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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  沈黙 ーサイレンスー(2016) 《ネタバレ》 
遠藤周作の古典的名作を原作にした、神と人間を巡る深甚なる物語。非常に完成度の高い映画であることは分かるのですが、もう少しドラマ性が欲しかったです。
[DVD(字幕)] 6点(2018-04-20 22:38:59)
22.  ある天文学者の恋文 《ネタバレ》 
不治の病に侵され、余命幾ばくもない初老の天文学者。だが、彼には不倫の関係にある若い女性の存在があった。自分が死んでしまった後、彼女をなるだけ悲しませまいと天文学者はとある計画を立てる――。彼が亡くなったことを知り、深い悲しみに打ちひしがれる恋人。だが、そこに生前の彼が遺した大量のメッセージが、メールや手紙、動画やDVDとなって彼女の元へと届けられるのだった。まるでなくなってしまった後もその光を届ける宇宙の星のように…。という設定に興味を惹かれ今回鑑賞してみたのですが、いやー、これが見事なまでに気持ち悪かったですね~。「俺が死んだ後も俺のことを忘れんなよ、絶対」と言わんばかりの、この老天文学者のナルシズム全開のいたい暴走に僕は全く嵌まれせんでした。対する若い彼女もいかにも男が夢見そうな美化されたステレオタイプの女性像で、正直「こんな女いねーよ!!」と何度も突っ込んじゃったし。やっぱり僕はこの監督の感性とは合わないみたいです。すいません、4点で。
[DVD(字幕)] 4点(2018-01-22 23:16:58)
23.  おみおくりの作法 《ネタバレ》 
彼の名は、ジョン・メイ。22年間、ケニントン地区の民生委員を勤めてきた真面目な男だ。その仕事は、管轄区域内で孤独死した身寄りのない人々の事後処理をすること。部屋に遺された僅かばかりの遺品を手掛かりに、身内が発見されれば速やかに連絡を取り、発見されなければしめやかに葬儀を執り行う。だが、多くの場合、彼らの身内が発見されることはなく、発見されたとしてもあからさまな拒否反応を示される。ジョン・メイは、誰からも気にされることもなく孤独に葬られていったそんな人々を見送っては哀しみを深めていくのだった――。40代も半ばに差し掛かった彼自身もまた、ずっと独りきりで生きてきた孤独な男。ただただ与えられた仕事をこなし、日々独りぼっちで食事をしてきた彼にある日、人生の転機が訪れる。それは、市の財政悪化に伴う突然の解雇通告。戸惑いながらも現実を受け入れた彼は、最後に廻ってきた仕事だけは責任をもって終わらせようと決意する。その仕事とは彼の自宅前のアパートで孤独死した独居老人、ビリーの〝おみおくり〟だった。一度も会ったこともないビリーという名の老人の経歴を探ってゆくうちに、そんな酒浸りで孤独に死んでいった彼にもちゃんと一人の人間としての過去があることが分かってゆく……。一度も会ったこともない人々をただ淡々と見送ってきた孤独な男を通して、人として誰もが避けては通れない生と死のドラマを静かに見つめたヒューマン・ドラマ。全編に流れるこの静謐な空気は確かに素晴らしいとは思うのですが、あまりにも淡々としすぎていて正直、僕にはちょっと合わなかったです。というのもこの主人公であるジョン・メイという人に、僕は全く共感できなかったんですよね。映画を観ている間、この人、いったい何が楽しくて生きてるんだろうって思って…。だって酒や女はもちろん、趣味らしきものも全くないんですもん。たとえば、夜な夜な熱帯魚を愛でるとか誰にも読まれることもない小説を書いているだとか、極端な話、覗き見を趣味にしてるだとか、そんな人間的な側面があったればこそ感情移入できるのに、それが彼にはいっさいないんですよ。まるでロボットみたい。なんだかいかにも作為的に作られたキャラクターのような気がして僕はちょっと感情移入できませんでした。でも、意表を突くあのラストシーンだけはけっこう良かった!そう来るか~って感じで。そこはちょっとジーンと来ちゃいました。という訳で、+1点。
[DVD(字幕)] 6点(2016-09-17 20:11:26)
24.  サンドラの週末 《ネタバレ》 
