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プロフィール
コメント数 202
性別 女性
自己紹介 閲覧&良票を入れて頂いた皆様ありがとうございます(*^-^*)
良票を頂けると励みになります!作品に対する意外なヨミと、読んでいて楽しいレビューを心がけています。楽しんでいただければ幸いです☆

ジャンルを問わず鑑賞していますが、ホラーを観るときは手で目を覆って指の隙間から観ますw

★好きな俳優★
M.ファスベンダー、E.マクレガー、J.ロウ、D.クレイグ、O.ブルーム、ジョナサン・リース=マイヤーズ・・・・・はい、そうです。イギリス俳優好きですw
さらには、ドナルド・サザーランド、S.ブシェミ、M.フリーマン、フランコ・ネロ、B.ウィリス、H.ジャックマン、C.イーストウッド、女性では、ユマ・サーマン、M.ジョヴォビッチ、C.セロン、A.セイフライド・・・などが好きです。

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61.  ドリームハウス 《ネタバレ》 
一家惨殺事件が起きた家で起きる怪しげな出来事の数々・・・前半までは特に目新しい展開もなく、淡々と過ぎてゆく。  しかし、ダニエルクレイグが精神病院の録画映像で自分が写っているのを見てガクゼンとした場面を皮切りに、イッキにジェットコースターが加速し始めた。  右へ左へ振り回され、スピンだツイストだ、これでもかこれでもかと、複数のプロットが高速でぶち込まれ、遠心力でこっちの思考回路が吹っ飛ばされそうになっていく。  ダニエルが録画映像の中に自分を見つけたときは「あ、シャッターアイランド形式ね?」と思い、「ダニエルが犯人じゃん!」と思いきや、どうやら彼ではないと分かってくると、まともに見えていた奥さんが急に狂気の人に見えてきて「あ、アザーズ形式か?」と思い、「奥さんが犯人じゃん!」と思いきや、結局そうではないという展開。 過去の名作のデジャブ感を鑑賞者に与えつつ、どれでもないという、なかなか油断ならない脚本。  しかし一方では、ダニエルが地下室で一家惨殺討論会をしていたパリピたちを追い出したときに「空き家じゃんよ!」と言われたのが実際その家にダニエル一家が住んでないからだということや、ダニエルの家にスープを持ってきた向かいの家のナオミワッツが階段にいたダニエル妻をシカトして立ち去ったのが、ダニエル妻がそもそも幽霊でそこにいないからだという「あ、シックスセンス形式ね?」と思わせる場面もちょこちょこ出てきて、これについてはシックスセンス同様に”二度目の確認作業を入れた鑑賞が楽しい”系のつくりになっていて、好意的に楽しませてもらった。  殺す相手の家を間違えるという、ある意味”狙われて殺される”よりも悲劇性の高い事件を発端にした悲劇の連鎖が続くが  ●殺す相手間違われて殺されるダニエル妻子 ●失意のもと自縛霊となってダニエルの前にしつこく現れるダニエル妻子 ●事件がトラウマとなり現実を受け入れられず精神疾患になるダニエル ●妻子への愛着がトラウマとなり幽霊依存になるダニエル  というダニエル側のメイン悲劇に  ●離婚の真剣争いで夫に命を狙われているナオミワッツ ●両親のピリピリ感に挟まれて、空気読むのが大変な娘  というナオミ側の難儀がからんでくるわけだが、そのカラミからの~、家燃やされて呪縛霊の居場所がなくなることによってダニエルの幽霊依存が強制終了!と、家燃やそうとしたナオミ夫が焼け死んでナオミ側の問題も強制終了!という、両家の問題を数分でかたづけちゃうスピーディーなオチづけにはのけぞった。  ところでこれは私の想像なのだが、ナオミとダニエルはプラトニック不倫だったのではないかな?ダニエルは妻子にも優しいけど、誰にでも優しいのだと思う。