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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1620
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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21.  悪魔のような女(1955) 《ネタバレ》 
本作は、サスペンスではなくホラーとして観るのが一番良い鑑賞法であると思う(私がホラーマニアだからそう言ってる、ということではありません)。まず、世評に「世紀のドンデン返し!」とか言われているのを耳にしてしまうと「ああ、これはサスペンスなんだ」となってしまうので、そこがまず本作を真に楽しむ阻害要因になっているように思う。そして、邦題も実はイケてない。「うん?誰が悪魔なの?」となって、やっぱりサスペンスになってしまうからだ(つーか主人公以外には女なんて1人しか出てこないやんけ→ほぼネタバレやん)。シンプルに『悪魔』というタイトルだったら良かったのにと思う。  映画人生における後悔はいくつも在るが、本作を事前情報を入れた状態で観てしまった、というのは間違い無く最上位に入る。他に上位なのは「サイコをリメイクから先に観たこと」「シックス・センスのオチを先に聞いてしまったこと」とかだろうか。
[DVD(字幕)] 8点(2020-03-07 03:37:51)(笑:1票) (良:1票)
22.  愛のコリーダ 《ネタバレ》 
ロマンポルノも真っ青な、ほぼ全編濡れ場というトンデモ映画(しかもハードコア)。だが、ただエロいだけではなく、狂おしくも美しい究極の愛と頽廃美を描いたアート系としても、また表面的には悲劇的に終わりつつもその中にあるひとつの境地に辿り着いた二人の愛の到達感を見事に描き出したドラマとしても、両面で十二分に成立しており非常に面白く観れる。  8割がたを占める濡れ場の連続も一見は淡々と続いている様に見えて、緻密なシナリオに沿って静かに、かつ着実にレベルアップ・過激化していく展開はこれも飽きさせない。松田暎子はやや田舎ぽくて美人過ぎることもないが(本作の主人公としては、その雰囲気が生み出す「生々しさ」が非常に重要)、不思議と色気も大いに有って雰囲気自体はかなり良いと思う。ただ演技は表情のつくり方や仕草はともかく、とにかく台詞読みが妙に稚拙で、その点は作品の雰囲気自体にも大きく影響していると言わざるを得ないが、あまりに特徴的過ぎてもはやこれが本作にとって良いのか悪いのかは判別し難い。その一方で、藤竜也のさり気ない演技の出来は出色と言える(男ながら惚れ惚れとしてしまうモテ男ぶり)。やはりこの素晴らしい雰囲気の映画で邪魔なボカシが入るのは極めて残念かつ致命的で、極度に興醒めなので結局海外版ブルーレイを購入してしまった。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2019-11-29 00:12:58)
23.  愛がなんだ 《ネタバレ》 
恋愛観がやや普通じゃない人達の群像劇を通して、いく通りかの少々アブノーマルな(だが真剣な)恋愛のかたちを描き出す映画。話の内容も相当に面白いのだが、繊細な表現を成立させている役者陣の演技がいずれも素晴らしい出来。岸井ゆきのも(激マブながら珍しく)かなり上手いのだが、個人的には少しだけ高橋一生みたいな外見の若葉竜也が、登場人物の中では一番感情移入できそうな役柄なのもあるけれども非常に印象的だった。その他の面々も地味に芸達者で固めており、演技面の完成度はかなり高い。
[映画館(邦画)] 8点(2019-11-27 00:40:25)
24.  愛の新世界 《ネタバレ》 
HDリマスター版とゆーのをGEOで借りて観たのですケド、フツーに成人映画扱いでしたよね(笑)。とは言え、主演の女優さんふたりは(若いのに)実に脱ぎっぷりが好いですし、エロっぽいシーンもごくふんだんでその辺の比率&レベル的なモノはロマンポルノその他に全く引けを取らない…と言っても好いかと思われます。しかし、その辺りのポルノ系作品との違いとして、まずは尺が長いコト、後は加えて(その長いワリにも)お話の方にも山谷とゆーか、むしろ「翳り」みたいなモノが全く見当たらない⇒全体としてメッチャ暢気なコメディでしかないってコト、だと思うのですよね。再度、主演の女のコふたりは完全なる「夜の女」なのですから、例えばロマンポルノだったら在りそーな(=在って然るべき)ネガティブな方の展開やら諸々の「悲哀」みたいなモノが影も形もねーのですよ。