしいと思ったけど、 悲劇の予感が強まっていくとき見ているのが辛くなった。 二人のクリスマスツリーの場面では何故か禁じられた遊びの一場面を思い出した。 なんとも儚い場面だ。 まあピエールには盗癖があったみたいだし、悲劇で終わったためにこの映画は美しい物語になったと思う。 ホントこんな恋愛シチュエーションありえないし(当時は全然あったのかもしんないけど)、 もしかしたらジェ×××××ダーみたいな、全てが主人公の夢オチかとも思ったけど。 チベット音楽は好きでたまに聴くけど、この映画の中だとちょっとうるさいと思った。 何はともあれ、年に一度は見たい名作映画だと感じた。 極端な話、映画ファンなら見なきゃ人生10%の損、ロリコンなら見なきゃ人生90%の損って感じだろうか。いや、ロリコンを抜きにしても良い作品だし、本当にいい作品だからロリコンとかいう言葉では語りたくない気がする。
[DVD(吹替)] 9点(2012-10-09 21:28:24)
5.  ストレイト・ストーリー 《ネタバレ》 
恥かしいことに“ストレートに心に響く物語”で「ストレートストーリー」だと今まで思い込んでいましたが、 実は“ストレイト兄弟の物語”だったのですね。 これが実に素晴らしい映画です。 イレイザーヘッドをかました鬼才監督の作とは思えないです。 非常に優しく、画面は温かさに包まれます。 淡々と描かれるのは自然の温もりです。 派手なことをしないで面白みを出すのは熟練された表現だと思います。 広大な風景が映し出されるとまるで呑み込まれるような美しさと不思議な陽光の温かみをおぼえます。 旅の途中で様々な人とのふれ合いがあり、そこに人間の温もりがありました。 スローライフやマイペースを自分に取り戻し、自分の欠点までも許し愛せてしまうかのようなヒーリング度の高い癒し映画。 非常にヒューマンな映画ですが、リンチ監督のセンスによるユニークさも見られます。 リンチ監督の「闇」も今回ばかりは自然の中(夜の森の暗闇など)にひっそりと溶け込んでいるようです。 いや、普段から「闇」を見つめるリンチ監督だからこそ、この陽光みなぎる温かみの映画が作れたんだと僕は思います。 淡々としているところに「隙」があり過ぎてそうでいて、実は一切ないという、そして感動は本物という凄すぎる作品です。 (しかし僕は何故かウィンナーがとくに忘れられない) 
[DVD(字幕)] 9点(2012-06-27 00:05:53)(良:2票)
6.  告発 《ネタバレ》 
ケビンベーコンの演技が素晴らしかった。 彼の演じるヤングからは、まるで本当に虐待を受けたかのような感じがひしひしと伝わってくる。 その非常に痛々しいことといったら無い。 彼が法廷で証人としてアルカトラズについて語る場面では、周りは静まり返り、時間が止まったかのようで、僕はそこに引き込まれた。それは完璧な場面だったと思う。 また、スタンフィルとヤングとの友情が素晴らしい。 いや、「友情」なんてそんな安易にいうものではないのか? しかし、本当に素晴らしい映画の内の幾つかからは、友情について幾らか教えられる気がする。。。 ヤング氏の起こした行動を、僕は自分の胸に刻まなければならない、と思った。 ヤング氏が犠牲になって、それを見る者に示してくれたのだと僕は思う。 。。。。。。。。。。。。。  もし本当に最悪な、極限状態での生活を送ってきた場合、その時に自分が今まで本当に望んできた筈のものが例え(安易に)叶えられたとしても、それを拒んでしまうのだなと思いました。 今まで本当に辛い思いをした場合、他人の計らいによって(都合良く)叶えられても、「それは自分の中では違うんじゃないか!?」「それでいいのか!?」「決してそんなんじゃない!」って、僕だったらば思っちゃいますもん。 
[DVD(字幕)] 9点(2010-04-07 02:54:12)
7.  ターミネーター2/特別編 《ネタバレ》 