夫との不和で悩んでいたナオミに対してもそうで、一線は越えずとも、普通のお向かいさん以上の気持ちを抱きあってたと思う。  そうでなければ、精神病院みたいな荒くれた場所にわざわざダニエルの付き添いで来たりもしないし、もはや”友達づきあい”していたダニエル妻がいないのにわざわざスープを彼のところに持ってくる理由も思い浮かばない。 何かとダニエルの身の上を心配し、何かと彼の行動を見守っている。そして、ナオミ夫が本性を表す直前でふたりは抱き合ってもいる。あのナオミの髪をクシャっとさせるように抱くハグは、通常のハグより何かがあると、女のカンで感じた。 ナオミ夫が、自分ちの離婚騒動とは関係のないダニエルを階段から蹴り落とすにしても、そこには「嫁を寝取られた」と思っている男のイライラを感じさせるのだ。  不倫プロットまでぶち込んでくると、もうまとまりがなくなりすぎてしまうので、ニュアンスだけを漂わせる形にしたのだろう。 でもこの二人の関係性があってこそ、ダニエル一家と、ナオミ一家が深くリンクし、そして、最終的に両者同時に問題が強制終了というスッキリとしたまとめ方ができたのだと思う。  さてそれでは二度目の鑑賞をしてこよう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-01-17 15:36:46)(良:1票)
62.  アラジン(2019) 《ネタバレ》 
ディズニーってほんと、女性の地位向上のごり押しがうざいんです。  スターウォーズの7以降はディズニーが権利買って仕切ってますが、男性の騎士(ナイト)とお姫様を守る(アミダラ姫やレイア姫)というルーカスが作り上げた古き良きお伽話の形式美をぶっ壊してくれちゃって、主人公がコ汚い女性に置き換えてしまったように。   「アラジン」でのジャスミンは、冒頭から  「私、王様になれるようにいろいろ勉強してきたの!お父様の後を継げるわ!」  と、強気アピール。  イヤな予感がしましたが、案の定、オリジナルにはない  「私は男に屈しない~!!負けない~!!」  みたいなテンションの歌まで挿入される始末。   オリジナルでは、王様がジャスミンとアラジンの結婚を許す形だったのが、王様がジャスミンに王位をゆずって、自分で法律を「王族じゃなくても結婚できる」に変えて、アラジンと結婚しなさいみたいな展開。   私は女性蔑視ではない。 でも、オリジナルのジャスミンは、好きな人と結婚したい、もっと世界を見たい…そんな、ツンデレのチャーミングなキャラ。   実写版は、いちいちディズニーごり押しの女性の地位向上というメッセージ性が頭にひっかかってきて、集中できなかった。   まぁ、これでアカデミー賞の何かの部門を狙ってるなら、女性の地位向上を目指しているアカデミーに受け入れやすくしてるのかもしれないとは思ったわけですが。   でもウィル・スミスを使ってる時点でアカデミー賞は無理だと分かってたんじゃないかな。 黒人差別を訴えて、夫婦そろって授賞式のボイコットを呼びかけた張本人だから、ブラックリストに入ってるから。  (ブラックな黒人なだけに)  案の定ディズニーの実写だと「ライオン・キング」や「マレフィセント2」はノミネートされたけれど、「アラジン」はノミネートすらなかった。    ※私個人はウィルのジーニーは気に入ってるし黒人差別も反対だが、ボイコットはやり過ぎだったな…。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-09-19 08:59:10)(良:1票)
63.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