だから、重ね重ね、その尺の長さにこの抑揚の無いノペっとした感じも相まって、終盤手前までは流石にちょっと退屈かな…(刺激が足りないかな…)と思われたのが正直なトコロなのですよね。   ※とは言え、70・80年代のロマンポルノと比べたらそんな感じも絶対在るのですケド、丁度ポスト・ロマンポルノみたいな頃の平成期のピンク作品を(少しダケ)観てみたトコロでは、こーいう暢気な作品も多いっぽい感じは覚えました。まァそーいうヤツはロマンポルノと比べてもかなり短尺でお手軽な作品かとは思いますケド⇒またなんか「バブルの空気感」みたいなモノが根底にあるのかなって気もしてしまいましたケドね。   でも、観てたら、とあるドンチャン騒ぎの喧騒のあと、渋谷での明け方のシーンで何かそーいう「青春の翳り」みたいなモノがとうとう来そう…と思ったら、そっから先も更にドンドン突っ走ってっちゃうのですよね本作って。。がしかし、だからこそ逆にコレってたぶん、ソコで「折れない」っての(を描くの)がそもそもの目的だって映画だ…とも思ったのです(⇒挫けて堪るかこの青春!みたいなヤツだと)。またそもそも、夜の人々だからって人生に翳りが無きゃいけない…みたいな(それこそロマンポルノで殊更に好く見かけるって)価値観自体が、ある意味古臭い…てコトなんだとも思うのでして(⇒ソリャ、だってフツーに4,50年前の映画群ですからね)思えば今作に描かれるって価値観の方がよっぽど今今のソレには近いなァ…とも(実際に)思いますもんね。大袈裟に言えば、今作もまた、画一性を打ち破る…という意味での「多様性」を描いた作品なのかとも思いましたし、ソコに最後の最後までピンと来てなかった…という事実はありますケドも、でも最後の最後ではチャンと納得出来て+今更ながらにワリと共感もすら出来た…という事実を鑑みまして、ラスト10分で2点を加点してのこの評価としておきます。以上。
[DVD(邦画)] 7点(2024-04-02 20:01:13)
25.  ARGYLLE/アーガイル 《ネタバレ》 
公式サイトとかの作品紹介にもある通り、主人公の小説家が書いたスパイ小説が作中現実世界の陰謀に(何故か)ソックリで…というお話なのだったら、そりャまァコメディにしか為らないだろ…とは思われるのです。が、今作はソコにチャンと「仕掛け」が在った…とゆーか、観てると更にその仕掛けってのがドンデンドンデンと最後まで二転三転してゆく…みたいな、より仕掛け=ストーリー重視って方のスパイ・アクションだったと思われるのですよね。なので同時に、アクション自体はソコまでド派手!てワケでもないよーなワリとアナログ・レトロ・肉弾戦主体、みたいなヤツだったとも思うのですが、それでもまたソコにも監督一流の端的なクオリティに加えて意外性も再び多分に含まれていて、一押しな場面でかき鳴らされる(また)レトロなディスコサウンドのノリの好さも相まって、意外にかなり楽しく長尺を観切るコトが出来て個人的には満足度高かったですね(全然ソコまでコメディに振れてるってワケでもねーのに妙に楽しかった)。例の如くの下品さ・グロさ+(無駄な)エロ、とかがごく控えめだったのも好印象です。様々な層の方々に概ねオススメできるって感じかと思いますね(キャストも地味に超・豪華ですし)。  多少、指摘とゆーか難癖とゆーか論っておくなら、まずその「仕掛け」の最も肝心な部分が、こないだ観た『ドミノ』のヤツにナンかちょっと似てる…とゆーのは言わずには居られないトコロではあります(⇒まァ『ドミノ』を観てない・観る気が無い…てなら全く気にする必要が無いコトでもあります)。もう一点、私が『ジュラシック・ワールド』を観てないのがいけないのかも知れませんが、ブライス・ダラス・ハワードって何時からこんなに顔まん丸なんでしたっけ?実にふくよかちゅーか太ましいっちゅーか、そんなんで終盤はも~プリンプリン!を通り越してブリンブリン!て感じに暴れ回ってくれるので、私もこの年になって見てると「膝に悪そう…」な~んて余計なコトを考えちゃったりもしまして、ですね。。
[映画館(字幕)] 7点(2024-03-02 00:06:16)
26.  茜色に焼かれる 《ネタバレ》 
