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41.  ナイト・オン・ザ・プラネット
これは間違いなく良い映画だ。この映画を言葉で表すとしたら「全人類が同じ時を過ごせる映画」正に奇跡の空間!住んでいる場所、人種こそ違っても、全ての人間が同じ地球上で生きている。人間の持っているものを全て温かく包んで見せてくれるこの映画、誰が何と言おうと、私は大好きだ!人間が好きになれるし、心優しい気持ちにもなれる。そして、この映画は特に夜遅くに見るのが最高です。観終わって部屋の窓を開け、星空を見上げるとそこには地球上の全ての人の微笑んでいる表情が眼に浮かぶ。素晴らしい。
[DVD(字幕)] 9点(2008-01-09 19:05:19)(良:3票)
42.  カイロの紫のバラ 《ネタバレ》 
映画の中の人物がスクリーンの中から出てくるという発想も面白いけど、主人公を演じている本物のスターまでもが駆けつけてくるというのもこれまた面白い。色んな意味で映画ファンの気持ちを逆手に取って見せてしまう上手さ、そして、やはりこの映画はラストのミア・ファローが見せる表情に尽きる。あの表情が良いのである。心から映画に恋しているのが解る。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-03-09 21:08:37)(良:3票)
43.  エグゼクティブ・デシジョン 《ネタバレ》 
いや~凄い!スティーブン・セガール!主役であるカート・ラッセルよりもある意味、インパクト大!あんなあっけなくいなくなってしまったのに、完全に脇役なのに、それなのに、それなのに、今までのどのスティーブン・セガールよりも良い。まあ、こう言っちゃ何だけど、間違いなくスティーブン・セガールの出ている映画の中で一番、面白いし、こんなに出番少ないのに、それが最高傑作であるこの俳優、ある意味、本当に凄い俳優だ!この映画、アクション映画としても、普通の映画としても十分に楽しめた。その要因はやはりスティーブン・セガールの退場劇!普通の俳優ならばここでなあ~んだ!となる所がそうならない。スティーブン・セガールのことだから絶対にまた戻って来て、俺は生きてるぜ!というふうになると思わずにはいられない緊張感、別の意味での緊張感、これ、私はDVDでの観賞だから良いけど、もし映画館で見てたら、タイトル言うだけで、舌を噛んでしまいそうだし、何しろやたらと点ばっかりのタイトルで、もう少し言い易い。誰にでも覚え易く、言い易いタイトルにして欲しい。色んな意味でハラハラする映画です。ところであの美しいスチュワーデス、ハル・ベリーだったのか!それにしても主役のカート・ラッセル、凄く可哀想です。だって、主役なのに、友情出演、直ぐにいなくなってしまうスティーブン・セガールばかりやたら語られるなんて、本当に可哀想です。と言いながらも私も何だかスティーブン・セガールのこときり書いてるなあ!まあ、色々と突っ込み所も満載だけど、一級の娯楽作品として楽しむことが出来たので8点ということでこの映画についての感想を終えたいと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2009-06-11 22:13:09)(笑:1票) (良:2票)
44.  盲獣 《ネタバレ》 
ヤバイです。もう最初からとにかくヤバイです。緑魔子演じるモデルの彫刻を撫で回す船越英二、物凄い変態ぶりです。増村保造監督、もう、あなたの創る世界は本当にどれもがヤバイです。本当に変態です。変態映画を撮らせたらこの監督の上を行く者はいなでしょう!船越英二のあの変態ぶりに加えて緑魔子の変態女ぶりも凄まじい。生まれた時からずっと眼が見えなくて不自由な生活をしてきた船越英二、この二人と船越英二を一人で育ててきた母親との壮絶なバトル、息子への嫉妬、息子を逆に誘惑する女への嫉妬、女と女の女にしか解らないであろう嫉妬、監督の増村保造て人は男なのにどうしてここまで女の気持ちを描けるのか本当に不思議だし、頭が下がる。