ちょ!ちょっと待てい!評価が低すぎてビックリなんですがッ!!  いや、リュックベッソンてのは、そもそもはこういうハチャメチャアドベンチャーが大好きなんだと思う。  「フィフス・エレメント」も、彼が子供のころ作った話で、リュックは そもそもああいった「なんじゃそら!」的なヒロイン活劇がお好みなんだろう。  で、このアデルの話にしても、そういった問答無用のハイテンション冒険ストーリーに仕上がっていて、フィフスエレメントと同じくらい大好きな作品。  留置されている教授の脱走を手助け出すために、アデルが食事係や修道女や医者に変装してしのびこんでは失敗するシークエンスは何度見ても彼女がキュートで仕方ない。  教授がギロチンにかけられる寸前に、翼竜にサっとつかまれて救出されたその勢いでうっかりギロチン台に頭を乗せてしまった死刑執行人の上にギロチンの刃がドーン!って、ブラックすぎて強烈だ(笑)  ヒロインの妹の傷を治してもらうべくルーブル美術館にしのびこんだ場面では、傷あとを巻く包帯のために、仲間のミイラが巻かれた包帯をほどかれてクルクル回るところは、時代劇で悪代官に帯をほどかれて「あ~れ~・・・おたわむれを~!」ってやってる着物娘みたい。  ドサクサにまぎれてアデルの妹が覚醒する前にチュっとするとか、おちゃめな色ボケじじいのファラオも笑えるではないか。  そのファラオが従者たちと共に”散策”で美術館の外に出て、中庭を眺めながら「ここにピラミッドを建てると良いな」などとさりげなく言うのだが、実際今のルーブル美術館の中庭にガラス張りのピラミッドがあるので、「実はこのピラミッド、ファラオの命令だった!?」なんていう時代を超越させるギャグにも心底笑った。  この映画はそもそもドタバタ・ハチャメチャ・アドベンチャーコメディ。  アデルに品性や誠実性を求めてどうする!  (第一、アデルは最初から誠実キャラではない。それを証拠に、最終的には自由人アデルは一人旅に出かけ、彼女に片思いしていた青年は彼女の妹とハッピーエンドになる予感をさせる形で終わっている)  とにかくこの作品はつべこべ言わずに無心でャグの荒波に乗っかったもの勝ちだ。さぁあなたは乗れるかな?
[CS・衛星(字幕)] 10点(2016-07-12 12:32:46)(良:1票)
64.  ディープ・インパクト(1998) 《ネタバレ》 
星が地球に衝突する危機を描いた作品では、エンタメ好きなら「アルマゲドン」、人間ドラマ好きなら「ディープ・インパクト」と、好みが分かれるといわれる。  でもそんなに「ディープ・インパクト」の人間模様は面白いか?  これでもかというほど詰め込んだ色んな家族のどのケースも、よくあるパターンの内容で、そしてつまらない。  安い素材をつめこんだ幕の内弁当だ。  初老パパが若い女と再婚したからパパを嫌悪し初老ママの味方についているが最後はパパと仲直りするという、ありがちな展開になるティアレオーニ。  親子の仲直りはアルマゲでも描かれたが、ディープでは”突然パパが小さいときに撮影した娘を抱く自分の写真を2枚ほど見せたらあら不思議!それだけで仲直り成功!”という全く説得力も現実性もないくだらない仲直りシーン。  また彼女は女性キャスターとして上を目指してるが芽が出なくてお悩み中というキャリアドラマにありがちな設定だ。  既に別の作品で1本仕立てで作られた内容をこの映画でダイジェスト版に編集してぶっこんだ程度。  イライジャも判断力ない中学女子に「結婚すればキミの両親もシェルター入れるから!」と策略結婚し結局両親はシェルターに行けず死んだけど、どさくさまぎれに結婚できて生き延びれてラッキー!なんてオチが人間ドラマ?  シェルターに入って生き延びれる“勝ち組”の大統領が、ラストシーンで「ショーマストゴーオン!」(とは言ってないが)なんて言っても「いい御身分ですね」としか思えない。  私はヒューマン映画も好きだし涙腺は弱い(ホロコースト映画の”家族生き別れ”ではよく泣く)が、ディープインパクトの人間模様は安っぽすぎて感情移入も涙もない。  彗星破壊では1年もかけ練った計画も、いざ実行したら「あらー!まっぷたつになっただけ!」ってどんんだけ頭悪い計画者なんだ。  その後は「万事休す!」って皆いったん休憩モード入っちゃうし。  ロバートは「この船には面白い本積んでないのなー」って言うし。  意味不明。完全な駄作です。