ここまでクオリティーの高い作品も稀ではないだろうか。 とにかく「面白さ」がハンパじゃない! そしてこの独特の「カッコ良さ」はズバ抜けている。 全てがカッコ良過ぎる!雰囲気がとてもカッコイイ! もう「カッコイイ」という言葉でしか表現できない。 音楽も美しくて素晴らしい。  ◎この作品の主役は「シュワちゃん」でしか有り得ない!  サラ・コナーという人物の存在感がカッコイイ。 彼女がトンファーを装備した姿がとても凛々しく美しいと思うのは僕だけか。 ジョン・コナーはかなりの美少年で素晴らしい。 しかし僕が一番素晴らしいと思ったのは「液体金属」ロバートパトリックの人間離れした演技力だ。 彼の「細身の身体」で繰り出す「怪力アクション」はとてもギャップがあって面白い。 そして「あの冷たい無表情」「あの走り方」どれをとっても素晴らしい。 当時の「CG技術」を駆使して細かく丁寧に表現された「液体金属」の質感には、今みても斬新さが感じられる(CGの使い方が面白いんだと思う)。  ◎この作品で一番ブッ飛んでいる場面は「公園」かもしれない。 あの「公園」の雰囲気はなんだかシュールでヤバい!あそこ怖くない? あの乾いた感じ、白昼夢みたいな、、、(白昼夢だけど)強く印象に残る。 「公園」の場面はとても「変」だと思う。  ◎少し昔の「近未来アクション」には独特の「哀愁」みたいなものが漂っていて、それがとても好き。この懐かしさが好き。 こういう「SFアクション」に出てくる「ガソリンスタンド」の雰囲気が好き。 この作品の「ガソリンスタンド」、あと「地下の武器倉庫がある砂漠」とか、さびれて乾いた感じがしてとても雰囲気がいいと思った。  最後の「工場」の雰囲気もカッコイイ!  ◎またこの作品はアクションが素晴らしすぎるんだな。 また、物語の終り方が凄く良いと思う。なんだか物語の大きさを感じる。 「1」「2」で素晴らしい「世界観」「雰囲気」を築いたが、、、「3」は、、、 《個人的には「エイリアン2」「ターミネーター2」が、ゲームの「バイオ2」にかなりの影響を与えていると思うのだが。。。》  ◎たとえ脇役だとしても、この作品に出演できた人は本当に幸せだと思う。 この世界観に参加できたのだから。  
[DVD(字幕)] 9点(2008-03-02 00:55:54)(良:1票)
8.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 
全く分からん!実はまったく分かんないんです! 意味分からんのに作品として自立しているのがやっぱスゲーな。 バラバラだったものが、どんどん繋がっていくのが凄い。(とは言っても自分ではその繋がって行くものが何であるかは分かりませんが、、、) この作品の世界では、同じことが繰り返されていると思います。 いろいろな人物が入り乱れて、もはや誰が誰だか分からない! 誰が誰でもある?誰が誰でもない? 人々が入り乱れ過ぎ!しかし登場人物みんながその場所や物を共有しているように思います。 それぞれのキャラクターも超個性豊かで、とても良い味を出している。 ホントみんなキャラ強すぎ! バラバラだったものがどんどん束になっていく感じ。 しかし僕は何も分からないので間違った見方をしていたらすみません。。。 でも、観れば観るほどその世界に引き込まれる作品! そしてその世界はとても魅力的な世界。 わかんなくても強く印象に残るじゃん(セリフや表情でも)。 女性の寂しくも力強い歌声に感泣評価は満点! 「アイバンダぁー」(?)印象的な言葉。 僕個人としては「サイレンスぃーオー」(「シレンシオ」って言ってるんですね)というところで全てが一つになるような気がするんです。「カーボーイ」がヤバい!アレ人間じゃねーよ!コエぇよ!アブねーよ。 あの照明の当たり方、登場のし方、あの無表情は危険。ブッ飛び過ぎです。 「じいちゃんばあちゃん」もコエ~よ!なんだアレ! リンチ作品は、電灯が光を強く放ち、バッと消えるときに非現実世界にトリップする(逆かな?)ような気がします。何か現象が起こるきっかけなのかもしれません。 音楽も美しくかっこいい。 リンチは暗闇を深く描く天才です。 そしてリンチは食べ物を美味しそうに撮る天才です。 いや、一言で言いましょう!この作品は「変」です!