謝って母親を自分の手で殺してしまった息子、船越英二と悪魔のような女、緑魔子の二人の演技が本当に怖いぐらいで間違っても夜には見れません。あの女の人の裸ばかりの蝋人形のセットも本当に不気味!人間の感覚をまるで人間ではなく昆虫のようにして描くと同時に人間の愛の怖さ、深さまで同時に描き切る。正しくこの監督の本領発揮の凄い映画!あまりの怖さにもう一度、観たいとは思えないが、ここまで人間が壊れていく様子を描いた作品はそうはないと思うぐらいこれは観ていて本当に怖かった。正しくタイトル通りの映画だと感じるとにかく怖い、怖い、そして、何もかも本当にヤバイ映画です。
[DVD(邦画)] 8点(2008-07-13 11:33:28)(良:3票)
45.  天使とデート
まずは言っておくけど、ストーリーそのものは特別どうってことはない。でも良い。エマニュエル・ベアールの存在が全てを語っている。この映画は誰が何て言おうが、とにかくエマニュエル・ベアールの美しさ、もう、本当にこの世のものとは思えないぐらいとにかく美しい。いや、美しいなんてもんじゃない。美しすぎる。ただただその美しき正に男にとっての彼女は天使そのものである。正に女神のような存在である。その美しさを堪能する。この映画のエマニュエル・ベアールを見ても何とも思わない。何も感じないようでは男失格である。男である以上は誰が見ても間違いなくその美しさに見入ってしまうはずである。どんな映画?て聞かれたら「エマニュエル・ベアールを見る映画」と私は答える。この映画に対してストーリーに対する文句、ケチなど不要である。ただただエマニュエル・ベアールを見て、なんて美しいんだろう!と酔いしれる。そのようにして見るべき映画である。これ一本で私の頭の中では生涯、エマニュエル・ベアールという女優の名前は忘れることはないでしょう!タイトル通りエマニュエル・ベアールの天使とデートしているような気持ちにさせられた。
[DVD(字幕)] 7点(2010-11-27 22:29:36)(良:3票)
46.  素晴らしき休日(2007)
これは、反則です。しかし、僅か3分、私の最も好きな北野武作品、キッズ・リターンの中でも最高のラストをまるで、あの名作映画のシーンを思わせるかの如く見せ方で、もう少し見せてくれてもという不満も、見た後にもう一度見たくなる魔力!これは武からの贈り物だ!こんなにも贅沢な3分て他にあるだろうか?
[DVD(邦画)] 8点(2016-09-16 19:57:53)(良:3票)
47.  家光と彦左と一心太助 《ネタバレ》 
魚(うお)~~~!面白い!面白すぎます。この作品!いやあ、こんなにも面白い、とにかく笑える作品がまだあったとは、ここのサイトに来るようになって、色んな方のレビューを見るようになり、もしも、このサイトの存在を知らなかったら、間違いなくこの面白い映画の存在も知らなかったと思うし、観てなかったと思います。こんな面白い作品を素晴らしいレビューで私に教えてくれたお二方、ぐるぐるさんとMrs.sozeさんにまずは感謝致します。もう既に2人が書いているようにこの作品、本当に面白いです。何と言っても中村錦之助の一人、二役、これに尽きる。家光と太助の入れ替わり、これがまた本当にお見事と言いますか、面白くて、特に太助の中村錦之助が良い!何だか川島雄三監督の大傑作「幕末太陽傅」のフランキー堺のような粋な感じが最高です。家光に成り済ましてのすり足、本当に笑えます。その時の「その方、魚の匂いがするぞ!」ていうじいの演技も笑えるし、また女優陣にしても素晴らしく、中でもお仲演じる北沢典子がこれまたたまらん!魚が勿体無い!のでその分、2点マイナスも中村錦之助の魅力でプラス1点てことで9点!これ、DVD欲しい!それにしてもこんなに面白い作品がたった2人だけのレビューだとは、寂しい!一人でも多くの方に観て欲しい傑作です。最後はちょっとどころかかなりしみじみと笑えて泣けて、本当に面白かった! 今のところ観た中村錦之助の出ている映画の中で「宮本武蔵・一乗寺の決斗」と並んでこの作品が特に面白いと思いました。他の中村錦之助出演映画もまだまだ観たくなりました。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-16 21:19:56)(良:3票)