[DVD(字幕)] 0点(2015-04-02 08:59:43)(良:1票)
65.  きみに読む物語 《ネタバレ》 
ええいっ、なまぬるい!なまぬるいにもホドがある!  恋愛映画では、思い合う二人は運命によって引き離されなくては、味わい深くないのだぞ!  十歩譲って、もし結ばれるとしても、いったん引き裂かれたうえで、老後に結ばれる形ならまだ許せる。(そういう映画をいくつか知ってるがネタバレになるのであえて伏せておく)  あるいはどうしても、二人を結ばせたいなら、コメディ要素を入れれば許せる(ようは軽いノリならご都合主義で調子のいい結末でもOK)   だがなんだこの映画!  私はてっきり、アリーとノアはお互いを激しく愛しながらも、不本意ながらセカンドベストな現段階のパートナーとそれぞれ一緒になったのかと思っていましたよ。  そして、夫も死んで老人になったアリーが施設に入り、一方ノアは、そこまで身寄りがないわけじゃないのに、彼女が施設にいることを知って、たとえ痴呆にかかっていても彼女のそばにいたいたという理由だけであの施設に入所して、”朗読係”のふりをして、これまで彼女といっしょに過ごせなかった人生を取り戻すべく、彼女のそばに寄り添っているのかと思いましたよ、ええ。  あの施設に入れば、もはや今となっては誰にも干渉されることなく、若い頃みたいに二人きりになれると、たとえ痴呆でもいいからと、そんな切ない理由で、ノアは入所していたのだと思いましたよ。それなら全然感動的ですよ。  でも結局これ、二人は結婚できちゃったってことですよね?え?なにその安定しちゃって全く色気のないトーリー。 アリーは婚約者の気持ちをボロボロにさせ、父母をガッカリさせ、ノアは彼の気持ちに寄り添ってくれていた未亡人をサクっと捨てて、二人そろってジコチュウ全開で一緒になったっことですよね!?!?!?  なにそれ全然感動的じゃないんですけど!!!  自分達の好き放題やってきて、まわりを泣かせてワガママ貫いて、真実の愛だなんだとわめきちらして。 そして最後の最後で「いっしょに死にたい!」だと?アリーがそう言えばノアはノアで「私達なら奇跡を起こせる!」だと!?  ほんとこのふたり、中2病ですか?なにさまですか?さっさと死んでこい。(死んだけど)
[CS・衛星(字幕)] 1点(2018-07-05 12:39:50)(良:1票)
66.  トライアングル(2009) 《ネタバレ》 
このアイオロス号の船上には  ●殺人鬼においかけらて焦るジェス ●事態を変えようとするジェス ●殺人鬼になるジェス  が、同時にいつも三組いて、時間差で動いてる。  つまり「トライアングル」っていうタイトルは  Tri (”三つの”という意味を持つ接頭辞。たとえばTrinityは”三”位一体、スターウォーズTrilogyは”三”部作、フランス国旗はTricolore(トリコロール)は”三”色・・・といった例と同じ)    Angle(角度、視点)  という意味。つまり、船上の3つのジェス視点から描いた物語ということである。  「オブリビオン」という映画では、3人の男女の三角関係と、空中に浮かぶ三角錐の形をした宇宙人基地が特徴的だったけれど、”3”ていう数字は、実に意味深で象徴的かつ哲学的だ。    さてそもそも、ジェスの無限ループの最初のはじまりは、あの車の事故。  なぜなら、ジェスがアイオロス号に乗った後、仲間の時計は11持なのに、彼女の時計は8時。朝ヨットで出発して数時間たったので仲間の時計は11時をさしているが、ジェスは車で事故ったあの瞬間の8持ころで時間が止められてしまってるから。  シンママのジェス。