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コメント数 600
性別 男性

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21.  東京物語 《ネタバレ》 
壮絶な映画でした。わざわざ田舎から出てきたのに迷惑がられる両親には共感せざるを得ません。家族ではなくても、友人関係や社会との関わりで二人と同じ気持を味わうことはあると思います。その二人に親切に振る舞い続ける唯一の存在である紀子さんには、強い思い入れがどうしても出来てしまいます。その中でのクライマックスには激しく心を揺さぶられました。隠してきた本心を告白する紀子と、それを受け入れた上で彼女の未来を心配し激励する父・周平。やられました。僕のような人生経験の少ない若輩者でもこうなのですから、今後人生経験を積んでいく中で、この映画を見るたびに心に響くところが変わっていくのではないかと思います。これぞ映画。
[DVD(邦画)] 8点(2013-09-05 01:26:39)(良:1票)
22.  突撃(1957) 《ネタバレ》 
こんな士官の元で兵隊やらされて、無駄に殺されて、生き残ったら理不尽にも軍法会議にかけられて銃殺。やってらんねーよ!こういうリスクが戦争にはあるわけで、むしろ戦闘よりも恐ろしいのかもしれません。インパール作戦みたいな無残な戦闘に参加させられたら…日本軍は補給を重視していなかったようですから、処刑前にごちそうなんて食べられなかっただろうし、本当に怖い。…という感想を持ったわけですけど、キューブリックが本当に伝えたかったメッセージは少女の歌声に涙を流す兵士たちの姿を通して語られているのでしょうね。作中のようなむごたらしい出来事があって、士気が下がっている兵士たち。暴力的な欲望に駆られ、舞台上の少女に対し獣のような視線をぶつける。でも、少女が泣きながらドイツ語で歌を歌い出すと、言葉の意味はわからなくてもなぜか泣けてくる。「軍隊にいる奴はろくでなしばっかりだ!」という物語の最後にこのシーンがあることの意味は大きいと思います。つまり、兵士は全員兵士として生まれてきたわけじゃない。一般人だったんです。処刑される前に「もう二度と妻に会えない」とむせび泣いていた髭面の兵士も、部下を見殺しにして目撃者を抹殺しようとしたクズも、普通の人間なんです。だから、クズは自らが処刑に立ち会うことをためらった。この映画は決して反戦映画ではありません。
[レーザーディスク(字幕)] 7点(2015-04-21 20:17:37)(良:1票)
23.  エレファント・マン 《ネタバレ》 
フリークスを購入して文明を教えてみんなで感動…。確かに感動したにはしたんだけど、あのデヴィッド・リンチが大好きなフリークスを主役にした映画で何を伝えたかったのか?良い話だと思って見てたけど、見終わってからよく考えると、良い話かこれ?トリーヴスが抱えるジレンマは最後まで解決していないよね。不幸な見世物が幸せな見世物に変わっただけで、本質は…よくわからん。いい映画のように演出されているけど、そうではない。デヴィッド・リンチが見せたたかったのは見世物小屋の主人や彼に所有されているフリークスたち、エレファントマンをいじめぬいた雑役夫の姿だろう。病院内での「良い話」よりも人間の醜悪な側面を描いたシーンのほうがよっぽど印象に残る。「良い話」も偽善で塗り固められた芝居だ。そうか、この映画そのものが見世物なのか…なのかな。
[DVD(字幕)] 7点(2015-07-07 06:35:36)(良:1票)
24.  グラインドハウス(U.S.A.バージョン) 《ネタバレ》 
念願かなってようやくグラインドハウスのUSAバージョンを劇場で見ることができました。プラネット・テラーとデス・プルーフはレンタルでそれぞれ見ていますが、このバージョンのほうが見やすいし、とても楽しかった。バカバカしくもリアリティのある予告編が良いスパイスになってました。探索で見たときはプラネット・テラーのほうがバカバカしくて楽しめたのですが、USAバージョンで見ると断然デス・プルーフのほうが良かったですね。前戯が長すぎてあくびが出ましたが。中盤の目が覚める笑っちゃうほどの残酷なシーンでグッと映画に引きつけられ、そこからまた長ーい前戯が始まるわけですが、飲食店内で駄弁る4人の背後にちらっと映り込むカート・ラッセルのタイミングや、スタントウーマンの揉め事などは前半パートの4人の会話よりも断然魅力的でした。カーチェイスシーンも大迫力で最高でしたし、オチも流石!って感じで、文句なし。いい映画体験が出来ました。二人にはまたこういうバカをやってほしいです。こんどこそ興行収入が奮うことを願っています。