それこそ正に、オーラスで尾野真千子が演じるひとり芝居のタイトルの様に、私には今作、少し宗教の様な話だ、と思われたのですね。それも、私が思う本来の形の宗教の話に、とでも言いますか、大方の宗教って、結局はヒトに「正しく」在るコトを求めるモノだと思っていて、その為にナニが=どう生きるのが「正しい」のか、とゆーのを宗教は戒律という形で示すモノだと思っています。その一方で、この世界とゆーのはまた、ほぼほぼ全く「正しい」と言い切れる様なモノではないのも確かだとは思ってまして、時としてそんな宗教上の正しさとゆーのを完全に嘲笑うかの如くに不条理で不公平なモノである、とも(やはり)思っているのですね。私が考える宗教とゆーのは、そんな間違った世界の中に於いても、自分が自分の信じる何らかの「正しさ」に唯殉じる様にひたすら真っ直ぐ生きてゆくコトが出来たのなら、最期、死ぬ瞬間に自分だけは、自分が確かに正しかったと信じて死んでゆくコトが出来るのだと⇒そして、その瞬間に自分以外にもう一人、唯ひとりだけ神が、貴方の他に貴方の正しさを知って呉れていると、それこそが宗教だと思って居るのです。  だから、今作の尾野真千子とゆーのはその意味で、その彼女が信じているのが理屈とか合理主義とかではなくて、世界がコレだけ間違っているのだから私はもうそんな世界の所謂「正しさ」なんて屁とも思わない、という「意地=彼女だけの正義」であるという意味で、私にはやはり少し宗教に近い話だと思われたのです。ですし、その彼女が信じる彼女の「正しさ」それ自体の中身であるとか、或いは彼女がそんな「意地」を抱くに至った過程とかにだって、まず個人的には十二分に共感できるとも思ったのですよね。そしてその上で、こんな世界で彼女の様な人間がその「意地」を貫き通すのが如何に困難なコトであるのか⇒だからこそそれが如何に尊いコトなのか、というコトを私が理解している(積りである)コトも含めて、私自身はやはり、今作の彼女がナニかドコか間違っている、などとは決して思えなかったのですね。それこそ、ヒトの在り得る「正しい」在り方の一つだと、確実にそう感じては居るのですよ。  例えば私が思う今作と類似する映画として、古くは『西鶴一代女』の田中絹代とか、また『㊙色情めす市場』の芹明香だとか、或いは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のビョークであるとかが、あくまで私個人の感覚の中では美しい上に何処か「神々しい」のは、彼女らがそーいった「理屈では無いモノ」を信じているからだ、とも思っているのですし、挙げた3作品はまた単純に、そーいった彼女らの美しさ・崇高さを描いてゆくのが主眼という作品だったとも思うのです。翻って、今作は重ねて、前の3作品に似た様な内容・テーマを擁する作品だと(一見には)思われたのですが、一方で最後まで観切ると実はそーいうコトでもなかったかな…とも思われていまして、それは端的にクライマックスに於いて尾野真千子(の意地)が「折れてしまう」から=彼女は天使ではなくて唯人間であったから=彼女の美しさとゆーのは唯「人間」の美しさであったのだから、と思うのですね。であるのならば、今作に描かれている筈の(他の)ナニか、とゆーのはまた、一つは私には確実に「この世界が(それでも)如何に素晴らしいか」というコトであったと思えています。がしかし、私は実は其処には=今作に描かれるその「世界の素晴らしさ」には、また正直あまり共感できなかったのですよね。これ程マデに・異常なマデに世界を極端に不条理なモノとして(最初から最後まで)描き抜いておきながら、ラストにほんの少し永瀬正敏がふたりを助けてくれたから(やはり)世界は美しい、と言うのには少し無理がある・ワリに合っていないと、そして何より、その美しさとゆーのはまた、もしかしたら更に不幸な片山友希を謂わば「生贄に捧げる」コトで得られた様なモノではないかと、そう見えてしまったのが理由だと思うのですね。  その意味では、私の今作の評点は本来、これより一点低いのでありますね。同じく「世界の素晴らしさ」を描いた作品であれば、直近ではそれこそ『すばらしき世界』の方が私には遥かに、その世界が素晴らしいというコトの「理由」に納得がゆくのですよ。でも同時に、今作にはもう一つ、実に素晴らしい「母と息子」が描かれて居る、ココにこそ、私は今作で最も共感が出来ると思ったのですよね。こんなに苛酷な境遇でも、否だからこそ、そして彼女が母親だからこそ、この息子がこんなにも立派な人間に育ちつつあるという、それがどんなに尊い事実で、また希望であるかと、そこには私は無限に納得して共感するコトが出来るのですね。確かに、観る大半の時間が極めて辛いという映画ではありますが、私はそれでも、耐えて観切って好かったとは思えました。
[DVD(邦画)] 7点(2024-01-10 21:11:19)
27.  悪魔が夜来る 《ネタバレ》 
