Menu
 > レビュワー
 > 放浪紳士チャーリー さんのレビュー一覧。10ページ目
放浪紳士チャーリーさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345678910111213141516171819
>> 通常表示
181.  暴力行為
豪華な大作やミュージカルが多い印象のMGM社製作の映画としてはおそらく異例とも思える、非常に地味なサスペンス映画の秀作。モノクロ画面の効果もあって地味だけど、切っ先鋭いナイフのような印象の作品。LA郊外の夜の街ロケーション風景も、光の影の絶妙なカメラワークが効果を上げていると思います。クライマックスの駅での演出に、後々のこの監督の「真昼の決闘」を想起させられる箇所もあって、面白かったです。主役三人は揃って好演。ジャネット・リーは「黒い罠」や「サイコ」もそうだけれど、悪人に脅かされる役を演じると何故か魅力を発揮する面白い女優さんだったんだなあと。大好きなフレッド・ジンネマン監督、処女作から後年の才気を感じさせる作品を作っていたんですね。こんな地味な作品をDVD化してくれたジュネス企画さんに感謝!
[DVD(字幕)] 8点(2016-10-14 22:15:46)(良:1票)
182.  西部の王者
バッファロー・ビルの伝記映画としても単純にウエスタンとして観ても非常に優れた出来栄えだと思います。「アニーよ銃をとれ」に出て来る老いたビル氏は、彼の最晩年の姿だったんですねえ。なるほど。鮮やかなテクニカラーが「天然色女優」モーリン・オハラの美貌や衣装の美しさを倍増させてくれてます。自分、ウエスタンの秀作と言われてる映画は結構観ていたつもりだったんですが、突進してくる馬もろとも水しぶきが飛んでくる(カメラレンズに水滴がビシャッと付く)大迫力シーン観たのなんて、この映画が初めてじゃないかなあ・・・。脇役にも先住民役にアンソニー・クインやリンダ・ダーネルを起用していて何気に豪華。青観様、桃太郎様、平均点若干下げてしまって申し訳ありません!レビューからこの映画に対するお二人の愛情が強く伝わってきます。
[DVD(字幕)] 8点(2006-06-30 14:49:42)(良:1票)
183.  自虐の詩 《ネタバレ》 
う~ん・・・、何だかこれ「嫌われ松子」の一挿話を無理矢理引き延ばし、クライマックスに延々続く回想シーンを繋げ、一応体裁を整えてるだけっていう印象の映画かなあ。中谷美紀も阿部寛も好きな役者の一人だけに、この程度の出来では少々不満。「松子」で吹っ切れた感のある、ヒロイン幸江さん=中谷はもはや美人女優の域を逸脱し、トンでもない表情を時折見せてくれ、彼女の女優根性に頭が下がる思い。演技も◎。残念ながら、不幸顔幸江さんの悲しい過去は、観客の予想の範囲を特に超えるものでもないので、肝心要のクライマックスに怒涛のごとく回想しまくりシーンを持ってこられても、観ているこっちは戸惑うばかり。幸江ヤク中更正退院→二人で大阪に引越しの間に、真面目で一途だったはずのイサオ=阿部ちゃんの心境にどんな変化があったのかがまるで描かれていないので、単にプータロー暴力夫にしか見えないのも難。画面の隅にいろんなマニアが喜びそうな小ネタをたくさん仕込むのもいいけど、もっと登場人物の感情の細かい動きにも気を配ってもらいたい。脇役の女優?カルーセル麻紀が一番大阪人らしかったかも。
[試写会(邦画)] 5点(2007-10-20 10:40:02)(良:1票)
184.  ボーン・コレクター 《ネタバレ》 
公開当時に観てやたら後味悪かったのは、題材のせいではなく主要人物の中で一番良い味出してた、看護婦セルマをオーラスのオーラスで死なせてしまった点。今キャスト表を改めて見て、セルマ役がクイーン・ラティファだった事に初めて気がつきました(←遅いし・・・)「シカゴ」の後だったら、きっと満面の笑顔で最後まで生き残っていただろうに・・・。いや、後だったらこの役自体引き受けないか・・・。