深刻な鬱病を患い、職場を休職せざるをえなくなった中年女性サンドラ。長い療養の末、ようやく病状が安定してきた彼女は苦しい家計を少しでも楽にしようと職場復帰を決意する。だが、そんなサンドラに新たな試練が立ち塞がるのだった。上司である主任からの新たな提案。それは、彼女の復帰かそれとも16人の同僚への一律1000ユーロのボーナス支給か――。同僚たちによる多数決で一度は解雇が決定したサンドラだったが、社長に直接掛け合った結果、連休明けの月曜日にもう一度再投票することが決まるのだった。子供も抱え、精神状態も安定しない彼女、どうしても仕事を辞めるわけにはいかない。サンドラは、夫と共に自分へと投票するよう職場の同僚たちに訴えていく。果たしてサンドラは無事に職場復帰できるのか。本作は、明日の自分を守るために街を奔走するそんなサンドラの〝週末〟をドキュメントタッチで切り取ったヒューマンドラマだ。何処にでも居るような平凡な一市民の何気ない物語をこうしてクローズアップすることは確かに意義深いことだと思う。目の前の現実に押し潰されそうになりながらも必死に抗おうともがくサンドラの姿は胸を打つし、彼女に対して様々な反応を見せる同僚たちの対応もリアルで考えさせるものがある。何気ない映像がずっと続くのに、それを抜群のセンスで編集し最後までちゃんと見せきるこの監督の手腕は大したものだ。だが、一遍の映画としてみればさすがに小粒すぎやしないか。これはこれで素晴らしいことだと思うのだが、僕はもっと胸を深く貫くような、あるいは美麗な映像で自分の知らない世界へと連れていってくれるようなものを映画には求めたい。
[DVD(字幕)] 6点(2016-08-29 23:22:52)
25.  天使が消えた街 《ネタバレ》 
イタリアで実際にあったアメリカ人留学生殺人事件を基に、事実と妄想を幻想的に交錯させて描いたサスペンス・スリラー。きっと監督はデビッド・リンチのような作風を意識して製作したのだろうけど、出来上がったものは酷い代物でした。とにかく、現実と妄想のそれぞれの取り扱い方が恐ろしく稚拙。現実だと思って見ていた映像が実はドラッグが見せた妄想でした、という細かい夢オチのようなことが延々と繰り返されるため、観ていて本当に苛々させられます。挙句、最後までずっと引っ張ってきた事件の真相も結局はうやむやのまま終わるし、「なんやねん、それ!」と僕は怒りさえ込み上げてきました。観るだけ時間の無駄です。3点。
[DVD(字幕)] 3点(2016-08-29 21:42:04)
26.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 《ネタバレ》 
王族との結婚を夢見る人々は、その本当の意味を分かっていない――。ハリウッドで名実ともにトップクラスの人気を誇っていた名女優、グレース・ケリー。モナコ公国の王子と恋に落ちた彼女は、多くのファンから惜しまれつつも引退し、伝統と外聞をもっとも重んじる王族の一員となったのだった。本作は、そんな煌びやかな女優の世界から権謀術数渦巻く政治の世界へと身を投じた彼女の苦難に満ちた半生を描いた伝記映画だ。というわけで、グレース・ケリーというもはや伝説と化した人気女優役をこれまた現代ハリウッドでトップクラスの地位にいる二コール・キッドマンが演じたということもあり、なかなか興味深いものを感じてこの度鑑賞してみました。観想は……、いやー、これがもう見事なまでに底の浅ーーい凡作でありました。駄目な伝記映画の典型的な例が見事なまでに揃っていて、もう目も当てられません。駄目な点①史実として起こったことをただ時系列順に並べただけで映画として観客に伝えたいテーマがまったく絞られていない。グレース・ケリーという一人の女性の人生とはいったいなんであったのか。優れた伝記映画は、彼女の人生の本当の意義を観客に分かりやすく伝えるための明確なテーマが強固としてあるのだけど、本作にはそれがいっさいありませんでした。これじゃ事実を再現しただけの映像を単に羅列しただけに過ぎません。駄目な点②主人公の人生の転機となる重大な選択に説得力がいっさいない。本作でいえば、グレースがヒッチコックの新作映画への主演を諦め公妃としてそして母としてモナコに仕えることを決意するシーンがそれにあたるのですが、それがほとんど葛藤もないままにあっさり心変わりするものだから観客としては「え、そんな簡単に決めちゃうん?」と興醒めすること半端ない。駄目な点③物語のクライマックスとなる主人公の最後の演説の言葉がまったく心に響かない。彼女の苦悩がほとんど描かれていないのに、結論が「愛が私を強くしたのです!」って…。思わずずっこけそうになっちゃいました(笑)。という訳で、どこからどう見ても完全に凡作です。お年を召しても相変わらずお美しいニコール・キッドマンの美貌に免じて+1点。
[DVD(字幕)] 4点(2015-10-31 20:47:54)
27.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 