自閉症の息子を愛してはいるがパーっと息抜きがしたくて、友達以上恋人未満の男に誘われたヨット遊びをしたいと思った。 自分の都合に合わせてくれない嫌がる息子にイラだち、叱り、むりやり叩いて着替えさせ、車で港に向かった。  そこで事故を起こしてしまう。息子は即死。でもジェスは命に別状はなかった。 でも、自分本位の身勝手な行動の果てに息子を死なせてしまった罪を犯し、共に死ぬべきものとしてジェスの元にお迎えに現れた死神。(タクシー運転手)  死神運転手が現れた瞬間、それまで浜辺の明るい日差しに照らされていた画面が、ガラっと暗くよどむ。 いかにも”死神降臨”という映像に「オオオッ」となる。  「後で戻ってきます(ケジメつけて死にます)」と約束をしながらも、死んだ息子も放置でクルージングに行ってしまうジェス。 その誤った選択が、そう、無限ループの始まりだったのですね。  ジェスがこの無限ループから逃れる唯一の道は、死神運転手に「あの世にいくことを選びます。身勝手なことをしてごめんなさい」と、ゆるしを乞い、死を受け入れること。  そうやって自らの人生を終わらせることは、一見バッドエンドだ。 しかし彼女が心から反省し、戒心して一緒に天国にいけることができれば、天国で幸せな母子としてやっていけるかもという明るい希望を残してくれる。 彼女が船から脱出し「息子のところに帰りたい」と必死にもがく場面も描かれているのだから。  だからその事にいつかジェスが気づいて、そうなるまでは・・・ループは続くんだよ・・・フフフ・・・みたいな、そんなエンドなんですねこの映画。  浜辺にあった観光客向けの  「Good Bye Please Return(さようなら、またのお越しを!)」という看板。  これはジェス向けの  「いってらっしゃい、でもちゃんとヨットには乗れませんって仲間に伝えて死神のところへ戻ってくるんだよ」という良心の声にも 「いってらっしゃい、何度繰り返しても反省せずヨット遊びに行っちゃって、無限ループに再び戻ってきてね、フフフ・・・」という悪魔のささやきにもとれる こにくいダブル・ミーニング。  彼女は、どちらの声に耳を傾けるのだろうか? 次回のループでは、息子と共に昇天&成仏するハッピーエンドになることを願いましょう。  追伸:この映画ホント見るたびに面白くって、何度も何度も見てしまいます。うっかり自分が鑑賞の無限ループにはまっていることに気づく(笑)
[DVD(字幕)] 10点(2016-02-02 08:59:11)(良:1票)
67.  マダム・フローレンス! 夢見るふたり 《ネタバレ》 
カネがあれば、へたくそな歌をほめてもらえる!  カネがあれば、カネ目当ての連中にちやほやしてもらえる!  カネがあれば、悪評の新聞も買い占められる!  カネがあれば、カーネギーでも歌える!  カネがあれば、だんなの愛も買える!  カネがあれば、伴奏者にもこっちの言うことを聞かせられる!  カネがあれば、自主制作でレコードだって作れちゃう!   では、歌わせていただきます。コホンッ   ♪アァ~~~~~あたしも彼女みたいにカネが欲しいィ~~~  カネが欲しいよォ~~~~  カネがあればぁーーーーあ~~あ~~カネがあーれーばあああああーーーーー  ハッハッホホッホッ・・・ハッ!(ここ、オペラ風に)
[CS・衛星(字幕)] 2点(2018-04-03 15:31:16)(良:1票)
68.  ダンケルク(2017) 《ネタバレ》 