全体として、少し取り留めが無い=一番言いたいコトが何なのかがややはっきりしない(具体的でない)という感じも有るには有るのですが、最後まで観ると高度に寓話的で比喩的で示唆的⇒そして実に芸術的な優れた作品だと思えました。時代と、そして製作背景を考えれば結構驚くべきコトにも思えますね。芸術的という意味では、前半は確かに少しダルいのですが(その時点からも)流石のジャック・プレヴェールの手による詩的な台詞回し(愛の囁き)が中々にお洒落だったと思いますし、後半は俄然力の入ってゆく演技の質がまた高かったですよね。悪魔役のジュール・ベリも(当然)大目立ちではありますけれど、他方で名優アルレッティの得体の知れない+ごく妖艶な雰囲気も素晴らしかったかなと(ちょっとダケ若いコトもあって、ワタシ的には『天井桟敷の人々』の時よりも素直に魅力的だと思われました)。あと、その相方の男の方もよく見るとドエラいイケメンなのですよね(ギリシャ彫刻みたいな)。諸々と結構、シンプルに眼福な映画でもありました。  ドラマとしても個人的には、この世界には色々な種類の人間が居るのだ…という事実を冷徹に描きつつ⇒その中に一つ「でも正義は必ず勝つ!」というヒューマニズムなメッセージを描き込んだ、シンプルに気持ちの好い作品だと思われましたね。重ねて、この作品がつくられた状況をしっかりと鑑みるに、ソレは非常に尊いコトだった、と率直に思われます。名作の範疇かと。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-07-07 22:25:58)
28.  或る夜の出来事 《ネタバレ》 
言い尽くされたコトではあるでしょーが、シナリオ的には後発の『ローマの休日』+『卒業』といった感じで、特にラストが(『卒業』宜しく)ごく清々しいのを含めても、個人的には『ローマの休日』にすらもシナリオ的には全く劣らない…と思ったのですね。また非常にテンポの好いコメディでもあって、今だに「観ていてかったるくなる…」という類のクラシックでもないかと思います。ソレである種ココまで来たってーと、今後モ~永遠に良作ラブコメの範疇を外れるというコトも無い映画か、とも思いますね。やはり地味に凄い映画だな、と。  『ローマの休日』は個人的には9点なのですが、今作がソコからマイナス2点の理由は、非常にシンプルに主役の2人の個人的な好みに依るモノですね。コルベールはキャラはともかくルックスの面では(少なくとも私としては)ヘプバーンには遠く及ばないと感じたのですし、ゲーブルは(コレも個人的には)少し口数が多すぎる・喧しすぎると思いました。2点まで引くかは(大いに)迷ったトコロですが、いったんこの評点で。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-12-31 23:23:18)
29.  あのこは貴族 《ネタバレ》 
私は地方出身で、で大学に入った時に上京して以来ずっと東京住まいという人間ですが、幸か不幸かあまりこーいう「階級」を意識する様な人間関係には近付くことなく過ごしてきたのではあるのですね。ただ、ゆーて今作の門脇麦みたいな境遇の方々てのが今なお(ワリと大勢)いらっしゃるのは承知しておりますし、またその意味では今作の2人とゆーのは一見対照的に見える様で、ごく典型的で何より「古典的」という意味では大いに共通点のある女性像をそれぞれ体現してるのかもな…とも思うのです。私よりも更に若い人達だとまた、この感覚にももはや世代格差が在るのかも知れない…とも思いますが、まず私にとってはこの2人とゆーのはごく容易に共感してゆけるというキャラクターではあったのですよね(実際、まあまあ同世代と言っても好い年齢設定でもあるのですし)。  本作は物語としては、この女性2人(⇒特に門脇麦側)のある種の成長とゆーか人生の転機とゆーか、そーいったごくシンプルなモノを描いてゆくお話ではあるのですし、その実際の結末もまた比較的シンプルで分かり易いモノ(⇒何なら所謂ごく「先進的な」=「最近は特に好くある」モノ)だったと思ったりもします。そもそもこの2人って、成長とはゆーてもその元々のスペック(=彼らがそれぞれ属する階級・境遇において求められる素養)とゆーのは全く全然低くないという感じではあるので、だから何かそんな劇的な展開があるというワケでもない全体として実に緩やかなお話でもあったとは思います。率直に序盤が(その階級の存在そのもののイヤらしさを見せつけてくる感じが)結構心地好くなくもあったのですが、中盤以降は非常にまろやかにどこか温かく観てゆけたし、また爽やかに観終わることも出来たかと。個人的にはかなり好みな作品でしたね。  主演の2人、まず門脇麦さんについては、やはり序盤に「いま何やってんの?」と訊かれて「家事手伝いとゆーか…」とか答えちゃうトコロなんかにはかなりギョッとさせられもしたのですが、重ねて最後まで観るとごく共感できるキャラではありましたし、また終始決してヴィヴィッドに感情を発露するワケでもないのに実に何とも「伝わる」種々の演技とゆーのはモ~流石だったな…と思いました。他方、水原希子さんの方も、重ねて彼女の方が当初の門脇麦さんよりはやや「人間が出来ている」という感じかなとも思うのですが、そのサバサバとした自然体な魅力とゆーのはコレも自然に伝わってくる様でその意味では中々好い演技の仕事だったかと。他、この2人のそれぞれ親友役の石橋静河さんと山下リオさんの2人も(コレも流石の)芸達者!というグッドな出来だったと思います。人間ドラマとしては、演技面でもチャンとクオリティ備わってる作品かなと。