きっと信じてもらえないわ、オールドマンさん。実は私、人と会うのが怖いの。15歳のころからこの館の外へと出たことはないわ。それだけじゃない。館に誰か人が居る時は、私はこの隠し部屋に閉じこもるの。しっかりと鍵を掛けて…。両親が居る時だってそうだった。だから私、両親ともずっと会わずに過ごしてきた。そう、壁のこちら側にある秘密の部屋で、私は12年もの間ずっと独りで生きてきたの――。優秀な美術鑑定士であるヴァージル・オールドマンは、極度の潔癖症と偏屈な性格のせいで何十年もの間、ずっと独りで過ごしてきた孤独な男。ある日、そんな彼は両親の遺産を処分したいので鑑定してほしいという若い女性の依頼を受けるのだった。古びた館へと足を踏み入れたオールドマンは、クレアと名乗るその依頼人に会おうとするものの、彼女は一向に姿を現さない。彼女のそんな無礼な態度に次第に苛立ちを募らせるオールドマンだったが、館の壁の向こうから突然クレアが声を掛けてくるのだった。絶対に人前に姿を見せないという謎めいた彼女に、これまで一切女性と交際したことのないオールドマンの心は少しずつ掻き乱されてゆく…。孤独な初老男性と壁の向こうに隠れ住むうら若きミステリアスな女性との恋を妖艶に描き出すダーク・ラブ・ストーリー。正直に告白すると、実は何年も前に、この監督の代表作にして名作の誉れ高い『ニュー・シネマ・パラダイス』を観たのですが、僕の感性とはまったく合わないのか、何処が良くて何に感動していいのやらさっぱり分かりませんでした。「これの何処が傑作なの?」という疑問だけが心に残ったまま、以来この監督の作品はずっと避けてきたのですが、本作の世間での評判がすこぶる良かったので、「もしかしたら…」と今回鑑賞してみました。結果は…、やっっっぱり僕の感性とは全く合わなかったです(笑)。どうしてこんなにも魅力的な設定を扱ってるのに、ここまで凡庸なつくりにしてしまったのでしょう。これをもし、P・アルモドバル監督やR・ポランスキー監督が手がけたならきっと淫靡で怪しげな魅力に満ちた良作になっただろうに。だって“顔のない依頼人”とか言いながら(まあ配給会社が勝手に付けた邦題ですけど)、中盤でその肝心のクレアちゃんが早々に顔を見せちゃうばかりか、陰毛まで晒しちゃってますやん。これじゃ物語の核となるべき、彼女の妖艶さや神秘性なんて欠片もありゃしませんですって。それからは、それ程綺麗じゃないそんな彼女と偏屈じいさんとのどうでもいい恋愛論が延々と繰り広げられて、正直僕は退屈で退屈で仕方なかったです。最後のオチも容易に読めてしまう凡庸なもので、別段心に突き刺さるわけでもなく…。まあ、僕のような人間は世間では少数派なのかもしれませんが、この監督の作品はやっぱり自分とは合わないと十数年ぶりに再確認した次第であります、はい。
[DVD(字幕)] 4点(2015-07-14 16:17:53)(良:1票)
28.  ある愛へと続く旅 《ネタバレ》 
現代のスペインで、愛する夫と大切な一人息子と共に平凡な生活を送っていた主婦ジェンマ。ある日、そんな彼女の元にゴイゴと名乗る男から電話がかかってくる。その声は、これまで追憶の彼方へと追いやっていたジェンマの若き日の激動の日々とそんな中で燃え上がった激しい恋を彼女に甦らせるのだった――。16年前、紛争直前のサラエボでゴイゴと彼の仲間たちと共に過ごした刹那的な青春の日々。その中の一人であった情熱的なカメラマン、ディエゴとやがて結ばれるジェンマ。だが、哀しいことに彼女は卵子の異常により子供を産めない身体であることが判明するのだった。人工授精にも失敗し、過去の犯罪歴により養子を取ることも出来ず、少しずつギクシャクしていくジェンマとディエゴ。さらには、次第に悪化するボスニア紛争が2人の運命に暗い影をもたらすことになる。物語は、過去と現在を複雑に行き交いながら、そんなジェンマの一人息子の本当の父親は誰なのかをスリリングに炙りだしていく……。まだ希望に満ち溢れていた若き日のジェンマと、うまくいかない私生活から次第に荒んでいく彼女、そして現代の穏やかな生活を手に入れた初老のジェンマを、ペネロペ・クルスがオールヌードも辞さない熱演でもって、そんな一人の女性の半生を見事に演じておりました(まあ、基本この人脱ぎたがりな女優さんなんで今さらヌードになられても、またか~って感じで有難味はあんまりないんですけどね笑)。ボスニア紛争を背景に、そんなジェンマと2人の男との愛憎渦巻く壮大なラブロマンスだと思わせて、中盤から流産や人工授精、代理出産という極めて女性的なテーマへと物語の焦点をずらしていき、最後は「母と子の絆はいつ何処で芽生えるのだろうか」という普遍的なテーマへと見事なまでに昇華させたラスト20分はなかなか見応えありました。ただ、惜しむらくは全体的な演出。あまりにも人間関係の描写を端折り過ぎていて、たとえばラブラブだった2人がいきなり大喧嘩してたり次の場面ではまたいつの間にか仲直りしてたりといった雑な演出が多すぎて前半はいまいち感情移入出来ませんでした。うーん、惜しい!もっと丁寧に描いてくれたら傑作に成りえたであろうに。でも、重厚なテーマを濃密に描いた人間ドラマとして充分魅力ある作品に仕上がっていたと思います。僕の青春の1ページであるニルヴァーナの扱い方も大変グッド!