[映画館(字幕)] 5点(2010-09-12 18:08:49)(良:1票)
185.  ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 《ネタバレ》 
諸事情により、現在心身共にリハビリ中回復期の自分には最適なコメディの佳作でした。いやぁ、本気でバカやってる映画ですね~笑った笑った。なかなか手のこんだ一筋縄ではいかない脚本と設定で、最後のクレジットタイトルまで楽しませて頂きました。楽しませてもらった上で、ちと気になった事がいくつか。各キャラクターのバックグラウンドがイマイチ見えてこなかった。行方不明の新郎の、不肖の義弟になる太っちょさんの設定を、新婦(姉?)との絡みでもっとうまく生かせてもよさそうなもんなのに。そうすれば結婚式のシーンも、それまでの躁状態からぐっとペーソスが高まったはず。教師役のイケメンさんにも、内に秘めている「何か」があるんだろうな~って思って見てたんだけど・・・結局何もなかった(笑)ホテル屋上での「乾杯」のシーンで、何か告白しようとしてたよね、彼。遮られてたけど。虎より、自分は部屋にいたニワトリの存在が気になって気になって・・・。結局アレってどこから出てきたのかって回答出て来たか?見逃したかな・・・俺ってば注意力散漫・・・(汗)気になる・・・、一羽のあのニワトリさん・・・。これがアメリカ本国コメディ歴代興行収入第一位って・・・アメリカ人って本当に懐が広いね。 
[映画館(字幕)] 7点(2010-07-17 11:50:16)(良:1票)
186.  トウキョウソナタ 《ネタバレ》 
キョンキョン(←いまだにこう呼んでしまう)が先年主演した「空中庭園」(5点)は、何でも隠し事なしのオープンマインドがモットーの家庭が崩壊していくおハナシ。こちらは誰もが皆隠し事をしている家族の家庭崩壊のおハナシ。それほど「家庭生活的」なイメージではない彼女が、この手の家庭劇に二本続けて主演してるっていうのはなんだか面白い。自分は「空中庭園」より、こちらの方がより現実味と切実感があって面白かったですね。「ゆっくりと沈んでいく船に乗っているようなもの」っていう心境の中年男二人の台詞にはかなり身につまされたというか。ごくフツーの、ちょっとだけ壊れた家族が奏でる「不協和音状態」っぷりは良かったのに、突然の闖入者役所広司によって映画そのものまで後半「この3時間前」テロップ以降、かなり「乱弾気味」になってしまったのが残念。結局、ラストも何も解決されないままだし。ピアノに天才的才能を持つ次男は、特待生扱いであの学校に学費免除で合格できたって事なんでしょうか?それにしても小泉今日子の女優としての、一人の女性としての「賞味期限」の長さには本当に舌を巻きますね。そもそもの素材の良さに加え、ご本人のよほどの努力と精進の賜物なのか。何やってるのを見ても、いまだに新鮮さを失わないのは凄い事だと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2009-09-11 11:12:52)(良:1票)
187.  17才 旅立ちのふたり
アイドル映画の達人澤井監督健在なり、の感強し。たとえ一時間強の小品であっても、内容が通俗的であっても、きちんとした映画文法に乗っ取った演出であれば大人の鑑賞に十分堪え得る作品になるって事を再確認しました。不覚にもウルウル来た瞬間が幾つか有り。主役の二人も監督の指導の下とはいえ、なかなかやるじゃないすか。周囲の大人たちもつまんない正月のテレビドラマなんかで彼女たちの才能を埋没させるんじゃない!