[DVD(字幕)] 9点(2007-12-31 00:28:36)(笑:1票)
9.  サクリファイス 《ネタバレ》 
まだ今の僕には難しい作品。 女の人が恐怖で我を忘れて叫んでいる場面がうるさくてイヤだ。 最後の家が燃え盛る場面がきれいだ。 この監督は炎をきれいに描く。 また、ガラスや水、陶器などの冷たい繊細なものをきれいに描く。 炎も、なんだか冷たい感じがするのは僕だけだろうか。 映像が切り替わったときの妙な静けさも印象的だ。 目の前に、家のミニチュアが現れる場面は、「あれ!?」ってくらい不思議な感じがした。 とても不思議な感覚を味わう。 ガラスが触れ合うときの音もきれいだよね。とても繊細な感じ。 瓶が割れてミルクが飛び散る場面(あのミルクの破壊力!)はとても印象的。 瓶から水を注ぎ、奇麗な水で手の泥をおとす場面、その奇麗な水が泥で濁るところ、それと四角い石鹸もとても印象に残る。 レオナルドの絵が、ガラスで木陰が反射されているところも、なんだか綺麗で印象的だ。 この監督の作品、途中で流れるクラシック?音楽が荘厳に聴こえる。 普通に家のオーディオで聴いても、こんな陶酔感はあじわえないだろう。 そういったところがこの監督の魔力なのだろうか。 僕は外面的なことしか語れませんが、この作品は語りつくせないほど深い深い、、、 
[DVD(字幕)] 9点(2007-12-04 02:59:52)
10.  エコール 《ネタバレ》 
とても神秘的です。夢、王国、楽園、天国といったような風景がそこにある。 その「現実」から隔離された「王国」で少女達が戯れる。 5つの寮に分かれているとか、外灯に沿って歩くとか、そういったシステムというか秩序みたいなものがとてもシュールで怖かった。 寮に番号をつけたり、少女たちが見えないものに管理されている感じが良い。 また少女達を管理している「黒幕」みたいな存在がどこにも見当たらないのが怖い。 柱時計などのオブジェもとても良い雰囲気を出している。 音楽も極力使わないで、鳥のさえずりや木々のざわめきが静寂的で耳に心地よく、神秘性を高めている。 どこかPCゲームの「ミスト」を連想させられる。  「ゴシックロリータ」っていう単語がありますよね。 「少女」と「棺桶」、この二つの相性はとても美しいと思う。 「少女」と「死」、この二つは美と酷の相反する物の対比で、それがとても美しい(エロティックな)のかもしれない。 でも少女ならアジア系よりもヨーロッパ系のほうが絶対に美しいのにね。。。 観ていてとても不安になる。とても神秘的な作品。  
[DVD(字幕)] 9点(2007-12-04 01:25:42)
11.  ロスト・ハイウェイ 《ネタバレ》 
好きな映画。まるで夢を見ているよう。迷い込みそうになる映画。 僕が夢を見ているときって、自分が自分じゃなかったり、 過去や未来がゴッチャになっている。 この作品はその感覚に近いかもしれません。 なんか暗闇の黒が美しくて深い。家の中が真っ暗で、構造が歪んでいるように感じた。 家の中って狭いと思うけど、この家はメチャクチャ広くて、暗闇に紛れ込んだら、もうそこから迷い込んで出て来られなそう。 それに夜の「闇」も深い。 (基本的にこの監督は夜の「闇」をとても深く描くことに長けている) 夜のモーテルの雰囲気って独特のものがあると思う。 白塗りのおじさんがすごい存在感。 あと、本気でキレまくっているオッチャンもカッコイイ! このオッチャン、メチャクチャにキレまくってボコボコにしているのに、正論を述べているのがとても面白い。 そのオッチャンの、「買えよ!」っていう強烈な蹴りには思わず笑った。 あの、ボコボコにするシーンは最高に美しい。 変なアクション映画よりも全然アクション要素が高い。 あと、オッチャンがキレてアクセルを踏み込むシーンは、一瞬だけ「カーアクション映画」としても素晴らしい。(この作品は色々な要素が含まれているので、ジャンル分けが難しいかもしれません) いろいろな音楽が使われていて面白かった。 「マンソン」も良かったが、やはり個人的には「ラムシュタイン」の重い音と低音ヴォーカルの曲が、暴力シーンと相まって一番気に入った。 あの低音ヴォーカルはゴシックだなぁ。この映画ととてもあっていると思う。 この作品は普通じゃないから素晴らしいと思う。 タイトルもカッコいい。