[DVD(字幕)] 6点(2014-10-11 22:04:19)★《更新》★
29.  エンター・ザ・ボイド 《ネタバレ》 
俺の名前はオスカー、大きな声じゃ言えないが東京でヤクの売人をしてる。狭っくるしいファッキンアパートで可愛い妹と同居中だ。言っとくが俺は決してジャンキーじゃないぜ。だが、今夜は運が悪かった。友達にLSDを渡そうと〝ボイド(無)〟って名のバーへと出向いたら、そこに日本の警察が踏み込んで来やがった。ファッキンジャップ!!急いでトイレへと逃げ込んだものの、奴ら、俺がちょっと凄んだだけでいきなり銃を撃ちやがった。俺は糞汚いトイレで糞まみれになって死んじまったのさ――。猥雑な熱気が濃厚に漂う夜の東京を舞台に、フランスの鬼才ギャスパー・ノエが新たに挑んだのは、そんなセックスとドラッグにまみれた一人の青年の精神世界を疾走感溢れるサイケデリックな映像と音楽とでエネルギッシュに描き切ったトリップムービーでした。確かに、最後まで延々と続く「これって、どうやって撮ったんだろー」って感じのひたすらカッコ良い映像の数々には素直に圧倒されました。POVよろしく、とある一人のジャンキーの主観目線で描かれたトリップ感満載の冒頭から、射殺されて幽体離脱し魂だけの存在になってしまった彼が彷徨うことになる東京の猥雑な夜の風景、そしてそこに走馬灯のように甦る決して幸せだったとは言えないこれまでの彼の人生…、モチーフとなるチベット仏教の輪廻転生思想と有機的に絡み合い、唯一無二の映像世界を構築しているところは確かに評価に値すると思います。ただね、この監督の作品って毎回そうなんだけど、良くも悪くも映像だけなんだよね~。観終わって、冷静に考えてみたらけっこう単純で浅~いストーリーだったなぁってすぐに実感しちゃうトコが玉に瑕(笑)。それに時間がちょっと長いかなってところも若干気になりました。とはいえ、昨今のぬる~いエンタメ映画ばかり製作しているハリウッドや日本映画界にガツンと喝を入れるような刺激に満ちた映像の数々は充分堪能させてもらいました。最後までテンションの衰えない、実際にLSDでトリップしたような気分にさせてくれるこの浮遊感、ほんとサイコーっす!だからって、ドラッグに手を出しちゃ駄目だぜ、みんな。
[DVD(字幕)] 6点(2014-09-04 07:56:52)
30.  ラストタンゴ・イン・パリ 《ネタバレ》 
ここでは名前は必要ない。君の名前なんか知りたくもない。どこに住み、どこから来るかも何ひとつ知りたくない。君も俺もここでは名なしだ。外の世界のことは全て忘れてこの部屋だけで肉体を重ね合おう――。長年の不倫の末に妻に自殺され、絶望の淵に沈み込んでいたポールは、ある日、とある無人のアパルトマンで可憐な若い女性ジャンヌを衝動的に犯してしまう。ところが何ごともなかったかのように別れる2人。数日後、またもやその部屋を訪れた2人は、お互いの身分を隠し、まるで生きている実感を得ようとでもするようにただひたすら性愛の海に溺れてゆくのだった…。若き日のベルトルッチがメガホンを取り、その大胆な性描写で内外にセンセーションを巻き起こした、ある一組の男女の刹那的な交流を濃密に描き出した文藝作品。