[DVD(邦画)] 7点(2022-08-07 20:06:31)(良:1票)
30.  愛なのに 《ネタバレ》 
今泉×城定という異色?のタッグ企画。当然の如くに恋愛映画だが、前半はほぼ完全に今泉テイストとゆーか、まま繊細な恋愛感情の「もつれ」的なモノを主として2組分並べて描いてゆく…ので(セックスシーンを城定監督らしくしっかりつくってはあるものの)ワリとマジメでちょい文学的てな感じの今風の恋愛映画かな~と思って観てたんだけど全く然に非ず。中盤以降、2つの片っぽのさとうほなみ・中島歩のお話はシンプルにヒジョ~に下世話でかつアホみたいな大オチを迎えてってしまうのですね。その意味では、この構成自体が実に壮大なフリオチだったとも言えるし、そのコメディの大仕掛け自体はまた実に見事にキマってたとも言えるし、そして何より実に完璧極まる映画的コンセプトの具現化だったとも言って好いでしょう(=コレ以上の無い今泉×城定の50/50だったかと)。  ただし一方で、瀬戸康史と河合優実ちゃんの話の方は正に対照的に非常に清々しく終わってゆく、その余韻はまた特大に爽やかだし、そして重ねて監督一流のセックスシーンの出来も確かに素晴らしく艶めかしかったです。この部分に関しては、女優さんが2人なかなか頑張ってたな~と思いましたね(特にさとうほなみさんは気合が入ってたよーに見えてとても好印象でしたです)。結論、色々とごく多様な好さがあって、かなりオススメできる作品でした。本企画のもう一作品の方にも期待です。
[映画館(邦画)] 7点(2022-03-09 13:07:43)
31.  アンチャーテッド 《ネタバレ》 
ゲーム原作とのコトですがソッチはやったこと無いです。映画としては、あまりお話に中身があるタイプのアクションでもなくて基本的にはアクションシーンをただ眺めてゆくというシンプルな娯楽作ですかね。んでアクションの中身としては、序盤~中盤は謎解き系でややチマチマした感じですが、終盤はそこそこ派手(とゆーか如何にもゲーム的な…という感じのチョイ荒唐無稽な質感)でユニークさ・面白みはある程度備わっているかと。全体としてその分量も悪くはないので、まずまず手堅い方の作品かと思いました。  他に好かったと思われる点は、まずはシンプルに役者のクオリティ。トムホ君は相変わらず爽やかでしたし、何よりやっぱアクションに「精一杯頑張ってる」感が出てくるのが好いですね(ごく素直に応援してゆけるとゆーか)。彼もまたナチュラルにコミカルな雰囲気を纏っている俳優さんかなあ~とも感じるのですが、相方のマーク・ウォールバーグも今作では常にどこか素っ惚けているとゆーか、彼ら2人のおかげで作品全体がごく微笑ましい(可笑しみの在る)悪くない雰囲気に仕上がっていたとも思われます。悪役では、まずアントニオ・バンデラスは個人的には今作でも好みの雰囲気だったのですが(ネタバレすると)チョイ無駄遣いでソコは少しだけ無念です。でも一方で、ラスボスのタティ・ガブリエルさんは(初見でしたが)ごくユニークなルックス+存在感も中々で率直に素晴らしかったと思いますね(今後に期待ですかね)。
[映画館(字幕)] 7点(2022-02-26 21:12:15)
32.  浅田家! 《ネタバレ》 
いや~やっぱ震災の映画はダメだぁね…あと10年はしないと無理な気がする…  正直、根本的な部分の話の内容にはそれほどハマった訳ではないのです。必要以上に随分とノンビリとはしているものの、これもひとりの人間の成長物語ではある…とは思うのですケド、個人的にやはり私、こーいうごくボンヤリした人よりはバカでもナンでもいーのでただ熱い(熱苦しい)・熱血漢な人の方が単純に好みなのですよね(彼は彼で熱いハートを持っている、とは思うのですが)。なのでグッと来たのはどーしたって震災絡みのエピソードばっかではありましたすね。  まあでも、二宮クンはこの主人公には確かにかなりハマってたと思いますし、諸々が実話なコトを含めても観た価値はあった=元気を貰えたとも確実に感じるトコロではあります。全然フツーにオススメ出来る・オススメしたい部類の映画でもありますですね。機会があれば是非。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-02-21 21:11:28)