30万人の決死の脱出作戦。  でもいまいち心に迫るものがないのは、脱出に失敗して沈没したりして命を落とした人たちの描写がライト過ぎるから。  上空からとらえた、海上で転覆しつつある船の様子とか、すでに転覆した船の上で座り込んでる兵士とか、そういうライトな描写で”沈没被害”を描くことが多すぎるのだ。  実際に魚雷が当たって転覆していく様子も描かれたが、いまいち兵士たちの悲惨さが描き足りない。  空爆されてボーンって兵士が飛ばされでも、兵士の腕や足がバラバラになって飛んでくることはないし。 イギリスの民間船に乗ってたあの17歳の少年の頭からの出血も、オランダの船の中に潜んでいた兵士たちが船の外から銃撃された時の出血も、ほんのわずか。  会場で放り出されて船からもれた重油にまみれて、そこに戦闘機が墜落して体に火がついてタイヘンだぁ~っていう場面の迫力もいまいち。 顔が燃えてケロイドになって蕩けていくみたいなCGを使うこともないので、火の向こう側で「うわ~」って顔してる姿しか見えないから、リアリティがない。  それじゃぁ代わりに、登場人物に深みがあって、感情移入できるかといえば、それもない。  イギリス人の民間船を出したオジちゃんも、ずっと桟橋に立ちっぱなしのケネスおじさんも、存在感勝負ってかんじ。   思い出せるのは、2つだけ。 上空からとらえた広大な海。太陽の光で美しく光る海。 そして、蛾みたいな模様のイギリスの戦闘機。   ノーランにしては珍しく、ノンヒット・ノーランの作品。
[DVD(字幕)] 3点(2020-06-05 16:54:34)(良:1票)
69.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 
SF大好物な私であるが、「オデッセイ」に関しては、ズバリ、私とは相性が悪い。この主人公の、取り残されたことが分かったときの落ち着きっぷりが、どうしようもないのである。  宇宙飛行士たるもの、いかなる非常事態にも冷静さを保てる強靭なハートを持つものであることは重々承知。  NASAの宇宙飛行士の訓練の9割が非常事態に対応する訓練だということも承知。  だが、何が起きても数秒間だけオーマイガッなポーズをとってみせた後からのただちに解決策をシュクシュクと行う場面も、何度も繰り返されるばかりでは、ワンパターンで単調なのである。  火星で穴があいた宇宙服のヘルメットの前面をガムテをペタっとはるだけで修理完了!とか  吹っ飛んだ小屋(アレは何という名前でしたっけ)も巨大なビニールシートをガムテをペタっとはるだけで修理完了!とか  「火星ってそんなにガムテだけで生きていける場所なのだろうか?」と、そのあたりのイージー感も没入感がそがれた理由だ。  宇宙に一人取り残されるというテーマでは「月に囚われた男」が傑作なのだが、主人公は企業の社員であって、宇宙飛行士ほどの訓練は受けていないしメンタルも弱いという相違点はあれ、「オデッセイ」と比べたら”ひとりだけ取り残されたもののココロ”がヒリヒリするほど伝わってくる。 (地球との交信もリアルタイムではなかったり、そもそも地球に帰還させてもらえる前提すらないところも、ヒリヒリポイントだ。)  ならば「オデッセイ」はサバイバルに徹した作品として優良かといえば、よくよく考えれば、帰還計画についてはNASAの陣営のほうが尽力しているところが多く、実際NASA関係者がアーダコーダと話し合っている場面が、ダラダラするくらい長い。  「主人公が全然出てこないよ!」っていう場面が長すぎて、これはNASAのキャラが主人公なのではと思うくらいである。  かといって、たとえば「アルマゲドン」に登場するNASA陣営のビリーボブ・ソートンのような、個性がきわだつキャラがいるかといえば、まったく没個性の、上司&部下の”イカニモ”な顔ぶれがワラワラ出てきてアーダコーダと三流の企業ドラマのごとき帰還計画のやりとりをしているだけなのであるから、褒めようがない。  唯一心が揺さぶられたのは、マットディモンが前半ではムキムキマッチョの肉体だったのが、後半のシャワールームから出てきた場面ではゲッソリやせほそった体になっていたという、体重の増減も自由自在な役者根性のみ。  ところでコレを書きながら今ふとすごいことに気づいちゃったのだが、SF映画において、宇宙空間で主人公のサバイバルを描く場合、その主人公は、「オデッセイ」のように宇宙飛行士のようなプロではダメなのかもしれない。  