[DVD(字幕)] 7点(2005-04-22 16:44:44)(良:1票)
188.  エリックを探して 《ネタバレ》 
普通に良く出来た大人のおとぎ話だと思います。序盤少々かったるかったけど、『ノン!』『ノー!』『ノン!!』『ノオオオオオオオオオオオオ!!』のやり取りあたりから、スッと軌道に乗れました。もちろんこれ、原題そのままの直訳だけど、別にエリックを『探して』るわけじゃないんですよね。どちらかと言うと『エリックに見守られて』『エリックに憧れて』『格言好きの博学エリックさん』っていうオハナシ。自分、サッカーそれほどメチャクチャ好きというわけでもないので、この点数止まり。そもそも『エリック・カントナ氏』自体、この映画で初めて知ったわけで・・・(汗)イギリス国民のサッカー好きって、これまでもいろんな映画で描かれてきたので、別に驚く事はなかったけれど、ここまでサポーター気質が濃く描かれた作品は珍しいのでは?ただ、逆に「ここをこういう風にちょこっと修正したらもっと面白くなったのになあ・・・」っていう箇所も幾つか。「人生のイエローカード」云々の文字がポスターにもあったけど、さほど主人公の親父さんは、金銭的にはもちろん精神的にも、それほど切羽詰って追い詰められているようには見えなかったんですよ、僕には。だって液晶テレビが家に何台もあって、見くびられてるとはいえ、ちゃんと息子二人も養えてるわけだし。ラストの解決方法(←面白かったけど少々安易に感じた)にも繋がるけど、あんな良い友人をたくさん持ってるんなら、元奥さんとの復縁を20余年(!)もの間で、彼らが巧く取り持ってやるとか、そういう心遣いがなかったのかなあとか。色々考えてしまいました。10年間くらいの別離にしておけば、話に無理がなかったような気がします。しかしあの奥さんは、主人公にはもったいないくらい人間的に出来た女性ですよね。ゲソパン20発くらい食らわせてもいいような仕打ちをしたのに。もし日本でこれリメイクしたら、誰がタイトルロールに登場するんだろなあ・・・。『ヒデトシ・ナカタを探して』・・・ヤツは愛嬌に欠けるからなあ・・・。ニッポン国の国技として考えると『千代の富士を探して』・・・。あと、四字熟語格言好き(←噂で聞いた事あり)なところを買って『郷ひろみを探して』とか・・・。うん、これで決定!!
[映画館(字幕)] 6点(2011-01-26 15:19:59)(笑:1票)
189.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》 
引っ張るなあ~、ディカプリオ!流石に2時間強は引っ張り過ぎだろ~w。うんうん、この監督はレオが「タイタニック」以来の、「自分を犠牲にして死地に赴く男」という十八番キャラが彼の魅力を一番際立たせる事をよ~く承知した上で演出してますね。「ディパーテッド」のスコセッシ監督とはそこが違う。実際しょっぱな登場するシーンから、いつ脳天に弾丸打ち込まれてもおかしくない、危機また危機のつるべ落ち状態のレオ氏、そりゃ眉間ジワがいつまで経っても取れないのは当たり前ですわ。キャンプでのジェニファーとの別れのシーンあたりからぐっとテンションは高まり、ラスト少年のような笑みを浮かべるレオの表情・・・映画がヒットすれば日本でのレオ人気再燃させる事必至。でも何故彼ら主役3人だけが銃撃戦をかいくぐり、殆ど痛手も負うことなく安全地帯に逃げのびられるのか?彼らが途中で死んだらハナシが進まないからという理由はあると思うけど、鑑賞中、何度も何度も観客にその疑問を差し挟ませてしまう所が唯一この映画の弱い部分だと思います。極力ロマンス色を排し、社会性とエンターテイメントをうまく両立させた佳作!
[映画館(字幕)] 7点(2007-04-07 14:34:57)(良:1票)
190.  セーラー服と機関銃
中学時代、長い間この映画のチラシを下敷きに挟んでガッコ通ってました。しかも「ねらわれた学園」「野性の証明」のチラシと週替わりで・・・。今人気絶頂長澤まさみ嬢でドラマ化リメイクされているようですが、時間的に観られません。駅プラットホームの宣伝広告を観る限りじゃ、彼女に当時の薬師丸ひろ子ほどのカリメロ性、もといカリスマ性がそれほど感じられないのは、自分が枯れてきたせいでしょうか?いや、でも同世代(←なのか?)蒼井優、沼尻エリカあたりの演技+αにはココロを動かされるので、単に好みの問題なのかなと。だいじょうぶ、俺はまだ枯れちゃいねえぞおぉぉぉ~っ!!と激コミ通勤電車の中自分に言い聞かせつつ、日々長澤まさみのポスターと対峙してます。いや、むしろお隣の「鉄板少女あかね」の方が・・・。
[映画館(邦画)] 7点(2006-10-22 10:54:37)(笑:1票)
191.  流れる