33.  AWAKE(2020) 《ネタバレ》 
映画としては単純にそこそこ以上に面白い+細かいトコロまで比較的好く出来てる方の作品だ、と思いました。ただその総合的なクオリティはそもそも、まずスタイリッシュな画づくりの質がそこそこだったり、そして吉沢亮の演技もまずまずだったり、という要素も多分に在るにせよ、根本的には今作の元ネタが実話、かつソレが正に「小説よりも奇なり」という極めて良質な題材だった、というコトに依るトコロが大きいとも思われます。実際の映画としても、登場人物のキャラクターから事件の顛末のワリと細かい部分までが結構キッチリ事実に則した半ノンフィクションと言って好い様な質感ですし、その意味では「素材そのものの味を楽しもう」という系統の映画だと言えるかも知れません(おそらく本件については各所でドキュメンタリ的な纏め方は既に為されているのかとも思うのですが、やっぱ好いネタだし劇映画にもしとこーぜ!的なノリなのかな…とも)。  その観点からすると(まずもって多少は脚色が加わっているというコトもあるにせよ)、やはり映画に纏める上で若干は分かり易さを高めるべく簡略化(ないしは取捨選択)している箇所がある…という面については賛否両論があるのかも知れないと思いますね。吉沢亮(=AWAKE製作者)側で言うと、実際の対局後には彼からは非常に物議を醸す様な発言があったのも有名なトコロかと思いますし、対する若葉竜也(=棋士)側についてだって、そもそもの実際の電王戦のフォーマット・(将棋界に於ける)位置づけなんかの説明が省略されているが故に彼がこの対局に望む上での諸々の状況・思惑だとか、或いは彼が実際にはどのような準備をして如何なる戦略のもとにあの手を指すコトを決断したのか…という部分もやはり単純化されていた(=少なくとも詳細には説明されなかった)という、少しバカリの口惜しさは感じられましたかね(まあ、ドキュメンタリではなく劇映画としてはコレも十二分に適切な纏め方だとは思うのですケド)。  とは言え(そうは言っても)本作は、肝心なこの事件の本質の部分についてはワリと嘘偽り無く(かつ比較的分かり易く)的確に描き出せていた様には思われるのです。そしてそれ故、この事件が将棋の歴史の上でもかなり大きな意味を持つモノであったということも今作によって再び顕かにされたと言えるかとも思えますし、そーいう事件の顛末を映画という手に取り易いメディアとして後世に残したという意味でも今作にはある種の付加価値があったと思うのですね。色々な意味で決して悪くない、好い方の仕事だったのではないかと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-30 16:22:17)
34.  アイの歌声を聴かせて 《ネタバレ》 
何とも正攻法とゆーかド直球とゆーか「俺はこーいうのが好きなんだ!(文句あっか!)」と監督が言ってるよーにすら感じたのだ、とでも言いましょうか。お話の内容・映像表現・そしてテーマ的な部分もどれも非常にシンプルで明快、かつ重ねて(無駄に捻ったり裏をかいたりせずに)楷書で書いた様な真っ直ぐさ・分かり易さで、コレはもうキョウビ逆にちょっと新鮮にすら感じられましたです。一方で、奥行き・深みや多面的な部分(或いはSFとしてのリアリティなど)があったかとゆーと、率直にそーいうワケでもないかな…とも思いますがその分、実にただ清々しい映画として楽しむことが出来ました。こーいうある種「真っ向勝負」なヤツは中々どーしてド真ん中に好みですね。結論的には(アニメの「本分」たらんとゆーか)やや若年層向けかな、とも思いますが、大人の方にも結構オススメではあります(童心に帰って楽しむ、というコトのひとつのチャンスかと)。この映画の雰囲気そのまんま、といった感じの土屋太鳳の真っ直ぐな歌声も素晴らしかったと思います。   ※とは言えひとつ思ったのが、個人的な話ですケド今作とあの『竜とそばかすの姫』が私のなかで結果的に同じ評点になってしまった、とゆーのには、少しだけ「なんだかなあ~」とも思ったりするのですよね。「魂は細部に宿る」はコレもひとつの真理だと思っては居るのであって、だからごく細かいトコロまで考えに考え抜いてこだわって工夫して(場合によっては意表を突くように仕掛けたりして)つくる、とゆーのは一義的には絶対に正しいのだろうとも思うのですケド、ただソレで考え過ぎるのもまた確かに考えモノ…なのかも知れないな~とか思ったり。
[映画館(邦画)] 7点(2021-11-20 17:24:17)
35.  青の帰り道 《ネタバレ》 