ベルトルッチって昔からけっこう好きな監督の1人で、彼がその名を広く知られることになるきっかけとなった今作にも、確かにその気品に満ちた上品で美しい映像や音楽の数々、永遠に分かり合えない男女の心の機微に鋭く迫った深い視線等、後に開花する彼の才能の萌芽が随処に感じられて素直に良かったとは思うのですが、うーん、なんだろう、僕はそこまで心に響くものを感じませんでした。たぶん理由を考えてみると、それは主人公のこの男女にこれっぽっちも魅力を感じなかったからだろうと思う。主人公が街で見かけた若くて可愛い女の子をレイプしたら彼女が快感に目覚めちゃって婚約者が居るにもかかわらずその肉体とテクにオチちゃったって…。あんた、そんなエロ漫画じゃないんだから(笑)。ちょっと男の妄想が酷すぎますって、これ。それに、タイトルでもある最後のタンゴ大会に酔って無理やり乱入しちゃう2人のくだりも、いかにも傍迷惑な酔っ払いって感じで見ていてちょっぴり不愉快でした。とはいえ、この全編に漂う、いかにもベルトルッチらしい気品と情熱が絶妙なバランス感覚で同居しあう高尚な雰囲気は素直に良かったですけれど。要は、脚本がマズかったということなのでしょうね。あと、どうでもいいことなのですが、主演女優の方のアンダーヘアがアホみたいに濃かったのが鮮烈に印象に残ってしまいました。ウニが貼り付いているのかって思ったぞ(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2014-08-24 12:23:36)(笑:1票)
31.  バレット(2012) 《ネタバレ》 
俺はデカを助けた。普通ならしないが、信念を曲げなきゃならん時もある。これからその話をしよう――。長年、殺し屋として裏社会の第一線で活躍してきたジミー。ところがある夜、若い相棒と共に簡単な仕事をこなしバーで祝杯を挙げていたら、謎の男によってその相棒を殺されてしまう。「この依頼には何か裏がある…」そう確信したジミーは、同じく元相棒を殺されたアジア系の若い刑事と不本意ながらもタッグを組み、事件の黒幕を求めて夜の街へと繰り出してゆく。だが、ジミーの娘である女刺青師リサにも犯人の魔の手が迫るのだった…。スタローン主演、監督は名前を聞いて正直「へー、まだ生きてたんだ~」と思っちゃったウォルター・ヒルという、旧世代の遺物のような2人が製作した恥ずかしくなるくらい超ベタベタなアクション・エンタメ作品でした。さすがに還暦過ぎたスタローンがまだまだ現役バリバリの殺し屋役って、やっぱ無理があると思うんですけどー。なんか動きがいちいちドタドタしててキレがないし(笑)。それに完全アナログ親父のスタローンと、ケータイで何でも瞬時に情報を手に入れちゃう若いハイテク刑事という正反対な2人が黒幕を追ううちに次第に友情を育んでいくという、いかにも古き良き時代のアクション映画を楽しみたいお父さん世代に媚を売るようなストーリー展開に、僕はちょっぴり辟易でした。「ほら、そこのお父さん、そろそろ若い女の裸見たいでしょ!さあ、どうぞー!」と言わんばかりに出てくるパーティー会場での若い女たちのヌードも、あまりにもサービス過剰感があってなんか馬鹿にされてる気がしちゃいました(まあ、目を見開いて見入ったけどさ笑)。うーん、スタローン&ウォルター・ヒルとは言え、さすがにこれは古臭いっす。5点!