48.  華岡青洲の妻 《ネタバレ》 
もう直ぐ10月2日、世界で最初に全身麻酔の薬を作り、乳がんの手術を成功させた一人の男、華岡青洲の命日てことらしいけど、そんな訳で借りてきた。これは本当に物凄い女と女の戦いだのし!我が息子を愛するためにと息子の実験台になろうとする母、そんな母に対して自分こそ実験台にと訴える嫁、この二人の戦いが壮絶!の一言ではとても済まされないのし!とにかく主演の二人の女優、高峰秀子と若尾文子の演技が凄いでのし!大石先生とはまるで別人の如く、どこまでも嫁に対して厳しく接する姿には人間として、母親としてのプライド、嫁の加恵(若尾文子)への嫉妬、これは間違いなく女同士のバトル!しかし、そこにあるのは単なる嫉妬を超えた愛情の裏返しとでも言うべきか?二人の演技の凄さも当然のことながら市川雷蔵もこれまた素晴らしでのし!すいません!のしって言葉が頭から離れなくなりそうです。ひたすら医者としての使命を全うし、目的のためなら容赦なしに二人に薬を飲ませて実験を行なうというその凄まじさ、冷酷さ、こういう冷酷な人間こそまるで男の身勝手さを表しているようで、女の愛情だけでなく男の身勝手な部分まで同時に描ききるという恐るべき演出、それにしてもあの薬の実験によって、酔っ払ってしまった猫、あんな映像を容赦なしに描く。それこそ増村保造っていうこの監督の凄まじさを感じる。好き嫌いはともかく人間の持っている悲しさ、身勝手さというものを何だか見せつけられてしまったみたいで、とにかく色々と考えさせらる凄い映画だ!一度は見て損のないそんな作品だと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2007-09-28 21:53:55)(良:3票)
49.  お引越し
この作品、ここでの評価の高さに前から必ず観よう!と思っていたものの、相米慎ニという監督がどうも苦手でして、なかなか借りてこなかったけど、今回、借りて来て良かった。心から本当にそう思う。父と母の都合によって、ある意味、家庭崩壊状態にあるこの3人の家族、そんな状況の中で揺れ動く子供の気持ちを見事に描いていて感心させられた。これだけ子供の気持ちを痛烈に描いている作品はなかなかないと思う。レンコが父親の会社の近くで電話してくるシーンでの祭の音、父親(中井貴一)とレンコ(田畑智子)のやりとり、その後も何度も繰り返し出てくる祭のシーン、夜の花火、それを見つめる娘と母(桜田淳子)、夏休みの宿題テーマにしながら家族とは何かということが上手く描き出されている。最後の方の海でのシーンが特に好きです。それにしてもこの作品のレンコ役の子の演技は凄い!としか言えない。これからも素晴らしい監督と出会えれば、日本を代表する名女優になること間違いないでしょう!また一つ、いかにも日本的な作品に出会えて良かった。そして、今までは苦手だった相米慎二監督の他の作品についてももう一度、じっくりと見直したいと思う。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-10-01 22:06:08)(良:3票)
50.  赤い風船
まずは何と言ってもフランスの美しい街並み、そんな美しい風景をより美しく描いたこの映画、私は大好きです。少年と風船、この描き方が何とも微笑ましくて観ていて本当に癒されます。作品全体を包み込むこの温かさ、それは正しくフランス映画ならではの良きファンタジーと言っても良いそんな素晴らしい映画です。近頃のやたらドンパチ、CGだらけによる映像ばかりのアメリカ映画きり観ている方に特に観て欲しいそんな映画です。こういう映画は心の優しい人間にしか撮ることの出来ない映画だと思います。わずか36分という短い間に色んな意味で素晴らしい体験を出来る貴重な作品!