思い起こせば、「アルマゲドン」は、ただの掘削屋だった。  「月に囚われた男」は、ただの社員だった。  あの「ゼログラビティ」は、ただの博士だった。  宇宙における危機トラブルに関する豊富な知識や経験を持ち合わせていないセミプロが主人公だからこそ、何かあったときの、取り乱し方も、それを乗り越えて、解決したときの鑑賞者の感動も、ひとしおなのだ。  いずれにしても作品としてのデキがよろしくなかった「オデッセイ」の中でも一番ワケがわからなかったのは、イモの水をあげるために爆発事故起こしてまで苦労して手作りの水発生装置を使って水を作っていたのに、後半あたりでシャワールームから”水”で洗いたての濡れた頭をフツーにタオルでゴシゴシしながら出てきた場面。     だったら最初から風呂場から水もってこいよ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-05-11 09:25:17)(良:1票)
70.  ミュンヘン 《ネタバレ》 
ユダヤ人のスピルバーグが、ユダヤ人によるパレスチナ人たちへの復讐劇をどう描くのか?  というのは普通に興味深い。   同じく彼が監督した「シンドラーのリスト」は、ユダヤ人を救った英雄物語なので、分かりやすかったが、「ミュンヘン」は、シンドラーの話とは違い、”人殺しサイド”にユダヤ人が置かれるので、それをどう描くのかなと。   当初は、ユダヤ人による11人分のパレスチナ人殺しを見ることになるのかと思いきや、もともとはユダヤ人を殺したテロの首謀者としてリストアップされた11人を殺す予定が、おとなしくしてらんねぇってことでテロの実行犯をわざわざ殺しに行ったり、テロ首謀者を殺すために結成されたチーム仲間のひとりをハニートラップで誘ってベッドで殺したオランダ人の女を報復で殺したり、必要以上の殺しにまでパワーを注いじゃってるので、そりゃ主人公の彼も精神的に病んじゃうなと思う。   でもね、主人公にワイフだの生まれたての赤子がいなけりゃ、 そこまで病まなかったんだろうな。  気持ちは「イスラエルを守るぜ!」で一点集中できてただろうな。    その赤子も、男の子だったらそこまで病まなかったはずだ。  女の赤子って、ずるいですよね、父親のハートをもってく。 なんか、だから、映画で女の赤子をもってきて、父親の葛藤を描くのって、安易で嫌いです。   イスラエルという国家にとって、この腕利きの主人公に女の赤子がいることは、非常に迷惑なことだったろうなとも思う。  ユダヤ人は、3000年も前に最初に暮らしていたはずの土地を他国に奪われ、 世界中どの国よりも、国への執着があるわけだし、このイスラエルのエルサレムを聖地とするキリスト教とイスラム教よりももっと前からこのエルサレムを聖地とするユダヤ教を発祥させていたわけだから、イスラエルは我々の土地だというプライドはとても理解できる。  だから、私としては、主人公にワイフと女の赤子持ちというツマラナイ設定を外して、 最後はイスラエル万歳と叫んで殉死してくれるオチが、ユダヤ人を描く映画としては正しいって思うのだが。       でもまぁ、主人公がそんなこんなで、平和な暮らしを求めて  「報復の連鎖は無意味だ」  って言うわけですが、そんなの、平和な家庭を維持したい人間の言い訳だろって感じです。    カメラワークは秀逸でしたから、ワイフと女の赤子がいるっていう設定がなくて、「報復の連鎖は無意味だ」と主人公が言い切っていたなら(そう言い切る説得力のある場面を描けるなら)もっと高い点を出せましたが。   ワイフに、女の赤子ねぇ…フンッ。安直。
[インターネット(字幕)] 2点(2021-03-14 12:47:53)(良:1票)

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