[DVD(字幕)] 5点(2014-05-17 19:21:46)
32.  孤独な天使たち 《ネタバレ》 
団体行動が苦手で学校でも浮いた存在である14歳の少年ロレンツォは、過保護で口うるさい母親から少しでも離れたくて、スキー合宿へと参加すると嘘をつき、いまは離れて暮らす父親の所有する地下室へと勝手に潜り込むのだった。数日間の孤独なバカンス、水槽に飼育された蟻の巣を眺めたり、好きな音楽を聴いたり、そんな自由気儘な生活を謳歌しようとした矢先、彼の腹違いの姉オリヴィアが「何処にも行き場所がないの。お願い、中に入れて!」と強引に転がり込んでくる。がさつで無神経なそんな彼女に、当然のように出て行くことを強要するロレンツォ。だが、オリヴィアが麻薬中毒から必死に立ち直ろうとしていることを知った彼は、そのアルマジロの皮のように硬い殻で覆われた孤独な心を少しずつ開いてゆく…。都会の片隅、誰も知らない暗い地下室での数日間に限定された姉と弟の屈折した交流を繊細に描き出す、巨匠ベルトルッチ監督の約10年ぶりとなる待望の復帰作。いやー、齢70を過ぎて、まだまだこんなに鬱屈した少年の心理を瑞々しく描けるなんて、さすがはベルトルッチですね。そんなブランクを微塵も感じさせない気品に満ちた青春ドラマの佳品でありました。舞台はほぼ薄汚れた地下室のみ、登場人物もほぼこの少年とその姉のみなのに、見事な手腕でもって構築された刹那的で深い物語世界に、最後までしっとりと浸ることが出来ました。最初はいけ好かない印象の姉が、実は夢破れた孤独な少女として少しずつ弟と心を通わせてゆき、次第に外の世界へと興味を向け始めていく自然な描写とか、もうさすがの貫禄。病のせいで、映画製作から遠ざかっていたというベルトルッチのこの10年間がつくづく残念でなりません。
[DVD(字幕)] 8点(2014-05-05 11:57:40)
33.  シェルタリング・スカイ 《ネタバレ》 
この美しい空を見上げてごらん、この茜色の大空はね、僕たちを守ってくれているんだ、宇宙という無限の虚空から――。結婚生活10年目にしてお互いの愛の微妙な擦れ違いに悩む夫婦キットとポートは、若い共通の友人ターナーを伴ってアフリカの大地へと降り立つ。「無計画こそが私たちの計画なの」と、原生的な生きるエネルギーに満ち溢れたアラブ人たちに混ざり、広大なサハラ砂漠をただ刹那的な愛を求めて彷徨うそんな夫婦の姿を雄大な大自然を背景に描き出す、ある愛の物語。赤を基調とした暖色系の美しい映像と情熱的で壮大な音楽(全盛期の坂本龍一教授の生み出す旋律が胸に染みます)とで、この倦怠期の夫婦が若い男を媒介に冷めた愛を再び燃え上がらせようとするというなんてことないストーリーなのに、なんだか哲学的で深い映画に仕上げてしまうところは、さすがベルナルド・ベルトルッチですね。とにかく砂漠の映像が美しいです。風が吹けばそこら中に砂砂砂、市場に行けば肉にたかる蝿蝿蝿、アラブ人はみんな髭髭髭、このひたすら濃ゆ~いのに何故か知的で高尚な雰囲気を漂わせる美しい世界観には、素直に酔いしれることが出来ました。ただ、そんな映像で綴られるストーリー自体はあまりにも淡々と進むため少々退屈なところはちょっぴり残念でしたね。それでも、このどんなに情熱的な愛であろうと崇高な人間の魂だろうと最後は何もかも無機質な砂へと呑み込まれて無くなってしまうんだと言わんばかりの無常観に必死で抗おうとする人間たちの根源的な苦悩を、ラクダが闊歩する雄大な砂漠のなかに象徴的に描いた、いかにもベルトルッチらしいなかなかの良作でありました。
[DVD(字幕)] 7点(2014-04-24 08:46:40)
34.  シャンドライの恋 《ネタバレ》 
政情不安にゆれるアフリカの何処かの貧しい国。反政府活動を疑われた夫が理不尽にも投獄されて独りぼっちになってしまった若く美しい人妻シャンドライは、身の安全を図るため難民としてローマへと移り住むことに。親戚が遺した遺産で悠々自適の生活を送るピアニストのキンスキーのアパートで、投獄された夫のことを気遣いながらも、シャンドライは看護婦を目指して新たな生活を始めるのだった。そんなある日、突然大家のキンスキーから愛の告白をされる。あまりにも違うお互いの境遇に、最初は反発を覚えたシャンドライだったが、彼の無垢な心と優しさに触れて次第に気持ちが揺れ動いてゆく…。映画監督としてノリにノッていたベルナルド・ベルトルッチが、ラスト・エンペラーやシェルタリング・スカイといった大作映画の後に、良い意味で肩の力を抜いて撮っただろう、小品ながらも愛すべき作品でした。まるで絵画のように美しいローマの街並みを背景に紡がれる、極端なまでに無駄を削ぎ落としたシンプルでありながら深いストーリー、全編を彩る情熱的なのにあくまで上品で静謐な音楽の数々…、もうベルトルッチの素晴らしい才気が画面の端々に漲っています。