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-19 21:25:07)(良:3票)
51.  ホリデイ 《ネタバレ》 
やばい!本当にこれはやばいぞ!ここの皆さんのコメントを読んでなかったら、おそろく、いや、完全に見てないだろうし、観には行ってないと断言出来る。何故なら、それは私は今時のハリウッドの恋愛ものにはあんまり興味がないからである。だったら観るなよ!て言われるかもしれないけど、何故観に行ったか?ここまで評価が高いことに対して、また色んな情報誌でも高評価!本当に?ようし、こうなりゃ自分の眼で確かめて、もしも駄目だと感じたら徹底的に叩いてやろうと思っていたのに、何ということだ!完全にやられちまった。スタートして最初のうちは、やっぱりなあ!て思ったものの、アマンダ(キャメロン・ディアス)とアイリス(ケイト・ウィンスレット)の二人の女性が付き合っていた男に裏切られ、ネットを通してお互いの家を交換するやりとりを始める所から私はもう完全にこの映画の虜になっていた。そんな二人の女性が何と魅力的なことか!この映画を観に行く迄は特に二人のファンでもなければ、二人の出演している映画もほとんど見てない。そんな私でさえ、この二人の女性の女性としての可愛さに最後までニコニコしながら観ていた。また、二人の女性に関わる二人の男優、ジュード・ロウとジャック・ブラックも良い。妻を亡くし、二人の娘の父親であるジュード・ロウが娘二人とキャメロン・ディアスとテントの中で寝そべっているシーン、あれは本当に良い場面だ!ケイト・ウィンストレットと数々の名作を手掛けた老脚本家、アーサーとの触れ合い、何とも心温まる物語に、これは本当に良い映画、昔の良きハリウッド映画でも見ているそんな心地の良さ、更にこの映画、所々で映画ファン、それも私のように昔の映画が大好きな映画ファンにとってはたまらないネタが満載で(サンセット大通り、←ビリー・ワイルダー好きにはたまりません。やアマンダの飼っている犬の名前がチャーリーてチャップリン好きの私にはこれまたたまらない。など)他にもビデオ屋さんでのアイリス(ケイト・ウィンスレット)とマイルズ(ジャック・ブラック)の二人のやりとりも最高!そして、私が一番良かったなあ!て思えた瞬間、それはあのアイリスのガッツポーズ!あの瞬間、私も思わずガッツポーズしたくなり、心の中でガッツポーズしてました。何だかんだと色々書いてみたけど、とにかく観て本当に良かったそう思わせる素晴らしい映画です。
[映画館(字幕)] 9点(2007-04-07 21:37:52)(良:3票)
52.  悪魔の手毬唄(1977) 《ネタバレ》 
「犬神家の一族」の大ヒットを受けて翌年に公開された横溝正史原作による金田一耕助シリーズ第2作目となる今作も前作同様、奥の深い作品に仕上がっている。単なるサスペンスではないそこにあるのは明らかに家族の物語であって、市川崑監督らしい美しい映像の世界を作り出している。シリーズ史上最も切ない上に犯人、岸恵子演じる青池リカの悲しさが身に染みる。腹違いの子をも怨んで殺すことの苦しさ、そんな青池リカが自分を愛している男、磯川警部(若山冨三郎)の前で涙ながらに自分の胸の内を苦しみながら話す場面、「夫を心底憎めたらあんなことにはならなんだ。酷い男と解ってても好きやった。忘れられまへんのや」て言う場面、それを近くで見ている磯川警部、この二人の思いが物凄く悲しくて涙なしには見れない。岸恵子の存在感ある犯人像、映画史に残る忘れられない犯人像、観れば観るほどどんどんこの作品が好きになってくる。もう、この映画の影響からか?前屈みで歩いてる老婆を見ると全部、青池リカだと思えてしまうぐらい重症です。初めて観た時の強烈さ、インパクトでは「犬神家の一族」のが上かもしれないけど、物語としての完成度、犯人への同情、刹那さ、悲しさなど含めるとこの「悪魔の手毬唄」のが総合的に見て上のような気がしてならない。最初は8点にしたけど、今では満点にしたいぐらいこの作品が大好きでたまらない。よって8点から10点へと変更します。  
[DVD(邦画)] 10点(2006-12-31 11:49:04)(良:3票)
53.  黄昏(1981) 《ネタバレ》 