[映画館(字幕)] 8点(2013-09-01 19:35:10)(良:1票)
25.  カンフー・パンダ
3年ぶりに鑑賞。やっぱり観ていて楽しいですね。カンフーオタクなパンダが偶然竜の戦士に選ばれて、バカにされたり挫折したりして苦汁をなめ、特訓の中で師匠との絆を深めていく。そして最強の敵との対決!これはねえ、アガりますよ。脚本が良いんでしょう。スローモーションの使い方やカメラワークも楽しかった。 一番心に残ったのは、「型にはめられるな」というメッセージです。他の人と同じトレーニングでは通用しないのなら、自分の特徴を活かしたトレーニングで強くなれ!という意思を強く感じる修行シーンは良かった。ただし、ポーが強くなる過程が全く描かれないのは問題アリでしょ!修行シーンが短すぎですよ。突然腕立て伏せ出来るようになって、機敏な動きまで……。最強の敵と戦っているのに、互角どころか常に有意に立っている。これじゃあダメですよ。上映時間をあと10分長くするだけで解決する問題なのに。
[DVD(吹替)] 7点(2014-11-14 08:59:04)(良:1票)
26.  ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 
私は特撮というジャンルに興味がなく、ゴジラ映画は保育園児の時に見た「ゴジラVSモスラ」だけ。仮面ライダーにも戦隊モノにも興味がございませんでした。そんな中、2014年版ゴジラのためにゴジラ作品をある程度観ておこうと思い、その取っ掛かりに初代ゴジラを選んだのです。 私の想像以上にホラー映画でした。夜の東京を暴れまわるゴジラの質感は、白黒映画でこそ出せる素晴らしい物でしたし、なにより目が怖い。ちびっ子のヒーローとして愛嬌をふりまくゴジラにはない、怪物の目でした。 最近、某ネットメディアにて「初代ゴジラは反戦・反核映画か?」という記事が公開されました。ゴジラが反戦・反核映画と評価されたのは1980年代のリバイバル時で、公開当時はゲテモノ映画として庶民に親しまれたから、一概に反戦・反核映画とは言えません!というレベルの低い記事でしたが、どっからどう見ても反戦・反核の映画だろうこれは!ゴジラが東京を荒らしまわった後、被害者の子どもにガイガーカウンターを向け、反応を示したことに愕然とした表情を浮かべる医者。ラストシーンで水爆実験を繰り返せば別のゴジラが現れると予言した志村喬。序盤の電車内での、長崎の原発から生き延びた女性と疎開の可能性にげんなりする男性の会話。大量破壊兵器である水爆を象徴するゴジラを倒すために使われた「オキシジェン・デストロイヤー」という名の大量破壊兵器。露骨に反戦・反核じゃないすか。勘弁してほしいさね。 集団的自衛権がどうのこうのと騒がしい昨今ですが、そんな時期だからこそ、評判の良いハリウッド版ゴジラがやってくる今だからこそ見て価値のある映画ですよ。本当に素晴らしい。
[DVD(邦画)] 9点(2014-06-05 01:03:09)(良:1票)
27.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 
歴史に名を残す映画「ダークナイト」の次に見せられたのが、ビギンズの焼きましだとは思わなかった。どいつの行動も理解のしようがありません。ブルース・ウェインの行動を理解できる人なんているのか?脳みそ空っぽなんじゃないの?と思うほど、ブルース・ウェインはバカです。また、キープレイスである監獄はバカランドです。看守がいないことの理屈はさっぱり意味がわかりませんし、ガキが成功できた難関をどうして最恐の悪人たちに成功できないのかもわかりませんし、バットマンが成功する理由がわかりません。バカランドで復活したバカはクライマックスで史上最高に金がかかった正真正銘のバカな行動を取って、映画は終わります。ノーラン、バイバイ。
[映画館(字幕)] 3点(2013-08-13 23:19:36)(良:1票)