青春映画(群像劇)ではあるが、これ見よがしに不幸に襲われる大勢の若者たちが描かれてゆく、その部分については多少は、リアリティの方を追求した現代劇とは異なる方向性を擁する作品…だと思う。でラストはまた唐突にミョ~に暢気に終わってゆくコトからも、今作はお話自体を描くとゆーよりはあくまでソレを通して描き出したいモノがある、という作品かと感じた。  最近私が観た日本の青春映画とゆーのを考えても、例えば『ここは退屈迎えに来て』なんてのは(群像劇なのも同じで)内容もかなり似通っていた様に思うし、『佐々木、イン、マイマイン』とか、或いは『猿楽町で会いましょう』なんてのもその系統かとも思う。確かに、若者を取り巻く状況は厳しいのだ。それは、世の中がどんどん高ストレス・高リスク・低リターン化してゆく中で、初めて世に出た若者が直面する学生と若年社会人の間の環境面の「乖離」の大きさに現れてくる(=それも今作にも描かれていると思っている)のかも知れないし、日本社会がどんどん弱者・敗者に厳しくなってきている(=そーするダケの余裕が無くなってきている)ことを意味しているのかも知れない。ただ、あくまで個人的には、それは仕方の無いコトなのかとも思う(⇒今までの日本が甘すぎたんだろう、と)。グローバル化って、そーいうコトでしょ、とゆーかね。  結論、この手の映画には大いに「共感」は出来ますですよ。でも、そーいう残酷な世界を生き抜く伝手として、大抵の邦画青春ものは結局友情だとか愛だとか、そういった「当たり前」のモノを見せつけて終わってゆくことしか出来ない、ソコにはある種「不満」が在ると言っても過言ではないのだ(偉そうなコトを言って申し訳ないですけれど)。まあ、あと10年20年もすれば最後の戦争世代まで完全に居なくなり、年長者の庇護(或いは「貯蓄」)も何もかも無くなってそれこそまた「焼け野原」になったこの国で、何の希望も無くてもひたすらに戦ってゆける人間だけが生き残る様になる、その頃になれば映画の中にも違った「答え」が見出せる様な状況になるのではないか、と思ってはいるのだケド。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-18 21:02:50)
36.  青くて痛くて脆い 《ネタバレ》 
ドンデン返しの部類だと思いますが、個人的には最初から主人公にあまりしっくりきてなかったので(とにかく吉沢亮の、目付きから雰囲気からナニからナニまでにへばり付くネガティブ感情のドス黒さに辟易してた、というか)、どちらかと言えば「ほ~れみろ、やっぱりな!」的な感じではありましたね。二つ、少し分からなかったことがあります。田端の秋好に対する感情は、単純な恋愛感情だと解釈する方が正しいのでしょうか(それとも、自分が唯一無二だと思っている秋好が、自分を唯一無二だと思ってくれなかった、という、もう少し広範な意味での人間関係の不均衡が彼の憎悪の源泉なのでしょうか)。もう一つ、タイトルの『痛い』というのは、主人公の苦痛なのか、それとも主人公の残念さなのか、どちらを主として表しているのか(無難にダブルミーニングだと捉えておく、で問題なさげでもありますが)。  かなり稀に見るイタくて幼稚な主人公ですが(ソレをこんなイケメンが演じてるというのも逆に面白い)、そんな彼への感情移入の取っ掛かりを探すとすれば、可愛い可愛い秋好ちゃんについて、そんなコトしたら男は勘違いしちゃうもんよ?という部分には「隙」とでもいうものが在った、と言えるかとも思います(だからと言って彼の行状に対する酌量の余地は無いのですし、大学入りたての若い彼女にそんなコトを言うのも少し酷ですが、彼女だってゆくゆくは身に付けてゆくべき「距離感の取り方」だとも思いますし)。  正直、いったん彼が目的を果たして「勝利」する場面に至っては私の方までメンタルボロボロでした(率直に、観たのは失敗だったか…と思いかけました)。ただ、その直後の田端と秋好の対決は演技の仕事としてとても面白く観れるものでしたし、いちおう彼はその後は絶望と共に反省し、ある意味で少しだけ前に進むのですよね。その意味ではこれも「人が成長してゆく」ことがテーマな物語だと言えますし、つまりは私の大好物な部類の映画だと言って間違いもないのです(その意味では、少し甘めの評点だなあと思ってます)。  ただな~前述どおりあの痛恨の一撃が重すぎる…メンタルダメージは前提として、しっかり構えて観て貰えれば…
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-15 23:07:05)
37.  アメリカン・パイパイパイ! 完結編 俺たちの同騒会 《ネタバレ》 