そして、何より魅力的なのは主人公のシャンドライ。きれいで可憐な容姿にもかかわらず、胸には熱い情熱を秘めた彼女の魅力に最後まで惹き付けられました(僕がいままで見てきた黒人女性の中では一番と言っても過言じゃないくらい、笑顔がかわいかったっす笑)。そんな彼女の心に芽生えた小さな恋心が徐々に高ぶり、最後は官能的でとても美しいラストシーンへと導かれていく、その丁寧でスリリングな心理描写はもうさすがの一言。最後、シャンドライがあのドアを開けるのかどうか、それを明示しないまま終わるのも印象的な良い余韻を残してくれます。小品ではあるけれど、久し振りに「ああ、良い映画観たなぁ…」と心から思える作品に出会えました。お薦めっす。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-17 18:41:25)
35.  白いリボン 《ネタバレ》 
第一次大戦前夜、ドイツ郊外にある平凡な田舎町。地主である横柄で嫌味たらしい男爵のもと、村人たちは日夜野良仕事に従事していた。ある日、そんな彼らの一見平凡に見える日常を不穏な出来事が襲い始める。木の幹に巡らせた針金によって村唯一の医者が馬から滑落し、小作農の妻が事故死し、復讐心から彼女の息子がキャベツ畑を無茶苦茶にする。そして、とうとう男爵の幼い息子が暴行されて磔の状態で発見されるという大事件まで発生してしまうのだった。激怒する男爵やおののく村人たちの間に次第に相互不信や悪意が侵食しはじめ、やがて更なる悲劇が村を襲う――。誰もが目を背けたくなるような、人間の悪意や理不尽な現実を圧倒的な負のエネルギーで映像化してきたミヒャエル・ハネケ監督らしい、そんな村人たちの隠された悪意や暴力衝動を美しいモノクロ映像で淡々と描き出すカンヌ映画祭グランプリ受賞作。ずっと僕とは感性が合わないと敬遠してきたハネケ監督の代表作で、しかも2時間20分もあるモノクロ作品ということで、あんまり期待せずに観始めたのだけど、予想外に良い映画でしたね、これ。中盤までは、あまりにも淡々と続くストーリー展開と誰が誰だか分かりにくい登場人物が織り成す複雑な人間関係に辟易していたのですが、どんどんと平穏だった村を侵食しはじめるそんな不穏な空気がモノクロ映像とばっちり嵌ってきて、最後は「なんて深く美しい映画なんだろう」と素直に感動です。男爵も医師も村人たちも、そして無垢だと思われていた子供たちも、それぞれに鬱屈した心を抱え込み、そんな誰かの暴力衝動がやがて酷い悲劇に繋がってゆくのに、その真相は誰にも分からない…。そんな第一次大戦前夜のドイツを覆っていたであろう暗い雰囲気を小さな村の中に象徴的に描き出すことに成功しています。第一次大戦敗北→屈辱的な国家賠償→社会の不安定化→ナチズムの台頭→日独伊同盟→第二次大戦勃発→そして、悲劇的なホロコースト…。誰も全体像を把握できないまま、何かとても悲惨な出来事が起こっていることを誰も正面から認識せずにそんなかつてない悲劇へと突き進んでいったドイツの、萌芽と呼ぶべきものがここにはある。正直、もう一度観るにはかなりのエネルギーがいりますが、淫靡で不穏な美しさに満ちたなかなかの良作。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-15 19:48:44)
36.  YES/NO イエス・ノー 《ネタバレ》 
結婚式を間近に控え、これ以上ないくらいの幸せを謳歌する若いカップル。しかし、突然正体不明の犯人によって誘拐されると無機質な謎の密室へと監禁されてしまう。「ようこそ、真実の愛検証プロジェクトへ」マイクロフォン越しに高らかにそう宣言する犯人。部屋には、質問を表示する電光掲示板と、イエス・ノーと書かれた謎の二つのボタンがあった。強制的に幾つもの質問に答えていくうちに、次第に幸せ絶頂だった二人の隠されていた真実が明らかとなってゆく。果たして二人の愛の運命は?というソリッドシュチュエーションスリラー・ラブゲームバージョン。まあ、映像的にはそんなに新しいところは無かったですけど、着眼点は良かったんじゃないでしょうか。ゲームが進むにつれて、真実の愛だと信じていたカップルがどんどんと仲違いしていき、お互いに激しく罵り合うところとかなかなか見応えあり(笑)。ただ、ちょっとグロさが足らないっすかねー。スリラーなんだし、もうちょっと血液がドバッと出てくれても良かったと思う。「失敗。彼は脚を失いました」で、ほんとに脚を切断しちゃうくらいしてくれんと(笑)。それに夢オチまがいの変なラストにも興醒めでした。あと、最後に一つだけ言わせてもらうと、ここまでぐちゃぐちゃになった二人の関係が、「実は僕は君のために手造りチョコを作っていたんだよー!」という彼氏の突然の告白で真実の愛に目覚めるって薄っぺら過ぎるっしょ!ちょっぴりキレそうでした(笑)。