28.  カッコーの巣の上で 《ネタバレ》 
「誰よりも彼を理解している彼女が誰よりも嫌われているからね」という台詞の恐怖。どんな環境にも当てはまる恐ろしさだ。きわめて政治的かつ暴力性を帯びた、ラチェッドを象徴するような台詞だと思う。弱者を抑圧することを何よりも重視する、押さえつければ体制は保たれるという奢り、過ち。いつの時代も同じような過ちは繰り返されますね。
[DVD(字幕)] 7点(2016-12-11 02:49:21)(良:1票)
29.  セッション 《ネタバレ》 
体罰やハラスメントを肯定しているわけではないと思いますよ。いわゆるスポ根でもない。これは人間同士の戦いを描いた映画なのです。絶対的存在であるフレッチャーに抵抗し、対立するような行動を取るのはニーマンだけ。彼だって最初のうちは圧倒されるだけだったけど、フレッチャーのバンドに所属する中でドラムの腕も人間としても少しずつ成長し、ついに対立できるようになった。元々は実に未熟な人間だったわけですよ。彼女を一方的な思い込みで振ったりするような男だった。フレッチャーに抗うことで、否定することで成長したわけです。共にルートを外れ、互いの気持ちがぶつかり合った最後のセッションは映画史に残るシーンと言って過言ではない。宣伝文句と意見が一致するなんて珍しいことです。
[試写会(字幕)] 8点(2015-04-09 22:52:43)(良:1票)
30.  ヒメアノ~ル 《ネタバレ》 
ここまでずっとアヴァンタイトルだったのかよ!という衝撃。本番はタイトルが出てから。日本映画もやる時はやります。
[映画館(邦画)] 7点(2016-12-13 00:16:06)(良:1票)
31.  小悪魔はなぜモテる?! 《ネタバレ》 
エマ・ストーンの魅力がこれでもかというくらいにギュウギュウに詰まった傑作学園コメディですが、邦題が論外です。こんなタイトルの映画誰も見ようとしないよ。
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-11 16:48:58)(良:1票)
32.  グッドフェローズ 《ネタバレ》 
盛り上がりに欠け、淡々としている?それがマフィアのリアルなのでしょう。ノンフィクション本の映画化としてはこれ以上ないほど忠実な描写が多かったのではないかと思います。同じくデ・ニーロが出演した『アンタッチャブル』もノンフィクション本が原作ですが、あちらはかなり脚色されています。劇中のセリフにもありますが、本当のプロはにこやかに近づいてきて、何も言わずに仕事をするのでしょう。 前情報を持たずに見ると、この映画がとても事実を元にしているなんて信じられないでしょう。物語はヘンリーのナレーションのもと、淡々と進行していきますが、クライマックスではヘンリーが観客に向かって語りかけてきます。映像娯楽ジャンルでしか表現できないシーンの後、ラストショットは『大列車強盗』の有名な、映画史上初めて観客に向けて発砲されたショットのパロディをあざ笑うヘンリーの顔。これは「この映画はこれまでの映画と違う。これが現実なんだ」というメッセージでしょう。これまでこの映画を何度見ても何が面白いのか理解できませんでしたが、今なら理解できます。面白い映画です。
[DVD(字幕)] 7点(2015-11-16 05:45:59)(良:1票)
33.  ブルース・ブラザース 《ネタバレ》 
いやあ、たまりませんでした。僕はブラックミュージックに全く明るくありませんので、ブラックミュージックが大好きな父と一緒に見ました。いろいろと解説してくれたおかげで、より楽しむことができましたよ。カーアクションやギャグも素晴らしいですね。いいふざけ方だと思います。謎の女のバイオレンスを何事もなかったかのような仕草でやり過ごす二人は、僕の理想的なコメディアンでした。最高です。ブラックミュージックへの道も開いてくれました。映画を見ること以上の影響をもたらしてくれる映画は、私の人生に一部になります。素晴らしい出会いでした。
[DVD(字幕)] 10点(2013-09-19 19:08:17)(良:1票)
34.  ヒズ・ガール・フライデー 《ネタバレ》 