正に同窓会、というか、特に話に重大な内容がある訳でもトンデモ展開がある訳でもないのです(あくまで昔と比べたら)。要するにただ、彼らの「その後」を楽しもう、という作品だと思います。なので、コレを観るなら過去作をちゃんと観てから、というのは絶対条件かと思いますね(私も1~3までしか観てませんが)。  それでもシリーズの醍醐味たるおバカ下ネタは(少しマイルドになってはいますが)十分に健在で、随所でクスクスと微笑みながら観れますし、役者もゴージャスに勢ぞろい、かつみんな実に楽し気にやっていて、こっちの方面でも観ながらホッコリとできることは請け合いです。みんな成長・老成したな、という感じですが、スティフラーだけは相変わらず…と言いたいトコロですが彼も少しだけは成長してるなとも感じました。いちおう完結編と銘打たれていますが、20年後ぐらいにもう一回やってもいーんじゃね?とも思いましたね。
[DVD(字幕)] 7点(2021-01-16 18:26:27)(良:1票)
38.  アストラル・アブノーマル鈴木さん 《ネタバレ》 
かなり壮絶に奇を衒ってはいますケド、主人公は諸々非常に「平凡」な人物で、ただ自分が平凡であることを受け容れられない、という部分だけが凡人と異なるだけなのです。お話の中で多少グッと来たのが、ラス前の望月のシーン。非凡、とは正にこのことだと言わんばかりに炸裂する才能と、それが平凡でないことだけは一瞬にして理解できるだけの凡人のザマ。こんなトコロで『アマデウス』を彷彿とさせられる羽目になるとは全く思いも寄りませんでした(+谷のばらちゃんは流石のプロの仕事でしたね)。  正直、なにか奥深いテーマや価値ある人物像をこの映画から汲み取れた、ということはないのです。前述どおりに打ちのめされた主人公はラストには自分自身の平凡さを少しだけ受け容れつつある様に見えますが、それって映画に描くお話としてはちと後ろ向きすぎやしませんか?だから本作、私にはお話としてもこれまた「平凡」な仕上りだなあとも思われるのです。  ですので個人的には、好かったのはシュールコメディとしての出来の方だと思うのですね。結構全編に渡って(あくまで私は)笑い通しでしたが、圧巻は酔っ払いvs引き籠りの4分超ののたうち回りでした(「殴り合い」でも「取っ組み合い」でもなく、のたうち回り)。首を賭けてもイイですが、こんなシーン、絶対日本映画にしか出て来ないですよ。こういうシーンを観ると、この不思議で特殊でガラパゴスな国に生まれて本当に好かったと改めて思うのです。  役者の仕事も総じて味があってこれも好かったですが、松本穂香を褒めないワケにはいきますまい。目が据わってるのが中々素晴らしかったですね。綺麗な目なんですけど、底が見えないというか。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-04 00:21:17)(良:1票)
39.  雨粒の小さな歴史 《ネタバレ》 
物語自体は物哀しく、不幸に捻れた人間関係と残酷な運命に満ち満ちている。しかし、そこで奏でられる音楽はどれも暢気なまでにただ美しく、その中で人々は本当に楽しそうに歌い踊り、笑い合う。  その情景は、物語の雰囲気どおりの透き通った悲哀を確かに醸し出すと共に、その上に一筋の光明を投げかけるかの様だ。すなわち、それでも愛おしい一瞬がそこにも、その人生にも確実に在ったのだろう、という。  詩的で落ち着いた台詞回しには同時に「力」が感じられ、映画全体を一つの映像詩に纏め上げつつ、作品に得も言われぬ静かなパワーをもたらしている。意外なまでに、実に力強い印象。  ※監督の作品をいくつか観てきていますが、率直に好みの割れそうなつくり手だと感じますね。ズバリ、合わない人には合わなそう、てか。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-10-19 04:55:21)
40.  アポロンの地獄 《ネタバレ》 
最初と最後に現代と繋がる部分は正直言ってよー分からんかった。だからその部分を置いて考えると、本質的にはド直球な「古典の映像化」である。勘所はその表現技法であろう。リアリティを無視した、お手製感満載のどこか適当で(小難しく言えば)非実在的・抽象的なそれは、ロケーションやセットには拘りつつも非常に「演劇的」というか、中々に面白い(非・通常映画的な)質感・空気感を醸成することに成功していた。演技面でも、やや大袈裟なそれは大いに舞台劇感を醸していたが、演技自体は確かに力強く、かつそれなりに上質であった様にも思われる。単純に傑作ギリシア悲劇の映画版として観るなら、意外とそこそこ楽しめるのではないか。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-09-22 19:47:24)
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