美しい!何と美しい映画だ!もう、冒頭の夕焼けの空の美しさと湖の水の美しさ、そして、湖に住む鳥、アビを映すカメラの美しさ、映像美、いやあ、ここで完全にこの映画は素晴らしい映画になるという予感通りに素晴らしい映画でした。美しいと言えば何も映像だけでない。主演の二人、これが遺作となってしまったヘンリー・フォンダと妻を演じているキャサリン・ヘプバーンの美しき夫婦愛、夕焼けの空の下でボートに乗って釣りを楽しむシーンの二人のあの笑顔、優しい顔付きが忘れられなくなるほどのこの美しい夫婦愛、二人が一緒にいる場面はどの場面も本当に美しい。ただ釣りをすることだけが楽しみである夫婦が喧嘩別れとなったままでいる娘(ジェーン・フォンダ)何と実際の父と娘という関係がここでも父と娘という形で描かれているシーンでのあの父親の前で飛び込みを見せるシーンがこれまた素晴らしい。そんなシーンを近くで見て拍手する妻と少年との心温まるシーンや時々入る笑いやらも観ていて心地良く、特に凄いドラマなど無くてもこれだけ良いものを見せてくれる。ラストシーンのヘンリー・フォンダとキャサリン・ヘプバーンと、ここでも夕焼けの空のあのオレンジ色した美しさ、タイトル通りの「黄昏」時の夫婦愛と親子愛のドラマとしての名作を見せてもらった。遺作にして、本当の親子での共演という素晴らしさもヘンリー・フォンダにとってはこれが遺作で良かったのではないだろうか。物凄い映像なんてなくてもこれだけ素晴らしい映画がアメリカ映画は作れるのに、昨今はやたらと派手な演出で誤魔化そうとしてばかりいる。この映画を一人でも多くのアメリカの監督さんに観て貰いたい。そして、良い映画とは何かってことをこの映画を観て知って欲しいと共にこういう映画をもっと沢山の人に観て欲しいし、撮って欲しい。最後に一言だけ言わせて貰うとすると、いくら好きでも6年間毎日、マスばかりの食事では飽きるぞ!そんなことはどうでも良いとは思うけど、とにかく良い映画でした。
[ビデオ(字幕)] 9点(2009-12-18 21:23:07)(良:3票)
54.  ラヴソング 《ネタバレ》 
ラヴソングって、何だかタイトルだけを見ると何や、甘たるい恋愛ものかと思っていたらとんでもなかった。何と言う心憎い演出でストレートに泣かせてくれる。やるな!香港映画!こんなにも素晴らしい映画が香港映画の中にあったとは知らなかった。この映画、冒頭のあのモノクロの駅のシーン、この最初のシーンを最後になって、もう一度繰り返されるのだが、それが物凄く効いてきます。同じ頃、香港へと出稼ぎにやって来た若い男女二人の十年越しの愛、遠回りであったものの、二人の恋が実ったことを表すシーンが映像と共に迫ってくる。作品のスタイトルとしては完全なメロドラマである。この映画の中でも何度となく流れてくるテレサ・テンの歌声と映像、そして、そんなテレサ・テンの死を知らせるニュースを街頭テレビで見ている二人が見せる表情が素晴らしい。二人の思いがここに象徴されている素晴らしいショットだ!このシーンについて語らせてもらうと、もう、二人が抱き合ったりしなくても愛し合っていること、二人の恋が実ったことが伝わるのだ。下手な映画、例えば今の日本映画だったら、ここでぐたぐたと言葉を交わしたり、抱き合ったりするものだが、この映画はそういうことをしていない。そんなことなどしなくても十分、二人が十年越しの愛を実らせたことが解る素晴らしいシーンだ!ここで終わりと思わせておいて、ラストにあの冒頭の駅のシーンを持ってくるというこの何とも気の効いた心憎い演出!マギー・チャンのラストの微笑みは、いつまでも頭から離れなくなりそうです。
[DVD(字幕)] 9点(2008-01-02 10:40:09)(良:3票)
55.  男はつらいよ 寅次郎恋歌 《ネタバレ》 
男はつらいよシリーズ第8作目のこの作品、私のお気に入りの一本です。この作品が最後の作品となってしまった初代おいちゃん、森川信さんの相変わらずの上手さ、絶妙なまでの演技、全てが本当に傑作です。おいちゃんと言って真っ先に名前が挙がるのがこの作品が最後のおいちゃんとなってしまった森川信さん、寅さんファンならおいちゃんと言えば森川信とこう答えると思います。そんな森川信さんの最後のおいちゃんの雄姿を眼に焼き付けたい。森川信さんのおいちゃんはやはり最高です。寅さんと本気になって喧嘩を出来たおいちゃんは森川信さんだけだと思います。そんな森川信さんのおいちゃんの「まくら~さくらとってくれ~」や「ばかだねえ、まったく」を最後に聞くことが出来るのは後にも先にもこの作品です。あの名フレーズが今回で最後だなんて本当に寂しい。もう、しつこく言うけれど、森川信さんがもっともっと長生きしていたらこのシリーズ、より素晴らしいシリーズとなったことは間違いない訳で、もっともっと森川信さんのおいちゃんが見たかった。