なぜこの映画が名作として支持されるのか、理解に苦しみます。セリフ量の多さ、展開の早さのおかげで飽きることはありません。当然、面白い部分はある。ただ、話があまりにもつまらなくて、くだらない。要するにこの映画は欲望VS理性の戦いを描いたコメディなわけですが、結局欲望が勝ちます。これはいい。しかし、その理由がひどい!記者復帰と復縁がセットで語られた結果、こいつらはガチガチに溶接されたまま映画が終わるんですよ。これ酷いよ!分けないとドラマにならないじゃん!ヒルディが新聞記者に戻った時点でこの勝負はまだ5分5分なんです。ここで終わらせておくべきだった。なのにヒルディは、夫となる人間に犯罪行為を繰り返し、そのことを理由に散々罵倒していた相手とよりを戻しちゃった!バカバカしさの極致です。制作側は大事なことを忘れてる。女性は行きたいように生きろというテーマ。これは良い。なにが問題って、職場でオンナが生きる道は、オトコに従うことという着地です。序盤からこの思想がバンバン出てきて不快でした。この映画は間違いなく楽しいですよ。でも面白くはない。他のレビューにもありますが、ウォルターほど嫌悪感を覚えるキャラクターはいないですね。
[DVD(字幕)] 2点(2014-06-17 09:17:52)(良:1票)
35.  時計じかけのオレンジ 《ネタバレ》 
凄いです。すごい映像とキャラクターが続々登場するので、退屈する暇がありませんでした。キューブリックでは一番好きですね。間違いなく。音楽の使い方もすんごいですね。ウィリアム・テル序曲がBGMのコマ送り3Pにはお腹が痛くなるほど笑わせてもらいました。一番好きなシーンですね。 ただ、ずーっとクラシック音楽が流れているので、「登場人物に音楽が聞こえているのかいないのか」がよくわからなくて混乱しました。特にラストシーンは……アレックスが完治してるのはわかるんだけど、突然無反応になるので「これ、ただのBGMなのか?違うの?」と混乱してしまい、乗りきれないラストシーンになってしまいました。それでもカッコいいんですけどね。いやー、凄い映像体験でした。とにかくすごい映画を見たいなーと思ったら時計じかけのオレンジ以外にありませんね。 ◼︎映画ってのは映像メディアなんですよ。すごい映像を提供してくれる作品に対して「映像が凄いだけだからさぁ、価値観が理解できないのに高評価しやがってさぁ」みたいな上から見てるつもり意見は的外れなんですよね。勘違いじゃないからね。マジで凄いんだから。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-22 22:12:02)(良:1票)
36.  ミスト
救いようのないラストにはため息が漏れましたが、おばさん以外怖くないです。
[DVD(字幕)] 5点(2013-08-18 15:40:29)(良:1票)
37.  狂い咲きサンダーロード 《ネタバレ》 
バイクは人生そのもの。大衆に迎合し、誇りを失った暴走族の連中と決別した魔墓呂死特攻隊は「やりたいことをやって生きていく」ことを選択する。でも世間はそんなことを許すはずがない!背広を着ろ!家庭を持て!貯蓄しろ!社会の歯車になれ!正論は時として暴力になる。 暴走族のトップ連中は警察官になり、昔の仲間と緩く付き合いながら安定した生活を送っている。一方、特攻隊員は「スーパー右翼」として日々訓練を受け、組織に適応するものとそうでないものが現れた結果、やはり組織が勝利する。こんなことが許されてたまるか!生きたいように生きたいという願いがクライマックスを生み、最高のラストへ繋がるのじゃああああああああーーーー!!!!  バイク乗りにとって手は命。手を切り落とされるなんて去勢されるのと同じ。いわばルドビコ療法なんです。バイクは直進する乗り物で、精子のメタファーだと考えることができるということをふまえて考えると、周囲の男が男性性を喪失する中、男であり続けるために戦ったのに無理やり去勢されちゃう話なんですよ。唯一抵抗したのが仁さんなんだ。 すべてを失った仁さんが凄腕子供バイヤー(意味不明)の力添えで銃という明らかなメタファーを手に入れ、社会に反逆して勝利する。考えれば考えるほど『時計じかけのオレンジ』だなぁ。一度死に近い状態を体験し、再び男性性を獲得する。違いは後味がいいかどうかという点だけ。本作の後味はそりゃあ最高でしょ!あの笑顔に惚れない奴がいるもんか!石井監督の「若大将シリーズの加山雄三みたいに笑ってくれ」という注文に答えた山田辰夫かっけー!