日本の映画史を語る上で欠かせない、この豪華絢爛な女優陣たちがひとつ屋根の下で暮らし、しかも画面の中でそれぞれの個性が巧く生かされるよう収まってる、その事だけでもまず凄いです。芸者の人たちって一体どんな会話を普段してるんだろうってずっと思ってたんですが、ハナっからみんな見事にお金!お金!お金!に関するみみっちい会話ばかり。いかにも成瀬監督作品らしいですW。まずキャスティングが決まってから、脚本が書かれたという典型的な成功例ですね、これは。大スター競演作にありがちな大見得を切るような芝居どころも特にないし、むしろストーリー自体は地味な印象。同じ花街の芸者ものなら成瀬のフィルモグラフィーでは黙殺されている「夜の流れ」のほうが派手。でもこちらのほうがしみじみした後味を残します。「流れる」のではなく皆が「流されている」中、高峰秀子と田中絹代(←女中役なので皆が彼女をアゴで使っているってのも凄い)の自立しようとする意志の強さが頼もしかったです。婀娜な中年増ぶりを魅せる山田五十鈴、場面盗み巧者第一人者杉村春子、サイレント時代の大女優栗島すみ子のしたたかな貫禄ぶり、「女優」っていうのはこういう方々のことを言うんだろうなあ、本当は・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2006-02-24 11:44:18)(良:1票)
192.  雨の朝巴里に死す
何度観てもよくわからない映画である。一言で言えば浅はかな男 と女のメロドラマ。訳が判らなくなった原因は、フィッツジェラルドの原作が第一次世界大戦後のパリが背景だったのに対し、映画のほうは設定を第二次大戦後に変えてしまった事らしい。百歩譲ってそれが原因だとしたとしても、夫や子供を理由もなく家に置き去りにして、夜な夜な遊び回るヒロインの存在は観客に受けいれられるものなのだろうか?それをのほほんと眺めている夫も夫だ。まあ最盛期のリズの美貌、変幻自在のヘアスタイル、シーンごとに変わる衣装を眺めているだけでも何となく得した気持ちになるのでこの点数で。 
6点(2004-02-18 18:13:51)(良:1票)
193.  卒業白書
「個人教授」「続・個人教授」「卒業生」「卒業試験」「個人授業」「課外授業」「続・課外授業」・・・、モチロン、全て観てるわけではないですが、タイトルからして中高生男子の妄想を逞しくさせる映画が当時はホント、ゴールデン洋画劇場や深夜の映画劇場とかでしれっとフツーに放映されてました。ある意味詐欺的な日本語タイトルと粗筋だけ見れば、この映画もその系譜に乗っ取った、いわゆる年上の魅力的なおねいさんにうぶな童貞君が手ほどきを受ける・・・みたいなイメージ。事実、地方では「ダーティハリー4」(5点)と同時上映で、一体どっちを目的で観に来たのかわからない同年代でいっぱいでした。でも当時から作品選択に長けていた賢いトム君の事、コッポラ監督「アウトサイダー」続編のオファーを蹴ってまで、鶏口牛後の精神で挑んだ作品だけあって、上記の作品群とは一線を画す映画になってました。映画自体の出来はともかくとして。それにしても、最初に書いたタイトルの映画や「グローイングアップ」シリーズ「ポーキーズ」シリーズはじめ、この手の映画って、ホント公開されなくなりましたね、色んな動画やらが手軽に観られるようになって、もうその必要もなくなったのかな?「妄想を逞しくする」事こそ、思春期には重要な事だと自分は思うんですが。
[映画館(字幕)] 5点(2021-02-28 09:10:19)(笑:1票)
194.  君の名は(1953)
ある程度の日本映画ファンなら一度はタイトルを耳にした事があるんじゃないかと推察される、伝説の大ヒット古典的メロドラマ大作『君の名は』。大の甘物好きの自分としては、DVDパッケージを眼にした瞬間、ついつい手が伸びてしまった次第。岸恵子とてつもなくキレイ!淡島千景、ここでもチャキチャキしてんなあ~!おっ!こんなチョイ役で月丘夢路やら野添ひとみやら淡路恵子やらが出てくるんだ~。当時「女優大国松竹」の威信を賭けた勝負作っていうのがこのキャストを見ただけでも充分伺えますね。ありとあらゆるインタビューで、ヒロイン真知子役を演じた岸恵子が実はこの役は大嫌いだったって、言いたい放題発言してるのをあらかじめ読んで知っていたので、実物はどんなもんじゃいと正直期待半分不安半分でした。・・・・なるほどなあ、並み居る日本映画黄金時代の大女優の中でも、ひときわ自我の強かった彼女が、この役を嫌がった理由がよ~くわかりました。だってこの映画の主役二人って、環境に流されまくりなんだもん。ヒーロー、前髪ハラリ二枚目佐田啓二もカッコイイっていやあカッコイイけれど、あまりに意思薄弱というか、腰が引けてて情けない事この上ないし(笑)例の数寄屋橋で、戦後二人が再会する名シーンまではムード醸成が非常に巧く、このメロドラマに酔わされましたが、後半になってくると段々と作為が見え透いてきて、二人が単なる間抜けに見えてきてしまうのが難。第一部だけでもう自分はお腹いっぱいです。でもこの伝説の作品を、念願叶ってようやく観る事が出来たのは収穫。