本当に残念であるとしか言いようがない。そして、もう一人、博のお父さんを演じている黒澤監督作品の常連で名優の志村喬さんの演技も素晴らしい!寅さんにりんどうの話をしみじみと聞かせるシーン、そして、その話を聞いた寅さんが茶の間でみんなに聞かせるシーン、その時のおいちゃんとおばちゃんの絶妙なまでの突っ込み、それを切り返す寅さんどれも本当に素晴らしいです。マドンナ役の池内淳子さんと寅さんの会話も素晴らしく日本人的な味わいたっぷりの寅さんシリーズの中でも傑作の一つとして外すことの出来ない素晴らしい作品です。
[映画館(邦画)] 9点(2005-08-11 22:21:31)(良:3票)
56.  鍵泥棒のメソッド 《ネタバレ》 
笑った。笑った。面白すぎる。前半の風呂場のシーンでの香川照之の転び方が凄い。何ですか?あの転び方はまるでチャップリンやキートンのような転び方、その後の堺雅人との入れ替わってからの二人が可笑しい。特に香川照之の面白いこと。面白いこと。広末涼子との初めて会って車で家まで送ってもらうシーンでのやりとりも可笑しい。35歳には見えないと思いませんよね。35だそうです。っておいおい!いくら頭打って記憶が無くしたからって、あの応えは笑わずにはいられない。この映画全体色んな引出しがあって面白い。よくぞ次から次へと色んなアイデアが出てくると感心させられます。とにかく脚本が面白い。素晴らしい。一人一人が放つ台詞の面白さ、広末涼子がなんで銭湯なんて言ったんですか?それに対するだって、汗臭かったからっていう堺雅人の受け応えがあまりにも的を得ているだけに余計に可笑しくて笑いぱなしでした。ここの所、予告編見ただけでまたアニメやコミック、ベストセラー小説に薄ぺらい恋愛ものの映画化かとがっかりさせれることのが多かったけどこの映画は予告編からして面白そうだという期待に見事に応えてくれている。内田けんじ監督、この監督さん、脚本家としてもやはり天才的である。今の日本映画界の中じゃ群を抜く面白い脚本を書く。アニメの実写とかコミックや小説の映画とか原作頼りとは違ってオリジナルで勝負している姿勢も大いに評価したいし、この監督さん、今後も眼が離せません。
[映画館(邦画)] 9点(2012-09-16 22:20:38)(良:3票)
57.  助太刀屋助六 《ネタバレ》 
真田広之主演による時代劇と言えばおそらく世の多くの映画ファンは「たそがれ清兵衛」かもしれないが、私は違う。「たそがれ清兵衛」より早く作られ、公開した年は同じ2002年である。「たそがれ清兵衛」がやたら高評で多くの賞を獲得した中であまり取り上げられることもなく、その年のキネマ旬報でも無視されているような結果になっていたが、映画としの面白さ、時代劇としての面白さで完全にこっちのが上だと私は思う。何しろ主演の真田広之が活き活きとしていて演じている本人が物凄く楽しそうであるのが良い。やはり役者、特に主役が楽しそうに演じている映画はそれだけで観ていても気持ち良くなれるので私は好きです。冒頭のあの砂煙りの中、一人刀を振り回しまるで子供のように楽しそうにしている姿、そして、そこに現れる大勢の子供達、このシーンだけでも真田広之同様、監督である岡本喜八監督もこれから面白いものを見せてあげようではないかという心意気が伝わってくる。脇を固める俳優陣にしても芸達者な顔ぶれが揃い、その中で伸び伸びとしている真田広之、そんな真田広之が仇討に乗り込む時に言う台詞「これから二人ほど斬るが他の人は邪魔になってはならない」とか「ここら辺でお開きにしよう」とか何だか寅さんみたいで笑ってしまう。ラスト、馬に乗って去っていく真田広之と鈴木京香のツーショットなどは岡本喜八監督が西部劇ファンであることの証であり、遺作にして最後まで娯楽映画に徹しようとして遊び心を忘れなかったこの岡本喜八監督という監督の素晴らしさ、多くの映画監督は晩年、特に遺作ともなると娯楽よりも芸術志向に走るものだが、最後まで娯楽に徹して楽しませようと言う監督の心意気を私は評価したいと思います。最後にあのジャズの音楽も時代劇とよくマッチしていて良い雰囲気を醸し出していることを言わせてもらいこの映画についてのコメントを終えたいと思います。
[ビデオ(邦画)] 8点(2009-08-23 10:08:28)(良:3票)
58.  (ハル)(1996)