[DVD(邦画)] 10点(2013-10-14 23:02:25)(良:1票)
38.  ゴースト・オブ・マーズ 《ネタバレ》 
公開当時は全然ヒットしなくて、2週間で上映打ち切りになったらしい。えー、面白いじゃん。強くておっぱいが大きくて美人な主人公が『マッドマックス2』な野郎どもと激闘を繰り広げる!幽霊に乗っ取られるかスプラッターとして100点の死に方をする仲間たちへの感傷いっさいなしの潔さ。さすがカーペンター、余計なものは徹底的に排除するクールな姿勢がカッコいい!最終的には凶悪犯と主人公が仲良くなっちゃって、男らしさを全面に押し出すラスト。サムズアップ!一応主人公は麻薬の常習犯だから、もしかすると信頼できない語り手なのかな?脚を大怪我したのに平然と歩いてるのはひょっとして証言が嘘だから?自作自演だからなのか〜?と思わせといて全部本当だよ!と言わんばかりに登場するアイス・キューブ。良いぞ!潔いぞ!
[映画館(字幕)] 9点(2015-05-03 07:36:24)(良:1票)
39.  フューリー(2014)
序盤は凡庸な戦争映画のディテールでしたが、田舎町を占拠してからはかなり面白かった。退屈と感じる人も多いであろうアパート内のシーンが一番お気に入りです。あの緊張感は出したくても出せない。ブラピだからこそ表現することが出来たシーンでしょう。クライマックスの籠城戦(籠戦車戦?)では、男たちの友情とノーマンの成長を残酷なリアリティと共に描き切っており、好感を持ちます。ラストの皮肉も痛烈で、戦争・軍隊のバカバカしさを見事に浮き彫りにしており、深刻なテーマを持ち出しながらも戦闘の快楽を優先的に表現しようとしている映画よりもはるかに良い。歴代の傑作戦争映画と比べれば幾分落ちる作品ではありますが、決して無駄な作品ではないと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2014-12-06 20:48:56)(良:1票)
40.  ブルー・リベンジ (2013) 《ネタバレ》 
前半はまったくセリフがなく、中盤以降も静かな映画です。極力セリフを排し、映像で観客に主人公の心境を訴えようという姿勢が見て取れます。フランスの若手監督クサヴィエ・ドランがインタビューで「映画はセリフに支配されるべきではない」と言っていましたが、この映画はセリフに束縛されず、のびのびと撮影・編集されている印象を受けます。映像のみで語ることができる唯一のジャンルである映画という原点に立ち返り、スタイリッシュな復讐劇を成功させています。ただ画面を眺めているだけではいまいち楽しめないでしょうが、集中して見るとどんどん引き込まれていきます。レビュー数はこれを含めてわずかに2つ。決して有名な映画ではありませんが、見逃すのはもったいないです。セリフが少ない映画だからこそ、クライマックスの会話に生じるカタルシスは大きい。
[DVD(字幕)] 8点(2016-02-11 03:24:02)(良:1票)

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