[DVD(吹替)] 9点(2007-11-12 00:34:23)
12.  ポゼッション(1981) 《ネタバレ》 
素晴らしい作品だと思う。 全編に流れる冷たく乾いた無機質な雰囲気が美しい。  音楽もとても淡々としていて、乾いたモノクロな感じのサウンドだと思う。  登場人物たちが皆様ぶっ飛んでいて、イカれちゃっていて、とても個性豊かだ。。  彼らは本気でそこに生きていて、狂っていることに何の躊躇もみられないほどの本気度。 主人公マーク(?)がバイクでコケるところなんて超本気だ!  地下鉄の通路での「アンナ」の発狂!絶叫、暴れっぷりには、ただただ感動するしかありません。  「無機質な冷たい空間」と、「グロテスクなクリーチャー」や「ドロドロした人間像」のギャップが見事。   「クリーチャー」が暗闇に隠れていてあまり姿を見せないので、あくまでそこに生きる人間模様を描いている。  「クリーチャー」を物語の前面に押し出さないで、それはむしろ人間関係のドロドロとした「闇」の部分が形になったものでしかない。 そういう人間の「闇」の部分、日常の「陰」の部分を描いているので、僕はこの作品が好きです。  こういう世界で、こういう世界観の中で生きている人たちもいるんだなあ、と思いました。 言葉にできない独特のシュールさもある。こんな狂気な事をやって映像作品として芸術的に優れているんだから凄い。  保母ヘレンと主人公マーク(?)とが寝るシーンではとても独特のエロティックな雰囲気を感じた。  保母さんだからかなぁ?本来はあるまじき背徳的な関係だからかなぁ? なんで?あの異常なまでのエロスは何だろう?  そしてレオタードのエロス!  また、どうやら同じタイトルの作品が他にもあるようなので注意したいところです。 
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-15 03:53:11)
13.  屋敷女 《ネタバレ》 
噂になるだけのことはあります。 まさにトラウマ映画というコアなジャンルの頂点。 生理的な不快さがホラーであるならこの映画はホラー映画の頂点。 とにかくグロい。 ゴアあり、サイコあり、生々しさあり、とホラー三点セットがそろってる。 それにB級ではない。 B級ではないところでグロいのをやるのが凄い。 考えてみればB級Z級映画こそ安易といえるハッピーエンドや中途半端なバッドエンドを持ち出す。 この映画はそういうのではない。 生々しい暗さが重く後味として鑑賞後に残る。芸術とさえ感じるとは言い過ぎか。 美と酷、生と死、これらの混在が終わりを深いものにしているのか。 この映画のホラーとしての評価点は脳のダメージまでもホラーとして怖くやってること。 このサイコ女はどんなホラー映画にも出てこない不気味さだ。 不条理な狂暴さがホラーというジャンルにおいて素晴らしい。 そしてこの女のゴスなファッションスタイルがナイス(個人的にサイレントヒル3(TVゲーム)のクローディアを終始思い出した)。 この作品はホラー映画にあるべき狂気というものがしっかりとしている。 部屋の照明が不思議な雰囲気を出す。 音楽は時にメランコリックに美しく、時に奇妙な電子音が箍の外れた狂気を彩る。 ホラーへの妥協が生む明るさも一切ない。 愛憎の切り替わり、モンスターの切り替わり、強さと弱さの切り替わりがあって面白い。 母性本能の強さと、自衛本能の強さと、赤ちゃんってスゲーなーってのと、女って怖えぇ。 マっジで胎教に悪い映画だなと思った。 それに僕は先端恐怖症の人も見ないほうがいいと思う。 (2012年の映画メモより)