[DVD(邦画)] 6点(2008-07-18 14:14:11)(良:1票)
195.  めぐり逢い(1957)
デボラ・カー追悼レビュー。限りなく典雅でエレガント、いかにも英国出身らしい知性と美貌を兼ね備えた貴女の面影をクラシック映画ファンはいつまでも甘美な記憶の中に留める事でしょう。50年代ハリウッド映画らしいメロドラマの名作。メグ・ライアン主演「めぐり逢えたら」がこれにインスパイアされた秀作になった事でも有名。色事紳士ケイリー・グラント氏との大人同士の応酬の滋味をじっくりと味わえます。さよなら、麗しのデボラ、エンパイア・ステートビルの屋上にて、いつかまた夢の中でお逢いしましょう・・・。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-10-19 17:29:54)(良:1票)
196.  地球の危機 《ネタバレ》 
「禁断の惑星」のウォルター・ピジョン主演、しかも「地球の危機」というタイトルなので絶対宇宙人侵略ものだろうと思いワクワクしてたら、潜水艦内が90%主舞台の地球滅亡ものでした。残念ながら低予算映画の為か、気温上昇という異常事態によって引き起こされる阿鼻叫喚シーンは一切ナシ。盛り上がらないのはそれが一番の原因。放射能層を拡散させる為核ミサイルを発射させるっていうくだりも、そんな大それた解決法でいいの?っていう疑念が最後までつきまとう。しかもあっさり成功しちゃうし。もし、今リメイクしたらのんべんだらりんと潜水艦内のシーンを映すより、そっちに重点を置いた映画になるはず。「タワーリング・インフェルノ」の製作者、商売人のアーウィン・アレンの監督作という事でジョーン・フォンティン(←相変わらずお美しい!)やピーター・ローレたち、昔の大スターをうまく使ってます。内部撹乱犯が「あの人」だったとは、最後まで自分は思いつきませんでした。しかもサメに喰われてしまうなんて・・・。おいたわしや。
[DVD(字幕)] 5点(2006-04-29 14:04:43)(良:1票)
197.  秀子の車掌さん
『【秀子の】車掌さん』というタイトルからして、これは当時少女スターとして大人気だった高峰秀子のアイドル人気を当て込んでの製作だったことは想像に難くない。アイドルとしてのデコちゃんの魅力を生かしつつ、映画としても見ごたえがある作品に仕上げたのは成瀬監督の職人的手腕の賜物だと思う。戦後の数年間、絶不調だった成瀬監督は『稲妻』(10点)で奇跡の復活を遂げ、そこからまた第二の黄金期をスタートさせるわけだが、バスガイドをしている賢い末娘役に高峰秀子を起用したのは、戦前こしらえたこの映画での新米車掌役の彼女のイメージがよほど強かったからじゃなのかとも推測される。それにしてもこの映画のデコちゃんは本当にメッチャ可愛い。可愛い、可愛いと言っているうちに映画が終わってしまうほど可愛い(←アブナイ奴)自伝等にも書かれているが、背後にいろいろな重荷を背負っていたなんて画面からは微塵も感じられないほど嫌味のない愛くるしさをふりまいている。何かの作品のレビューの繰り返しになってしまうが、AKB軍団が幅を利かせているこの平成の世でも、もし彼女が現れたら、何の迷いもなく俺は大ファンになってしまうと思う。このレビュー未登録ではあるが『秀子の応援団長』という映画も、機会があれば観てみたい。ちなみにユーチューブで「煌めく星座」で検索すると、この映画の主題歌を唄う、在りし日の、まだまだお元気な頃の灰田勝彦氏と高峰秀子さんの動画が拝見出来ます。
[ビデオ(邦画)] 9点(2012-01-08 09:26:36)(良:1票)
198.  華麗なるアリバイ 《ネタバレ》 
「クリスティー生誕120周年記念作品」の冠がこの出来では泣く。日本版の「危険な女たち」(3点)でも書いたけれど、そもそも原作の「ホロー荘の殺人」自体、クリスティー原作の中では凡作中の凡作。なんでわざわざこの原作をチョイスして映画化するのかその理由もわからない。日本版の大竹しのぶ、池上季実子、藤眞利子、寺尾聡に比する人物だけは何とか特定出来ましたが、他の登場人物は居ても居なくてもいいような感じ。ああ・・・、キャストもストーリーもトリックも派手で豪華極まりなかった「オリエント急行」「ナイル殺人事件」を、日曜洋画劇場で二週連続でワクワクしながら観ていた頃が懐かしい・・・。しかし、この真相の顛末の一体どこが「華麗なる」アリバイなんだろう・・・?