森田芳光監督って脚本さえしっかりしていれば良い映画を撮れるんだということを証明する上で最適な監督であるように思うわけで、この映画の主人公、言葉というものの意味合い、コミニュケーション、時代の一歩先を既に感じ取っていたかのようなそんな内容のこの映画を観ると言葉って大切なんだなあ!気持ちというものの表し方、相手に対する優しさやそういう人として最も大切なものをこの映画では見せてくれているようで色々と考えさせられる。この映画を観るまでは深津絵里って特に意識したことなかったけどこの映画を観てからというものすっかりファンになってしまった。顔の知らない何処の誰とも分らないメールだけの会話、やりとりなんて凄く不安だし、もし、その相手が自分の思い描いている人とはまるで別人のような感じだとしたら私にはなかなか会おうなんて勇気が湧かないけれど、でもそれが深津絵里みたいな彼女だとしたらなんて想像するという楽しみもこの映画の魅力なのかもしれない。いずれにしてもこの映画の深津絵里はとにかく文句なく可愛い。
[DVD(邦画)] 8点(2009-03-17 22:37:18)(良:3票)
59.  あん 《ネタバレ》 
あんとは日本人が大好きな和菓子の中の和菓子どら焼きの中に入っているもので、日本人が大好きという意味ではドラえもんが大好きなどら焼きを食べると美味しい。誰もが食べるとほっこりする味である。そんなあん作りに情熱をかけているドラマだ。樹木希林が作るどら焼きに惹かれた1人の男と店にやって来る客、樹木希林の過去が分かる後半の展開は前半のまったりとした雰囲気とは別で、樹木希林が演じるからこそ伝わってくる人生の重み、辛さ等が重なってきて、この人にしか表せない演技なのか?樹木希林そのものなのか?と思わずにはいられなくなる。ハンセン氏病という重く苦しいテーマの中に樹木希林が見せる優しい表情に引きこまれる。寅さんを見ると草団子、鰻、メロンが食べたくなる様にこの映画を見ていると無性にどら焼きが食べたくなって仕方なく、見終わった後、直ぐに近くの和菓子屋さんにどら焼きを買いに行ってしまった。どら焼き、あん(あんこ作り)そして、そんなほっこりする味とは対照的なハンセン氏病、間違ってもハリウッドでは不可能な日本映画だから作る事が可能なテーマ、生きる上で大事な人と人との繋がりを描いた映画である。
[DVD(邦画)] 8点(2018-11-03 14:54:55)(良:3票)
60.  王将(1948) 《ネタバレ》 
阪東妻三郎、この俳優を見ていると役者とは何か?それを超えて一人の人間とは何か?って考えさせられる。同じような役者に今は亡き名優、渥美清という人がいる。この二人の共通点、それは言葉のトーンで泣かせることの出来る俳優であって、言葉の奥に秘められた感情表現の仕方、演技、身体全体から伝わってくるユーモアと優しさの全てを持った正に名優中の名優!それが阪東妻三郎という俳優であると言いたい。この映画の主人公、坂田三吉などその典型的人間味溢れる男の中の男!「無法松の一生」の富島松五郎と同じで、阪東妻三郎の男粋、優しさが画面全体を通して伝わってきて、もう、そこにいるだけで泣けて泣けて仕方がないぐらいだ!将棋のことしか頭になく、自分の大事な妻と娘のことをほったらかし状態にしてしまうほどの大の将棋バカであるそんな三吉が将棋など辞めると将棋の駒を投げ捨てる場面で落ちた王将と書かれた駒を拾う妻、水戸光子の演技も素晴らしい。夫の為にと尽くす姿、そこには夫と妻という夫婦の絆が見事に描かれている。そして、再び将棋の世界へと足を踏み入れた三吉がどさくさ紛れに放った手で勝利し、それを見ていた娘(三条美紀)に勝ちさえすればそれで良いの?と涙ながらに訴えかけられるあの場面、どこかのプロ野球チームの関係者全員に聞かせてやりたい!そんな娘の涙する姿に自分が間違っていたと涙する三吉!そんな三吉が関根名人の祝いの会で関根名人への思いを打ち明ける場面と、大阪に残してきた妻がもう、命は短いと解りながらも電話の受話器を持って一生懸命と妻に語りかける場面なんて、見ていて眼の前が涙で雲ってしまうぐらい本当に泣けてやばかった。これは単なる男と男の闘いのドラマではなく、それ以上に人間ドラマとして、素晴らしい大傑作の名に相応しい映画である。文句なしの満点です。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2007-12-31 12:18:06)(良:3票)

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