[DVD(字幕)] 8点(2014-03-02 18:06:01)
14.  マーターズ(2007) 《ネタバレ》 
新年早々に不快な気分になりました! まさにホラー映画のアルテマウェポン! この「マーターズ」は「屋敷女」「ファニーゲーム」などと並びトラウマ映画の中でトップの座を争う作品だ。 最初からただならぬ雰囲気でビビる。 この映画は「見てはならない光景」だらけだ。 内容はまさに狂気の沙汰といえる。 そもそもキチガイなヒロインの視点で描かれる物語が前半を占めるのでツッコミどころは満載かもしれない。 しかし他の映画ではとても味わえない不条理な展開が楽しめる。 その先の読めない文脈の欠如性がこの物語の恐怖や不穏さを助長してる気がする。 この映画は見ていて圧迫感とか閉塞感を強く感じる。 それは人の心の暗いところをえぐるからかもしれない。 そして血生臭くてドス黒く、とても痛々しい。 人を殴る感覚が観客にまで伝わる。 幻覚とか自傷といったトラウマ的なものがリアル過ぎる。 ババァは「目を見て、生きてるでしょ」って何を言ってるのか分かりかねるが、 不可解にもかかわらず深みを感じるラストは衝撃という言葉に値するかもしれない。 一家惨殺、トーチャー、サイコ、ゴースト、ダークネス、オカルト、それらが全部成功してるってどんだけ怖いん!っていう感じです。 古いフィルムの途中では二人の少女が可憐に戯れていてかなり癒される。 この監督にはいつか「ミツバチのささやき」のような少女の視点をベースにした映画を作ってほしい。 ヒロインがその場を離れなかったのは身寄りがなかったことと親友を失った喪失感からだったのでは? 警察を呼ばなかったのも前述のことと地下で遭遇したことのショックで気が動転してたためだと思う。 ヒロイン役の一人は骨折し、もう一人は殴られ過ぎて翌日立てなくなったとか。 DVDを所有しての2度目の鑑賞ですが、最近はグロ画像ばかり見てるので変な耐性が付いちゃったのか、 1回目の観賞の時みたいに目を背けたりとか気分が死ぬことはなかったけど、 それでもこの映画はホラー史上超アルテマ級の最恐映画。
[DVD(字幕)] 8点(2014-01-06 00:47:21)
15.  シティ・オブ・ゴッド 《ネタバレ》 
けっこうドラマがあって面白かった。 幾人かの視点でドラマが描かれていて、その多くが黒人であったが、 なかなか分かりやすかったと思う。 というのも登場人物の多くが黒人の場合、 キャラを混同して物語が分かりづらくなることがあるから。 貧民層のスペクタクル、クライム、クロニクル、バイオレンス、 それらを時間軸いじり?したものであるが、複雑過ぎず単純なわけでもないようで、 上手く貧民街の現状を伝えていると思う。 この作品の中でイイやつと悪人はいるが、善も悪もゴッチャでただただ生きているだけな映画。 善悪感が自分の信じていたものとちょっと違った状況の中での ハイ・アドレナリナブルな展開が面白かった。 エンターテイメントとリアルが両方あるようだ。 あっちの明るい気候のせいだろうか、貧民街で何もすることなければ、 (この映画の)”犯罪”や”戦争”は”暇つぶし”のようにも見えてきた。 ”生きるため”というのよりもそっちの色合いが強いのかもしれない。 いっちゃえばドラッグやセックスといっしょかも。 リトル坊やが限りなく憎ったらしい。 ただ、親友の送別会にいたリトルゼを見たら、 彼はまたとてつもなく孤独な人なんだと思った。 この映画は人脈がまた面白い。
[DVD(吹替)] 8点(2013-07-14 14:05:55)
16.  ノスフェラトゥ(1978) 《ネタバレ》 