[DVD(字幕)] 3点(2012-09-12 23:13:09)(良:1票)
199.  マグノリアの花たち
ハーバード・ロス監督って、その時々の旬の女優の魅力を引き出すのが巧みな監督さんでしたよね。フィルモグラフィーを一瞥しても「愛と喝采の日々」「グッバイガール」「ボーイズ・オン・ザ・サイド」・・・どの作品でも、女優さんたちが生きいきと輝いていたシーンが思い浮かびます。70年代から90年代にかけ、ジョージ・キューカー監督の後継者的役割を担ったっていうイメージ。この映画は正にそういう意味では、彼の集大成的な作品に仕上がっていたと思います。当時ブレイク寸前だった、ジュリア・ロバーツも瑞々しくて素敵だったけれど、誰が一番っていうより、みんながみんなそれぞれにいい。アカデミー賞でも「ベストキャストアンサンブル賞」っていう部門があれば、「リトル・ミス・サンシャイン」とかこの映画に進呈したい気持ちです。
[映画館(字幕)] 8点(2010-12-04 10:54:16)(良:1票)
200.  モネ・ゲーム 《ネタバレ》 
自分は未見ですが、若き日のシャーリー・マクレーンとマイケル・ケインが出てた「泥棒貴族」のリメイクとの事。モネの名画が絡むドロボー映画つう事で、イメージ的にはオードリーの「おしゃれ泥棒」(8点)みたいな洒落た楽しい映画だったら嬉しいな~てことで、公開初日ワクワクしながら劇場へ。コリン・ファースもキャメロンも、僕の大好きなご贔屓役者。コーエン兄弟の脚本と二人の魅力で、映画の出来が一プラス一が三くらいになってる、小品コメディを期待してました。冒頭のアニメーションはまず秀逸です。本編開始。なんだろう・・・リメイクって事もあり、クラシックな味も狙っていたのかもしれないけど、何もかもが新味もなく、やたら「アナログ」な作品でした。そもそも大富豪が名画の贋作調査を自分のお抱え鑑定人、たった二人だけにやらせるっていうのも無理な設定だし。ドロボー映画に最も肝心なセキュリティシステム突破に、なぜかラ○オ○を出してくるあたり、全く納得できません。「おしゃれ泥棒」の美術館の方が、まだセキュリティ管理がちゃんとなされていたような。でも、それ以上に僕が一番ガックリしたのは「ブラックレイン」や「ラストサムライ」以後でも、アメリカ映画が平然と出してくる、一向に変わり映えしない紋切り型「ニッポン人」のキャラ設定。「仕掛け」のひとつだったとしても、50年前の「ティファニーで朝食を」のミスター・ユニヨシ氏と比べても50歩100歩。これがイライラして引っ掛かるのでマイナス一。出てくるたんびに笑えたのは、高級ホテルサヴォイの、フロント担当ホテルマンおっちゃん二人組。このお二人、お顔の造形がとにかく傑作。堅物コリンとキャメロンの相性はまずまず。キャメロン、いい加減手遅れになる前に路線シフト変更した方がいいと思うぞ。
[映画館(字幕)] 6点(2013-05-17 22:41:22)(良:1票)

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS