101. ショーン・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 序盤から中盤は緊張感のないコンビ芸等が可笑しくてニヤニヤしながら観れました。後半は真面目にゾンビ映画していて、ほどよくスリリングに、ほどよく哀愁のあるシーンなども入っていて、締まりはあります。 徹底したところがなく、もっと笑いに走ってほしい気がしないでもなかったが、細かい伏線などは丁寧。 ゾンビを愛するが故にスタンダードなゾンビ映画の枠内に綺麗におさまってしまっているため、飛び抜けた作品にはなり損ねている気もしますが、その中途半端な真面目さによってしっかりと一つの作品として出来上がっています。安心して楽しめる爽やかなゾンビ映画と言えるでしょう。 「ゾンビーノ」は、ある意味これの続編なんだな。と、繋がっていくゾンビワールドにほくそ笑むのでした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-03-23 00:42:45)(良:1票) |
102. ポテチ
《ネタバレ》 本作のストーリーは、時間も短いし(68分)、そんなに捻りが聞いてるわけでなく、割とストレート。 ただ、伊坂原作だけあって、登場人物に癖がある。お前ら何してる人なん?的な。 大きな特徴としては、そんな癖のある登場人物たちがあまり自分の気持ちを語らないところだ。 大森南朋演ずる謎の男、黒沢は「俺は人の気持ちがわからない」と言い、主人公の彼女は「なんとなく彼と一緒にいるんですよ」と言い、 主人公は「俺、どうしたらいいんすかねー」と淡白さを出しながらも、それぞれが行動を起こしていく。 そこが面白いところであり、かなり好ましいところであるだけに、最後までサラっと見せてくれればよかったんだけど、最終的には登場人物たちが一気に感情を高ぶらせていく。 そこが、ちょっと唐突に感じ、乗れなかったところでもある。 後日談も描かない潔さも良いんだけど、もうちょっと時間使っても良かったんじゃないかな。 [映画館(邦画)] 7点(2012-07-09 23:21:07)(良:1票) |
103. ああ爆弾
日本を代表してほしいクライムミュージカルコメディ。鳴りやまない祭囃子、狂言、お経にのせた歌と踊りのバカバカしさはここまでくると感動的。ここまでしょうもなくてひたすら軽くて楽しいエンターテイメント映画は中々お目にかかれません。ずいぶん笑わせてもらいました。落ち着きがなさすぎるのが若干難ですが、好きだなぁこういうの。 [DVD(邦画)] 8点(2008-07-07 23:28:06)(良:1票) |
104. デジャヴ(2006)
未だかつてないほどのハイテク捜査モノかと思いきや、ぶっとびSFサスペンス。やたら小難しい話が飛び交いますが、決して真面目に見てはいけません。前半の怒涛の如く押し寄せるとんでもない設定に振り落とされないかどうかがこの映画を楽しめるかの分かれ道。馬鹿馬鹿しいと見捨てずにしがみついていければ、後半の華麗な伏線回収に舌を巻き、今までのカットに無駄のなかったことに気づかされ、なんだ結構楽しいじゃないかと無邪気に楽しめることでしょう。こんな無茶苦茶なストーリーをひたすらシリアスな物語として無理矢理仕上げるのは流石ハリウッド。広い心と忍耐が必須の、突っ込み無用出たとこ勝負シリアス風バカ映画。デジャヴどころの騒ぎじゃねえ。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-01 23:35:07)(良:1票) |
105. 殺人の追憶
《ネタバレ》 暗そうな映画と思いきや、コメディっぽさも出しつつ良いテンポで進んでいって飽きる事はありませんし、ひきつけられます。 後半は重厚になっていき、話も加速していくのですが、実在の未解決猟奇事件をテーマにしたと知らずに見たので、オチのなさには不満が残りました。実話らしいから仕方ないのかもしれないけども。飛び蹴りがスゴイです。 [DVD(字幕)] 7点(2008-04-18 18:47:02)(良:1票) |
106. 黄金を抱いて翔べ
《ネタバレ》 これはただの犯罪映画ではない。 チームメンバーのほとんどが陰気。どう見ても、作戦が成功する気がしない。 特筆すべきは、妻夫木くんの眼の死にっぷり。孤独で、人生に価値を見いだせてはいないが、自殺することに肯定的ではない。登場人物の多くは、死に場所を探している。全てが希薄である。 「仲間」という言葉すら虚しく響く。似たもの同士なんとなくつるんで、人生をどこかに捨ててしまいたいだけなのではないか。 それに相反する浅野さんの変な明るさ、饒舌さ。嫁も子もいるのに、なぜ危険を犯すのか。ロマンを追い求めたがるただのバカにも見える。桐谷演ずる野田も奥行きがないキャラクターではある。この二人こそがラストああなるのは、必然だったのか。 あっさりと命を落としていく彼らに、何を思えばいいのだろう。 彼らの死を誰が本当に悲しむのだろうか。本作を見た帰路で、何だかとても悲しくなって、ちょっぴり死にたい気持ちになってしまった。 [映画館(邦画)] 8点(2012-12-08 17:13:30)(良:1票) |
107. 太陽(2005)
《ネタバレ》 終戦間近の昭和天皇の周りなんてまさに激動。首相との会談、御前会議、玉音放送などなどドラマチックになる要素をほぼ完全に排除したことに作り手のナルシシズムが感じられる。それによって天皇の人柄をより興味深く描けているならいいんですが、グダグダすぎる。場面場面は長い割にぶつ切りだし、どうでもいい会話やひとりごと、動きのない画面は退屈の極致。天皇をテーマにしたぜ、凄いだろー。イッセー尾形ハマってるだろー。っていうだけで、見てもらおうっていう努力が全く感じられませんでした。 [DVD(字幕)] 2点(2009-09-05 01:29:22)(良:1票) |
108. カウボーイ&エイリアン
《ネタバレ》 「西部劇にエイリアン出そう!」っていうだけで終わってないかい? 役者も芸達者が揃っているはずなのに、なんか薄い。もしかして、あんまりやる気ないのかしら? 最初の15分くらいは、非常にサクサクと物語が進んでよろしい。シルエットの状態で、誰かが殺されて窓に血がブシャッってシーンなんか、かなり良かった。でも、UFO襲来後から敵の基地に乗り込むまでが退屈すぎて帰りたくなった。その間は宇宙人出てこないし、クライマックスあたりではもはや完全に興味がなくなっていて、早く終わらねーかなーと思ってた。 アイデアが足りてないなら、せめて90分でまとめようって。 この映画ならではの面白味はほぼナシ。エイリアン映画って、ある程度のマニアックさがないと、支持されないんじゃないかと思う。 これ、ちゃんと楽しんで作ってますか? [映画館(字幕)] 3点(2012-07-03 00:26:57)(良:1票) |
109. 魔女の宅急便(2014)
《ネタバレ》 コミカル路線と思ってたら案外シリアスで、ある意味リアリティのある内容になっていた。キキの魔法(空を飛べる能力)を、あくまでも人がそれぞれもっていたり、努力して身につける特技と並列に描かれているのが巧み。人間ドラマとしての見どころは多く、キキが疎まれて、追い込まれていくさまはかなりどよんとしてた。 新人の小芝風花は、とても愛くるしくて応援したくなるような雰囲気があって、まさにはまり役。 町並みやら風景やらもしっかり作りこまれていて、この世界に没入しやすくなっている。地味な作品ではあるが、その分誠実な作品になっている。 しかし、ジジとカバのCG は酷い。肝心の飛行シーンにも臨場感が全然ない。芝居のできない歌手をだしちゃうのもダメ。熱唱シーンは、演出過多な上に雰囲気あわなさすぎてコントみたいになっていた。 トータルでは良作です。 [映画館(邦画)] 7点(2014-03-06 00:47:22)(良:1票) |
110. マッハ!!!!!!!!
CG、ワイヤー、早回し、スタントを一切使わず、ムエタイと肉体だけで戦うというのがウリのアクション映画。とりあえず前半、アクションに辿り着くまでの話が無駄に長いし、話自体には全く魅力がない。アクションそのものはスゴイが、一番スゴイのは前半の逃亡シーンで、残りはしつこい格闘ばかりでイマイチ凄さが伝わらないというか退屈。スローモーション多過ぎだし。そして、バカ映画と思いきや内容はシリアスで笑えないし、ストーリーが寒い。どこか作り方を誤っているような感があります。 [DVD(字幕)] 4点(2008-09-18 15:01:36)(良:1票) |
111. どついたるねん
《ネタバレ》 ボクサー再起映画。浪花のロッキーこと赤井英和の粗野で男らしいキャラクターは、ロッキーより人間味が強く、いつ死んでもおかしくない男の目つきをしていて、演技力なんかどうでもよく思えます。そのせいかボクシングシーンにも説得力があるし、登場人物にも味があり、話の流れも熱くて面白い。ロッキーより好きかも。ラストがちょっと唐突すぎたのは潔いのけど、映画を観たって感じがしないのが残念。 [DVD(邦画)] 8点(2009-02-22 23:56:27)(良:1票) |
112. シムソンズ
《ネタバレ》 正直もはや何匹目のドジョウかわからないほどやりつくされた学生青春サクセスストーリーのカーリング版。もうほとんどの展開が他の映画でみたようなものばかりの恥ずかしいほどのベタベタっぷり。しかもかなり安っぽい。 序盤であまりにも過剰にヘナチョコなシムソンズにイライラしすぎて観るのをやめたくなったくらいなのですが、笑いや色恋に重点をおかず、実力や精神的な成長に時間を置いて割とじっくりみせてくれたおかげか、次第に応援したくなる気持ちが高まってきてしまいました。いい加減この手の映画は酷評してもやりたいんですが、大泉洋のカッコ良さと星井七瀬、森下愛子ママンの可愛さもあって、どうしても甘くなってしまいました。純粋にカーリングをやってみたくなったてしまったってのも映画として成功してるってことなのではないかと。それにしてもこんな娘たちがオリンピック出るなんてねぇ…。 [DVD(邦画)] 7点(2008-10-20 01:53:14)(良:1票) |
113. ワールド・オブ・ライズ
《ネタバレ》 冒頭の凄まじいアクションでグっと掴みながらも、後は中々骨太で社会派なテロサスペンス。キレモノで行動派のCIAディカプリオ、その上司で冷酷な机上の嘘つきで太っちょのラッセル、そして嘘が嫌いな食わせ者で男前なヨルダン情報局長の三者三様の動きが面白く、役者には文句なし。まったく無実の人間を巻きこんだり、テロをでっちあげたりととんでもない嘘が飛び交う戦争のフィクションでありながら、ストーリーやキャラクターがおざなりになっておらず、難しそうだが意外と分かりやすく、一歩先も読めない脚本も申し分なし。アメリカはこのぐらいのことやってそうだもん。 面白く、スケール感のある娯楽作でありながら、リアリティがあり、真実に対して誠実で問題提起がしっかりしているという、映画のお手本みたいな映画。と言ったら褒めすぎでしょうか。 それにしても無能な上司はもちたくないっすねー。事件は現場でおこってるんだ! [DVD(字幕)] 8点(2009-05-10 00:17:44)(良:1票) |
114. アンヴィル!夢を諦めきれない男たち
ドキュメンタリーとしてのつくりは、平凡かそれ以下で、エンターテイメント性もあまり高くない。素材が足りなかったのか、ちょっと短すぎる気もした。 しかし、30年も活動し続けている売れそうで売れない50過ぎのバンドマンの生きる姿には心を打たれてしまう。夢を追うことの素晴らしさだけを表面的に描いた映画は数あれど、本作はそれがどれだけ大変で、人に心配をかけ、色んなものを犠牲にするかがともに描かれている。 そして、それでも諦めずまっすぐにつき進んでいくオヤジ達の姿はやはり美しい。 僕はメタルが好きじゃないからってのもあるかもしれないが、アンヴィルの音楽やライブは最後まで全くかっこいいとは思えないがらも、がんばってほしいなーと思うのでした。 [映画館(字幕)] 7点(2009-12-23 22:08:37)(良:1票) |
115. ブルース・ブラザース