とても美しい映画。 サイレント映画の名作吸血鬼ノスフェラトゥのリメイクですが、ハリウッド監督ではなく、巨匠によるリメイクなので、芸術性あふれる素晴らしいものになっております。 巨匠がやると作品に奥行きと美しさがあります。 そして巨匠がホラーを撮ると、独特の恐怖感が絶妙のものになります。  ただオリジナルのノスフェラトゥの不吉過ぎる、非人間的な存在感に比べると、 こちらのノスフェラトゥはちょっと目がキラキラ輝いていて情熱的過ぎちゃうのかもしれません。歯がネズミ男みたいで間が抜けてるかもしれません。異様な存在感はありますが。 でもクラウスキンスキーという俳優はどうやら吸血鬼役を2回もやっている大ベテラン俳優だそうで、僕なんかが偉そうなこと言ってはいけないんですけどね。  ノスフェラトゥの喋り方がいい感じです。 息使いからノスフェラトゥの精神的にアブない感じが伝わる。 レンフィールドの高笑いも完全にイッておられます。  オリジナルとは趣の違う美しさがあります。 たとえば船で川を渡る場面はとても美しく幻想的です。雄大さを感じる自然があります。作品に巨匠らしいスケール感を感じます。 そういったものが幻想的な恐怖を演出します。 淡々とした音楽が不安な気持ちにさせます。 オープニングのミイラはとても恐ろしく、観てるほうが呪われそうです。ミイラ一体一体から言葉が聞こえてくるような迫力です。  (2009年の映画メモをもとにレビュー)
[DVD(字幕)] 8点(2013-06-06 22:34:50)
17.  小さな悪の華 《ネタバレ》 
少女映画の名作の一つなんだとか。 少女映画特有の独特な雰囲気を漂わす作品。 なにか神秘的な美しい光景を見た印象と同時にゾッとする恐ろしい怪物を見たトラウマ的な感じも残ります。  とても甘美的な夢のような心地良さですが、夢が覚めて気づくと チ○ポがなくなっていた、みたいな感じです。  少女の背徳行為は残酷で恐ろしいけど天使のように甘美だ。 可憐な少女の戯れに悪魔が一瞬だけ顔をのぞかす。  誘惑する「悪」をまるで天使が舞うように描いた映画はなかなかない。 「悪の華」というタイトル通り この映画は「悪」の部分を強く感じる。 「悪」です。 なんだか男たちが可哀想になってきます。イ○ポにならなかった人が全くいないとも限らないこの映画は上映禁止になるだけの作品です。、、、、、 しかしこの映画の放つ美しさは独特のもの。 悪に染まりながらも、少女の内から放たれる激しいものを感じる。 魂は悪に染まりながらも、小慣れていないイノセンスなところがある。 アンヌとロールはお互いに激しく恋し合っていた、、、だがアンヌたちは悪魔に恋していたのだと思えた(恋した対象が悪魔であるが故に、残酷で退廃的でエロスなのだ)。 悪魔に対する少女二人の恋心がまるで初恋のように純粋だった。 それだけ悪魔の力が強い。 少女の行き場の無い艶かしさと肉体の若い美しさが魔力を帯び(その肉体の美しさと引き換えに悪魔の力を借り)反道徳行為や悲劇をもたらしたのか? あまりにも激しい恋心は退廃的で情熱的に燃え尽きてしまい、その勢いが美しい。  妖しい音楽の美しさも余韻を残します。それが観る者を妖しい世界に誘う。  僕はこの作品を、技巧的に優れているとは言いません。しかし何かもっと精神的な部分で破滅的に美しいと感じました。  少女の帯びる神秘と背徳とエロスがねっとりと心に絡みつきます。  いけない映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2012-03-09 23:16:22)
18.  ベティ・ブルー/インテグラル<完全版> 《ネタバレ》 