[DVD(字幕)] 4点(2014-01-07 11:53:56)(良:1票)
37.  きっと ここが帰る場所 《ネタバレ》 
かつて栄華を誇った、ショーン・ペン演じるロックスター・シャイアン。だが、若いころの自堕落な生活がたたってか、いまや精神的に不安定なしょぼくれたジジイとなってしまった。ある日、彼の元に30年間音信不通だった父親が死去したという知らせが届く。単身、葬儀に参列するためにアメリカへと向かったシャイアンは、そこで父のアウシュビッツでの秘められた過去を知り、そのまま父の無念を晴らすためにナチ残党を捜す行き当たりばったりな旅へと出ることに。いかにも天才肌で変わり者のそんな主人公の、目的は高尚なのに実際はゆるーい一人旅をユーモラスに描いたへんてこなロードムービー。こういう「どうだい?このユーモアとペーソスとシリアスが不思議に入り混じったセンス溢れる世界観はなかなか新しいでしょ」と観客にことさらひけらかすような映画って(確かに多少はセンスあることは認めますけど!)あんまり好きじゃないです!ホロコーストの扱い方もこれじゃ実際の被害者の方に失礼なんじゃないかと思いました。でもまあ、ショーン・ペンの今までのキャリアとは掛け離れた演技をいまだアグレッシブに追及するその姿勢には好感が持てたけどね。実際、彼にはこういう趣味があるんじゃないかとさえ思っちゃいました(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2013-11-15 22:53:34)
38.  少年と自転車 《ネタバレ》 
唯一の肉親である父親といつか一緒に暮らすことだけを希望に児童養護施設で暮らす少年シリル。突然、父親と連絡が取れなくなってしまった彼は、偶然知り合った美容院の女主人サマンサと共に、父親の行方を必死で追い始める。だが、父から貰った大切な自転車を駆って、ようやく巡り合った父親からシリルは過酷な宣告をされてしまうのだった。理不尽な現実に翻弄されるそんな一人の少年の姿を淡々と描いたカンヌ映画祭グランプリ受賞作。うん、確かにこんな酷い目に遭えば誰だって心を閉ざしてしまうよね。親切にしてくれるサマンサにだって、「どうせ、お前もおれのことを可哀相な奴って同情してんだろ!」って反発したくなる気持ちも痛いほど分かるわー。だからこそ、同じ施設で育ったという不良のほうに惹かれていく展開はありがちだけどリアル。追い詰められながらも、それでも盗んだ金を父親へと届けようとするシリルの健気な姿にはちょっぴり泣きそうになっちゃいました。小品ではあるけれど、なかなか良い映画です、これ。いくら反発されようと最後まで彼を見捨てなかったサマンサも素敵だったしね。これから先もシリルの人生にはまだまだ困難が待ち構えているのだろうけど、サマンサと共に幸せになってほしいと祈らずにはいられない。
[DVD(字幕)] 7点(2013-11-10 17:46:30)
39.  ゴモラ 《ネタバレ》 
『シティ・オブ・ゴット』のような映画だと期待して観たのだけど、完成度としては雲泥の差だった。非情に退屈な作品。まず、無駄なシーンが多過ぎる。そしてストーリーの見せ方も素人レベルなので、映画のなかに惹き込まれる要素が全くなかった。事実を基にしてリアリティを追求した作品とのことだけど、これなら同様のテーマを扱ったドキュメンタリーを観たほうが遥かに有益だと思う。
[DVD(字幕)] 4点(2013-05-25 10:36:07)
40.  ライフ・イズ・ビューティフル 《ネタバレ》 
これはもう奇跡の映画としか言いようがありません。「吉本新喜劇」のような底抜けに明るいコメディから始まり、次第に時代のうねりのなかで悲劇の強制収容所へと舞台が変わるところの自然な見せ方にはびっくりさせられました。そして常に笑いを失わない父親の息子への小さな嘘が、どんどんと悲愴感を増していくのにそのギャグがどれもが高クオリティなのも素晴らしい。誰もが指摘しているだろうけど、あの髭軍曹の通訳のシーンにはやっぱり笑わせられました。そして、映画は笑いを失わないまま、とても悲劇的な最後へとなだれ込んでいく。もう、涙なくしては見れません。ロベルト・ベニーニのコメディアン魂が創りあげた、この奇跡の感動作をぜひ多くの人に観てもらいたいと切に願います。
[DVD(字幕)] 10点(2013-05-13 20:07:10)(良:1票)
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