《ネタバレ》 ロック映画史上、永遠のナンバーワン映画なのではないでしょうか。ソウル、ブルースを土台とした圧倒的な破壊力がめちゃめちゃかっこ良いっ。最高にロックでクールでゲラゲラ笑えるミュージカルコメディ。爽快すぎるカーチェイスと、バカっぽいミュージカルシーンとショウのシーンはどれも大熱狂。ラストの方にワラワラでてくる警官とかも凄すぎて笑えます。問答無用のバカ映画。レイチャールズやJB、アレサもブルースブラザーズバンドも一歩も引かないのがたまらん。満点しか考えられないっス。 [DVD(字幕)] 10点(2008-08-14 19:51:02)(良:1票) |
116. カサブランカ
男2人があまりにも男前で、自分勝手な女のクソっぷりにイライラしっぱなしだが、いかんせん凄く美人なので説得力はある。女々しいながらも人情家で芯が男前なハンフリーに惚れます。渋く、クサく、男のかっこよさに満ちた名作。 [DVD(字幕)] 8点(2009-01-14 10:19:52)(良:1票) |
117. ムーンライズ・キングダム
黄色を基調とした、色使いが特徴的。とても愛くるしい映画。僕の大好きなキツネちゃん(同監督のファンタスティック Mr.FOX )と、かなり似た作風。 較べてしまうと笑える部分が本作は少なく、ストーリーも雑で、仕掛け不足であるため、気持ちが盛り上がらないのが残念。 最高なのは、オープニングの画面スクロール。お家がかわいい。 [映画館(字幕)] 6点(2013-04-29 12:43:52)(良:1票) |
118. 英国王のスピーチ
《ネタバレ》 ハードル上がりすぎてた気がする。 キャストも良いし、特に嫌いな部分はなく、手堅い良作として仕上がってるんだけど、想像以上に地味だった。ゴージャスな美術が拝めるような作品ではなく、腰の据わった人間ドラマ。いうなれば、あんまりお金かかってなさそう(それが悪いというのではないけれど)。 普段だったら、こういうちょっと高級感のある小品な作品って、単館でコソっとやってて、いつの間にか終わっているイメージがあるんだけど、そういう作品と違って本作が極めて高く評価されている理由はちょっと分からないかも。 なんだろう、つまらないわけじゃ全然ないんだが、特に悪い人も出てこないし、主人公がそれほど追いつめられるわけじゃないので、最後の上がり幅が弱い気がする。 それにしても、序盤の観衆の前でいきなりスピーチなんて、できないのが普通だと思わないでもないよ。僕は無理です。 王様じゃなくて良かった。 [映画館(字幕)] 7点(2011-02-28 14:35:43)(良:1票) |
119. アイアンマン3
《ネタバレ》 うーん、やっぱりアイアンマンは、僕には合わないようだ。 序盤は、何やらシリアスな雰囲気で、陽気なトニー・スタークおじさんが、心の病とは。確かに丸腰だったら、アベンジャーズの中では最弱だろうけど…。 トニー・スターク邸襲撃のシーンは、絶望感すらただよう怒涛の攻撃。余裕のないトニーさんを観ているのは辛い。雰囲気が重いよ…。 悪役サイドに魅力がないせいか、テンポも悪く感じてしまった。 トニー・スタークは悪態が魅力でもあったりするので、 相棒がいたほうが面白いし、孤独にさせてほしくない。 [映画館(字幕)] 5点(2013-04-29 13:17:03)(良:1票) |
120. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
《ネタバレ》 面白い!! この一言でいいんじゃなかろうか。小さい頃からこういう映画体験をしていると、映画を好きになるよね。とにかく展開が早い。序盤数分は設定がよく分からず、誰が誰だか何が何だか分からないままずんずん話が進んじゃうので、ノレないところもあった。だが、仲間が揃ってくる刑務所のシーンあたりからドンドン面白くなってくる。キャラクターが立っていて、少年漫画ノリ。70's中心の選曲も良い。デヴィッド・ボウイ、ランナウェイズ、10cc、マーヴィン・ゲイとか、極めつけにはアイウォンチューバック。これには、ノリノリな気分にされて、じーんときて、最後に笑わされた。 きっと、次回作では宇宙中がケヴィン・ベーコン兄貴のファンになっているんだろうな! [映画館(字幕)] 8点(2015-04-14 01:10:12)(良:1票) |