(2008年映画メモをもとに) とても激しい作品でした。 激しい愛の形を見ました。 この破滅的な感じがなんとも好きです。 二人の愛につき走る感じがあまりに情熱的で美しくもあります。  しかしとても耐えられません。 心がつぶれそうに痛いです。  サイコさも増してちょっと怖いですがとても悲しいです。 愛とは何なのだろう?と考えさせられるのは、この作品では愛が凶器を帯び狂気になってしまったからです。  鮮やかな色彩とスタイリッシュな映像が楽しめます。 変な人たちが沢山出てきてシュールな感じもあります。 みんな変態な人物描写が良いです。 相棒の馬面のピザ屋が面白かったです。イカしてます。 みんな楽しそうに飲んでますね。 過激でショックな作品でしたが心奪われました。  
[DVD(字幕)] 8点(2012-03-01 00:49:59)
19.  バイオハザード(2001) 《ネタバレ》 
ミラジョヴォヴィッチの美しさでもっているような作品ですね(って結局エロ目線か~い!!)ミラジョヴォヴィッチの美しいエロで始まり、エロで終わる。 ま、鑑賞のしかたを間違えてますけどね。 一番最初に見たときはたぶん高校生くらいだったけれど、全然気に入らなかったんですよ。 やっぱりゲームの方のバイオが好きで(それも初期のヤツね)、 その怪奇な館の雰囲気とか、古めかしく不気味な湿った雰囲気とか、静寂に包まれた雰囲気とか、そういった部分で自分はバイオ・ファンだったので。プレステの1作目の地下研究所とかすごい暗い雰囲気だったと思うんですよ。 それがこの作品を見てみたら、いかにもハリウッドな、スタイリッシュ・アクション・ ハイテク、、、 レーザーとか、飛び蹴りとか、いかにも主人公は武術できます、みたいな。 バイオとかけ離れた感じが当時は好きになれませんでした。   それで今日見たんですけれど、なかなか楽しめちゃいました。 けっこうゲームに忠実な場面もあるんですね。 まずアリスが目を覚ましたときのちょっとシュールで不条理感。 館を探索する場面が結構バイオ系です。 その場面の謎解き感と、言葉の少なさは、いかにもゲームの映画化といった感じです。 あの電車を見たときは興奮しました。結構ゲームに忠実です。 研究所の雰囲気とか、パラサイトイヴ2を連想しちゃいましたよ。 ゲームの話ばかりですみません。  最近はゲームのバイオやってないんで分からんのですが、 アンブレラって謎に包まれた大企業みたいだったじゃないですか? それがこの映画でアッサリと普通に働く職員の顔が見れちゃったのが、少しガッカリ。 それも企業のごく一部なんでしょうけれど。  面白いのが、最初はアリスは黒いマスクの人たちに囲まれて、 最後は白いマスクの人たちにとり囲まれたのが面白かった。 ハゲでノッポのゾンビがいましたが、あれはコートを着たタイラントか、バイオ4の 村長でしょうか? リッカーのCG感がまたたまらないですね。 
[DVD(字幕)] 8点(2011-01-07 02:18:52)(良:1票)
20.  薔薇の名前 《ネタバレ》 
素晴らしいサスペンスです!何といってもこの作品は雰囲気が素晴らしいです。 厳粛な雰囲気で始まり、厳粛な雰囲気で終わります。 だから「厳粛な修道院の雰囲気を楽しみたい」という方にはこの作品をオススメします。 宗教的な雰囲気に包まれる中で次々と起こる怪事件には「次はなにが起こるのか?」とワクワクしてしまいます。 曇りがかったダークな雰囲気です。 この修道院は山頂に建っていると思うのですが、そこは雪景色で、それが作品に寒々しい雰囲気を効果的に与えているように思います。 山頂というシチュエーションが、隔離された感じで良いです。 閉ざされた空間で起こる事件には、その閉ざされた空間に漂う異様な雰囲気が重要だと思うのですが、この作品にはそういう雰囲気がちゃんとあると思います。 雰囲気作りがとても上手で、見事に中世イタリア(ちょっと知ったかぶり)の感じが再現されていると思われます。 物語のテンポも良く、観客を画面に引きずり込みます。 ショーンコネリーがカッコイイです。 
[DVD(字幕)] 8点(2009-02-13 18:45:54)(良:1票)
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